JPH05117402A - ポリマー微粒子の製造方法 - Google Patents

ポリマー微粒子の製造方法

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JPH05117402A
JPH05117402A JP3307145A JP30714591A JPH05117402A JP H05117402 A JPH05117402 A JP H05117402A JP 3307145 A JP3307145 A JP 3307145A JP 30714591 A JP30714591 A JP 30714591A JP H05117402 A JPH05117402 A JP H05117402A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリマー微粒子を、シャープな粒径分布をも
って容易に効率よく得ることができ、かつ使用されるポ
リマーの選択幅の広いポリマー微粒子の製造方法を提供
する。 【構成】 ポリマーを非水溶性の良溶媒に溶解させたポ
リマー溶液に、前記良溶媒と混和性を有しかつ前記ポリ
マーを溶解し難い非水溶性の貧溶媒を前記ポリマーの析
出が起こる量以下の量で添加し、このように貧溶媒を添
加したポリマー溶液を水性分散液中に乳化分散してO/
W型エマルジョンを形成し、次いで前記O/W型エマル
ジョン中のポリマー液滴から前記良溶媒および貧溶媒を
除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリマー微粒子の製造
方法に関するものである。詳しく述べると本発明は、平
均粒径が1〜10μm程度のポリマー微粒子をシャープ
な粒径分布をもって容易に得ることができ、かつ使用さ
れるポリマーの選択幅の広いポリマー微粒子の製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】平均粒径が1〜10μm程度のポリマー
微粒子の製造方法の1つとして、例えば特公昭61−2
8688号公報に開示されるような乳化分散法が知られ
ている。この方法は、ポリマーを非水溶性有機溶媒に溶
解させてなるポリマー溶液を、水性分散液中に乳化分散
させてO/W型エマルジョンを形成し、攪拌を続けなが
らこのO/W型エマルジョンに熱を加えて、有機溶媒を
蒸発乾燥させポリマー微粒子を析出させることにより行
なわれるものである。この乳化分散法によれば、工程が
単純化され比較的簡単な操作でポリマー微粒子を得るこ
とができ、粉砕法や懸濁重合法などに比べ生産効率が向
上すると同時にコストダウンもできる。また粉砕法や懸
濁重合法などに比べて、使用可能な樹脂の種類も多く、
得られるポリマー微粒子の用途が拡大される。
【0003】しかしながら、このような乳化分散法にお
いては、ポリマー溶液の粘度によって得られるポリマー
微粒子の粒径分布が大きく変化し、あまり高粘度では粒
径分布の制御が難しい。そのためポリマー溶液における
ポリマー濃度をあまり上げられず、効率のより一層の向
上が望めないものであった。また低粘度でも得られるポ
リマー粒子の粒径分布が非常にシャープなものとはなら
ず、改善の余地の残るものであった。このように乳化分
散法によるポリマー微粒子の製造においては、得られる
微粒子の粒径分布の制御性が一番の問題とされている。
【0004】均一な1〜10μmの粒径を有するポリマ
ー微粒子を製造する方法として、現在シード重合法と称
される乳化重合法の一種である方法が知られているが、
この方法では製造できる樹脂の種類に制限があり、また
重合条件も厳密にコントロールする必要があって、コス
ト的にも高くなり、例えば静電潜像現像用トナー、化粧
品パウダー、イオン交換樹脂等の材料としてあまり実用
的なものとは言えないものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで上記乳化分散法
において、得られるポリマー微粒子の粒径分布をいかに
シャープにできるかが最大の課題である。従って、本発
明は改良されたポリマー微粒子の製造方法を提供するこ
とを目的とするものである。本発明はまた、ポリマー微
粒子をシャープな粒径分布をもって製造する方法を提供
することを目的とするものである。本発明はまた、乳化
分散法を応用することでポリマー微粒子を簡単な工程に
より生産効率よく、低コストでかつシャープな粒径分布
をもって製造する方法を提供することを目的とするもの
である。本発明はさらに、使用されるポリマーの選択幅
の広いシャープな粒径分布を有するポリマー微粒子の製
造方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決しようとするための手段】上記諸目的は、
ポリマーを非水溶性の良溶媒に溶解させたポリマー溶液
に、前記良溶媒と混和性を有しかつ前記ポリマーを溶解
し難い非水溶性の貧溶媒を前記ポリマーの析出が起こる
量以下の量で添加し、このように貧溶媒を添加したポリ
マー溶液を水性分散液中に乳化分散してO/W型エマル
ジョンを形成し、次いで前記O/W型エマルジョン中の
ポリマー液滴から前記良溶媒および貧溶媒を除去するこ
とを特徴とするポリマー微粒子の製造方法により達成さ
れる。
【0007】
【作用】本発明においては、ポリマーを非水溶性の良溶
媒に溶解させたポリマー溶液中に、前記良溶媒と混和性
を有しかつ前記ポリマーを溶解し難い非水溶性の貧溶媒
を添加する。ポリマーを良溶媒に溶解させた状態とは、
図2に模式するように溶媒中でポリマー鎖が伸びきった
状態であり、このポリマー鎖が他のポリマー鎖と三次元
的に絡み合った状態になっていると考えられる。一方、
本発明におけるごとく良溶媒に加えて貧溶媒をポリマー
が析出しない程度に添加した状態とは、図1に模式する
ように、ポリマー鎖が毛糸玉状になって三次元的絡み合
いが少なくなった状態であると考えられ、このためポリ
マー溶液の粘度が非常に下がる。このような状態にある
ポリマー溶液を水性分散液中に乳化分散させると、ポリ
マー溶液の粘度が低いため、水とポリマー溶液との界面
張力の相互作用によって、きれいに水性分散液中に分散
し、生成する液滴径も均一となるために、この液滴中よ
り良溶媒および貧溶媒を加熱除去すると粒径分布の非常
にシャープなポリマー粒子が得られる。
【0008】本発明の製造方法において用いられるポリ
マーとしては、非水溶性有機溶媒に溶解可能でかつ水に
不溶かあるいは水にほとんど溶解しないポリマーであれ
ばいずれでもよく、例えば、ポリスチレン、スチレンア
クリル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポ
リメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステル、エ
ポキシ樹脂、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリアミ
ド、パラフィンワックス等のポリマーが単独であるいは
ブレンドして用いられ得る。このように本発明の製造方
法においては、ポリマー微粒子の製造方法として一般的
に知られる乾式粉砕法や懸濁重合法などと比べて用いら
れるポリマーの選択幅は広く、例えばフルカラー用トナ
ー材料に用いるような非常に低分子量のポリマーも使用
可能である。
【0009】本発明の製造方法において用いられる良溶
媒としては、水に不溶かあるいは難溶で、用いられる上
記のごときポリマーを溶解するものであればいずれでも
よいが、特に好ましいものとしては、トルエン、塩化メ
チレン、1,2−ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロ
ホルム、ジエチルエーテル、メチルエチルケトン、酢酸
エチル、ベンゼンなどが挙げられる。なお、これらの良
溶媒としての非水溶性有機溶媒は、単独であるいは2種
以上組合せて用いられ得る。
【0010】また本発明において用いられる貧溶媒とし
ては、使用される良溶媒と混和性を有し、使用されるポ
リマーを溶解し難いものであって、かつ水に不溶ないし
は難溶である有機溶媒であればよいが、特に好ましいも
のとしては、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタ
ン、n−オクタン、イソオクタンなどの脂肪族炭化水素
が挙げられる。これらの貧溶媒としての非水溶性有機溶
媒も、単独であるいは2種以上組合せて用いられ得る。
【0011】本発明のポリマー微粒子の製造方法におい
ては、まずポリマーを上記したような適当な良溶媒に溶
解させたポリマー溶液に、上記したような貧溶媒を前記
ポリマーの析出が起こる量以下の量で添加する。加える
貧溶媒の量は用いるポリマーおよび良溶媒の種類によっ
ても左右されるが、ポリマーが析出する限界まで加える
のが最も好ましい。貧溶媒の添加量が極端に少ないと粒
径分布を制御する効果があまりないためである。なお、
貧溶媒が添加されたポリマー溶液を調製する方法として
は、ポリマーを良溶媒に溶解させたポリマー溶液に貧溶
媒を徐々に攪拌しながら加えていく方法、あるいは予め
良溶媒に所定量の貧溶媒を添加混合しておき、これにポ
リマーを溶解する方法のいずれによってもよい。
【0012】なお、このポリマー溶液中には、得ようと
するポリマー微粒子の用途等に応じて、公知の各種着色
剤、各種荷電制御剤、各種磁性体等の他の固形分を溶解
ないしは分散配合することができる。このポリマー溶液
における固形分濃度は、このポリマー溶液を水性分散液
中に乳化分散させてなるO/W型エマルジョンを加熱し
て液滴中より良溶媒および貧溶媒を除去する際に、液滴
が容易に微粒子へと凝固できるように設定する必要があ
り、特にこのポリマー溶液中のポリマー成分の濃度は、
5〜30重量%、より好ましくは10〜20重量%程度
とされる。
【0013】このように調製された貧溶媒を添加してな
るポリマー溶液は次いで、水性分散液中に乳化分散され
O/W型エマルジョンを形成する。具体的には、ホモミ
キサーなどの攪拌装置を用いて、ポリマー溶液と水性分
散液との混合系を十分に攪拌する。なお、この攪拌時間
としては、10分以上が好ましい。攪拌時間が短すぎる
とシャープな粒径分布が得られないためである。エマル
ジョンにおけるポリマー溶液の各液滴の粒径は、最終的
に得られるポリマー微粒子の大きさを直接左右するもの
となるので、得ようとするポリマー微粒子の大きさに応
じた液滴を形成しかつその粒径分布を十分制御する必要
がある。
【0014】またO/W型エマルジョンを調製するに際
してのポリマー溶液の体積(Vp )と水性分散液の体積
(Vw )との比は、Vp /Vw ≦1で、より好ましくは
0.3≦Vp /Vw ≦0.7の範囲にあることが望まし
い。すなわち、Vp /Vw >1であると、安定なO/W
型エマルジョンが形成できず、途中で相転移が生じたり
あるいはW/O型エマルジョンが形成されてしまう虞れ
が大きいためである。O/W型エマルジョンを形成する
ために用いられる水性分散液としては、基本的には水が
用いられ得るが、エマルジョンを破壊しない程度の水溶
性有機溶媒を含んでいても構わない。例えば、水、水/
メタノール混液(重量比50/50〜100/0)、水
/エタノール混液(重量比50/50〜100/0)、
水/アセトン混液(50/50〜100/0)、水/メ
チルエチルケトン混液(重量比(70/30〜100/
0)などが使用可能である。
【0015】また、このようなO/W型エマルジョンを
形成するに際して、必要に応じて分散安定剤や分散安定
補助剤を添加することも可能である。本発明において用
いられる分散安定剤は水性分散液中で親水性コロイドを
有するもので、特にゼラチン、アラビアゴム、寒天、セ
ルローズ誘導体(例えばヒドロキシメチルセルローズ、
ヒドロキシエチルセルローズ、ヒドロキシプロピルセル
ローズ等)、合成高分子(ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリアクリル
酸塩、ポリメタクリル酸塩等)が挙げられる。また分散
安定補助剤としては通常界面活性剤が用いられ、サポニ
ンなどの天然界面活性剤、アルキレンオキサイド系、グ
リセリン系、グリシドール系などのノニオン系界面活性
剤、カルボン酸、スルホン酸、燐酸、硫酸エステル基、
燐酸エステル基等の酸性基を含むアニオン系界面活性剤
などが挙げられる。とくに分散安定剤と分散安定補助剤
との組合せで好ましいのは、セルローズ誘導体(メチル
セルローズ系誘導体)とアニオン系界面活性剤(ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム)またはポリビニルア
ルコールとアニオン系界面活性剤である。
【0016】本発明の製造方法においては、上記のよう
にしてO/W型エマルジョンを形成した後、系全体を徐
々に昇温し、液滴中の良溶媒および貧溶媒を完全に除去
し、ポリマー微粒子を形成する。あるいはまた、O/W
型エマルジョンを乾燥雰囲気中に噴霧し、液滴中の良溶
媒および貧溶媒を完全に除去してポリマー微粒子を形成
し合せて水系分散剤を蒸発除去することも可能である。
O/W型エマルジョンが噴霧される乾燥雰囲気として
は、空気、窒素、炭酸ガス、燃焼ガス等を20℃から2
50℃に加熱した気体、特に使用される最高沸点溶媒の
沸点以上の温度に加熱された各種気流が一般に用いられ
る。
【0017】このような方法により形成されるポリマー
微粒子の粒径は、概してその平均粒径が1〜10μm程
度のものとなり、またその粒径分布は極めてシャープな
ものとなる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明する。
【0019】実施例1 200ml容のビーカーに塩化メチレン90gとn−ヘ
キサン20gを入れ、そこへ高分子量ポリエステル(M
n=15,000)20gを攪拌しながら加えて予め室
温(25℃±5℃)で溶解してポリマー溶液を調製して
おく。一方、1リットル容のビーカーに水500mlを
入れ、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5.0g
とメトローズ65SH−50(信越化学社製、メチルセ
ルローズ誘導体)5.0gを加え、熱をかけずに2時間
攪拌して完全に溶解し、水性分散液を調製する。次に5
00ml容のビーカーに先の水性分散液200mlを入
れ、ホモミキサー(特殊機工社製)を用いて毎分300
0回転で攪拌する。そこへ予め作っておいた上記ポリマ
ー溶液を徐々に滴下し、滴下終了後さらに10分間同回
転数で攪拌し、ポリマー溶液を乳化分散させてO/W型
エマルジョンを得た。その後このO/W型エマルジョン
を、2リットル容のビーカーに入れられた水1リットル
中へ注ぎ込み、スリーワンモーターで毎分200回転で
ゆっくり攪拌しながら、2時間約80℃に加熱し、液中
乾燥法によりポリマー溶液の液滴中より塩化メチレンお
よびn−ヘキサンを除去した。このようにして得られた
ポリマー微粒子の体積平均粒径およびその標準偏差を粒
度分布測定器(島津製作所社製、SALD1000)を
用いて測定した。得られた結果を表1に示す。また得ら
れたポリマー微粒子の形状を走査型電子顕微鏡(JEO
L社製、JEM−T300)を用いて観察した結果を図
3に示す。
【0020】比較例1 ポリマー溶液を調製するに際してn−ヘキサンを添加せ
ず塩化メチレンの使用量を110gとする以外は、実施
例1と同様にしてポリマー微粒子を製造し、得られたポ
リマー微粒子の体積平均粒径およびその標準偏差を求め
た。得られた結果を表1に示す。
【0021】実施例2 高分子量ポリエステルに代えてスチレン−メタクリル酸
n−ブチル共重合体(Mn=15,000)を用いる以
外は、実施例1と同様にしてポリマー微粒子を製造し、
得られたポリマー微粒子の体積平均粒径およびその標準
偏差を求めた。得られた結果を表1に示す。
【0022】比較例2 ポリマー溶液を調製するに際してn−ヘキサンを添加せ
ず塩化メチレンの使用量を110gとする以外は、実施
例2と同様にしてポリマー微粒子を製造し、得られたポ
リマー微粒子の体積平均粒径およびその標準偏差を求め
た。得られた結果を表1に示す。
【0023】実施例3 高分子量ポリエステルに代えてエポキシ樹脂を用いる以
外は、実施例1と同様にしてポリマー微粒子を製造し、
得られたポリマー微粒子の体積平均粒径およびその標準
偏差を求めた。得られた結果を表1に示す。
【0024】比較例3 ポリマー溶液を調製するに際してn−ヘキサンを添加せ
ず塩化メチレンの使用量を110gとする以外は、実施
例3と同様にしてポリマー微粒子を製造し、得られたポ
リマー微粒子の体積平均粒径およびその標準偏差を求め
た。得られた結果を表1に示す。
【0025】実施例4 n−ヘキサンに代えてn−ヘプタンを用いる以外は、実
施例1と同様にしてポリマー微粒子を製造し、得られた
ポリマー微粒子の体積平均粒径およびその標準偏差を求
めた。得られた結果を表1に示す。
【0026】実施例5 n−ヘキサンに代えてイソオクタンを用いる以外は、実
施例1と同様にしてポリマー微粒子を製造し、得られた
ポリマー微粒子の体積平均粒径およびその標準偏差を求
めた。得られた結果を表1に示す。
【0027】実施例6 塩化メチレンの使用量を100g、n−ヘキサンの使用
量を10gとする以外は実施例1と同様にしてポリマー
微粒子を製造し、得られたポリマー微粒子の体積平均粒
径およびその標準偏差を求めた。得られた結果を表1に
示す。
【0028】実施例7 塩化メチレンの使用量を80g、n−ヘキサンの使用量
を30gとする以外は実施例1と同様にしてポリマー微
粒子を製造し、得られたポリマー微粒子の体積平均粒径
およびその標準偏差を求めた。得られた結果を表1に示
す。
【0029】
【表1】
【0030】表1に示す結果から明らかなように、ポリ
マー溶液中に貧溶媒を添加した本発明に係わる実施例1
〜7においては、貧溶媒を添加しなかった比較例1〜3
に比較して、いずれも平均粒径の標準偏差が非常に小さ
なものであった。このことから、貧溶媒の添加が粒径分
布をシャープにするために非常に有効な手段であること
がわかる。また、実施例1、6および7を比較すると、
貧溶媒の添加量が多くなるほど粒径分布がシャープにな
る傾向があることも示されている。
【0031】なお、上記実施例および比較例において、
平均粒径の標準偏差は次式より算出した。
【0032】
【数1】
【0033】
【発明の効果】以上述べたように本発明は、ポリマーを
非水溶性の良溶媒に溶解させたポリマー溶液に、前記良
溶媒と混和性を有しかつ前記ポリマーを溶解し難い非水
溶性の貧溶媒を前記ポリマーの析出が起こる量以下の量
で添加し、このように貧溶媒を添加したポリマー溶液を
水性分散液中に乳化分散してO/W型エマルジョンを形
成し、次いで前記O/W型エマルジョン中のポリマー液
滴から前記良溶媒および貧溶媒を除去することを特徴と
するポリマー微粒子の製造方法であるから、粒径が1〜
10μm程度のポリマー微粒子を極めてシャープな粒径
分布を有して製造することができ、ポリマー微粒子製造
後における分級工程も省略することが可能である。さら
に、ポリマー微粒子の製造方法として従来より知られる
乾式粉砕法、懸濁重合法、シード重合法などと比べて、
簡単な工程により生産効率よく、かつ低コストでポリマ
ー微粒子を製造することができるものであり、また使用
できるポリマーの選択幅が広く、非常に低分子量のポリ
マーも使用することができるので、各種の用途に適合す
るポリマー微粒子の製造に広く応用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、ポリマーを良溶媒と貧溶媒の混合系に溶解
した場合におけるポリマーの状態を模式的に示す図面、
【図2】は、ポリマーを良溶媒に溶解した場合における
ポリマーの状態を模式的に示す図面、
【図3】は、本発明の製造方法の一実施例において得ら
れたポリマー微粒子の形状を示す電子顕微鏡写真であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリマーを非水溶性の良溶媒に溶解させ
    たポリマー溶液に、前記良溶媒と混和性を有しかつ前記
    ポリマーを溶解し難い非水溶性の貧溶媒を前記ポリマー
    の析出が起こる量以下の量で添加し、このように貧溶媒
    を添加したポリマー溶液を水性分散液中に乳化分散して
    O/W型エマルジョンを形成し、次いで前記O/W型エ
    マルジョン中のポリマー液滴から前記良溶媒および貧溶
    媒を除去することを特徴とするポリマー微粒子の製造方
    法。
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