JPH05116610A - ブレーキ液圧調整装置 - Google Patents

ブレーキ液圧調整装置

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JPH05116610A
JPH05116610A JP23654491A JP23654491A JPH05116610A JP H05116610 A JPH05116610 A JP H05116610A JP 23654491 A JP23654491 A JP 23654491A JP 23654491 A JP23654491 A JP 23654491A JP H05116610 A JPH05116610 A JP H05116610A
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JP
Japan
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spool
wheel brake
brake fluid
spring
brake
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JP23654491A
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Hiromi Ando
博美 安藤
Kenji Sano
健次 佐野
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Tokico Ltd
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Tokico Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 スプリング19により付勢され該スプリング
19の付勢力と両側に発生する差圧とで移動して各ポー
ト8,9,13間の連通を制御し通過液量を制御するス
プール14が内部に設けられたフローバルブ5に、ホイ
ールブレーキ4からの液圧を受けてスプリング19によ
るスプール14への付勢力を変更する付勢力変更手段2
3が設けられている。 【効果】 ホイールブレーキ4の液圧の状態に応じてフ
ローバルブ5のスプール14の移動特性を変化させるこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両等のブレーキ装置に
用いられるアンチロック用のブレーキ液圧調整装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】ブレーキング時に車輪がロック状態に陥
るのを防ぐ目的で車両のブレーキ装置に採用されている
アンチロック用ブレーキ液圧調整装置として、マスタシ
リンダに連通するポートと、ホイールブレーキに連通す
るポートと、常閉弁を介してリザーバに連通するととも
にリザーバ内のブレーキ液を吸入吐出するポンプの吸入
側に連通するポートとを有し、内部に、スプリングによ
り付勢され該スプリングの付勢力と両側に発生する差圧
とで移動して前記各ポート間の連通を制御し通過液量を
制御するスプールが設けられているフローバルブを具備
するものが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
造のブレーキ液圧調整装置においては、スプールが、ス
プリングの付勢力と両側に発生する差圧とで移動すると
いう単一の特性しか示さないため、フローバルブ内部を
通過するブレーキ液の流量をある一定の値に設定せざる
を得なかった。これは、例えば、アンチロックブレーキ
システム作動時の増圧時における昇圧速度をある一定の
値に設定することを意味し、これによって、ホイールブ
レーキの液圧が低い状態のときは上記昇圧速度が大きす
ぎてロックぎみの傾向を示し、ホイールブレーキの液圧
が高い状態のときは上記昇圧速度が小さすぎて制動力が
不足ぎみの傾向を示すという問題があった。
【0004】したがって、本発明の目的は、ホイールブ
レーキの液圧の状態に応じてフローバルブのスプールの
移動特性を変化させることができるブレーキ液圧調整装
置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のブレーキ液圧調整装置は、マスタシリンダ
に連通するポートと、ホイールブレーキに連通するポー
トと、常閉弁を介してリザーバおよび該リザーバ内のブ
レーキ液を吸入吐出するポンプの吸入側に連通するポー
トとを有し、内部に、スプリングにより付勢され該スプ
リングの付勢力と両側に発生する差圧とで移動して前記
各ポート間の連通を制御し通過液量を制御するスプール
が設けられたフローバルブを具備するものであって、前
記フローバルブには、前記ホイールブレーキの液圧を受
けて前記スプリングによる前記スプールへの付勢力を変
更する付勢力変更手段が設けられていることを特徴とし
ている。
【0006】
【作用】本発明のブレーキ液圧調整装置によれば、フロ
ーバルブに設けられた付勢力変更手段がホイールブレー
キの液圧を受けてスプリングによるスプールの付勢力を
変更し、該スプールの移動特性を変更する。これによ
り、例えば、アンチロックブレーキシステム作動の増圧
時において、ホイールブレーキの液圧が低いときは、付
勢力変更手段がこの液圧を受けてスプリングによるスプ
ールへの付勢力を低くすることによってスプールが緩慢
に移動し、該フローバルブ内通過液量を減少させること
になって昇圧速度を小さくすることができ、かつ、ホイ
ールブレーキの液圧が高いとき、付勢力変更手段がこの
液圧を受けてスプリングによるスプールへの付勢力を高
くすることによってスプールが即座に移動し、該フロー
バルブ内通過液量を増大させることになって昇圧速度を
大きくすることができる。
【0007】
【実施例】本発明の一実施例によるブレーキ液圧調整装
置について図1〜図5を参照して以下に説明する。な
お、以下の説明において上下とは、図1および図2にお
ける上下を便宜上用いるものである。
【0008】図中符号1はブレーキ液圧調整装置、符号
2はブレーキペダル3に連結し該ブレーキペダル3の入
力等に応じて液圧を発生するマスタシリンダ、符号4は
ブレーキ液圧により車輪を制動するホイールブレーキを
それぞれ示している。
【0009】このブレーキ液圧調整装置1には、流量制
御弁であるフローバルブ5が設けられており、このフロ
ーバルブ5は、上下方向に延在する円筒状のシリンダ部
6と該シリンダ部6の外周部にこれと直交して設けられ
た複数のポートとを有するケーシング7を具備してい
る。ここで、前記ポートは、マスタシリンダ3に連通す
るマスタシリンダ連通ポート8、該マスタシリンダ連通
ポート8の所定量下側に設けられホイールブレーキ4に
連通するホイールブレーキ連通ポート9、該ホイールブ
レーキ連通ポート9の所定量下側に設けられ電磁常閉弁
10を介してリザーバ11および該リザーバ11内のブ
レーキ液を吸入吐出するポンプ12の吸入側に連通する
リザーバ連通ポート13であり、前記ホイールブレーキ
連通ポート9はマスタシリンダ連通ポート8の所定量下
側に設けられた上部ポート9aと該上部ポート9aの所
定量下側に設けられ外部で該上部ポート9aに連通する
下部ポート9bとを有している。そして、ケーシング7
のシリンダ部6内には円柱状のスプール14が摺動自在
に嵌入されている。
【0010】上記スプール14には、その上端部から中
間部分まで軸方向に穿設された所定径の上部穴15と、
その下端部から中間部分まで該上部穴15と同軸同径に
穿設されるとともに常にリザーバ連通ポート13に連通
する下部穴16とを有しており、これら上部穴15およ
び下部穴16はこれらの間に介在するこれらよりも所定
量小径の小径穴17で相互に連通している。なお、下部
穴16の下端の開口部18は径が他の部分より所定量大
きくなっており、この開口部18にはスプール14を上
側に向けて所定の付勢力で付勢するスプリング19の一
端19aが当接するよう挿入されている。
【0011】また、スプール14には、上部穴15およ
び下部穴16に直交して複数の孔が穿設されている。こ
れらの孔は、スプール14の上端から所定量下側に設け
られるとともに該スプール14がスプリング19により
付勢され上側位置(図1に示す状態)にあるときに上部
穴15とマスタシリンダ連通ポート8とを連通させる孔
20、該孔20から所定量下側に設けられスプール14
が上記と同位置にあるときに上部穴15とホイールブレ
ーキ連通ポート9の上部ポート9aとを連通させる孔2
1および該孔21から所定量下側に設けられスプール1
4が上記状態から下側に所定量移動した状態(図2に示
す状態)のときに下部穴16とホイールブレーキ連通ポ
ート9の下部ポート9bとを連通させる孔22である。
【0012】そして、本実施例において、フローバルブ
5のケーシング7の下部には、ホイールブレーキ4の液
圧を受けて前記スプリング19による前記スプール14
への付勢力を変更する付勢力変更手段23が設けられて
いる。この付勢力変更手段23は、ケーシング7のシリ
ンダ部6と所定量離間して設けられた同軸のシリンダ2
4と、シリンダ部6およびシリンダ24間を連通させる
べく設けられたこれらと同軸でこれらシリンダ部6およ
びシリンダ24より小径の貫通孔25と、シリンダ24
に嵌合する大径部26、貫通孔25に嵌合するとともに
上端部がシリンダ部6内に突出しその上端面に上記スプ
リング19の他端19bが当接係止される軸部27およ
び大径部26の反軸部27側に設けられ大径部26より
所定量小径で先細テーパ状なす同軸の小径部28とを有
するピストン29とを具備しており、ピストン29の大
径部26に設けられたシール溝30および貫通孔25に
設けられたシール溝31には、それぞれシールリング3
2,33が設けられている。そして、貫通孔25のシリ
ンダ24側の開口部34はその径が他の部分より所定量
大きく形成されており、この開口部34には所定の付勢
力でピストン29を下側に向けて付勢するリターンスプ
リング35が両端を該開口部34の端面36とこれに対
向する大径部26の端面37とに当接されて設けられて
いる。また、シリンダ24の下端部にはホイールブレー
キ4と連通し、ピストン29の大径部26の反リターン
スプリング35側のリング状面部38にホイールブレー
キ4からの液圧を作用させるポート39が設けられてい
る。なお、リターンスプリング35は、自然長から所定
量縮小された状態(図1に示す状態)で設けられてお
り、このリターンスプリング35の付勢力でピストン2
9の小径部28の端面40がシリンダ24の下端面に当
接状態に維持されている。そして、この状態のときポー
ト39を介して作用するホイールブレーキ4の液圧が上
記小径部28を除いたリング状面部38に作用すること
になる(当然、小径部28がシリンダ24の下端面と離
間すると液圧は小径部28の端面40にも加わる)。
【0013】なお、上記リザーバ11は容量可変となる
ようにシリンダ41内に摺動可能に収納されたピストン
42とこれを所定の付勢力で付勢するリターンスプリン
グ43とを有しており、また、ポンプ12のリザーバ1
1側にはポンプ12への液の流れのみを許容する吸入弁
44が、反リザーバ11側にはポンプ12からの液の流
れのみを許容する吐出弁45が設けられていて、その吐
出側はマスタシリンダ3側の配管に連通している。ここ
で、このポンプ12の吐出側は、マスタシリンダ連通ポ
ート8と対向するケーシング7の部分にポートを設けこ
のポートからスプール14の孔20を介してマスタシリ
ンダ側に連通させる構成としても構わない。
【0014】次に、以上のような構成のブレーキ液圧調
整装置1の作動について以下に順を追って説明する。
【0015】まず、図1に示す状態の時に、フローバル
ブ5のスプール14は、マスタシリンダ連通ポート8、
孔20、上部穴15、孔21およびホイールブレーキ連
通ポート9の上部ポート9aを介してマスタシリンダ3
とホイールブレーキ4とを連通させ、通常の作動すなわ
ちホイールブレーキ4をブレーキペダル3の踏込み等に
応じて増圧するようになっている。なお、マスタシリン
ダ3からのブレーキ液の一部は小径穴17を介して下部
穴16から電磁常閉弁10の手前まで充填されており、
また、下部穴16に設けられた孔22は外周側のいずれ
のポートとも連通が遮断された状態となっている。
【0016】そして、このとき、ホイールブレーキ4か
らの液圧〔p〕が付勢力変更手段23のピストン29の
リング状面部38に作用することになるが、ホイールブ
レーキ4の液圧〔p〕にリング状面部38の面積を乗じ
た軸力〔F0〕が、リターンスプリング35のセット荷重
〔F1〕にピストン29の摺動抵抗〔f1〕を加えた軸力
〔F'1〕より大きくなる(このときのホイールブレーキ
液圧を〔p0〕とする)と、該ピストン29は上側に向け
て移動することになり、その大径部26がシリンダ24
の段面部24aに当接して停止することになる(ピスト
ン29が上側に向けて移動を開始した段階で付勢力変更
手段23は作動状態となる)。これにより、フローバル
ブ5のスプリング19は、所定量縮小しその付勢力が所
定量高められた状態となる。なお、勿論前記ホイールブ
レーキ液圧〔p0〕にリング状面部38の面積〔A0〕を乗
じた軸力〔F0〕が、リターンスプリング35のセット荷
重〔F1〕にピストン29の摺動抵抗〔f1〕を加えた軸力
〔F'1〕以下のときは、付勢力変更手段23は非作動状
態すなわちピストン29が移動しない状態にあり、スプ
ール14のスプリング19は縮小されないことになる。
【0017】次に、上記ブレーキ時に、車輪がロック状
態に陥るのを防ぐためにブレーキ液圧を減圧する場合に
は、下部穴16から電磁常閉弁10まで充填されていた
ブレーキ液を、電磁常閉弁10を開くことによってリザ
ーバ11内へ流し込む。すると、スプール14の両側に
差圧〔p1〕が発生し、この差圧〔p1〕にスプール14の
断面積〔A1〕を乗じた軸力〔F2〕が、スプリング19の
セット荷重〔F3〕にスプール14の摺動抵抗〔f3〕を加
えた軸力〔F'3〕より大きくなると該スプール14は下
方向に移動する。すると、図2に示すように、ホイール
ブレーキ連通ポート9の上部ポート9aと孔21との連
通が遮断されるとともに下部ポート9bと孔22とが連
通し下部穴16およびリザーバ連通ポート13を介して
リザーバ11内にホイールブレーキ4からのブレーキ液
を流入させることになる。なお、この状態のときマスタ
シリンダ連通ポート8と孔20とは微小連通した状態に
あり、この部分から流れ込むブレーキ液は小径穴17お
よび下部穴16等を介してリザーバ11側へ流れること
になる(以上のブレーキ液の流れを図2に矢印で示
す)。
【0018】ここで、上記したようにホイールブレーキ
4の液圧〔p〕が、所定値〔p0〕より大きく付勢力変更
手段23が作動した状態(スプリング19が縮小した状
態)にあるときには、スプリング19のセット荷重が上
記〔F3〕より所定量大きい〔F4〕となり、スプリング1
9のセット荷重〔F4〕にスプール14の摺動抵抗〔f3
を加えた軸力〔F'4〕よりスプール14の軸力〔F2〕が
大きくなると該スプール14は下方向に移動することに
なる。なお、これら軸力〔F'3〕と〔F'4〕との差は、ブ
レーキ液圧の減圧の性能に影響するものではない。
【0019】そして、ブレーキ液圧を増圧する場合に
は、電磁常閉弁10を閉じ、ポンプ12によりリザーバ
11内のブレーキ液をマスタシリンダ3側へ吐出するこ
とになる。ここで、ホイールブレーキ4の液圧〔p〕が
上記所定値〔p0〕より低い状態(例えば路面とタイヤと
の摩擦係数が所定値より低い状態等,以下低圧状態と称
す)のときは、上述したように付勢力変更手段23が作
動していない状態となっている。よって、ピストン29
が上方に移動せずスプール14を付勢するスプリング1
9の付勢力が低いため、この付勢力が低い分該スプール
14は下方側にバランスすることになる。これによりフ
ローバルブ5内を通過してホイールブレーキ4を加圧す
るブレーキ液は、スプリング19による付勢力が弱い状
態でスプール14がバランスしている分だけ狭い流路と
なっているマスタシリンダ連通ポート8および孔20と
の間を通り、上部穴15、孔21およびホイールブレー
キ連通ポート9の上部ポート9aを介してホイールブレ
ーキ4に達するため、その流量が小さくなって図3に実
線で示すように昇圧速度(図3に示す連続波形の右上が
り部分の勾配,以下図4および図5も同様)は緩慢にな
る。したがって、ロックぎみの状態に陥ることを回避で
きることになる。なお、図3(図4および図5も同様)
に示す一点鎖線は、マスタシリンダ3の液圧波形であ
る。
【0020】一方、上記と同様にブレーキ液圧を増圧す
る場合において、ホイールブレーキ4の液圧〔p〕が上
記所定値〔p0〕より高い状態(例えば路面とタイヤとの
摩擦係数が所定値より高い状態等,以下高圧状態と称
す)のときは、上述したように付勢力変更手段23が作
動した状態となっている。よって、ピストン29が上方
に移動してスプール14を付勢するスプリング19の付
勢力が高いため、この付勢力が高い分該スプール14は
上方側にバランスすることになる。これによりフローバ
ルブ5内を通過してホイールブレーキ4を加圧するブレ
ーキ液は、スプリング19による付勢力が高い状態でス
プール14がバランスしている分だけ広い流路となって
いるマスタシリンダ連通ポート8および孔20との間を
通り、上部穴15、孔21、ホイールブレーキ連通ポー
ト9の上部ポート9aを介してホイールブレーキ4に達
するため、その流量は大きくなって図4に示すようにそ
の昇圧速度が急速となる。したがって、制動力が不足ぎ
みの傾向を示す状態を回避できることになる。
【0021】次に、ブレーキ液圧を増圧する場合におい
て、増圧中にホイールブレーキ4の液圧〔P〕が低圧状
態から所定値〔p0〕を超えて高圧状態に移行する場合
(例えば路面とタイヤとの摩擦係数が所定値より低い状
態から高い状態に移行する場合等)についてであるが、
まず、上述したように、低圧状態では、付勢力変更手段
23が非作動状態(ピストン29が上方に移動せずスプ
ール14を付勢するスプリング19の付勢力が低い状
態)にあり、これによりフローバルブ5内を通過してホ
イールブレーキ4を加圧するブレーキ液は、その流量が
小さく図5の範囲Aに示すようにその昇圧速度は緩慢に
なっている。そして、高圧状態に移行する場合は、当然
ホイールブレーキ4の圧力が大きくなるため、付勢力変
更手段23がこの圧力を受けて即座に作動し、ピストン
29が上方に移動してスプール14を付勢するスプリン
グ19を縮小させその付勢力を高める。したがって、ス
プール14はその両側に発生する差圧が上記より所定量
小さくても上方に移動することになり、フローバルブ5
内を通過するブレーキ液の流量は大きくなって図5の範
囲Bに実線で示すように上述と同様その昇圧速度が急速
となりスキッドプレッシャに到達するまでの時間Δt1
短くなって、ブレーキ操作者に空走感を抱かせることが
なくなる。ここで、スプリング19による付勢力が一定
のものと上記とを比較した場合、スプリング19による
付勢力が一定のものは、図5の範囲Bに破線で示すよう
に低圧状態と高圧状態とが同じ昇圧速度になり、スキッ
ドプレッシャに到達するまでの時間Δt2が長くなってブ
レーキ操作者に空走感を抱かせることになってしまう。
【0022】なお、上記したホイールブレーキ4の低圧
状態と高圧状態との境界となる所定の圧力〔p0〕は、車
両に応じて適正な制動特性を付与するために適宜設定さ
れるものであり、この圧力〔p0〕を超えると付勢力変更
手段23が作動するようにそのリターンスプリング35
の付勢力等は適宜設定されるものである。
【0023】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のブレーキ
液圧調整装置によれば、フローバルブに設けられた付勢
力変更手段がホイールブレーキの液圧を受けてスプリン
グによるスプールの付勢力を変更し、該スプールの移動
特性を変更することができる。これにより、例えば、ア
ンチロックブレーキシステム作動の増圧時において、ホ
イールブレーキの液圧が低いときは、付勢力変更手段が
この液圧を受けてスプリングによるスプールへの付勢力
を低くすることによって、スプールが緩慢に移動し該フ
ローバルブ内通過液量を減少させることになって昇圧速
度を小さくすることができ、また、ホイールブレーキの
液圧が高いとき、付勢力変更手段がこの液圧を受けてス
プリングによるスプールへの付勢力を高くすることによ
って、スプールが即座に移動し該フローバルブ内通過液
量を増大させることになって昇圧速度を大きくすること
ができる。したがって、路面とタイヤとの摩擦係数が低
い状態等ホイールブレーキが低圧状態のとき車輪のロッ
クを完全に防止することができ、かつ、同摩擦係数が高
い状態等ホイールブレーキが高圧状態のとき十分な制動
力を即座に得ることができる。さらに、同摩擦係数が低
い状態から高い状態に移行するとき等ホイールブレーキ
が低圧状態から高圧状態に移行する場合に、ブレーキ操
作者に与える空走感をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるブレーキ液圧調整装置
を概略的に示す構成図である。
【図2】本発明の一実施例によるブレーキ液圧調整装置
の減圧時のスプールおよび付勢力変更手段等の作動状態
を概略的に示す構成図である。
【図3】本発明の一実施例によるブレーキ液圧調整装置
のホイールブレーキ低圧状態におけるホイールブレーキ
(実線)およびマスタシリンダ(一点鎖線)の液圧波形
(縦軸=液圧、横軸=時間)を示すグラフである。
【図4】本発明の一実施例によるブレーキ液圧調整装置
のホイールブレーキ高圧状態におけるホイールブレーキ
(実線)およびマスタシリンダ(一点鎖線)の液圧波形
(縦軸=液圧、横軸=時間)を示すグラフである。
【図5】本発明の一実施例によるブレーキ液圧調整装置
のホイールブレーキ低圧状態から高圧状態移行時におけ
るホイールブレーキ(実線)、マスタシリンダ(一点鎖
線)および従来のホイールブレーキ(破線)の液圧波形
(縦軸=液圧、横軸=時間)を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ブレーキ液圧調整装置 3 マスタシリンダ 4 ホイールブレーキ 5 フローバルブ 8 マスタシリンダ連通ポート(ポート) 9 ホイールブレーキ連通ポート(ポート) 10 電磁常閉弁(常閉弁) 11 リザーバ 12 ポンプ 13 リザーバ連通ポート(ポート) 14 スプール 19 スプリング 23 付勢力変更手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスタシリンダに連通するポートと、ホ
    イールブレーキに連通するポートと、常閉弁を介してリ
    ザーバおよび該リザーバ内のブレーキ液を吸入吐出する
    ポンプの吸入側に連通するポートとを有し、内部に、ス
    プリングにより付勢され該スプリングの付勢力と両側に
    発生する差圧とで移動して前記各ポート間の連通を制御
    し通過液量を制御するスプールが設けられたフローバル
    ブを具備するブレーキ液圧調整装置において、 前記フローバルブには、前記ホイールブレーキの液圧を
    受けて前記スプリングによる前記スプールへの付勢力を
    変更する付勢力変更手段が設けられていることを特徴と
    するブレーキ液圧調整装置。
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