JPH0510740U - 水冷エンジンポンプの冷却水制御弁 - Google Patents

水冷エンジンポンプの冷却水制御弁

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JPH0510740U
JPH0510740U JP5545291U JP5545291U JPH0510740U JP H0510740 U JPH0510740 U JP H0510740U JP 5545291 U JP5545291 U JP 5545291U JP 5545291 U JP5545291 U JP 5545291U JP H0510740 U JPH0510740 U JP H0510740U
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water
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cooling water
cooling
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憲司 横山
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石川島芝浦機械株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水冷エンジンポンプにおける冷却水の制御
を、一つの弁装置によって行なう。 【構成】 一端がポンプ1に接続された冷却水取出口4
の他端と、一端が水冷エンジンの冷却水入口に接続され
た通水口6の他端と、一端が大気中に開口した通気口7
の他端とが接続された弁箱3を設ける。前記ポンプ1へ
の通水時には水圧により押上げられて前記冷却水取出口
4を開放するとともに止水時には自重により落下して前
記冷却水取出口4を閉止する通水用弁体9と、通水時に
は水圧により押上げられて前記通気口7を閉止するとと
もに止水時には自重により落下して前記通気口7を開放
する通気用弁体10とを前記弁箱3内に収納する。前記
通水用弁体9を比重の大きい材料で形成するとともに前
記通気用弁体10を比重の小さい材料で形成した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ポンプとこのポンプを駆動するとともにこのポンプから供給される 冷却水により水冷を行なう水冷エンジンとを有する水冷エンジンポンプの冷却水 制御弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、このような水冷エンジンポンプにおいては、ポンプと水冷エンジンとが 冷却水流路により接続されており、この冷却水流路中には冷却水の流れを断続す るための通水弁と、この通水弁より下流側に位置した通気弁とが設けられている 。なお、通水弁は、ポンプへの通水時には冷却水流路を自動的に開放して水冷エ ンジンへの冷却水の供給を行なわせ、止水時には冷却水流路を自動的に閉止する ことによりこの冷却水流路からポンプ内への空気の流入を防止するとともにポン プ内からの落水を防止し、ポンプの再始動時において呼水操作を行なうことなく ポンプへの通水を再開できるようにしたものである。一方、通気弁は、手動操作 により開閉されるもので、止水時に開弁させることにより冷却水流路を通して水 冷エンジンの冷却水入口から空気を流入させ、水冷エンジン内からの冷却水の排 出をスムーズに行なわせるようにしたものである。
【0003】 また、実開平1−173337号公報に開示されたように、一つの弁に通水弁 と通気弁との働きをもたせたものがある。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
通水弁と通気弁とを別個に設けた場合には、それぞれの弁を設けるためのスペ ースを確保しなければならず、このようなスペースを確保することに伴って水冷 エンジンポンプ全体が大型化、重量化するという欠点がある。また、部品点数の 増加によりコストアップとなっている。さらに、水洩れを発生しうる個所が増大 するという欠点がある。
【0005】 一方、実開平1−173337号公報に開示された弁装置においては、ポンプ に接続された冷却水取出口と、大気中に開口した通気口とを一つの弁体によって 開閉させており、ポンプへの通水時にはこの弁体を水圧により押上げることによ って冷却水取出口を開放するとともに通気口を閉止し、ポンプからの冷却水を冷 却水流路を通して水冷エンジンポンプへ供給するとともに通気口からの水洩れを 防止するようにしている。また、止水時には、弁体を自重により落下させること によって通気口を開放させるとともに冷却水取出口を閉止し、ポンプ内への空気 の流入によるポンプ内からの落水を防止するとともに冷却水流路中に空気を入れ て水冷エンジン内からの冷却水の排水をスムーズに行なわせている。
【0006】 ここで、止水時における弁体による冷却水取出口の閉止を確実に行なわせるた めには、弁体の重量を重くして冷却水取出口の周囲に設けた弁座に接する面圧を 高くする必要がある。弁体が軽量であるためにこの面圧が低いと、冷却水取出口 から空気が入ってポンプ内の水が落水し、ポンプの再始動時には呼水操作を行な わなければならない。一方、通水時における弁体による通気口の閉止を確実に行 なわせるためには、弁体を軽量化して通気口の閉止動作を速やかに行なわせる必 要がある。弁体が重量であるために通気口の閉止動作が終了するまでに時間がか かると、冷却水の一部が通気口から流出する。
【0007】 このように、弁体は、冷却水取出口を開閉させるためには重量物であることが 必要であり、通気口を開閉させるためには軽量物であることが必要である。従っ て、このような相反する要件を満たすためには、弁体を比重の小さい材料で形成 し、かつ、大型化させることによって重量を大きくしなければならず、弁全体が 非常に大型化するという欠点がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の考案では、ポンプと、このポンプを駆動するとともにこのポン プから供給される冷却水により水冷を行なう水冷エンジンとを有する水冷エンジ ンポンプにおいて、一端が前記ポンプに接続された冷却水取出口の他端と、一端 が前記水冷エンジンの冷却水入口に接続された通水口の他端と、一端が大気中に 開口した通気口の他端とが接続された弁箱を設け、前記ポンプへの通水時には水 圧により押上げられて前記冷却水取出口を開放するとともに止水時には自重によ り落下して前記冷却水取出口を閉止する通水用弁体と、通水時には水圧により押 上げられて前記通気口を閉止するとともに止水時には自重により落下して前記通 気口を開放する通気用弁体とを前記弁箱内に収納し、前記通水用弁体を比重の大 きい材料で形成するとともに前記通気用弁体を比重の小さい材料で形成した。
【0009】 請求項2記載の考案では、請求項1記載の考案において、通気用弁体を軟弾性 材料で形成した。
【0010】
【作用】
請求項1記載の考案では、ポンプへの通水時には通水用弁体が水圧により押上 げられて冷却水取出口が開放されるとともに通気用弁体が水圧により押上げられ て通気口が閉止され、冷却水取出口から弁箱内に入り込んだ冷却水は通水口を経 て水冷エンジンの冷却水入口側へ供給される。なお、通気用弁体は比重の小さい 材料で形成されているため、水圧で押上げられた通気用弁体は速やかに移動する とともに通気口の閉止が速やかに行なわれるため、通気口からの冷却水の流出が 防止される。一方、止水時には通水用弁体が自重により落下して冷却水取出口を 閉止するとともに、通気用弁体が自重により落下して通気口を開放し、通気口か ら弁箱内へ流入した空気は通水口を経て水冷エンジンの冷却水入口側へ流入し、 水冷エンジンからの冷却水の排出がスムーズに行なわれる。なお、通水用弁体は 比重の大きい材料で形成されているため、冷却水取出口を閉止した際における冷 却水取出口の周囲の弁座部に接する面圧が大きくなり、通水用弁体による冷却水 取出口の閉止が確実に行なわれ、冷却水取出口からポンプ内への空気の流入が防 止されるとともにポンプ内からの落水が防止される。
【0011】 請求項2記載の考案では、通気用弁体が軟弾性材料で形成されているため、通 気口を通気用弁体で閉止する際に通気口の周囲に軟弾性材料からなる弁座を別に 設けなくとも通気用弁体による通気口の閉止が確実に行なわれる。
【0012】
【実施例】
本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。ポンプ1と、このポンプ1を駆 動させるとともにこのポンプ1から供給される冷却水により水冷を行なう水冷エ ンジン(図示せず)とが設けられており、これらのポンプ1と水冷エンジンとに よって水冷エンジンポンプが構成されている。
【0013】 前記ポンプ1のケーシング外周部にはボルト2により弁箱3が固定されており 、この弁箱3には、一端が前記ポンプ1に接続された冷却水取出口4の他端と、 一端が前記水冷エンジンの冷却水取入口(図示せず)にホース5を介して接続さ れた通水口6の他端と、一端が大気中に開口した通気口7の他端とが接続されて いる。さらに、前記弁箱3内には、前記冷却水取出口4の周囲に位置する通水用 弁座8が設けられている。なお、前記通気口7は前記冷却水取出口4の上方に配 設されており、これらの通気口7と冷却水取出口4との間に前記通水口6が配設 されている。
【0014】 つぎに、前記弁箱3内には、前記冷却水取出口4を開閉する通水用弁体である 通水用球状弁体9と、この通水用球状弁体9の上に接離自在に載置されるととも に前記通気口7を開閉する通気用弁体である通気用球状弁体10とが収納されて いる。ここで、前記通水用球状弁体9は、比重の大きい材料で形成されており、 一方、前記通気用球状弁体10は比重の小さい軟弾性材料により形成されている 。
【0015】 このような構成において、止水時には、通水用球状弁体9は図1の実線で示す ように通水用弁座8に当接されることによって冷却水取出口4を閉止しており、 通気用球状弁体10は図1の実線で示すように通水用球状弁体9の上に載置され るとともに通気口7の周囲に形成された弁座部11から離反して通気口7を開放 している。なお、この状態においては、通気口7と通水口6とが連通されている 。
【0016】 つぎに、水冷エンジンを始動させてポンプ1を駆動させるとともに、水冷エン ジンにより呼水ポンプ(図示せず)を駆動させて呼水操作を行なう。呼水ポンプ を駆動させると、ポンプ1内の圧力が大気圧より低い負圧状態になるとともにこ の負圧によってポンプ1内への吸水が行なわれる。なお、この呼水操作時におい ては、ポンプ1内の負圧によって通水用球状弁体9が吸引されて通水用弁座8に 押付けられ、冷却水取出口4からポンプ1内への空気の流入が遮断される。
【0017】 ポンプ1内への吸水が行なわれると、その水はインペラ(図示せず)により圧 力が与えられることによってポンプ1内に水圧が発生し、水源からポンプ1内へ の通水が続行されるとともにポンプ1の放水口(図示せず)からの放水が開始さ れる。
【0018】 ポンプ1への通水時においては、ポンプ1内の水圧は通水用球状弁体9にも作 用し、通水用球状弁体9が押上げられる。通水用球状弁体9が押上げられると、 ポンプ1内の水は冷却水取出口4から弁箱3内に流入し、さらに、弁箱3内に流 入した水の圧力によって通気用球状弁体10が押上げられ、この通気用球状弁体 10は図1の二点鎖線で示すように弁座部11に当接することによって通気口7 を閉止する。ここで、通気用球状弁体10は比重の小さい材料で形成されている ために弁座部11に当接する位置までの移動が速やかに行なわれ、弁箱3内に流 入した水が通気口7から流出するということが防止される。さらに、通気用球状 弁体11は軟弾性材料により形成されているため、弁座部11には特別に弁座と しての軟弾性材料からなる部材を設けなくとも、確実な閉止状態が得られる。一 方、弁箱3内に流入した水は通水口6からホース5内を通って水冷エンジンの冷 却水入口側へ冷却水として供給される。なお、水圧により押上げられた通水用球 状弁体9もやがて図1の二点鎖線で示した最上昇位置まで移動し、通水中はその 最上昇位置に留まっている。また、通水口6の入口部には、通水用球状弁体9の 直径より幅を狭くした通水溝12が形成されており、通水口6が通水用球状弁体 9によって閉止されるということが防止されている。
【0019】 つぎに、水冷エンジンを停止させてポンプ1の駆動を停止させると、ポンプ1 内における水圧がなくなるため、通水用球状弁体9は自重により落下して図1の 実線で示すように通水口弁座8に当接し、冷却水取出口4を閉止する。一方、通 気用球状弁体10も自重により落下して図1の実線で示すように通水用球状弁体 9の上に載置されて通気口7を開放するとともに通気口7と通水口6とを連通さ せる。そして、通気口7と通水口6とが連通されることにより空気が通気口7か ら弁箱3内へ流入するとともに、さらに通水口6からホース5内を通って水冷エ ンジンの冷却水入口側へ流入し、水冷エンジンからの冷却水の排出がスムーズに 行なわれる。また、通水用球状弁体9は比重の大きい材料で形成されており、重 量が重いために通水口弁座8に接する面圧が大きく、冷却水取出口4の閉止が確 実に行なわれる。従って、弁箱3内に流入した空気が冷却水取出口4からポンプ 1内へ流入するということが防止され、ポンプ1内からの落水が防止されるとと もに水冷エンジンを再始動させた場合には呼水操作を行なうことなく直ちに放水 を再開させることができる。
【0020】
【考案の効果】
本考案は、上述のように冷却水取出口と通水口と通気口とが接続された弁箱を 設け、ポンプへの通水時には水圧により押上げられて冷却水取出口を開放すると ともに止水時には自重により落下して冷却水取出口を閉止する通水用弁体と、通 水時には水圧により押上げられて通気口を閉止するとともに止水時には自重によ り落下して通気口を開放する通気用弁体とを弁箱内に収納し、通気用弁体を比重 の小さい材料で形成したことにより、通水開始時における通気用弁体による通気 口の閉止動作を速やかに行なわせることができ、従って、冷却水取出口から弁箱 内に流入した水が通気口から流出するということを防止することができ、また、 通水用弁体を比重の大きい材料で形成したことにより、止水時における通水用弁 体の冷却水取出口の弁座部へ接する面圧を高くすることによって通水用弁体によ る冷却水取出口の閉止を確実に行なうことができ、冷却水取出口からポンプ内へ の空気の流入を防止するとともにポンプ内からの落水を確実に防止することがで き、さらに、通水用弁体を比重の大きい材料で形成したこのとによりこの通水用 弁体の外径寸法を小さなものとしても十分な重量を確保することができ、従って 、弁装置全体の小型化を図ることができ、また、請求項2記載の考案のように、 通気用弁体を軟弾性材料で形成したことにより、通気口の周囲に軟弾性材料から なる弁座を別に設けなくとも通気用弁体による通気口の閉止を確実に行なわせる ことができ、従って、弁座を弁箱と一体に形成できるとともにその弁座を弁箱内 に組込む工程も不要となり、部品点数の低減と組立工程数の低減とを図ることが できる等の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す縦断正面図である。
【図2】図1におけるA−A線断面図である。
【符号の説明】
1 ポンプ 3 弁箱 4 冷却水取出口 6 通水口 7 通気口 9 通水用弁体 10 通気用弁体

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプと、このポンプを駆動するととも
    にこのポンプから供給される冷却水により水冷を行なう
    水冷エンジンとを有する水冷エンジンポンプにおいて、
    一端が前記ポンプに接続された冷却水取出口の他端と、
    一端が前記水冷エンジンの冷却水入口に接続された通水
    口の他端と、一端が大気中に開口した通気口の他端とが
    接続された弁箱を設け、前記ポンプへの通水時には水圧
    により押上げられて前記冷却水取出口を開放するととも
    に止水時には自重により落下して前記冷却水取出口を閉
    止する通水用弁体と、通水時には水圧により押上げられ
    て前記通気口を閉止するとともに止水時には自重により
    落下して前記通気口を開放する通気用弁体とを前記弁箱
    内に収納し、前記通水用弁体を比重の大きい材料で形成
    するとともに前記通気用弁体を比重の小さい材料で形成
    したことを特徴とする水冷エンジンポンプの冷却水制御
    弁。
  2. 【請求項2】 通気用弁体を軟弾性材料で形成したこと
    を特徴とする請求項1記載の水冷エンジンポンプの冷却
    水制御弁。
JP1991055452U 1991-07-17 1991-07-17 水冷エンジンポンプの冷却水制御弁 Expired - Lifetime JP2500009Y2 (ja)

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63158662U (ja) * 1987-04-03 1988-10-18
JPH01173337U (ja) * 1988-05-17 1989-12-08

Patent Citations (2)

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