JPH05117242A - 2,2,4,4,6−ペンタメチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリミジンの製造法 - Google Patents

2,2,4,4,6−ペンタメチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリミジンの製造法

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JPH05117242A
JPH05117242A JP28181291A JP28181291A JPH05117242A JP H05117242 A JPH05117242 A JP H05117242A JP 28181291 A JP28181291 A JP 28181291A JP 28181291 A JP28181291 A JP 28181291A JP H05117242 A JPH05117242 A JP H05117242A
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acetone
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tetrahydropyrimidine
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Yukitoshi Fukuda
行俊 福田
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 効率の高い2,2,4,4,6-ペンタメチル-2,3,4,5
-テトラヒドロピリミジンの製造方法を提供する。 【構成】 アセトンまたはアセトンの縮合物の少なくと
も一つとアンモニアを式(I) LmMXn (I) 〔式中、Mは、B、Al、Si、P、As、Ti、PdまたはPtを表
し、Xはハロゲン原子を、Lは水素原子またはNR1R2R3R
4(式中、R1、R2、R3およびR4は同一もしくは異なって水
素原子または炭素数1から4のアルキル基を表す)を表
し、mは1から3の整数を表し、nは3から6の整数を表し、
mが2以上の場合、Lは同一もしくは異なっていてもよ
い〕で表される化合物の存在下反応させることを特徴と
する2,2,4,4,6-ペンタメチル-2,3,4,5-テトラヒドロピ
リミジンの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高分子光安定化剤の原
料または医薬品原料として有用な2,2,4,4,6-ペンタメチ
ル-2,3,4,5-テトラヒドロピリミジンの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】2,2,4,4,6-ペンタメチル-2,3,4,5-テト
ラヒドロピリミジン(以下、アセトニンという)は、触媒
の存在下、アセトンあるいはアセトンの縮合物を主原料
として製造される。アセトニンの製造法としては、アセ
トンおよび/またはアセトンの酸性縮合物の少なくとも
一つとアンモニアを、鉄のカルボン酸塩を触媒として反
応させる方法が開示されている(特開平3-95163号公
報)。この方法では大量の触媒を必要とするばかりでな
く、過剰のアンモニアを長時間かけて吹き込む方法であ
るため、アンモニアに同伴してアセトンなどの原料が揮
発して反応容器から失われる。生産効率を上げるために
はこれらを回収する必要があり、そのための設備を必要
とするという欠点を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、反応の際に
溶媒などの添加を特に必要とせず、短時間に副生成物が
少なく高収率でアセトニンを製造する方法を提供するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、アセトンの縮
合物またはアセトンの少なくとも一つとアンモニアを式
(I) LmMXn (I) 〔式中、Mは、B、Al、Si、P、As、Ti、PdまたはPtを表
し、Xはハロゲン原子を、Lは水素原子またはNR1R2R3R
4(式中、R1、R2、R3およびR4は同一もしくは異なって水
素原子または炭素数1から4のアルキル基を表す)を表
し、mは1から3の整数を表し、nは3から6の整数を表し、
mが2以上の場合、Lは同一もしくは異なっていてもよ
い〕で表される化合物の存在下反応させることを特徴と
する2,2,4,4,6-ペンタメチル-2,3,4,5-テトラヒドロピ
リミジンの製造方法に関する。
【0005】以下に本発明を詳細に説明する。本発明で
使用するアセトンの縮合物としては、メシチルオキシ
ド、ジアセトンアルコール、ホロン、イソホロンおよび
トリアセトンジアルコールなどをあげることができる。
これらの化合物は単独で用いてもよいし、また二種類以
上を混合して用いてもよい。
【0006】式(I)において、炭素数1から4のアルキル
基とは、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、イ
ソプロピル、イソブチルおよびtert-ブチルなどがあげ
られる。ハロゲン原子とは、フッ素、塩素、臭素および
ヨウ素があげられる。式(I)で表される具体的な化合物
としては、例えばテトラフルオロホウ酸、テトラフルオ
ロホウ酸アンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラメ
チルアンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラブチル
アンモニウム、テトラフルオロホウ酸トリメチルアンモ
ニウム、テトラクロロホウ酸、テトラクロロホウ酸アン
モニウム、ヘキサフルオロアルミニウム酸、ヘキサフル
オロアルミニウム酸アンモニウム、ヘキサフルオロケイ
酸アンモニウム、ヘキサフルオロリン酸、ヘキサフルオ
ロリン酸アンモニウム、ヘキサフルオロリン酸テトラメ
チルアンモニウム、ヘキサフルオロリン酸テトラブチル
アンモニウム、ヘキサクロロリン酸アンモニウム、ヘキ
サフルオロアンチモン酸、ヘキサフルオロチタン酸アン
モニウム、テトラクロロパラジウム酸アンモニウム、テ
トラクロロ白金酸アンモニウム、ヘキサクロロ白金酸ア
ンモニウムおよび塩化白金酸、テトラフルオロ白金酸ア
ンモニウム、ヘキサフルオロ白金酸アンモニウムなどが
あげられる。これらの化合物は単独で用いることも、二
種類以上を混合して用いることもできる。また、これら
の化合物に水和物のような溶媒和物が存在する場合はそ
れを用いることもできるし、水溶液、アルコール溶液と
いった溶液の形で用いてもよい。
【0007】化合物(I)は、原料総重量に対して重量比
で0.0001から0.2の範囲で用いられ、好ましくは0.001か
ら0.1の範囲で用いられる。原料であるアセトンおよび/
またはアセトンの縮合物とアンモニアのモル比は、特に
限定されるものではないが、一反応処理ごとの生産性を
考慮すれば、アセトンおよび/またはアセトンの縮合物
に対するアンモニアのモル比は、0.01から4、好ましく
は0.1から1.2である。アセトンの縮合体の場合は、アセ
トンに換算してモル数を計算する。
【0008】反応は常圧から加圧下で行われる。加圧下
に行われる場合、反応圧力は原料の組成および量と反応
温度によって決まるもので、特に限定されるものではな
いが、通常は常圧から10気圧、好ましくは常圧から3気
圧の範囲で行われる。反応温度は、0℃から150℃、好ま
しくは30℃から100℃で行われる。反応時間は、30分か
ら20時間であり、通常は1時間から10時間で終了する。
反応終了後、生成物であるアセトニンは、有機合成化学
で常用される精製法、例えば濾過、抽出、洗浄、乾燥、
濃縮、蒸留、各種クロマトグラフィー等に付して単離精
製することができる。
【0009】アセトニンの生成反応は、水の生成を伴う
平衡反応である。したがって、水を反応系外へ除去する
ことはアセトニンの生成を促進する方向に働く。本発明
を実施するにあたっても、水を反応系外へ除去する操
作、例えばアンモニア、窒素といったガスを反応系内へ
吹き込むといった操作、あるいはモレキュラーシーブ、
無水硫酸カルシウム、無水塩化カルシウムまたは無水硫
酸ナトリウムといった脱水剤を反応系内に存在させると
いった操作を併用してもなんら差し支えない。
【0010】本発明を実施するにあたり、本質的には溶
媒を用いる必要はないが、必要に応じて溶媒を使用する
ことも可能である。そのとき使用される溶媒としては反
応に不活性な溶媒であればいずれでも良く、例えばメタ
ノール、エタノール、ブタノール、ヘキサン、シクロヘ
キサン、トルエン、ジクロロエタンおよびプロピレング
リコールなどがあげられる。
【0011】アセトニンの用途としては、例えばアセト
ニンを原料として2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-
オン(以下、トリアセトンアミンという)が合成されてお
り(特開平3-188065号公報)、トリアセトンアミンを原料
として高分子の光安定化剤が合成されている(「高分子
添加剤の最新技術」、100-119頁、シーエムシー、1988
年)。次に、本発明の態様を実施例で説明する。
【0012】
【実施例】生成物であるトリアセトンアミンはガスクロ
マトグラフィーを用いて、標品と比較することによって
同定、定量した。ガスクロマトグラフィーはGC-12A(島
津製作所社製)を、カラムはPEG-HT充填剤を充填したカ
ラムを用いた。
【0013】実施例1 耐圧反応容器に、アセトン (30mL、23.2g) および、ア
ンモニア (4.68g)、およびテトラフルオロホウ酸アンモ
ニウム (43mg) を入れ、50℃で攪拌しながら5時間反応
した。
【0014】得られた反応混合物をガスクロマトグラフ
ィーを用いて定量分析したところ、反応混合物中にアセ
トニン 16.7gの生成が認められた。低沸点物質を減圧下
留去した後、蒸留によりアセトニンを14.7g(消費された
アセトンの量を基に計算した収率 82%)得た。
【0015】実施例2 テトラフルオロホウ酸アンモニウムを 215mg用いる以外
は実施例1と同様に反応を行ったところ、反応混合物中
にアセトニン 14.1gとトリアセトンアミン 0.82gの生成
が認められた。
【0016】実施例3 テトラフルオロホウ酸アンモニウムの代わりに、ヘキサ
フルオロリン酸アンモニウム 67mgを用いる以外は実施
例1と同様に反応を行ったところ、反応混合物中にアセ
トニン 16.5gの生成が認められた。
【0017】実施例4 テトラフルオロホウ酸アンモニウムの代わりに、ヘキサ
フルオロケイ酸アンモニウム 73mgを用いる以外は実施
例1と同様に反応を行ったところ、反応混合物中にアセ
トニン 15.4gの生成が認められた。
【0018】実施例5 テトラフルオロホウ酸アンモニウムの代わりに、テトラ
クロロパラジウム酸アンモニウム 116mgを用いる以外は
実施例1と同様に反応を行ったところ、反応混合物中に
アセトニン 15.9gとトリアセトンアミン 1.3gの生成が
認められた。
【0019】実施例6 テトラフルオロホウ酸アンモニウムの代わりに、ヘキサ
フルオロ白金酸アンモニウム 182mgを用いる以外は実施
例1と同様に反応を行ったところ、反応混合物中にアセ
トニン 15.6g とトリアセトンアミン 1.3gの生成が認め
られた。以上の実施例で示したアセトニンおよびトリア
セトンアミンの生成収率を第1表に示した。
【0020】
【表1】
【0021】a)消費されたアセトンの量を基に計算した
収率。 b)消費されたアンモニアの量を基に計算した収率。
【0022】
【発明の効果】本発明により、反応の際に溶媒などの添
加を特に必要とせず、短時間に副生成物が少なく高収率
で2,2,4,4,6-ペンタメチル-2,3,4,5-テトラヒドロピリ
ミジン(アセトニン)を製造する方法が提供される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アセトンの縮合物またはアセトンの少なく
    とも一つとアンモニアとを式(I) LmMXn (I) 〔式中、Mは、B、Al、Si、P、As、Ti、PdまたはPtを表
    し、Xはハロゲン原子を、Lは水素原子またはNR1R2R3R
    4(式中、R1、R2、R3およびR4は同一もしくは異なって水
    素原子または炭素数1から4のアルキル基を表す)を表
    し、mは1から3の整数を表し、nは3から6の整数を表し、
    mが2以上の場合、Lは同一もしくは異なっていてもよ
    い〕で表される化合物の存在下反応させることを特徴と
    する2,2,4,4,6-ペンタメチル-2,3,4,5-テトラヒドロピ
    リミジンの製造方法。
JP3281812A 1991-10-29 1991-10-29 2,2,4,4,6−ペンタメチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリミジンの製造法 Expired - Lifetime JP3006941B2 (ja)

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