JPH05117228A - 光学活性含硫黄化合物およびその製造法 - Google Patents

光学活性含硫黄化合物およびその製造法

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JPH05117228A
JPH05117228A JP3301195A JP30119591A JPH05117228A JP H05117228 A JPH05117228 A JP H05117228A JP 3301195 A JP3301195 A JP 3301195A JP 30119591 A JP30119591 A JP 30119591A JP H05117228 A JPH05117228 A JP H05117228A
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butanol
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Takakazu Kojima
高和 児嶋
Takahiro Ishikawa
高広 石川
Takahiro Ando
孝浩 安藤
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Nippon Soda Co Ltd
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Nippon Soda Co Ltd
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式〔I〕 CH3 CH(OCOR1 )CH2 CH2 SR2 〔I〕 (式中R1 は、水素、直鎖または分岐鎖状のC1 〜C11
のアルキル基またはC2 〜C11のアルケニル基を示し、
2 は置換されていてもよいアリール基を示す)で表さ
れる光学活性な R- 体化合物又は S- 体化合物。2 種類
の形式の酵素反応を利用する、それらの製造法。 【効果】 本発明は、農医薬の中間原料として有用であ
る 4位置換-2-ブタノールの脂肪酸エステルの光学対掌
体とそれらを高純度で収率よく簡便に製造する工業的に
も優れた製造法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学活性な 4位置換-2-
ブタノール誘導体ならびにそれらの製造法に関するもの
である。光学活性な 4位置換-2-ブタノール誘導体は、
医薬・農薬に利用される光学活性な生理活性化合物の合
成中間体として重要性が高い。
【0002】
【従来の技術】4位置換-2-ブタノールは分子内に不斉炭
素を一つ有している。光学活性な 4-アリールチオ-2-ブ
タノールの合成は最近報告されたが(Chem. Lett., 222
7頁 (1987), 及び J. Chem. Soc. Chemm. commun.,662
頁(1991))、この化合物のエステル類は、ラセミ体に於
いても新規化合物である。これらの化合物はカルバペネ
ム系抗生物質等の光学活性の医薬品合成の中間体として
の利用が検討され(特開昭 61-207373)、そのため経済
的に高純度の該化合物およびその誘導体を製造する方法
の確立が望まれている。光学活性な化合物を製造する方
法として、光学活性のない化合物からの不斉誘導で得る
方法、ラセミ混合物を光学分割する方法、光学活性前駆
体から誘導する方法などが考えられる。何れの方法にも
一長一短があり、工業的に利用するには経済性等で解決
しなければならない問題点がある。ラセミ混合物を光学
分割して光学活性化合物を製造する方法の一つとして酵
素を利用する方法があり、適切な酵素を見いだせば有効
な方法を提供すると考えられ、最近活発に利用研究が行
われるようになってきた。エステル加水分解酵素の中で
も特にリパーゼ類は入手容易でもあるため多くの研究例
がある(Angew. Chem. Int. Ed., 28巻 695頁(1989)、
有機合成化学協会誌 49 巻657 頁(1991)など)。リパー
ゼ類酵素基質のアルコール成分であるグリセリンの類縁
体と考えられるブタンジオールの光学活性誘導体の合成
にリパーゼが用いられた例(特開平2-39898, 特開平2-3
9899)が最近報告されたが、イオウのようなヘテロ原子
を含んだ化合物に適用した例は少ない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】光学活性な 4位置換-2
-ブタノール誘導体を合成するのに安価で容易に入手で
きるラセミ体原料を、酵素を用いて経済的に光学分割す
る事を検討した。リパーゼ類酵素の本来の基質である脂
肪酸トリグリセリドとは異なる構造の 4位置換-2-ブタ
ノールのエステル類に対して、効率的にしかも立体特異
的に作用する酵素を見いだし、その酵素を利用して所望
の光学活性体を高純度で収率よく得る方法を創製するこ
とにした。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、簡便で経
済性に優れた方法で光学純度の高い 4位置換-2-ブタノ
ール誘導体を得る方法として容易に入手出来る安価なラ
セミ混合物を原料としてそれに酵素を作用させて製造す
る新しい方法を考案すべく、各種の酵素およびその反応
条件を鋭意検討した結果、数種のエステル加水分解酵素
が 4位置換-2-ブタノールおよびその誘導体に対して極
めて高い不斉認識能力を有しており、収率よく不斉加水
分解およびエステル交換反応を触媒することを見いだし
本発明を完成するに至った。即ち、本発明は新規な光学
活性な 4位置換-2-ブタノール誘導体であり、光学活性
な 4位置換-2-ブタノール誘導体を酵素を用いて製造す
る方法である。
【0005】以下、本発明を更に詳細に述べる。本発明
は、一般式〔I〕 CH3 CH(OCOR1 )CH2 CH2 SR2 〔I〕 (式中R1 は、水素、置換されていてもよいアルキル基
または置換されていてもよいアルケニル基を示し、R2
は置換されていてもよいアリール基を示す)で表される
光学活性な R- 体化合物又は S- 体化合物である。ま
た、本発明は、2 種類の形式の酵素反応を利用する、光
学活性な一般式〔I〕(式中R1 、R2 は前記と同じ意
味を示す)で表される化合物の製造法である。その第一
の形式は、一般式〔I〕(式中R1 、R2 は前記と同じ
意味を示す)で表される化合物のエナンチオマー混合物
に水の存在下に加水分解酵素を作用させエステル基を立
体選択的に水酸基に変換することを特徴とする光学活性
な一般式〔I〕(式中R1 、R2 は前記と同じ意味を示
す)で表される化合物の製造法である。この反応は、S-
体のエステルはそのまま反応系中に残し R-体の 4位置
換-2-ブタノールを生成させるものである。第二の形式
は、一般式〔II〕 CH3 CH(OH)CH2 CH2 SR2 〔II〕 (式中R2 は前記と同じ意味を示す)で表される化合物
を、加水分解酵素の存在下に一般式〔III〕 R1 COOR3 〔III〕 (式中R1 は、前記と同じ意味を示す。また、R3 は置
換されていてもよいアルキル基または置換されていても
よいアルケニル基を示す)で表されるエステル類と接触
させることを特徴とする光学活性な一般式〔I〕(式中
1 、R2 は前記と同じ意味を示す)で表される化合物
の製造法である。前記一般式〔I〕中、R1 の置換され
ていてもよいアルキル基または置換されていてもよいア
ルケニル基は、例えばメチル基、エチル基、イソプロピ
ル基、ウンデシル基のような直鎖または分岐鎖状のアル
キル基、およびエテニル基、イソプロペニル基、ウンデ
セニル基のような直鎖または分岐鎖状のアルケニル基で
ある。R2 置換されていてもよいアリール基は、フェニ
ル基、アルキルフェニル基、アルコキシフェニル基、も
しくはハロフェニル基のようなアリール基である。一般
式〔III〕中、R3 の置換されていてもよいアルキル
基または置換されていてもよいアルケニル基は、例えば
メチル基、エチル基、イソプロピル基、ヘキシル基のよ
うな直鎖または分岐鎖状のアルキル基、およびエテニル
基、イソプロペニル基、ヘキセニル基のような直鎖また
は分岐鎖状ののアルケニル基である。この反応では、S-
体の 4位置換-2-ブタノールはそのまま反応系中に残り
R-体の 4位置換-2-ブタノールの脂肪酸エステルが生成
される。即ち、この二つの方法を利用することによっ
て、エステル体の光学対掌体が、対応するラセミ体から
得られることになる。ここで使用する加水分解酵素は 4
位置換-2-ブタノール誘導体の中の (R)-立体配置の化合
物に特異的に作用する点が特徴である。
【0006】原料となる 4位置換-2-ブタノールは文献
記載の方法(Bull. Chem. Soc. Jpn., 53巻 3615頁(19
80))により容易に合成できる。また、この脂肪酸エス
テル類は、常法により 4位置換-2-ブタノールをカルボ
ン酸無水物またはカルボン酸クロリドと反応させて合成
出来る。これらの原料化合物は入手の容易な点でラセミ
体(対掌体の等量混合物)が好ましいが対掌体混合比率
は特に限定されるものではなく、いかなる混合比でもよ
い。本発明で使用される加水分解酵素は、エステル加水
分解酵素に分類されるものであり、微生物の生産するリ
パーゼ、微生物の生産するリポプロテインリパーゼ、動
物組織由来のエステラーゼ等が例示される。市販の酵
素、例えばシュードモナス菌由来のリパーゼ B(和光純
薬製)、リパーゼ PS (天野製薬製)、リポプロテイン
リパーゼ(和光純薬製)、耐熱性リパーゼ(栗田工業
製)、キャンディダ菌由来のリパーゼ AY (天野製薬
製)、アルカリゲネス菌由来のリポプロテインリパーゼ
(生化学工業製)、クロモバクテリウム菌由来のリパー
ゼ LP (東洋醸造製)、豚肝臓由来のエステラーゼ(シ
グマ製)等を利用する事ができる。使用される酵素は立
体特異性が高い点に特徴があり、例示した酵素はいずれ
も R-体に特異的に作用する。酵素の利用形態として、
精製酵素、粗製酵素あるいは菌体や組織に含まれた状態
等があり、いずれの形態を利用してもよい。また、固相
担体に固定して用いることも可能である。
【0007】第一形式の酵素反応を行なう場合、通常は
水溶液中で反応を行なうが、基質である一般式〔I〕の
化合物の溶解度を上げるために有機溶媒を加えてもよ
い。有機溶媒としては水と混和する不活性な溶媒例えば
アセトンのようなケトン、テトラヒドロフランやジメト
キシエタンのようなエーテル類、ジメチルスルホキシド
のような非プロトン性極性溶媒等を例示することができ
る。非極性な有機溶媒を加えて不均一系で反応させる事
もできる。また、界面活性剤を加えて反応させてもよ
い。 水溶液中の基質濃度は通常は 0.1〜50% であり、
好ましくは 1〜20%である。この形式の反応を行なう際
の pH は使用する酵素の至適 pH 付近が最適であるが、
それを中心として±2 程度は許容される。この場合適切
な緩衝液を用いるのが好ましい。反応温度は、使用酵素
によって決まるが、通常 0 〜 60 ℃、好ましくは 5 〜
55 ℃である。酵素の使用量は、酵素の種類や比活性、
基質濃度により異なるが基質に対して、通常 0.1〜50%
で行なう。反応は、攪拌下または振盪下に行なうことが
好ましいが、静置状態で行なってもよい。
【0008】第二形式の酵素反応を行なう場合、通常は
有機溶媒中で反応を行なう。この場合、有機溶媒として
は、酵素を失活させないものであれば特に限定されな
い。 4位置換-2-ブタノールの濃度は通常は 0.1〜50%
であり、好ましくは 1〜20% である。この形式の反応を
行なう際の一般式〔III〕の化合物はエステル交換に
よりアシル化剤として働く。その際、アルコール成分が
放出されるが、不飽和型のエノールエステルを使用する
場合は、アルコール成分が互変異性のためケトンまたは
アルデヒドになり、逆反応が起こらずに反応が最後まで
進行するという利点を生じ好都合である。一般式〔II
I〕の化合物の使用量は 4位置換-2-ブタノールに対し
て 1 モル当量以上であればよい。反応温度は、使用酵
素によって決まるが、通常 0 〜 60 ℃、好ましくは 5
〜 55 ℃である。酵素は通常溶解されずに不均一な分散
状態で使用するがこの状態でも反応は十分進行する。酵
素の使用量は、基質の 4位置換-2-ブタノールに対して
、通常 0.1〜50% でよい。この反応では、一般には酵
素が分散状態となり不均一系で進行するため、攪拌下ま
たは振盪下に行なうことが好ましいが、静置状態で行な
ってもよい。
【0009】何れの形式の反応を行った場合でも、反応
終了後、不溶物を遠心分離または濾過等の操作によって
除いた後、第一形式の反応の場合は水に不溶な有機溶媒
で抽出し、第二形式の反応の場合はそのまま蒸留あるい
はカラムクロマトグラフィー等の通常の精製法を適用し
て残存物と生成物を分離精製し、光学活性体を取得する
事ができる。一旦得られた光学活性体はアシル化または
脱アシル化により立体配置を保ったままエステルと水酸
基の間を相互に変換することも可能である。第二形式の
反応で不溶物として除かれたものは大部分が酵素であ
り、これは再利用可能である。
【0010】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に具体的に
述べる。
【0011】実施例1 ラセミ体の酢酸 4-フェニルチオ-2-ブチル 215mg をア
セトン 3.5ml に溶解した溶液を、リパーゼPS(天野
製薬製、シュウドモナス菌由来)100mg 及び臭化 セチ
ルトリメチルアンモニウム 2mg を含んだ 50mM 燐酸緩
衝液( pH=7.0 ) 6ml 中に加えた。密栓をして 37 ℃
の振とう培養器で 28 時間反応させた。反応液中にアセ
トン 2.5ml を加え均一化した後、セライトを用いて濾
過し、大部分の有機溶媒を減圧留去した後クロロホルム
で抽出した。抽出物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーに供して(n-ヘキサン−酢酸 エチルでグラジエン
ト溶出)、酢酸 4-フェニルチオ-2-ブチル画分 93mg
(回収率 43%、ラセミ体基準。以下同じ)と、 4-フェ
ニルチオ-2-ブタノール画分83mg(収率 47%)を得た。
前者は HPLC でキラルカラム(Chiralcel OB, ダイセル
化学工業製)を用いて分析した結果、光学純度 95.6%ee
(S-体)であった。また、比旋光度[α] D =7.3° (C=
1.11, EtOH) であった。一方、後者の比旋光度は、[α]
D =-29.3° (C=1.06, EtOH) であった。これは常法に
よりアセチル化した後、同様に HPLC で分析した結果、
光学純度 94.0%ee(R-体)であった。 (R)-4-フェニルチオ-2-ブタノール: NMRスペクトル; 7.25(m,5H), 3.90(m,H), 3.01(t,2
H), 2.27(S,H),1.75(m,2H), 1.18(d,3H) (CDCl3) 比旋光度; [α] D =-33.0 °(C=1.1, EtOH) 屈折率; nD (25)= 1.5623 (S)-酢酸 4-フェニルチオ-2-ブチル: NMRスペクトル; 7.20(m,5H), 4.95(m,H), 2.93(t,2
H), 2.00(S,3H),1.85(m,2H), 1.20(d,3H) (CDCl3) 比旋光度; [α] D = 7.6° (C=1.1, EtOH) 屈折率; nD (25)= 1.5286
【0012】実施例2 基質としてラセミ体のラウリン酸 4-フェニルチオ-2-ブ
チル 216mg を用いて実施例1と同様にして立体特異的
加水分解を行い、(S)-ラウリン酸 4-フェニルチオ-2-ブ
チル 88mg (回収率 41%、光学純度 81.3%ee、[α] D
= 8.13°(C=0.91, EtOH))及び (R)-4-フェニルチオ-2
-ブタノール 37mg(収率 34%、光学純度 91.1%ee、[α]
D =-30.6 °(C=1.03, EtOH))を得た。 (S)-ラウリン酸 4-フェニルチオ-2-ブチル: NMRスペクトル; 7.28(m,5H), 5.04(m,H), 2.98(t,2
H), 2.21(m,2H),1.90(m,2H), 1.30(s,21H), 1.27(d.3H)
(CDCl3) 比旋光度; [α] D = 10.0 °(C=0.9, EtOH) 屈折率; nD (25)= 1.5001
【0013】実施例3 実施例1と同様にして、酵素として耐熱性リパーゼ(栗
田工業製、シュウドモナス菌由来) 100mg 用いて立体
特異的加水分解を行い、(S)-酢酸 4-フェニルチオ-2-ブ
チル 99mg (回収率 46% 、光学純度 76.8%ee)及び
(R)-4-フェニルチオ-2-ブタノール 76mg(収率 43% 、
光学純度 85.0%ee)を得た。
【0014】実施例4 ラセミ体の 4-フェニルチオ-2-ブタノール 455mg およ
び酢酸 イソプロペニル 500mg を n-ヘキサン−ベンゼ
ン(1:1) 12.5ml に溶解し、リパーゼPS(天野製薬
製、シュードモナス菌由来) 125mg 加え、室温で 3 日
間時々攪拌しながら反応させた。不溶物をガラス濾過器
で濾別し、濾液の有機溶媒を留去後 37 ℃の振とう培養
器で 28 時間反応させた。反応液中にアセトン 2.5mlを
加え均一化した後、セライトを用いて濾過し、大部分の
有機溶媒を減圧留去した後クロロホルムで抽出した。抽
出物を実施例1と同様な条件でシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーに供して、酢酸 4-フェニルチオ-2-ブチル
画分 278mg(収率 49% )と、4-フェニルチオ-2-ブタノ
ール画分 201mg(回収率 44% )を得た。前者の比旋光
度は[α] D =-6.8° (C=1.00, EtOH) であり、 HPLC
分析により光学純度 88.7%ee(R-体)であった。また後
者の比旋光度は[α] D = 32.6°(C=1.05, EtOH) であ
り、これはアセチル化の後 HPLC で分析し光学純度 93.
4%ee(S-体)であった。 (S)-4-フェニルチオ-2-ブタノール: NMRスペクトル; 7.25(m,5H), 3.90(m,H), 3.01(t,2
H), 2.27(S,H),1.75(m,2H), 1.18(d,3H) (CDCl3) 旋光度; [α] D = 33.6 °(C=1.1, EtOH) (R)-酢酸 4-フェニルチオ-2-ブチル: NMRスペクトル; 7.20(m,5H), 4.95(m,H), 2.93(t,2
H), 2.00(S,3H),1.85(m,2H), 1.20(d,3H) (CDCl3) 旋光度; [α] D =-7.7° (C=1.0,EtOH)
【0015】実施例5 実施例1と同様にして、ラセミ体の酢酸 4-フェニルチ
オ-2-ブチルに対して各種酵素を用いて立体特異的加水
分解を行った。 37 ℃で6 時間後の S-体原料の回収率
と 24 時間後の回収物の光学純度を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】実施例6 実施例2と同様にして、ラセミ体のラウリン酸 4-フェ
ニルチオ-2-ブチルに対して各種酵素を用いて立体特異
的加水分解を行った。 37 ℃で 7 時間後のS-体原料の
回収率と回収物の光学純度を表2に示す。
【0018】
【表2】
【発明の効果】本発明は、農医薬の中間原料として有用
である 4位置換-2-ブタノールの脂肪酸エステルの光学
対掌体とそれらを高純度で収率よく簡便に製造する工業
的にも優れた製造法を提供できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式〔I〕 CH3 CH(OCOR1 )CH2 CH2 SR2 〔I〕 (式中R1 は、水素、置換されていてもよいアルキル基
    または置換されていてもよいアルケニル基を示し、R2
    は置換されていてもよいアリール基を示す)で表される
    光学活性な R- 体化合物又は S- 体化合物。
  2. 【請求項2】一般式〔I〕 CH3 CH(OCOR1 )CH2 CH2 SR2 〔I〕 (式中R1 、R2 は前記と同じ意味を示す)で表される
    化合物のエナンチオマー混合物に水の存在下に加水分解
    酵素を作用させエステル基を立体選択的に水酸基に変換
    することを特徴とする光学活性な一般式〔I〕(式中R
    1 、R2 は前記と同じ意味を示す)で表される化合物の
    製造法。
  3. 【請求項3】一般式〔II〕 CH3 CH(OH)CH2 CH2 SR2 〔II〕 (式中R2 は前記と同じ意味を示す)で表される化合物
    のエナンチオマー混合物を、加水分解酵素の存在下に一
    般式〔III〕 R1 COOR3 〔III〕 (式中R1 は、前記と同じ意味を示す。また、R3 は置
    換されていてもよいアルキル基または置換されていても
    よいアルケニル基を示す)で表されるエステル類と接触
    させることを特徴とする光学活性な一般式〔I〕 CH3 CH(OCOR1 )CH2 CH2 SR2 〔I〕 (式中R1 、R2 は前記と同じ意味を示す)で表される
    化合物の製造法。
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