JPH05109118A - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JPH05109118A
JPH05109118A JP3297688A JP29768891A JPH05109118A JP H05109118 A JPH05109118 A JP H05109118A JP 3297688 A JP3297688 A JP 3297688A JP 29768891 A JP29768891 A JP 29768891A JP H05109118 A JPH05109118 A JP H05109118A
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JP
Japan
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optical recording
meth
recording medium
protective layer
photopolymerization initiator
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JP3297688A
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English (en)
Inventor
Eiichi Hashimoto
▲えい▼一 橋本
Aritami Yonemura
有民 米村
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温多湿雰囲気中においても光記録層の劣化
が防止され、耐熱性及び耐湿性の優れた光記録媒体の提
供。 【構成】 その光重合開始剤が次式 で示される(メタ)アクリル酸エステルを主成分とする
紫外線硬化型樹脂よりなる保護層又は/及び接着層を備
えた光記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光記録媒体、特に高温多
湿環境下においても耐熱性、耐湿性に優れた光記録媒体
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大容量メモリーの1つとして光デ
ィスクの商品化、開発が活発である。その中でも書替え
可能な光記録媒体として光磁気ディスクの実用化開発が
精力的に行われており、一部には市販も始まっている。
【0003】ところで、光磁気ディスクにおいては光磁
気記録膜が大気に接したまま保存されると、大気中の酸
素や水により選択的に腐蝕あるいは酸化されてしまい、
情報の記録、再生が不可能となる。
【0004】そこで、一般には、前記光磁気記録膜の表
面に保護層を設けた構成を有するものが多く研究されて
いる。従来、このような防湿性の保護層としては、Al
N、SiO2 等の無機物の真空蒸着膜等を設ける試みが
なされている。
【0005】かかる光磁気ディスクの代表的構成とし
て、次のものを挙げることができる。即ち、透明プラス
チック基板としてポリカーボネート、光磁気記録層にT
bFeCo膜を用い、プラスチック基板と光磁気記録層
の間の誘電体層及び光磁気記録層の保護膜としてSi3
4 を用いた媒体である。このように、光磁気記録膜は
両面もしくは片面から誘電体により保護された構造にな
っている。これにより光磁気記録膜が大気にさらされて
いる場合に比べ光磁気記録膜の寿命は相当長くなる。
【0006】ところが、この代表的構成の光磁気記録媒
体を80℃、85%RHの加速劣化試験にかけたとこ
ろ、100時間未満で記録膜にピンホールが発生し、C
/N及びBER(ビットエラーレート)の低下が認めら
れた。
【0007】このように、これらの方法によっては、保
護に用いる誘電体膜の膜厚は製膜速度の点から数千オン
グストロームの厚さが限界であり、防湿性が充分な保護
層は得られない。そのため、この保護層のみで光磁気記
録媒体の光磁気記録層の経時劣化を十分に改善すること
は困難である。
【0008】これに対して、常温硬化性の樹脂を保護層
に用いる例もあるが、2液型の樹脂では生産工程上に制
約があるばかりでなく、硬化までに水分、酸素の透過等
の影響があり、これが劣化をうながす等で充分な効果を
期待できない。
【0009】そこで、操作性に優れ、耐透湿性等もよい
紫外線硬化型樹脂を用いた保護層が前記無機保護層と組
み合わせてあるいは単独で広く使用されている。しか
し、この紫外線硬化型樹脂の保護層にも以下の問題があ
ることが見出された。すなわち、紫外線硬化型樹脂の保
護層においては、硬化速度を大きくするため、あるいは
大気下(O2 存在下)での紫外線照射による樹脂硬化を
効率よく行うため、光重合開始剤をより多く添加するこ
とが一般的である。例えば、分子量の大きい架橋性オリ
ゴマーとアクリル酸エステルとの混合物系の場合、光重
合開始剤は少くとも5重量%、好ましくは10重量%近
く添加することが普通である。
【0010】しかし、光重合開始剤は、硬化後の保護層
内で化学結合(架橋)することなく独立に存在している
ため、80℃、85%RHの如く高温高湿条件下では、
光重合開始剤の保護層内からのにじみ出し、あるいは光
重合開始剤自身の加水分解等により、保護層と接する記
録膜の劣化を促す等の悪影響があり、光磁気記録媒体の
寿命の点から問題であることがわかった。
【0011】
【発明の目的】本発明の目的は、保護層、接着層に用い
る紫外線硬化型樹脂の前記問題を解決し、高温多湿雰囲
気中においても光記録層の劣化が防止され、耐熱性及び
防湿性の優れた光記録媒体を提供することにある。
【0012】
【発明の構成】上記目的から本発明者らは紫外線硬化型
樹脂の改良を検討した結果、反応型光重合開始剤を用い
ることにより、硬化後の保護層内で光重合開始剤も架橋
により、架橋性オリゴマーや多官能のアクリル酸エステ
ル及び/又はメタアクリル酸エステル(以下「(メタ)
アクリル酸エステル」と略称することがある)と化学結
合により三次元構造を形成することができ、従って、従
来型の光重合開始剤の如く、高温高湿下でのにじみ出し
や加水分解の懸念を防止することができることを見い出
し、本発明に到達したものである。
【0013】すなわち、本発明は、以下の2発明からな
るものである。第1発明は透明プラスチック基板上に、
光記録層及び保護層を積層した光記録媒体において、前
記保護層が、(A)架橋性オリゴマー、(B)多官能
(メタ)アクリル酸エステル、(C)光重合開始剤から
主としてなり、前記光重合開始剤が次式(1)で示され
る(メタ)アクリル酸エステルを主成分とする紫外線硬
化型樹脂の硬化膜であることを特徴とする光記録媒体で
ある。
【0014】
【化2】
【0015】第2発明は、2枚のディスク状の透明プラ
スチック基板からなり、少くともその一方に、記録層を
積層し、且つ記録層が内側になるように透明プラスチッ
ク基板を接着層により接着させた貼合せ構造の光記録媒
体において、前記接着層が、(A)架橋性オリゴマー、
(B)多官能(メタ)アクリル酸エステル、(C)光重
合開始剤から主としてなり、該光重合開始剤が前記
(1)式で示される(メタ)アクリル酸エステルを主成
分とする紫外線硬化型樹脂の硬化膜であることを特徴と
する光記録媒体である。
【0016】本発明で用いる光重合開始剤は、次式
(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルからなる
反応性光重合開始剤を主成分とするもの、具体的には5
0重量%以上含有するものである。
【0017】
【化3】 具体的な例として次のものを挙げることができる。
【0018】
【化4】
【0019】さらに、上記の如き本発明の光重合開始剤
は、重合速度向上の面から市販のアセトフェノンやベン
ゾフェノン及びこれらの誘導体の光重合開始剤を上記反
応性光重合開始剤に併用することができる。かかる光重
合開始剤としては、具体的に、Darocure 1173 、Darocu
re 1116 (以上Merck 社)、Irgacure 651、Irgacure18
4、Irgacure 907(以上Ciba-Geigy社)等を挙げること
ができる。これらは、1種のみ使用することも、また2
種以上併用することもできる。併用できる範囲は50重
量%未満である。
【0020】光重合開始剤の使用量は、紫外線硬化樹脂
組成物100重量部に対し、少くとも0.3重量部、好
ましくは1.0重量部以上、特に好ましくは2.0重量
部以上である。
【0021】本発明で用いる架橋性オリゴマーの代表的
なものとして次のものを例示することができる。ポリエ
ステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)ア
クリレート、ポリウレタン(メタ)アクリレート、エポ
キシ(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリ
レート等である。これらの具体例として、さらに次のも
のを挙げることができる。
【0022】ポリブチレンアジペートジアクリレート、
ポリエチレングリコールジメタアクリレート、ポリプロ
ピレングリコールジアクリレート、(ポリエステルグリ
コールとイソシアナートからなる)ポリウレタンのジア
クリレート、スピログリコールウレタンジアクリレー
ト、ビスフェノールA型エポキシアクリレート、ビスフ
ェノールF型エポキシメタアクリレート、フェノールノ
ボラック型エポキシアクリレート、クレゾールノボラッ
ク型エポキシメタアクリレート、ポリジメチルシロキサ
ンジメタクリレート等。
【0023】これらのアクリレート類は実用性に富む架
橋性オリゴマーとして有用であるが、これら以外に不飽
和ポリエステルや側鎖に活性基を有するポリアミド、ポ
リウレタン、ポリエステル、ポリスルホン、ポリエーテ
ルスルホン、ポリフェニレンオキシド等の如き樹脂をア
クリル酸エステル変性したものも充分に使用できる。本
発明の架橋性オリゴマーは少くとも20重量%、好まし
くは25重量%以上用いることが望ましい。この架橋性
オリゴマーは、1種類でもよいし、2種以上を併用して
もよい。
【0024】本発明で用いる多官能のアクリル酸エステ
ル及び/またはメタアクリル酸エステルは少くとも15
重量%使用する。好ましくは20重量%以上であり、特
に好ましくは25重量%以上である。
【0025】多官能のアクリル酸エステル及び/または
メタアクリル酸エステルが15重量%より少ない場合、
紫外線により硬化した膜の架橋度が不足し、接着強力な
どの初期物性の低下のみならず湿熱雰囲気下における接
着力の低下が著しく実用的でない。
【0026】本発明で用いる多官能のアクリル酸エステ
ル及び/またはメタアクリル酸エステルの代表的なもの
として次のものを挙げることができる。
【0027】ポリエチレングリコールジアクリレート
(新中村化学工業社製、NKエステルA―200、同A
―400、同A―600等)、1,6―ヘキサンジオー
ルジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレ
ート、トリプロピレングリコールジアクリレート、エチ
レングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコー
ルジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタク
リレート(新中村化学工業社製、NKエステル3G、同
4G、同9G、同14G等)、1,6―ヘキサンジオー
ルジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタク
リレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート
(以上2官能)、トリメチロールプロパントリ(メタ)
アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)ア
クリレート(以上3官能)、テトラメチロールメタンテ
トラ(メタ)アクリレート、ヘキサメチレンジイソシア
ートとグリセリン付加物のジアクリレート・ジメタクリ
レート(以上4官能)、ジペンタエリスリトールヘキサ
アクリレート、及び次式(2)で示されるトリアクリレ
ート・トリメタアクリレート(以上6官能)等である。
【0028】
【化5】
【0029】実際に使用する紫外線硬化型樹脂には上記
の多官能(メタ)アクリレートの外に単官能(メタ)ア
クリレートを併用することが可能であり、粘度調節及び
硬化後の物性最適化の点から各種のアクリル酸エステル
を選ぶことができる。なお、単官能(メタ)アクリレー
トの含有量は50重量%未満が好ましい。この含有量が
50重量%以上になると、得られる膜の架橋度が不足
し、機械的強度不足、接着力不足等の問題が生じる。
【0030】以上の本発明を、以下光磁気記録媒体を例
に説明するが、本発明は光磁気記録媒体に限定されるも
のではなく、光磁気記録層と同様の劣化を伴なう光記録
層を用いる光記録媒体に広く適用できるものであること
は、その趣旨から明らかである。
【0031】図1、図2は本発明になる光磁気記録媒体
の代表構成例の部分側断面図である。図1は、基本構成
例であり、透明プラスチック基板1に設けた防湿等の保
護を兼ねた誘電体層2、光記録層3及び誘電体層などか
らなる無機保護層4の上に本発明の有機物保護層5を形
成させた記録媒体の例である。
【0032】図2は、本発明における後述の実施例の構
成図であり、透明プラスチック基板1に誘電体層2、光
記録層3、光干渉を兼ねた無機物保護層4及び反射層6
をこの順に積層させた上に本発明の有機物保護層5を形
成した記録媒体の例である。
【0033】これら本発明の有機物保護層5は、スパッ
タリング等により得られた光記録層3、または無機物保
護層4または反射層6の上にスピンコートあるいはロー
ルコート等により塗布して形成するのが普通である。塗
布厚みは0.5〜500μm、好ましくは2〜150μ
m、特に好ましくは5〜50μmである。次いで紫外線
照射により硬化接着させることができる。
【0034】上述の光磁気記録媒体は、有機物保護層を
除いてその構成は特に限定されず、公知の構成がそのま
ま適用できる。例えば透明基板としてはポリカーボネー
ト樹脂、アクリル樹脂等の透明プラスチック基板から、
誘電体層としてはZnS、SiO2 、AlN、Si3
4 、In2 3 等から、光磁気記録層としては、TbF
eCo、TbFeGd等のTbFe系の合金、あるいは
NdFeCo等のNdFe系合金、さらにはNdDyF
eCo合金等からなるものが挙げられる。中でも光磁気
記録層が耐湿性に乏しい例示のTbFeCo合金等に効
果が大きい。
【0035】また、反射層あるいは酸化防止の無機物保
護層として、TiあるいはAl等の金属層を介在させる
こともできる。
【0036】これら誘電体層、光磁気記録層、金属層等
は、常法例えばスパッタリング法等の物理蒸着法によっ
て形成される。
【0037】以下に本発明による上述の光磁気記録媒体
の実施例を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施
例によっていささかの限定を受けるものではない。
【0038】
【実施例1〜5、比較例1〜5】 (樹脂の調製例)下記組成の樹脂Aを遮光した雰囲気下
において、かきまぜ機を有するフラスコ内で充分に混合
して得た。
【0039】本発明の実施例用として、得られた樹脂A
に光重合開始剤として、下記の構造式(3)で示される
4―(2―アクリロイロキシエトキシ)フェニル(2―
ヒドロキシ―2―プロピル)ケトン(Merck 社品)(以
下「P1剤」と略称する)を用い、表1に示した各添加
量の組成の樹脂1〜5を調製した。
【0040】
【化6】
【0041】比較例用として、前記樹脂Aに通常用いら
れる市販の光重合開始剤Irgacure-651(Ciba-Geigy社)
(以下「P2剤」と略称する)を用い、各添加量の組成
の樹脂6〜10も同様にして調製した。
【0042】透明な光ディスク用のポリカーボネート基
板(130mmφ、厚さ1.2mm)の平滑な面に表1に示
した各サンプル樹脂をスピンコーターにより約10μm
厚さに塗布し、次いでN2 雰囲気下において80W/cm
の高圧水銀灯により照射して硬化させた。照射は、基板
を20rpmで回転させ、ランプより15cmの距離から
30秒間及び60秒間実施した。
【0043】照射後空冷した基板の硬化樹脂面を接触テ
ストによりタックの有無を見た。
【0044】また、接着性の評価として、クロスカット
テスト(10×10)を実施した。結果を表1に示し
た。
【0045】表1より表面タック及びクロスカットにお
いて、実施例用の反応性光重合開始剤P2剤を用いた樹
脂1〜5も、通常の光重合開始剤P1剤を用いた比較例
と同等であり、その性能が劣ることはないことがわか
る。なお、表1において光重合開始剤の添加量単位のP
HR(Parts per HundredResin )は樹脂100部に対
する添加重量部のことである。
【0046】
【表1】
【0047】(光磁気記録媒体の作成)マグネトロンス
パッタリング装置を用い、TbFeCo合金ターゲッ
ト、Si及びAlターゲットにより、ポリカーボネート
よりなる光ディスク用の透明プラスチック基板1上にS
3 4 (1,100オングストローム)からなる誘電
体層2、TbFeCo(250オングストローム)から
なる光磁気記録層3、Si3 4 (400オングストロ
ーム)からなる無機保護層4及びAl(500オングス
トローム)からなる反射層6をこの順に形成させた。
【0048】前述の樹脂1〜10をスピンコーターによ
り約10μmの厚さに均一に塗布し、反射層6の上に有
機保護層5を形成した。
【0049】次いで塗布した有機保護層5の側から80
W/cmの高圧水銀灯により紫外線を照射し樹脂を硬化さ
せることにより接着させ側面被覆の図2に示す光磁気記
録媒体を得た。
【0050】照射は、前述の樹脂1〜10の評価の場合
と同様にして、N2雰囲気下において60秒間実施し
た。
【0051】得られた媒体は、恒温恒湿槽で80℃、8
5%RHの雰囲気下に放置し、2,000時間までピン
ホールの発生と外観変化を追跡した。
【0052】使用樹脂と結果は表2に示した。なお同表
において外観変化の欄の「○」印は変化なしを示す。
【0053】実施例の結果は、80℃、85%RH雰囲
気下において2,000時間経過後もピンホール発生は
少く、且つ記録面の外観変化も認められない。
【0054】一方、比較例の場合、1,000時間経過
後からピンホールの増加が認められ、2,000時間経
過では、白化、変色及び腐蝕等の外観変化が認められ
る。これは有機保護層の硬化樹脂内に存在する未架橋の
光重合開始剤成分が高温高湿下で長時間放置されたため
分解等変化したことに起因すると推定される。
【0055】
【表2】
【0056】
【実施例6,7、比較例6】樹脂Aと同様にして、下記
組成の樹脂Bを調製した。
【0057】得られた樹脂Bに表3に示す各組成の光重
合開始剤を添加し、実施例用、比較例用の紫外線硬化型
樹脂を調製した。なお同表の光重合開始剤のP1剤は実
施例1〜5に用いた前述の4―(2―アクリロイロキシ
エトキシ)フェニル(2―ヒドロキシ―2―プロピル)
ケトンであり、P3剤はDarocure 1173 (Merck 社)で
ある。
【0058】実施例1〜5と同様にして、ポリカーボネ
ート基板上に反射膜まで該実施例と同じ構成に形成した
光磁気記録媒体上に、該実施例と同様にスピンコーター
により約10μmの厚さに前記紫外線硬化型樹脂を塗布
し、紫外線照射により硬化させて有機保護膜を形成し
た。
【0059】得られた各光磁気記録媒体について、光磁
気ディスクドライブを用いてバイトエラー率を測定し
た。
【0060】次いで、恒温恒湿槽(80℃、85%R
H)に放置し、1,000時間及び2,000時間経過
後のバイトエラー率を測定した。
【0061】初期のバイトエラー率との比を求め、表3
に示した。本発明の実施例6及び7の結果は、比較例7
に比べ80℃、85%RH雰囲気下2,000時間経過
後もバイトエラー率の増加が小さく、媒体の信頼性の点
で優れていることがわかる。
【0062】
【表3】
【0063】
【発明の効果】以上、本発明によれば、高温多湿雰囲気
下においても長期耐久性具体的には高接着性の長期維
持、記録膜の長期安定性の充分優れた光記録媒体が得ら
れる。特に、本発明は上述した如く記録膜劣化が問題と
なるTbFeCo系合金あるいはNdDyFeCo系合
金等の光磁気記録媒体に好適なもので、その信頼性向上
に大きな効果を発揮するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】光磁気記録媒体の基本構成例の部分側断面図。
【図2】実施例の構成例の部分側断面図。
【符号の説明】
1 透明プラスチック基板 2 誘電体層 3 光磁気記録層 4 無機保護層 5 有機保護層 6 反射層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明プラスチック基板上に、少くとも光
    記録層及び保護層を積層した光記録媒体において、前記
    保護層が、(A)架橋性オリゴマー、(B)多官能のア
    クリル酸エステル及び/又はメタアクリル酸エステル
    (以下「(メタ)アクリル酸エステル」と略称)、
    (C)光重合開始剤から主としてなり、該光重合開始剤
    が次式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルを
    主成分とする紫外線硬化型樹脂の硬化膜であることを特
    徴とする光記録媒体。 【化1】
  2. 【請求項2】 2枚のディスク状の透明プラスチック基
    板からなり、少くともその一方に、記録層を積層し、且
    つ記録層が内側になるように透明プラスチック基板を接
    着層により接着させた貼合せ構造の光記録媒体におい
    て、前記接着層が、(A)架橋性オリゴマー、(B)多
    官能の(メタ)アクリル酸エステル、(C)光重合開始
    剤から主としてなり、該光重合開始剤が前記(1)式で
    示される(メタ)アクリル酸エステルを主成分とする紫
    外線硬化型樹脂の硬化膜であることを特徴とする光記録
    媒体。
  3. 【請求項3】 前記紫外線硬化型樹脂は、架橋性オリゴ
    マーを20重量%以上、多官能(メタ)アクリル酸エス
    テルを15重量%以上、光重合開始剤を樹脂組成物10
    0重量部に対して0.3重量部以上含有し、単官能(メ
    タ)アクリル酸エステルの含有量が50重量%未満であ
    る請求項1又は2記載の光記録媒体。
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