JPH05116116A - プレキヤストコンクリ−ト板タイル先付け製造方法 - Google Patents
プレキヤストコンクリ−ト板タイル先付け製造方法Info
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- JPH05116116A JPH05116116A JP10329091A JP10329091A JPH05116116A JP H05116116 A JPH05116116 A JP H05116116A JP 10329091 A JP10329091 A JP 10329091A JP 10329091 A JP10329091 A JP 10329091A JP H05116116 A JPH05116116 A JP H05116116A
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- Japan
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- tile
- concrete
- water
- repellent
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 従来のPC板タイル先付け製造方法では、タ
イルの接着界面にそのままPCコンクリ−トを打設して
いたので、吸水性のあるタイルでは該接着界面の吸水性
により、コンクリ−トのドライアウトが起り、また吸水
性のないタイルでは、該接着界面に多くの気泡を生じ、
接着強度を弱める結果、建造物の壁面からのタイルの剥
落事故が度々あり、人身殺傷などの被害があった。本発
明は、従来技術のこの欠点を除去することを目的とす
る。 【構成】 タイルの接着界面にNa又はKで乳化された
エマルジョン、特にシリコ−ン樹脂混入のものを塗布し
乾燥してはっ水面とすることにより、ドライアウトを防
止し、特にエトリンガイトを生成させて気泡をなくする
製法により、接着強度を、従来技術よりも顕著に増大せ
しめる。
イルの接着界面にそのままPCコンクリ−トを打設して
いたので、吸水性のあるタイルでは該接着界面の吸水性
により、コンクリ−トのドライアウトが起り、また吸水
性のないタイルでは、該接着界面に多くの気泡を生じ、
接着強度を弱める結果、建造物の壁面からのタイルの剥
落事故が度々あり、人身殺傷などの被害があった。本発
明は、従来技術のこの欠点を除去することを目的とす
る。 【構成】 タイルの接着界面にNa又はKで乳化された
エマルジョン、特にシリコ−ン樹脂混入のものを塗布し
乾燥してはっ水面とすることにより、ドライアウトを防
止し、特にエトリンガイトを生成させて気泡をなくする
製法により、接着強度を、従来技術よりも顕著に増大せ
しめる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タイル先付けPC板の
製造工程において、表面仕上げ材料となる陶磁器質タイ
ルを、PC板形成用の生コンクリ−ト打設と同時に一体
成形先付けする場合、従来よりも、特に接着力を大にし
たタイル先付けPC板の製造方法に関する。
製造工程において、表面仕上げ材料となる陶磁器質タイ
ルを、PC板形成用の生コンクリ−ト打設と同時に一体
成形先付けする場合、従来よりも、特に接着力を大にし
たタイル先付けPC板の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】プレキャストコンクリ−ト板にタイルを先
付けして建築用カ−テンウォ−ルに使用される部材商品
は既に約20年も以前から製造され広く使用されている
ものである。此等工法の概要は、次の通りである。 1) 従来はタイルの接着界面を上にしてそのままPC
コンクリ−トを打つが −1− タイル施工方法が工場生産過程に於いて管理され品質の
安定と省力化,合理化が確立された。 2) タイル表面とコンクリ−トとの接着が打設される
コンクリ−トの自重によって加圧された状態でセメント
の硬化が行われる為、密着状態が比較的良い。 3) コンクリ−トが配合されてから打設される迄の時
間(オ−プンタイム)が短時間でセメントの水和反応の
初期段階から接着作用が始まる為、タイルとの接着強度
は、建築現場でタイルを張る工法よりは高い値を示し、
タイル剥落事故も少くなってきた。
付けして建築用カ−テンウォ−ルに使用される部材商品
は既に約20年も以前から製造され広く使用されている
ものである。此等工法の概要は、次の通りである。 1) 従来はタイルの接着界面を上にしてそのままPC
コンクリ−トを打つが −1− タイル施工方法が工場生産過程に於いて管理され品質の
安定と省力化,合理化が確立された。 2) タイル表面とコンクリ−トとの接着が打設される
コンクリ−トの自重によって加圧された状態でセメント
の硬化が行われる為、密着状態が比較的良い。 3) コンクリ−トが配合されてから打設される迄の時
間(オ−プンタイム)が短時間でセメントの水和反応の
初期段階から接着作用が始まる為、タイルとの接着強度
は、建築現場でタイルを張る工法よりは高い値を示し、
タイル剥落事故も少くなってきた。
【0003】
【本発明の目的:解決すべき課題】然しながら、一般に
実用化されているタイルに此等の工法を適用し、実験し
てみると、従来技術には未だ種々の欠点がある。 1) 接着界面に吸水性をもったものはコンクリ−ト打
設時にタイルに多量の水を吸水されてコンクリ−トの水
和反応に必要な水分が不足勝ちとなり、いわゆる「ドラ
イアウト」を起こして、初期の接着強度を著しく低下さ
せる事が実験により確認されたが、例えば、図2は吸水
性のないタイルによる従来技術の第1の例を示し、タイ
ル1の接着界面3に、細かい気泡4が接着界面に生じる
ので接着強度が低下することを表わす。また図3は従来
技術の第2の例を示すがタイル1の接着界面3には多量
の水膜が存在し、この場合は接着界面3に沿って空洞5
が生じ接着強度が著しく低下することを表わしている。 2) ドライアウト防止の為、あらかじめ、コンクリ−
ト打設前にタイル面に散水吸収させて打設した実験で
は、充分な接着強度が得られたが、散水の不均一な部分
による強度のバラツキが大きく、表面吸水性の管理が極
めて困難であった。 3) 赤レンガ等、吸水性の高い材料の先付けに於いて
は、予めレンガを水で −2− しめしておく方法や、含水率の多いコンクリートを打設
するなどの工法があるが、流動性を低下させたりコンク
リートの硬化収縮を大きくさせて全体としての品質の低
下がまぬがれない。 4) タイルの現場張りの場合よりも、少なくなったと
はいえ、まだまだ剥落事故が或程度あるのは、上記の原
因によるのである。
実用化されているタイルに此等の工法を適用し、実験し
てみると、従来技術には未だ種々の欠点がある。 1) 接着界面に吸水性をもったものはコンクリ−ト打
設時にタイルに多量の水を吸水されてコンクリ−トの水
和反応に必要な水分が不足勝ちとなり、いわゆる「ドラ
イアウト」を起こして、初期の接着強度を著しく低下さ
せる事が実験により確認されたが、例えば、図2は吸水
性のないタイルによる従来技術の第1の例を示し、タイ
ル1の接着界面3に、細かい気泡4が接着界面に生じる
ので接着強度が低下することを表わす。また図3は従来
技術の第2の例を示すがタイル1の接着界面3には多量
の水膜が存在し、この場合は接着界面3に沿って空洞5
が生じ接着強度が著しく低下することを表わしている。 2) ドライアウト防止の為、あらかじめ、コンクリ−
ト打設前にタイル面に散水吸収させて打設した実験で
は、充分な接着強度が得られたが、散水の不均一な部分
による強度のバラツキが大きく、表面吸水性の管理が極
めて困難であった。 3) 赤レンガ等、吸水性の高い材料の先付けに於いて
は、予めレンガを水で −2− しめしておく方法や、含水率の多いコンクリートを打設
するなどの工法があるが、流動性を低下させたりコンク
リートの硬化収縮を大きくさせて全体としての品質の低
下がまぬがれない。 4) タイルの現場張りの場合よりも、少なくなったと
はいえ、まだまだ剥落事故が或程度あるのは、上記の原
因によるのである。
【0004】そこで、本発明は上記従来技術の欠点を殆
んど除去し問題を完全に近く解決することを課題とし、
接着面に吸水性のある陶磁器タイルを用いる場合におい
ても、均一な、然も高い接着強度を持ったコンクリート
カーテンウォールを製造する為に、セメントの水和反応
から凝結硬化における反応過程の理論を基本に、タイル
との接着界面に於ける強固な一体化による処理方法を提
供することを目的とするものである。
んど除去し問題を完全に近く解決することを課題とし、
接着面に吸水性のある陶磁器タイルを用いる場合におい
ても、均一な、然も高い接着強度を持ったコンクリート
カーテンウォールを製造する為に、セメントの水和反応
から凝結硬化における反応過程の理論を基本に、タイル
との接着界面に於ける強固な一体化による処理方法を提
供することを目的とするものである。
【0005】
【発明の構成:課題解決の手段】本発明では先ず低スラ
ンプのコンクリートを打設した場合に於いても「ドライ
アウト」を起さない様タイル面の吸水性を無くし、然も
打設するコンクリートとタイル面との流動性を良くして
「拡散し易い」「均一な打設」が出来る様にタイル面に
薄いはっ水層を形成させるように構成した。具体的に
は、陶磁器,タイルの接着界面に例えばナトリウムおよ
び又はカリウムイオンによって乳化して、はっ水性のエ
マルジョンとした表面処理剤を塗布し、乾燥させること
によりはっ水状態とした後PC板形成用のコンクリート
を打設し加温養生硬化させることを手段としている。こ
の構成についてやや詳細に説明すると、先ず本発明に仕
様されるタイル表面処理剤は、必ずしもシリコン樹脂に
限らずNaまたはKで乳化されたエマルジョンであり乾
燥状態でははっ水性であるが加温されたCa(OH)2
によって加水分解して親水性となり同時にNa又はKイ
オンを持つものは広く使用可能である。また、シリコン
樹脂を用いるときの原液は、シリコ−ンの濃度が0.7
[%]ないし20[%]のもので、実際使用に当って
は、0.1[%]な −3− いし2[%]の濃度に薄める。エマルジョン中のアルカ
リは微量でよい。PC用コンクリ−トを打設した後の養
生温度は、40[°]ないし80[°]程度とする。ま
た前記アルカリ性エマルジョンとした表面処理剤は、シ
リコ−ン樹脂を含むものに限らずチタン化合物樹脂又は
フッ素樹脂又はジルコン化合物樹脂などを含むものを、
夫々使用するものである。
ンプのコンクリートを打設した場合に於いても「ドライ
アウト」を起さない様タイル面の吸水性を無くし、然も
打設するコンクリートとタイル面との流動性を良くして
「拡散し易い」「均一な打設」が出来る様にタイル面に
薄いはっ水層を形成させるように構成した。具体的に
は、陶磁器,タイルの接着界面に例えばナトリウムおよ
び又はカリウムイオンによって乳化して、はっ水性のエ
マルジョンとした表面処理剤を塗布し、乾燥させること
によりはっ水状態とした後PC板形成用のコンクリート
を打設し加温養生硬化させることを手段としている。こ
の構成についてやや詳細に説明すると、先ず本発明に仕
様されるタイル表面処理剤は、必ずしもシリコン樹脂に
限らずNaまたはKで乳化されたエマルジョンであり乾
燥状態でははっ水性であるが加温されたCa(OH)2
によって加水分解して親水性となり同時にNa又はKイ
オンを持つものは広く使用可能である。また、シリコン
樹脂を用いるときの原液は、シリコ−ンの濃度が0.7
[%]ないし20[%]のもので、実際使用に当って
は、0.1[%]な −3− いし2[%]の濃度に薄める。エマルジョン中のアルカ
リは微量でよい。PC用コンクリ−トを打設した後の養
生温度は、40[°]ないし80[°]程度とする。ま
た前記アルカリ性エマルジョンとした表面処理剤は、シ
リコ−ン樹脂を含むものに限らずチタン化合物樹脂又は
フッ素樹脂又はジルコン化合物樹脂などを含むものを、
夫々使用するものである。
【0006】
【作用】本発明においては、コンクリ−トが打設された
セメントの水和反応の初期にセメントから抽出されるC
a(OH)2 によって、はっ水層が加水分解されて、親
水性の層に変換が行われコンクリ−トとの濡れの良い組
成物となり、特に加温養生開始と共に此等の反応は急速
に進行する。 ナトリウム又はカリウムイオンを含む水
溶性のシリコ−ン樹脂等は、 セメントの水和反応初期
のCa(OH)2により分解され、加温されると、微量
のナトリウム又は、カリウムが放出されるが、セメント
の水和反応は引続いて、石膏(CaSO4 )とアルミン
酸カルシウム(C3 A)の水和反応によりエトリンガイ
ト(C4 AS3 H32)の生成が起こり固相体積は約2.
3倍にも容積膨張を起こす。この際NaないしK等のア
ルカリイオンは、 エトリンガイトの生成領域を大き
く広げることになる。ここに上記のC3 Aは3CaO・
Al2 O3 の略記号、C4 AS3 H32は、4CaO・A
l2 O3 ・3SiO2 ・32H2 Oの略記号である。更
に換言すれば本発明は加温養生によりセメントの水和初
期から分解してゲル状ないしは糊状のエトリンガイトの
生成を促進して、タイルとの接着面に膨張による圧力を
加えて界面における緊密な密着を行なうことによりコン
クリ−ト打設から加温養生というプレキャストコンクリ
−ト板の製造工程に於いて効果が発揮されるもので、セ
メントの水和反応機構の初期過程に於いて加水分解を利
用した効果的な作用を有するものである。
セメントの水和反応の初期にセメントから抽出されるC
a(OH)2 によって、はっ水層が加水分解されて、親
水性の層に変換が行われコンクリ−トとの濡れの良い組
成物となり、特に加温養生開始と共に此等の反応は急速
に進行する。 ナトリウム又はカリウムイオンを含む水
溶性のシリコ−ン樹脂等は、 セメントの水和反応初期
のCa(OH)2により分解され、加温されると、微量
のナトリウム又は、カリウムが放出されるが、セメント
の水和反応は引続いて、石膏(CaSO4 )とアルミン
酸カルシウム(C3 A)の水和反応によりエトリンガイ
ト(C4 AS3 H32)の生成が起こり固相体積は約2.
3倍にも容積膨張を起こす。この際NaないしK等のア
ルカリイオンは、 エトリンガイトの生成領域を大き
く広げることになる。ここに上記のC3 Aは3CaO・
Al2 O3 の略記号、C4 AS3 H32は、4CaO・A
l2 O3 ・3SiO2 ・32H2 Oの略記号である。更
に換言すれば本発明は加温養生によりセメントの水和初
期から分解してゲル状ないしは糊状のエトリンガイトの
生成を促進して、タイルとの接着面に膨張による圧力を
加えて界面における緊密な密着を行なうことによりコン
クリ−ト打設から加温養生というプレキャストコンクリ
−ト板の製造工程に於いて効果が発揮されるもので、セ
メントの水和反応機構の初期過程に於いて加水分解を利
用した効果的な作用を有するものである。
【0007】−4−
【実施例1】 1) 本実施例に用いた陶磁器タイルは大版薄形のもの
で要件は下記の通りであった。 サイズ: 900[mm]×900[mm]×6[mm] 主要物性: i)吸水率 10.5[%]、 ii)曲げ強度 405[kg/cm2] 2) タイルのコンクリ−トとの接着界面は、本来陶磁
器の素焼面であり、多孔吸水性の粗面であるから、PC
コンクリ−ト打設前に次の処理を行なった。表面処理剤
としてNaメチルシリコネ−トのシリコ−ン分2[%]
の水溶液をタイルの接着界面に塗布して充分吸水させた
後(タイル1枚当りの吸水量は約65Gであった)乾燥
させたものを予め用意した。此等乾燥物の表面は、はっ
水性を有した粗面状態である。 3) 金型定盤へのタイル敷並べとコンクリ−ト打設タ
イルは、金型定盤に目地を取って敷並べ固定させた後、
配筋し、以下の仕様によるコンクリ−トを打設した。 (コンクリ−ト仕様) FC/300[kg]/[cm2 ] : 軽量コンクリ−ト
1種 スランプ 10 次に、バイブレ−タにより充分充填した後、60[℃]
で加温養生を行ない、其の後脱型し、自然養生を行なっ
た。 4) タイル供試体の接着強度(引っ張り強度)の試験
結果を従来技術と比較したものは、次記表1の通りであ
った。また、図1は本発明の場合における、PCコンク
リ−ト2の硬化後の接着界面の状況の説明図であり、わ
かり易くするため、タイル1を上側にして図示したが、
界面が粗面であってドライアウトがないため、接着状況
が非常に良いことが示されている。
で要件は下記の通りであった。 サイズ: 900[mm]×900[mm]×6[mm] 主要物性: i)吸水率 10.5[%]、 ii)曲げ強度 405[kg/cm2] 2) タイルのコンクリ−トとの接着界面は、本来陶磁
器の素焼面であり、多孔吸水性の粗面であるから、PC
コンクリ−ト打設前に次の処理を行なった。表面処理剤
としてNaメチルシリコネ−トのシリコ−ン分2[%]
の水溶液をタイルの接着界面に塗布して充分吸水させた
後(タイル1枚当りの吸水量は約65Gであった)乾燥
させたものを予め用意した。此等乾燥物の表面は、はっ
水性を有した粗面状態である。 3) 金型定盤へのタイル敷並べとコンクリ−ト打設タ
イルは、金型定盤に目地を取って敷並べ固定させた後、
配筋し、以下の仕様によるコンクリ−トを打設した。 (コンクリ−ト仕様) FC/300[kg]/[cm2 ] : 軽量コンクリ−ト
1種 スランプ 10 次に、バイブレ−タにより充分充填した後、60[℃]
で加温養生を行ない、其の後脱型し、自然養生を行なっ
た。 4) タイル供試体の接着強度(引っ張り強度)の試験
結果を従来技術と比較したものは、次記表1の通りであ
った。また、図1は本発明の場合における、PCコンク
リ−ト2の硬化後の接着界面の状況の説明図であり、わ
かり易くするため、タイル1を上側にして図示したが、
界面が粗面であってドライアウトがないため、接着状況
が非常に良いことが示されている。
【0008】−5−
【表1の1】
【0009】
【表1の2】
【0010】上記の如く、実施例1における本発明品
は、従来品に比し、2週強度で約70
は、従来品に比し、2週強度で約70
【%】、17週強度で約30
【%】以上の顕著な向上を示している。
【0011】
【実施例2】 1) この実施例に用いた陶磁器タイルの要件は、前記
実施例1の場合と同様であった。 2) 供試タイルの接着界面の処理方法は、実施例1の
場合における表面処理剤NaメチルシリコネートをKメ
チルシリコネートに置換しした以外は同じであった。 3) PCヒンクリートの仕様並に打設方法は実施例1
と同様であった。 4) タイル供試体1とPCコンクリ−ト2の接着状況
は実施例1と同様で図1に示す通りであった。
実施例1の場合と同様であった。 2) 供試タイルの接着界面の処理方法は、実施例1の
場合における表面処理剤NaメチルシリコネートをKメ
チルシリコネートに置換しした以外は同じであった。 3) PCヒンクリートの仕様並に打設方法は実施例1
と同様であった。 4) タイル供試体1とPCコンクリ−ト2の接着状況
は実施例1と同様で図1に示す通りであった。
【0012】
【表2の1】
【0013】
【表2の2】
【0014】上記の如く、実施例2における本発明品
は、従来品に比し、2週強度で約80[%]17週強度
で約30[%]以上の顕著な向上になった。
は、従来品に比し、2週強度で約80[%]17週強度
で約30[%]以上の顕著な向上になった。
【0015】
1) 本発明は、タイルの接着界面にはっ水処理をした
ことにより、接着界面におけるコンクリ−ト中のセメン
トペ−ストのドライアウトを防止したの −6− で、水和過程中の水分が確保されることによって、先ず
接着強度が従来以上に発現される。 2) 次に表面処理剤としてシリコ−ン液を用いるとき
は、セメント水和過程で溶出するCa(OH)2 と結合
してエトリンガイト(C4 AS3H32)が生成し、その
膨張特性により強く密着されて、タイルの接着界面の細
孔に入り込み、他のセメント水和鉱物と共に、該細孔中
で固化し、従来よりも強い接着強度を発生する。かつま
た従来製造方法では、接着界面に多く存在して接着強度
を弱めていた気泡の部分を前記エトリンガイトが、その
膨張特性により埋めることによって、接着部が無数の小
さなアンカ−状で結合された状態の硬化コンクリ−トと
なるから、従来よりも著じるしく大なる接着強度を発生
する。 3) 本発明に使用されるタイル表面処理剤は、必ずし
もシリコ−ン樹脂に限らずNa又はKで乳化されたエマ
ルジョンであり乾燥状態でははっ水性であるが、加温さ
れたCa(OH)2 によって加水分解して親水性とな
り、同時にNa又は、Kイオンを持つものは広く対応出
来るものであるから、シリコ−ン樹脂と同様に、接着強
度増大の顕著な効果が得られる。 4) 以上述べた、構成,作用,直接的、かつ均質化の
効果により、更に建造物についての実際上の効果とし
て、本発明のタイル先付PC板を壁面として用いるとき
は従来度々大きな被害が報道されていた、タイルの剥落
による人身殺傷事故は皆無となるという絶大な効果をも
期待し得る。
ことにより、接着界面におけるコンクリ−ト中のセメン
トペ−ストのドライアウトを防止したの −6− で、水和過程中の水分が確保されることによって、先ず
接着強度が従来以上に発現される。 2) 次に表面処理剤としてシリコ−ン液を用いるとき
は、セメント水和過程で溶出するCa(OH)2 と結合
してエトリンガイト(C4 AS3H32)が生成し、その
膨張特性により強く密着されて、タイルの接着界面の細
孔に入り込み、他のセメント水和鉱物と共に、該細孔中
で固化し、従来よりも強い接着強度を発生する。かつま
た従来製造方法では、接着界面に多く存在して接着強度
を弱めていた気泡の部分を前記エトリンガイトが、その
膨張特性により埋めることによって、接着部が無数の小
さなアンカ−状で結合された状態の硬化コンクリ−トと
なるから、従来よりも著じるしく大なる接着強度を発生
する。 3) 本発明に使用されるタイル表面処理剤は、必ずし
もシリコ−ン樹脂に限らずNa又はKで乳化されたエマ
ルジョンであり乾燥状態でははっ水性であるが、加温さ
れたCa(OH)2 によって加水分解して親水性とな
り、同時にNa又は、Kイオンを持つものは広く対応出
来るものであるから、シリコ−ン樹脂と同様に、接着強
度増大の顕著な効果が得られる。 4) 以上述べた、構成,作用,直接的、かつ均質化の
効果により、更に建造物についての実際上の効果とし
て、本発明のタイル先付PC板を壁面として用いるとき
は従来度々大きな被害が報道されていた、タイルの剥落
による人身殺傷事故は皆無となるという絶大な効果をも
期待し得る。
【図1】本発明の場合における、PCコンクリ−ト硬化
後の接着界面の状況の説明図。
後の接着界面の状況の説明図。
【図2】従来技術の第1の例を示す説明図。
【図3】従来技術の第2の例を示す説明図。−7−
1 タイル 2 コンクリ−ト 3 接着界面 4 気泡 5 空洞 −8−
【表1の1】
【表1の2】 −9−
【表2の1】
【表2の2】 −10−
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 溝渕 孝志 東京都新宿区西新宿1丁目25番1号大成建 設株式会社内 (72)発明者 大崎 忍 東京都中央区銀座2−3−6大倉商事株式 会社内 (72)発明者 居上 英雄 栃木県河内郡河内町下岡本3728−8株式会 社クレ−・バ−ン・セラミツクス内
Claims (2)
- 【請求項1】 プレキャストコンクリ−ト板(以下PC
板と略称する)に陶磁器タイルを先付け一体成形する製
造方法において、 前記タイルの接着界面にナトリウ
ム及び又はカリウムで乳化されたエマルジョンであって
乾燥状態で、はっ水性のある表面処理剤を塗布し、乾燥
させることにより、はっ水状態とした後、PC板形成用
のコンクリ−トを打設し加温養生硬化させることを特徴
とする、プレキャストコンクリ−ト板タイル先付け製造
方法。 - 【請求項2】 前記ナトリウム及び又は、カリウムで乳
化されたエマルジョンであって乾燥状態で、はっ水性の
ある表面処理剤がシリコ−ン樹脂を含むものである、請
求項1に記載の、プレキャストコンクリ−ト板タイル先
付け製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10329091A JPH05116116A (ja) | 1991-03-13 | 1991-03-13 | プレキヤストコンクリ−ト板タイル先付け製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10329091A JPH05116116A (ja) | 1991-03-13 | 1991-03-13 | プレキヤストコンクリ−ト板タイル先付け製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05116116A true JPH05116116A (ja) | 1993-05-14 |
Family
ID=14350167
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10329091A Pending JPH05116116A (ja) | 1991-03-13 | 1991-03-13 | プレキヤストコンクリ−ト板タイル先付け製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05116116A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017206920A (ja) * | 2016-05-20 | 2017-11-24 | 大成建設株式会社 | コンクリート打継方法 |
US10829505B2 (en) | 2016-04-20 | 2020-11-10 | Dow Silicones Corporation | Lithium alkylsiliconate composition, coating, and method of making same |
-
1991
- 1991-03-13 JP JP10329091A patent/JPH05116116A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10829505B2 (en) | 2016-04-20 | 2020-11-10 | Dow Silicones Corporation | Lithium alkylsiliconate composition, coating, and method of making same |
JP2017206920A (ja) * | 2016-05-20 | 2017-11-24 | 大成建設株式会社 | コンクリート打継方法 |
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