JPH05121332A - 機能性堆積膜の形成方法及び形成装置 - Google Patents

機能性堆積膜の形成方法及び形成装置

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JPH05121332A
JPH05121332A JP3305255A JP30525591A JPH05121332A JP H05121332 A JPH05121332 A JP H05121332A JP 3305255 A JP3305255 A JP 3305255A JP 30525591 A JP30525591 A JP 30525591A JP H05121332 A JPH05121332 A JP H05121332A
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film
pressure
film formation
forming
space
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JP3305255A
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Hideichiro Sugiyama
秀一郎 杉山
Masahiro Kanai
正博 金井
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Canon Inc
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラズマCVD法において成膜中に成膜速度
をモニター・制御し、所望の膜厚を精度よく得ることが
できる機能性堆積膜の形成方法及び形成装置を提供する
ことを目的とする。 【構成】 少なくとも成膜空間102を形成する成膜室
101と、該成膜室中にガスを導入する手段104と、
該成膜室を排気するための排気装置103と、前記成膜
空間にプラズマを生起及び持続させるためのラジオ波あ
るいはマイクロ波を供給する電源109と、前記成膜空
間の圧力を測定するための圧力計107とから構成さ
れ、基体106上に機能性堆積膜を形成する機能性堆積
膜の形成装置及び該装置を用いた堆積膜の形成方法であ
って、前記成膜空間の圧力を一定に維持する圧力制御手
段108を配したことを特徴とする。また、前記圧力制
御手段は、前記電源109から前記成膜空間に供給され
る電力を調整することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプラズマCVD法によ
り、機能性堆積膜を形成する方法及び装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、機能性堆積膜の膜厚制御方法に
は、水晶発振式膜厚計、光学式膜厚計が用いられて
いる。
【0003】しかしながら、水晶発振式膜厚計は、数十
μm程度までの膜厚をモニターするのが限界であるた
め、これ以上の膜厚を連続的に堆積させる装置には用い
ることができない。また光学式膜厚計は水晶発振式膜厚
計のような堆積する膜厚に限界はないが、ラジオ波ある
いはマイクロ波等の高周波ではノイズを拾うことが知ら
れており、さらにコスト的にも非常に高くなることか
ら、プラズマCVD装置に組み込むことには問題があっ
た。
【0004】そのためプラズマCVD法を用いた機能性
堆積膜の膜厚制御は、以下のようにして行なわれてい
る。あらかじめ成膜空間内にプラズマを生起させるため
に供給されるラジオ波電力あるいはマイクロ波電力の、
入射電力と反射電力との差で表される実効的な電力(以
下これを実効電力と呼ぶ)と、成膜速度との関係をあら
かじめ調べておく。この関係をもとにして、成膜時に所
望の成膜速度が得られるように実効電力を常に調整し
て、所望の膜厚が得られる時間だけ実効電力を投入す
る。
【0005】しかしながらこの方法では所望の膜厚を精
度よく得ることはできず、また成膜時間が長くなるほど
その精度が悪くなるといった欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記の
欠点を解決し、プラズマCVD法において成膜中に成膜
速度をモニター・制御し、所望の膜厚を精度よく得るこ
とができる機能性堆積膜の形成方法及び形成装置を提供
することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の機能性堆積膜の
形成方法は、プラズマCVD法を用いた機能性堆積膜の
形成方法において、成膜空間内に成膜用原料ガスを導入
し、前記成膜空間内にラジオ波電力あるいはマイクロ波
電力を供給してプラズマを生起させ、プラズマ生起後の
成膜空間の圧力を常に一定に維持することにより、所定
の成膜速度を達成することを特徴とする。
【0008】また、形成装置は、少なくとも成膜空間を
形成する成膜室と、該成膜室にガスを導入する手段と、
該成膜室を排気するための排気装置と、前記成膜空間に
プラズマを生起及び持続させるためのラジオ波あるいは
マイクロ波を供給する電源と、前記成膜空間の圧力を測
定するための圧力計とから構成され、基体上に堆積膜を
形成するための機能性堆積膜の形成装置であって、前記
成膜空間の圧力を一定に保持する圧力制御手段を配した
ことを特徴とする。
【0009】
【作用】機能性堆積膜の膜厚制御を実効電力で行なった
場合に、その精度が向上しない原因を研究した結果、成
膜に寄与する電力が変動していることが判明し、また変
動の原因が主に以下であることが判明した。
【0010】成膜室内壁等に機能性堆積膜が堆積する
ことで、成膜空間内に供給する電力のうち反射電力が変
化し、実効電力が変化する。
【0011】成膜室内等に機能性堆積膜が堆積するこ
とで、これに実効電力の一部が吸収される。
【0012】だけの原因ならば、実効電力を一定に保
つように電力を制御すれば成膜速度は一定となり、膜厚
の制御精度は向上すると考えられる。しかし、のよう
に成膜ガス以外で電力が吸収され、その吸収量が時間的
に変化する場合、実効電力を一定に保っても、成膜ガス
を分解するために消費される実効的な電力は変化するこ
とになる。つまり、実効電力を一定に制御しても成膜速
度にずれを生じることが判明した。
【0013】そこで、この成膜速度のずれが成膜室内壁
に堆積する機能性堆積膜の膜厚にどの程度依存している
かを実験により調べた。図2はマイクロ波プラズマCV
D装置により、実効電力を一定に維持して、アモルファ
スシリコン膜を堆積した実験結果を示しており、横軸は
放電を開始してからの時間、縦軸は成膜速度である。表
1にこの時の成膜条件を示した。
【0014】
【表1】 図2から明らかなように、機能性堆積膜を長時間、連続
的に堆積するほど成膜速度のずれは顕著になることが判
明した。
【0015】以上より、電力による膜厚制御では、精度
の高い膜厚制御は難しいことが分かり、本発明者は成膜
速度と成膜に関する種々のパラメータとの関係を鋭意研
究した結果、成膜時の圧力が成膜速度と密接な関係にあ
ることを見いだした。そこで電力による膜厚制御に代わ
るものとして、成膜室内の圧力に着目して検討を行なっ
た。
【0016】まず、プラズマCVD法を用いて機能性堆
積膜を作製する場合、プラズマが生起する前後で成膜空
間内の圧力が変化する。これは、プラズマを生起させる
ために成膜空間内に導入するガスの種類や流量、また排
気装置の種類、さらには堆積膜形成装置固有の排気コン
ダクタンス等に密接に関係しているものである。
【0017】つまり、プラズマが生起する前後で全体の
モル数が増加または減少する反応を起こすガスを用いた
場合、このモル数の増減によって、成膜空間内の圧力が
変化すると考えられる。しかし、プラズマの生起した後
の方がモル数が増加(減少)する反応の場合であって
も、必ずしも圧力が増加(減少)するとは限らず、これ
らは排気装置の種類や堆積膜形成装置固有の排気コンダ
クタンス等により異なってくる。
【0018】例えば、シラン(SiH4)をプラズマC
VD法を用いて分解し、アモルファスシリコン膜を基体
上に堆積する場合、化学反応だけを考慮すると、シラン
は分解され、いろいろなラジカルやイオン、さらに水素
(H2)が生成されるため、全体のモル数は増加する。
そこで排気装置としてターボ分子ポンプ(以下これをT
MPと略す)を用いて排気すると、TMPではシランよ
りも水素の方が排気効率が低くなるため、プラズマ生起
後の成膜空間内の圧力は増加する。一方、排気装置とし
て油拡散ポンプ(以下これをDPと略す)を用いて排気
すると、DPでは分子量の小さい水素の方が分子量の大
きいシランよりも排気効率が高くなるため、逆にプラズ
マ生起後の方が成膜空間内の圧力は減少するということ
が起こり得る。
【0019】このように、特定の成膜ガスの種類と流量
を用いて特定の機能性堆積膜を作製する場合において
も、装置の構成によって、プラズマ生起後の成膜空間内
の圧力は大きく変化することが判明した。
【0020】逆に、特定の装置構成で、特定の成膜ガス
の種類と流量を用いて、特定の機能性堆積膜を作製する
場合、成膜空間内の圧力は放電中のプラズマ状態を規定
している重要な1つのパラメーターであると考えられ
る。従って、成膜空間内の圧力について、以下でさらに
詳細な検討を行なう。ただし、ここで行なう検討では排
気能力の安定した排気装置を用いる必要がある。
【0021】まず、成膜空間の圧力と機能性堆積膜の基
体への成膜速度との関係を検討した。実験ではマイクロ
波プラズマCVD装置を用いて、成膜空間内にプラズマ
を生起させた後、供給するマイクロ波電力を調整するこ
とで、成膜空間内の圧力を変化させ、それぞれの圧力に
対する成膜速度の測定を行なった。表2にそのときの成
膜条件を示した。
【0022】
【表2】 図3はそのときの測定結果であり、横軸は成膜空間内の
圧力、縦軸は成膜速度を表す。この結果から、特定の装
置構成、特定の成膜ガスの種類や流量を用いて、特定の
機能性堆積膜を作製する場合、成膜空間内の圧力と成膜
速度とは、1対1に対応していることが判明した。ま
た、マイクロ波電力をいくら供給しても、成膜速度が1
10Å/s以上にならないことから、この状態でシラン
は100%分解していると考えられる。またこの状態か
ら、徐々に成膜空間内の圧力が上がるにつれて、シラン
の分解効率が落ちてきていると見ることができる。すな
わち、成膜空間内の圧力と、シランの分解によって生成
されるプラズマ状態とが、1対1に対応していると考え
られる。
【0023】ここで、シラン300sccmが完全に分
解し、成膜空間内壁に一様に堆積されると仮定して、そ
のときの成膜速度を概算すると、110Å/sとなり、
実験結果とも一致している。
【0024】次に、成膜空間内の圧力を一定に保って成
膜した場合に、成膜空間内壁に堆積した機能成堆積膜の
膜厚が、基体に堆積する機能性堆積膜の膜厚にどのよう
に影響を及ぼすかを実験により調べた。実験はマイクロ
波プラズマCVD装置を用いて、成膜空間内の圧力を常
に一定に維持して、長時間連続的にアモルファスシリコ
ン膜を堆積させ、そのときの基体上に堆積する機能性堆
積膜の成膜速度の時間的な変化を測定した。このときの
成膜条件を表3に示す。
【0025】
【表3】 図4はこの測定結果であり、横軸は放電を開始してから
の積算時間を、横軸は基体上への機能性堆積膜の成膜速
度を表す。この結果から、成膜空間内の圧力を一定に保
った場合、成膜室内壁に堆積した機能性堆積膜の膜厚に
よらず、成膜速度は常に一定の100Å/sを示し、実
質的に変化しないことが判明した。
【0026】以上のことから、プラズマCVD法を用い
た機能性堆積膜の作製において、成膜空間内の圧力によ
って、基体への成膜速度をモニター・制御できるだけで
なくこの方法により、実効電力で成膜速度をモニター制
御する場合に生じる成膜速度のズレがなくなり、精度よ
く膜厚を制御できることが判明した。
【0027】また、半導体成膜用ガスとして通常用いら
れているシラン(SiH4)、ジシラン(Si26)、
ゲルマン(GeH4)、四弗化珪素(SiF4)、ジボラ
ン(B26)、ホスフィン(PH3)、メタン(C
4)、アンモニア(NH3)等のガスまたはその混合ガ
スにおいても全く同様に、成膜空間内の圧力により、精
度よく機能性堆積膜の膜厚を制御できることが実験によ
り判明した。
【0028】本発明において、放電生起後で成膜空間内
の圧力は増加しても、減少してもよく、放電生起前後で
圧力差を生じれば本発明を適用できる。ただし、前記圧
力差と、放電生起前の圧力との比の絶対値をA(A=|
放電生起前後での圧力差|/放電生起前の圧力)とする
と、Aが大きいほど、機能性堆積膜の膜厚の制御精度は
向上する。従って、Aが好ましくは0.05以上、より
好ましくは0.1以上となるように、排気装置や、堆積
膜形成装置の排気コンダクタンスを成膜ガスの種類によ
り、最適化することが望ましい。
【0029】さらに、プラズマCVD法を用いると、成
膜中に成膜用ガスが分解され、ガスの種類が変化する。
そこで、本発明において、ガスの種類が変化しても成膜
空間内の圧力を正確に測定できる真空計を用いる必要が
ある。このため、真空計としては隔膜の変化量が差圧に
比例し、ガスの種類による感度差がなく、ガスとの相互
作用が小さい感圧式真空計を用いることが好ましい。
【0030】本発明における圧力制御手段は、成膜空間
の圧力を成膜工程中一定に保つようにできるものであれ
ばいずれの手段を用いることができる。例えば、予め測
定された圧力とRF電力あるいはマイクロ波電力との関
係から、圧力計の出力を対応する電力値に変換し、これ
により電源の出力を制御するコントローラーと、コント
ローラーと圧力計及びコントローラーと電源との間で信
号を転送するためのケーブルから構成されるものが挙げ
られる。
【0031】なお、本発明における一定の圧力とは、圧
力変動幅/圧力が0.01以下のことをいう。
【0032】
【実施例】以下に本発明を実施例を挙げて詳細に説明す
るが、本発明がこれら実施例に限定されないことはいう
までもない。
【0033】実施例を挙げて説明する前に、先ず実施例
で用いた装置及びその操作方法を説明する。
【0034】(装置例1)図1は本発明の機能性堆積膜
の形成装置の一例を示す模式図である。101は成膜
室、102は成膜空間、103はDP、104は成膜ガ
ス導入口、105は基板加熱用ランプヒーター、106
は基板、107は真空計、108は圧力を一定に維持し
所定の成膜速度を得るための膜厚コントローラー、10
9はマイクロ波電源、110は真空計と膜厚コントロー
ラーとを接続するケーブル、111は電源と膜厚コント
ローラーとを接続するケーブル、112はシャッター付
膜厚センサーである。
【0035】以下で本装置の動作方法を説明する。
【0036】成膜室101内をDP103で10ー6To
rr台まで排気した後、成膜ガス導入口4を介して成膜
ガスを成膜空間102内に所定の流量導入する。基板1
06をランプヒーター105により所望の温度に保った
後、マイクロ波電源109から、成膜空間102にマイ
クロ波電力を投入し、プラズマを生起させる。プラズマ
が生起したら、あらかじめ測定しておいた内圧と成膜速
度との関係を用いて、所望の成膜速度を達成できる内圧
にマイクロ波の電力を調整する。
【0037】ここで、圧力計107の出力は膜厚コント
ローラー108にケーブル110を介して入力され、こ
れを受けてマイクロ波電源109から成膜空間内に供給
される電力を制御するように、膜厚コントローラー10
8とマイクロ波電源109はケーブル111で接続され
ている。このようにすることで、成膜中、常に一定の圧
力に制御できる。
【0038】また本装置ではシャッター付膜厚センサー
112を基板206の近くに設置している。該シャッタ
ー付膜厚センサーはあらかじめ成膜室内の圧力と成膜速
度との関係で調べるときのみ使用し、成膜中には機能性
堆積膜が堆積しないように、シャッターを閉じておく。
【0039】(装置例2)図1において、103をTM
Pに、109をラジオ波(RF)電源に変えたものであ
り、ラジオ波(RF)放電による機能性堆積膜の形成装
置である。
【0040】本装置例2の動作方法は装置例1と同様で
ある。
【0041】(実施例1及び比較例1) (実施例1)装置例1で示した操作により (a)放電が開始したら直ちに (b)放電が開始した後、放電状態を維持して1時間後
に 成膜を開始して基板上にアモルファスシリコン膜を堆積
した。放電前の圧力が8mTorrであった。放電後の
圧力は5mTorr(成膜速度100Å/s)に対応)
で安定させた。成膜終了後、マイクロ波電力の供給をや
めると、(a)及び(b)のいずれの場合も放電前の圧
力8mTorrにもどることから、排気能力の安定した
DPであることが確認された。表4に堆積膜の形成条件
を示す。
【0042】
【表4】 図5には、成膜中の圧力と、実効電力との時間変化を示
す。横軸は成膜開始から成膜終了までの時間をとり、縦
軸は圧力と実効電力とを示す。
【0043】これから(a)、(b)とも圧力は設定値
を常に示しており制御が正確に行なわれていることがわ
かる。また実効電力は(a)、(b)それぞれの成膜開
始から成膜終了までの間で、わずかの変化しか見られな
いが、(a)と(b)とを比較すると(b)の方が実効
電力が高くなることがわかった。
【0044】表5には、触針式の膜厚計で測定した膜厚
と、あらかじめガラス基板上にくし形の電極として、C
r1000Åを蒸着してある試料に、超音波ハンダによ
り電極をつけて測定した暗状態(σd)及び100mW
/cm2の擬似太陽光を照射した状態(σph)での導電
率を示す。
【0045】
【表5】 これから、膜厚誤差は(a)、(b)ともに設定膜厚の
5%以内におさまっており、精度よく制御されているこ
とがわかる。また導電率もアモルファスシリコンとし
て、満足いく値を示している。
【0046】(比較例1)図1に示した装置を用い、成
膜室内に機能性堆積膜が堆積していない状態で成膜速度
100Å/sを達成するマイクロ波電力(950W)を
常に維持するようにして、 (a)放電が開始したら直ちに (b)放電が開始した後、放電状態を維持して1時間後
に 成膜を開始して、基板上にアルファスシリコン膜を堆積
した。放電前の圧力が8mTorrで、放電直後の圧力
は5mTorr(成膜速度100Å/sに対応)であっ
た。
【0047】成膜終了後、マイクロ波電力の供給をやめ
ると(a)、(b)いずれの場合も放電前の圧力8.0
mTorrにもどることから、排気能力の安定したDP
であることが確認された。表6に堆積膜の形成条件を示
す。
【0048】
【表6】 図6には、成膜中の圧力及び実効電力の時間変化を示
す。横軸は成膜開始から成膜終了までの時間をとり、縦
軸は圧力と実効電力とを示す。
【0049】これから(a)、(b)とも実効電力は設
定値を常に示しており制御が正確に行なわれていること
がわかる。また圧力は(a)、(b)それぞれの成膜開
始から成膜終了までの間にはわずかの変化しか見られな
いが、(a)と(b)とを比較すると、(b)の方が内
圧が高くなることがわかった。
【0050】表7には、実施例1と同様にして、触針式
の膜厚計で測定した膜厚と、あらかじめガラス基板上に
くし形の電極としてCr1000Åを蒸着してある試料
に、超音波ハンダにより電極をつけて測定した導電率を
示す。
【0051】
【表7】 これから、膜厚誤差(a)の5%から,(b)の12%
と大きくなっていることがわかる。また実施例1と比較
例1とを比較すると、圧力で制御した方が膜厚の精度は
明らかに高くなることが判明した。
【0052】また、導電率を比較するとわずかに、電力
で制御した方が特性として良くなっているが、これは成
膜速度が小さくなったためと考えられ、圧力制御の場合
でも成膜速度を下げれば同様に特性は向上することが確
められている。以上から、膜厚の制御は圧力で行なうこ
とが望ましいことが判明した。
【0053】(実施例2及び比較例2) (実施例2)装置例1で示した操作により (a)放電が開始したら直ちに (b)放電が開始した後、放電状態を維持して1時間後
に 成膜を開始して基板上にアモルファスSiGe膜を堆積
した。放電前の圧力が9.5mTorrであった。放電
後の圧力は6.0mTorr(成膜速度100Å/sに
対応)で安定させた。
【0054】成膜終了後、マイクロ波電力の供給をやめ
ると(a)、(b)いずれの場合も放電前の圧力9.5
mTorrにもどることから、排気能力の安定したDP
であることが確認された。表8に堆積膜の形成条件を示
す。
【0055】
【表8】 図7には、成膜中の圧力と実効電力との時間変化を示
す。横軸は成膜開始から、成膜終了までの時間をとり、
縦軸は、圧力と実効電力とを示す。
【0056】これから(a)、(b)とも圧力は設定値
を常に示しており制御が正確に行なわれていることがわ
かる。また実効電力は(a)、(b)それぞれの成膜開
始から成膜終了までの間にはわずかの変化しか見られな
いが、(a)と(b)とを比較すると、(b)の方が実
効電力が高くなることがわかった。
【0057】表9には、実施例1と同様にして触針式の
膜厚計で測定した膜厚と、あらかじめガラス基板上にく
し形の電極としてCr1000Åを蒸着してある試料
に、超音波ハンダにより電極をつけて測定した導電率を
示す。
【0058】
【表9】 これから、膜厚誤差は(a)、(b)ともに設定膜厚の
6%以内におさまっており、精度よく制御されているこ
とがわかる。また導電率もアモルファスSiGeとし
て、満足いく値を示した。
【0059】(比較例2)図1に示した装置を用い、成
膜室内に機能性堆積膜が堆積していない状態で成膜速度
100Å/sを達成するマイクロ波電力(900W)を
常に維持するようにして、 (a)放電が開始したら直ちに (b)放電が開始した後、放電状態を維持して1時間後
に 成膜を開始して基板上にアモルファスSiGe膜を堆積
した。放電前の圧力が9.5mTorrで、放電後の圧
力は6.3mTorrであった。
【0060】成膜終了後、マイクロ波電力の供給をやめ
ると(a)及び(b)いずれの場合も放電前の圧力9.
5mTorrにもどることから、排気能力の安定したD
Pであることが確認された。表10に堆積膜の形成条件
を示す。
【0061】
【表10】 図8には、成膜中の圧力と実効電力との時間変化を示
す。横軸は成膜開始から、成膜終了までの時間をとり、
縦軸は圧力と実効電力とを示す。
【0062】これから(a)、(b)とも実効電力は設
定値を常に示しており制御が正確に行なわれていること
がわかる。また圧力は(a)、(b)それぞれの成膜開
始から成膜終了までの間にはわずかの変化しか見られな
いが、(a)と(b)とを比較すると、(b)の方が実
効電力が高くなることがわかった。
【0063】表11には、実施例1と同様にして触針式
の膜厚計で測定した膜厚と、あらかじめガラス基板上に
くし形の電極としてCr1000Åを蒸着してある試料
に、超音波ハンダにより電極をつけて測定した導電率を
示す。
【0064】
【表11】 これから、膜厚誤差は(a)の3%から(b)の14%
と大きくなっていることがわかる。
【0065】また実施例2と比較例2とを比較すると膜
厚では明らかに、圧力で制御した方が精度が高くなるこ
とが判明した。導電率を比較するとわずかに、電力で制
御した方が特性として良くなっているが、これは成膜速
度が小さくなったためと考えられる。
【0066】以上より、膜厚の制御は圧力で行なうこと
が望ましいことが判明した。
【0067】(実施例3及び比較例3) (実施例3)装置例2で示した装置により (a)放電が開始したら直ちに (b)放電が開始した後、放電状態を維持して1時間後
に 成膜を開始して基板上にアモルファスシリコン膜を堆積
した。放電前の圧力が0.82Torrであった。放電
後の圧力は0.90Torr(成膜速度10Å/sに対
応)で安定させた。
【0068】成膜終了後、ラジオ波電力の供給をやめる
と(a)、(b)いずれの場合も放電前の圧力0.82
Torrにもどることから、排気能力の安定したDP
(油拡散ポンプ)であることが確認された。表12に堆
積膜の形成条件を示す。
【0069】
【表12】 図9には、成膜中の圧力と実効電力との時間変化を示
す。横軸は成膜開始から、成膜終了までの時間をとり、
縦軸は圧力と実効電力とを示す。
【0070】これから(a)、(b)とも圧力は設定値
を常に示しており制御が正確に行なわれていることがわ
かる。また実効電力は(a)、(b)それぞれの成膜開
始から成膜終了までの間にはわずかの変化しか見られな
いが、(a)と(b)とを比較すると、(b)の方が実
効電力が高くなることがわかった。
【0071】表13には、実施例1と同様にして触針式
の膜厚計で測定した膜厚と、あらかじめガラス基板上に
くし形の電極としてCr1000Åを蒸着してある試料
に、超音波ハンダにより電極をつけて測定した導電率を
示す。
【0072】
【表13】 これから、膜厚誤差は(a)、(b)ともに設定膜厚の
2%以内におさまっており、精度よく制御されているこ
とがわかる。また導電率もアモルファスシリコンとし
て、満足いく値を示した。
【0073】(比較例3)排気装置としてDP(油拡散
ポンプ)を用いた図1に示した装置により、成膜室内に
機能性堆積膜が堆積していない状態で成膜速度10Å/
sを達成するラジオ波電力(80W)を常に維持するよ
うにして、 (a)放電が開始したら直ちに (b)放電が開始した後、放電状態を維持して1時間後
に 成膜を開始して基板上にアモルファスシリコン膜を堆積
した。放電前の圧力が0.80Torrで,放電後の圧
力は0.92Torrであった。
【0074】成膜終了後、マイクロ波電力の供給をやめ
ると(a)、(b)いずれの場合も放電前の圧力0.8
0Torrにもどることから、排気能力の安定したTM
Pであることが確認された。表14に堆積膜の形成条件
を示す。
【0075】
【表14】 図10には、成膜中の圧力と実効電力との時間変化を示
す。横軸は成膜開始から、成膜終了までの時間をとり、
縦軸は圧力と実効電力とを示す。
【0076】これから(a)、(b)とも実効電力は設
定値を常に示しており制御が正確に行なわれていること
がわかる。また圧力は(a)、(b)それぞれの成膜開
始から成膜終了までの間にはわずかの変化しか見られな
いが、(a)と(b)とを比較すると、(b)の方が内
圧が高くなることがわかった。
【0077】表15には、実施例1と同様にして触針式
の膜厚計で測定した膜厚と、あらかじめガラス基板上に
くし形の電極としてCr1000Åを蒸着してある試料
に、超音波ハンダにより電極をつけて測定した導電率を
示す。
【0078】
【表15】 これから、膜厚誤差(a)の5%から(b)の12%と
大きくなっていることがわかる。また実施例3と比較例
3とを比較すると膜厚では明らかに、圧力で制御した方
が精度が高くなることが判明した。導電率を比較すると
わずかに、電力で制御した方が特性として良くなってい
るが、これは成膜速度が小さくなったためと考えられ
る。
【0079】以上から、膜厚の制御は圧力で行なうこと
が望ましいことが判明した。
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、プラズマCVD法を用
いた機能性堆積膜の作製において、膜厚制御の精度を向
上させて、機能性堆積膜の膜質を向上させることができ
る。この効果は特に長時間連続成膜において顕著とな
る。また、成膜中に成膜速度をモニターすることができ
るため、成膜状態を常に監視することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の機能性堆積膜の形成装置の1例を示す
模式図。
【図2】供給する電力を一定に保った場合の成膜時間と
成膜速度との関係を示すグラフ。
【図3】成膜速度と成膜空間の圧力との関係を示すグラ
フ。
【図4】成膜空間内の圧力を一定に保った場合の成膜速
度の経時変化を示すグラフ。
【図5】実施例1における成膜空間内の圧力と実効電力
の経時変化を示すグラフ。
【図6】比較例1における成膜空間内の圧力と実効電力
の経時変化を示すグラフ。
【図7】実施例2における成膜空間内の圧力と実効電力
の経時変化を示すグラフ。
【図8】比較例2における成膜空間内の圧力と実効電力
の経時変化を示すグラフ。
【図9】実施例3における成膜空間内の圧力と実効電力
の経時変化を示すグラフ。
【図10】比較例3における成膜空間内の圧力と実効電
力の経時変化を示すグラフ。
【符号の説明】
101 成膜室、 102 成膜空間、 103 排気装置、 104 成膜ガス導入口、 105 基板加熱用ヒーターランプ、 106 基板、 107 真空計、 108 膜厚コントローラー、 109 マイクロ波電源、RF電源、 110,111 ケーブル、 112 シャッター付膜厚センサー。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマCVD法を用いた機能性堆積膜
    の形成方法において、成膜空間内に成膜用原料ガスを導
    入し、前記成膜空間内にラジオ波電力あるいはマイクロ
    波電力を供給してプラズマを生起させ、プラズマ生起後
    の前記成膜空間の圧力を常に一定に維持することによ
    り、所定の成膜速度を達成することを特徴とする機能性
    堆積膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 プラズマ生起後の前記成膜室内の圧力
    を、前記電力を調整することにより常に一定に維持する
    ことを特徴とする請求項1記載の機能性堆積膜の形成方
    法。
  3. 【請求項3】 少なくとも成膜空間を形成する成膜室
    と、該成膜室中にガスを導入する手段と、該成膜室を排
    気するための排気装置と、前記成膜空間にプラズマを生
    起及び持続させるためのラジオ波あるいはマイクロ波を
    供給する電源と、前記成膜空間の圧力を測定するための
    圧力計とから構成され、基体上に堆積膜を形成するため
    の機能性堆積膜の形成装置であって、前記成膜空間の圧
    力を一定に維持する圧力制御手段を配したことを特徴と
    する機能性堆積膜の形成装置。
  4. 【請求項4】 前記圧力制御手段は、前記電源から前記
    成膜空間に供給される電力を調整することを特徴とする
    請求項3記載の機能性堆積膜の形成装置。
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