JPH05116041A - 多軸ナツトランナの同期締め付け制御装置 - Google Patents

多軸ナツトランナの同期締め付け制御装置

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JPH05116041A
JPH05116041A JP28478791A JP28478791A JPH05116041A JP H05116041 A JPH05116041 A JP H05116041A JP 28478791 A JP28478791 A JP 28478791A JP 28478791 A JP28478791 A JP 28478791A JP H05116041 A JPH05116041 A JP H05116041A
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冬彦 吉倉
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規 森
Shinji Koresawa
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、多軸ナットランナにおいて、先に設
定トルクに到達した軸の締め付けトルクを、他の軸も設
定トルクに到達するまで保持することによって、先に設
定トルクに到達した軸で締め付けたボルト座面のワーク
に対する押圧力の低下を防ぎ、ワークに対する各ボルト
に押圧力を均等にしてワークを固定することを目的とす
る。 【構成】ソケット部の締め付けトルクと設定トルクとの
比較を行うトルク比較手段と、前記締め付けトルクの制
御を行う制御手段とを有する多軸ナットランナの同期締
め付け制御装置において、前記締め付けトルクと前記設
定トルクが一致すると一致信号を送信するトルク比較手
段と、全てのトルク比較手段から一致信号を受信すると
到達信号を送信する総合制御手段と、前記一致信号が送
信されてから前記到達信号を受信するまで前記設定トル
クと同等の締め付けトルクをソケット部において保持す
るトルク保持手段とを有する事を特徴とする多軸ナット
ランナの同期締め付け制御装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワークを複数のボルト
・ナット等で固定するのにワークを確実に固定するよう
に制御する多軸ナットランナのトルク制御装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】モーター部とトルク検出器を備えたソケ
ット部とを有するナットランナと、ソケット部の締め付
けトルクと設定トルクとの比較を行う制御部とを備えた
複数の締め付け部と、締め付け部に対し締め付けトルク
の制御信号を送る総合制御ユニット部とを有する多軸ナ
ットランナにおいては、すべてのナットランナの設定ト
ルクを同一に設定しても、ネジの製造誤差等でネジと被
締結部との接合状態が異なるので、締め付け開始から締
め付け終了までに要する時間は各ナットランナによって
異ってしまう。その状態で締め付けを行えば、一つのナ
ットランナが先に締めつけを完了した後、ワークが傾い
た状態で他のナットランナで締め付けを行う事になり、
締結面に対してボルトの押圧力の作用方向が垂直でなく
なるので、先に締め付けを完了したナットランナのワー
クに対する最終締め付け力が安定しないという不具合が
生じてしまう。このために例えば、特開昭58−567
39号公報には図7に示すように、各ドライバビットの
締め付けトルクが仮締め付けトルク値に達した軸は、ド
ライバビットにつながっているパルスモーターの回転を
一旦停止させ、他の回転を続けている軸がワークを押さ
えてワークの傾きを解消させた後、締め付けを再開す
る。このために各ドライバビットのワークに対する最終
締め付けトルクを一定にできるという効果がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の技
術では、ドライバビットが最終設定トルクに到達すると
同時に締め付けを停止するが、最終設定トルクに到達し
ていないドライバビットはボルトをさらに締め付けるの
で、ボルトのワークに対する押圧力が増す。すると先に
設定トルクに到達したドライバビットによって締め付け
られたボルトの座面から、離れる方向にワークが押され
て、先に設定トルクに到達したボルト座面のワークに対
する押圧力が減少してしまう。その後締め付けを終了す
ると、ボルトのワークに対する押圧力が部分的に不足す
るという不具合が生じる。本発明は、多軸ナットランナ
において、先に設定トルクに到達した軸の締め付けトル
クを、他の軸も設定トルクに到達するまで保持すること
によって、先に設定トルクに到達した軸で締め付けたボ
ルト座面のワークに対する押圧力の低下を防ぎ、ワーク
に対する各ボルトに押圧力を均等にしてワークを固定す
ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】ソケット部の締め付けト
ルクと設定トルクとの比較を行うトルク比較手段と、前
記締め付けトルクの制御を行う制御手段とを有する多軸
ナットランナの同期締め付け制御装置において、前記締
め付けトルクと前記設定トルクが一致すると一致信号を
送信するトルク比較手段と、全てのトルク比較手段から
一致信号を受信すると到達信号を送信する総合制御手段
と、前記一致信号が送信されてから前記到達信号を受信
するまで前記設定トルクと同等の締め付けトルクをソケ
ット部において保持するトルク保持手段とを有する事を
特徴とする。
【0005】
【作用】上記手段により、まず各ソケット部の締め付け
トルクを上昇させていき、締め付けトルクが設定トルク
に到達したソケット部は、全てのソケット部の締め付け
トルクが設定トルクに到達するまで締め付けトルクで保
持し続けておく。この時に、設定トルクに到達していな
いソケット部は回転を続けるためボルトがワークを締結
部方向に押し、設定トルクに到達したボルトのワークに
対する押圧力が低下する。しかし先に設定トルクに到達
したボルトのソケット部は締め付けトルクを保持してい
るので、ボルトを追加回転させボルトのワークに対する
押圧力を回復して押圧力を維持する。そして全てのソケ
ット部が設定トルクに到達すれば、次の設定トルクに向
けて全てのソケット部の締め付けトルクを上昇させる。
上記のような操作を繰り返し、全てのソケット部の締め
付けトルクが最終設定トルクに到達すれば、各締め付け
ユニット部の締め付けを終了する。
【0006】
【実施例】続いて、この発明の一実施例について図2か
ら図6に基づいて以下に説明する。まず実施例の構成を
図2に基づいて説明する。構成を大きく三つに分ける
と、一つはモーター部10a、10b・トルク検出部1
1a、11b・ソケット部12a、12bを有するナッ
トランナ9a、9bと、二つ目は制御部2a、2b内に
ありソケット部12a、12bのトルク値と設定トルク
値を比較する現在値−設定値比較部3a、3bとを備え
た複数の締め付けユニット部1a、1bであり、三つ目
は現在値−設定値比較部3a、3bからの一致信号をも
とに、同期レジスタ16と同期レジスタ加算部17によ
り、二つの締め付けユニット部の締め付けトルク等を管
理する総合制御ユニット部15である。
【0007】次に上記構成部間の入出力信号について図
2に基づいて説明する。 信号13a、13bについて トルク検出部(トルク値・アナログ値変換部)11a、
11bから、アナログ値増幅部5a、5bとアナログ・
デジタル変換部4a、4bを通って現在値−設定値比較
部3a、3bに送信される締め付けトルク値信号。 信号14a、14bについて ソケット部12a、12bのトルク値と設定トルク値が
一致したならば、現在値−設定値比較部3a、3bを備
えた制御部2a、2bから同期レジスタ加算部17に対
して送られる締め付けトルク一致信号。あるいは締め付
けユニット部1a、1bが最終設定トルクに到達したな
らば、制御部2a、2bから同期レジスタ加算部17に
送信される最終設定トルク到達信号。 信号18a、18bについて 同期レジスタ16から制御部2a、2bに送信される締
め付け開始信号、あるいは制御部2a、2bから同期レ
ジスタ加算部17にトルク一致信号が送信されて、かつ
制御部2a、2bから同期レジスタ加算部17に最終設
定トルク到達信号が送信されていなければ、同期レジス
タ16から制御部2a,2bに送信される締め付けトル
ク上昇信号。 信号6a、6bについて 制御部2a、2bからサーボアンプ8a、8bに送信さ
れるトルク値信号。
【0008】次に上記構成の締め付けユニット部1a、
1bと総合制御ユニット部15のトルク制御動作を図
3、図4のフローチャートおよび図2のブロック図を用
いて説明する。図3においては締め付けユニット部1
a、1bの制御方法が示してある。最初に総合制御ユニ
ット部15から締め付け開始信号を受信したかどうかの
判断を行い、受信していれば次のステップに移る。(ス
テップ200)次に、制御部2a、2b内にある現在値
−設定値比較部3a、3bに予め入力されているトルク
設定値・Tnの第1の設定値T1が読み出される。(ス
テップ210) そしてソケット部12a、12bの締
め付けトルクを第1の設定値T1に向けて上昇させ、ボ
ルト19a、19bの締め付けを開始する。(ステップ
220)各ソケットは締め付け動作中において、個別に
現在値−設定値比較部3a、3bで上昇する締め付けト
ルクと設定トルクT1との比較を行い(ステップ23
0)、締め付けトルクの現在値と設定トルクT1が一致
しなければ比較を繰り返し行い、一致したならば総合制
御ユニット部15の同期レジスタ加算部17に、締め付
けトルクと設定トルクT1一致信号を送る。(ステップ
240)その後同期レジスタ16から締め付けユニット
部1a、1bにトルク上昇信号(締め付けユニット部1
a、1bが両方とも設定トルクと一致すると送信され
る)が送信されるまで、各ソケット部12a、12bの
締め付けトルクを設定トルク値で保持し続ける。(ステ
ップ250)(ステップ260)締め付けを保持してい
た締め付けユニット部1a、あるいは1bに同期レジス
タ16から、締め付けトルク上昇信号があると、Tnが
最終の設定値でなければ次の設定値T(n+1)を現在
値−設定値比較部3a、3bから読み出し、ステップ2
20へ戻り上記締め付け動作を設定値の個数だけ繰り返
す(ステップ270)、Tnが最終の設定値であれば最
終設定トルク到達信号を同期レジスタ加算部17に送信
する。(ステップ270)(ステップ280)最終設定
トルク到達信号を送信し、締め付けトルクを保持してい
た締め付けユニットは、総合制御ユニット部15から締
め付け完了信号を受信したら、締め付けユニット部1
a、1bの締め付けを終了し、制御も終了する。(ステ
ップ290)(ステップ300)
【0009】一方、図4には総合制御ユニット部15の
制御方法が示してある。最初に締め付け開始信号を締め
付けユニット部1a、1bに送信した後に、(ステップ
100)、同期レジスタ16の内容をクリアする。(ス
テップ110)そして両締め付けユニット部1a、1b
から締め付けトルクと設定トルクの一致信号を検知して
いなければ締め付けユニット部1a、1bの締め付けを
続行させ、一致信号を検知したら次のステップに移る。
(ステップ120)そして両締め付けユニット部1a、
1bから最終設定トルク到達信号を検知していなけれ
ば、両締め付けユニット部1a、1bに対して締め付け
トルク上昇指示を行った後にステップ110に戻り(ス
テップ140)、両締め付けユニット部1a、1bから
最終設定トルク到達信号を検知していれば、締め付け完
了信号を締め付けユニット部1a、1bに送信し制御を
終了する(ステップ150)(ステップ160)
【0010】次に上記締め付け制御において設定トルク
の個数を5とし、締め付けユニット部1bが締め付けユ
ニット部1aに対し、常に遅れて設定トルクに到達する
場合に、締め付けユニット部1a、1bがボルト19
a、19bで、ワーク20を締め付ける様子について図
5および図6に基づいて説明する。図5に示すように、
締め付けユニット1aのソケット部12aにおける締め
付けトルクが、締め付けユニット1bのソケット部12
bより早く設定トルクT1に到達したとき、ソケット部
12bが設定トルクT1に到達するまで、ソケット部1
2aは締め付けトルクを設定トルクT1で保持し続けて
おく。その時図6のように設定トルクに到達していない
ソケット部12bは回転を続けてボルト19bがワーク
20を締結部21方向に押し、締め付け力を保持してい
たボルト19a座面のワーク20に対する押圧力が低下
する。しかしソケット部12aは締め付けトルクを保持
しているのでボルト19aを追加回転させボルト19a
座面のワーク20に対する押圧力を維持する。そしてソ
ケット部12bが設定トルクT1に到達すれば、次の設
定トルクT2に向けてソケット部12a、12bの締め
付けトルクを上昇させる。上記の工程を1工程として、
5工程この工程を繰り返していき、締め付けユニット部
1aの締め付けトルクが設定トルクT5に到達すると上
記と同様に締め付けトルクを保持し、締め付けユニット
1bが設定トルクT5に到達すれば、締め付けユニット
1a、1bの締め付けを終了する。
【0011】以下に本実施例の効果について説明する。
ソケット12a、12bの締め付けトルクを多段階に上
昇させ、先に設定トルクに到達したソケット12aは、
その段階ごとに全てのソケットが設定トルクに到達する
まで設定トルク値を維持する制御を行うので、ボルトの
押圧力が不足すると、それを補うようにソケットを微小
回転させる事が出来る。このためワークに対して常にボ
ルトが押しつけ力を加える事になり、締め付け途中のワ
ークの傾きが防止できる。
【0012】
【発明の効果】本発明は、多軸ナットランナにおいて、
先に設定トルクに到達した軸の締め付けトルクを、他の
軸も設定トルクに到達するまで保持することによって、
先に設定トルクに到達した軸のボルト座面のワークに対
する押圧力の低下を防ぎ、ワークに対する各ボルトの押
圧力を均等にしてワークを固定することができる。この
ためワークの組付を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるクレーム対応図
【図2】本発明に係わる多軸ナットランナの同期締め付
け制御装置を示すブロック図
【図3】本発明に係わる実施例の締め付けユニット部1
a、1bの締め付け制御を示すフローチャート
【図4】本発明に係わる実施例の総合制御ユニット部1
5の締め付けユニット1a、1bへの制御を示すフロー
チャート
【図5】本発明に係わる実施例のソケット部12a、1
2bの経時的締めつけトルク変化を示す図
【図6】本発明に係わる実施例のボルト19a、19
b、ワーク20、締結部21の締めつけ状態を示す断面
【図7】従来技術に係わる多軸ナットランナの締めつけ
制御を示すフローチャート
【符号の説明】
1a、1b ・・・締めつけユニット 2a、2b ・・・制御部 3a、3b ・・・現在値−設定値比較部 4a、4b ・・・アナログ・デジタル変換部 5a、5b ・・・アナログ増幅部 6a、6b ・・・トルク上昇信号 7 ・・・駆動用電流 8a、8b ・・・サーボアンプ 9a、9b ・・・ナットランナ 10a、10b ・・・モーター部 11a、11b ・・・トルク検出部(トルク値・アナ
ログ値変換部) 12a、12b ・・・ソケット部 13a、13b ・・・締めつけトルク値信号 14a、14b ・・・最終設定トルク到達信号・トル
ク一致信号 15a ・・・総合制御ユニット部 16 ・・・同期レジスタ 17 ・・・同期レジスタ加算部 18a、18b ・・・トルク上昇指示信号・締め付け
開始信号 19a、19b ・・・ボルト 20 ・・・ワーク 21 ・・・締結部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ソケット部の締め付けトルクと設定トルク
    との比較を行うトルク比較手段と、前記締め付けトルク
    の制御を行う制御手段とを有する多軸ナットランナの同
    期締め付け制御装置において、前記締め付けトルクと前
    記設定トルクが一致すると一致信号を送信するトルク比
    較手段と、全てのトルク比較手段から一致信号を受信す
    ると到達信号を送信する総合制御手段と、前記一致信号
    が送信されてから前記到達信号を受信するまで前記設定
    トルクと同等の締め付けトルクをソケット部において保
    持するトルク保持手段とを有する事を特徴とする多軸ナ
    ットランナの同期締め付け制御装置。
JP28478791A 1991-10-30 1991-10-30 多軸ナットランナの同期締め付け制御装置 Expired - Lifetime JP2959244B2 (ja)

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