JPH05111015A - 動き適応画像符号化装置 - Google Patents

動き適応画像符号化装置

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JPH05111015A
JPH05111015A JP29652991A JP29652991A JPH05111015A JP H05111015 A JPH05111015 A JP H05111015A JP 29652991 A JP29652991 A JP 29652991A JP 29652991 A JP29652991 A JP 29652991A JP H05111015 A JPH05111015 A JP H05111015A
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dct
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JP29652991A
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Ikuo Tsukagoshi
郁夫 塚越
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Sony Corp
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N19/00Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals
    • H04N19/50Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using predictive coding
    • H04N19/503Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using predictive coding involving temporal prediction
    • H04N19/51Motion estimation or motion compensation
    • H04N19/513Processing of motion vectors

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  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Image Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 精細度が高いブロックに対しては粗く量子化
し、精細度が低いブロックに対しては細かく量子化し
て、ブロック歪が視覚的に目立たなく、良好な画質を得
ることができる動き適応画像符号化装置を提供する。 【構成】 ブロック化された画像データの各ブロックの
動きベクトルを動き検出部33により検出し、分類処理
部48により動きベクトルに基づいて動きが速い領域の
ブロックと動きが遅い領域のブロックに分けるととも
に、DCT処理部38により直交変換される画像データ
の各ブロック毎のパワーをブロックパワー算出部36に
より算出し、量子化ステップ幅制御部49により量子化
ステップ幅を動きに応じて適応的に変化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像データを直交変換
によって高能率符号化する動き適応画像符号化装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】画像データを伝送したり、例えば磁気テ
ープ等の記録媒体に記録するとき、画像情報圧縮のため
に、画像信号の有する相関性を利用した冗長度抑圧符号
化の手法である予測符号化、変換符号化、上記予測符号
化と変換符号化とを組み合わせたハイブリッド符号化等
の種々の符号化方式が採用されている。
【0003】上記予測符号化としては、隣接画素間の相
関を利用した前置予測や1ライン予測によりフィールド
内予測や、フレーム間の相関を利用したフレーム前置予
測や動き補償(MC:Motion Compensation )予測に
よるフレーム間予測などが知られている。
【0004】また、上記変換符号化は、画像信号の有す
る相関性を利用し、標本値(以下画像データという)を
相互に直交する軸に変換して画像データ間の相関を無相
関化してデータ量の削減を行うものであり、所謂基底ベ
クトルが互いに直交し、変換前の平均信号電力の総和と
直交変換により得られる所謂変換係数の平均電力の総和
が等しく、低周波成分への電力集中度に優れた直交変換
が採用されており、例えば所謂アダマール変換、ハール
変換、カールネン・ルーベ(K−L)変換、離散余弦変
換(DCT:Discrete Cosine Transform)、離散正
弦変換(DST:Discrete Sine Transform)、傾斜
(スラント)変換等が知られている。
【0005】上記DCTは、画像を空間配置における水
平・垂直方向ともにn個(n×n)の画素からなる画像
ブロックに分割し、画像ブロック内の画像データを余弦
関数を用いて直交変換するものである。このDCTは、
高速演算アルゴリズムが存在し、画像データの実時間変
換を可能にする1チップのLSIが実現したことにより
画像データの伝送や記録に広く用いられるようになって
いる。また、DCTは、符号化効率として、効率に直接
影響する低周波成分への電力集中度の点で最適変換であ
る上記K−L変換と殆ど同等の特性を有するものであ
る。したがって、DCTにより得られる変換係数を、電
力が集中する成分のみを符号化することにより、全体と
して情報量の大幅な削減が可能となる。
【0006】そして、画像データの伝送や記録では、画
像データをDCTして得られる変換係数を上述のように
量子化した後、さらに圧縮を行うために所謂ハフマン符
号化(Huffman coding)やランレングス符号化(Run Le
ngth coding )等の可変長符号化を施し、得られる符号
化データに同期信号やパリティ等を付加して伝送や記録
を行うようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来から存
在するMCハイブリッドDCTを用いた方式では、フィ
ールド内DCT/フレーム間DCTのモード判定の後、
ひとたび動領域と判定されると、再生画において劣化が
目立ちやすい部分かどうかは問われずに符号化されてし
まう。その結果、符号化レートが比較的高い場合は問題
にならないが、符号化レートが低くなると、DCT係数
の量子化ステップを粗くすることになり、視覚上重要な
部分において再生画像に非常に劣化が目立つ場合があ
る。
【0008】このような場合、視覚的に劣化が目立ちに
くい部分で情報量を抑え、視覚的に重要な部分では逆に
情報量を増す工夫が必要になる。動きの速さに対する目
の追随性に着目すると、より効果的な圧縮が実現できる
と考えられる。しかし、従来方式のように、残差エネル
ギーによる適応化では、動きの程度を表す情報が得られ
ない。
【0009】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであり、精細度が高いブロックに対しては粗く量
子化し、精細度が低いブロックに対しては細かく量子化
することができ、ブロック歪みや量子化歪みを視覚的に
目立たなくし得、良好な画質を得ることができる動き適
応画像符号化装置の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る動き適応画
像符号化装置では、上記課題を解決するために、入力画
像データを空間配置におけるn×n個を1ブロックとす
るブロックに分割するブロック化手段と、このブロック
化手段からの各ブロックの画像データを直交変換する直
交変換手段と、この直交変換手段により直交変換された
画像データの直交変換係数を量子化する量子化手段と、
この量子化手段により量子化された直交変換係数の量子
化データを逆量子化する逆量子化手段と、この逆量子化
手段により逆量子化された画像データの直交変換係数を
逆直交変換する逆直交変換手段と、この逆直交変換手段
により逆直交変換された画像データを1フレーム分記憶
する記憶手段と、この記憶手段に記憶された画像データ
と入力画像データとから各ブロックの動きベクトルを検
出する動きベクトル検出手段と、この動きベクトル検出
手段により検出された動きベクトルに基づいて、各ブロ
ックを動きの速い画像領域のブロックと動きの遅い画像
領域のブロックとに分類する分類手段と、上記直交変換
手段により直交変換される画像データの各ブロック毎の
パワーを算出するブロックパワー算出手段と、このブロ
ックパワー算出手段により算出された各ブロック毎のパ
ワーと上記分類手段による分類出力に基づいて、上記量
子化手段及び逆量子化手段の各量子化ステップ幅を適応
的に変化させる量子化ステップ幅制御手段とを備え、上
記量子化ステップ幅制御手段は、上記動きの速い画像領
域のブロックに対しては粗い量子化ステップ幅を割り当
て、また、上記動きの遅い画像領域のブロックに対して
は細かい量子化ステップ幅を割り当てる制御を行うこと
を特徴とするものである。
【0011】
【作用】本発明に係る動き適応画像符号化装置では、ブ
ロック化された画像データを動きベクトルに従ってクラ
ス分けし、ベクトル平面上で動きが速い領域のブロック
と動きが遅い領域のブロックに分け、動き適応量子化と
して各々の領域のブロックごとに異なるビット割当てを
行なう。これにより、低レートの符号化を行なう。
【0012】
【実施例】以下、本発明に係る動き適応画像符号化装置
の一実施例について、図面に従い詳細に説明する。以下
に説明する実施例は、フィールド内予測と動き補償フレ
ーム間予測とを切り換えながらDCTによる高能率符号
化を行うMCハイブリッドDCT方式の画像伝送システ
ムに、本発明に係る動き適応画像符号化装置を適用した
ものである。
【0013】この画像伝送システムにおける画像データ
送信側の符号化装置は、機能別ブロック構成を図2に示
してあるように、入力アナログビデオ信号をディジタル
化するアナログディジタル(A/D)変換器1と、この
A/D変換器1によりディジタル化された入力画像デー
タを時分割多重(TDM:Time Division Multiplex
ing )化するTDM処理部2と、このTDM処理部2に
よりTDM化された入力画像データにMCハイブリッド
DCT方式の符号化処理を施す動き適応画像符号化器3
と、この動き適応画像符号化器3により量子化されたD
CT係数の量子化データを可変長符号化する可変長符号
化器4と、この可変長符号化器4により可変長符号化さ
れたDCT係数の量子化データを蓄積しておくバッファ
メモリ5と、このバッファメモリ5に蓄積されたDCT
係数の量子化データを送出する回線インターフェース6
とからなる。
【0014】この画像データ送信側の符号化装置におい
て、入力アナログビデオ信号は、まずA/D変換器1に
よりディジタル化され、次いでTDM処理部2によりT
DMフォーマット化されて、輝度信号は3並列化され、
また、色差信号は線順次化され、輝度信号と会わせて4
並列の入力画像データに変換される。そして、動き適応
画像符号化器3は、上記TDM処理部2によりTDM化
された入力画像データに対して、上記TDM処理部2に
よりTDM化された入力画像データに対して、動き補償
処理部7により前フレームのデータとの間で動き補償を
行ない、その結果によって、DCT処理部8において残
差データをDCTしたり、現フィールドのデータをDC
Tしたりし、そのDCT係数を量子化器9により量子化
して出力する。この動き適応画像符号化器3により量子
化されたDCT係数の量子化データは、上記可変長符号
化器4により可変長符号化されて、上記バッファメモリ
5から上記回線インターフェース6を介して送出され
る。上記バッファメモリ5は、レート平滑化のためのも
ので、蓄積データ量に応じた制御信号を上記動き適応画
像符号化器3、可変長符号化器5へ制御信号をフィード
バックして、符号化される情報量を制御する。
【0015】また、この画像伝送システムにおける画像
データ受信側の復号化装置は、機能別ブロック構成を図
3に示してあるように、上述の如き符号化器から上記回
線インターフェース6を介して送出された画像データす
なわちDCT係数の量子化データを受信するための回線
インターフェース11と、この回線インターフェース1
1を介して受信されるDCT係数の量子化データを蓄積
しておくバッファメモリ12と、このバッファメモリ1
2に蓄積されたDCT係数の量子化データを可変長復号
化する可変長復号化器13と、この可変長復号化器13
により可変長復号化されたDCT係数の量子化データを
逆量子化する逆量子化器14と、この逆量子化器14に
より逆量子化されたDCT係数の逆量子化データを逆D
CTする逆DCT処理部15と、この逆DCT処理部1
5により逆DCTされた画像データに動き補償処理を施
す動き補償処理部16と、この動き補償処理部16によ
り動き補償処理の施された画像データについて、時分割
多重を解いて元の信号系列に戻す処理(TDDM:Tim
e Division De-Multiplexing )を行うTDDM処理
部17と、このTDDM処理部17により元の信号系列
に戻された画像データをアナログ化するディジタルアナ
ログ(D/A)変換器18とからなる。この画像データ
受信側の復号化装置では、上記画像データ送信側の符号
化装置と逆の処理を行い、受信したDCT係数の量子化
データからアナログビデオ信号を再生して出力する。
【0016】そして、この画像伝送システムにおける画
像データ送信側の符号化装置における上記動き適応画像
符号化器3は、本発明に係る動き適応画像符号化装置で
あって、その具体的な構成を図1に示してある。
【0017】この動き適応画像符号化器3は、上記TD
M処理部2からTDM化されたラスター走査順の入力画
像データが供給されるブロック化処理部31を備える。
このブロック化処理部31は、上記ラスター走査順の入
力画像データを空間配置における8×8個を1ブロック
とするブロックに分割し、ブロック順に時系列変換す
る。このブロック化処理部31によりブロック化された
画像データは、差分検出部32と動きベクトル検出部3
3に供給される。上記差分検出部32では、上記動きベ
クトル検出部33により検出された動きベクトルに基づ
いて、後述する動き補償処理部45により動き補償され
た1フレーム前の画像データと、上記ブロック化処理部
31によりブロック化された画像データとの差分を検出
する。また、上記動きベクトル検出部33では、1フレ
ーム前の画像データと入力画像データとから動きベクト
ルを求める。
【0018】また、上記動き適応画像符号化器3は、上
記ブロック化処理部31によりブロック化された画像デ
ータがローパスフィルタ34を介して供給されるととも
に、上記差分検出部32により検出された差分データと
がローパスフィルタ35を介して供給されるブロックパ
ワー算出部36と、上記ブロック化処理部31によりブ
ロック化された画像データと上記差分検出部32により
検出された差分データとが切り換えスイッチ37を介し
て供給されるDCT処理部38と、上記ブロックパワー
算出部36による検出出力に基づいて上記切り換えスイ
ッチ37の切り換え制御を行う切り換え制御部39を備
える。
【0019】上記ブロックパワー算出部36では、上記
ブロック化処理部31から上記ローパスフィルタ34を
介して供給される画像データのブロックパワーBIと、
上記差分検出部32から上記ローパスフィルタ35を介
して供給される差分データのブロックパワーBZを算出
する。また、上記切り換え制御部39は、上記ブロック
パワー算出部36により算出された各ブロックパワーB
I,BZが、 BI>BZ であれば、上記差分検出部32により検出された差分デ
ータを上記DCT処理部38に供給するフレーム間DC
Tモードとし、 BI≦BZ ならば、上記ブロック化処理部31からの画像データを
上記DCT処理部38に供給するフィールド内DCTモ
ードとするように、上記切り換えスイッチ37の切り換
え制御を行う。
【0020】そして、上記フレーム間DCTモードにお
いては、上記差分検出部32により検出された差分デー
タを上記DCT処理部38によりDCTし、また、上記
フィールド内DCTモードにおいては、上記ブロック化
処理部31によりブロック化された画像データを上記D
CT処理部38によりDCTする。
【0021】さらに、上記動き適応画像符号化器3は、
上記DCT処理部38によりDCTされた各ブロックの
画像データのDCT係数が供給される量子化器40と、
この量子化器40により量子化されたDCT係数の量子
化データが供給される逆量子化器41と、この逆量子化
器41により逆量子化された画像データのDCT係数が
供給される逆DCT処理部42を備える。上記量子化器
40は、上記DCT処理部38によりDCTされた各ブ
ロックの画像データのDCT係数を量子化し、その量子
化データを上述の可変長符号化器4に供給するともに、
上記逆量子化器41に供給する。そして、上記逆量子化
器41は、上記量子化器40により量子化されたDCT
係数の量子化データを逆量子化し、さらに、上記逆DC
T処理部42は、上記逆量子化器41により逆量子化さ
れた画像データのDCT係数を逆DCTする。
【0022】さらに、上記動き適応画像符号化器3は、
上記逆DCT処理部42により逆DCTされた画像デー
タが加算器43を介して供給される1フレームメモリ4
4と、上記1フレームメモリ42に記憶された画像デー
タについて、上記動きベクトル検出部33により検出さ
れた動きベクトルに基づいて動き補償を行う動き補償処
理部45を備える。上記加算器43は、上記逆DCT処
理部42により逆DCTされた画像データと上記動き補
償処理部45により動き補償のなされた画像データとを
加算し、その加算データを1フレーム前の画像データと
して上記1フレームメモリ44に供給する。なお、この
上記加算器43からの画像データは、上記量子化器40
からのコントロールフラグで切り換え制御される切り換
えスイッチ46の選択により直接又はローパスフィルタ
47を介して、上記1フレームメモリ44に供給される
ようになっている。上記ローパスフィルタ47は、x方
向,y方向それぞれブロックの境界を中心に3ピクセル
分についてローパスフィルタをかけるものである。
【0023】さらに、上記動き適応画像符号化器3は、
上記動きベクトル検出部33により検出された動きベク
トルが供給される分類処理部48と、この分類処理部4
8による分類出力と上記ブロックパワー算出部36によ
り算出された各ブロック毎のパワーとに基づいて、上記
量子化器40及び逆量子化器41の各量子化ステップ幅
を適応的に変化させる量子化ステップ幅制御部49など
を備えている。
【0024】上記分類処理部48では、上記動きベクト
ル検出部33ににおいて求めた動きベクトルMVx,M
Vyの絶対値とベクトルの傾きにより、図4のようにク
ラス分けを行なう。すなわち動きの絶対値が両方向とも
2以下の微小なものについては、特別に1つのクラスを
割り当て、それ以外は、ベクトルの傾きと方向とで33
クラスを割り当てる。この時点で、動きベクトルが実際
の動きに対して正確に求められていれば、注目するブロ
ックと、それに隣接するブロックとの間で、ベクトルの
相関があると考えられる。このような場合、ブロックの
クラスは等しくなる。反対に、動きが速すぎて動きベク
トルのサーチ範囲を越えている場合は、マッチングを採
ること事態が無意味になる。それにもかかわらず、動き
ベクトルを求めようとすると、サーチ範囲内で歪みが極
小なものを見つける。しかし、これは実際の動きとは無
関係なものであり、ブロック間でベクトルの相関を採る
と、クラスはランダムになる。動きがあまりに速すぎ
て、尾を引いている部分についても同様のことが言え
る。
【0025】また、この分類処理部48では、次のよう
なMAP ( Mode Assignment Procedure )処理を行う。
このMAP処理では、まず、対象となるブロックと、隣
接するブロックとの間でクラスを判定する。クラスが等
しければ、それらのブロックはサーチ範囲以内でマッチ
ングが採れた、いわゆる比較的ゆっくりとした動きのブ
ロックと見なす。一方、クラスが異なる場合は、比較的
速い動きであると判断する。
【0026】具体的には、図5のAに示すように、x方
向に右隣のブロックBLx と現ブロックBL0 のクラス
を比較する。クラスが等しければ、Q_step平面の
該当するブロック位置に1をたてる。また、クラスが等
しくなければ、Q_step平面の該当するブロック位
置は0のままとする。これを1フィールド分連続して行
う。次に、図5のBに示すように、y方向に下隣のブロ
ックBLy と現ブロックBL0 のクラスを比較する。ク
ラスが等しければ、Q_step平面の該当するブロッ
ク位置に1をたてる。また、クラスが等しくなければ、
Q_step平面の該当するブロック位置は0のままと
する。これを1フィールド分連続して行う。
【0027】このようにして、Q_step平面を形成
する。次に、イレギュラーブロックの包含を行なう。動
きベクトルの検出の際に、画像に含まれるエッジやノイ
ズの為に、周りのブロックのベクトルに比べ、イレギュ
ラーなものが求まることがある。MAP処理では、これ
を抑圧する。具体的には、図6のAに示すようにQ_s
tep平面において、x方向に見た場合、前後を他のモ
ードのブロックで挟まれた孤立したブロックBLXOにつ
いては、モードを反転し、前後のブロックで包含する形
とする。また、y方向についても、前後を他のモードの
ブロックで挟まれた孤立したブロックBLyOについて
は、モードを反転し、前後のブロックで包含する形とす
る。
【0028】すなわち、残差パワーの小さいブロックが
Q_step平面で速い動きの領域に入れられると、量
子化ステップ幅が粗くなり、再生画においてブロック歪
みとして目立つことが考えられる。これを防ぐために、
残差パワーにより、Q_step平面を修正する。
【0029】そして、上記量子化ステップ幅制御部47
では、上記分類処理ブロック39において、このように
して求められたQ_step平面により、量子化ステッ
プ幅のテーブルを引き、上記量子化器40及び逆量子化
器41の各量子化ステップ幅を適応的に変化させる。以
上のように、画像を動きが非常に速いブロックと、それ
以外の比較的ゆっくりした動きのブロックに分ける。注
目される領域は、静止領域あるいはゆっくりとした動領
域であると考えられるため、これに該当するブロックは
忠実に符号化される。一方、非常に速い動きと判定され
たブロックに対しては、目の追随性が低いことを考慮す
ると、必ずしも忠実に符号化する必要はない。換言すれ
ば粗く量子化することで、少ない情報量であっても再生
画に致命的な画質劣化が現われない様な適応化が可能で
ある。
【0030】また、動きが速い遅いだけのモードに終わ
らず、MC残差パワーによってQ_step平面を複数
持つようにすれば、適応化の幅も増加する。なお、入力
画像データとして、HDTV、4:2:2、等のコンポ
ーネント信号に加え、現行NTSC、PAL、SECA
M等のコンポジット信号もコンポーネント化すれば同様
に扱える。
【0031】
【発明の効果】本発明に係る動き適応画像符号化装置で
は、ブロック化された画像データを動きベクトルに従っ
てクラス分けし、ベクトル平面上で動きが速い領域のブ
ロックと動きが遅い領域のブロックに分け、動き適応量
子化として各々の領域のブロックごとに異なるビット割
当てを行なうので、低レートの符号化を行なうことがで
き、より低レートの光ファイバー、CATV等の伝送媒
体による画像通信アプリケーションに適用することがで
きる。例えば、HDTV信号を圧縮し、既存のネットワ
ークを使って伝送することができる。また、デジタルV
TR、CD−ROM等の蓄積媒体においては、従来より
大容量の記録が可能となる。
【0032】また、動きの速い領域と動きの遅い領域の
領域分割を、動きベクトルにより行なうことにより、目
の追随性に対する適応化を図ることができる。さらに、
動き適応の量子化として、速い動きに対しては粗い量子
化を、遅い動きに対しては細かい量子化を行なうことに
より、速い動き領域で稼いだ分の情報量を静止、あるい
はゆっくりした動き領域に割り当てることができ、視覚
的に画質改善が可能である。例えば、カメラの速いパニ
ングの際に情報量が急激に増加することを避けられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る動き適応画像符号化装置の構成を
示すブロック図である。
【図2】本発明に係る動き適応画像符号化装置を適用し
た画像データ伝送システムの送信側の構成を示すブロッ
ク図である。
【図3】同じく画像データ伝送システムの受信側の構成
を示すブロック図である。
【図4】図1に示した動き適応画像符号化装置における
分類処理部のクラス分けの内容を示す図である。
【図5】図1に示した動き適応画像符号化装置における
分類処理部のQ_step平面の作成処理を説明するた
めの図である。
【図6】同じく上記動き適応画像符号化装置における分
類処理部のQ_step平面の修正処理を説明するため
の図である。
【符号の説明】
3・・・・動き適応画像符号化器 33・・・・動き検出部 36・・・・ブロックパワー算出部 38・・・・DCT処理部 40・・・・量子化器 41・・・・逆量子化器 42・・・・逆DCT処理部 43・・・・フレームメモリ 48・・・・分類処理部 49・・・・量子化ステップ幅制御部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年1月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであり、動きの速いブロックに対しては粗く量子
化し、動きの遅いブロックに対しては細かく量子化する
ことができ、ブロック歪みや量子化歪みを視覚的に目立
たなくし得、良好な画質を得ることができる動き適応画
像符号化装置の提供を目的とする。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力画像データを空間配置におけるn×
    n個を1ブロックとするブロックに分割するブロック化
    手段と、 このブロック化手段からの各ブロックの画像データを直
    交変換する直交変換手段と、 この直交変換手段により直交変換された画像データの直
    交変換係数を量子化する量子化手段と、 この量子化手段により量子化された直交変換係数の量子
    化データを逆量子化する逆量子化手段と、 この逆量子化手段により逆量子化された画像データの直
    交変換係数を逆直交変換する逆直交変換手段と、 この逆直交変換手段により逆直交変換された画像データ
    を1フレーム分記憶する記憶手段と、 この記憶手段に記憶された画像データと入力画像データ
    とから各ブロックの動きベクトルを検出する動きベクト
    ル検出手段と、 この動きベクトル検出手段により検出された動きベクト
    ルに基づいて、各ブロックを動きの速い画像領域のブロ
    ックと動きの遅い画像領域のブロックとに分類する分類
    手段と、 上記直交変換手段により直交変換される画像データの各
    ブロック毎のパワーを算出するブロックパワー算出手段
    と、 このブロックパワー算出手段により算出された各ブロッ
    ク毎のパワーと上記分類手段による分類出力に基づい
    て、上記量子化手段及び逆量子化手段の各量子化ステッ
    プ幅を適応的に変化させる量子化ステップ幅制御手段と
    を備え、 上記量子化ステップ幅制御手段は、上記動きの速い画像
    領域のブロックに対しては粗い量子化ステップ幅を割り
    当て、また、上記動きの遅い画像領域のブロックに対し
    ては細かい量子化ステップ幅を割り当てる制御を行うこ
    とを特徴とする動き適応画像符号化装置。
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