JPH0511003A - ケーブル検索装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 多芯ケーブルにおける芯線間の対応関係を簡
単かつ高速に検索できるようにする。 【構成】 装置側コネクタ１は複数の端子１ａ、１ｂ、
１ｃを有し、ケーブル３の芯線３ａが接続される。記憶
回路１１は装置側コネクタ１の各端子１ａ、１ｂ、１ｃ
を特定する端子番号と各端子１ａ、１ｂ、１ｃ・・・に
接続される各芯線３ａの芯線情報とを対にして予め格納
している。駆動回路５は各端子１ａ、１ｂ、１ｃを
「Ｌ」電位にスキャン駆動する。検査端子９は装置側コ
ネクタ１に接続されたケーブル３の各芯線３ａの他端に
直接又は間接的に接続して各芯線３ａの「Ｌ」電位を検
出する。検索回路７は検査端子９を接続した芯線３ａが
「Ｌ」電位になったとき、これを「Ｌ」電位にした端子
に対応する芯線情報を記憶回路１１から検索する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はケーブル検索装置に係
り、特に多芯ケーブルにおいて芯線の両端の対応関係を
検索するケーブル検索装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、コンピュータおよびこの関連機器
の普及に伴い、これらを接続する多芯ケーブルが多量に
供給されるようになってきた。この種のケーブルは、コ
ンピュータや関連機器に応じたコネクタを両端に有して
おり、双方のコネクタ中の各端子が一定の接続関係にな
るように、ケーブルの両端において芯線と各端子を接続
する必要がある。

【０００３】従来、この種のケーブルの両端にコネクタ
を接続するには、ケーブルの一端側において各芯線をコ
ネクタの各端子に半田付けし、このコネクタの一の端子
に導通テスターやブザー回路の一端を接続するとともに
他端をケーブルの他端側芯線に順次接触させて導通又は
発音する芯線を探し、導通又は発音する芯線が存在しな
いときには別の端子との間で同様の動作を繰返し、該当
する芯線を別のコネクタの接続関係にある端子に半田付
けしていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにケーブルの一端側に接続したコネクタの各端子と他
端側の芯線との間を導通テスターやブザー回路で接続し
て対応関係を検索する手法では、検索作業が繁雑で作業
能率が劣り、生産性の向上および価格低減の障害となっ
ていた。本発明はこのような従来の欠点を解決するため
になされたもので、ケーブルの両端間の対応関係を簡単
かつ高速に検索できるケーブル検索装置の提供を目的と
する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために本発明は、複数の端子を有しこれら個々の端子
にケーブルの個々の芯線が接続される装置側コネクタ
と、これら各端子を特定する端子情報とそれら各端子に
接続される各芯線を特定する芯線情報とを対にして予め
格納した記憶回路と、それら各端子を順次特定電位に順
次切換え駆動する駆動回路と、その装置側コネクタに一
端が接続された各芯線の他端に直接又は間接的に接続し
て各芯線の他端における特定電位を検出する検査端子
と、この検査端子を接続した芯線が特定電位となったと
き上記駆動回路で特定電位にした端子に対応する芯線情
報を上記記憶回路から検索出力する検索回路とを有して
構成されている。

【０００６】

【作用】このような手段を備えた本発明では、装置側コ
ネクタの端子を特定する端子情報とこれら各端子に接続
される各芯線を特定する芯線情報とを対にして記憶回路
に予め格納しておけば、多芯ケーブルの個々の芯線を装
置側コネクタに接続し、駆動回路によってそれら各端子
を順次特定電位でスキャン駆動しながら検査端子で各芯
線の他端における特定電位を検出すると、その検査端子
を接続した芯線が特定電位となったとき検索回路が上記
駆動回路で特定電位にした端子に対応する芯線情報を上
記記憶回路から検索して出力する。

【０００７】

【実施例】以下本発明の実施例を図面を参照して説明す
る。図１は本発明に係るケーブル検索装置の概略を示す
ブロック図である。図において、装置側コネクタ１は複
数の端子１ａ、１ｂ、１ｃ・・・を有し、個々の端子１
ａ、１ｂ、１ｃ・・・に多芯のケーブル３の個々の芯線
３ａの一端がコネクタ（図示せず）を介して接続される
ようになっている。駆動回路５は、装置側コネクタ１の
各端子１ａ、１ｂ、１ｃ・・・を順次「Ｌ」レベルに切
換えスキャン駆動するものであり、検索回路７にも接続
されている。この検索回路７には検査端子９および記憶
回路１１も接続されている。

【０００８】検査端子９は、装置側コネクタ１に一端が
接続されたケーブル３の各芯線３ａの他端に直接又は間
接的に接続して各芯線３ａの他端における特定電位を検
出するものであり、記憶回路１１は装置側コネクタ１の
各端子１ａ、１ｂ、１ｃ・・・を特定する端子番号と各
端子１ａ、１ｂ、１ｃ・・・に接続される各芯線３ａを
特定する芯線情報とを対にして予め格納したものであ
る。検索回路７は、検査端子９を接続した芯線３ａが
「Ｌ」レベル電位となったとき、駆動回路５で「Ｌ」レ
ベル電位にした端子に対応する芯線情報を記憶回路１１
において検索し、その芯線情報を出力するものである。
芯線情報については後述する。

【０００９】次に、本発明のケーブル検索装置の具体的
な構成を図２のブロック図を用いて説明する。制御回路
１３は、本発明の主要な駆動制御や検索制御をなすＣＰ
Ｕと、このＣＰＵの動作プログラムを格納したＲＯＭ
と、インターフエース（Ｉ／Ｏ）とを有し、図１の検索
回路７にほぼ対応するものである。制御回路１３には、
操作スイッチ１５、駆動回路５、検査端子９、表示装置
１７、入力装置１９、メモリカード２１、プリンタ２３
およびピン表示装置２５等が接続され、制御回路１３が
これらを管理制御している。

【００１０】操作スイッチ１５は、装置本体（図５およ
び図７参照）の電源や後述する前検索処理開始、本検索
処理開始の指示の他、種々の指示を入力するスイッチで
あって装置本体のパネルに配置されている。駆動回路５
は、制御回路１３の指示の下に、装置側コネクタ１の各
端子（図２では図示せず）を図３に示すように順次
「Ｌ」レベル電位にスキャン駆動するものである。図３
では装置側コネクタ１が６４個の端子を有する例を示し
ている。なお、駆動回路５は各端子を順次「Ｈ」レベル
電位にスキャン駆動するよう形成可能である。要は、特
定電位をスキャン駆動すればよい。

【００１１】検査端子９は装置本体から伸びる検査用の
リード線を含み、図３の検査端子入力を２値信号にして
制御回路１３へ出力するものである。表示装置１７は、
操作スイッチ１５からの入力指示、制御回路１３からの
制御内容、制御回路１３で検索された端子番号等を表示
する例えば液晶表示装置であり、装置本体のパネルに配
置されている（図５および図７参照）。

【００１２】入力装置１９は、装置本体に配置されたコ
ネクタ２７からの「Ｌ」レベル電位を２値信号にして制
御回路１３へ出力するものである。コネクタ２７は、検
索するケーブル３の他端側コネクタが接続されるもので
あり、複数の端子（図示せず）を有している。このコネ
クタ２７も装置側コネクタであるが、単にコネクタとす
る。メモリカード２１は図１の記憶回路１１に相当し、
制御回路１３からの端子番項と、これに対応する他方の
コネクタ２７の端子番号をデータとして記憶する読み書
き可能なカード状の記憶手段であり、装置本体に着脱可
能に取り付けられている。

【００１３】プリンタ２３は、制御回路１３で検索され
た芯線番号やその芯線が接続されるコネクタ２７の端子
番号をプリントするものである。ピン表示装置２５は検
索した端子番号を表示するものであり、例えば比較的大
型の７セグメントＬＥＤ等で形成される。制御回路１３
は、操作スイッチ１５からの前検索処理指示に従い、駆
動回路５を駆動して装置側コネクタ１の各端子を１個ず
つ「Ｌ」レベル電位に切換えスキャンさせる一方、装置
側コネクタ１中の各端子を「Ｌ」レベル電位にしたと
き、同時に「Ｌ」レベル電位となったコネクタ２７中の
端子番号をそのコネクタ１中の端子番号に対応させ、こ
の対応関係をメモリカード２１へ格納する機能を有して
いる。この動作を便宜上前検索処理とする。

【００１４】また、制御回路１３は、操作スイッチ１５
からの本検索処理指示に従い、駆動回路５を駆動してコ
ネクタ１の各端子を順次「Ｌ」レベル電位に切換えスキ
ャンさせ、芯線３ａに接続した検査端子９が「Ｌ」レベ
ル電位になったとき、「Ｌ」レベル電位にした装置側コ
ネクタ１中の端子番号からメモリカード２１内を検索し
て対応する端子番号を出力し、ピン表示装置２５で表示
するとともに表示装置１７へも表示させる機能を有して
いる。この動作を便宜上本検索処理とする。

【００１５】次に本発明のケーブル検索装置の動作およ
び使用例を説明する例えば、図４に示すように一端側に
はコネクタ２９が既に接続され、他端側の芯線３ａが突
出しているケーブル３について、突出した芯線３ａに別
のコネクタを接続するために芯線３ａの対応関係を検索
する例を説明する。まず、図５に示すように、両端にコ
ネクタ２９、３１が接続された良品のケーブル３を用意
し、本発明のケーブル検索装置を搭載した装置本体３３
に配置したコネクタ１、２７にそれらコネクタ２９、３
１を接続し、図６のフローチャートを開始させる。

【００１６】すると、ステップ６０１で制御回路１３が
駆動回路５を駆動してコネクタ２９の各端子を１個ずつ
「Ｌ」レベル電位に切換えスキャン駆動する一方、並行
してステップ６０２では「Ｌ」レベル電位にしたコネク
タ２９の端子に対応するコネクタ３１中の端子を検索
し、コネクタ１、２７中の端子番号を互いに対応させて
図２のメモリカード２１へ格納し、前検索処理を実施す
る。次いで、図７に示すように、図４のケーブル３のコ
ネクタ２９を装置本体３３の装置側コネクタ１に接続
し、ステップ６０３で操作スイッチ１５からの本検索処
理指示があると、ステップ６０４にて制御回路１３が駆
動回路５を介してコネクタ２９の各端子を順次「Ｌ」レ
ベル電位に切換えスキャンする。

【００１７】これと並行してステップ６０５では、制御
回路１３が「Ｌ」レベル電位にした装置側コネクタ１中
の端子と同時に「Ｌ」レベル電位になった芯線３аを検
査端子９を介して検索する。そのため、装置本体３３か
ら伸びる検査端子９としてのリード線を作業者が一方の
手の指３５ａで握り、他方の手の指３５ｂでケーブル３
の芯線３ａに触れると、作業者を介して芯線３ａの
「Ｌ」レベル電位状態が制御回路１３に出力され、
「Ｌ」レベル電位にした端子と一致する装置側コネクタ
１の端子番号が検出される。

【００１８】続く、ステップ６０６では、装置側コネク
タ１の端子番号に対応する端子番号をメモリカード２１
から検索し、ステップ６０７でピン表示装置２５へ出力
して番号を表示させ、操作スイッチ１５から終了指示す
ることによって終了する。従って、作業者は、ピン表示
装置２５で表示された番号に基づいて、ケーブル３の芯
線３ａをコネクタ３１の端子に半田付けすれば、間違い
なく所定の端子に芯線３ａを接続できる。

【００１９】このように本発明のケーブル検索装置で
は、ケーブル３の一端側の芯線３ａを順次スキャン駆動
し、駆動した芯線３ａに対応する端子情報を予め記憶し
ておき、検索するケーブル３の一端側の芯線３ａを順次
スキャン駆動するとともに、個々の芯線３ａに検査端子
９を接触させて対応する端子番号を検索する構成とした
から、予め良品ケーブル３について芯線情報を記憶させ
ておけば、ケーブル３の芯線３ａに触れるだけでこの芯
線３ａを接続するコネクタ３１の端子番号を検索でき
る。

【００２０】そのため、ケーブル３にコネクタ３１を接
続する作業が簡単かつ早くなるうえ、誤接続も回避でき
る。しかも、ケーブル３の芯線３ａに作業者が触れるだ
けでコネクタ３１の端子番号を検索できるから、作業者
の手が開放され、作業能率が向上する。また、記憶回路
１１として着脱可能なメモリカード２１を用いるので、
芯線３ａに対応する端子情報をメモリカード２１に予め
格納させ、別のケーブル検索装置に装着して使用するこ
とも可能である。さらに、異なるコネクタ１、２７を複
数個設け、複数種類の対応関係をメモリカード２１内へ
格納し、操作スイッチ１５で切換えて各対応関係を検索
できるようにすることもできる。

【００２１】上述した実施例において、制御回路１３は
ケーブル３の芯線３ａが接続されるコネクタ３１の端子
番号を検索して表示する構成であったが、芯線３ａ自体
の芯線番号等を検索表示させることも可能であり、本発
明では芯線３ａに係る芯線情報を予め格納するとともに
この芯線情報を検索するように構成可能である。また、
本発明では、作業者等を介して検査端子９を間接的にケ
ーブル３の芯線３ａに電気的に接続する構成の他、検査
端子９を直接芯線３ａに電気的に接続する構成であって
もよい。なお、本発明ではケーブル３の一方に必ずコネ
クタ２９を接続して検索する必要はなく、直接芯線３ａ
を装置側コネクタ１に接続する構成も可能である。

【００２２】

【発明の効果】以上説明したように本発明は、装置側コ
ネクタの各端子を特定する端子情報とこの端子に接続さ
れる芯線を特定する芯線情報とを対にして予め格納した
記憶回路と、それら各端子を順次特定電位に切換え駆動
する駆動回路と、その装置側コネクタに一端を接続した
各芯線の他端に直接又は間接的に接続して各芯線の他端
における特定電位を検出する検査端子と、この検査端子
を接続した芯線が特定電位となったとき上記駆動回路で
特定電位にした端子に対応する芯線情報を上記記憶回路
で検索する検索回路とを設けて構成したから、ケーブル
の両端間の対応関係を簡単かつ高速に自動検索できる
し、コネクタ付きケーブルの生産性が向上するうえ、コ
ネクタと芯線の誤接続も回避できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るケーブル検索装置の概略を示すブ
ロック図である。

【図２】本発明のケーブル検索装置の具体的構成を示す
ブロック図である。

【図３】本発明のケーブル検索装置の動作を説明する動
作波形図である。

【図４】本発明のケーブル検索装置によって検索するケ
ーブルを示す図である。

【図５】本発明のケーブル検索装置の使用例を説明する
図である。

【図６】本発明のケーブル検索装置の動作を説明するフ
ローチャートである。

【図７】本発明のケーブル検索装置の使用例を説明する
図である。

【符号の説明】

１ 装置側コネクタ １ａ、１ｂ、１ｃ 端子 ３ ケーブル ５ 検査回路 ７ 検索回路 ９ 検査端子 １１ 記憶回路 １３ 制御回路（検索回路） １５ 操作スイッチ １７ 表示装置 １９ 入力装置 ２１ 記憶回路（メモリカード） ２３ プリンタ ２５ ピン表示装置 ２７、２９、３１ コネクタ ３３ 装置本体 ３５ａ、３５ｂ 指

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】 複数の端子を有しこれら個々の端子に多
   芯ケーブルの個々の芯線が接続される装置側コネクタ
   と、 前記各端子を特定する端子情報と前記各端子に接続され
   る前記各芯線を特定する芯線情報とを対にして予め格納
   した記憶回路と、 前記各端子を順次特定電位に順次切換え駆動する駆動回
   路と、 前記装置側コネクタに一端が接続された前記各芯線の他
   端に直接又は間接的に接続して前記各芯線の他端におけ
   る前記特定電位を検出する検査端子と、 この検査端子を接続した前記芯線が前記特定電位となっ
   たとき、前記駆動回路で特定電位にした端子に対応する
   前記芯線情報を前記記憶回路で検索して出力する検索回
   路と、 を具備することを特徴とするケーブル検索装置。