JPH05112339A - 自動開袋機 - Google Patents

自動開袋機

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Publication number
JPH05112339A
JPH05112339A JP10138892A JP10138892A JPH05112339A JP H05112339 A JPH05112339 A JP H05112339A JP 10138892 A JP10138892 A JP 10138892A JP 10138892 A JP10138892 A JP 10138892A JP H05112339 A JPH05112339 A JP H05112339A
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JP
Japan
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bag
push
plate
plates
bag body
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Pending
Application number
JP10138892A
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English (en)
Inventor
Toshimasa Nakai
敏雅 中井
Takayuki Yamaguchi
隆行 山口
Noriaki Hase
典昭 長谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 押し上げ板7・7上に載置した袋体2を、押
し上げ板7・7を押し上げてV字状に変形させると共
に、袋体2の上面側を押さえ板3・3および中央押さえ
部材4で押さえた状態で、袋体2の中央下面の下側から
切開刃5を押し上げ、これにより、袋体2の中央下部を
切開して内容物を排出させる。 【効果】 簡単かつコンパクトな構成で、袋体2を切開
して内容物を排出させる開袋処理をより効率的に行うこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は粉粒体を充填した袋体を
自動的に開袋して内容物を取り出すための自動開袋機に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】粉粒体を袋体から取り出す作業は多大な
労力を必要とし、粉塵や臭気を発生する等によって作業
環境も問題になることが多い。このため種々の自動開袋
機が提案されており、例えば特公昭51−4157号公
報には、円形カッターを設けた傾斜面に沿って袋体を移
動させることによって、袋体の下面に平行な一対の切断
線を形成し、その後、袋体の切断線間を上方に変形さる
ようにガイド板上を移動させることによって、各切断線
の開口を拡大させて内容物を排出する自動開袋機が記載
されている。
【0003】しかしながら、上記装置においては、袋体
の回転カッターによる切断と、切断開口を拡大させて内
容物を排出する部位とが異なる箇所で行われるものであ
るために装置が大型となり、この結果、広い設置スペー
スが必要になるという不具合を有している。
【0004】一方、特公昭56−41496号公報に
は、水平受板上に袋体を載置した後、水平受板を下側に
開き、これによって、袋体を上向切開刃に向けて上方か
ら自重落下させ、同時に、袋体の両側を棒状体によって
上方から下向きに押し下げることにより、袋体を中央部
で切断すると共に、中央の切断開口が下方に向くように
傾斜させて、内容物を排出する自動開袋機が記載されて
いる。なお、水平受け板上での載置状態のときに、上方
から下向切断刃を下降させて袋体の上面を予め切断し、
これによって、上記の分断をより確実に行わせるように
もなっている。
【0005】この構成での開袋処理では、袋体の水平方
向の送りを伴わないことから、装置構造を袋体の形状に
極力近づけた大きさとして、よりコンパクトに構成する
ことが可能であり、これによって、設置スペースをより
小さくすることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
公昭56−41496号公報記載の自動開袋機において
は、特に袋体の上面を予め切断した状態で、中央下面側
を上向切断刃に押し付けて切断するものであるために、
例えば切断刃の切れ味が幾分低下したような場合、切断
刃による上方への突き上げ力に応じて袋体には逆V字状
への切断に抗する逃げ方向の変形を生じ易い。この結
果、袋体の下面側の切断が生じずに、内容物が排出され
ず、この結果、開袋処理効率が低下するという問題を有
している。これを回避するためには、例えば袋体の両側
を上下両面から把持するような機構を設けて、切開時の
逃げ方向の変形を阻止することが必要となる。しかしな
がら、前記下向切断刃の上下駆動機構に加えて、上記の
ような把持機構を別途設ける場合には構成がさらに複雑
になって、充分にはコンパクト化を図れないという問題
を生じる。
【0007】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであって、その目的は、構造が簡単でコンパクト
に構成することが可能であると共に、袋を切断して内容
物を排出するという開袋処理をより効率的に行うことが
可能であり、さらに、その際の作業性を向上し得る自動
開袋機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の請求項1記載の自動開袋機は、上方から
載置された袋体の両側を押し上げて略V字状に変形させ
る押し上げ手段と、変形状態の袋体の下側から上昇して
中央下部を袋幅方向に切開する切開刃と、切開時におけ
る袋体の上方への逃げを阻止すべく袋体に上方から当接
する上面側押さえ手段とが本体内に設けられていること
を特徴としている。
【0009】また、請求項2記載の自動開袋機は、上記
請求項1記載の自動開袋機において、切開刃の両側に、
傾動可能な一対の押し上げ板が略水平に並べて配置され
ると共に、これら一対の押し上げ板上に跨がるように載
置された袋体にV字状の変形が生じるように、押し上げ
板が上記押し上げ手段により略V字状に傾動されること
を特徴としている。
【0010】また、請求項3記載の自動開袋機は、上記
請求項2記載の自動開袋機において、押し上げ板の下面
にバイブレータが設けられていることを特徴としてい
る。
【0011】また、請求項4記載の自動開袋機は、上記
請求項2又は3記載の自動開袋機において、切開刃の両
側に、袋体のV字変形時から内容物の排出完了まで、袋
体における切開部位の両側にそれぞれ下側から突き刺さ
って保持する針状体が設けられていることを特徴として
いる。
【0012】また、請求項5記載の自動開袋機は、上記
請求項2、3又は4記載の自動開袋機において、上記一
対の押し上げ板に各々対向する上方の位置に押さえ板が
上記上面側押さえ手段として配設され、一対の押し上げ
板上に跨がるように載置された袋体にV字状の変形が生
じると共にこの袋体の両側を押し上げ板と押さえ板との
間に挟んで押圧するように押し上げ板が上記押し上げ手
段により傾動され、かつ、押し上げ板と押さえ板との少
なくとも一方の対向面が凹凸状に形成されていることを
特徴としている。
【0013】また、請求項6記載の自動開袋機は、上記
請求項2、3、4又は5記載の自動開袋機において、袋
体が載置される袋載置面を有すると共に、この袋載置面
上に載置された袋を上記本体内の一対の水平な押し上げ
板上に跨がる位置に押動して挿入する袋挿入板と、この
袋挿入板よりも挿入方向前方の位置に設けられて、上記
袋挿入板による袋の挿入時に、押し上げ板上の空袋を本
体内から上記挿入方向前方へと押動して本体内から排出
する空袋排出板とを有する袋挿入ユニットが上記本体に
連結されていることを特徴としている。
【0014】
【作用】上記請求項1記載の自動開袋機においては、押
し上げ手段により、袋体はその両側が押し上げられて略
V字状に変形され、これにより、内容物が中央下部側に
集まって袋の中央下部はたるみ等のない膨らみ状態とな
る。その後、この部位に下側から切開刃が押し付けられ
る場合には、袋体は上面側押さえ手段によって、上方へ
の逃げ変形が阻止されていることから、上記の部位が確
実に切開されると共に、切開線の左右への広がりが自然
に生じて中央下部に開口が形成される。この結果、内容
物は、自重によってV字状の袋に沿って流れ、開口を通
して下方に速やかに排出される。このように上記では、
押し上げ手段と切開刃とに上下方向の動作を生じさせる
だけの構成で、袋の切開と内容物の排出とをより確実に
行わせることが可能である。したがって、全体の構造が
より簡単となり、この結果、よりコンパクトに構成する
ことができると共に、開袋処理効率を向上することがで
きる。
【0015】また、請求項2記載の自動開袋機において
は、略水平に並べて配置されている押し上げ板上に、こ
れらに跨がるように袋体を載置するという極めて簡単な
操作を行うのみで、袋の切込みと内容物の排出とが行わ
れるので、作業が容易であり、したがって、作業性が向
上する。
【0016】また、請求項3記載の自動開袋機において
は、袋を開袋した後、押し上げ板の下面のバイブレータ
を作動して振動を与えることで、内容物を袋の内面への
付着状態として残すことなく、より速やかに排出するこ
とが可能となり、これによって、排出効率を向上するこ
とができる。
【0017】また、請求項4記載の自動開袋機において
は、袋体のV字変形時から内容物の排出完了まで、袋体
における切開部位の両側が、針状体によって固定される
ので、V字変形時に下部中央が不要に下がるような変形
を生じてたるむ等の状態が回避され、下側に向かって膨
らんだ状態が保持される。これによって、切開刃による
幅方向の切開が確実に行われる。また、切込み口が開口
した後、内容物の流下に伴う開口形状の変化が抑制され
て、閉塞状態となることがないので、内容物の排出をよ
り完全に行わせることも可能となって、排出効率が向上
する。
【0018】また、請求項5記載の自動開袋機において
は、袋体に、V字状の変形と共に、押し上げ板と押さえ
板との少なくとも一方の対向面の凹凸形状に沿う変形が
生じる。このような変形が付与されることによって、内
容物が塊状になっている場合でも、この内容物はほぐさ
れて中央下部の切開口を通して排出される。したがっ
て、内容物が塊状になっている場合でも、予めこれをほ
ぐすという処理が不要となるので、開袋処理効率が向上
すると共に、作業性も向上する。
【0019】また、請求項6記載の自動開袋機において
は、袋挿入ユニットの袋載置面上に袋体を置くことによ
って、この袋体が、本体の押し上げ板上に自動的に移載
されると共に、本体内で内容物が排出された空袋は、上
記押し上げ板上から自動的に排出される。このため、本
体内の押し上げ板上への袋体の挿入・取出しを手作業で
行う場合の作業性を考慮した余裕をみて、押し上げ板の
上方の空間を過大に広くする必要はなく、袋体の厚さに
極力近いものとすることができる。この結果、本体をさ
らにコンパクトに構成することが可能になると共に、作
業性をより向上させることができる。
【0020】
【実施例】
〔実施例1〕本発明の一実施例について、図1ないし図
4を参照して説明すれば、以下の通りである。図1に示
すように、本実施例における自動開袋機本体(以下、本
体と略記する)1の本体フレーム1a内には、その上部
に、袋体2を上面側から押さえるための二枚の押さえ板
3・3が設けられている。これら押さえ板3・3は水平
に対して約30度傾斜し、二枚で略V字形を形成してい
る。押さえ板3・3は袋体2の種類に応じてその傾斜角
度を変える場合もあり、そのために角度を容易に変更で
きるように取付けられている。
【0021】押さえ板3・3の各内方端の間には、さら
に中央押さえ部材4が設けられている。この中央押さえ
部材4に対向する下方の位置に、上方に切り刃を向けた
切開刃5が配設されている。また、この切開刃5の左右
には押し上げ板7・7がそれぞれ配設され、これら押し
上げ板7・7は、その下側に設けられている支持枠8・
8上に略水平に載置した位置から、図のように、後述す
る押し上げ棒6…によって押し上げられた位置へと上昇
し得るようになっている。
【0022】一方、本体フレーム1aの下部側には、左
右外側の位置に、一対の押上げ用シリンダ9・9が取付
けられている。これら押上げ用シリンダ9・9の各シリ
ンダロッドの先端には、本体フレーム1a内を横切る昇
降フレーム10の両端部側がそれぞれ連結されている。
そして、この昇降フレーム10に、上下方向に延びる複
数の押し上げ棒(押し上げ手段)6…の下端部がそれぞ
れ固定されている。
【0023】これら押し上げ棒6…は、中央側と外側と
で長さの異なる少なくとも二本の棒を組として、各押し
上げ板7・7の下側に、図3に示すように、それぞれ3
組ずつ設けられている。押上げ用シリンダ9・9を作動
して昇降フレーム10を上昇させると、図1に示すよう
に、各押し上げ棒6…は、支持枠8・8を貫通して、こ
の支持枠8・8上の押し上げ板7・7を下側から押し上
げる。このとき、押し上げ棒6…の長さが中央側と外側
とで異なることにより、押し上げ棒6…が上昇するにつ
れて、二枚の押し上げ板7・7は略V字形に傾斜して持
ち上げられる。押し上げ棒6…の長さは、押し上げ板7
・7が最終的に水平に対して約30〜55度になるよう
に調整されている。
【0024】なお、押し上げ板7・7の下面には、これ
ら押し上げ板7・7が前後左右に動かないように、外側
の押し上げ棒6の上端部が嵌入する挿入管11が取り付
けられている。なお、このような挿入管11に代えて、
押し上げ棒6の上端部を押し上げ板7の下面に軸着する
構成とすることもできる。
【0025】一方、本体フレーム1a内には、さらに空
袋排出板12が設けられている。この空袋排出板12
は、本体フレーム1aの幅方向に往復動されるロッドレ
スシリンダより成る空袋排出用シリンダ13に連結され
ている。この空袋排出用シリンダ13を作動することに
よって、図2に示すように、本体フレーム1aの側部か
ら内方へ延びる上記の空袋排出板12が、押し上げ板7
・7の上面に沿って移動し、これによって、後述する内
容物を排出した後の空袋2’が、本体1内から外方へと
排出される。
【0026】前記の切開刃5は、一山または二山の山形
刃、鋸刃で構成されている。この切開刃5は、本体フレ
ーム1aの前後方向の両側にそれぞれ沿って配設された
切開刃昇降シリンダ14・14に連結されており、これ
ら切開刃昇降シリンダ14・14を作動することによっ
て、切開刃5は、その刃先が前記支持枠8・8間の下側
から、前記中央押さえ部材4への所定の近接位置まで上
昇する。
【0027】上記構成の本体1には、その前側に袋挿入
台15が連結されている。この袋挿入台15には、フリ
ーローラ15a…が並設されたコンベアが上面に設けら
れている。なお、このコンベアは、前記の袋体2を載置
して容易に移動できるものであれば種類は制限されるも
のではない。
【0028】一方、本体1および袋挿入台15には、そ
れぞれフレームの脚部下端にキャスター16…が取付け
られており、これによって、容易に移動することができ
るように構成されている。また、本体1は、袋挿入台1
5側の搬入口と空袋の払い出し口とを除いてカバーで覆
われ、粉塵の飛散が防止されるようになっている。
【0029】次に、上記構成の自動開袋機の動作につい
て説明する。待機状態においては、前記押上げ用シリン
ダ9・9および切開刃昇降シリンダ14・14はそれぞ
れ下降位置に保持されている。これにより、押し上げ板
7・7は支持枠8・8上に水平に載置された状態となっ
ている。この状態で、袋挿入台15のコンベア上に置か
れた袋体2が、ガイド板(図示していない)に沿わせて
ストッパー(図示していない)に当たるまで本体1内に
押し込まれ、袋体2は、上記の押し上げ板7・7に跨が
る位置に移載される。この位置に袋体2が搬入される
と、押上げ用シリンダ9・9が作動され、これによっ
て、押し上げ棒6…が支持枠8・8の間を通って押し上
げ板7・7を押し上げる。押し上げ棒6…が上昇するに
つれて二枚の押し上げ板7・7は次第に略V字形に持ち
上げられ、この結果、押し上げ板7・7の上の袋体2は
押さえ板3・3、中央押さえ部材4との間で略V字状に
押し曲げられる。それと同時に、またはその後、切開刃
昇降シリンダ14・14が作動され、切開刃5が上昇す
る。この切開刃5の刃先が、略V字型に押し曲げられた
袋体2の中央下面側を越えて上昇することによって、こ
の部位が、袋幅方向に切り開かれる。この結果、内容物
が開口部から自然落下し、本体1の底部側に設けられて
いるシュート17を経由して排出される。
【0030】なお、図1に示しているように、中央側の
押し上げ棒5に並べて、袋体支持用の針状体18がさら
に設けられている。この針状体18は、押し上げ棒6と
共に上昇して押し上げ板7の貫通穴を下側から貫通し、
袋体2に下側から突き刺さるようになっている。このよ
うに、針状体18が袋体2に突き刺さった状態でV字状
に変形していくと、その変形の過程での袋体2のずれが
防止されると共に、袋体2の中央部下面はたるみやしわ
のない膨らみ状態で保持され、切開刃5による切開が確
実に行われる。また、押し上げ板3・3の下面に空気圧
または電気駆動のバイブレーター19・19を取付け、
内容物の排出時に袋体2に震動を与えるように構成する
ことによって、特に排出しにくい内容物も速やかに排出
することができる。
【0031】上記のように袋体2を切開して内容物の排
出が完了すると、押上げ用シリンダ9・9および切開刃
昇降シリンダ14・14をそれぞれ下降させる。これに
より、押し上げ板7・7は支持枠8・8上に水平状態で
載置された初期状態に復帰すると共に、切開刃5は、こ
れら押し上げ板7・7よりも下側に没入する。次いで、
空袋排出用シリンダ13を作動することによって、内容
物を排出した後の空袋が、本体1内から外方へと空袋排
出板12により払い出される。
【0032】その後、袋挿入台15上に新たに載置され
た袋体2に対し、上記同様の操作を繰返すことで、連続
して開袋を行うことができる。このような一連の操作
は、袋体2の搬入を含めて各シリンダ9・13・14の
作動をタイマーで制御することによって、自動的に行う
ようにすることも可能であり、また、手動で行うことも
可能である。
【0033】上記構成の自動開袋機を用いてポリプロピ
レンを充填した袋体および苛性ソーダを充填した袋体の
開袋を行ったテスト結果について次に説明する。
【0034】まず、ポリプロピレンを充填した袋体はポ
リプロピレンのペレットが25kg充填され、クラフト
紙3層からなる寸法が780L×455W×135T
(mm)の袋体である。この袋体の開袋から内容物の排
出までに要した時間は約5秒であり、排出率は99.9%
以上であった。また、苛性ソーダを充填した袋体はフレ
ーク状の苛性ソーダが25kg充填され、クラフト紙2
層およびポリ内袋からなる寸法が640L×430W×
120T(mm)の袋体である。この袋体の開袋から内
容物の排出までに要した時間は約6秒であり、排出率は
99.9%以上であった。
【0035】次に、3組の押し上げ棒6…のうち、切開
刃5と反対側の中央部の押し上げ棒を取外し、その位置
に対応する押し上げ板7の下面にバイブレーター19を
取り付けた以外は上記のポリプロピレンを充填した袋体
に用いた自動開袋機を用いて珪藻土を充填した袋体の開
袋を行った。珪藻土を充填した袋体は微粉末状の珪藻土
が20kg充填され、クラフト紙3層からなる寸法が7
90L×510W×130T(mm)の袋体である。こ
の袋体の開袋から内容物の排出までに要した時間は約3
0秒であり、排出率は99.9%であった。
【0036】以上の説明のように、上記実施例において
は、押し上げ板7・7と押さえ板3・3との間に袋体2
を挟んでこの袋体2をV字状に押し曲げ、そして、袋体
2の中央下部を袋巾方向に切開するように切開刃5を押
し上げる構成で、自動開袋機が構成されている。このよ
うに構成された自動開袋機は、機構が簡単でコンパクト
であって移動が容易であり、種々の粉粒体を充填した袋
から効率良く内容物を排出でき、開袋/投入の重筋作業
を合理化することができる。
【0037】なお、上記実施例においては、本体1内の
上部側に、一対の押さえ板3・3と共に、その間に中央
押さえ部材4を、袋体2に上方から当接する上面側押さ
え手段として設けて構成されている。この中央押さえ部
材4は、例えば図4(b)に示すように、一対の円管2
1・21と、一対のL形のアングル材22・22とを用
いて構成することができる。この場合、アングル材22
・22を、その各垂直面部間に切開刃5が挿通し得る隙
間を設けて対向させ、これらアングル材22・22の両
側に円管21・21をそれぞれ接合することで、アング
ル材22・22における左右方向への下端水平面部の先
端に、円管21・21の外周が連なるように構成されて
いる。これら円管21・21、アングル材22・22の
両端には、図4(a)に示すように、それぞれブラケッ
ト23・23が設けられ、これらブラケット23・23
を介して、本体フレーム1aの天井面側に取付けられ
る。
【0038】上記構成の中央押さえ部材4を用いること
により、図4(b)に示すように、アングル材22・2
2の水平面部が、袋体2の中央部に上方から当接して、
上昇移動を阻止すると共に、袋体2の中央から両側に向
かう部位は円管21・21の円弧状の外周面に沿って変
形する。この変形部位が円管21・21の外周面によっ
て滑らかな湾曲形状にガイドされ、袋体2の上面側の破
断が防止される。この結果、下側から押し上げられる切
開刃5によって、中央下部の切断が、より確実に行われ
ることとなる。なお、袋体2は、中央下部を幅方向全体
にわたって切断されると共に、さらに側部の領域も、下
面側から上面側に向かう中途位置までの範囲で切断され
る。これによって、中央下部の切断線が左右に広がっ
て、内容物の落下が速やかに生じる。そして、切開刃5
が前記した山形刃の場合、その頂点部が袋体2の上面を
超えて上記アングル材22・22間の隙間に入り込むよ
うな位置まで切開刃5を上昇させることによって、上記
のように、袋体2の側部領域の中途位置までの切断が行
われる。
【0039】なお、切開刃5での切開時に袋体2の中央
部に上方への逃げがそれほど大きく生じなければ、押さ
え板3・3と中央押さえ部材4とのいずれか一方のみを
設けた構成とすることができる。また、押さえ板3・3
は一枚の板を略V字形に形成しても良い。
【0040】また、上記実施例での押し上げ棒6…に代
えて、勾配をつけた板材を用いることも可能である。も
っとも、勾配の変更が、例えばネジ込みの程度を変える
こと等で容易に行うことができるので本実施例のような
棒状体で構成することが好ましい。さらに、押し上げ板
7・7を設けずに、直接、押し上げ棒6…または上下動
される傾斜板で袋体2を押し上げるように構成すること
も、本発明の請求項1記載の範囲において可能である。
この場合、例えば支持枠4にローラーを取り付けて、袋
体2の所定位置までの搬入が円滑に行われるようにす
る。しかし、袋体の種類によっては押し上げ棒または傾
斜板間にたわみを生じることがあり、その場合には押し
上げ板7を介して行うのが好ましい。一方、各シリンダ
9・13・14は、空圧・油圧または電気のいずれの駆
動方式のものを採用しても構成することが可能である。
【0041】〔実施例2〕本発明の他の実施例を図5な
いし図13に基づいて説明すれば、以下の通りである。
なお、説明の便宜上、前記の実施例の図面に示した部材
と同一の機能を有する部材には同一の符号を付記して、
その説明を省略する。
【0042】本実施例の自動開袋機は、図5に示すよう
に、本体1の前側に袋挿入ユニット31が、また、後側
に空袋処理ユニット32がそれぞれ連結されて構成され
ている。本体1内には、図6に示すように、前記実施例
とほぼ同様に一対の押し上げ板7・7が設けられてい
る。これら押し上げ板7・7の各内方端側には、それぞ
れ回転ローラ33・33が取付けられており、これら回
転ローラ33・33を、図9に示すように、本体フレー
ム1aに沿って水平方向に設けた案内レール部34に嵌
入した組立てがなされている。また、図10に示すよう
に、両回転ローラ33・33間には引張ばね34aが張
架されると共に、案内レール部34内にストッパブロッ
ク34bが設けられ、このストッパブロック34bに、
両回転ローラ33・33がそれぞれ当接する位置で保持
されることによって、各押し上げ板7・7は、図6に示
されているように、各内方端間に所定の間隔を置いて保
持されている。このとき、押し上げ板7・7における幅
方向の各外方端が、本体フレーム1aの水平面部に上方
から載置して、ほぼ水平に保持されている。
【0043】また、本実施例では、押し上げ棒6…は、
図8に示すように、各押し上げ板7・7毎に、幅方向
(図において左右方向)の略中央でかつ袋送り方向(図
において上下方向)に沿う二箇所にそれぞれ設けられ、
また、針状体18…は、押し上げ棒6…の各内方端側の
位置および袋送り方向における中心位置の三箇所に、そ
れぞれ設けられている。
【0044】一方、図6に示すように、各押し上げ板7
・7の上方にそれぞれ位置する押さえ板3・3は、本体
1の天井面側から垂下するブラケット35・35の各下
端に、それぞれ枢着ピン36・36にて回動自在に取付
けられている。また、これら枢着ピン36・36の内側
には、ストッパピン37・37が各ブラケット35・3
5における内方の垂直面に沿って下方向に向けてそれぞ
れ取付けられている。上記の枢着ピン36・36による
各押さえ板3・3の軸支点は、中心よりもやや内方端よ
りの位置に設けられている。したがって、各押さえ板3
・3は、各内方端側が上昇する方向の回動力が自重によ
り生じ、この回動動作で、各押さえ板3・3がほぼ水平
に位置するときに、押さえ板3・3の上端面にストッパ
ピン37・37の下端が当接するように、これらストッ
パピン37・37の位置が調節されている。
【0045】さらに、各押さえ板3・3の上面には、各
枢着ピン36・36よりも外方端の位置に、位置調整ボ
ルト39の付設された傾斜角度規制板38・38が取付
けられている。後述するように、押さえ板3・3に各外
方端側が上昇する方向の回動動作が生じるとき、その最
大傾斜角は、上記各傾斜角度規制板38・38の上端面
が各ブラケット35・35における外方端側の垂直面に
当接する位置で規制される。
【0046】押さえ板3・3の各下面側は、図10に示
すように、凹凸形状の凹凸受け面3aとして形成されて
いる。これは、例えば断面L字状のアングル材を複数用
い、これらを断面V字状の連なり形状として下面のほぼ
全体にわたって並設することによって構成されている。
【0047】上記構成の本体1に連結される前記袋挿入
ユニット31には、図11に示すように、本体1内で水
平に位置するときの押し上げ板7・7と同一高さの袋載
置面31aが設けられている。この袋載置面31a上に
は、袋送り方向手前側の位置および本体1への連結部に
近接する位置に、袋挿入板41・空袋排出板12が各々
配設されている。これら両板41・12は、それぞれ幅
方向に長く、かつ、袋体2の厚さとほぼ同等の高さ寸法
で形成されている。
【0048】袋載置面31aの下側には、袋送り方向に
往復動する可動部42aを有するロッドレスシリンダ4
2が設けられている。上記可動部42aに、袋挿入板4
1および空袋排出板12が、袋載置面31aに形成され
ているスリット溝31bを通して上下に貫通する連結板
43を介して連結され、両板41・12は、それぞれロ
ッドレスシリンダ42の可動部42aと一体的に往復動
する。これにより、袋挿入板41は、袋載置面31a上
における後端側の位置から、本体1内にやや入り込む位
置まで、本体1の側壁に形成されている袋挿入口1aを
通して移動する。なお、上記袋挿入口1aには、これを
開閉する昇降扉44が設けられ、この昇降扉44は、扉
昇降シリンダ45によって上下動される。
【0049】一方、空袋排出板12は、袋挿入口1bの
手前から、本体1における上記袋挿入口1bの対向側壁
に形成されている空袋排出口(図示せず)をやや越える
位置まで、本体1内を通して移動するようになってい
る。この空袋排出板12は、連結板43の側部に傾動ア
ーム46を介して取付けられている。この傾動アーム4
6には、排出板作動用シリンダ47がさらに連結されて
いる。傾動アーム46は、袋送り方向に平行に本体1側
に向かって延びる位置と、上方に起立する位置との間で
回動自在に連結板43に連結されている。したがって、
この傾動アーム46の先端に一端部側が固定されている
空袋排出板12は、図11に示す垂直状態で保持される
押動位置から、排出板作動用シリンダ47を作動するこ
とによって、図5に示すように、袋載置面31aから、
傾動アーム46の長さに応じた距離だけ上方に離間して
平行に位置する退避位置へと移動される。
【0050】なお、本体フレーム1aの外側に設けられ
ている押上げ用シリンダ9・9に両端が連結されている
昇降フレーム10、および切開刃昇降シリンダ14・1
4に両端が連結されている切開刃5の取付フレームは、
本体1の側壁に設けられているゴムシール部48…にお
ける縦方向のスリット48a…を通して、本体1内を貫
通するように取付けられている。
【0051】上記本体1の後側に連結されている前記空
袋処理ユニット32は、図12(a)に示すように、上
部側が本体1における前記空袋排出口に連なると共に、
底部側に、上面が開口する箱形の台車51を収納し得る
内部空間を有するように形成されている。そして、台車
51の上方位置に空袋押さえ板52が配設されている。
この空袋押さえ板52は、同図(b)に示すように、そ
の中央部・両端部の各上面位置に、天井面に取付けられ
た空袋押さえ板昇降シリンダ53のシリンダロッド、お
よびガイドポスト54・54の各下端部が、それぞれ連
結されている。上記空袋押さえ板昇降シリンダ53の作
動によって、上記の空袋押さえ板52は、天井面側か
ら、台車51内の底部まで、ほぼ水平状態を維持して上
下動し得るようになっている。
【0052】上記構成の自動開袋機の動作について、次
に説明する。初期状態においては、本体1における押上
げ用シリンダ9・切開刃昇降シリンダ14は下降位置に
位置され、したがって、押し上げ板7・7は水平状態で
保持されると共に、切開刃5および針状体18は押し上
げ板7・7よりも下側に没入している。また、袋挿入ユ
ニット31におけるロッドレスシリンダ42は、その可
動部42aを袋載置面31aの後端側に位置して保持さ
れている。そして、袋載置面31a上の袋挿入板41と
空袋排出板12との間に、原料粉の充填された袋体2を
載置して、図示しない操作盤に設けられているスタート
ボタンを押すと、まず、本体1の扉昇降シリンダ45が
作動されて昇降扉44が上昇し、これによって、袋挿入
口1bが開けられる。
【0053】次いで、ロッドレスシリンダ42が作動さ
れ、可動部42aに往動動作が生じる。この結果、袋載
置面31a上の袋体2は袋挿入板41に後方から押され
て袋載置面31a上を摺動し、袋載置面31a上から、
本体1内の押し上げ板7・7に跨がる状態で、これらの
上に載置される。
【0054】その後、ロッドレスシリンダ42の可動部
42aが後退するようにロッドレスシリンダ42へのエ
アの供給方向が切換えられる。このとき、排出板作動用
シリンダ47も同時に作動し、これによって、空袋排出
板12は前記の退避位置に保持される。この結果、空袋
排出板12は、押し上げ板7・7上の袋体2よりも上方
の位置を袋挿入ユニット31側へと移動し、袋体2を押
し上げ板7・7上に残したまま、本体1内から袋挿入ユ
ニット31の袋載置面31a上へと後退する。
【0055】上記のように空袋排出板12が本体1内か
ら後退すると、前記扉昇降シリンダ45を作動して昇降
扉44を下降させ、袋挿入口1bが閉じられる。その
後、本体1の押上げ用シリンダ9・9へのエアーの供給
が開始され、これによって、昇降フレーム10と一体的
に押し上げ棒6…および針状体18…が上昇する。この
上昇の過程で、押し上げ棒6…の上端が押し上げ板7・
7の下面に当接すると、これら押し上げ板7・7に、前
記した内方端側の回転ローラ33・33の位置を回動中
心として、外方端側が持ち上がるような傾斜動作が生じ
る。同時に、針状体18…の上端は、押し上げ板7・7
に形成されている貫通孔を下側から貫通して、押し上げ
板7・7上の袋体2に下側から突き刺さることとなっ
て、この袋体2における中央側が固定され、位置ずれが
生じるのを防止した状態で、押し上げ板7・7の傾斜が
大きくなっていく。
【0056】上記のような押し上げ板7・7の傾斜に伴
って、図13に示すように、袋体2は、中心側を挟んで
両側が持ち上がるようにV字状に変形する。そして、傾
斜が徐々に大きくなると、袋体2の上面側に押さえ板3
・3が上方からそれぞれ接するようになって、上下に対
向する押さえ板3・3と押し上げ板7・7との間に、袋
体2の両側をそれぞれ挟み込んだ状態で、傾斜角が大き
くなっていく。この傾斜角の増加に伴って、押さえ板3
・3と押し上げ板7・7との離間距離が次第に小さくな
ることから、昇降フレーム10がその上限付近まで上昇
した位置で、袋体2は、押さえ板3・3の凹凸受け面3
aに下側から強く押し付けられるようになる。この結
果、袋体2の上面側に、さらに、凹凸受け面3aの凹凸
形状に沿う変形が生じる。このような変形によって、本
実施例では、後述するように、袋体2内の内容物の塊の
ほぐし作用が与えられるようになっている。
【0057】その後、切開刃昇降シリンダ14・14が
作動され、これにより、前記実施例同様に、切開刃5を
上昇させて、袋体2の中央下面側が袋巾方向に切り開か
れ、内容物が開口部から自然落下して、本体フレーム1
aの底部側に設けられているシュート17へと排出され
る。
【0058】なお、前記回転ローラ33・33は案内レ
ール部8内を相互に離間する方向に移動し得る構成とな
っており、また、図13に示されているように、押し上
げ棒6…は、その上端部が、押し上げ板7・7の下面に
設けられているリブ7aに係合して、これら押し上げ板
7・7を押し上げるようになっている。したがって、各
押し上げ板7・7の内方端側は、傾斜角の増加に伴う袋
体2の下面中央部の脹らみに応じて、相互に広がる方向
に移動する。
【0059】袋体2を切開して内容物の排出を完了する
と、押上げ用シリンダ9・9および切開刃昇降シリンダ
14・14へのエアの供給方向が切換えられ、押し上げ
棒6・針状体18および切開刃5が下降する。この結
果、押し上げ板7・7は、それぞれ傾斜位置から水平位
置へと回動して、初期状態に復帰し、これらの上に、空
袋2’が載置した状態となる。
【0060】昇降フレーム12がその下端位置に復帰す
ると、前記操作盤における図示しない処理完了ランプが
点灯する。そして、新たな袋体2を袋挿入ユニット31
の袋載置面31a上に載置して、再度スタートボタンを
押すことによって、本体1の昇降扉44が開かれ、ロッ
ドレスシリンダ42の作動によって、新たな袋体2が本
体1内に移載される。このとき、前記排出板作動用シリ
ンダ47を作動して空袋排出板12を前記押動位置に位
置させていることによって、新たな袋体2の移載と同時
に、押し上げ板7・7上の空袋2’が、上記空袋排出板
12によって、本体1内から空袋処理ユニット32へと
押し出され、台車51内へと落下する。
【0061】新たな袋体2を本体1内に移載した後、ロ
ッドレスシリンダ42が後退して初期位置に復帰し、昇
降扉44が閉じられると、本体1内では、前記の動作が
繰返されて開袋処理が行われると共に、空袋処理ユニッ
ト32側では、空袋押さえ板昇降シリンダ53を作動し
て空袋押さえ板52が下降される。この結果、台車51
に落下した空袋2’が空袋押さえ板52によって上方か
ら押圧され、偏平化される。そして、このような処理が
逐次繰返されることによって、台車51内には、圧密さ
れた空袋2’…の収納状態となる。なお、台車51は、
図12(a)(b)に示すように、空袋処理ユニット32
内から扉32aを開け、底部の搬入板32bを倒すこと
によって、外部との出し入れ自在となっており、したが
って、台車51に空袋2’が満杯になった時点で、台車
51ごと引出して、空袋2’の廃棄処理が行われる。
【0062】以上のように、本実施例においては、袋体
2に対し、略V字状に全体を変形する際に、押さえ板3
・3の下面が凹凸受け面3aとして形成されていること
によって、さらに、袋体2の上面側に凹凸状の変形を与
えるようになっている。袋体2内の原料粉の種類によっ
ては、長期の保存の間に、内部で塊状になり易く、この
ような塊状になったものは、袋を開封しても原料粉は排
出されない。したがって、従来は、上記のように塊状に
なっているものに対しては、例えば袋の外側からかなづ
ちで叩く等の予備処理をして塊をほぐすことが必要とな
っていた。しかしながら、本実施例においては、袋体2
にV字状の変形と、上面側への凹凸状の変形とを与える
ようになっており、これら変形の付与によって、袋体2
内で原料粉が塊状となっていても、少なくとも上記凹凸
受け面3aにおける凹凸のピッチ以下に塊が分断されて
ほぐされる。この結果、予め塊のほぐし処理を行わずと
も、上記自動開袋機に直接投入することによって、切開
刃5による袋体2の下面中央部の切開時における原料粉
の排出不良を確実に防止することができる。
【0063】このような塊ほぐし作用を伴わせた開袋処
理を行う本実施例の装置でのテスト結果の一例について
説明する。紙袋に25kgのソーダ灰が充填され、内部
には、特に袋の中央部と両端側とにそれぞれ150〜2
00mmの幅を超える塊が生じている袋体2を用い、前
記実施例のように単にV字状に変形させて切開した開袋
した場合には、例えば40袋中、10袋程度に切開後の
原料粉の排出不良が生じた。これに対し、本実施例の装
置で処理した場合には、袋内の原料粉は、少なくとも押
さえ板3・3の凹凸受け面3aにおける凹凸ピッチ(5
0mm)以下にほぐされてその殆どが粉々になり、この
結果、80袋の全てに排出不良を生じないことが確認さ
れた。
【0064】なお、上記実施例においては、押さえ板3
・3に凹凸受け面3aを設けて構成した例を挙げて説明
したが、押さえ板3・3と押し上げ板7・7との相対向
面の双方、或いは押し上げ板7・7側の面を凹凸形状と
して構成することも可能である。さらに、図13に示す
ように、押さえ板3・3の間で本体1の天井面側に設け
られている中央押さえ部材取付ブロック55に、押さえ
板3・3間を垂下する中央押さえ部材4を前記実施例と
同様に設け、これにより、袋体2の中央部上面側の上昇
移動を阻止する構成とすることによって、切開刃5によ
る切開がより確実に行われるようにすることもできる。
【0065】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1記載の
自動開袋機は、上方から載置された袋体の両側を押し上
げて略V字状に変形させる押し上げ手段と、変形状態の
袋体の下側から上昇して中央下部を袋幅方向に切開する
切開刃と、切開時における袋体の上方への逃げを阻止す
べく袋体に上方から当接する上面側押さえ手段とが本体
内に設けられている構成である。
【0066】これにより、押し上げ手段と切開刃とに上
下方向の動作を生じさせるだけの構成で、袋への切込み
と内容物の排出とがより確実に行われる。したがって、
全体の構造をより簡単にすることが可能であり、この結
果、よりコンパクトに構成することができると共に、内
容物の排出をより効率的に行わせることができるという
効果を奏する。
【0067】また、請求項2記載の自動開袋機は、切開
刃の両側に、傾動可能な一対の押し上げ板が略水平に並
べて配置されると共に、これら一対の押し上げ板上に跨
がるように載置された袋体にV字状の変形が生じるよう
に、押し上げ板が上記押し上げ手段により略V字状に傾
動される構成である。
【0068】これにより、袋体を水平な押し上げ板上に
載置するという簡単な作業によって、袋の切込みと内容
物の排出とが自動的に行われので、作業性を向上するこ
とができるという効果を奏する。
【0069】また、請求項3記載の自動開袋機は、押し
上げ板の下面にバイブレータが設けられている構成であ
る。
【0070】これにより、内容物を袋の内面への付着状
態として残すことなく速やかに排出することが可能であ
るので、排出効率をさらに向上することができるという
効果を奏する。
【0071】また、請求項4記載の自動開袋機は、切開
刃の両側に、袋体のV字変形時から内容物の排出完了ま
で、袋体における切開部位の両側にそれぞれ下側から突
き刺さって保持する針状体が設けられている構成であ
る。
【0072】これにより、袋体における切開部位の両側
が針状体によって固定されるので、切開刃による幅方向
の切開が確実に行われると共に、内容物の流下に伴う開
口形状の変化が抑制されて閉塞状態となることがなく、
この結果、内容物の排出をより完全に行わせることが可
能となり、排出効率を向上することができるという効果
を奏する。
【0073】また、請求項5記載の自動開袋機は、上記
一対の押し上げ板に各々対向する上方の位置に押さえ板
が上記上面側押さえ手段として配設され、一対の押し上
げ板上に跨がるように載置された袋体にV字状の変形が
生じると共にこの袋体の両側を押し上げ板と押さえ板と
の間に挟んで押圧するように押し上げ板が上記押し上げ
手段により傾動され、かつ、押し上げ板と押さえ板との
少なくとも一方の対向面が凹凸状に形成されている構成
である。
【0074】これにより、内容物が塊状になっている場
合でも、この内容物がほぐされて中央下部の切開口を通
して排出されるので、予め塊をほぐすという処理が不要
であり、この結果、開袋処理効率が向上すると共に、作
業性も向上するという効果を奏する。
【0075】また、請求項6記載の自動開袋機は、袋体
が載置される袋載置面を有すると共に、この袋載置面上
に載置された袋を上記本体内の一対の水平な押し上げ板
上に跨がる位置に押動して挿入する袋挿入板と、この袋
挿入板よりも挿入方向前方の位置に設けられて、上記袋
挿入板による袋の挿入時に、押し上げ板上の空袋を本体
内から上記挿入方向前方へと押動して本体内から排出す
る空袋排出板とを有する袋挿入ユニットが上記本体に連
結されている構成である。
【0076】これにより、本体内の押し上げ板上への袋
体の挿入・取出しを手作業で行う場合の作業性を考慮し
た余裕をみて、押し上げ板の上方の空間を過大に広くす
る必要はなく、袋体の厚さに極力近いものとすることが
できるので、本体をさらにコンパクトに構成することが
可能になると共に、作業性を向上することができるとい
う効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における自動開袋機本体の内
部構成を示す縦断面図である。
【図2】図1におけるA−A線矢視断面図である。
【図3】図2におけるB−B線矢視断面図である。
【図4】上記自動開袋機本体内に取付けられる中央押さ
え部材の一例を示すものであって、同図(a)は正面
図、同図(b)は同図(a)におけるC−C線矢視断面
図である。
【図5】本発明の他の実施例における自動開袋機の全体
構成を示す側面図である。
【図6】図4の自動開袋機における本体の内部構成を示
す縦断面図である。
【図7】図6に示す本体の内部構成を示す縦断側面図で
ある。
【図8】図6におけるD−D線矢視断面図である。
【図9】図7におけるE部の拡大図である。
【図10】図9におけるF−F線矢視断面図である。
【図11】図5に示す自動開袋機における袋挿入ユニッ
トの斜視図である。
【図12】図5に示す自動開袋機における空袋処理ユニ
ット32を示すものであって、同図(a)は一部切欠側
面図、同図(b)は一部切欠正面図である。
【図13】図6に示す本体内での袋体開袋処理時の動作
を示す部分拡大正面図である。
【符号の説明】
1 本体 2 袋体 2’ 空袋 3 押さえ板 3a 凹凸受け面 4 中央押さえ部材(上面側押さえ手段) 5 切開刃 6 押し上げ棒(押し上げ手段) 7 押し上げ板 12 空袋排出板 18 針状体 19 バイブレーター 31 袋挿入ユニット 31a 袋載置面 41 袋挿入板

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上方から載置された袋体の両側を押し上げ
    て略V字状に変形させる押し上げ手段と、変形状態の袋
    体の下側から上昇して中央下部を袋幅方向に切開する切
    開刃と、切開時における袋体の上方への逃げを阻止すべ
    く袋体に上方から当接する上面側押さえ手段とが本体内
    に設けられていることを特徴とする自動開袋機。
  2. 【請求項2】上記切開刃の両側に、傾動可能な一対の押
    し上げ板が略水平に並べて配置されると共に、これら一
    対の押し上げ板上に跨がるように載置された袋体にV字
    状の変形が生じるように、押し上げ板が上記押し上げ手
    段により略V字状に傾動されることを特徴とする請求項
    1記載の自動開袋機。
  3. 【請求項3】押し上げ板の下面にバイブレータが設けら
    れていることを特徴とする請求項2記載の自動開袋機。
  4. 【請求項4】切開刃の両側に、袋体のV字変形時から内
    容物の排出完了まで、袋体における切開部位の両側にそ
    れぞれ下側から突き刺さって保持する針状体が設けられ
    ていることを特徴とする請求項2又は3記載の自動開袋
    機。
  5. 【請求項5】上記一対の押し上げ板に各々対向する上方
    の位置に押さえ板が上記上面側押さえ手段として配設さ
    れ、一対の押し上げ板上に跨がるように載置された袋体
    にV字状の変形が生じると共にこの袋体の両側を押し上
    げ板と押さえ板との間に挟んで押圧するように押し上げ
    板が上記押し上げ手段により傾動され、かつ、押し上げ
    板と押さえ板との少なくとも一方の対向面が凹凸状に形
    成されていることを特徴とする請求項2、3又は4記載
    の自動開袋機。
  6. 【請求項6】袋体が載置される袋載置面を有すると共
    に、この袋載置面上に載置された袋を上記本体内の一対
    の水平な押し上げ板上に跨がる位置に押動して挿入する
    袋挿入板と、この袋挿入板よりも挿入方向前方の位置に
    設けられて、上記袋挿入板による袋の挿入時に、押し上
    げ板上の空袋を本体内から上記挿入方向前方へと押動し
    て本体内から排出する空袋排出板とを有する袋挿入ユニ
    ットが上記本体に連結されていることを特徴とする請求
    項2、3、4又は5記載の自動開袋機。
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