JPH0510775B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0510775B2 JPH0510775B2 JP17869683A JP17869683A JPH0510775B2 JP H0510775 B2 JPH0510775 B2 JP H0510775B2 JP 17869683 A JP17869683 A JP 17869683A JP 17869683 A JP17869683 A JP 17869683A JP H0510775 B2 JPH0510775 B2 JP H0510775B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- component composition
- electrode
- composite metal
- arc
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 claims description 41
- 239000002184 metal Substances 0.000 claims description 41
- 239000010949 copper Substances 0.000 claims description 39
- 239000002131 composite material Substances 0.000 claims description 29
- 239000011651 chromium Substances 0.000 claims description 16
- 229910000963 austenitic stainless steel Inorganic materials 0.000 claims description 8
- 229910052802 copper Inorganic materials 0.000 claims description 8
- 229910052750 molybdenum Inorganic materials 0.000 claims description 7
- RYGMFSIKBFXOCR-UHFFFAOYSA-N Copper Chemical compound [Cu] RYGMFSIKBFXOCR-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 6
- 229910052804 chromium Inorganic materials 0.000 claims description 6
- VYZAMTAEIAYCRO-UHFFFAOYSA-N Chromium Chemical compound [Cr] VYZAMTAEIAYCRO-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 3
- ZOKXTWBITQBERF-UHFFFAOYSA-N Molybdenum Chemical compound [Mo] ZOKXTWBITQBERF-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 3
- 239000011733 molybdenum Substances 0.000 claims description 3
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 52
- 239000000463 material Substances 0.000 description 12
- 239000002245 particle Substances 0.000 description 10
- 238000002844 melting Methods 0.000 description 9
- 230000008018 melting Effects 0.000 description 9
- 239000000843 powder Substances 0.000 description 9
- 239000006185 dispersion Substances 0.000 description 7
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 5
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 5
- 238000003466 welding Methods 0.000 description 5
- XEEYBQQBJWHFJM-UHFFFAOYSA-N Iron Chemical compound [Fe] XEEYBQQBJWHFJM-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- PXHVJJICTQNCMI-UHFFFAOYSA-N nickel Substances [Ni] PXHVJJICTQNCMI-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- 230000001590 oxidative effect Effects 0.000 description 4
- 238000005219 brazing Methods 0.000 description 3
- 238000005520 cutting process Methods 0.000 description 3
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 3
- 150000002739 metals Chemical class 0.000 description 3
- 239000011812 mixed powder Substances 0.000 description 3
- 238000010008 shearing Methods 0.000 description 3
- XKRFYHLGVUSROY-UHFFFAOYSA-N Argon Chemical compound [Ar] XKRFYHLGVUSROY-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 229910045601 alloy Inorganic materials 0.000 description 2
- 239000000956 alloy Substances 0.000 description 2
- PNEYBMLMFCGWSK-UHFFFAOYSA-N aluminium oxide Inorganic materials [O-2].[O-2].[O-2].[Al+3].[Al+3] PNEYBMLMFCGWSK-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 2
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 2
- 238000009792 diffusion process Methods 0.000 description 2
- 239000007772 electrode material Substances 0.000 description 2
- 239000011148 porous material Substances 0.000 description 2
- 238000007789 sealing Methods 0.000 description 2
- 230000035939 shock Effects 0.000 description 2
- WFKWXMTUELFFGS-UHFFFAOYSA-N tungsten Chemical compound [W] WFKWXMTUELFFGS-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 229910052721 tungsten Inorganic materials 0.000 description 2
- 239000010937 tungsten Substances 0.000 description 2
- IJGRMHOSHXDMSA-UHFFFAOYSA-N Atomic nitrogen Chemical compound N#N IJGRMHOSHXDMSA-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229910001152 Bi alloy Inorganic materials 0.000 description 1
- 101100184531 Drosophila melanogaster Mo25 gene Proteins 0.000 description 1
- UFHFLCQGNIYNRP-UHFFFAOYSA-N Hydrogen Chemical compound [H][H] UFHFLCQGNIYNRP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229910001030 Iron–nickel alloy Inorganic materials 0.000 description 1
- 101100494453 Mus musculus Cab39 gene Proteins 0.000 description 1
- 229910052786 argon Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910052797 bismuth Inorganic materials 0.000 description 1
- JCXGWMGPZLAOME-UHFFFAOYSA-N bismuth atom Chemical compound [Bi] JCXGWMGPZLAOME-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000000919 ceramic Substances 0.000 description 1
- 238000003776 cleavage reaction Methods 0.000 description 1
- 239000010941 cobalt Substances 0.000 description 1
- 229910017052 cobalt Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000004020 conductor Substances 0.000 description 1
- 238000007872 degassing Methods 0.000 description 1
- 230000003111 delayed effect Effects 0.000 description 1
- 229910001873 dinitrogen Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 239000007789 gas Substances 0.000 description 1
- 239000011521 glass Substances 0.000 description 1
- 230000001939 inductive effect Effects 0.000 description 1
- 230000003993 interaction Effects 0.000 description 1
- 229910052742 iron Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000000034 method Methods 0.000 description 1
- 229910052759 nickel Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000007017 scission Effects 0.000 description 1
- 230000003068 static effect Effects 0.000 description 1
- 238000012795 verification Methods 0.000 description 1
Landscapes
- High-Tension Arc-Extinguishing Switches Without Spraying Means (AREA)
Description
産業上の利用分野
本発明は、真空インタラプタに係り、特に磁気
駆動形の電極を備えた真空インタラプタに関す
る。 従来技術 磁気駆動形の電極を備えた真空インタラプタ
は、アークを含む電流通路を往復ループ状にする
ことによつて生じる磁界とアーク電流との相互作
用によりアークを駆動し、電極の局部的な溶融を
防いで電流しや断能力の向上を図るものである。
一般に、磁気駆動形の電極は、第1図に示すよう
に、真空容器(図示省略)内に相対的に接近離反
自在に導入した1対の電極棒1(一方のみを示
す)の内端部には、スパイラル状またはスクリユ
ー状等の複数のアークぺダルを有するアーク駆動
部2が固着されている。そして、このアーク駆動
部2の中央部には、リング状またはボタン状の接
触部3が設けられている。 ところで、真空インタラプタの電極材料は、次
に示す()〜()の諸特性が要求されてい
る。 (i) しや断性能が高いこと (ii) 耐電圧が高いこと (iii) 消耗が少ないこと (iv) さい断値が小さいこと (v) 接触抵抗が小さいこと (vi) 溶着力が小さいこと 電極材料は、真空インタラプタにとつて最も重
なものであり、上記各特性を全て満足することが
最も望ましい。 従来、例えば特開昭53−21777号公報に開示さ
れたオーステナイト系ステンレス鋼と銅(Cu)
との複合金属によりアーク駆動部2を形成すると
ともに、接触部3をCuにビスマス(Bi)を含有
せしめたCu−Bi合金により形成した磁気駆動形
の電極が知られている。しかしながら、かかる電
極は、大電流しや断能力、耐溶着性および接触抵
抗に優れてはいるものの、高電圧用としては不向
きである。 また、高電圧用としては、前記オーステナイト
系ステンレス鋼とCuとの複合金属によりアーク
駆動部2を形成するとともに、接触部3を特公昭
54−36121号公報に記載されている20重量%のCu
と80重量%のタングステン(W)とからなる材料
(以下「20Cu−80W」という)により形成した電
極が知られている。しかし、この電極は、事故電
流の如き大電流をしや断することが困難であると
いう欠点を有する。 昨今、特に、系統拡張に伴う昇流、昇圧に対処
すべく、電流しや断能力と絶縁耐力との両方に優
れた電極が要望されているが、上記の如く従来の
電極においては、電流しや断能力と絶縁耐力とを
両方同時に満足するものではなかつた。 発明の目的 本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもの
で、大電流、高電圧のしや断に供し得る磁気駆動
形の電極を備えた真空インタラプタを提供するこ
とを目的とする。 発明の構成 かかる目的を達成するために、本発明は、真空
容器内に1対の電極棒を相対的に接近離反自在に
導入するとともに、各電極棒の内端部に接触部と
アーク駆動部とからなる磁気駆動形の電極をそれ
ぞれ固着してなる真空インタラプタにおいて、前
記各電極の接触部を銅20〜70重量%、クロム5〜
70重量%およびモリブデン5〜70重量%からなる
複合金属により形成するとともに、アーク駆動部
をオーステナイト系ステンレス鋼30〜70重量%お
よび銅30〜70重量%からなる複合金属により形成
したものである。 実施例 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明す
る。 第2図は本発明の一実施例を示す真空インタラ
プタの縦断面図で、この真空インタラプタは、真
空容器4内に1対の電極棒5,5を相対的に接近
離反自在に導入するとともに、各電極棒5,5の
内端部に磁気駆動形の電極6,6をそれぞれ固着
して概略構成されている。 すなわち、真空容器4は、ガラスまたはセラミ
ツクスからなる円筒状の2本の絶縁筒7,7を両
端に固着した鉄(Fe)−ニツケル(Ni)−コバル
ト(Co)合金、またはFe−Ni合金等からなる薄
肉円環状の封着金具8,8,…の一方を介し接合
して1本の絶縁筒とするとともに、その両開口端
を他方の封着金具8,8を介し円板状の金属端板
9,9により閉塞し、かつ内部を高真空(例えば
5×10-5Torr以下の圧力)に排気して形成され
ている。そして、真空容器4内には、前記各電極
棒5がそれぞれの金属端板9の中央から真空容器
4の気密性を保持して相対的に接近離反自在に導
入されている。 なお、電極棒5の一方(第2図において上方)
は、一方の金属端板9に気密に挿着されているも
のであり、他方は金属ベローズ10を介して真空
容器4の気密性を保持しつつ他方の金属端板9を
軸方向(第2図において上下方向)へ移動自在に
挿通されているものである。また、第2図におい
て11および12は軸シールドおよびベローズシ
ールド、13は主シールド、14は補助シールド
である。 前記各電極棒5の内端部には、第3図に示すよ
うに、電極棒5の直径より適宜大径の円板状にし
てかつCuの如く高導電率の材料からなる取付ベ
ース15が、その一方(第3図において下方)の
面に形成した凹部16を介しろう付により固着さ
れている。 取付ベース15の他方の面には、一方の面の凹
部16より適宜大径の凹部17が形成されてお
り、この凹部17には、取付ベース15の直径よ
り適宜大径の薄肉円板状に形成されるとともに、
アークを磁気駆動すべくその周辺から中央付近ま
でスパイラル状の複数のアークペダルを有するア
ーク駆動部6aが、その一方の面の中央に突設し
た突出部を介しろう付により固着されている。こ
のアーク駆動部6aは、後述する接触部6bと相
俟つて磁気駆動形の電極6を形成するものであ
る。 アーク駆動部6aの対向面となる他方の面の中
央部には、電極棒5の直径より適宜大径の円形の
凹部19が形成されており、この凹部19には、
リング状の接触部6bがアーク駆動部6aの対向
面から突出してろう付により固着されている。 前記アーク駆動部6aは、オーステナイト系ス
テンレス鋼(例えばsus304,316L等)30〜70重
量%およびCu30〜70重量%からなる複合金属に
より形成されている。なお、この複合金属は、4
〜30%の導電率(IACS%)、30Kgf/mm2以上の引
張強度および100〜180Hv(1Kg)の硬度を有する
ものである。 また、接触部6bは、Cu20〜70重量%、クロ
ム(Cr)5〜70重量%およびモリブデン(Mo)
5〜70重量%の複合金属により形成されている。
なお、この複合金属は、20〜60%の導電率および
120〜180Hv(1Kg)の硬度を有するものである。 一方、アーク駆動部6aを形成する複合金属と
接触部6bを形成する複合金属とは、ほぼ同様な
方法によつて各々製造されるものである。次に、
接触部6bを形成する複合金属を例にして各種製
造方法について説明する。 (1) 例えば−100メツシユのCr粉末と−100メツ
シユのMo粉末とを所定量混合し、この混合粉
末をCr,MoおよびCuと反応しない材料(例え
ばアルミナ)からなる容器に入れるとともにそ
の上にCuのブロツクを載置し、真空中(5×
10-5Torr)においてまず1000℃で10分間加熱
して脱ガスするとともにCrとMoとからなる多
孔質の基材を形成し、ついでCuの融点(1083
℃)以上の温度の1100℃で10分間加熱してCu
を多孔質の基材に溶浸して行なう。 (2) CrとMoとを粉末にし、これらを所定量混合
するとともに、この混合粉末をアルミナ等から
なる容器に入れ、かつ非酸化性雰囲気中(例え
ば真空中、水素ガス中、窒素ガス中またはアル
ゴンガス中等)において、各金属の融点以下の
温度(例えば粉体上にCu材をあらかじめ載置
している場合にはCuの融点以下、またCu材を
あらかじめ載置していない場合にはCrの融点
以下)にて加熱保持(例えば600〜1000℃で5
〜60分間程度)して多孔質の基材を形成し、し
かる後に上記雰囲気中においてCuの融点以上
に加熱保持(例えば1100℃で5〜20分程度)し
てこの基材にCuを溶浸し一体結合して行なう。 (3) Cu,CrおよびMoの各金属を粉末にし、それ
らを所定量混合するとともに、この混合粉末を
プレス成型して混合素体を成形し、しかる後に
この混合素体を非酸化性雰囲気中においてCu
の融点以下(例えば1000℃)またはCuの融点
以上でかつ他の金属の融点以下(例えば1100
℃)の温度に加熱保持(5〜60分間程度)し各
金属粉末粒子を一体結合して行なう。 ここに、金属粉末の粒径は、−100メツシユ
(149μm以下)に限定されるものではなく、−60メ
ツシユ(250μm以下)であればよい。ただ、粒径
が60メツシユより大きくなると、各金属粉末粒子
を拡散結合させる場合、拡散距離の増大に伴つて
加熱温度を高くしたりまたは加熱時間を長くした
りすることが必要となり、生産性が低下すること
となる。一方、粒径の上限が低下するにしたがつ
て均一な混合(各金属粉末粒子の均一な分散)が
困難となり、また酸化しやすいためその取扱いが
面倒であるとともにその使用に際して前処理を必
要とする等の問題があるので、おのずと限界があ
り、粒径の上限は、種々の条件のもとに選定され
るものである。 なお、アーク駆動部6aを形成する複合金属を
製造する場合にも上記金属粉末の粒径の留意事項
について同様のことが言える。また、上述した製
造方法(2),(3)のいずれにあつても非酸化性雰囲気
としては、真空雰囲気の方が加熱保持の際に脱ガ
スを同時に行なえる利点があつて好適である。し
かし、真空雰囲気以外の非酸化性雰囲気中で製造
した場合であつても真空インタラプタの電極とし
ては性能上差異はない。 次に、製造方法(1)とほぼ同様にして製造したI
−A成分組成(sus304 50重量%およびCu50重量
%)の複合金属の組織状態は、第4図A〜Eに示
すX線写真のようになつた。 すなわち、第4図AのX線写真は、二次電子像
であり、BのX線写真は、Feの分散状態を示す
特性X線像で、島状に点在する白色の部分がFe
である。また、CのX線写真は、Crの分散状態
を示す特性X線像で、島状に点在する灰色の部分
がCrである。DのX線写真は、Niの分散状態を
示す特性X線像で、島状に点在する灰色の部分が
Niである。さらに、EのX線写真は、Cuの分散
状態を示す特性X線像で、白い部分がCuである。 したがつて、sus304の粒子は、相互に結合して
多孔質の基材を形成しており、しかもこの基材の
孔(空隙)にCuが溶浸されて強固に結合した複
合金属となつていることが判る。 さらに、製造方法(1)により製造した−A成分
組成(Cu50重量%、Cr10重量%およびMo40重量
%)、−B成分組成(Cu50重量%、Cr25重量%
およびMo25重量%)および−C成分組成
(Cu50重量%、Cr40重量%およびMo10重量%)
の各複合金属の組織状態は、それぞれ第5図A〜
D、第6図A〜Dおよび第7図A〜Dに示すX線
写真のようになつた。 すなわち、第5図A、第6図Aおよび第7図A
のX線写真は、二次電子像であり、各図BのX線
写真は、Crの分散状態を示す特性X線像で、島
状に点在する白色の部分がCrである。また、各
図CのX線写真は、Moの分散状態を示す特性X
線像で、島状に点在する白い部分がMoである。
さらに、各図DのX線写真は、Cuの分散状態を
示す特性X線像で、白い部分がCuである。 したがつて、CrとMoの粒子は、相互に拡散結
合して多孔質の基材を形成しており、しかもこの
基材の孔(隙間)にCuが溶浸されて強固に結合
した複合金属となつていることが判る。 一方、アーク駆動部6aを形成する−A成分
組成、−B成分組成および−C成分組成の各
複合金属ならびに接触部6bを形成する−A成
分組成、−B成分組成および−C成分組成の
各複合金属の諸特性の試験結果は、次のようにな
つた。ここで、−B成分組成は、sus304 70重
量%およびCu30重量%であり、−C成分組成
は、sus304 30重量%およびCu70重量%である。
そして、−B成分組成および−C成分組成の
各複合金属ともに、−A成分組成の複合金属と
同様にして製造されたものである。 (1) 導電率(IACS%) アーク駆動部 −A成分組成 5〜15% −B成分組成 4〜8% −C成分組成 10〜30% 接触部 −A成分組成 40〜50% −B成分組成 40〜50% −C成分組成 40〜50% (2) 硬度 アーク駆動部 100〜180Hv(1Kg) 接触部 120〜180Hv(1Kg) また、アーク駆動部6aを−A成分組成の複
合金属により、8枚のアークぺダルを有する直径
100m/mに形成するとともに、接触部6bを
−A成分組成の複合金属により、内径30m/m、
外径60m/mのリング状に形成して第3図に示す
電極6を構成し、この1対の電極6を第2図に示
す真空インタラプタに組込んだ場合の諸性能の検
証結果は、次のようになつた。 (1) 電流しや断能力 しや断条件が、定格電圧12KV(再起電圧
21KV、JEC−181)、しや断速度1.2〜1.5m/sの
時に43KA(r・m・s・)の電流をしや断する
ことができた。また、定格電圧84KV(再起電圧
143KV、JEC−181)、しや断速度3.0m/sの時
に32KV(r・m・s・)の電流をしや断するこ
とができた。 なお、アーク駆動部6aを−B成分組成、
−C成分組成とした場合、接触部6bを−B成
分組成、−C成分組成とした本発明の場合およ
び比較品について同一条件で試験した各電流しや
断能力は、表1に示すようになつた。
駆動形の電極を備えた真空インタラプタに関す
る。 従来技術 磁気駆動形の電極を備えた真空インタラプタ
は、アークを含む電流通路を往復ループ状にする
ことによつて生じる磁界とアーク電流との相互作
用によりアークを駆動し、電極の局部的な溶融を
防いで電流しや断能力の向上を図るものである。
一般に、磁気駆動形の電極は、第1図に示すよう
に、真空容器(図示省略)内に相対的に接近離反
自在に導入した1対の電極棒1(一方のみを示
す)の内端部には、スパイラル状またはスクリユ
ー状等の複数のアークぺダルを有するアーク駆動
部2が固着されている。そして、このアーク駆動
部2の中央部には、リング状またはボタン状の接
触部3が設けられている。 ところで、真空インタラプタの電極材料は、次
に示す()〜()の諸特性が要求されてい
る。 (i) しや断性能が高いこと (ii) 耐電圧が高いこと (iii) 消耗が少ないこと (iv) さい断値が小さいこと (v) 接触抵抗が小さいこと (vi) 溶着力が小さいこと 電極材料は、真空インタラプタにとつて最も重
なものであり、上記各特性を全て満足することが
最も望ましい。 従来、例えば特開昭53−21777号公報に開示さ
れたオーステナイト系ステンレス鋼と銅(Cu)
との複合金属によりアーク駆動部2を形成すると
ともに、接触部3をCuにビスマス(Bi)を含有
せしめたCu−Bi合金により形成した磁気駆動形
の電極が知られている。しかしながら、かかる電
極は、大電流しや断能力、耐溶着性および接触抵
抗に優れてはいるものの、高電圧用としては不向
きである。 また、高電圧用としては、前記オーステナイト
系ステンレス鋼とCuとの複合金属によりアーク
駆動部2を形成するとともに、接触部3を特公昭
54−36121号公報に記載されている20重量%のCu
と80重量%のタングステン(W)とからなる材料
(以下「20Cu−80W」という)により形成した電
極が知られている。しかし、この電極は、事故電
流の如き大電流をしや断することが困難であると
いう欠点を有する。 昨今、特に、系統拡張に伴う昇流、昇圧に対処
すべく、電流しや断能力と絶縁耐力との両方に優
れた電極が要望されているが、上記の如く従来の
電極においては、電流しや断能力と絶縁耐力とを
両方同時に満足するものではなかつた。 発明の目的 本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもの
で、大電流、高電圧のしや断に供し得る磁気駆動
形の電極を備えた真空インタラプタを提供するこ
とを目的とする。 発明の構成 かかる目的を達成するために、本発明は、真空
容器内に1対の電極棒を相対的に接近離反自在に
導入するとともに、各電極棒の内端部に接触部と
アーク駆動部とからなる磁気駆動形の電極をそれ
ぞれ固着してなる真空インタラプタにおいて、前
記各電極の接触部を銅20〜70重量%、クロム5〜
70重量%およびモリブデン5〜70重量%からなる
複合金属により形成するとともに、アーク駆動部
をオーステナイト系ステンレス鋼30〜70重量%お
よび銅30〜70重量%からなる複合金属により形成
したものである。 実施例 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明す
る。 第2図は本発明の一実施例を示す真空インタラ
プタの縦断面図で、この真空インタラプタは、真
空容器4内に1対の電極棒5,5を相対的に接近
離反自在に導入するとともに、各電極棒5,5の
内端部に磁気駆動形の電極6,6をそれぞれ固着
して概略構成されている。 すなわち、真空容器4は、ガラスまたはセラミ
ツクスからなる円筒状の2本の絶縁筒7,7を両
端に固着した鉄(Fe)−ニツケル(Ni)−コバル
ト(Co)合金、またはFe−Ni合金等からなる薄
肉円環状の封着金具8,8,…の一方を介し接合
して1本の絶縁筒とするとともに、その両開口端
を他方の封着金具8,8を介し円板状の金属端板
9,9により閉塞し、かつ内部を高真空(例えば
5×10-5Torr以下の圧力)に排気して形成され
ている。そして、真空容器4内には、前記各電極
棒5がそれぞれの金属端板9の中央から真空容器
4の気密性を保持して相対的に接近離反自在に導
入されている。 なお、電極棒5の一方(第2図において上方)
は、一方の金属端板9に気密に挿着されているも
のであり、他方は金属ベローズ10を介して真空
容器4の気密性を保持しつつ他方の金属端板9を
軸方向(第2図において上下方向)へ移動自在に
挿通されているものである。また、第2図におい
て11および12は軸シールドおよびベローズシ
ールド、13は主シールド、14は補助シールド
である。 前記各電極棒5の内端部には、第3図に示すよ
うに、電極棒5の直径より適宜大径の円板状にし
てかつCuの如く高導電率の材料からなる取付ベ
ース15が、その一方(第3図において下方)の
面に形成した凹部16を介しろう付により固着さ
れている。 取付ベース15の他方の面には、一方の面の凹
部16より適宜大径の凹部17が形成されてお
り、この凹部17には、取付ベース15の直径よ
り適宜大径の薄肉円板状に形成されるとともに、
アークを磁気駆動すべくその周辺から中央付近ま
でスパイラル状の複数のアークペダルを有するア
ーク駆動部6aが、その一方の面の中央に突設し
た突出部を介しろう付により固着されている。こ
のアーク駆動部6aは、後述する接触部6bと相
俟つて磁気駆動形の電極6を形成するものであ
る。 アーク駆動部6aの対向面となる他方の面の中
央部には、電極棒5の直径より適宜大径の円形の
凹部19が形成されており、この凹部19には、
リング状の接触部6bがアーク駆動部6aの対向
面から突出してろう付により固着されている。 前記アーク駆動部6aは、オーステナイト系ス
テンレス鋼(例えばsus304,316L等)30〜70重
量%およびCu30〜70重量%からなる複合金属に
より形成されている。なお、この複合金属は、4
〜30%の導電率(IACS%)、30Kgf/mm2以上の引
張強度および100〜180Hv(1Kg)の硬度を有する
ものである。 また、接触部6bは、Cu20〜70重量%、クロ
ム(Cr)5〜70重量%およびモリブデン(Mo)
5〜70重量%の複合金属により形成されている。
なお、この複合金属は、20〜60%の導電率および
120〜180Hv(1Kg)の硬度を有するものである。 一方、アーク駆動部6aを形成する複合金属と
接触部6bを形成する複合金属とは、ほぼ同様な
方法によつて各々製造されるものである。次に、
接触部6bを形成する複合金属を例にして各種製
造方法について説明する。 (1) 例えば−100メツシユのCr粉末と−100メツ
シユのMo粉末とを所定量混合し、この混合粉
末をCr,MoおよびCuと反応しない材料(例え
ばアルミナ)からなる容器に入れるとともにそ
の上にCuのブロツクを載置し、真空中(5×
10-5Torr)においてまず1000℃で10分間加熱
して脱ガスするとともにCrとMoとからなる多
孔質の基材を形成し、ついでCuの融点(1083
℃)以上の温度の1100℃で10分間加熱してCu
を多孔質の基材に溶浸して行なう。 (2) CrとMoとを粉末にし、これらを所定量混合
するとともに、この混合粉末をアルミナ等から
なる容器に入れ、かつ非酸化性雰囲気中(例え
ば真空中、水素ガス中、窒素ガス中またはアル
ゴンガス中等)において、各金属の融点以下の
温度(例えば粉体上にCu材をあらかじめ載置
している場合にはCuの融点以下、またCu材を
あらかじめ載置していない場合にはCrの融点
以下)にて加熱保持(例えば600〜1000℃で5
〜60分間程度)して多孔質の基材を形成し、し
かる後に上記雰囲気中においてCuの融点以上
に加熱保持(例えば1100℃で5〜20分程度)し
てこの基材にCuを溶浸し一体結合して行なう。 (3) Cu,CrおよびMoの各金属を粉末にし、それ
らを所定量混合するとともに、この混合粉末を
プレス成型して混合素体を成形し、しかる後に
この混合素体を非酸化性雰囲気中においてCu
の融点以下(例えば1000℃)またはCuの融点
以上でかつ他の金属の融点以下(例えば1100
℃)の温度に加熱保持(5〜60分間程度)し各
金属粉末粒子を一体結合して行なう。 ここに、金属粉末の粒径は、−100メツシユ
(149μm以下)に限定されるものではなく、−60メ
ツシユ(250μm以下)であればよい。ただ、粒径
が60メツシユより大きくなると、各金属粉末粒子
を拡散結合させる場合、拡散距離の増大に伴つて
加熱温度を高くしたりまたは加熱時間を長くした
りすることが必要となり、生産性が低下すること
となる。一方、粒径の上限が低下するにしたがつ
て均一な混合(各金属粉末粒子の均一な分散)が
困難となり、また酸化しやすいためその取扱いが
面倒であるとともにその使用に際して前処理を必
要とする等の問題があるので、おのずと限界があ
り、粒径の上限は、種々の条件のもとに選定され
るものである。 なお、アーク駆動部6aを形成する複合金属を
製造する場合にも上記金属粉末の粒径の留意事項
について同様のことが言える。また、上述した製
造方法(2),(3)のいずれにあつても非酸化性雰囲気
としては、真空雰囲気の方が加熱保持の際に脱ガ
スを同時に行なえる利点があつて好適である。し
かし、真空雰囲気以外の非酸化性雰囲気中で製造
した場合であつても真空インタラプタの電極とし
ては性能上差異はない。 次に、製造方法(1)とほぼ同様にして製造したI
−A成分組成(sus304 50重量%およびCu50重量
%)の複合金属の組織状態は、第4図A〜Eに示
すX線写真のようになつた。 すなわち、第4図AのX線写真は、二次電子像
であり、BのX線写真は、Feの分散状態を示す
特性X線像で、島状に点在する白色の部分がFe
である。また、CのX線写真は、Crの分散状態
を示す特性X線像で、島状に点在する灰色の部分
がCrである。DのX線写真は、Niの分散状態を
示す特性X線像で、島状に点在する灰色の部分が
Niである。さらに、EのX線写真は、Cuの分散
状態を示す特性X線像で、白い部分がCuである。 したがつて、sus304の粒子は、相互に結合して
多孔質の基材を形成しており、しかもこの基材の
孔(空隙)にCuが溶浸されて強固に結合した複
合金属となつていることが判る。 さらに、製造方法(1)により製造した−A成分
組成(Cu50重量%、Cr10重量%およびMo40重量
%)、−B成分組成(Cu50重量%、Cr25重量%
およびMo25重量%)および−C成分組成
(Cu50重量%、Cr40重量%およびMo10重量%)
の各複合金属の組織状態は、それぞれ第5図A〜
D、第6図A〜Dおよび第7図A〜Dに示すX線
写真のようになつた。 すなわち、第5図A、第6図Aおよび第7図A
のX線写真は、二次電子像であり、各図BのX線
写真は、Crの分散状態を示す特性X線像で、島
状に点在する白色の部分がCrである。また、各
図CのX線写真は、Moの分散状態を示す特性X
線像で、島状に点在する白い部分がMoである。
さらに、各図DのX線写真は、Cuの分散状態を
示す特性X線像で、白い部分がCuである。 したがつて、CrとMoの粒子は、相互に拡散結
合して多孔質の基材を形成しており、しかもこの
基材の孔(隙間)にCuが溶浸されて強固に結合
した複合金属となつていることが判る。 一方、アーク駆動部6aを形成する−A成分
組成、−B成分組成および−C成分組成の各
複合金属ならびに接触部6bを形成する−A成
分組成、−B成分組成および−C成分組成の
各複合金属の諸特性の試験結果は、次のようにな
つた。ここで、−B成分組成は、sus304 70重
量%およびCu30重量%であり、−C成分組成
は、sus304 30重量%およびCu70重量%である。
そして、−B成分組成および−C成分組成の
各複合金属ともに、−A成分組成の複合金属と
同様にして製造されたものである。 (1) 導電率(IACS%) アーク駆動部 −A成分組成 5〜15% −B成分組成 4〜8% −C成分組成 10〜30% 接触部 −A成分組成 40〜50% −B成分組成 40〜50% −C成分組成 40〜50% (2) 硬度 アーク駆動部 100〜180Hv(1Kg) 接触部 120〜180Hv(1Kg) また、アーク駆動部6aを−A成分組成の複
合金属により、8枚のアークぺダルを有する直径
100m/mに形成するとともに、接触部6bを
−A成分組成の複合金属により、内径30m/m、
外径60m/mのリング状に形成して第3図に示す
電極6を構成し、この1対の電極6を第2図に示
す真空インタラプタに組込んだ場合の諸性能の検
証結果は、次のようになつた。 (1) 電流しや断能力 しや断条件が、定格電圧12KV(再起電圧
21KV、JEC−181)、しや断速度1.2〜1.5m/sの
時に43KA(r・m・s・)の電流をしや断する
ことができた。また、定格電圧84KV(再起電圧
143KV、JEC−181)、しや断速度3.0m/sの時
に32KV(r・m・s・)の電流をしや断するこ
とができた。 なお、アーク駆動部6aを−B成分組成、
−C成分組成とした場合、接触部6bを−B成
分組成、−C成分組成とした本発明の場合およ
び比較品について同一条件で試験した各電流しや
断能力は、表1に示すようになつた。
【表】
(2) 絶縁耐力
ギヤツプを30m/mに保持し、衝撃波を印加す
る衝撃波耐電圧試験を行なつたところ、±280KV
(バラツキ±10KV)の絶縁耐力を示した。また、
大電流(43KV)の多数回しや断後に同様の試験
を行なつたが、絶縁耐力に変化はなかつた。さら
に、進み小電流(80A)のしや断後に同様の試験
を行なつたが、絶縁耐力は殆んど変化しなかつ
た。 なお、アーク駆動部6aを−B成分組成、
−C成分組成とした場合および接触部6bを−
B成分組成、−C成分組成とした場合の各絶縁
耐力は、いずれも−A成分組成と−A成分組
成との組合せのものと同様の値を示した。表2に
発明品と比較品との絶縁耐力を示す。
る衝撃波耐電圧試験を行なつたところ、±280KV
(バラツキ±10KV)の絶縁耐力を示した。また、
大電流(43KV)の多数回しや断後に同様の試験
を行なつたが、絶縁耐力に変化はなかつた。さら
に、進み小電流(80A)のしや断後に同様の試験
を行なつたが、絶縁耐力は殆んど変化しなかつ
た。 なお、アーク駆動部6aを−B成分組成、
−C成分組成とした場合および接触部6bを−
B成分組成、−C成分組成とした場合の各絶縁
耐力は、いずれも−A成分組成と−A成分組
成との組合せのものと同様の値を示した。表2に
発明品と比較品との絶縁耐力を示す。
【表】
(3) 耐溶着性
130Kgの加圧下で、25KA(r・m・s・)の電
流を3秒間通電(IEC短時間電流規格)した後
に、200Kgの静的な引き外し力で問題なく引き外
すことができ、その後の接触抵抗の増加は、2〜
8%にとどまつた。また、1000Kgの加圧下で、
50KA(r・m・s・)の電流を3秒間通電した
後の引き外しも問題なく、その後の接触抵抗の増
加は、0〜5%にとどまり、十分な耐溶着性を備
えていた。 なお、アーク駆動部6aを−B成分組成、
−C成分組成とした場合および接触部6bを−
B成分組成、−C成分組成とした場合も同様な
結果であつた。 (4) 遅れ小電流(誘導性の負荷)のしや断能力 30A通電して行なつた電流さい断値は、平均
3.9A(標準偏差σo=0.96、標本数n=100)を示し
た。 なお、接触部6bを−B成分組成とした場合
には、平均3.7A(σo=1.26、n=100)、−C成
分組成とした場合には、平均3.9A(σo=1.5、n=
100)を示した。また、アーク駆動部6aを−
B成分組成、−C成分組成とした場合もそれぞ
れ同様の値を示した。 (5) 進み小電流(容量性の負荷)のしや断能力 電圧;84KV×1.25/√3、80Aの進み小電流試験 (JEC−181)を、10000回行なつたが、再点孤は
0回であつた。 なお、アーク駆動部6aを−B成分組成、
−C成分組成とした場合および接触部6bを−
B成分組成、−C成分組成とした場合も同様な
結果であつた。 ところで、アーク駆動部6aを形成する複合金
属の成分組成が、オーステナイト系ステンレス鋼
30〜70重量%およびCu30〜70重量%の組成範囲
以外の場合には、満足する諸特性を得ることがで
きなかつた。 すなわち、オーステナイト系ステンレス鋼が30
重量%より少ない場合には、Cuが多くなり耐電
圧の低下が著しいものであつた。しかも耐久性が
低下した。一方70重量%を超える場合には、しや
断性能の低下が著しいものであつた。 また、接触部6bを形成する複合金属の成分組
成が、Cu20〜70%、Cr5〜70重量%、Mo5〜70重
量%の組成範囲以外の場合においても、満足する
諸特性を得ることができなかつた。 すなわち、Cuが20重量%より少ない場合には、
導電率が低下し接触抵抗が著しく大きくなり、一
方70重量%を超える場合には、溶着力およびさい
断値が著しく大きくなり、しかも絶縁耐力が著し
く低下した。また、Crが5重量%より少ない場
合には、絶縁耐力が著しく低下し、一方70重量%
を超える場合には、導電率および機械的強度が著
しく低下した。さらに、Moが5重量%より少な
い場合には、絶縁耐力が著しく低下し、一方70重
量%を超える場合には、機械的強度の低下が著し
く、そのうえさい断値が著しく大きくなつた。 発明の効果 以上のように、本発明は、真空インタラプタの
各電極の接触部をCu20〜70重量%、Cr5〜70重量
%およびMo5〜70重量%からなる複合金属によ
り形成するとともに、アーク駆動部をオーステナ
イト系ステンレス鋼30〜70重量%およびCu30〜
70重量%からなる複合金属により形成したので、
従来のものに比して電流しや断能力を大幅に向上
できる。また、接触部を20Cu−80Wにより形成
した従来のものよりもさらに優れた絶縁耐力を得
ることができる。
流を3秒間通電(IEC短時間電流規格)した後
に、200Kgの静的な引き外し力で問題なく引き外
すことができ、その後の接触抵抗の増加は、2〜
8%にとどまつた。また、1000Kgの加圧下で、
50KA(r・m・s・)の電流を3秒間通電した
後の引き外しも問題なく、その後の接触抵抗の増
加は、0〜5%にとどまり、十分な耐溶着性を備
えていた。 なお、アーク駆動部6aを−B成分組成、
−C成分組成とした場合および接触部6bを−
B成分組成、−C成分組成とした場合も同様な
結果であつた。 (4) 遅れ小電流(誘導性の負荷)のしや断能力 30A通電して行なつた電流さい断値は、平均
3.9A(標準偏差σo=0.96、標本数n=100)を示し
た。 なお、接触部6bを−B成分組成とした場合
には、平均3.7A(σo=1.26、n=100)、−C成
分組成とした場合には、平均3.9A(σo=1.5、n=
100)を示した。また、アーク駆動部6aを−
B成分組成、−C成分組成とした場合もそれぞ
れ同様の値を示した。 (5) 進み小電流(容量性の負荷)のしや断能力 電圧;84KV×1.25/√3、80Aの進み小電流試験 (JEC−181)を、10000回行なつたが、再点孤は
0回であつた。 なお、アーク駆動部6aを−B成分組成、
−C成分組成とした場合および接触部6bを−
B成分組成、−C成分組成とした場合も同様な
結果であつた。 ところで、アーク駆動部6aを形成する複合金
属の成分組成が、オーステナイト系ステンレス鋼
30〜70重量%およびCu30〜70重量%の組成範囲
以外の場合には、満足する諸特性を得ることがで
きなかつた。 すなわち、オーステナイト系ステンレス鋼が30
重量%より少ない場合には、Cuが多くなり耐電
圧の低下が著しいものであつた。しかも耐久性が
低下した。一方70重量%を超える場合には、しや
断性能の低下が著しいものであつた。 また、接触部6bを形成する複合金属の成分組
成が、Cu20〜70%、Cr5〜70重量%、Mo5〜70重
量%の組成範囲以外の場合においても、満足する
諸特性を得ることができなかつた。 すなわち、Cuが20重量%より少ない場合には、
導電率が低下し接触抵抗が著しく大きくなり、一
方70重量%を超える場合には、溶着力およびさい
断値が著しく大きくなり、しかも絶縁耐力が著し
く低下した。また、Crが5重量%より少ない場
合には、絶縁耐力が著しく低下し、一方70重量%
を超える場合には、導電率および機械的強度が著
しく低下した。さらに、Moが5重量%より少な
い場合には、絶縁耐力が著しく低下し、一方70重
量%を超える場合には、機械的強度の低下が著し
く、そのうえさい断値が著しく大きくなつた。 発明の効果 以上のように、本発明は、真空インタラプタの
各電極の接触部をCu20〜70重量%、Cr5〜70重量
%およびMo5〜70重量%からなる複合金属によ
り形成するとともに、アーク駆動部をオーステナ
イト系ステンレス鋼30〜70重量%およびCu30〜
70重量%からなる複合金属により形成したので、
従来のものに比して電流しや断能力を大幅に向上
できる。また、接触部を20Cu−80Wにより形成
した従来のものよりもさらに優れた絶縁耐力を得
ることができる。
第1図は従来の磁気駆動形の電極の縦断面図、
第2図は本発明の真空インタラプタの一実施例を
示す縦断面図、第3図は第2図における電極の縦
断面図、第4図A,B,C,D,Eはアーク駆動
部を形成する複合金属の組織状態を示すX線写
真、第5図A,B,C,D、第6図A,B,C,
Dおよび第7図A,B,C,Dはそれぞれ接触部
を形成する複合金属の異なる組成の組織状態を示
すX線写真である。 4……真空容器、5……電極棒、6……電極、
6a……アーク駆動部、6b……接触部。
第2図は本発明の真空インタラプタの一実施例を
示す縦断面図、第3図は第2図における電極の縦
断面図、第4図A,B,C,D,Eはアーク駆動
部を形成する複合金属の組織状態を示すX線写
真、第5図A,B,C,D、第6図A,B,C,
Dおよび第7図A,B,C,Dはそれぞれ接触部
を形成する複合金属の異なる組成の組織状態を示
すX線写真である。 4……真空容器、5……電極棒、6……電極、
6a……アーク駆動部、6b……接触部。
Claims (1)
- 1 真空容器内に1対の電極棒を相対的に接近離
反自在に導入するとともに、各電極棒の内端部に
接触部とアーク駆動部とからなる磁気駆動形の電
極をそれぞれ固着してなる真空インタラプタにお
いて、前記各電極の接触部を銅20〜70重量%、ク
ロム5〜70重量%およびモリブデン5〜70重量%
からなる複合金属により形成するとともに、アー
ク駆動部をオーステナイト系ステンレス鋼30〜70
重量%および銅30〜70重量%からなる複合金属に
より形成したことを特徴とする真空インタラプ
タ。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17869683A JPS6070615A (ja) | 1983-09-27 | 1983-09-27 | 真空インタラプタ |
CA000450014A CA1230909A (en) | 1983-03-22 | 1984-03-20 | Vacuum interrupter electrode with low conductivity magnetic arc rotating portion |
US06/591,481 US4659885A (en) | 1983-03-22 | 1984-03-20 | Vacuum interrupter |
EP84103106A EP0121180B2 (en) | 1983-03-22 | 1984-03-21 | Vacuum interrupter |
DE8484103106T DE3465821D1 (en) | 1983-03-22 | 1984-03-21 | Vacuum interrupter |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17869683A JPS6070615A (ja) | 1983-09-27 | 1983-09-27 | 真空インタラプタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6070615A JPS6070615A (ja) | 1985-04-22 |
JPH0510775B2 true JPH0510775B2 (ja) | 1993-02-10 |
Family
ID=16052949
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17869683A Granted JPS6070615A (ja) | 1983-03-22 | 1983-09-27 | 真空インタラプタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6070615A (ja) |
-
1983
- 1983-09-27 JP JP17869683A patent/JPS6070615A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6070615A (ja) | 1985-04-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0153635B2 (en) | Contact electrode material for vacuum interrupter and method of manufacturing the same | |
EP0101024B1 (en) | Contact material of vacuum interrupter and manufacturing process therefor | |
EP1742238B1 (en) | Electrical contacts for vacuum circuit breakers and methods of manufacturing the same | |
JPH0510782B2 (ja) | ||
JPH0510775B2 (ja) | ||
JPH0510774B2 (ja) | ||
JPH059888B2 (ja) | ||
JPS6077327A (ja) | 真空インタラプタ | |
JPH0510777B2 (ja) | ||
JPH0510776B2 (ja) | ||
JPH0510781B2 (ja) | ||
JPH0510779B2 (ja) | ||
JP2002015644A (ja) | 真空遮断器用接点材料、その製造方法および真空遮断器 | |
JPH0510778B2 (ja) | ||
JPH056779B2 (ja) | ||
KR890001192B1 (ko) | 진공 단속기 | |
JPH0510780B2 (ja) | ||
JPH041974B2 (ja) | ||
JPH0510783B2 (ja) | ||
JPS6068520A (ja) | 真空インタラプタ | |
JP2661200B2 (ja) | 真空インタラプタの電極材料 | |
JPH0652643B2 (ja) | 真空インタラプタ | |
JPS6023928A (ja) | 真空インタラプタの電極材料とその製造方法 | |
JPH0432487B2 (ja) | ||
JPH0474810B2 (ja) |