JPH041974B2 - - Google Patents

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JPH041974B2
JPH041974B2 JP15920783A JP15920783A JPH041974B2 JP H041974 B2 JPH041974 B2 JP H041974B2 JP 15920783 A JP15920783 A JP 15920783A JP 15920783 A JP15920783 A JP 15920783A JP H041974 B2 JPH041974 B2 JP H041974B2
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H1/00Contacts
    • H01H1/02Contacts characterised by the material thereof
    • H01H1/0203Contacts characterised by the material thereof specially adapted for vacuum switches

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  • High-Tension Arc-Extinguishing Switches Without Spraying Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は、真空インタラプタに係り、特にアー
クと平行な軸方向磁界(縦磁界)を発生させる手
段を備えた、いわゆる縦磁界方式の真空インタラ
プタにおける電極の改良に関する。 従来技術 縦磁界方式の真空インタラプタは、アークにこ
れと平行な縦磁界を印加することにより、アーク
を電極面上に分散せしめてその局部的な集中を防
止し、もつて電極の過度の溶融を防ぐことにより
電流しや断能力の向上を図るもので、真空容器内
に1対の電極棒を相対的に接近離反自在に導入す
るとともに、各電極棒の内端部にアーク拡散部と
接触部とからなる電極をそれぞれ固着し、縦磁界
発生手段としてのコイルを、特公昭42−13045号
公報等に記載されているように前記真空容器の外
部に備えたり、または特公昭53−41793号公報、
特公昭54−22813号公報もしくは特開昭56−
130037号公報等に記載されているように真空容器
内における各電極の背部に備えたり、さらには実
開昭56−57443号公報等に記載されているように
真空容器内における1対の電極の外周に備えたり
して構成されている。 ところで、上記真空インタラプタの電極におけ
る接触部を形成する材料には、一般に、以下に述
べる特性を具備することが要求されている。 (1) 電流しや断能力が高いこと。 (2) 絶縁耐力が高いこと。 (3) 消耗が小さいこと。 (4) 電流さい断値が小さいこと。 (5) 接触抵抗が小さいこと。 (6) 耐溶着性が優れていること。 しかし、単一材料ですべての特性を満たすこと
はできず、また純金属でも勿論不可能であり、現
在では真空インタラプタの用途に応じ、他の特性
を幾分犠牲にしても特に必要とする特性を満足す
る材料を選択することが行なわれている。 しかして、従来の縦磁界方式の真空インタラプ
タの電極においては、アーク拡散部を銅により形
成するとともに、このアーク拡散部に縦磁界の鎖
交により生ずるうず電流を抑制すべく、特開昭50
−52562号公報等に記載されているように径方向
の複数のスリツトが設けられている。 ところが、銅の引張強度が約20Kgf/mm2と小さ
く、かつ複数のスリツトが設けられていることも
相俟つて、アーク拡散部は、投入、しや断時の衝
撃および大電流アークの電磁力によつて生ずる衝
撃等による変形防止のため、その軸方向の寸法
(厚さ)および重量の増大を招来している。 また、スリツトの縁部にアークおよび電界が集
中し、電流しや断能力と絶縁耐力、特にしや断後
の絶縁耐力(動的絶縁耐力)が低下するととも
に、アーク拡散部の消耗が大となる問題がある。 他方、接触部を、大電流低電圧用とし特公昭41
−12131号公報等に記載されている銅に微少のビ
スマスを含有せしめたCu−Bi合金(たとえばCu
−0.5Bi合金)により形成したり、また小電流高
電圧用とし特公昭54−36121号公報等に記載され
ている銅にタングステンを含有せしめたCu−W
合金(たとえば20Cu−80W合金)により形成し
たりしている。 ところが、昨今の系統拡張に伴う昇流、昇圧に
対処すべく、電流しや断能力および絶縁耐力の双
方に優れた電極の出現が要望されている。 発明の目的 本発明は、上述した問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、耐久性に優れると
ともに大電流および高電圧のしや断を行ない得る
電極を備えた縦磁界方式の真空インタラプタを提
供するにある。 発明の構成 本発明は、上記目的を達成するため、真空容器
内に1対の電極棒を相対的に接近離反自在に導入
するとともに、各電極棒の内端部にアーク拡散部
と接触部とからなる電極をそれぞれ固着し、前記
真空容器の外部または真空容器の内部にアークに
対しこれと平行な軸方向磁界を印加するコイルを
備えてなる真空インタラプタにおいて、前記各電
極のアーク拡散部を20〜70重量%の銅、5〜40重
量%のクロムおよび5〜40重量%の鉄の複合金属
により形成するとともに、接触部を20〜70重量%
の銅、5〜70重量%のクロムおよび5〜70重量%
のモリブデンの複合金属により形成したものであ
る。 実施例 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明す
る。 第1図は本発明の一実施例を示す真空インタラ
プタの縦断面図で、この真空インタラプタは、真
空容器1内にその軸線上に位置せしめて1対の電
極棒2,2を相対的に接近離反自在に導入し、各
電極棒2の内端部に笠形円板状の対をなす電極
3,3を絶縁スペーサを介在せしめて機械的に固
着し、各電極棒2と電極3とを電極3の背部に配
設されかつ電極棒2に流れる軸方向(第1図にお
いて上下方向)の電流を電極棒2を中心とするル
ープ電流に変更して縦磁界を発生するコイル5,
5により電気的に接続して概略構成されている。 すなわち、真空容器1は、ガラスまたはセラミ
ツクスからなる円筒状の2本の絶縁筒5,5を両
端に固着したFe−Ni−Co合金、Fe−Ni合金等か
らなる薄肉円環状の封着金具6,6,…の一方を
介し接合して1本の絶縁筒とするとともに、その
両開口端を他方の着着金具6,6を介し円板状の
金属端板7,7により閉塞し、かつ内部を高真空
(たとえば5×10-5Torr以下の圧力)に排気して
形成されている。そして、真空容器1内には、前
記各電極棒2がそれぞれの金属端板7の中央から
真空容器1の気密性を保持して相対的に接近離反
自在に導入されている。 なお、一方(第1図において上方)の電極棒2
は、一方の金属端板7に気密に挿着されているも
のであり、他方の電極棒2は、金属ベローズ8を
介し真空容器1の気密性を保持して他方の金属端
板7を軸方向へ移動自在に挿通されているもので
ある。また、第1図において9および10は軸シ
ールドおよびベローズシールド、11は主シール
ド、12は補助シールドである。 前記各電極棒2の内端部には、第2図および第
3図に示すように、銅の如く高導電率の材料から
なるとともに、電極棒2の直径より適宜大径の円
板状の取付ベース4aと、取付ベース4aの外周
の相対する位置から半径方向(第2図において左
右方向)外方へ延在する2本のアーム4bと、各
アーム4bの端部から取付ベース4aを中心とし
同一方向へ円弧状に彎曲した円弧部4cとからな
る1/2分流タイプのコイル4が、取付ベース4a
の一方(第2図において下方)の面に形成した凹
部13を介しろう付により固着されている。 そして、コイル4は、電極棒2の内端外周にろ
う付により嵌着したリング状の取付部14aと、
取付部14aの外周から半径方向外方へ放射状に
延伸した複数の支持腕14bと、各支持腕14b
の端部を連結するリング状の支持部14cとから
なるコイル補強体14とろう付されて補強されて
いる。 なお、コイル補強体14は、ステンレス鋼の如
く機械的強度大にしてかつ低導電率の材料からな
るものである。 前記コイル4の取付ベース4aの他方の面に
は、円形の凹部15が設けられており、この凹部
15には、ステンレス鋼またはインコネルの如く
機械的強度大にしてかつ低導電率の材料により短
円筒状に形成した絶縁スペーサ16が、その一端
に形成した小径フランジ16aを介しろう付によ
り固着されている。そして、絶縁スペーサ16の
他端に形成した大径フランジ16bには、この大
径フランジ16bより適宜大径にしてかつ絶縁ス
ペーサ16の内径とほぼ同径の透孔を有する円輪
板状の取付ベース17aと、取付ベース17aの
外周の相対する位置から半径方向外方へ延在した
2本のアーム17bと、各アーム17bの端部か
らコイル4の円弧部4cとほぼ等しい曲率半径に
してかつこれとは逆の同一方向へ適宜の長さで円
弧状に彎曲した円弧部17cとからなり、銅の如
く高導電率の材料により形成された補助コイル1
7が、取付ベース17aの一方(第2図において
下方)の面に設けた係合段部18を介しろう付に
より固着されている。そして、補助コイル17と
コイル4とは、補助コイル17の各円弧部17c
の端部に設けた凹部19に一端を固着し、かつ他
端をコイル4の各円弧部4cの端部に設けた透孔
21に挿着した軸方向の通電ピン20を介し電気
的に接続されている。 前記補助コイル17には、コイル4の直径とほ
ぼ同径に形成した前記電極3が、背面中央に設け
た凹部22を介しろう付により取付ベース17a
と接合されるとともに、背面を介しろう付により
各アーム17bおよび円弧部17cと接合されて
いる。電極3は、対向面(第2図において上面)
中央に円形の凹部23を設けかつ周辺に近づくに
つれて漸次薄肉となる笠形円板状に形成されたア
ーク拡散部3aと、対向面に平坦な円形の接触面
を有するとともに周辺に近づくにつれて漸次薄肉
となる笠形円板状に形成されかつアーク拡散部3
aの凹部23にろう付により固着された接触部3
bとからなり、全体として笠形円板状に設けられ
ている。 前記電極3のアーク拡散部3aは、20〜70重量
%の銅と、5〜40重量%のクロムと、5〜40重量
%の鉄とからなる複合金属による形成されてお
り、この成分および組成範囲の複合金属は、5〜
30%の導電率(IACS%)、30Kgf/mm2以上の引張
強度および100〜170Hv(1Kg)の硬度を有するも
のである。 なお、アーク拡散部3aを形成する複合金属
は、以下に述べる各種の方法により製造されるも
のである。 (1) 例えば−100メツシユのクロム粉末と−100メ
ツシユの鉄粉末とを所定量混合し、この混合粉
末をクロム、鉄および銅と反応しない材料(た
とえばアルミナ)からなる容器に入れるととも
にその上に所定量の銅のブロツクを載置し、し
かる後に真空中(5×10-5Torr)においてま
ず1000℃で10分間加熱して脱ガスするとともに
クロムと鉄とからなる多孔質の基材を形成し、
ついで銅の融点(1083℃)以上の温度の1100℃
で10分間加熱し銅を多孔質の素材に溶浸して行
なう。 (2) クロムと鉄を粉末にし、これらを所定量混合
するとともに、この混合粉末をアルミナ等から
なる容器に入れ、かつ非酸化性雰囲気中(たと
えば真空中、水素ガス中、窒素ガス中またはア
ルゴンガス中等)において、各金属の融点以下
(たとえば粉体上に銅材をあらかじめ載置して
いる場合には銅の融点以下、また銅材をあらか
じめ載置していない場合には他の金属の融点以
下)の温度で加熱保持(たとえば600〜1000℃
で5〜60分間程度)して多孔質の基材を形成
し、しかる後に上記雰囲気中において銅の融点
以上に加熱保持(たとえば1100℃で5〜20分間
程度)してこの基材に銅を溶浸し一体結合して
行なう。 (3) 各金属を粉末にし、所要金属粉末を所定量混
合するとともに、この混合粉末をプレス成型し
て混合素体を形成し、しかる後にこの混合素体
を非酸化性雰囲気中において銅の融点以下(た
とえば1000℃)または銅の融点以上でかつ他の
金属の融点以下(たとえば1100℃)の温度で加
熱保持(5〜60分間程度)し各金属粉末粒子を
一体結合して行なう。 ここに、金属粉末の粒径は、−100メツシユ
(149μm以下)に限定されるものではなく、−60
メツシユ(250μm以下)であればよい。ただ粒
径が60メツシユより大きくなると、各金属粉末粒
子を拡散結合させる場合、拡散距離の増大に対処
すべく加熱温度を高くしたりまたは加熱時間を長
くしたりすることが必要となり、生産性が低下す
ることとなる。一方粒径の上限が低下するにした
がつて均一な混合(各金属粉末粒子の均一な分
散)が困難となり、また酸化しやすいためその取
扱いが面倒であるとともにその使用に際して前処
理を必要とする等の問題があるので、おのづと限
界があり、粒径の上限は、種々の条件のもとに選
定されるものである。 また、前述した製造方法2、3のいずれにあつ
ても非酸化性雰囲気としては、真空雰囲気の方が
加熱保持の際に脱ガスを同時に行なえる利点があ
つて好適である。しかし、真空雰囲気以外の非酸
化性雰囲気中で製造した場合であつても真空イン
タラプタの電極としては性能上差異はないもので
ある。 次に、製造方法1により製造したアーク拡散部
3aを形成する−A成分組成(50重量%の銅、
10重量%のクロムおよび40重量%の鉄からなる)、
−B成分組成(50重量%の銅、25重量%のクロ
ムおよび25重量%の鉄からなる)および−C成
分組成(50重量%の銅、40重量%のクロムおよび
10重量%の鉄)の複合金属の組織状態は、それぞ
れ第4図A〜D、第5図A〜Dおよび第6図A〜
Dに示す特性写真のようになつた。 すなわち、第4図、第5図および第6図のAの
写真は、二次電子像であり、また各図のBの写真
はクロムCrの分散状態を示す特性X線像で、島
状に点在する灰色の部分がクロムである。さらに
各図のCの写真は、鉄Feの分散状態を示す特性
X線像で、島状に点在する白または灰色の部分が
鉄である。また各図のDの写真は、銅Cuの分散
状態を示す特性X線像で、白い部分が銅である。 したがつて、クロムと鉄の粒子は、相互に拡散
結合して多孔質の基材を形成しており、しかもこ
の基材の孔(空隙)に銅が溶浸されて強固に結合
した複合金属となつていることが判る。 一方、前記接触部3bは、20〜70重量%の銅
と、5〜70重量%のクロムおよび5〜70重量%の
モリブデンとからなる複合金属により形成されて
おり、この成分および組成範囲の複合金属は、20
〜60%の導電率および120〜180Hv(1Kg)の硬度
を有するものである。 なお、接触部3bを形成する複合金属は、アー
ク拡散部3aを形成する複合金属とほぼ同様の各
種の方法により製造されるものであるとともに、
各金属粉末の粒径についてもほぼ同様のことがい
えるものである。 次に、製造方法1により製造した接触部3bを
形成する−A成分組成(50重量%の銅、10重量
%のクロムおよび40重量%のモリブデンからな
る)、−B成分組成(50重量%の銅、25重量%
のクロムおよび25重量%のモリブデンからなる)
および−C成分組成(50重量%の銅、40重量%
のクロムおよび10重量%のモリブデンからなる)
の複合金属の組織状態は、それぞれ第7図A〜
D、第8図A〜Dおよび第9図A〜Dに示す特性
写真のようになつた。 すなわち、第7図、第8図および第9図のAの
写真は、二次電子像であり、また各図のBの写真
は、クロムCrの分散状態を示す特性X線像で、
島状に点在する灰または白色の部分がクロムであ
る。さらに各図のCの写真は、モリブデンM0
分散状態を示す特性X線像で、島状に点在する灰
色の部分がモリブデンである。また各図のDの写
真は、銅Cuの分散状態を示す特性X線像で、白
い部分が銅である。 したがつて、クロムとモリブデンの粒子は、相
互に拡散結合して多孔質の基材を形成しており、
しかもこの基材の孔(空隙)に銅が溶浸されて強
固に結合した複合金属となつていることが判る。 また、アーク拡散部3aを形成する−A成分
組成、−B成分組成および−C成分組成の複
合金属と、接触部3bを形成する−A成分組
成、−B成分組成および−C成分組成の複合
金属の諸特性の試験結果は、以下に述べるように
なつた。なお、Aはアーク拡散部3aを形成する
複合金属の特性、Bは接触部3bを形成する複合
金属の特性を示す。 (1) 導電率(IACS%) A;8〜10%、B;40〜50% (2) 引張強度 A;30Kgf/mm2以上 (3) 硬度 A;100〜170Hv(1Kg)、B;120〜180Hv(1
Kg) さらに、アーク拡散部3aを−B成分組成の
複合金属により、直性100m/mの笠形円板状に
形成するとともに、接触部3bを−A成分組成
の複合金属により、直径60m/mの笠形円板状に
形成して第2図に示す電極3を形成し、この1対
の電極3を組込んで第1図に示す真空インタラプ
タとして行なつた諸性能の検証結果は、以下に述
べるようになつた。 (1) 電流しや断能力 しや断速度1.2〜1.5m/sにして定格電圧
12kv(再起電圧21kv、JEC−181)でしや断試
験を行なつたところ、60kA(r、m、s)の電
流をしや断することができる。また、しや断速
度3.0m/sにして定格電圧84kv(再起電圧
143kv、JEC−181)でしや断試験を行なつた
ところ、50kv(r、m、s)の電流をしや断す
ることができた。 なお、−A、−Bまたは−C成分組成
の複合金属からなるアーク拡散部3aと、−
A、−Bまたは−C成分組成の複合金属か
らなる接触部3bとを種々組合せた場合におけ
る発明品の電流しや断能力と、同一条件で試験
した比較品および従来品の電流しや断能力は、
しや断耐久回数を併記する第1表のようになつ
た。 ここに、アーク拡散部が銅(Cu)からなる
比較品および従来品は、補助コイルを用いるこ
となくアーク拡散部の背面周辺とコイルの円弧
部の端部と通電ピンを介し電気的に接続されて
いるものである(例えば特公昭54−22813号の
ような構成)。
【表】 (2) 絶縁耐力 ギヤツプを30m/mに保持し、衝撃波耐電圧
試験を行なつたところ、±400kv(ばらつき±
10kv)の絶縁耐力を示した。 また、大電流(60kA)の多数回しや断後に
同様の試験を行なつたが絶縁耐力に変化はなか
つた。さらに進み小電流(80A)のしや断後に
同様な試験を行なつたが絶縁耐力に変化は殆ん
どなかつた。 なお、各成分組成の複合金属からなるアーク
拡散部3aと接触部3bとを組合せたものの絶
縁耐力は、いずれも−B成分組成の複合金属
と−A成分組成の複合金属とを組合せたもの
と同様の値を示した。また、本発明品(−B
成分組成と−A成分組成との組合せ)と、比
較品および従来品との衝撃波耐電圧試験の結果
は、第2表に示すようになつた。
【表】 (3) 耐溶着性 130Kgの加圧下で、25kA(r.m.s.)の電流を3
秒間通電(IEC短時間電流規格)した後に、
200Kgの静的な引き外し力で問題なく引き外す
ことができ、その後の接触抵抗の増加は、2〜
8%にとどまつた。 また、100Kgの加圧下で、50kA(r.m.s.)の電
流を3秒間通電した後の引き外しも問題なく、
その後の接触抵抗の増加は、0〜5%にとどま
り、十分な耐溶着性を備えていた。 なお、接触部3bを−Bまたは−C成分
組成の複合金属とした場合も同様な結果を示し
た。 (4) 遅れ電流(誘導性の負荷)のしや断能力30A
の電流を通電して行なつた電流さい断値は、平
均3.9A(標準偏差;σo=0.96、標本数;n=
100)を示した。 なお、接触部3bを−B成分組成の複合金
属とした場合には、平均3.7A(σo=1.26、n=
100)、また−C成分組成の複合金属とした場
合には、平均3.9A(σo=1.5、n=100)の電流
さい断値を示した。 (5) 進み小電流(容量性の負荷)のしや断能力 電圧;84kv×1.25/√3、80Aの進み小電流試験 (JEC−181)を、10000回行なつたが再点弧は
0回であつた。 なお、接触部3bを−Bまたは−C成分
組成の複合金属とした場合にも同様であつた。 しかしながら、アーク拡散部3aを形成する複
合金属の成分組成範囲が、銅が20〜70重量%、ク
ロムが5〜40重量%、鉄が5〜40重量%の範囲以
外の場合には、各成分元素の利点が活きず、電流
しや断能力、絶縁耐力、機械的強度等の低下が著
しいものであつた。 すなわち、銅が20重量%より少ない場合には、
電流しや断能力が著しく低下し、一方70重量%を
超える場合には、機械的強度および絶縁耐力が著
しく低下するとともに、導電率が大きくなつて電
流しや断能力が低下した。また、クロムが5重量
%より少ない場合には、導電率が大きくなつて電
流しや断能力が低下するとともに絶縁耐力が著し
く低下し、一方40重量%を超える場合には、機械
的強度が著しく低下した。さらに、鉄が5重量%
より少ない場合には、機械的強度が著しく低下
し、一方40重量%を超える場合には、電流しや断
能力が著しく低下した。 また、接触部3bを形成する複合金属の成分組
成範囲が、銅が20〜70重量%、クロムが5〜70重
量%、モリブデンが5〜70重量%以外の場合に
は、各成分元素の利点が活きず、接触部3bに要
求される各特性を満足することができなかつた。 すなわち、銅が20重量%より少ない場合には、
導電率が低下するとともに接触抵抗が著しく大き
くなり、一方70重量%を超える場合には、電流さ
い断値が著しく大きくなるとともに、耐溶着性お
よび絶縁耐力が著しく低下した。また、クロムが
5重量%より少ない場合には、絶縁耐力が著しく
低下し、一方70重量%を超える場合には、導電率
および機械的強度が著しく低下した。さらに、モ
リブデンが5重量%より少ない場合には、絶縁耐
力が著しく低下し、一方70重量%を超える場合に
は、機械的強度の低下が著しいとともに、電流さ
い断値が著しく大きくなつた。 なお、前述した実施例においては、コイル4を
1/2分流タイプとした場合について述べたが、コ
イル4はこれに限定されるものではなく、たとえ
ば1ターンまたは1/3分流タイプもしくは1/4分流
タイプとしてもよいものである。また、電極3と
コイル4との電気的接続は、電極3の背部に接合
した補助コイル17を用いる場合に限らず、たと
えば特公昭53−41783号公報等に記載されている
ようにコイルの一端を電極の背面中央と直接に接
続してもよいものである。さらに、コイル4を電
極3の背部に設ける場合に限らず、たとえば実開
昭56−57443号公報等に記載されているように、
コイルを1対の電極を囲繞するように配設した
り、または特公昭42−13045号公報等に記載され
ているようにコイルを真空容器の外部に配設して
よいのは勿論である。 発明の効果 以上の如く本発明によれば、アーク拡散部を20
〜70重量%の銅と、5〜40重量%のクロムと、5
〜40重量%の鉄とからなる複合金属により形成す
るとともに、接触部を20〜71重量%の銅と、5〜
70重量%のクロムと、5〜70重量%のモリブデン
とからなる複合金属により形成したので、アーク
拡散部を銅により形成するとともに、このアーク
拡散部にうず電流の発生を抑制すべく複数のスリ
ツトを設け、かつ接触部をCu−0.5Bi合金または
20Cu−80W合金により形成した従来のものに比
し、以下に述べる種々の効果を奏する。 (1) アーク拡散部の引張強度の向上により、電極
の厚さおよび重量を著しく低減することができ
るとともに、電極の耐久性を大幅に向上するこ
とができる。 (2) アーク拡散部および接触部が低導電率となる
ことにより、うず電流の発生を著しく低減する
ことができるとともに、スリツトを設ける必要
がないので引張強度等の機械的強度が向上し上
記(1)の効果を一層助長することができる。 (3) アーク拡散部および接触部が硬度が高くかつ
各成分が均一に分散した複合金属により形成さ
れていることにより、アーク拡散部にスリツト
がないことも相俟つてアーク拡散部および接触
部の過度の溶融が防止され、両部の消耗を大幅
に低減できるとともに、絶縁回復特性の向上を
図ることができ、かつ多数回しや断後の絶縁耐
力の低下を殆んどなくする(10000回しや断後
の絶縁耐力の低下は、しや断前の絶縁耐力の10
〜20%)ことができる。また、電流さい断値を
小さくすることができる。 (4) 特に、絶縁耐力および電流しや断能力の双方
を従来のものに比して大幅に向上することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す真空インタラ
プタの縦断面図で、第2図および第3図はその電
極の縦断面図および分解斜視図、第4図A,B,
C,D、第5図A,B,C,Dおよび第6図A,
B,C,Dはそれぞれアーク拡散部を形成する複
合金属の異なる組成の組織状態を示す写真、第7
図A,B,C,D、第8図A,B,C,Dおよび
第9図A,B,C,Dはそれぞれ接触部を形成す
る複合金属の異なる組成の組織状態を示す写真で
ある。 1……真空容器、2……電極棒、3……電極、
3a……アーク拡散部、3b……接触部、4……
コイル。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 真空容器内に1対の電極棒を相対的に接近離
    反自在に導入するとともに、各電極棒の内端部に
    アーク拡散部と接触部とからなる電極をそれぞれ
    固着し、前記真空容器の外部または真空容器の内
    部にアークに対しこれと平行な軸方磁界を印加す
    るコイルを備えてなる真空インタラプタにおい
    て、前記各電極のアーク拡散部を20〜70重量%の
    銅、5〜40重量%のクロムおよび5〜40重量%の
    鉄の複合金属により形成するとともに、接触部を
    20〜70重量%の銅、5〜70重量%のクロムおよび
    5〜70重量%のモリブデンの複合金属により形成
    したことを特徴とする真空インタラプタ。
JP15920783A 1983-03-15 1983-08-30 真空インタラプタ Granted JPS6050828A (ja)

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JP15920783A JPS6050828A (ja) 1983-08-30 1983-08-30 真空インタラプタ
CA000449036A CA1236868A (en) 1983-03-15 1984-03-07 Vacuum interrupter
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EP84102582A EP0119563B2 (en) 1983-03-15 1984-03-09 Vaccum interrupter and method of its production
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