JPH05107778A - 感光体 - Google Patents

感光体

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JPH05107778A
JPH05107778A JP27080991A JP27080991A JPH05107778A JP H05107778 A JPH05107778 A JP H05107778A JP 27080991 A JP27080991 A JP 27080991A JP 27080991 A JP27080991 A JP 27080991A JP H05107778 A JPH05107778 A JP H05107778A
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JP
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bis
resin
hydroxyphenyl
group
weight
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JP27080991A
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English (en)
Inventor
Hideaki Ueda
秀昭 植田
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 感光体形成時に塗液安定性に優れ、結着樹脂
として耐久性に優れている樹脂からなり、感光体特性に
優れた感光体を提供する。 【構成】 一般式[I] [式中、R,R,RおよびRは、独立して水素
原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、又はシ
クロアルキル基を;a、b、c、dは独立して0〜4の
整数を;Xは−(R)C(R)−(式中、RおよびR
は水素原子、CF、アルキル基又はアリール基を表
わし、RとRは一体となって環を形成してもよ
い)、−(CH)q−(qは0〜10の整数を表わ
す)、−O−,−S−,−SO−又は−SO−を表わ
す。nは0又は1の数を、pは20以上の整数を表わ
す]で表わされるジフェン酸樹脂からなる感光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、導電性支持体上に少
なくとも感光層が設けられてなる感光体に係り、具体的
には、感光層に用いられる結着樹脂に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に電子写真の方式としては、感光体
の感光層表面に帯電、露光を行って静電潜像を形成し、
これを現像剤で現像して可視化させ、この可視像をその
まま直接感光体上に定着させて複写像を得る直接方式、
また感光体上の可視像を紙などの転写紙上に転写し、そ
の転写像を定着させて複写像を得る粉像転写方式あるい
は感光体上の静電潜像を転写紙上に転写し、転写紙上の
静電潜像を現像・定着する潜像転写方式等が知られてい
る。
【0003】ここで、従来においては、このような電子
写真に使用する感光体の感光層を形成する光導電性材料
として、セレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛等の無機系
導電性材料を用いることが知られている。
【0004】これらの光導電性材料は、暗所で適当な電
位に帯電できること、暗所で電荷の散逸が少ないこと、
あるいは光照射によって速やかに電荷を散逸できること
などの数多くの利点をもっている反面、次のような各種
の欠点を有している。例えば、セレン系感光体では、製
造コストが高く、また熱や機械的な衝撃に弱いため取り
扱いに注意を要する。また、硫化カドミウム系感光体で
は、多湿の環境下で安定した感度が得られない点や、増
感剤として添加した色素がコロナ帯電による帯電劣化や
露光による光退色を生じるため長期にわたって安定した
特性を与えることができない欠点を有している。
【0005】また、従来においては、ポリビニルカルバ
ゾールをはじめとする各種の有機光導電性ポリマーを感
光層の形成に用いることも検討されてきた。これらのポ
リマーは、前述の無機系光導電性材料に比べて成膜性、
軽量性などの点で優れているが、未だ十分な感度、耐久
性および環境変化による安定性の点で無機系光導電性材
料に比べ、劣るという欠点があった。
【0006】そこで、これらの感光体における上記のよ
うな欠点を解決するため、近年において種々の研究開発
が行われ、感光層における電荷の発生と電荷の輸送とい
う機能を分離させ、アルミニウムや銅等の導電性支持体
上に、電荷発生層と電荷輸送層とを積層してなる機能分
離型の積層型感光体が提案されるようになった。
【0007】このような機能分離型の積層型感光体は、
一般に塗工によって生産することができ、極めて生産性
が高く、製造コストを安価にできると共に、その電荷発
生材料として適当な物質を選択することによって、感光
波長域を自由にコントロールできる等の利点があるた
め、近年広く利用されるようになった。
【0008】このような積層型感光体においても、電荷
保持性、高感度、繰り返し安定性、耐絶縁破壊性、耐摩
耗性、耐久性、耐湿性、転写性、クリーニング性、保存
安定性等の感光体としての基本的な条件を満足すること
が必要であり、また近年においては、このような感光体
をレーザープリンター等にも用いられるようになり、こ
のため、より高い画像信頼性や繰り返し安定性が要求さ
れるようになった。
【0009】そこで、このような積層型感光体において
は、転写後に感光体表面に残ったトナーをブレード等で
除去する場合における耐久性や、表面の傷や膜厚のむら
等による画像への影響を考慮し、通常は、電荷輸送層を
感光体の表面側に設けるようにしている。
【0010】ところが、このようにした積層型感光体に
おいても、感光体における膜厚のむら、感光体表面のク
リーニング不良、また湿度やオゾンによる劣化等によ
り、画像上に濃度むら等が発生し、数百枚連続してコピ
ーを行った場合には、画像に濃淡が生じたり、画像がぼ
ける等の問題があった。
【0011】特に、高い画像信頼性や繰り返し安定性が
要求されるレーザープリンター等の感光体として使用す
る場合においては、このような問題が大きな問題とな
り、レーザープリンター等においても好適に使用できる
感光体が要望されるようになった。
【0012】ここで、上記のような問題は、感光層、特
に電荷輸送層の塗布状態、例えばその塗工精度や、耐刷
時における機械的・物理的外力による傷、摩耗、劣化等
が大きな要因となり、この電荷輸送層の形成に使用する
結着剤樹脂の特性による影響が大きいということが分か
った。
【0013】このため、従来より電荷輸送層の形成に使
用する結着剤樹脂について種々の研究が行われ、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステルカ
ーボネート樹脂等が、耐摩耗性や感度等の電子写真特性
全般に与える影響の点で優れているということが分か
り、結着剤樹脂として広く利用されるようになった(例
えば、特開昭59−71057号公報、特開昭60−5
2855号公報、特開昭58−23028号公報、特公
昭61−55672号公報等)。
【0014】しかし、そのような樹脂を用いて電荷輸送
層を形成した場合には、下記の〜等の問題点がある
ことが明らかになった。 感光体作製時において、電荷輸送層を塗布する際、
用いる溶媒によっては塗工液が白化(ゲル化)したり、電
荷輸送層が容易に結晶化を起こし、結晶化した部分では
光減衰がなく、電荷は残留電位となって残り、画質上デ
ィフェクトとなって出現する。 電荷輸送層の塗布時に用いる溶媒によって、樹脂の
ソルベントクラックという現象が生じることがある。す
なわち、一度塗布形成された電荷輸送層を再び他の溶媒
にさらすことによって、電荷輸送層の機械的強度が著し
く低下するという現象が生じる。このような感光体を用
いて複写機中で長時間回転させると、電荷輸送層に亀裂
が生じ、それがコピー上にひび割れ模様となって現れ
る。 電荷輸送層は、下地との密着性が悪く、剥離しやす
いため、結局は耐刷寿命が短くなるという欠点がある。
ここで言う下地とは、通常の場合、電荷発生層を指す
が、正帯電型電子写真感光体のように導電体の上に電荷
輸送層及び電荷発生層を順次積層する場合には、導電体
が下地となり、また、電子写真特性の向上を目的に導電
体と電荷輸送層又は電荷発生層と電荷輸送層との間にブ
ロッキング層や中間層を設けた場合には、それらの層が
下地となる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記事情に
基づいてなされたものである。本発明の目的は、電荷輸
送層の結着樹脂として通常使用されているポリエステル
カーボネート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリー
ル樹脂を用いた従来の電子写真感光体に認められる上記
の問題点を解決し、電子写真感光体の作製時に塗工液が
白化(ゲル化)したり、ソルベントクラックを発生するこ
とがなく、長期間にわたって優れた機械的強度及び電子
写真特性を維持する実用上著しく優れた電子写真感光体
を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記問題点
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、感光層、特に感光
層を構成する電荷輸送層中に結着樹脂、すなわちポリア
リレート、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネー
ト等の合成に通常使用されていたテレフタール酸に代え
て、ジフェン酸(ビフェニル−2,2'−ジカルボン酸)を
使用して形成したポリアリレート又はポリエステルカー
ボネート樹脂を用いて感光体を形成することにより、従
来の電子写真感光体に認めるような上記のごとき問題点
がなく、感光体の作製時に塗工液が白化(ゲル化)したり
ソルベントクラックを発生することがなく、しかも、長
期使用期間にわたって優れた機械的強度及び電子写真特
性を維持することを見出し、この知見に基づいて本発明
を完成するに至った。
【0017】すなわち、本発明は導電性支持体上に感光
層を有する感光体において、感光層が一般式[I]で表わ
されるジフェン酸樹脂からなることを特徴とする感光体
に関する。
【化2】
【0018】一般式[I]中、R1、R2、R3およびR
4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、アリール基、又はシクロアルキル基を表わ
す。R1〜R4の具体例としては、例えば、フッ素原子、
塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子、メチル基、エ
チル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、1−メチルプロピル基、2−メチルプロピル基、te
rt−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオ
ペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、フェニ
ル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。な
お、R1〜R4は、それぞれ同一の基であってもよく、異
なった基であってもよい。a、b、c、dは独立して0〜4
の整数を表わす。
【0019】Xは−(R5)C(R6)−(式中、R5およびR
6は水素原子、−CF3、アルキル基又はアリール基を表
わす)、−(CH2)q−(qは0〜10の整数を表わす)、−
O−、−S−、−SO−又は−SO2−を表わす。 R5
とR6は一体となって環を形成してもよい。
【0020】pは20以上の整数を表わす。
【0021】前記−(R5)C(R6)−中のR5、R6の具体
例としては、水素原子、トリフルオロメチル基、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブ
チル基、1−メチルプロピル基、2−メチルプロピル
基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル
基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、フェニル基、ト
リル基、キシリル基、トリメチルフェニル基、エチルフ
ェニル基、ナフチル基、メチルナフチル基、ビフェニル
基など挙げることができる。これらの中でも特にメチル
基、フェニル基等が好ましい。なお、R5とR6とは、互
いに同一の基であってもよく、あるいは異なった基であ
ってもよい。
【0022】前記−(R5)C(R6)−の中でも特に好まし
いものとして、例えば、
【化3】 等を挙げることができる。
【0023】前記−(R5)C(R6)−の内、R5とR6が環
を形成したものの具体例としては、例えば、1,1−シ
クロペンチリデン基、1,1−シクロヘキシリデン基、
1,1−シクロオクチリデン基等を挙げることができ
る。これらの中でも、特に1,1−シクロヘキシリデン
基等が好ましい。
【0024】前記−(CH2)q−基の具体例としては、例
えば、メチレン基、ジメチレン基、トリメチレン基、テ
トラメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン
基、デカメチレン基などを挙げることができる。
【0025】一般式[I]中、n=0のとき、下記一般式
[II]:
【化4】 で表わされるジフェン酸のポリアリレートを表わしn=
1のとき下記一般式[III]:
【化5】 で表わされるジフェン酸のポリエステルカーボネート樹
脂を表わす。
【0026】一般式[II]で表わされるジフェン酸のポ
リアリレートは、下記一般式[IV]で表わされる二価フ
ェノールの1種又は2種以上とジフェン酸誘導体とを反
応させることにより得られる。
【化6】
【0027】一般式[III]で表わされるジフェン酸の
ポリエステルカーボネートは、上記一般式[IV]で表わ
される二価フェノールの1種又は2種以上とジフェン酸
誘導体をホスゲンとを反応させることにより得られる。
【0028】前記化1で表わされる二価フェノール類の
具体例としては、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタ
ン、1,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−
ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、4,4−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、1−フェニル−
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、4,4'
−ジヒドロキシテトラフェニルメタン、1,1−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルメタン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)スルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(3−メチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(3−メチル−4−
ヒドロキシフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)
−1−フェニルエタン、ビス(3−メチル−4−ヒドロ
キシフェニル)スルフィド、ビス(3−メチル−4−ヒド
ロキシフェニル)スルホン、ビス(3−メチル−4−ヒド
ロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(3−メチル−4
−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4'−ジヒ
ドロキシビフェニル、2,2−ビス(2−メチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(2−ブチル
−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ブタン、1,1
−ビス(2−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチ
ルフェニル)エタン、1,1−ビス(2−tert−ブチル−
4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロパン、1,1
−ビス(2−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチ
ルフェニル)ブタン、1,1−ビス(2−tert−ブチル−
4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)イソブタン、1,
1−ビス(2−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メ
チルフェニル)ヘプタン、1,1−ビス(2−tert−ブチ
ル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−1−フェ
ニルメタン、1,1−ビス(2−tert−アミル−4−ヒド
ロキシ−5−メチルフェニル)ブタン、ビス(3−クロロ
−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3,5−ジブ
ロモ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス
(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,
2−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジフルオロ−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジク
ロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(3−ブロモ−4−ヒドロキシ−5−ク
ロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ
−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5
−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−
ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−1−フ
ェニルエタン、ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフ
ェニル)エーテル、3,3'−ジフルオロ−4,4'−ジヒ
ドロキシビフェニル、1,1−ビス(3−シクロヘキシル
−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、
2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)
プロパン、1−フェニル−1,1−ビス(3−フェニル−
4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(3−フ
ェニル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、3,
3−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)ペン
タン、ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)ス
ルホン、3,3'−ジフェニル−4,4'−ジヒドロキシビ
フェニル、ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニ
ル)メタン、1−フェニル−1,1−ビス(3−フェニル
−4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(3−
フェニル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,2−ビ
ス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、
1,3−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)
プロパン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシ
フェニル)ブタン、1,4−ビス(3−フェニル−4−ヒ
ドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(3−フェニル
−4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルブタン、2,
2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)オク
タン、1,8−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェ
ニル)オクタン、ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフ
ェニル)エーテル、ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシ
フェニル)スルフィド、1,1−ビス(3−フェニル−4
−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン等を挙げること
ができる。
【0029】これらの中でも、特に2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、1−フェニル−1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)エタン、4,4'−ジヒドロキ
シテトラフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)スルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シ
クロヘキサン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、4,4'−ジヒドロキシビフェニ
ル、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、1−フェニル−1,1−ビス(3−フェニ
ル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(3
−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサ
ン、ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)スル
ホン等が好適に用いられる。
【0030】一般式[II]で表わされるジフェン酸のポ
リアリレート樹脂は、より具体的には、ジオール成分と
ジフェン酸とを溶融状態において、水が溜去するがジオ
ール成分は還流されるような条件下で、必要に応じて炭
酸ガス雰囲気下で反応させて得られる。あるいは、通常
のエステル交換反応により、ジフェン酸のジアルキルエ
ステル及びジオール成分を、触媒の存在下に150〜2
70℃の温度に加熱し、生成するアルコールを溜去する
ことによって得ることもできる。使用する触媒として
は、公知のもの、例えば、テトラブチルチタネート等の
有機チタネートや三酸化アンチモン等が挙げられる。更
に、ジフェン酸の酸クロリドとジオール成分を、通常の
界面重合法や溶液重合法に従って反応させても製造する
ことができる。
【0031】このようにして重合度(p)が20以上のジ
フェン酸のポリアリレートを得る。ジフェニン酸樹脂の
数平均分子量は1×104〜50×104が好ましい。1
×104より小さいと感光層の機械的強度が弱くなり、
50×104より大きいと塗液の粘度が高くなりすぎて
塗工性が悪くなる。
【0032】一般式[III]で表わされるジフェン酸の
ポリエステルカーボネート樹脂は、より具体的には、上
記のジオール成分とホスゲンとの反応により生成し、エ
ステル結合はジフェン酸及び/又はジフェン酸の塩化物
とジオール成分との脱水及び/又は脱塩酸により生成さ
せることができる。このポリエステルカーボネート樹脂
としては、ジオール成分を2種以上含んでいてもよい。
【0033】本発明のジフェン酸樹脂はゲル化すること
がなく、さらに高強度で耐刷性に優れた塗液を得ること
ができる。本発明のジフェン酸樹脂は、感光体形成用塗
液とした場合に、ゲル化しにくく、塗液安定性に優れて
いる。また、結着樹脂として、機械的強度があり、耐刷
性に優れている。
【0034】このようにして、本発明においては重合度
(p)が20以上のジフェン酸のポリエステルカーボネー
ト樹脂を得る。ジフェニン酸のポリエステルカーボネー
ト樹脂の数平均分子量は1×104〜50×104が好ま
しい。数平均分子量の値が1×104より小さいと感光
層の機械的強度が弱くなり、50×104より大きいと
塗液の粘度が高くなりすぎて塗工性が悪くなる。
【0035】感光体としては、導電性支持体上に電荷発
生層と電荷輸送層を積層した構成のもの、電荷輸送材料
と電荷発生材料を樹脂中に分散させた単層構成のもの
等、各種の形態が知られているが、本発明のジフェン酸
樹脂は、そのいずれの形態の感光体であっても、結着樹
脂として適用可能である。
【0036】以下に、本発明のジフェン酸樹脂を電荷輸
送層の樹脂として使用し、導電性支持体上に電荷発生層
と電荷輸送層を積層した構成の感光体を形成する場合に
ついて具体的に説明する。
【0037】ここで、この感光体における導電性支持体
としては、銅、アルミニウム、銀、鉄、ニッケル等の箔
ないしは板をシート状又はドラム状にしたものや、これ
らの金属をプラスチックフィルム等に真空蒸着、無電解
メッキ等によって付着させたもの、あるいは導電性ポリ
マー、酸化インジウム、酸化スズ等の導電性化合物の層
を同じく紙あるいはプラスチックフィルム等の支持体上
に塗布もしくは蒸着によって形成したもの等を使用する
ことができる。
【0038】そして、このような導電性支持体上に電荷
発生層を形成するにあたっては、電荷発生材料を導電性
支持体上に蒸着やプラズマ重合により、あるいは電荷発
生材料を適当な樹脂を溶解させた溶液中に分散させ、こ
の分散液を導電性支持体上に塗布し、乾燥させて形成す
る。なお、この電荷発生層については、その膜厚が0.
01〜2μm、好ましくは0.1〜1μmになるように
する。
【0039】ここで、電荷発生層に用いる電荷発生材料
としては、例えば、ビスアゾ系顔料、トリアリールメタ
ン系染料、チアジン系染料、オキサジン系染料、キサン
テン系染料、シアニン系色素、スチリル系色素、ピリリ
ウム系染料、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、インジ
ゴ系顔料、ペリレン系顔料、多環キノン系顔料、ビスベ
ンズイミダゾール系顔料、インダスロン系顔料、スクア
リリウム系顔料、フタロシアニン系顔料等の有機系顔料
及び染料や、セレン、セレン−ヒ素、セレン−テルル、
硫化カドミウム、酸化亜鉛、酸化チタン、アモルファス
シリコン等の無機材料を使用することができる。
【0040】また、この電荷発生材料と共に使用する樹
脂としては、例えば、飽和ポリエステル樹脂、ポリアミ
ド樹脂、アクリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、イオン架橋オレフィン共重合体(アイオノマー)、ス
チレン−ブタジエンブロック共重合体、ポリアリレー
ト、ポリカーボネート、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、セルロースエステル、ポリイミド、スチロール樹
脂、ポリアセタール樹脂、フェノキシ樹脂等の熱可塑性
結着剤、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹
脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、キシレン樹脂、ア
ルキッド樹脂、熱硬化性アクリル樹脂等の熱硬化結着
剤、光硬化性樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポ
リビニルピレン、ポリビニルアントラセン等の光導電性
樹脂を使用することができる。
【0041】そして、上記の電荷発生材料をこれらの樹
脂と共に、メタノール、エタノール、イソプロパノール
等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、シ
クロヘキサノン等のケトン類、N,N−ジメチルホルム
アミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、
ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノメチル
エーテル等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル等の
エステル類、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロルエ
チレン、四塩化炭素、トリクロルエチレン等の脂肪族ハ
ロゲン化炭化水素類あるいはベンゼン、トルエン、キシ
レン、リグロイン、モノクロルベンゼン、ジクロルベン
ゼン等の芳香族類等の有機溶剤に分散あるいは溶解させ
て調製した感光塗液を、上記の導電性支持体上に塗布
し、乾燥させて電荷発生層を設けるようにする。
【0042】ここで、上記のような塗布液を導電性支持
体上に塗布する方法としては、浸漬コーティング法、ス
プレーコーティング法、スピナーコーティング法、ブレ
ードコーティング法、ローラーコーティング法、ワイヤ
ーバーコーティング法等の色々なコーティング法を用い
ることができる。
【0043】そして、上記のようにして形成された電荷
発生層の上に電荷輸送層を設けるにあたっては、電荷輸
送材料と本発明のジフェン酸樹脂とを適当な溶剤に溶解
させ、この塗布溶液を上記の電荷発生層の上に塗布し、
これを乾燥させるようにする。この場合、電荷輸送層の
膜厚は3〜40μm、好ましくは5〜25μmとなるよ
うに形成する。また、電荷輸送層中の電荷輸送材料の含
有量は、上記結着剤樹脂1重量部に対して0.02〜2
重量部、好ましくは0.5〜1.2重量部となるように
する。なお、電荷輸送材料は2種以上組み合わせて使用
してもよい。
【0044】ここで、電荷輸送層の形成に使用する電荷
輸送材料としては、ヒドラゾン化合物、ピラゾリン化合
物、スチリル化合物、トリフェニルメタン化合物、オキ
サジアゾール化合物、カルバゾール化合物、スチルベン
化合物、エナミン化合物、オキサゾール化合物、トリフ
ェニルアミン化合物、テトラフェニルベンジジン化合
物、アジン化合物等色々なものを使用することができ
る。具体的には、例えばカルバゾール、N−エチルカル
バゾール、N−ビニルカルバゾール、N−フェニルカル
バゾール、テトラセン、クリセン、ピレン、ペリレン、
2−フェニルナフタレン、アザピレン、2,3−ベンゾ
クリセン、3,4−ベンゾピレン、フルオレン、1,2−
ベンゾフルオレン、4−(2−フルオレニルアゾ)レゾル
シノール、2−p−アニソールアミノフルオレン、p−ジ
エチルアミノアゾベンゼン、カジオン、N,N−ジメチ
ル−p−フェニルアゾアニリン、p−(ジメチルアミノ)ス
チルベン、1,4−ビス(2−メチルスチリル)ベンゼ
ン、9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセン、
2,5−ビス(4−ジエチルアミノフェニル)−1,3,5
−オキサジアゾール、1−フェニル−3−(p−ジエチル
アミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピ
ラゾリン、1−フェニル−3−フェニル−5−ピラゾリ
ン、2−(m−ナフチル)−3−フェニルオキサゾール、
2−(p−ジエチルアミノスチリル)−6−ジエチルアミ
ノベンズオキサゾール、2−(p−ジエチルアミノスチリ
ル)−6−ジエチルアミノベンゾチアゾール、ビス(4−
ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタ
ン、1,1−ビス(4−N,N−ジエチルアミノ−2−エ
チルフェニル)ヘプタン、N,N−ジフェニルヒドラジノ
−3−メチリデン−10−エチルフェノキサジン、N,
N−ジフェニルヒドラジノ−3−メチリデン−10−エ
チルフェノチアジン、1,1,2,2−テトラキス−(4−
N,N−ジエチルアミノ−2−エチルフェニル)エタン、
p−ジエチルアミノベンズアルデヒド−N,N−ジフェニ
ルヒドラゾン、p−ジフェニルアミノベンズアルデヒド
−N,N−ジフェニルヒドラゾン、N−エチルカルバゾ
ール−N−メチル−N−フェニルヒドラゾン、p−ジエ
チルアミノベンズアルデヒド−N−α−ナフチル−N−
フェニルヒドラゾン、p−ジエチルアミノベンズアルデ
ヒド−3−メチルベンズチアゾリノン−2−ヒドラゾ
ン、2−メチル−4−N,N−ジフェニルアミノ−β−
フェニルスチルベン、α−フェニル−4−N,N−ジフ
ェニルアミノスチルベン、ビスジエチルアミノテトラフ
ェニルブタジエン等の電荷輸送物質を、単独または2種
以上混合して使用する。
【0045】電荷輸送層の形成の際に使用する前記溶媒
の具体例としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、クロロベンゼン等の芳香族系溶媒、アセトン、メ
チルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン、メタ
ノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコー
ル、酢酸エチル、エチルセロソルブ等のエステル、四塩
化炭素、四臭化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、
テトラクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン等のエーテル、ジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシド、ジエチルホルムアミド
等を挙げることができる。これらの、溶媒は、1種単独
で使用してもよく、あるいは、2種以上を混合溶媒とし
て併用してもよい。
【0046】各層の塗布は公知のものなど各種の塗布装
置を用いて行うことができ、具体的には、例えば、アプ
リケーター、スプレーコーター、バーコーター、ディッ
プコーター、ロールコーター、ドクタプレード等を用い
て行うことができる。
【0047】本発明の電子写真感光体は、その作製時に
塗工液が白化(ゲル化)したり、ソルベントクラックを発
生することがなく、しかも、繰り返し長時間にわたって
使用しても、優れた、機械的強度及び電子写真特性を維
持する実用上著しく優れた電子写真感光体であり、各種
の電子写真分野に好適に利用することができる。
【0048】また、このように形成された電荷輸送層
は、クリーニング性が良くかつ耐摩耗性にも優れ、オゾ
ン等による劣化も受けにくくなり、電子写真特性全般、
特に、画像信頼性や繰り返し安定性に優れた積層感光体
が得られるようになる。
【0049】またこのため、この積層感光体は電子写真
複写機の感光体以外にも、レーザープリンター、CRT
プリンター、電子写真方式製版システム、光導電性トナ
ー等の電子写真応用分野においても好適に利用できる。
【0050】また、以上のようにして得られるいずれの
感光体においても、必要に応じて、導電性支持体と感光
層との間に中間層を、また感光層の表面に表面保護層を
設けることができる。
【0051】ここで、中間層に使用する材料としては、
ポリイミド、ポリアミド、ニトロセルロース、ポリビニ
ルブチラール、ポリビニルアルコール等のポリマーをそ
のまま、あるいはこれに酸化スズや酸化インジウム等の
低抵抗化合物を分散させたものや、酸化アルミニウム、
酸化亜鉛、酸化ケイ素等の蒸着膜が適当であり、その膜
厚が1μm以下になるように形成することが望ましい。
【0052】また、表面保護層に用いる材料としては、
アクリル樹脂、ポリアリール樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ウレタン樹脂等のポリマーをそのまま、または酸化
スズや酸化インジウム等の低抵抗化合物を分散させたも
の等が適当である。また、この有機プラズマ重合膜を使
用することもでき、この有機プラズマ重合膜には、必要
に応じて酸素、窒素、ハロゲン、周期律表第III族、
第V族の原子を含めることも可能である。なお、表面保
護層は、その膜厚が5μm以下になっていることが望ま
しい。以下、実施例を挙げて本発明を説明する。
【0053】実施例I−1 下記[化7]
【化7】 で表わされるビスアゾ化合物0.45重量部、ポリエス
テル樹脂(バイロン200; 東洋紡績社製)0.45重量
部とをシクロヘキサノン50重量部とともにサンドグラ
インダーを用いて分散させた。得られたビスアゾ化合物
の分散液をアルミニウムドラム(直径80φ)上に塗布し
た後、乾燥し、膜厚0.3μmの電荷発生層を形成し
た。この上にジスチリル化合物[化8]
【化8】 500重量部、およびポリエステルカーボネート樹脂
[化9]
【化9】 70重量部をテトラヒドロフラン500重量部に溶解し
た溶液を、乾燥膜厚が20μmになるように塗布し、乾
燥させて電荷輸送層を形成した。このようにして、2層
からなる感光層を有する積層型の感光体を作製した。
【0054】実施例I−2 τ型無金属フタロシアニン1重量部、ポリビニルブチラ
ール0.5重量部をテトラヒドロフラン(THF)50重
量部とともにサンドグラインダーにより分散させた。得
られた分散液をアルミドラム上に乾燥膜厚が0.2μm
となるように塗布した後、乾燥させて電荷発生層を形成
した。
【0055】この上に、ブタジエン化合物[化10]
【化10】 40重量部およびポリエステルカーボネート樹脂[化1
1]
【化11】 60重量部をジクロルエタン500重量部に溶解した溶
液を、乾燥膜厚が25μmになるように塗布し、乾燥さ
せて電荷輸送層を形成した。このようにして2層からな
る感光層を有する積層型感光体を作製した。
【0056】実施例I−3〜I−5 実施例I−2で用いたポリエステルカーボネート樹脂の
代わりに、以下のアリール樹脂を用いること以外は、実
施例I−2と同様にして感光体を作製した。
【化12】
【0057】実施例I−6 チタニルフタロシアニン顔料0.5重量部、フェノキシ
樹脂0.2重量部およびブチラール重量部0.3重量部
をシクロヘキサノン50重量部とともにサンドミルを用
いて分散させた。得られたチタニルフタロシアニン顔料
の分散液をアルミニウムドラム(直径80φ)上に、乾
燥膜厚が0.15μmとなるように塗布乾燥し、電荷発
生層を形成した。
【0058】この電荷発生層の上に、下記[化13]
【化13】 で表わされるジアミノ化合物70重量部、下記[化1
4]
【化14】 で表わされるポリエステルカーボネート樹脂25重量部
および下記[化15]
【化15】 で表わされるポリエステルカーボネート樹脂45重量部
を、1,4−ジオキサン400重量部、シクロヘキサノ
ン100重量部に溶解した溶液を、乾燥膜厚が20μm
になるように塗布し、乾燥させて電荷輸送層を形成し
た。このようにして2層からなる感光層を有する積層型
感光体を作製した。
【0059】実施例I−7 下記[化16]
【化16】 で表わされるピスアゾ顔料0.45重量部とポリビニル
ブチラール樹脂0.45重量部をシクロヘキサン50重
量部とともにサンドグライダーにより分散させた。得ら
れたビスアゾ顔料の分散液をアルミニムドラム上に塗布
した後、乾燥させて厚さ0.3μmの電荷発生層を形成
した。
【0060】この電荷発生層の上に、下記[化17]
【化17】 で表わされるスチリル化合物50重量部および下記[化
18]
【化18】 で表わされるポリエステルカーボネート樹脂を各25重
量部をテトラヒドロフラン400重量部に溶解させた溶
液を、乾燥膜厚が20μmとなるように塗布乾燥し、電
荷輸送層を形成した。このようにして2層からなる感光
層を有する積層型感光体を作製した。
【0061】実施例I−8 実施例I−7において、電荷輸送層に使用するポリエス
テルカーボネート樹脂として下記[化19]
【化19】 で表わされる共重合物を使用した以外、実施例I−7と
同様にして2層からなる感光層を有する積層型感光体を
得た。
【0062】比較例1 実施例I−1において、電荷輸送層に使用する樹脂を下
記[化20]
【化20】 で表わされる樹脂に代える以外は、実施例I−1と同様
にして感光体を作製した。
【0063】比較例2
【0064】実施例I−1において、電荷輸送層に使用
する樹脂を下記[化21]
【化21】 で表わされるポリカーボネート樹脂に代える以外は、実
施例I−1と同様にして感光体を作製した。
【0065】実施例II−1 下記[化22]:
【化22】 で表わされるビスアゾ化合物0.45重量部、ポリエス
テル樹脂(バイロン200; 東洋紡績社製)0.45重量
部とをシクロヘキサノン50重量部とともにサンドグラ
イダーを用いて分散させた。得られたビスアゾ化合物の
分散液をアルミニムドラム(直径80φ)上に塗布乾燥
し、膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。この上に
ジスチリル化合物[化23]:
【化23】 500重量部、およびアリール樹脂[化24]:
【化24】 70重量部をテトラヒドロフラン50重量部に溶解した
溶液を、乾燥膜厚が20μmになるように塗布乾燥し、
電荷輸送層を形成した。このようにして2層からなる感
光層を有する積層型の感光体を作製した。
【0066】実施例II−2 τ型無金属フタロシアニン1重量部、ポリビニルブチラ
ール0.5重量部をテトラヒドロフラン(THF)50重
量部とともにサンドグライダーにより分散させた。得ら
れた分散液をアルミニムドラム上に乾燥膜厚が0.2μ
mとなるように塗布乾燥し、電荷発生層を形成した。
【0067】この上にブタジエン化合物[化25]:
【化25】 40重量部およびアリール樹脂[化26]:
【化26】 60重量部をジクロルエタン500重量部に溶解した溶
液を、乾燥膜厚が25μmになるように塗布し、乾燥さ
せて電荷輸送層を形成した。このようにして2層からな
る感光層を有する積層型感光体を作製した。
【0068】実施例II−3〜II−5 実施例II−2で用いたアリール樹脂の代わりに、以下
のアリール樹脂を用いること以外は、実施例II−2と
同様にして感光体を作製した。
【化27】
【0069】実施例II−6 チタニルフタロシアニン顔料0.5重量部、フェノキシ
樹脂0.2重量部およびブチラール樹脂0.3重量部を
シクロヘキサノン50重量部とともにサンドミルを用い
て分散させた。得られたチタニルフタロシアニン顔料の
分散液をアルミニウムドラム(直径80φ)上に、乾燥膜
厚が0.15μmとなるように塗布乾燥し、電荷発生層
を形成した。
【0070】この電荷発生層の上に、下記[化28]:
【化28】 で表わされるジアミノ化合物70重量部、下記[化2
9]:
【化29】 で表わされるアリール樹脂25重量部および下記[化3
0]:
【化30】 で表わされるアリール樹脂45重量部を、1,4−ジオ
キサン400重量部、シクロヘキサノン100重量部に
溶解した溶液を、乾燥膜厚が20μmになるように塗布
し、乾燥させて電荷輸送層を形成した。このようにして
2層からなる感光層を有する積層型感光体を作製した。
【0071】実施例II−7 下記[化31]:
【化31】 で表わされるビスアゾ顔料0.45重量部とポリビニル
ブチラール樹脂0.45重量部をシクロヘキサノン50
重量部とともにサンドグライダーにより分散させた。得
られたビスアゾ顔料の分散液をアルミニムドラム上に塗
布した後、乾燥させて厚さ0.3μmの電荷発生層を形
成した。
【0072】この電荷発生層の上に、下記[化32]:
【化32】 で表わされるスチリル化合物50重量部および下記[化
33]:
【化33】 で表わされるポリアリレート樹脂50重量部をテトラヒ
ドロフラン400重量部に溶解させた溶液を、乾燥膜厚
が20μmとなるように塗布乾燥し、荷輸送層を形成し
た。このようにして2層からなる感光層を有する積層型
感光体を作製した。
【0073】実施例II−8 実施例II−7において、電荷輸送層に使用するポリア
リレート樹脂として下記[化34]:
【化34】 で表わされる共重合物を使用した以外、実施例II−7
と同様にして2層からなる感光層を有する積層型感光体
を得た。
【0074】比較例II−1 実施例II−1において電荷輸送層に使用する樹脂を下
記[化35]:
【化35】 で表わされる樹脂を使用する以外は、実施例II−1と
同様にして感光体を作製した。得られた感光体を市販の
電子写真複写機(ミノルタカメラ社製; EP−470Z)
に組み込み−6KVのコロナ放電により帯電させ、初期
表面電位V0(V)、表面電位が初期表面電位の半分に減
衰するために必要な露光量(以下、半減露光量という)E
1/2(lux・sec)、1秒間暗中に放置したときの初期電位の
減衰率DDR1(%)で測定した。結果を表1に示す。
【0075】
【表1】
【0076】さらに実施例I−1、実施例I−2、実施
例II−1、実施例II−2、比較例I−1、比較例I
−2、比較例II−1の感光体について、複写画像を1
0,000枚とった前後のV0、E1/2、残留電位(V
R(V))および膜厚を測定した結果を表2に示す。
【0077】
【表2】
【0078】また、実施例I−1〜I−8およびII−
1〜II−8の電荷輸送層用の塗布液は1ケ月を経過し
てもほとんど変化がなかったが、比較例I−1、I−
2、II−1の塗布液は、1週間で白濁し、ゲル化がは
じまった。
【0079】
【発明の効果】本発明のジフェン酸樹脂を用いることに
より、高感度でクリーニング性、耐摩耗性、耐久性に優
れ、繰り返し使用に対する疲労か少なく、電子写真特性
の安定した感光体を提供することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に感光層を有する感光体
    において、感光層が一般式[I]で表わされるジフェン酸
    樹脂からなることを特徴とする感光体: 【化1】 [式中、R1、R2、R3およびR4は、独立して水素原
    子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、又はシク
    ロアルキル基を表わす;a、b、c、dは独立して0〜4の
    整数を表わす;Xは−(R5)C(R6)−(式中、R5および
    6は水素原子、CF3、アルキル基又はアリール基を表
    わす)、−(CH2)q−(qは0〜10の整数を表わす)、−
    O−、−S−、−SO−又は−SO2−を表わす; R5
    6は一体となって環を形成してもよい;nは0又は1の
    数を表わす;pは20以上の整数を表わす]。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20090232551A1 (en) * 2006-01-06 2009-09-17 Mitsubishi Chemical Corporation Electrophotographic photosensitive member, image forming device using same, and electrophotographic photosensitive member cartridge
JP2018087941A (ja) * 2016-11-30 2018-06-07 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 電子写真感光体

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