JPH05121407A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH05121407A
JPH05121407A JP28338391A JP28338391A JPH05121407A JP H05121407 A JPH05121407 A JP H05121407A JP 28338391 A JP28338391 A JP 28338391A JP 28338391 A JP28338391 A JP 28338391A JP H05121407 A JPH05121407 A JP H05121407A
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film
thin film
metal thin
wiring
metal
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JP28338391A
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English (en)
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Masaru Hori
勝 堀
Haruo Okano
晴雄 岡野
Shohei Shima
昇平 嶋
Junichi Wada
純一 和田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 シリコン基板11上にシリコン酸化膜12を
介してAl・1%Si合金膜13,Cu膜15を順に堆
積した後、その上にレジストパターン14を形成し、こ
れをマスクとして合金膜13をエッチング加工する。次
に、レジストパターン14を除去し、この後、250℃
のアニール処理を行うことにより、Cu膜15からAl
・1%Si合金膜13中にCuを拡散させる。 【効果】 金属配線のパターニングを行った後にCu等
の添加不純物をドーピングすることができ、しかも添加
不純物の濃度を配線幅によらず一定にすることができ
る。このため、全ての配線幅について同時に最適な不純
物濃度を実現することができ、集積回路のエレクトロマ
イグレーション及びストレスマイグレーション耐性を向
上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置の製造方法
に係わり、特に配線層等を形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より半導体装置の配線材料にAlま
たはAl合金が広く用いられている。これは、Al膜や
Al合金膜が成膜加工性、低抵抗性、半導体基板との低
抵抗コンタクト性、絶縁膜との密着性等の点で優れてい
るためである。
【0003】しかしながら、集積回路の高集積化に伴
い、Al配線幅が小さくなり電流密度が増大するに従っ
て、エレクトロマイグレーションやストレスマイグレー
ション等、Al配線の信頼性が大きな問題になってきて
いる。
【0004】この問題に対して、Al配線にAl拡散の
バリアとなるCuを含有させることが有効であることは
既に知られている。Al配線にCuを含有させる最も単
純な方法は、Cuを含有させたAlターゲットを用意し
て、スパッタ法で成膜してパターニングすることであ
る。ところがこの方法では、純粋なAl膜の場合に比べ
て加工性が悪くなる、という問題がある。
【0005】そこで、Al配線をパターン形成した後、
これにCuを含有させる方法が考えられている。図7は
その方法を示している。素子形成されたシリコン基板8
1上にシリコン酸化膜82を形成し、必要なコンタクト
孔(図示せず)を形成した後、この上に通常の工程でC
uを含まないAl膜83を形成する(図7(a))。次
に、このAl膜83上にレジストパターン84を形成し
(図7(b))、このパターン84をマスクとしてAl膜
83をエッチング加工することにより、Al配線83を
形成し、この後、レジストパターン84を除去する(図
7(c))。ついでAl配線83上に重ねてCu膜85を
形成する(図7(d))。そして熱処理を行って、Cuを
Al配線83に拡散させて、配線層表面部にCu拡散層
(反応層)83aを形成する。(図7(e))。その後未
反応のCu膜85を除去したのち、フォーミングガス中
で熱処理して、Al配線83中にCuを均一に拡散させ
たCu含有Al配線86を得る(図7(f))。
【0006】この方法によれば、Al配線の良好な加工
性は保たれるが、新たな問題が生じる。Al配線中のC
u濃度が配線幅に依存し変化するという現象である。例
えば、400nmの厚さのAl配線に 0.5nmのCu膜を被
着して熱処理したとき、Al配線中のCu濃度は配線幅
が減少するに従って増大する。この現象は、Al配線上
面からのCu拡散量は配線幅に依存して変化するのに対
して、側面からのCu拡散量が配線幅に依存せず、膜厚
が一定である限り一定であるために生じる。つまり、配
線幅が狭くなるにつれて、Al配線中のCu総量に対し
て占める側面からの拡散分の割合が増えるためである。
【0007】この現象は、集積回路中の多数のAl配線
の幅が異なるものについて同時にCu濃度の最適化がで
きないことを意味する。より具体的に言えば、ある配線
幅についてCu濃度を最適化した時に、これより配線幅
の小さいものではCu濃度が高くなりすぎる。Cu濃度
が高くなりすぎると、Al配線中の特に結晶粒界に、A
2 Cu層(θ層)が析出する。このAl2 Cu析出層
はAlの原子流に対して大きな拡散障壁として働き、原
子流の下流ではボイドが形成されて断線の原因となる。
また粒界に析出したθ層はその後のAlの粒成長を抑制
する。このためAlの結晶粒径は、大きいものが望まれ
るにも拘らず、たかだか2〜3μm程度にしか大きくな
らない。結晶粒径には同一の膜中でもばらつきがあるの
で、粒径1μm以下の結晶粒も多数存在し、したがって
大きな結晶粒がつながった状態のバンブー構造の実現を
妨げる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来、
マイグレーション耐性の向上を図るためにAl配線パタ
ーニング後にCuを拡散させる方法があったが、この方
法は、Cu濃度が配線幅に依存し、これが配線の信頼性
を低下させるという問題を抱えていた。
【0009】本発明はこの様な事情を考慮してなされた
もので、金属配線への異種金属の拡散量を配線幅によら
ず一定としてその濃度の最適化として金属配線の信頼性
向上を図った半導体装置の製造方法を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記した問題を解決する
ため本発明は、基板上に第1の金属薄膜を形成する工程
と、この第1の金属薄膜上に第2の金属薄膜を形成する
工程と、前記第1及び第2の金属薄膜からなる積層膜を
所定のパターンに加工する工程と、熱処理により前記第
2の金属薄膜から前記第1の金属薄膜のパターン中に前
記第2の金属薄膜に含まれる金属を導入する工程とを含
むことを特徴とする半導体装置の製造方法を提供する。
【0011】また本発明は、基板上に第1の金属薄膜を
形成する前に、予めこの基板上に第2の金属薄膜を形成
する工程と、この第2の金属薄膜上に第1の金属薄膜を
形成する工程と、この第1の金属薄膜を所定のパターン
に加工する工程と、熱処理により前記第2の金属薄膜か
ら前記第1の金属薄膜のパターン中に前記第2の金属薄
膜に含まれる金属を導入する工程とを含むことを特徴と
する半導体装置の製造方法を提供する。
【0012】
【作用】本発明による半導体装置の製造方法によれば、
第1の金属薄膜に対してその上面又は下面からのみ第2
の金属薄膜に含まれる金属を導入することができ、金属
薄膜配線中の第2の金属の拡散濃度は配線幅によらず一
定になる。従って素子チップ上の全ての配線について第
2の金属の濃度を最適化することができ、エレクトロマ
イグレーションやストレスマイグレーション耐性の大き
な信頼性の高い金属配線を得ることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明による半導体装置の製造方法の
実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。 第1の実施例
【0014】本実施例では、AlSi合金膜の表面全体
にまずCu膜を堆積させておき、レジストパターンをマ
スクとしてこのCu膜を選択的に除去した後上記AlS
i合金膜を微細加工し、最後に残存したCu膜から下層
のAlSi合金膜中にCuを混入させたものである。図
1は本発明の第1の実施例を説明するための工程断面図
である。
【0015】先ず、図1(a)に示すようにソース、ド
レイン等(図示せず)が形成されたSi基板11上にS
iO2 等の絶縁膜12を堆積した後、通常の高速スパッ
タリング法によってAl・1%Si合金膜13を絶縁膜
12上に 0.8μmの膜厚で堆積した。
【0016】次に、図(b)に示すように、Al・1%
Si合金膜13の表面を大気に暴露しないで別室に輸送
し通常のスパッタリング法によってCu膜15を 0.016
μmの厚みでAl・1%Si合金膜13上に堆積した。
Cu膜15の堆積は直交磁界を利用したマグネトロンス
パッタリング装置を用い、Arガス圧5×10-3Torr、
パワー3kW、室温の条件で行った。
【0017】なおここで、上記スパッタリング前の真空
度を10-8Torr台として、予めスパッタガスとしてAr
ガスを5×10-3Torrまで導入し、パワー3kWで約10
秒間Arスパッタリングにより、Al・1%Si合金膜
13の表面上に存在するAl酸化膜の除去を行うとよ
い。次に、Cu膜15上にノボラック樹脂を主成分とす
る光感応レジスト14を膜厚 1.6μmで塗布し通常のリ
ソグラフィ技術によりこのレジスト14をパターニング
した。このときの線幅は 0.5〜 2.0μmとした。次に、
図1(c)に示すように、スパッタエッチングによりレ
ジストパターン14より露出したCu膜15の除去を行
った。
【0018】次に、図1(d)に示すように、このよう
に形成した試料基板51を後述するドライエッチング装
置に収納し、レジストパターン14をマスクとしてAl
Si膜13のドライエッチングを行った。図2は、上記
したドライエッチング装置の構成を示す概略断面図であ
る。
【0019】このドライエッチング装置は、エッチング
室50と搬入用予備室60と搬出用予備室70とから構
成され、エッチング室50と、搬入用予備室60及び搬
出用予備室70との間には、それぞれ、ゲートバルブ6
1及び71が設けられている。そして、これらの搬入用
予備室60及び搬出用予備室70を真空に排気すること
によって、エッチング室50を真空に保持したまま、搬
入用予備室60及び搬出用予備室70にそれぞれ配設さ
れたゲートバルブ62及び72から試料基板51を搬入
及び搬出することができる。これによって、大気中の水
分や酸素等がエッチング室50内に混入するのを防止す
ることができ、これによる悪影響を避けることが可能で
ある。63及び73は基板載置台である。
【0020】また、エッチング室50内底部には、試料
基板51を載置するための第1の電極52と、この第1
の電極52に13.56MHzの高周波電圧を印加すべく高周波
電源53がブロッキングキャパシタ54を介して接続さ
れている。上記第1の電極52内にはこれを冷却し試料
基板51の温度を所望の温度に制御するため、冷却管5
5が具備されている。
【0021】さらに、エッチング室50の上壁50aは
第2の電極となっており、第1の電極52との間に高周
波電圧が印加されるようになっている。ここで、エッチ
ング室50の壁はアースされている。さらにまた、第2
の電極50aの後方には永久磁石56が設置されてお
り、この永久磁石56は、モーターにより回転軸57の
まわりに偏心回転せしめられるようになっている。そし
て、この磁石56自身の発する100〜500ガウスの
磁界により、エッチング室50内が10-3Torr台または
それ以下の高真空でも、該室内に高密度のプラズマを発
生維持することが可能となっている。
【0022】以上述べた構成のドライエッチング装置に
より、前述したAlSi合金膜13のドライエッチング
工程を行い、このAlSi合金膜13をパターニングし
た(図1(d))。
【0023】また、塩素ガス(Cl2 )供給ライン58
aと三塩化ホウ素(BCl3 )供給ライン58bと臭化
水素ガス(HBr)供給ライン58cと、不活性ガス
(ヘリウム(He)あるいはアルゴン(Ar)等)供給
ライン58dとから、エッチング室50内にCl2 ,B
Cl3,HBr,HeあるいはArを導入することが可
能となっている。
【0024】このCl2 供給ライン58a,BCl3
給ライン58b,HBr供給ライン58c,及び不活性
ガス供給ライン58dには、それぞれバルブ59a〜5
9dと、流量調整器59A〜59Dとが具備され、流量
及びガス圧を所望の値に調整できるようになっている。
【0025】ここで、このAlSi合金膜13のエッチ
ングは次のように行った。まずエッチングガスは、Cl
2 とBCl3 混合ガス(総流量100sccm,Cl2 のB
Cl3 に対する混合比Cl2 /BCl3 = 0.5)を用
い、圧力を2Paとして、第1の電極52上に載置した
試料基板51に対してRF電力 0.5W/cm2 を印加する
ようにした。この時、基板温度は25℃,ウェハ上での
磁場強度は150ガウスとなるようにした。
【0026】この条件では、Al・1%Si合金膜13
が約 0.5μm/分の速度でエッチングされたのに対し、レ
ジストパターン14は約 0.2μm/分の速度でエッチング
されAlとレジストのエッチング選択比は約 3.0であっ
た。
【0027】比較のために、試料基板としてAl・1%
Si・ 0.5%Cu(AlSiCu)合金膜を 0.8μm厚
で形成したものを上記エッチング条件にてエッチングし
たところ、AlSiCu膜のエッチング速度は約 0.4μ
m/分、レジストパターンのエッチング速度は約 0.15 μ
m/分であり、Alとレジストのエッチング選択比は約2.
5であった。さらに、この条件の下でAlSiCu合金
膜に対して30%のオーバエッチングを行ったところ、
エッチング後、残渣が生じた。一方、AlSi合金膜は
同条件にて残渣の発生が観察されなかった。AlSiC
u膜の残渣発生を抑制する為に、RF電力を 0.7W/cm
2 に増大させ、エッチングを行ってみた。この結果、A
lSiCu膜のエッチング速度は 0.4μm/分、レジスト
のエッチング速度は 0.2μm/分であり、AlSiCuと
レジストのエッチング選択比は 2.0であった。この時、
エッチング後に残渣の発生は観察されなかった。
【0028】また、Al合金とレジストとの選択比を大
きくする為にエッチングガスとして、Cl2 とHBrの
混合ガスを用いて、AlSi合金膜及びAlSiCu合
金膜のエッチングを行った。
【0029】条件は、総流量を100sccm,Cl2 のH
Brに対する混合比をCl2 /HBr=50%,圧力を
2Paとし、RF電力 0.5W/cm2 を印加し、基板温度
が25℃、基板上での磁場強度が150ガウスとなるよ
うにした。エッチング時間はジャストエッチング時間に
50%のオーバーエッチングを加えたものとした。
【0030】この時、AlSi膜のエッチング速度は
0.4μm/分、レジストのエッチング速度は 0.06 μm/分
であり、AlSiとレジストの選択比は約7であった。
一方、AlSiCu膜のエッチング速度は 0.35 μm/
分、レジストのエッチング速度は0.06 μm/分であり、
AlSiCuとレジストの選択比は約6であった。しか
し、エッチング後、AlSi膜では全く残渣が観察され
ないのに対して、AlSiCu膜では、残渣が発生し
た。残渣物をHF溶液に溶かし、原子吸光分析法により
分析したところ、多量のCuが検出され、残渣物がCu
からなることが確認された。
【0031】次に、200℃に加熱したN2 ガスによる
ブロー処理を約2分間行うことにより、レジストに吸着
しているClあるいはBrガスを除去した後、通常のO
2 アッシング及び水洗処理をこの順に行うことにより、
レジストパターン14を除去した。ここで、水洗処理は
行っても行わなくてもよい。また、水洗処理後のコロー
ジョンの発生情況を調べたところ、AlSiCu合金膜
ではコロージョンの発生が観察され、一方、上記したA
lSi合金膜13ではコロージョンの発生は観察されな
かった。
【0032】レジストパターン14除去後のAlSi合
金膜及びAlSiCu合金膜の形状を走査型電子顕微鏡
(SEM)で観察したところ、Cl2 とBCl3 の混合
ガスでエッチングしたAlSi膜及びAlSiCu膜は
順テーパ形状を有することが判明した。また、HBrと
Cl2 の混合ガスでエッチングしたAlSi膜及びAl
SiCu膜も順テーパ形状であった。
【0033】最後に、レジストパターン14除去後、N
2 ガス雰囲気中で250℃の熱処理を行うことにより、
Cu膜15からAlSi合金膜13中へCuを添加した
(図1(e))。これにより所望の配線パターンを形成し
た。ここで、Cu膜が配線上に残存する場合は、このC
u膜を除去しておくとよいが残しておいても良い。
【0034】なお、本実施例において配線の大粒径化の
ために熱処理(例えば約450℃)を行うとよく、この
熱処理はスパッタリングによるAlSi膜の形成工程の
次に行ってもCuの添加工程(Cu膜が配線上に残存す
る場合は、このCu膜の除去工程)の次に行ってもよ
い。
【0035】この試料について、SEMにより断面形状
を観察したところ、最小線幅 0.5μmで配線が良好に形
成されていることが判明し、アフターコロージョン等も
確認されなかった。
【0036】さらに、上記試料の配線膜中の構造及び元
素組成をTEM(透過電子顕微鏡)とEDX(エネルギ
ー分散型X線分析器)により調べたところ、AlSi合
金からなる結晶粒及びAl2 Cuからなる結晶粒が粒界
を中心に形成されていることが確認された。また、この
配線中のCu含有量は 0.05 乃至 2.0%であることがわ
かった。さらにまた、上記AlSi合金膜配線中のCu
濃度は、配線幅によらずほぼ一定となることがわかっ
た。これはパターニングされたAlSi合金膜に対して
その上面からのみ、Cu拡散が行われたからである。こ
のように、Cu濃度の配線幅依存性を減少若しくはなく
すことができるので、各配線幅の配線中のCu濃度を容
易に最適化することができ、エレクトロマイグレーショ
ンやストレスマイグレーションに対する耐性の大きな信
頼性の高い配線を形成することが可能となる。
【0037】なお、従来のように、パターニング及び大
粒径化のための熱処理を行ったAlSi合金等に対し、
その表面全面にCu膜等を蒸着した後、熱処理によりC
uの拡散を行う場合、Cu拡散の熱処理温度を上記した
温度範囲、即ち450℃未満、特に140℃乃至290
℃に設定するとよい。この場合もマイグレーション耐性
の大きな信頼性の高い配線を形成することができる。
【0038】図4はこの事を示す図であり、Cu添加時
の熱処理温度とMEFとの関係を示す特性図である。こ
の図に示すように、熱処理温度が上昇するとMEFが減
少する傾向にあるが、配線幅が 1.0μm及び 2.0μmの
場合、140℃乃至290℃の温度範囲で形成したもの
はスパッタリングにより形成したものよりMEFが大き
くなり、特に200℃乃至250℃においてMEFが非
常に大きくなることがわかる。この傾向は、配線幅が
0.8μm以上の配線について言えることだと思われる。
【0039】また、BEM(Breakdown Energy of Meta
l )法によるエレクトロマイグレーション評価も行っ
た。配線幅 0.5μm〜 2.0μmに対して、MEF(Mean
Energy to Failure) を評価した。図3はMEFの結果
を示す特性図である。Cu膜を堆積し、250℃のアニ
ールによりCuをAlSi合金膜に添加したものは、A
l・1%Si合金膜よりもMEFが数倍大きいことが判
明した。
【0040】また図5は、Cu添加時の熱処理温度と基
板表面に形成された素子のライフタイムとの関係を示す
特性図である。約450℃より低い熱処理温度ではライ
フタイムがほぼ横ばいであるが、450℃を越えた温度
領域ではライフタイムが減少する傾向がある。この理由
は、このような温度領域ではAlSi合金膜13に添加
されたCuが下地のSiO2 膜12を透過してSi基板
11に到達するからであり、これにより、基板に形成さ
れた素子のライフタイムが減少する。 第2の実施例
【0041】本実施例では、Cu膜を堆積させた後、堆
積したCu膜の上にAl膜を堆積させ、レジストパター
ンを形成し、レジストパターンをマスクとしてAl膜を
ドライエッチングにより微細加工した後、Al膜下層に
形成したCu膜からCuをAl膜中に混入させたもので
ある。図6は、本発明の第2の実施例を説明するための
工程断面図である。
【0042】先ず、ソース、ドレイン等(図示せず)が
形成されたシリコン基板11上に絶縁膜12を堆積し、
次にこの基板11上にスパッタリング法によりCu膜1
5を160オングストロ−ム堆積した。さらに、真空を
破らず連続して、スパッタリング法によりAl・1%S
i合金膜13を 0.8μm堆積した(図6(a))。
【0043】次に、図6(b)に示すようにAl・1%
Si合金膜13上にノボラック樹脂を主成分としたレジ
スト14を、膜厚 1.6μmで塗布し、通常のリソグラフ
ィ技術によりこのレジスト14をパターニングした。こ
のときの線幅は 0.5〜 2.0μmであった。
【0044】次に、図6(c)に示すようにレジストパ
ターン14をマスクとして、第1の実施例で示したドラ
イエッチング装置を用い第1の実施例と同一条件にて、
Al・1%Si膜13をドライエッチングした。
【0045】次に、図6(d)に示すように、レジスト
14を通常のO2 アッシングにより除去した後、N2
ス雰囲気中で250℃の熱処理を行うことにより、Cu
膜15からAl・1%Si膜13中へCuを拡散させて
Cuの添加されたAl・Si合金膜16を形成した。
【0046】次に、図6(e)に示すように熱酸化膜1
2上に残余したCu膜15を発煙硝酸溶液に数秒間浸す
ことによりエッチング除去して、所望の配線パターンを
形成した。なお、この試料の断面及び表面をSEMで観
察したところ、発煙硝酸処理により、SiO2 膜12上
のCu膜15は完全にエッチング除去されていた。一
方、Cuを添加したAlSi合金膜16の形状はほとん
ど変化していないことが判明した。ここで、Cu膜15
の除去工程はCuの添加工程の前でも後でもよい。ま
た、本実施例においても配線の大粒径化のために熱処理
(例えば約450℃)を行うとよく、この熱処理はCu
の添加工程の後に行うとよい。
【0047】このように製造した半導体装置に対して
も、第1の実施例で示した方法と同様の評価方法により
評価を行い、Al・1%Si膜中にCuが 0.05 乃至
2.0%添加されていることを確認した。
【0048】さらに、第1の実施例と同様にAlSi合
金膜配線中のCu濃度は、配線の幅によらずほぼ一定と
なることがわかった。これはパターニングされたAlS
i合金膜に対してその下面からのみCu拡散が行われた
からである。従って、前述したように、信頼性の高い配
線を形成することが可能となる。
【0049】また、第1の実施例と同様のエレクトロマ
イグレーション評価を行ったところ、MEFは、線幅
0.5〜 2.0μmに対して、Cuを添加したAlSi合金
膜は添加していないものより数倍高い値を示すことが分
かった。
【0050】尚、本発明は上記実施例に限定されること
はない。例えば、これまでの実施例では、添加する元素
としてCuの場合を示したが、チタン,ニッケル,マグ
ネシウム,クロム,及びパラジウムで試したところ、配
線のシート抵抗の変化は添加する元素によって変動する
ものの、配線パターンについて電気寿命を測定するとい
ずれの場合も、AlSi合金の場合よりも数倍の改善が
実現可能であった。
【0051】また、従来のように、AlSi合金等をパ
ターニングした後、Cu膜等をその表面に全面蒸着し、
熱処理によりCu等をAlSi合金膜等に添加する場
合、Cu膜等のスパッタリング蒸着は、AlSi合金配
線に銅等を同時に添加しながら行うことができる。この
方法によれば、室温蒸着後の熱処理添加に比べて工程が
簡略化される。熱処理等の条件は前に述べた条件と同様
である。
【0052】また、下地層の絶縁膜として、熱酸化Si
膜(SiO2 )の場合を示したが、BPSG,PSG,
SiNx等、熱処理工程中におけるCu膜との反応ある
いはCu拡散が極めて小さい薄膜であれば用いてもよ
い。また、Cu膜の除去に発煙硝酸を用いたが、スパッ
タエッチング法を用いて除去してもよい。
【0053】さらにまた、第2及び第3の実施例では、
レジストパターンを除去した後、熱処理工程を行ない、
AlSi中にCuを添加しているが、レジストが熱によ
る影響を受けない程度の温度で上記熱処理工程を行う場
合には、レジスト膜を形成したまま、熱処理を行ないC
uの添加を行ってもよい。
【0054】本実験では、平行平板電極を有したマグネ
トロン型の反応性イオンエッチング装置を用いたが、マ
イクロ波を印加したECR放電を用いた反応性イオンエ
ッチング装置、あるいは電子線を印加することによって
生成された放電プラズマの下で、被エッチング基体に電
圧を印加した反応性イオンエッチング装置を用いてもよ
い。
【0055】また、エッチングガスの組成比,パワー,
ガス圧力,基板温度等は、本発明の主旨に即して適宜変
更することができる。また、Al・Si合金膜を形成す
る方法としてスパッタリング法を用いたが、蒸着法やイ
オンクラスタービーム法、さらにはCVD法を用いても
よい。
【0056】さらにまた、Cuの添加される母体材料と
してAl・1%Siを用いたがAl膜、Cu添加量の少
ないAlSiCu膜に対して、Cuを混入させてもよ
い。また、Cu添加はCu膜を堆積させて行なっている
が、AlSiCu膜等、Cuを含む材料であればよい。
【0057】また、用いるSi基板の種類や、レジスト
の種類等も適宜変更可能である。その他、本発明の要旨
から逸脱しない範囲で、種々変形して実施できることは
いうまでもない。
【0058】
【発明の効果】本発明による半導体装置の製造方法によ
れば、金属配線パターニングを行った後にCu等の添加
不純物をドーピングすることができ、しかも添加不純物
の濃度を配線幅によらず一定にすることができる。この
ため、全ての配線幅について同時に最適な不純物濃度を
実現することができ、集積回路のエレクトロマイグレー
ション及びストレスマイグレーション耐性を向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による半導体装置の製造方法の第1の
実施例を説明するための工程断面図。
【図2】 上記実施例で用いるドライエッチング装置の
概略断面図。
【図3】 形成した配線のMEFを示す特性図。
【図4】 上記配線においてCu添加時の熱処理温度と
MEFとの関係を示す特性図。
【図5】 上記配線においてCu添加時の熱処理温度と
素子のライフタイムとの関係を示す特性図。
【図6】 本発明による半導体装置の製造方法の第2の
実施例を説明するための工程断面図。
【図7】 従来の配線形成法を説明するための工程断面
図。
【符号の説明】
11,81…Si基板、 12,82…絶縁膜、 13,83…Al・1%Si合金膜、 14,84…レジストパターン、 15,85…Cu膜、 16,86…Cuを添加したAl・Si合金膜、 50…エッチング室、 50a…エッチング室50の上壁、 51…試料基板、 52…第1の電極、 53…高周波電源、 54…ブロッキングキャパシタ、 55…冷却管、 56…永久磁石、 57…回転軸、 58a…塩素ガス供給ライン、 58b…三塩化ホウ素供給ライン、 58c…臭化水素ガス供給ライン、 58d…不活性ガス供給ライン、 59a,59b,59c,59d…バルブ、 59A,59B,59C,59D…流量調整器、 60…搬入用予備室、 61,62,71,72…ゲートバルブ、 63,73…基板載置台、 70…搬出用予備室、 83a…Cu拡散層(反応層)。
フロントページの続き (72)発明者 和田 純一 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝総合研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に第1の金属薄膜を形成する工程
    と、この第1の金属薄膜上に第2の金属薄膜を形成する
    工程と、前記第1および第2の金属薄膜からなる積層膜
    を所定のパターンに加工する工程と、熱処理により前記
    第2の金属薄膜から前記第1の金属薄膜のパターン中に
    前記第2の金属薄膜に含まれる金属を導入する工程とを
    含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第2の金属薄膜を形成する工程の前
    に、第1の金属薄膜表面に存在する自然酸化膜を除去す
    ることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 基板上に第1の金属薄膜を形成する前
    に、予めこの基板上に第2の金属薄膜を形成する工程
    と、この第2の金属薄膜上に第1の金属薄膜を形成する
    工程と、この第1の金属薄膜を所定のパターンに加工す
    る工程と、熱処理により前記第2の金属薄膜から前記第
    1の金属薄膜のパターン中に前記第2の金属薄膜に含ま
    れる金属を導入する工程とを含むことを特徴とする半導
    体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第2の金属薄膜に含まれる金属を導
    入する工程の後に、この第2の金属薄膜の残存部分を除
    去することを特徴とする請求項3記載の半導体装置の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 前記第1の金属薄膜はアルミニウムを主
    成分とする金属薄膜であることを特徴とする請求項1又
    は3記載の半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第2の金属薄膜は銅を含む薄膜であ
    り、この薄膜から前記第1の金属薄膜のパターン中に銅
    を導入することを特徴とする請求項1又は3記載の半導
    体装置の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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