JPH05115252A - 無洗米の製造方法および製造装置 - Google Patents

無洗米の製造方法および製造装置

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JPH05115252A
JPH05115252A JP3339283A JP33928391A JPH05115252A JP H05115252 A JPH05115252 A JP H05115252A JP 3339283 A JP3339283 A JP 3339283A JP 33928391 A JP33928391 A JP 33928391A JP H05115252 A JPH05115252 A JP H05115252A
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JP
Japan
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rice
water
aliuron
washed
washed rice
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Application number
JP3339283A
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English (en)
Inventor
Satoru Imura
覺 井村
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YAKUSHIN KIKAI SEISAKUSHO KK
Original Assignee
YAKUSHIN KIKAI SEISAKUSHO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水を加えて炊くだけで美味で糠臭の無い米飯
となり、かつ、常温で保管のできる無洗米を、低コスト
で製造する。 【構成】 所定流量の精白米に所定流量の水を添加し攪
拌して、米粒表面に粘液状の被膜を生成させた後、該精
白米に液化二酸化炭素または液化窒素などの冷媒を接触
させて、冷媒の気化熱により前記被膜を凍結させ、さら
にその後、凍結した被膜を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炊飯に先立つ洗米を必
要とせず、水を加えるだけで炊飯することのできる、い
わゆる無洗米の製造方法と製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】無洗米を製造するには、玄米のアリウロ
ン層(糊粉層)を完全に除去し尽くす必要があることは
よく知られている。しかし、アリウロン層自体は搗精に
よって破壊され、その一部は糠として除去されるが、ア
リウロン層に含まれる油脂やタンパク質や糖質などから
成る粘度の極めて高い半液体状の混合物(以下アリウロ
ン残留物という)の一部が精白米の米粒表面に付着して
おり、その粘度の高さゆえ通常の搗精では除去すること
ができない。
【0003】そこで、例えば特公昭55−25900号
公報には精白米の量に対し0.1〜2%の水等を添加し
てさらに搗精を行なうことによりアリウロン層を除去す
る方法が開示されており、また、特公昭61−2633
7号公報には55〜60℃の熱エタノールとの接触によ
り糠臭の原因となる精白米の油脂を除去する方法が開示
され、さらに、特開平3−154643号公報には水を
用いて洗浄することによりアリウロン残留物を除去する
方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特公昭55−
25900号公報に開示される方法では、0.1〜2%
の加湿ではアリウロン残留物を軟化させることはできる
ものの、軟化したアリウロン残留物を米粒表面から有効
に分離することができず、結果としてアリウロン残留物
の被膜の表面を滑面に研磨するだけとなって、そのよう
な精白米は光沢に優れ、水に浸漬したときの濁度も低い
が、洗米せずに炊飯すると糠臭さが残った。また、特公
昭61−26337号公報の方法では、熱エタノールの
引火の危険性が伴うほか、精白米にエタノールが残留し
て食味低下を招くという欠点があり、特開平3−154
643号公報の方法では、アリウロン残留物を水で洗い
流すため、少なくとも精白米と同量以上の水を消費し、
水洗後の排水はBODが高く、これを浄化するための排
水処理設備に多額の費用を要する欠点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記のような従来技術の
欠点を解消するため本発明の無洗米の製造方法は、所定
流量の精白米に所定流量の水を添加し攪拌して、米粒表
面に粘液状の被膜を生成させた後、該精白米に液化二酸
化炭素または液化窒素などの冷媒を接触させて、冷媒の
気化熱により前記被膜を凍結させ、さらにその後、凍結
した被膜を除去することを特徴とするものである。ま
た、処理する精白米に、アリウロン層の糠を主体とする
所定流量の糠を添加するものであり、さらに、このよう
な製造方法によって得られた無洗米に、温風を短時間供
給するものである。
【0006】また、本発明の無洗米の製造装置は、一端
に精白米の受け入れ口を有し、他端に排出口を有する外
筒の内部に、外周面に突条を有するロールを中空状の軸
に装着して設け、該ロールには冷媒噴出孔と温風噴出孔
をそれぞれ穿設し、前記冷媒噴出孔と温風噴出孔に冷媒
と温風をそれぞれ供給する供給管を前記軸の中空部に挿
通するとともに、前記受け入れ口付近に給水口を開口さ
せたものである。
【0007】
【作用】精白米に水を添加して攪拌すると、精白米の米
粒表面に付着していたアリウロン残留物は湿潤して軟化
し、含水率の高い粘液状の被膜となって米粒を覆う。こ
の状態で精白米に液化二酸化炭素や液化窒素などの冷媒
を接触させ、同時に冷媒を気化させると、精白米は気化
熱を奪われることになって冷却され、アリウロン残留物
を含む被膜は凍結して固体化する。次いで凍結した被膜
を除去すると、結果としてアリウロン残留物は完全に近
く取り去られることになる。
【0008】なお、粘液状の被膜は、その厚さがある程
度厚いほど、後の工程で剥離するのが容易であるが、水
とともにアリウロン層の糠を適量加えることによって、
被膜を厚くすることもできる。アリウロン層の糠は、前
工程の精米機の、工程の終末に位置する除糠装置から取
り出せばよい。
【0009】また、被膜を除去した直後の精白米は、そ
の表層の温度が0℃以下になっており、大気に曝すと米
粒表面に結露することも有り得るが、精白米に温風を短
時間吹きかけて温度を上昇させれば、結露を防止でき
る。
【0010】
【実施例】本発明の無洗米製造装置の実施例を図面に基
づき説明すると、一端に受け入れ口2を、他端に排出口
3を有する外筒1の内部に、外周面に突条4を有するロ
ール5を軸6に装着して設け、入力プーリー7により回
転駆動可能とするが、ロール5は、受け入れ口2側から
順に加水混和部5a、凍結剥離部5b、大気温復帰部5
cとし、それぞれの部位において突条4は、螺旋状、軸
6に平行状、送り方向に傾斜状、とする。また、凍結剥
離部5bには冷媒噴出孔8を、大気温復帰部5cには温
風噴出孔9をそれぞれ穿設し、軸6の端部から中空部へ
挿入した冷媒供給管10、温風供給管11と、それぞれ
連通させる。12と13は回転ジョイント、14は断熱
材である。受け入れ口2には給水口15を開口させ、排
出口3には外筒1内の米粒の圧力を調整する調圧機構1
6を設ける。なお、外筒1の、ロール5の凍結剥離部5
bおよび大気温復帰部5cを囲む部分は多孔板とする。
【0011】次いで本実施例の作動を説明すると、受け
入れ口2へ供給された精白米は、給水口15から水を添
加されながら外筒1内へ入り、加水混和部5aにおける
螺旋状の突条4によって排出口3方向へ移送されながら
攪拌され、米粒表面に付着していたアリウロン残留物は
湿潤して軟化し、水にアリウロン残留物が懸濁した粘液
状の被膜となって米粒を覆う。この状態でさらに移送さ
れ、凍結剥離部5bに達すると、図示を省略した冷媒ボ
ンベから吐出する冷媒が冷媒噴出孔8から噴出し、米粒
にかかると同時に気化するので、米粒は気化熱を奪わ
れ、表面の粘液状被膜が凍結されると同時に、軸6に平
行となった突条4により激しく攪拌され、米粒同士がこ
すり合わされ、その摩擦力と衝撃力で、凍結した被膜が
被膜と米粒澱粉層との境界において剥離し、剥離した被
膜は多孔状の外筒1を通過して外部へ排出される。この
ようにしてアリウロン残留物を除去された精白米は、大
気温復帰部5cに達すると、図示を省略したヒーターで
加熱され温風噴出孔9から噴出する温風により、その澱
粉層表層の温度が大気温付近になるまで加熱され、送り
方向に傾斜した突条4によってさらに移送され、排出口
3から排出される。
【0012】以上の工程において、添加する水の量は、
粘液状の被膜が形成されるのに必要なだけあれば良く、
水が多すぎると、凍結させる際に米粒同士が固着してし
まう問題が生じるので、一般的には米の2〜10重量%
の量でよい。もっとも、さらに多量の水を添加しても、
外筒1の受け入れ口2付近を多孔板で構成し、凍結に移
るまでに水切りされるようにすれば問題はないが、水の
使用量が増えるだけでメリットはない。また、精白米に
水を添加すると、水は直ちに精白米の内部へ浸透し始
め、凍結されるまで浸透は続くが、ここで浸透させすぎ
ると、精白米の含水率が高くなって無洗米には適さず、
多量の水の浸透は、精白米の胴割れや砕粒化にもつなが
るので、水の添加を始めてから凍結するまでの時間を1
分以内、望ましくは30秒以内にする必要があるが、本
実施例では、水を添加してから数秒以内に凍結されるの
で、精白米の含水率は、大気温で保管できる限度(約1
6%)を超えることはなく、胴割れや砕粒を生じること
もない。本実施例では、給水口15を受け入れ口2に開
口させたが、受け入れ口2付近であれば、例えば外筒1
の壁面に開口させてもよい。
【0013】また、凍結は、粘液状の被膜のみが凍結す
るように冷媒の噴出量を調節するのが理想的であるが、
実際は凍結不十分になるのを避けるため、それより若干
多目の量にするのがよく、しかし、多すぎると、米粒澱
粉層の深部まで冷却されることになり、それを温風によ
る加熱で大気温付近まで戻そうとすると、澱粉層の表層
の温度が上昇し過ぎてα化する危険が生じるので、冷媒
の噴出量は多すぎることのないよう注意しなければなら
ない。もっとも、温風の温度が約70℃以下であればα
化の恐れはないし、さらに、大気温付近の温風でも、そ
れが乾燥さえしていれば結露はないので使用可能である
が、加熱の効率は低くなる。
【0014】さらに、処理前の精白米にアリウロン層の
糠を適量加えることもできる。アリウロン層の糠は、ア
リウロン残留物と同様、水を加えて攪拌すると粘度の高
い粘液状となるので、それを加えることにより粘液状の
被膜が厚くなり、後工程で剥離するのが容易になって、
結果としてアリウロン残留物の除去精度が向上する。ア
リウロン層の糠は、前工程の精米機の、工程の終末に位
置する除糠装置から取り出し、何らかの方法で移送して
受け入れ口2に所定流量で供給されるようにする。その
量は、処理する精白米が搗精されたときに発生したアリ
ウロン層の糠の全量(玄米重量の約2%)を上限とする
量で十分である。果皮や種皮の糠は水と混和、攪拌して
も粘度が高くならないので不適であるが、アリウロン層
の糠に多少なら混入しても支障はない。
【0015】なお、本発明の無洗米の製造方法の実施
は、以上の製造装置に限られるものではなく、例えば水
を混和して攪拌する工程と、粘液状の被膜を凍結させる
工程、および凍結した被膜を除去する工程を、それぞれ
個別に行なう装置を用い、それら装置を直列工程に配設
して一連の製造装置に構成することも可能であるし、凍
結した粘液状被膜の除去は金剛砂ロールによる研削式で
行なってもよい。
【0016】
【発明の効果】本発明に係る無洗米の製造方法および製
造装置によれば、アリウロン残留物を凍結して固体化し
た後除去するので、そのままでは除去が困難なアリウロ
ン残留物を完全に近く除去でき、水を加えて炊くだけで
美味で糠臭の無い米飯となる無洗米が製造できることに
なり、また、含水率の増加を抑えているので常温で保管
できるなど取扱いが簡便な無洗米となり、さらに、その
製造過程において排水を出さないので、排水処理施設が
不要となり、製造コストも低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である無洗米製造装置の縦断
面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1のB−B線断面図である。
【符号の説明】
1 外筒 2 受け入れ口 3 排出口 4 突条 5 ロール 6 軸 8 冷媒噴出孔 9 温風噴出孔 10 冷媒供給管 11 温風供給管 15 給水口

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定流量の精白米に所定流量の水を添加
    し攪拌して、米粒表面に粘液状の被膜を生成させた後、
    該精白米に液化二酸化炭素または液化窒素などの冷媒を
    接触させて、冷媒の気化熱により前記被膜を凍結させ、
    さらにその後、凍結した被膜を除去することを特徴とす
    る無洗米の製造方法。
  2. 【請求項2】 処理する精白米に、アリウロン層の糠を
    主体とする所定流量の糠を添加することを特徴とする請
    求項1記載の無洗米の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の製造方法によって得られ
    た無洗米に、温風を短時間供給することを特徴とする無
    洗米の製造方法。
  4. 【請求項4】 一端に精白米の受け入れ口を有し、他端
    に排出口を有する外筒の内部に、外周面に突条を有する
    ロールを中空状の軸に装着して設け、該ロールには冷媒
    噴出孔と温風噴出孔をそれぞれ穿設し、前記冷媒噴出孔
    と温風噴出孔に冷媒と温風をそれぞれ供給する供給管を
    前記軸の中空部に挿通するとともに、前記受け入れ口付
    近に給水口を開口させたことを特徴とする無洗米の製造
    装置。
JP3339283A 1991-10-23 1991-10-23 無洗米の製造方法および製造装置 Pending JPH05115252A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101712309B1 (ko) * 2016-01-06 2017-03-03 성융제 쌀눈의 이탈을 방지하는 쌀 도정장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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