JPH05117875A - 炭素系複合材料及びその製造方法 - Google Patents
炭素系複合材料及びその製造方法Info
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- JPH05117875A JPH05117875A JP3275642A JP27564291A JPH05117875A JP H05117875 A JPH05117875 A JP H05117875A JP 3275642 A JP3275642 A JP 3275642A JP 27564291 A JP27564291 A JP 27564291A JP H05117875 A JPH05117875 A JP H05117875A
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- carbon
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- zirconia
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- Pending
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- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は人工衛星やスペースシャトル等の宇
宙機器の外壁等に用いられる炭素系複合材料及びその製
造方法に関するものであり、その目的はジルコニア系セ
ラミックス被膜の割れや剥離等を未然に防止して耐久性
及び信頼性に優れた炭素系複合材料及びその製造方法を
提供するものである。 【構成】 本発明はＣ／Ｃコンポジット等の炭素系材料
のマトリックス中にチタンを添加したチタン添加炭素系
材料の表面に、モリブデン層と白金層から成る中間層を
形成すると共に、該中間層の表面にジルコニア系セラミ
ックス被膜を形成したことを特徴としている。
宙機器の外壁等に用いられる炭素系複合材料及びその製
造方法に関するものであり、その目的はジルコニア系セ
ラミックス被膜の割れや剥離等を未然に防止して耐久性
及び信頼性に優れた炭素系複合材料及びその製造方法を
提供するものである。 【構成】 本発明はＣ／Ｃコンポジット等の炭素系材料
のマトリックス中にチタンを添加したチタン添加炭素系
材料の表面に、モリブデン層と白金層から成る中間層を
形成すると共に、該中間層の表面にジルコニア系セラミ
ックス被膜を形成したことを特徴としている。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は人工衛星やスペースシャ
トル等の宇宙機器の外壁等に用いられる炭素系材料に係
り、特に、その表面に形成されるセラミック層の密着性
と応力緩和性に優れた炭素系複合材料及び製造方法に関
するものである。
トル等の宇宙機器の外壁等に用いられる炭素系材料に係
り、特に、その表面に形成されるセラミック層の密着性
と応力緩和性に優れた炭素系複合材料及び製造方法に関
するものである。
【０００２】
【従来の技術】一般に、人工衛星やスペースシャトル等
の宇宙機器の外壁等に用いられる炭素系材料は耐酸化性
及び高強度、高靭性等が要求されるため、各種表面処理
が施されている。例えば、従来の処理方法としては図２
に示すように、炭素系材料、或いは珪素を添加した珪素
炭素系材料ａの表面に直接セラミックスをコーティング
して、セラミックス層ｂを形成したものである。
の宇宙機器の外壁等に用いられる炭素系材料は耐酸化性
及び高強度、高靭性等が要求されるため、各種表面処理
が施されている。例えば、従来の処理方法としては図２
に示すように、炭素系材料、或いは珪素を添加した珪素
炭素系材料ａの表面に直接セラミックスをコーティング
して、セラミックス層ｂを形成したものである。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た炭素系材料或いは珪素を添加した珪素炭素系材料ａ
は、その表面にコーティングされるセラミックス層ｂと
の密着性が悪い上に、これらは熱膨張係数が異なるた
め、急激な加熱冷却を受けると容易にセラミックス層ｂ
が剥離や割れが生じ、炭素系材料ａが露出して酸化減肉
してしまうといった問題点があった。
た炭素系材料或いは珪素を添加した珪素炭素系材料ａ
は、その表面にコーティングされるセラミックス層ｂと
の密着性が悪い上に、これらは熱膨張係数が異なるた
め、急激な加熱冷却を受けると容易にセラミックス層ｂ
が剥離や割れが生じ、炭素系材料ａが露出して酸化減肉
してしまうといった問題点があった。
【０００４】そこで、本発明はこれらの問題点を有効に
解決するために案出されたものであり、その目的はセラ
ミック層の密着性と応用緩和性を向上させて、容易にセ
ラミックスが剥離しない炭素系複合材料及び製造方法を
提供することにある。
解決するために案出されたものであり、その目的はセラ
ミック層の密着性と応用緩和性を向上させて、容易にセ
ラミックスが剥離しない炭素系複合材料及び製造方法を
提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
第一の発明は炭素系材料のマトリックス中にチタンを添
加したチタン添加炭素系材料の表面に、モリブデン層と
白金層から成る中間層を形成すると共に、該中間層の表
面にジルコニア系セラミックス被膜を形成したものであ
り、また第二の発明は炭素系材料のマトリックス中にチ
タン添加し、これを高温で加熱焼結してチタン添加炭素
系材料を形成すると共に、該チタン添加炭素系材料の表
面に、モリブデン金属粉末を低圧プラズマ溶射によって
コーティングしてモリブデン層を形成すると共に、該モ
リブデン層の表面に、白金を焼結コーティングして白金
層を形成し、さらに、この白金層の表面に、ジルコニア
系セラミックスを大気プラズマ溶射によってコーティン
グしてジルコニア系セラミックス被膜を形成するもので
ある。
第一の発明は炭素系材料のマトリックス中にチタンを添
加したチタン添加炭素系材料の表面に、モリブデン層と
白金層から成る中間層を形成すると共に、該中間層の表
面にジルコニア系セラミックス被膜を形成したものであ
り、また第二の発明は炭素系材料のマトリックス中にチ
タン添加し、これを高温で加熱焼結してチタン添加炭素
系材料を形成すると共に、該チタン添加炭素系材料の表
面に、モリブデン金属粉末を低圧プラズマ溶射によって
コーティングしてモリブデン層を形成すると共に、該モ
リブデン層の表面に、白金を焼結コーティングして白金
層を形成し、さらに、この白金層の表面に、ジルコニア
系セラミックスを大気プラズマ溶射によってコーティン
グしてジルコニア系セラミックス被膜を形成するもので
ある。
【０００６】
【作用】本発明は上述したような構成のため、炭素系材
料のマトリックス中にチタンを添加することによって中
間層、特にモリブデン層との密着性が向上することとな
り、また、チタン添加炭素系材料とジルコニア系セラミ
ックス被膜との間にモリブデン層と白金層を形成するこ
とにより、チタン添加炭素系材料とジルコニア系セラミ
ックス被膜との密着性が大巾に向上する。さらに、この
中間層がチタン添加炭素系材料とジルコニア系セラミッ
クス被膜とに生ずる熱応力等の応力を緩和する働きを成
すこととなる。
料のマトリックス中にチタンを添加することによって中
間層、特にモリブデン層との密着性が向上することとな
り、また、チタン添加炭素系材料とジルコニア系セラミ
ックス被膜との間にモリブデン層と白金層を形成するこ
とにより、チタン添加炭素系材料とジルコニア系セラミ
ックス被膜との密着性が大巾に向上する。さらに、この
中間層がチタン添加炭素系材料とジルコニア系セラミッ
クス被膜とに生ずる熱応力等の応力を緩和する働きを成
すこととなる。
【０００７】従って、熱膨張係数の差や熱応力などによ
るジルコニア系セラミックス被膜の剪断応力が緩和さ
れ、ジルコニア系セラミックス被膜の割れや剥離等が未
然に防止されることとなる。また、例え、ジルコニア系
セラミックス被膜が割れたり剥離してしまった場合でも
中間層が存在することにより、チタン添加炭素系材料が
直接露出することがないため、チタン添加炭素系材料の
酸化腐蝕が未然に防止されることとなる。
るジルコニア系セラミックス被膜の剪断応力が緩和さ
れ、ジルコニア系セラミックス被膜の割れや剥離等が未
然に防止されることとなる。また、例え、ジルコニア系
セラミックス被膜が割れたり剥離してしまった場合でも
中間層が存在することにより、チタン添加炭素系材料が
直接露出することがないため、チタン添加炭素系材料の
酸化腐蝕が未然に防止されることとなる。
【０００８】
【実施例】次に、本発明の好適実施例を説明する。
【０００９】図１は本発明の炭素系複合材料１の一実施
例を示す部分拡大断面図である。図示するように、この
炭素系複合材料１はＣ／Ｃコンポジット等の炭素系材料
のマトリックス中にチタンを添加したチタン添加炭素系
材料２の表面に、モリブデン層３と白金層４から成る中
間層５が形成されており、さらに、この中間層５の表面
にジルコニア系セラミックス被膜６が形成されている。
例を示す部分拡大断面図である。図示するように、この
炭素系複合材料１はＣ／Ｃコンポジット等の炭素系材料
のマトリックス中にチタンを添加したチタン添加炭素系
材料２の表面に、モリブデン層３と白金層４から成る中
間層５が形成されており、さらに、この中間層５の表面
にジルコニア系セラミックス被膜６が形成されている。
【００１０】次に、本発明の製造方法について説明す
る。
る。
【００１１】先ず、Ｃ／Ｃコンポジット等の炭素系材料
のマトリックス中にチタン粉末を１０重量％添加し、こ
れを焼結してチタン添加炭素系材料２を生成する。次
に、このチタン添加炭素系材料２の表面に、モリブデン
を低圧プラズマ溶射によってコーティングし、約５０μ
ｍ程度の厚さのモリブデン層３を形成し、さらにこのモ
リブデン層３の表面に白金ペーストを約５０μｍ程度の
厚さに塗布してこれを真空焼結して白金層４を形成す
る。そして、最後に白金層４の表面にジルコニア系セラ
ミックスを大気プラズマ溶射で１００〜２００μｍ程度
の厚さにコーティングしてジルコニア系セラミックス被
膜６を形成することになる。
のマトリックス中にチタン粉末を１０重量％添加し、こ
れを焼結してチタン添加炭素系材料２を生成する。次
に、このチタン添加炭素系材料２の表面に、モリブデン
を低圧プラズマ溶射によってコーティングし、約５０μ
ｍ程度の厚さのモリブデン層３を形成し、さらにこのモ
リブデン層３の表面に白金ペーストを約５０μｍ程度の
厚さに塗布してこれを真空焼結して白金層４を形成す
る。そして、最後に白金層４の表面にジルコニア系セラ
ミックスを大気プラズマ溶射で１００〜２００μｍ程度
の厚さにコーティングしてジルコニア系セラミックス被
膜６を形成することになる。
【００１２】以上のように製造された本発明のチタン添
加炭素系材料２と従来の炭素系材料を１２００℃×１時
間の加熱冷却実験を行った結果、従来の炭素系材料では
ジルコニア系セラミックス被膜６の割れや剥離が生じた
が、本発明のチタン添加炭素系材料２では上記実験を５
回繰り返しても極微細なクラックが発生した程度であ
り、大きな割れや剥離は殆ど生じなかった。
加炭素系材料２と従来の炭素系材料を１２００℃×１時
間の加熱冷却実験を行った結果、従来の炭素系材料では
ジルコニア系セラミックス被膜６の割れや剥離が生じた
が、本発明のチタン添加炭素系材料２では上記実験を５
回繰り返しても極微細なクラックが発生した程度であ
り、大きな割れや剥離は殆ど生じなかった。
【００１３】すなわち、チタン添加炭素系材料２は炭素
系材料のマトリックス中にチタンを添加することによっ
て中間層５、特にモリブデン層３との密着性が向上する
ことになる。また、チタン添加炭素系材料２とジルコニ
ア系セラミックス被膜６との間にモリブデン層３と白金
層４を形成することにより、チタン添加炭素系材料２と
ジルコニア系セラミックス被膜６との密着性が大巾に向
上する。さらに、この中間層５がチタン添加炭素系材料
２とジルコニア系セラミックス被膜６とに生ずる熱応力
等の応力を緩和する働きを成すこととなる。
系材料のマトリックス中にチタンを添加することによっ
て中間層５、特にモリブデン層３との密着性が向上する
ことになる。また、チタン添加炭素系材料２とジルコニ
ア系セラミックス被膜６との間にモリブデン層３と白金
層４を形成することにより、チタン添加炭素系材料２と
ジルコニア系セラミックス被膜６との密着性が大巾に向
上する。さらに、この中間層５がチタン添加炭素系材料
２とジルコニア系セラミックス被膜６とに生ずる熱応力
等の応力を緩和する働きを成すこととなる。
【００１４】このように、本発明はＴｉＣを生成させた
チタン添加炭素系材料２を形成すると共に、このチタン
添加炭素系材料２とジルコニア系セラミックス被膜６と
の間に、Ｍｏ＋Ｔｉからなる中間層５を形成することに
より、ジルコニア系セラミックス被膜６の密着性が大巾
に向上すると共に、熱膨張係数の差や熱応力などによる
剪断応力が緩和され、ジルコニア系セラミックス被膜６
の割れや剥離等が未然に防止されることとなる。また、
例え、ジルコニア系セラミックス被膜６が割れたり剥離
してしまった場合でも中間層５が存在することにより、
チタン添加炭素系材料２が直接露出することがないた
め、チタン添加炭素系材料２の酸化腐蝕が未然に防止さ
れることとなる。
チタン添加炭素系材料２を形成すると共に、このチタン
添加炭素系材料２とジルコニア系セラミックス被膜６と
の間に、Ｍｏ＋Ｔｉからなる中間層５を形成することに
より、ジルコニア系セラミックス被膜６の密着性が大巾
に向上すると共に、熱膨張係数の差や熱応力などによる
剪断応力が緩和され、ジルコニア系セラミックス被膜６
の割れや剥離等が未然に防止されることとなる。また、
例え、ジルコニア系セラミックス被膜６が割れたり剥離
してしまった場合でも中間層５が存在することにより、
チタン添加炭素系材料２が直接露出することがないた
め、チタン添加炭素系材料２の酸化腐蝕が未然に防止さ
れることとなる。
【００１５】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、ジルコニ
ア系セラミックス被膜の割れや剥離が未然に防止される
ため、母材の耐久性や寿命が向上し、安定性及び信頼性
が向上するといった優れた効果を有する。
ア系セラミックス被膜の割れや剥離が未然に防止される
ため、母材の耐久性や寿命が向上し、安定性及び信頼性
が向上するといった優れた効果を有する。
【図１】本発明の一実施例を示す部分拡大断面図であ
る。
る。
【図２】従来の炭素系材料の一実施例を示す部分拡大断
面図である。
面図である。
１ 炭素系複合材料 ２ チタン添加炭素系材料 ３ モリブデン層 ４ 白金層 ５ 中間層 ６ ジルコニア系セラミックス被膜
Claims (2)
- 【請求項１】 炭素系材料のマトリックス中にチタンを
添加したチタン添加炭素系材料の表面に、モリブデン層
と白金層から成る中間層を形成すると共に、該中間層の
表面にジルコニア系セラミックス被膜を形成したことを
特徴とする炭素系複合材料。 - 【請求項２】 炭素系材料のマトリックス中にチタン添
加し、これを高温で加熱焼結してチタン添加炭素系材料
を形成すると共に、該チタン添加炭素系材料の表面に、
モリブデン金属粉末を低圧プラズマ溶射によってコーテ
ィングしてモリブデン層を形成すると共に、該モリブデ
ン層の表面に、白金を焼結コーティングして白金層を形
成し、さらに、この白金層の表面に、ジルコニア系セラ
ミックスを大気プラズマ溶射によってコーティングして
ジルコニア系セラミックス被膜を形成することを特徴と
する炭素系複合材料の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3275642A JPH05117875A (ja) | 1991-10-23 | 1991-10-23 | 炭素系複合材料及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3275642A JPH05117875A (ja) | 1991-10-23 | 1991-10-23 | 炭素系複合材料及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05117875A true JPH05117875A (ja) | 1993-05-14 |
Family
ID=17558311
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3275642A Pending JPH05117875A (ja) | 1991-10-23 | 1991-10-23 | 炭素系複合材料及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05117875A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008249273A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Osaka Gas Co Ltd | 加熱炉 |
| CN109400128A (zh) * | 2018-11-08 | 2019-03-01 | 浙江皓翔矿业有限公司 | 一种含叶腊石粉体的铝碳质耐火材料及其制备方法 |
-
1991
- 1991-10-23 JP JP3275642A patent/JPH05117875A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008249273A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Osaka Gas Co Ltd | 加熱炉 |
| CN109400128A (zh) * | 2018-11-08 | 2019-03-01 | 浙江皓翔矿业有限公司 | 一种含叶腊石粉体的铝碳质耐火材料及其制备方法 |
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