JPH05116155A - 光学素子の成形方法及び成形装置 - Google Patents
光学素子の成形方法及び成形装置Info
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- JPH05116155A JPH05116155A JP9933492A JP9933492A JPH05116155A JP H05116155 A JPH05116155 A JP H05116155A JP 9933492 A JP9933492 A JP 9933492A JP 9933492 A JP9933492 A JP 9933492A JP H05116155 A JPH05116155 A JP H05116155A
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Abstract
一致させることが可能でありながら、硝子部材と樹脂層
との間、及び型部材と樹脂層との間において、剥離を生
ずることがない様な光学素子の成形方法及び成形装置を
提供する。 【構成】硝子部材30を、支持部14に載置する第1の
工程と、成形面12bと硝子部材30の表面30aとの
間に規定される空間に充填された樹脂材料が、所定の粘
度内の時に、硝子部材30を、型手段12に対して位置
合わせする第2の工程と、樹脂材料が所定の重合度まで
硬化する間、硝子部材30を所定位置に保持する第3の
工程と、樹脂材料が所定の重合度まで硬化した後に、硝
子部材30の保持状態を解除する第4の工程とを具備す
る。
Description
層を一体的に形成するための光学素子の成形方法及び成
形装置に関するものである。
から成る薄い膜を成形加工することにより、硝子材料で
は加工しにくい非球面形状を有するレンズを形成する方
法が知られている。このような方法により成形されたレ
ンズは、一般的にレプリカレンズと呼ばれている。
は、完成したレプリカレンズの光学性能を確保するため
に、硝子部材の光軸と、この硝子部材に所定の非球面形
状を転写するための型の中心軸とを正確に一致させる必
要がある。従来、この硝子部材の光軸と型の中心軸とを
一致させる方法の一例としては、特開昭62−2722
03号に開示されている様に、硝子部材の外周部にフラ
ンジ部を設け、このフランジ部の外周面を、型に形成さ
れた嵌合部に嵌合させる方法が知られている。また、他
の例としては、特開昭62−288030号に開示され
ている様に、硝子部材の球面状に加工された両側の面
を、いわゆるベルクランプでクランプすることにより、
その求心作用を利用して硝子部材の光軸と型の中心軸と
を一致させる方法が知られている。
従来例のうち硝子部材にフランジ部を設ける方法におい
ては、硝子部材にフランジ部を形成する加工に手間がか
かるため、レンズの製造コストが高くなるという問題点
がある。また、硝子部材の外周部にフランジ部を設けて
いるため、レンズが大型化するという問題点がある。ま
た、硝子部材の球面部の光軸を、型の中心軸と一致させ
たいわけであるが、上記の様にフランジ部の外周面を型
に嵌合させて位置合わせを行った場合には、硝子部材の
球面部の光軸とフランジ部の外周面の中心軸とが加工誤
差等により僅かにずれていた場合、その分だけ球面部の
光軸が型の中心軸からずれてしまうという問題点があ
る。
合には、通常、樹脂材料の硬化につれて樹脂材料が収縮
を起こす。この樹脂材料の半径方向の収縮に関しては、
通常、樹脂材料の各部の収縮具合の僅かの違いにより、
樹脂材料は、硝子部材の中心軸に向かって収縮するので
はなく、中心軸からややズレた位置を中心に収縮するこ
ととなる。そのため、樹脂材料の硬化に伴って、硝子部
材には、この硝子部材を型に対して、半径方向に微小距
離だけ移動させようとする力が働くことになる。そし
て、上記の様に、硝子部材を型に対して中心合わせをす
るために固定した場合には、硝子部材は、樹脂材料の収
縮に伴って、上記の様な力が働いても、型部材に対して
相対的に移動することができなくなり、硝子部材の表面
と、樹脂材料との間で剥離が生じたり、あるいは、型部
材の成形面と樹脂材料との間で剥離が生ずるという問題
点があった。
用いる方法においては、硝子部材の球面の曲率半径が大
きく、平面に近い様な場合には、求心力が弱くなるため
硝子部材と型の正確な位置決めができないという問題点
があった。従って、本発明は、上述した課題に鑑みてな
されたものであり、この発明の第1の目的は、硝子部材
の中心軸と成形面の中心軸とを正確に一致させることが
可能でありながら、硝子部材と樹脂層との間、及び型部
材と樹脂層との間において、剥離を生ずることがない様
な光学素子の成形方法及び成形装置を提供することであ
る。
に特別な加工をすることなく、硝子部材の光軸を型の中
心軸に正確に一致させることが可能であり、また、光学
素子が大型化することがない様な光学素子の成形装置及
び成形方法を提供することである。
的を達成するために、本発明の光学素子の成形方法は、
硝子部材の表面に、所定の表面形状を有する樹脂層を、
成形加工によって形成することにより、硝子材料と樹脂
材料とを一体化した光学素子を形成するための、光学素
子の成形方法において、前記硝子部材を、前記樹脂層の
表面に前記所定の表面形状を転写するための成形面と、
前記硝子部材を、該硝子部材の前記表面を前記成形面か
ら前記樹脂層の厚みを規定する距離だけ離間させた状態
で支持するための支持部に載置する第1の工程と、前記
成形面と前記硝子部材の前記表面との間に規定される空
間に充填された樹脂材料が、所定の粘度内の時に、前記
硝子部材を、前記型手段に対して、前記成形面に略平行
な面に沿う方向の所定位置に位置合わせする第2の工程
と、前記樹脂材料が所定の重合度まで硬化する間、前記
硝子部材を前記所定位置に保持する第3の工程と、前記
樹脂材料が前記所定の重合度まで硬化した後に、前記硝
子部材の保持状態を解除する第4の工程とを具備するこ
とを特徴としている。
法において、前記第2の工程は、前記樹脂材料の粘度
が、100 〜106 cpsである時に、前記硝子部材
を、位置決めすることを特徴としている。また、この発
明に係わる光学素子の成形方法において、前記第2の工
程は、前記支持部の外周面に摺動可能に嵌合した位置合
わせ部材を軸線方向に移動することにより、前記成形面
の中心軸に向けて求心動作させ、前記硝子部材の外周を
チャッキングして、前記硝子部材の中心軸を、前記成形
面の中心軸に一致する様に、位置決めすることを特徴と
している。
法において、前記第4の工程は、前記樹脂材料の重合度
が、80〜95%付近まで硬化した時に、前記硝子部材
の保持状態を解除することを特徴としている。また、本
発明の光学素子の成形方法は、硝子部材の第1の表面
に、所定の表面形状を有する樹脂層を、成形加工によっ
て形成することにより、硝子材料と樹脂材料とを一体化
した光学素子を形成するための、光学素子の成形方法に
おいて、前記硝子部材の第1の表面の外周部に当接し、
且つ該第1の表面を前記樹脂層の表面に前記所定の表面
形状を転写するための成形面から前記樹脂層の厚みを規
定する距離だけ離間させた状態で支持するための支持部
上に前記硝子部材を載置する第1の工程と、前記第1の
表面に対向する第2の表面の外周部に当接し、且つ前記
硝子部材を前記支持部材上にクランプするためのクラン
プ部を有する蓋体を、前記支持部に対して装着する第2
の工程と、前記支持部の外周面と、前記蓋体の内周面と
を嵌合させた状態で、前記支持部と前記蓋体とを相対的
に回転させる第3の工程とを具備することを特徴として
いる。
法において、前記樹脂材料は、活性エネルギー線硬化型
の樹脂であることを特徴としている。また、本発明の光
学素子の成形装置は、硝子部材の表面に、所定の表面形
状を有する樹脂層を、成形加工によって形成することに
より、硝子材料と樹脂材料とを一体化した光学素子を形
成するための、光学素子の成形装置において、前記樹脂
層の表面に前記所定の表面形状を転写するための成形面
と、前記硝子部材を、該硝子部材の前記表面を前記成形
面から前記樹脂層の厚みを規定する距離だけ離間させた
状態で支持するための支持部とを有する型手段と、前記
成形面と前記硝子部材の前記表面との間に規定される空
間に充填された樹脂材料が、所定の粘度内の時に、前記
硝子部材を、前記成形面に略平行な面に沿う方向に位置
合わせし、前記樹脂材料が所定の重合度に達した時に前
記位置合わせ状態を解除するための位置合わせ手段とを
具備することを特徴としている。
置において、前記位置合わせ手段は、前記型手段の外周
面に摺動可能に嵌合する嵌合部と、該嵌合部が前記型手
段の外周面に嵌合した状態で、前記型手段の軸線方向に
移動するにつれて、その当接部が前記型手段に設けられ
たカム面に当接することにより、前記成形面の中心軸を
中心に開閉動作を行う複数のアーム部と、該アーム部の
先端に設けられ、前記硝子部材をチャッキングするため
の爪部とを備えることを特徴としている。
置において、前記樹脂材料は、活性エネルギー線硬化型
樹脂であることを特徴としている。また、この発明に係
わる光学素子の成形装置において、前記所定の粘度と
は、100cps〜106 cpsであることを特徴とし
ている。また、本発明の光学素子の成形装置は、硝子部
材の第1の表面に、所定の表面形状を有する樹脂層を、
成形加工によって形成することにより、硝子材料と樹脂
材料とを一体化した光学素子を形成するための光学素子
の成形装置において、前記樹脂層の表面に前記所定の表
面形状を転写するための成形面を有する型手段と、前記
成形面の外側の、光軸を中心軸とする円周上に形成さ
れ、前記硝子部材の第1の表面を前記成形面から前記樹
脂層の厚みを規定する距離だけ離間させた状態で支持す
るための支持部と、前記成形面の光軸を中心軸とする円
筒状の外周面とを有する支持手段と、前記支持手段の外
周面に円周方向及び軸方向に沿って摺動可能に嵌合する
内周面を有する嵌合部と、該嵌合部の上面を封止する天
井部と、該天井部の下面の前記成形面の光軸を中心軸と
する円周上に形成され、前記硝子部材の前記第1の表面
に対向する第2の表面に当接するクランプ部とを有する
蓋手段と、前記支持手段の外周面と、前記嵌合部の内周
面とを嵌合させた状態で、前記成形面の光軸を中心軸と
して、前記支持手段と前記蓋手段とを相対的に回転させ
るための回転駆動手段とを具備することを特徴としてい
る。
置において、前記クランプ部は、前記硝子部材の光線有
効径の外周に対応する位置に形成されていることを特徴
としている。また、この発明に係わる光学素子の成形装
置において、前記回転駆動手段は、前記蓋手段を回転さ
せるための第1の駆動手段を具備することを特徴として
いる。
置において、前記型手段は前記成形面の光軸を中心軸と
する円筒状の外周面を有すると共に、前記支持手段は前
記型手段の外周面に周方向に沿って摺動可能に嵌合する
内周面を有し、前記回転駆動手段は、前記支持手段を回
転させるための第2の駆動手段を具備することを特徴と
している。
置において、前記樹脂材料は、活性エネルギー線硬化型
の樹脂であることを特徴としている。
方法及び成形装置は構成されているので、樹脂層が所定
粘度内の時に、硝子部材を、その中心軸が成形面の中心
軸に正確に一致する様に位置決めし、その後、樹脂材料
が完全に硬化する前に、この位置合わせ状態を解除する
ことにより、硝子部材の中心軸を成形面の中心軸に一致
させることが可能でありながら、樹脂層の剥離を防止す
ることができる。
ための支持手段と、この支持手段上に硝子部材をクラン
プするためのクランプ部を有する蓋体とを、相対的に回
転させることにより、求心力に対して硝子部材が求心方
向に動き易くなるため、硝子部材の光軸と成形面の光軸
とを正確に一致させることができる。
図面を参照して詳細に説明する。 (第1の実施例)図1は、第1の実施例の光学素子の成
形方法により、非球面レンズを成形する場合に使用され
る成形装置の概略構造を示した図である。
に、第1の実施例の光学素子の成形方法の概略内容につ
いて説明する。この第1の実施例の光学素子の成形方法
は、ガラス材料の表面に、ガラス材料では、加工しにく
いような形状を形成するためのものであり、比較的加工
し易い形状に加工した硝子部材の表面に、樹脂材料から
成る所望の複雑な表面形状の樹脂層を形成するものであ
る。例としては、球面形状に加工した硝子部材の表面
に、非球面形状の樹脂の膜を成形し、ガラス材料と樹脂
材料とを組み合わせた非球面レンズを作成することがあ
げられる。すなわち、単レンズで収差を補正したレンズ
を提供するためには、レンズの表面形状を非球面形状に
する必要があるが、ガラス材料を非球面形状に加工する
ことは容易ではなく、また、非球面形状に成形し易い樹
脂を用いたレンズでは、レンズのパワーを稼ぎにくいた
め、この両者を組み合わせることにより、両者の長所の
みを生かそうとするものである。このようにして製造さ
れたレンズをレプリカレンズと呼ぶ。
状に加工された硝子部材30の片面である接合面30a
に、活性エネルギー線硬化型樹脂の薄い膜から成る樹脂
層32を形成するものである。硝子部材30は、その外
周部にフランジ状の胴付き部30bを有しており、この
胴付き部30bが、支持部材14の上端面14bに当接
した状態で、支持部材14上に支持されている。この上
端面14bは、樹脂材料の表面形状を形成するための、
型部材12の成形面12bのエッジ部から、高さhだけ
突出している。この突出量hにより、樹脂層32の厚み
が規定される(成形面12bが非球面形状であるため、
樹脂層の厚みは場所により異なる)。そして、型部材1
2の成形面12bと、接合面30aとにより規定される
空間内に充填された液体状の樹脂材料に、活性エネルギ
ー線を照射することにより、この樹脂材料を硬化させ、
レプリカレンズ33を完成させる。
成形加工するための装置の構成について説明する。参照
符号10は、樹脂層32を成形するための型部材12
や、硝子部材30を支持するための支持部材14等を保
持するための基板を示しており、水平に沿って延出する
様に設けられている。この基板10の上面には、型部材
12、支持部材14及び、型枠16及びチャッキング部
材17が支持されており、基板10の下面には、チャッ
キング部材17を、型部材12に対して相対的に移動さ
せるためのエアシリンダ20が配設されている。
鉛直上方に開口した円柱状の凹部16aを有する型枠1
6が固定されている。円柱状の凹部16aの中央部に
は、円筒状の支持部材14が固定されており、この支持
部材14の内側には、支持部材14の内周面と嵌合する
外周面を有する型部材12が装着されている。そして、
型部材12も支持部材14と同様に型枠16に固定され
ている。
間には、円筒状の空間部19が形成されており、この空
間部19には、略円筒状のチャッキング部材17が、そ
の下側の嵌合部17aの内周面と外周面とを、それぞれ
支持部材14の外壁と、型枠16の内壁に嵌合させた状
態で装着されている。そして、このチャッキング部材1
7は、その嵌合部17aが、支持部材14の外壁と型枠
16の内壁にガイドされた状態で軸方向に沿って(すな
わち、図中上下方向に沿って)スライド可能にされてい
る。
円筒を等分に4分割した形状をしており、この分割され
た夫々の部分は、それぞれアーム部17bを形成してい
る。アーム部17bは、嵌合部17aよりも薄肉にされ
ているので、チャッキング部材17を形成する材料の弾
性により、内方及び外方に撓むことが可能である。そし
て、このアーム部17bの先端部には、後述する硝子部
材30の外周面をチャッキングして位置決めするための
爪部17cが設けられている。
7dが形成されているとともに、先端部には、突起部1
7eが形成されており、突起部17dは、支持部材14
の外壁に形成されたカム面14dに当接し、突起部17
eは、型枠16の上端部に形成された斜面16gに当接
する。従って、チャッキング部材17を支持部材14及
び型枠16に対して上下方向にスライドさせることによ
り、4つのアーム部17bが、カム面14dと斜面16
gに沿って動き、爪部17cの開閉動作を行わせること
ができる。すなわち、チャッキング部材17の上下方向
のスライドにより、硝子部材30のチャッキングと、こ
のチャッキングの解除が行われるわけである。
ング部材17を支持部材14及び型枠16に対して、上
下方向に移動させるためのエアシリンダ20が固定され
ている。エアシリンダ20は、その上部にエアシリンダ
本体20aに対して相対的に移動するシリンダロッド2
0bを有しており、このシリンダロッド20bの上面に
は、支持部材17を接続させるための円板状の連結部材
22が取りつけられている。
接続ロッド24A,24B,24C(24Cのみ不図
示)が直立した状態で固定されている。この接続ロッド
24A,24B,24Cの上端部は、基板10に穿設さ
れた透穴10a,10b,10c(10cのみ不図
示)、及び型枠16の底部の3か所に穿設された透穴1
6c,16d,16e(16eのみ不図示)をそれぞれ
介して、円柱状凹部16a内に進入し、チャッキング部
材17の下側の嵌合部17aに接続されている。
22の上面の間には、接続ロッド24A,24B,24
Cの外周面に緩く嵌合した状態で、圧縮バネ26A,2
6B,26C(26Cのみ不図示)が配置されており、
これにより、連結部材22は、型枠10の下面10dに
対して押し下げられる方向に付勢されている。従って、
エアシリンダ20が作動していない状態では、シリンダ
ロッド20b及び、連結部材22は、これらの自重及
び、圧縮バネ26A,26B,26Cの付勢力により下
方に押し下げられており、チャッキング部材17は、型
部材12及び型枠16に対して、下側に位置している。
この状態では、第3図に示した様にチャッキング部材1
7の4つの爪部17cは閉じた状態になっており、硝子
部材30は、その外周部を、4つの爪部17cによりチ
ャッキングされている。
0は、チャッキング部材17により、その光軸の位置
が、型部材12の成形面12bの中心に正確に一致した
状態で、保持されている。一方、エアシリンダ20が作
動して、連結部材22が上側に移動すると、接続ロッド
24A,24B,24Cを介して、チャッキング部材1
7が上方向に押し上げられることとなる。これにより、
チャッキング部材17の4つの爪部17cは図1に示し
た様に開状態となり、硝子部材30のチャッキング状態
は解除される。
リカレンズ33の完成形状に要求される非球面形状に加
工されているので、この支持部材14の上端面14b上
に硝子部材30を載置した状態で、硝子部材30の接合
面30aと成形面12bとにより規定される空間内に充
填された樹脂材料を硬化させることにより、硝子部材3
0の表面に、成形面12bの非球面形状が転写された樹
脂層32を形成することができる。
14の突出量hは、硝子部材30上に形成される樹脂層
32の厚みを規定するものである。そして、突出量hの
値は、成形面12bの非球面の度合いによって異なるの
であるが、樹脂層32が最も薄くなる位置で、この樹脂
層32の厚みが例えば30μmよりも薄くならない程度
の値に設定されている。
料のはみ出し分を収容するための逃げ部14cが形成さ
れており、はみ出した樹脂材料が支持部材14に付着す
ることを防止すると共に、硝子部材30と、支持部材1
4の上端面14bとの接触部分から樹脂材料がはみ出し
てバリが形成されることを防止する様にされている。硝
子部材30の上方には、活性エネルギー線を照射するた
めの照射装置34が配置されており、この照射装置34
によって、活性エネルギー線を樹脂層32に照射するこ
とにより、樹脂層32を硬化させることができる。この
照射装置34は、移動機構36に支持されており、必要
に応じて硝子部材30の光軸上から退避できる様にされ
ている。
34以外に、硝子部材30の光軸上の位置と退避位置と
の間を移動可能とする移動機構38に支持された、樹脂
材料の供給装置40が配置されている。この供給装置4
0は、移動機構38に保持された上下方向の昇降機構4
2と、この昇降機構42に支持されたシリンジ44と、
このシリンジ44のピストンを駆動するための駆動装置
46とを備えている。そして、この供給装置40によ
り、型部材12の成形面12bに樹脂材料が所定量供給
される。
て、レプリカレンズを成形加工する手順について説明す
る。レプリカレンズ33の成形に当たっては、まず、エ
アシリンダ20を作動させた状態として、チャッキング
部材17を、図1に示した開状態にしておき、その後、
型部材12の成形面12bに樹脂材料を供給する。図2
は、この樹脂材料の供給動作の手順を示した図である。
40を、型部材12に対して、そのシリンジ44の先端
部が、成形面12bの中央に来る様に位置決めする。こ
の状態を示したものが図2(a)である。この状態か
ら、図2(b)に示す様に昇降機構42を作動させて、
シリンジ44を成形面12bに近づける様に下降させて
いき、シリンジ44の先端部が成形面12bに接する直
前で停止させる。この状態で、図2(c)に示す様に、
樹脂材料をシリンジ44の先端部から少しずつ吐出して
いき、この吐出開始と同時または、吐出開始から所定時
間経過後に、シリンジ44を、図2(d)に示した様に
ゆっくりと上昇させる。このシリンジ44の上昇時にお
いても継続的に樹脂材料の吐出動作は続けられ、樹脂材
料の供給量が所定値に達したところで、吐出動作を終了
する。ただし、このときの樹脂材料の吐出速度及びシリ
ンジ44の上昇速度は、このシリンジ44の上昇時に、
成形面12bとシリンジ44の先端部との間で、樹脂材
料が途切れない様な速度に設定される。その後シリンジ
44が所定の高さに達したところで、昇降機構42の動
作を停止させる。
例として、樹脂材料にウレタン変性アクリレート及びア
クリレートをモノマー成分とする紫外線硬化型樹脂を使
用し、直径18mmのガラスレンズの表面に中心部の厚
さ30μm、最大厚さ60μmの非球面形状の樹脂層を
成形する場合(このときの樹脂材料の供給される体積
は、14×10-3ccである)について説明する。
の先端部の成形面12bからの高さH1は100mmで
あり、この位置から、シリンジ44をV1=100mm
/sの速度で下降させ、シリンジ44の先端部が、図2
(b)に示す様に、成形面12bから高さH2=1.1
mmとなった位置で停止させる。次に、図2(b)に示
した状態で、樹脂材料を3.5×10-3cc/sの速度
で、シリンジ44から吐出し始め、図2(c)に示した
様にシリンジ44の先端から3.5×10-3ccの樹脂
材料が吐出されて、この樹脂材料が成形面12bに接触
したところで、シリンジ44をゆっくりと上昇させ始め
る。このときの上昇速度は、0.2mm/sである。こ
のシリンジ44を上昇させている状態においても、図2
(d)に示す様に樹脂材料の吐出動作は続けて行われ、
樹脂材料の吐出を開始してから4秒後には、樹脂材料の
適正供給量である14×10-3ccの吐出を終了する。
このとき、シリンジ44の先端部は、成形面12bから
1.7mmの高さにあるが、この後も、シリンジ44の
上昇動作は続けて行われ、シリンジ44の先端部が成形
面12bから6mmとなった位置で停止する。その後、
シリンジ44は、高速で上昇され、図2(c)に示した
ように、図2(a)に示した位置と同じ位置に戻り、樹
脂材料の供給の工程を終了する。
ことにより、以下のような2つの効果が得られる。 (1)樹脂材料を、成形面12bの上方の高い位置から
落下させずに、樹脂材料を、その表面張力により玉状に
なった状態で、成形面12bに接触させているので、樹
脂材料の落下のショックにより、樹脂材料に気泡が混入
することを防止できる。 (2)成形面12bに近い位置で、吐出を続けた場合に
は、樹脂材料の表面張力により、シリンジ44の先端部
分を包み込む様に、樹脂材料の玉が形成されるため、シ
リンジ44の先端部に樹脂材料が付着し、供給量が不正
確になる。これに対し、吐出につれてシリンジ44の先
端部を上昇させた場合には、シリンジ44の先端部に樹
脂材料が付着することがなくなり、樹脂材料の供給量を
正確に制御することができる。
給の工程の後の、硝子部材30を支持部材14上に載置
する工程においても、樹脂材料の中に気泡が混入するこ
とが考えられるので、それぞれの工程において、気泡が
混入しない様に管理することは極めて重要である。たと
え、光学性能に影響のない程度の気泡であっても、目視
で確認することができる様な気泡が混入した場合は、製
品として出荷することは不可能になるため、製品の歩留
りを向上させる上でも重要である。
接合面30aと成形面12bとの間に充填される樹脂材
料の量が極めて微量であるため、この樹脂材料の量を精
密に一定量に制御することは重要である。その点上記の
ような方法をとることにより、供給する樹脂材料の体積
を、正確に一定量に制御することができる。ここで、例
えば、供給時に樹脂材料の重量を制御する様にした場合
には、重量が一定であっても、樹脂材料の体積は、温度
と湿度により大きく変化するため、接合面30aと成形
面12bの間に、隅々まで樹脂材料を行き渡らせ、且つ
はみ出し量も多くならない様にするためには、温度及び
湿度を厳密に管理する必要がある。そのため、樹脂材料
の供給量は、体積で制御することがもっとも好ましい。
8を作動させて、供給装置40を、硝子部材30の光軸
上から退避させる。この状態で、図1に示した様に、支
持部材14の上端面14bの上に、接合面30aに樹脂
層32を剥離しにくくするためのカップリング剤をコー
ティングした硝子部材30を載置する。このとき、樹脂
材料が、硝子部材30の接合面30aと型部材12の成
形面12bとにより規定される空間内に、気泡が混じる
ことなく隅々まで行き渡る様に、慎重に、硝子部材30
を載置する。
材12の成形面12bとの間の空間の隅々まで行き渡
り、且つ、はみ出しが全くない様に、この樹脂材料の量
を制御することは、実際には不可能である。そのため、
必ず成形面12bのエッジから少量の樹脂材料がはみ出
すことになる。そして、このはみ出した樹脂材料が硝子
部材30の胴付き部30bに付着した場合には、完成し
たレプリカレンズ33を鏡筒に組み込む時に鏡筒の光軸
に対して、このレプリカレンズ33が傾いて取りつけら
れることになり、光学性能を低下させることとなる。そ
のため、このはみ出した樹脂材料が胴付き部30bに付
着しない様に、硝子部材30には、光線有効径Dの外側
と胴付き部30bとの間に、樹脂材料の逃げ部30cが
設けられている(図5参照)。この逃げ部30cは、硝
子部材30の接合面30aの延長面よりも、上方に向か
って急な斜面を形成する様に硝子部材30を削り込んだ
ものである。はみ出した樹脂材料は、重力に従って、下
方に移動しようとするため、このように逃げ部30cを
上側に向かう急な斜面とすることにより、樹脂材料が胴
付き部30bにまで回り込むことを防ぐことができる。
14cが形成されており、はみ出した樹脂材料が支持部
材14に付着することを防止する様にされている。硝子
部材30を、支持部材14上に載置する作業が終了する
と、次に、移動機構36を作動させて、照射装置34を
硝子部材30の光軸上に移動させる。そして、硝子部材
30を通して、活性エネルギー線としての紫外線を樹脂
層32に照射する。この照射により、樹脂層32は硬化
を始める。
したレンズの光学性能を確保する上で、硝子部材30の
光軸と、型部材12の成形面12bの中心とを一致させ
ることは極めて重要であり、これを実現するために、第
1の実施例においては、紫外線照射の工程の途中で、前
述した様にチャッキング部材17で硝子部材30をチャ
ッキングすることにより、硝子部材30と、型部材12
の芯合わせを行っている。
剤の類は、その硬化時に、一般的に、その体積が収縮す
る。すなわち、レプリカレンズにおいては樹脂層32が
硝子部材30の半径方向に収縮することになる。このと
き、樹脂層32は、樹脂層32の各部における収縮の具
合の僅かな違いにより、硝子部材30の中心軸に向かっ
て収縮するのではなく、この中心軸からややズレた位置
を中心に収縮することとなる。そのため、樹脂層32の
硬化につれて、硝子部材30には、この硝子部材30
を、型部材12に対して、この型部材12の半径方向に
微小距離だけ移動させようとする力が働くことになる。
この力に抗して、硝子部材30をチャッキング部材17
でチャッキングした芯合わせ状態を保持した場合には、
硝子部材30と樹脂層32との間、あるいは型部材12
の成形面12aとの間で剥離が生ずることとなる。これ
を解決するために、第1の実施例においては、樹脂層3
2が完全に硬化する前に、再びチャッキング部材17に
よる硝子部材30のチャッキング状態を解除する様にし
ている。
と、樹脂材料として、前述したウレタン変性アクリレー
ト及びアクリレートをモノマー成分とする紫外線硬化型
の樹脂を使用した場合には、まず、照射装置34内の蛍
光ランプにより、樹脂層32に対して中心波長365n
mの紫外線を、30mW/cm2の照射強度で30秒間
照射する。この1段目の照射による1cm2 あたりの照
射エネルギー量は30mW×30sec=900mWs
=900mJであり、このときの樹脂材料の重合率は、
図4の照射エネルギーと重合率の関係を示すグラフ上に
白丸で示した様に、約70%である。そして、このとき
の樹脂材料の粘度は、1300〜1700cps程度で
あり、樹脂層32は、ある程度硬化しているが、まだ外
部から力を加えれば、型部材12に対して、硝子部材3
0を動かすことができる状態である。
ろで、図3に示した様にエアシリンダ20の作動を解除
し、チャッキング部材17により硝子部材30の外周部
をチャッキングし、硝子部材30の光軸の位置と、型部
材12の成形面12bの中心の位置を正確に一致させ
る。この後、照射装置34内のもう一つの光源である高
圧水銀キセノンランプにより、樹脂層32に対して、同
じく中心波長365nmの紫外線を、100mW/cm
2 の照射強度で60秒間照射する。この2段目の照射に
よる1cm2 あたりの照射エネルギー量は100mW×
60sec=6000mJであり、1段目の照射エネル
ギー量とのトータルでは、照射エネルギー量は、690
0mJとなる。この照射エネルギー量に対応する重合率
は、図4に黒丸で示した様に、96%程度であり、略完
全な硬化状態となっている。
ら20秒間経過した時点、すなわち1段目の照射エネル
ギー量とのトータルの照射エネルギー量が、100mW
×20sec+900mJ=2900mJとなったとこ
ろで、図1に示した様にチャッキング部材17による硝
子部材30のチャッキング状態を、再び解除する。この
ときの照射エネルギー量に対する重合率は85%程度で
ある。樹脂層32が、この85%程度の重合率まで硬化
した状態では、もはや硝子部材30は、型部材12に対
して、樹脂層32の柔軟性により移動することはなく、
この後の硬化の過程で、樹脂層32各部での収縮状態の
僅かな違いにより、硝子部材30が、型部材12に対し
て、型部材12の半径方向に僅かに移動するのみであ
る。ただし、この樹脂層32の収縮状態の違いによる硝
子部材30の移動量は極めて微小であるため、完成した
レプリカレンズの光学性能を低下させることにはつなが
らない。
合わせを行うに当たっては、1段目の照射を行う前の、
樹脂材料が全く硬化していない状態で、硝子部材30と
成形面12bの中心合わせを行った場合には、樹脂材料
がまだ液体状であるため、硝子部材30が動いた時に、
硝子部材30の表面に付着している樹脂材料が、不規則
な形状で、成形面12bのエッジからはみ出すことが考
えられる。この状態のままで、樹脂材料を硬化させた場
合には、このはみ出した樹脂材料が、薄膜状のバリや、
不規則で不安定な形状のバリとなる可能性がある。その
ため、第1の実施例においては、この様な不安定なバリ
が形成されない様にするために、樹脂材料を、ある程度
硬化させた状態で、中心合わせを行う様にしている。
硬化させる度合いは、上記の例に限定されるものではな
く、上記の例で示した値の前後で変化させても良い。ま
た、上述したバリの問題が解決できれば、樹脂材料を全
く硬化させていない状態で中心合わせを行っても良い。
そして、実際上は、樹脂材料の粘度が100 cps〜1
06 cpsの範囲であれば、中心合わせを行うことが可
能である。
レプリカレンズ33を、型部材12から離型し、上下の
面に所定のコーティング(例えば反射防止コーティン
グ)を施してレプリカレンズ33が完成する。このレプ
リカレンズ33の完成形状を示した図が図5である。次
に、以下に第1の実施例の第2の態様について説明す
る。
て、第1の実施例で使用した樹脂材料より、硬化速度が
速いタイプの樹脂材料である、ウレタン変性ポリエステ
ルアクリレート38重量%、ジトリメチロールプロパン
テトラアクリレート35重量%、イソボロニルアクリレ
ート25重量%、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニ
ルケトン2重量%の液状組成物を使用し、図1と全く同
じ成形装置及び型部材を用いて成形を行う。
樹脂層32に対して中心波長365nmの紫外線を2m
W/cm2 の照射強度で10秒間照射する。この1段目
の照射による1cm2 あたりの照射エネルギー量は2m
W×10sec=20mWs=20mJであり、このと
きの樹脂材料の重合率は、約90%である。そして、こ
の時の樹脂材料の粘度は50000cps程度であり、
樹脂層32は、ある程度硬化しているが、まだ外部から
力を加えれば、型部材12に対して、ガラス部材30を
動かすことができる様な状態にある。
ろで、図3に示した様にエアシリンダ20の作動を解除
し、チャッキング部材17により硝子部材30の外周部
をチャッキングし、硝子部材30の光軸の位置と、型部
材12の成形面12bの中心の位置を正確に一致させ
る。この後、照射装置34内のもう一つの光源である高
圧水銀キセノンランプにより、樹脂層32に対して、同
じく中心波長365nmの紫外線を、100mW/cm
2 の照射強度で20秒間照射する。この2段目の照射に
よる1cm2 あたりの照射エネルギー量は100mW×
20sec=2000mJであり、1段目の照射エネル
ギー量とのトータルでは、照射エネルギー量は、202
0mJとなる。この照射エネルギー量に対応する重合率
は、97%程度であり、略完全な硬化状態となってい
る。
ら5秒間経過した時点、すなわち1段目の照射エネルギ
ー量とのトータルの照射エネルギー量が、100mW×
5sec+20mJ=520mJとなったところで、図
1に示した様にチャッキング部材17による硝子部材3
0のチャッキング状態を、再び解除する。このときの照
射エネルギー量に対する重合率は95%程度である。樹
脂層32が、この95%程度の重合率まで硬化した状態
では、もはや硝子部材30は、型部材12に対して、樹
脂層32の柔軟性により移動することはなく、この後の
硬化の過程で、樹脂層32各部での収縮状態の僅かな違
いにより、硝子部材30が、型部材12に対して、型部
材12の半径方向に僅かに移動するのみである。ただ
し、この樹脂層32の収縮状態の違いによる硝子部材3
0の移動量は極めて微小であるため、完成したレプリカ
レンズの光学性能を低下させることにはつながらない。
が1段目が10sec、2段目が20sec、合計30
secと短く、従って成形時間の短縮化がなされ、製造
効率の向上に有利である。更に、この第2の態様に使用
される樹脂材料は、1段目照射後の粘度が10000〜
100000cpsと比較的高いため、硝子部材30を
動かした時の樹脂材料の不規則なはみ出し等がより起こ
りにくい。
ンズ鏡筒の例を示した図が、図6である。図6におい
て、レンズ鏡筒48には、前述したレプリカレンズ33
の胴付き部30bに当接して、このレプリカレンズ33
の中心位置と、光軸に沿う方向の位置を規定するための
位置決め部48aが設けられている。また、レプリカレ
ンズ33の樹脂の逃げ部30cにはみ出した樹脂材料を
収容するための逃げ部48bが形成されている。そし
て、レンズ鏡筒48の入射側、すなわちレプリカレンズ
33の前方には、入射光線の有効径よりも僅かに大きい
内径を有し、この樹脂の逃げ部30cの部分に光線が入
射することを防止するための遮光部48cが設けられて
いる。
はみ出し分を収容するための逃げ部48bを設け、さら
に光線入射側の前方に遮光部48cを設けることによ
り、レプリカレンズ33をレンズ鏡筒48に対して正確
に位置決めすることができると共に、不規則な表面形状
をしている樹脂材料のはみ出し部に光線が入射すること
により生ずる、光線の好ましくない乱反射や、光線の不
規則な屈折を防止して、画質の劣化を防止することがで
きる。
するレプリカレンズを成形する場合について説明した
が、第1の実施例の光学素子の成形方法は、凹面を有す
るレプリカレンズを成形する場合についても全く同様に
適用可能である。図7は、凹面を有するレプリカレンズ
を成形する場合の成形装置を示したものであるが、これ
は、図1に示した成形装置において、型部材12を、凹
面に対応した型部材に置き換えたのみで、その他の構成
及びその成形動作は、図1に示した成形装置と全く同様
である。
ズの完成形状を示したものであり、凸面を有するものと
同様に、胴付き部及び樹脂材料の逃げ部を有している。
また、図9は、凹面を有するレプリカレンズを取りつけ
るレンズ鏡筒を示した図であり、図6に示したレンズ鏡
筒48と全く同様に、レプリカレンズ33の位置決め
部、はみ出した樹脂を収容するための逃げ部、及び樹脂
のはみ出し部に光線が入射することを防止するための遮
光部を有している。
出速度、シリンジの移動速度等の条件、及び紫外線照射
時の照射強度、照射時間等の条件に関しては、上記実施
例で示したものは、1つの好適な例であり、上記の実施
例に示した条件に限定されるものではない。また、活性
エネルギー線硬化型の樹脂として、紫外線硬化型の樹脂
を使用する場合について説明したが、X線硬化型の樹脂
や、赤外線硬化型の樹脂を使用してもよい。
子部材を支持部材に載置する様に説明したが、型部材に
樹脂供給用の穴部を形成しておけば、硝子部材を載置し
た後に、樹脂材料を硝子部材と型部材の間の空間に供給
することも可能である。また、型部材ではなく、硝子部
材に樹脂を供給し、樹脂が供給された硝子部材を、支持
部材上に載置する様にしても良い。
いて説明したが、この実施例の光学素子の成形方法は、
硝子材料の表面に樹脂層を形成するものであれば、他の
種類の光学素子にも同様に適用可能である。また、支持
部材を上下させるために、エアシリンダーとバネを用い
る場合について説明したが、これらを、ボールネジと、
ステッピングモータ、あるいはDCサーボモータ等を組
み合わせた様な昇降機構で置き換えても良いことは言う
までもない。
子の成形方法及び成形装置によれば、樹脂層が所定粘度
内の時に、硝子部材を、その中心軸が成形面の中心軸に
正確に一致する様に位置決めし、その後、樹脂材料が完
全に硬化する前に、この位置合わせ状態を解除すること
により、硝子部材の中心軸を成形面の中心軸に正確に一
致させることが可能でありながら、樹脂層の剥離を防止
することができるという効果がある。 (第2の実施例)図10は、第2の実施例の光学素子の
成形装置の構造を示した図である。
を凸面状の球面形状に加工された硝子部材130の接合
面130aに、非球面形状の樹脂層132を形成したも
のであり、いわゆるレプリカレンズと呼ばれるものであ
る。ここで、樹脂層132は、活性エネルギー線硬化型
の樹脂材料を硬化させたものである。このレンズ体13
3を成形するための型111は、レンズ体133を製造
するための不図示の製造装置本体に、水平方向に延出し
た状態で支持されている支持基板110上に載置されて
いる。詳しくは、支持基板110上には、型111の主
要部を構成する略円柱状の型部材112がその中心軸を
鉛直線に添わせた状態で固定されており、この型部材1
12の上端面には、樹脂層132の表面に所定の非球面
形状を転写するための成形面112aが形成されてい
る。
外周面112bと嵌合する内周面114bを有する略円
筒状の支持部材114が装着されている。そして、この
支持部材114は、型部材112の外周面112bにそ
の内周面114bを嵌合させた状態で、型部材112に
対して成形面112aの光軸(成形面112aの中心を
通り成形面112aに直交する軸)の回りに相対的に回
転可能にされている。
材130を、この硝子部材130の接合面130aを型
部材112の成形面112aから樹脂層132の厚みを
規定する距離だけ離間させた状態で支持するための支持
部114aが、円周状に突出する様に形成されている。
この支持部114aの上端部は、ナイフエッジ状に加工
されており、後述する回転駆動モータ120により支持
部材114を型部材112の回りに回転させた時に、支
持部材114が硝子部材130に対して相対的に回転す
ることへの抵抗力を小さくする様にされている。
部材112の成形面112aのエッジ部から突出量hだ
け突出しており、この突出量hにより樹脂層132の厚
みが規定される。この突出量hの値は、成形面112a
の非球面量によって異なるが、樹脂層132の厚みが最
も薄くなる部位においても、所定の厚み(例えば30μ
m)より薄くならない様に設定されている。
下部には、この支持部材114を取り巻く様に歯車部1
14cが形成されている。一方、支持基板110の下面
には、不図示の固定部材により回転駆動モータ120が
固定されており、この回転駆動モータ120の回転軸1
21は、支持基板110に穿設された透穴110aを介
して支持基板110の上面に突出している。そして、回
転軸121には歯車122が同軸に取りつけられてお
り、この歯車121は、支持部材114の歯車部114
cと歯合している。従って、回転駆動モータ120を回
転させることにより、支持部材114を、成形面112
aの光軸の回りに、型部材112に対して相対的に回転
させることができる。
114の外周面114bと嵌合する内周面116bを有
し、上端を封止された円筒状の蓋体116が装着されて
いる。そして、この蓋体116は、支持部材114の外
周面114bにその内径116bを嵌合させた状態で、
支持部材114の中心軸(成形面112aの光軸と一致
している)の回りに、この支持部材114に対して相対
的に回転可能に、また軸方向に沿って摺動可能にされて
いる。
16の内周面116bと同心円状の穴部116cが形成
されており、この穴部116cを介して、樹脂層132
に活性エネルギー線が照射される。また、この穴部11
6cの内周面の下端部には、硝子部材130の上面の光
線有効径の外側の部位に当接して、この硝子部材130
を支持部114a上にクランプするためのクランプ部1
16aが形成されている。このクランプ部116aの下
端部も、支持部114aの上端部と同様にナイフエッジ
状に形成されており、後述する回転駆動モータ124に
より蓋体116を支持部材114の回りに回転させた時
に、この蓋体116が硝子部材130に対して相対的に
回転することへの抵抗力を小さくする様にされている。
この蓋体116を取り巻く様に歯車部116eが形成さ
れている。一方、支持基板110の下面には、不図示の
固定部材により回転駆動モータ124が固定されてお
り、この回転駆動モータ124の回転軸123は、支持
基板110に穿設された透穴110bを介して支持基板
110の上面に突出している。そして、回転軸123に
は歯車126が同軸に取りつけられており、この歯車1
26は、蓋部材116の歯車部116eと歯合してい
る。従って、回転駆動モータ124を回転させることに
より、蓋部材116を、支持部材114に対して、成形
面112aの光軸を中心として相対的に回転させること
ができる。
りレンズ体133を成形加工する手順について図10乃
至図12を参照して説明する。まず、図10において、
支持部材114から蓋体116と硝子部材130を取り
はずした状態で、樹脂材料を型部材112の成形面11
2a上に供給する。ここで、供給する樹脂材料は、活性
エネルギー線硬化型の樹脂である。特にレンズ体133
を成形するために適した活性エネルギー線硬化型の樹脂
材料としては、例えば紫外線硬化型の樹脂(ウレタン変
性アクリレート及びアクリレートをモノマー成分とする
樹脂)が知られている。
上に載置する。そして、硝子部材130が支持部材11
4上に載置された状態では、硝子部材130の接合面1
30aは、支持部材114の支持部114aの上端部に
当接している。この状態では、硝子部材130は、その
光軸に沿う方向に関しては、型部材112に対して略正
確に位置決めされているが、光軸に直交する方向に関し
ては、硝子部材130が多少傾いていることが考えられ
るので、硝子部材130の光軸は、成形面112aの光
軸にあまり正確には一致していない。
に載置する時には、硝子部材130の接合面130aが
樹脂材料を成形面112a上の全面に押し広げていくわ
けであるが、この時に、樹脂材料に気泡が混入しない様
に、この載置の工程は慎重に行われるものである。硝子
部材130を支持部材114上に載置する工程が終了す
ると、次に、蓋体116を、その内周面116bが支持
部材114の外周面114bに嵌合する様に装着する。
この時、蓋体116の天井部の下面に形成されたクラン
プ部116aが硝子部材130の上面に自重により当接
して、硝子部材130を支持部114a上にクランプす
る。この様に蓋体116を支持部材114に装着した状
態では、硝子部材130は、支持部材114の支持部1
14aと蓋体116のクランプ部116aとによって挟
まれている。そして、硝子部材130の上下の面は球面
状に加工されているので、硝子部材130には、その表
面の曲率半径の大きさに応じた求心力が作用し、硝子部
材130の光軸は、かなり正確に成形面112aの光軸
と一致している。
が大きい場合には、支持部114aの上端部と硝子部材
130の下面との間、及び硝子部材130の上面とクラ
ンプ部116aの下端面の間における摩擦力の方が、求
心力よりも大きくなり、硝子部材130の光軸が成形面
112aの光軸と正確に一致しないことがある。このよ
うに硝子部材130の光軸と成形面112aの光軸が正
確に一致していない状態を示した図が図11である。図
11において、硝子部材130の上面は図示した様に蓋
体116の自重により、その接線に直交する方向に力F
を受ける。この力Fの垂直方向の分力がf1であり、蓋
体116の自重に略一致している。また、力Fの水平方
向の分力がf2であり、硝子部材130を図中白矢印で
示した方向に移動させようとする力、すなわち硝子部材
130の光軸を成形面112aの光軸と一致させようと
する求心力として作用する。また、蓋体116のクラン
プ部116aの下端部と硝子部材130の上面との間の
静摩擦係数をμS とすると、硝子部材130の上面に
は、その接線方向に静摩擦力μS Fが作用する。そし
て、この静摩擦力μS Fの水平方向分力がf3であり、
硝子部材130が白矢印方向に移動することを阻止する
様に働く。
様に蓋体116の自重と硝子部材130の自重に対する
反力として、その接線に直交する方向に力F′を受け
る。この力F′の垂直方向の分力がf1′であり、蓋体
116の自重に対して硝子部材130の自重が無視でき
るものと仮定すると、f1′=f1である。また、力
F′の水平方向分力はf2′であり、硝子部材130の
上面に働く分力f2と同様に硝子部材130を図中白矢
印で示した方向に移動させようとする力すなわち求心力
として作用する。また、支持部材114の支持部114
aの上端部と硝子部材130の下面との間の静摩擦係数
をμS ′とすると硝子部材130の下面には、その接線
方向に静摩擦力μS ′F′が作用する。そして、この静
摩擦力μS ′F′の水平方向分力がf3′であり、f3
と同様に、硝子部材130が白矢印方向に移動すること
を阻止する様に働く。
大きさは、蓋体116の自重と硝子部材30の表面の曲
率半径に依存しているが、蓋体116の自重は一定であ
るので、結果として、これらの求心力は、硝子部材13
0の表面の曲率半径の大きさによって決まることにな
る。一方、硝子部材130の求心方向の動きを阻止する
静摩擦力であるf3及びf3′の大きさは、蓋体116
の自重と静摩擦係数μS ,μS ′に依存しているが、上
述した様に蓋体116の自重は一定であるので、結果と
して、これらの静摩擦力は静摩擦係数μS 及びμS ′の
大きさによって決まることになる。
が大きい場合には、静摩擦力f3,f3′の方が求心力
f2,f2′よりも大きくなり、硝子部材130は、図
11に示した様に、その光軸が成形面112aの光軸か
らずれた状態でとどまることとなる。この様な状態を回
避して、硝子部材130の光軸を成形面112aの光軸
と正確に一致させるために、次の工程では、蓋体116
を支持部材114に装着した状態で、回転駆動モータ1
20,124を回転させて支持部材114及び蓋体11
6を型部材112の成形面112aの光軸の回りに回転
させる。この時の支持部材114と蓋体116の回転方
向は、逆方向である。
る支持部材114と蓋体116とを相対的に回転させれ
ば、硝子部材130の上面とクランプ部116aの間、
及び硝子部材130の下面と支持部114aの間におい
て滑りが生ずることとなる。この滑りが生ずることによ
り、それまで硝子部材130に作用していた静摩擦力f
3,f3′が、第12図に示した様に、この静摩擦力の
数分の一である動摩擦力に変化し(周知の様に動摩擦係
数は静摩擦係数の数分の一である)、硝子部材130が
小さい求心力f2,f2′に対しても、この求心力の作
用方向(白矢印で示した方向)に動き易くなる。これに
より、硝子部材130の表面の曲率半径が大きい場合で
も、この硝子部材130の光軸を成形面112aの光軸
に正確に一致させることができる。また、このようにす
れば、硝子部材130の表面の曲率半径が大きい場合ば
かりでなく、曲率半径が小さい場合でも、硝子部材13
0の光軸を成形面112aの光軸に、より正確に一致さ
せることができる。
終了すると、次に、図10に示した状態で、蓋体116
に形成された穴部116cを介して樹脂材料に活性エネ
ルギー線を照射し、樹脂材料を硬化させる。この時、樹
脂材料として、紫外線硬化型の樹脂を使用した場合に
は、当然のことながら、活性エネルギー線として紫外線
を照射する。そして、樹脂層132の硬化が完全に終了
した後に、レンズ体133を型111から離型し、レン
ズ体133が完成する。
とを、夫々逆方向に回転させる様に説明したが、同方向
に各々異なる速度で回転させる様にしても良い。また、
支持部材と蓋体のうち片方を固定し、もう一方のみを回
転させる様にしてもよい。また、樹脂材料に活性エネル
ギー線を照射する前に硝子部材の中心合わせをする様に
説明したが、樹脂材料をある程度硬化させた後に中心合
わせをする様にしてもよい。その場合には、樹脂材料の
粘度が100 cps〜106 cpsの範囲であれば、中
心合わせを行うことが実質的に可能である。
る場合について説明したが、この実施例の光学素子の成
形方法は、凹面を有するレンズ体を成形加工する場合に
も全く同様に適用可能である。その場合には、第10図
に示した型部材を凹面に対応した形状の型部材に交換す
るだけでよい。また、活性エネルギー線硬化型の樹脂と
して、紫外線硬化型の樹脂を使用する場合について説明
したが、X線硬化型の樹脂や、赤外線硬化型の樹脂を使
用してもよい。
子の成形方法及び成形装置によれば、硝子部材を型部材
に対して支持するための支持部材と、この支持部材上に
硝子部材をクランプするためのクランプ部を有する蓋体
とを、相対的に回転させることにより、求心力に対して
硝子部材が求心方向に動き易くなるため、硝子部材の光
軸と成形面の光軸とを正確に一致させることができると
いう効果がある。
成形方法及び成形装置によれば、樹脂層が所定粘度内の
時に、硝子部材を、その中心軸が成形面の中心軸に正確
に一致する様に位置決めし、その後、樹脂材料が完全に
硬化する前に、この位置合わせ状態を解除することによ
り、硝子部材の中心軸を成形面の中心軸に一致させるこ
とが可能でありながら、樹脂層の剥離を防止することが
できる。
ための支持手段と、この支持手段上に硝子部材をクラン
プするためのクランプ部を有する蓋体とを、相対的に回
転させることにより、求心力に対して硝子部材が求心方
向に動き易くなるため、硝子部材の光軸と成形面の光軸
とを正確に一致させることができる。
した図である。
状態を示した図である。
ある。
た図である。
の例を示した図である。
を示した図である。
た図である。
ズ鏡筒の例を示した図である。
の構造を示した図である。
ない状態を示した図である。
図である。
Claims (15)
- 【請求項1】 硝子部材の表面に、所定の表面形状を有
する樹脂層を、成形加工によって形成することにより、
硝子材料と樹脂材料とを一体化した光学素子を形成する
ための、光学素子の成形方法において、 前記硝子部材を、前記樹脂層の表面に前記所定の表面形
状を転写するための成形面と、前記硝子部材を、該硝子
部材の前記表面を前記成形面から前記樹脂層の厚みを規
定する距離だけ離間させた状態で支持するための支持部
に載置する第1の工程と、 前記成形面と前記硝子部材の前記表面との間に規定され
る空間に充填された樹脂材料が、所定の粘度内の時に、
前記硝子部材を、前記型手段に対して、前記成形面に略
平行な面に沿う方向の所定位置に位置合わせする第2の
工程と、 前記樹脂材料が所定の重合度まで硬化する間、前記硝子
部材を前記所定位置に保持する第3の工程と、 前記樹脂材料が前記所定の重合度まで硬化した後に、前
記硝子部材の保持状態を解除する第4の工程とを具備す
ることを特徴とする光学素子の成形方法。 - 【請求項2】 前記第2の工程は、前記樹脂材料の粘度
が、100 〜106cpsである時に、前記硝子部材
を、位置決めすることを特徴とする請求項1に記載の光
学素子の成形方法。 - 【請求項3】 前記第2の工程は、前記支持部の外周面
に摺動可能に嵌合した位置合わせ部材を軸線方向に移動
することにより、前記成形面の中心軸に向けて求心動作
させ、前記硝子部材の外周をチャッキングして、前記硝
子部材の中心軸を、前記成形面の中心軸に一致する様
に、位置決めすることを特徴とする請求項1に記載の光
学素子の成形方法。 - 【請求項4】 前記第4の工程は、前記樹脂材料の重合
度が、80〜95%付近まで硬化した時に、前記硝子部
材の保持状態を解除することを特徴とする請求項1に記
載の光学素子の成形方法。 - 【請求項5】 硝子部材の第1の表面に、所定の表面形
状を有する樹脂層を、成形加工によって形成することに
より、硝子材料と樹脂材料とを一体化した光学素子を形
成するための、光学素子の成形方法において、 前記硝子部材の第1の表面の外周部に当接し、且つ該第
1の表面を前記樹脂層の表面に前記所定の表面形状を転
写するための成形面から前記樹脂層の厚みを規定する距
離だけ離間させた状態で支持するための支持部上に前記
硝子部材を載置する第1の工程と、 前記第1の表面に対向する第2の表面の外周部に当接
し、且つ前記硝子部材を前記支持部材上にクランプする
ためのクランプ部を有する蓋体を、前記支持部に対して
装着する第2の工程と、 前記支持部の外周面と、前記蓋体の内周面とを嵌合させ
た状態で、前記支持部と前記蓋体とを相対的に回転させ
る第3の工程とを具備することを特徴とする光学素子の
成形方法。 - 【請求項6】 前記樹脂材料は、活性エネルギー線硬化
型の樹脂であることを特徴とする請求項5に記載の光学
素子の成形方法。 - 【請求項7】 硝子部材の表面に、所定の表面形状を有
する樹脂層を、成形加工によって形成することにより、
硝子材料と樹脂材料とを一体化した光学素子を形成する
ための、光学素子の成形装置において、 前記樹脂層の表面に前記所定の表面形状を転写するため
の成形面と、前記硝子部材を、該硝子部材の前記表面を
前記成形面から前記樹脂層の厚みを規定する距離だけ離
間させた状態で支持するための支持部とを有する型手段
と、 前記成形面と前記硝子部材の前記表面との間に規定され
る空間に充填された樹脂材料が、所定の粘度内の時に、
前記硝子部材を、前記成形面に略平行な面に沿う方向に
位置合わせし、前記樹脂材料が所定の重合度に達した時
に前記位置合わせ状態を解除するための位置合わせ手段
とを具備することを特徴とする光学素子の成形装置。 - 【請求項8】 前記位置合わせ手段は、前記型手段の外
周面に摺動可能に嵌合する嵌合部と、 該嵌合部が前記型手段の外周面に嵌合した状態で、前記
型手段の軸線方向に移動するにつれて、その当接部が前
記型手段に設けられたカム面に当接することにより、前
記成形面の中心軸を中心に開閉動作を行う複数のアーム
部と、 該アーム部の先端に設けられ、前記硝子部材をチャッキ
ングするための爪部とを備えることを特徴とする請求項
7に記載の光学素子の成形装置。 - 【請求項9】 前記樹脂材料は、活性エネルギー線硬化
型樹脂であることを特徴とする請求項7に記載の光学素
子の成形装置。 - 【請求項10】 前記所定の粘度とは、100 cps〜
106 cpsであることを特徴とする請求項7に記載の
光学素子の成形装置。 - 【請求項11】 硝子部材の第1の表面に、所定の表面
形状を有する樹脂層を、成形加工によって形成すること
により、硝子材料と樹脂材料とを一体化した光学素子を
形成するための光学素子の成形装置において、 前記樹脂層の表面に前記所定の表面形状を転写するため
の成形面を有する型手段と、 前記成形面の外側の、光軸を中心軸とする円周上に形成
され、前記硝子部材の第1の表面を前記成形面から前記
樹脂層の厚みを規定する距離だけ離間させた状態で支持
するための支持部と、前記成形面の光軸を中心軸とする
円筒状の外周面とを有する支持手段と、 前記支持手段の外周面に円周方向及び軸方向に沿って摺
動可能に嵌合する内周面を有する嵌合部と、該嵌合部の
上面を封止する天井部と、該天井部の下面の前記成形面
の光軸を中心軸とする円周上に形成され、前記硝子部材
の前記第1の表面に対向する第2の表面に当接するクラ
ンプ部とを有する蓋手段と、 前記支持手段の外周面と、前記嵌合部の内周面とを嵌合
させた状態で、前記成形面の光軸を中心軸として、前記
支持手段と前記蓋手段とを相対的に回転させるための回
転駆動手段とを具備することを特徴とする光学素子の成
形装置。 - 【請求項12】 前記クランプ部は、前記硝子部材の光
線有効径の外周に対応する位置に形成されていることを
特徴とする請求項11に記載の光学素子の成形装置。 - 【請求項13】 前記回転駆動手段は、前記蓋手段を回
転させるための第1の駆動手段を具備することを特徴と
する請求項11に記載の光学素子の成形装置。 - 【請求項14】 前記型手段は前記成形面の光軸を中心
軸とする円筒状の外周面を有すると共に、前記支持手段
は前記型手段の外周面に周方向に沿って摺動可能に嵌合
する内周面を有し、 前記回転駆動手段は、前記支持手段を回転させるための
第2の駆動手段を具備することを特徴とする請求項11
に記載の光学素子の成形装置。 - 【請求項15】 前記樹脂材料は、活性エネルギー線硬
化型の樹脂であることを特徴とする請求項11に記載の
光学素子の成形装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9933492A JP3133820B2 (ja) | 1991-04-30 | 1992-04-20 | 光学素子の成形方法及び成形装置 |
US07/874,099 US5290488A (en) | 1991-04-30 | 1992-04-27 | Method for molding optical elements |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3-99185 | 1991-04-30 | ||
JP9918591 | 1991-04-30 | ||
JP9933492A JP3133820B2 (ja) | 1991-04-30 | 1992-04-20 | 光学素子の成形方法及び成形装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05116155A true JPH05116155A (ja) | 1993-05-14 |
JP3133820B2 JP3133820B2 (ja) | 2001-02-13 |
Family
ID=26440336
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9933492A Expired - Lifetime JP3133820B2 (ja) | 1991-04-30 | 1992-04-20 | 光学素子の成形方法及び成形装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3133820B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003136539A (ja) * | 2001-11-05 | 2003-05-14 | Konica Corp | 金型の製作方法 |
US7332110B2 (en) | 2003-12-09 | 2008-02-19 | Hoya Corporation | Method and device for producing optical part |
-
1992
- 1992-04-20 JP JP9933492A patent/JP3133820B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2003136539A (ja) * | 2001-11-05 | 2003-05-14 | Konica Corp | 金型の製作方法 |
US7332110B2 (en) | 2003-12-09 | 2008-02-19 | Hoya Corporation | Method and device for producing optical part |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3133820B2 (ja) | 2001-02-13 |
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