JPH0510930U - 台所用換気装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 建築現場での工事を少なくし、かつ、容易に
配設できるようにした構成の台所用の安全性の高い高効
率換気装置を得る。 【構成】 台所１の流し台２に備えるレンジ３の上方に
配置した熱交換型換気扇４と、該換気扇４の上方に配置
した、前記レンジ３に対する防火ダンパー５と、前記防
火ダンパー５経由の熱交換済給気入り口６１、及び前記
レンジ３付近に対する給気吹き出し口６２ａ，６２ｂを
側面に配置した偏平な密閉ボックス６とで台所用換気装
置Ａを構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、台所の流し台に備えるレンジの上方及び側方に配置する台所用換気 装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

台所の流し台に備えるレンジはその排気及び給気について充分に配慮する必要 がある。特に寒冷地では高気密住宅が近年増加していて、この場合、前記レンジ の排気は上方のフード付き排気ファン等で屋外に排出するが、レンジがガスレン ジである場合、このガスレンジに対する燃焼用空気の供給、すなわち給気を屋外 から取り入れることが多い。そして外気取り入れの場合レンジ付近の気温を下げ ないように、高温の排気と熱交換して、給気を加熱することがよく行われる。 この時の台所用換気装置の一般的な構成は換気ファン、排気ダクトと給気取り 入れダクトを含む給気排気熱交換器、熱交換済給気のレンジ付近への吹出口グリ ルからなる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記従来の構成では、頭上からの冷気流が不感である。そこで 現場合わせで中空壁を製作、配置し、その内部に給気導入ダクトを具合よく納 めてレンジの近くへ吹出すと改善されるが、製作と組立がきわめて煩雑であり、 熟練を要する。特に給気導入ダクトの配置と、外側の機器との連結を気密に行う ことに手間と時間がかかる。 本考案は建築現場での施工を少なくし、かつ、容易に実施できるようにした構 成の台所用換気装置を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る台所用換気装置は、流し台に備えるレンジの上方に配置した換気 扇と、該換気扇の上方に配置した給気排気熱交換器と、前記給気排気熱交換器に よる熱交換済給気入り口及び前記レンジに向けた給気吹き出し口とを側面に配置 してなる偏平な密閉ボックスとからなる。

【０００５】

【作用】

本考案の台所用換気装置は、換気扇と、給気排気熱交換器と、偏平な密閉ボッ クスとからなっていて、前記密閉ボックスが前記従来の熱交換済給気ダクトに相 当する。更にこの密閉ボックスはレンジの側方に配置していて、レンジ上方の換 気扇と、その上方の給気排気熱交換器の側方に来ることで、これら装置の側方支 持部材としても用いられる。

【０００６】

【実施例】

図１は本考案の台所用換気装置を用いた台所の一実施例の斜視図、図２は図１ の要部の側面図、図３は図１の別の要部の斜視図である。 図において、１は台所、２は流し台、３はレンジ、４は換気扇、５は防火ダン パーである。また、６は密閉ボックス、６１は熱交換済給気入り口、６２ａ，６ ２ｂは給気吹き出し口、Ａは台所用換気装置を示す。 図１に示すように、台所１のステンレス鋼板製の流し台２の側方にレンジ３が 配置されている。レンジ３はガスレンジであり、このレンジ３の上方位置にフー ド付の熱交換換気扇４を配置し、更に、その上方の給気口に防火ダンパー５を接 続する。この場合、図２に示すように、壁貫通とした給排気管４ｃと４ｄにより 、給気は外気を取り入れ、また、熱交換後の排気は屋外に放出する。 以上のレンジ３、熱交換換気扇４及び防火ダンパー５の側方に、偏平な密閉ボ ックス６を配置する。密閉ボックス６は木製枠体の外側を合板で包囲したもので 、台所１の流し台２の側方の間隙寸法、奥行き、及び天井高さに対応した寸法と して、工場で製作して建築現場に持ち込む。しかし、割合に簡単な形状であり、 場合によっては建築現場で製作もできる。

【０００７】 この密閉ボックス６の一方の側板に、図３に示すように、熱交換済給気入り口 ６１を明け、ここに防火ダンパー５経由の熱交換済給気管を連結する。そして、 下方のレンジ３の側方付近の上下に給気吹き出し口６２ａ，６２ｂを設ける。給 気吹き出し口６２ａ，６２ｂはいずれも横に細長い、ルーバ付の吹き出し口であ り、下方の給気吹き出し口６２ａから吹き出す給気がレンジ３の燃焼用空気とな り、上方の給気吹き出し口６２ｂからの給気は換気扇４のフード４１に向けて吹 き出し、レンジ３からの燃焼排気の排出を付勢する。なお、本実施例では前記密 閉ボックス６の一方の側板に換気扇４の運転モード表示機能付きスイッチ７を配 置した。スイッチ７には換気扇４の各操作モニタランプ類、自動手動切り換えス イッチ、手動操作の場合の強弱スイッチ及び配線とコネクター７ａ等を備えてい て、レンジフードとの接続を容易に行なえる。

【０００８】 本実施例の台所用換気装置Ａは以上のように構成していて、偏平な形状の密閉 ボックス６が前記従来の熱交換済給気用ダクトに相当する。従って給気排気熱交 換換気扇４の熱交換済給気管をこの密閉ボックス６の熱交換済給気入り口６１に 防火ダンパー５を経由して連結するだけで済み、従来のような給気導入ダクトや 吹出口ルーバーの配設と、これを覆う中空壁の設置とは共に不要となり、工事が 格段に簡単である。また、外観もきわめて簡素化される。この密閉ボックス６は 形状からして剛性が高く、この側方上部付近に配置するフード付き換気扇４の設 置にあたり、これらの側方の支持用部材として利用でき、非常に好都合である。 また、この密閉ボックス６の側板が大きいことで、レンジ３、及び換気扇４のフ ードの形態、寸法等に対応して、給気吹き出し口６２ａ，６２ｂの形状寸法、位 置等を自在に変更することができて、最適な燃焼、排気条件を得やすい。

【０００９】

【考案の効果】

本考案に係る台所用換気装置によれば、建築現場での工事が少なくて済み、き わめて容易、迅速に設置でき、燃焼に必要な空気（酸素）を燃焼器具の近傍に適 量供給可能となる。又、その上部にレンジフードへ向けて走る気流を作り排気効 率を高められる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示した斜視図である。

【図２】図１の要部の側面図である。

【図３】図１の別の要部の斜視図である。

【符号の説明】

１ 台所 ２ 流し台 ３ レンジ ４ 換気扇 ５ 防火ダンパー ６ 密閉ボックス ６１ 熱交換済給気入り口 ６２ａ，６２ｂ 給気吹き出し口 Ａ 台所用換気装置

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 流し台に備えるレンジの上方に配置した
   換気扇と、 該換気扇の上方に配置した給気排気熱交換器と、 前記給気排気熱交換器による熱交換済給気入り口及び前
   記レンジに向けた給気吹き出し口とを側面に配置してな
   る偏平な密閉ボックスとからなる台所用換気装置。