JPH05106411A - 可変バルブタイミング装置の取付構造 - Google Patents
可変バルブタイミング装置の取付構造Info
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- JPH05106411A JPH05106411A JP26507991A JP26507991A JPH05106411A JP H05106411 A JPH05106411 A JP H05106411A JP 26507991 A JP26507991 A JP 26507991A JP 26507991 A JP26507991 A JP 26507991A JP H05106411 A JPH05106411 A JP H05106411A
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- JP
- Japan
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- engine
- intake
- camshaft
- variable valve
- oil
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01L—CYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
- F01L1/00—Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
- F01L1/02—Valve drive
- F01L1/024—Belt drive
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
- Valve Device For Special Equipments (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 エンジンの良好な車両搭載性を確保し、可変
バルブタイミング装置(VVT)の装着を容易にする。 【構成】 クランクシャフト2の回転に伴って回転され
る排気側カムシャフト7,11の後端側に駆動ギア1
9,20を設けるとともに、吸気側カムシャフト6,1
0の後端側に駆動ギア19,20に噛合するよう従動ギ
ア21,22を設け、かつ、VVT23,24を従動ギ
ア21,22に一体的に組み込む。これにより、エンジ
ン1の前端側にあるタイミングベルト18とエンジン1
の後端にあるVVT23,24の干渉が回避され、VV
T23,24やタイミングベルト18等がエンジン1の
前方へ張り出すことがなくなる。また、エンジン1の後
端側は比較的スペースに余裕があることからVVT2
3,24の装着が阻害されにくくなる。
バルブタイミング装置(VVT)の装着を容易にする。 【構成】 クランクシャフト2の回転に伴って回転され
る排気側カムシャフト7,11の後端側に駆動ギア1
9,20を設けるとともに、吸気側カムシャフト6,1
0の後端側に駆動ギア19,20に噛合するよう従動ギ
ア21,22を設け、かつ、VVT23,24を従動ギ
ア21,22に一体的に組み込む。これにより、エンジ
ン1の前端側にあるタイミングベルト18とエンジン1
の後端にあるVVT23,24の干渉が回避され、VV
T23,24やタイミングベルト18等がエンジン1の
前方へ張り出すことがなくなる。また、エンジン1の後
端側は比較的スペースに余裕があることからVVT2
3,24の装着が阻害されにくくなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はエンジンの運転中に吸
気バルブの開閉タイミングを可変にする可変バルブタイ
ミング装置の取付構造に係り、詳しくは排気バルブ駆動
用の排気側カムシャフトと吸気バルブ駆動用の吸気側カ
ムシャフトとを備えたエンジンにおける可変バルブタイ
ミング装置の取付構造に関するものである。
気バルブの開閉タイミングを可変にする可変バルブタイ
ミング装置の取付構造に係り、詳しくは排気バルブ駆動
用の排気側カムシャフトと吸気バルブ駆動用の吸気側カ
ムシャフトとを備えたエンジンにおける可変バルブタイ
ミング装置の取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の技術として、例えば実開
昭61−27908号公報に開示されたものが知られて
いる。この技術では排気バルブ駆動用の排気側カムシャ
フトと吸気バルブ駆動用の吸気側カムシャフトとが隣接
して設けられている。また、排気側カムシャフト前端部
に設けられた排気カムプーリ(スプロケット)と、クラ
ンクシャフト前端部に設けられたクランクプーリ(スプ
ロケット)との間にタイミングベルト(チェーン)が掛
装されている。さらに、排気側カムシャフトの前部に取
着された駆動ギヤが吸気側カムシャフトの前部に取着さ
れた従動ギヤに噛み合わされている。そして、クランク
シャフトが回転されることにより、排気側カムシャフト
が各プーリ、タイミングベルトを介して回転駆動され、
吸気側カムシャフトが駆動ギヤ、従動ギヤを介して回転
駆動されるようになっている。
昭61−27908号公報に開示されたものが知られて
いる。この技術では排気バルブ駆動用の排気側カムシャ
フトと吸気バルブ駆動用の吸気側カムシャフトとが隣接
して設けられている。また、排気側カムシャフト前端部
に設けられた排気カムプーリ(スプロケット)と、クラ
ンクシャフト前端部に設けられたクランクプーリ(スプ
ロケット)との間にタイミングベルト(チェーン)が掛
装されている。さらに、排気側カムシャフトの前部に取
着された駆動ギヤが吸気側カムシャフトの前部に取着さ
れた従動ギヤに噛み合わされている。そして、クランク
シャフトが回転されることにより、排気側カムシャフト
が各プーリ、タイミングベルトを介して回転駆動され、
吸気側カムシャフトが駆動ギヤ、従動ギヤを介して回転
駆動されるようになっている。
【0003】ここで、その従動ギヤには、その従動ギヤ
を駆動ギヤに対して軸方向へずらすタイプの可変バルブ
タイミング装置(VVT)が設けられている。そして、
このVVTの作動により従動ギヤが軸方向へずらされる
ことにより、吸気側カムシャフトの回転位相がずれて、
吸気バルブの開閉タイミングが適宜変更されるようにな
っている。
を駆動ギヤに対して軸方向へずらすタイプの可変バルブ
タイミング装置(VVT)が設けられている。そして、
このVVTの作動により従動ギヤが軸方向へずらされる
ことにより、吸気側カムシャフトの回転位相がずれて、
吸気バルブの開閉タイミングが適宜変更されるようにな
っている。
【0004】ところで、近年、このVVTの分野におい
ては様々な技術が提案されており、その中でも例えば
「トヨタカローラ新型車解説書」(1991年6月)に
おいてはヘリカルスプラインを有するリングギヤを用い
たタイプのVVTが提案されている。このリングギヤタ
イプのVVTでは、カムシャフトの一端に設けられたタ
イミングプーリアッシィの内部にリングギヤが設けられ
ている。そして、このリングギヤを軸方向へ移動させる
ことにより、タイミングプーリ本体とカムシャフトとの
回転位相がずれ、もってバルブの開閉タイミングが可変
となっている。そして、このリングギヤタイプのVVT
を前者の従来技術に適用して、吸気側カムシャフトの前
端側にて従動ギヤに一体的に組み込むことが考えられ
る。
ては様々な技術が提案されており、その中でも例えば
「トヨタカローラ新型車解説書」(1991年6月)に
おいてはヘリカルスプラインを有するリングギヤを用い
たタイプのVVTが提案されている。このリングギヤタ
イプのVVTでは、カムシャフトの一端に設けられたタ
イミングプーリアッシィの内部にリングギヤが設けられ
ている。そして、このリングギヤを軸方向へ移動させる
ことにより、タイミングプーリ本体とカムシャフトとの
回転位相がずれ、もってバルブの開閉タイミングが可変
となっている。そして、このリングギヤタイプのVVT
を前者の従来技術に適用して、吸気側カムシャフトの前
端側にて従動ギヤに一体的に組み込むことが考えられ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した前
者及び後者を組合せた技術においては、排気側カムシャ
フトと吸気側カムシャフトとを連動するための駆動ギヤ
及び従動ギヤが、ともにVVTと同じく両カムシャフト
の前端側(エンジンの前側)に位置することになった。
従って、エンジンの前側に位置するタイミングベルトと
従動ギヤの前端側に組み込まれたVVTとが干渉するの
を回避するためには、必然的に排気カムプーリ、クラン
クプーリ及びタイミングベルトをエンジンの前方へ張り
出して設けざるを得なかった。
者及び後者を組合せた技術においては、排気側カムシャ
フトと吸気側カムシャフトとを連動するための駆動ギヤ
及び従動ギヤが、ともにVVTと同じく両カムシャフト
の前端側(エンジンの前側)に位置することになった。
従って、エンジンの前側に位置するタイミングベルトと
従動ギヤの前端側に組み込まれたVVTとが干渉するの
を回避するためには、必然的に排気カムプーリ、クラン
クプーリ及びタイミングベルトをエンジンの前方へ張り
出して設けざるを得なかった。
【0006】その結果、このようなVVTの取付構造よ
りなるエンジンでは、その車両への搭載性が損なわれる
おそれがあった。これは、特にV型エンジンにおいて著
しい。
りなるエンジンでは、その車両への搭載性が損なわれる
おそれがあった。これは、特にV型エンジンにおいて著
しい。
【0007】この発明は前述した事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的はタイミングベルトにより駆動
される排気側カムシャフトに駆動連結された吸気側カム
シャフトを備え、この吸気側カムシャフトに可変バルブ
タイミング装置を設けたものにおいて、タイミングベル
ト等と可変バルブタイミング装置との干渉を回避しなが
らエンジンの良好な車両搭載性を確保することが可能な
可変バルブタイミング装置の取付構造を提供することに
ある。
ものであって、その目的はタイミングベルトにより駆動
される排気側カムシャフトに駆動連結された吸気側カム
シャフトを備え、この吸気側カムシャフトに可変バルブ
タイミング装置を設けたものにおいて、タイミングベル
ト等と可変バルブタイミング装置との干渉を回避しなが
らエンジンの良好な車両搭載性を確保することが可能な
可変バルブタイミング装置の取付構造を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
にこの発明においては、エンジンの前側にてクランクシ
ャフトの前端側にプーリを介して掛装されたタイミング
ベルトと、エンジンのシリンダヘッドに支持され、タイ
ミングベルトに対し、前端に設けられたプーリを介して
駆動連結された排気バルブ駆動用の排気側カムシャフト
と、エンジンのシリンダヘッドに支持され、排気側カム
シャフトに対し、駆動ギヤ及び従動ギヤを介して駆動連
結された吸気バルブ駆動用の吸気側カムシャフトと、吸
気側カムシャフトに設けられ、吸気バルブの開閉タイミ
ングを可変にするために駆動される可変バルブタイミン
グ装置とを備えた可変バルブタイミング装置の取付構造
において、排気側カムシャフトの後端側に駆動ギヤを設
けるとともに、吸気側カムシャフトの後端側に駆動ギヤ
に噛み合わされた従動ギヤを設け、かつ、可変バルブタ
イミング装置を従動ギヤに一体的に組み込むようにして
いる。
にこの発明においては、エンジンの前側にてクランクシ
ャフトの前端側にプーリを介して掛装されたタイミング
ベルトと、エンジンのシリンダヘッドに支持され、タイ
ミングベルトに対し、前端に設けられたプーリを介して
駆動連結された排気バルブ駆動用の排気側カムシャフト
と、エンジンのシリンダヘッドに支持され、排気側カム
シャフトに対し、駆動ギヤ及び従動ギヤを介して駆動連
結された吸気バルブ駆動用の吸気側カムシャフトと、吸
気側カムシャフトに設けられ、吸気バルブの開閉タイミ
ングを可変にするために駆動される可変バルブタイミン
グ装置とを備えた可変バルブタイミング装置の取付構造
において、排気側カムシャフトの後端側に駆動ギヤを設
けるとともに、吸気側カムシャフトの後端側に駆動ギヤ
に噛み合わされた従動ギヤを設け、かつ、可変バルブタ
イミング装置を従動ギヤに一体的に組み込むようにして
いる。
【0009】
【作用】この発明によれば、タイミングベルトはエンジ
ンの前側に設けられ、可変バルブタイミング装置はエン
ジンの後側に設けられる。そのため、タイミングベル
ト、プーリ等と可変バルブタイミング装置との干渉が回
避され、可変バルブタイミング装置やタイミングベルト
がエンジンの前方へ張り出すことはない。
ンの前側に設けられ、可変バルブタイミング装置はエン
ジンの後側に設けられる。そのため、タイミングベル
ト、プーリ等と可変バルブタイミング装置との干渉が回
避され、可変バルブタイミング装置やタイミングベルト
がエンジンの前方へ張り出すことはない。
【0010】また、エンジンの後側は比較的スペースに
余裕があることから、可変バルブタイミング装置の装着
は阻害されにくい。
余裕があることから、可変バルブタイミング装置の装着
は阻害されにくい。
【0011】
【実施例】以下、この発明における可変バルブタイミン
グ装置の取付構造を具体化した一実施例を図面に基づい
て詳細に説明する。
グ装置の取付構造を具体化した一実施例を図面に基づい
て詳細に説明する。
【0012】図1はV型6気筒エンジンを上方から見た
概略平面図である。同図において、エンジン1のシリン
ダヘッド1aには前後方向(図では左右方向)へ延びる
クランクシャフト2が回転可能に支持されている。この
クランクシャフト2の前端には、クランクプーリ3が一
体回転可能に取付けられている。シリンダヘッド1aは
クランクシャフト2を中心としてV字状に分岐され、そ
の右側部分(図の上側)が右バンク4を構成し、左側部
分(図の下側)が左バンク5を構成している。
概略平面図である。同図において、エンジン1のシリン
ダヘッド1aには前後方向(図では左右方向)へ延びる
クランクシャフト2が回転可能に支持されている。この
クランクシャフト2の前端には、クランクプーリ3が一
体回転可能に取付けられている。シリンダヘッド1aは
クランクシャフト2を中心としてV字状に分岐され、そ
の右側部分(図の上側)が右バンク4を構成し、左側部
分(図の下側)が左バンク5を構成している。
【0013】両バンク4,5内には、図示しない計6つ
の気筒がそれぞれ3つずつ並設されている。右バンク4
において、各気筒の上方には、前後方向に延びる吸気側
カムシャフト6が配設されており、その外側には、吸気
側カムシャフト6に平行して排気側カムシャフト7が配
設されている。吸気側カムシャフト6には、図示しない
吸気バルブを開閉するためのカム8が1気筒当たり2つ
ずつ形成されており、同じく排気側カムシャフト7にも
1気筒当たり2つずつのカム9が形成されている。
の気筒がそれぞれ3つずつ並設されている。右バンク4
において、各気筒の上方には、前後方向に延びる吸気側
カムシャフト6が配設されており、その外側には、吸気
側カムシャフト6に平行して排気側カムシャフト7が配
設されている。吸気側カムシャフト6には、図示しない
吸気バルブを開閉するためのカム8が1気筒当たり2つ
ずつ形成されており、同じく排気側カムシャフト7にも
1気筒当たり2つずつのカム9が形成されている。
【0014】また、左バンク5内においても前記右バン
ク4とほぼ同じ構成となっており、各気筒の上方には、
前後方向に延びる吸気側カムシャフト10及び排気側カ
ムシャフト11が互いに平行に配設されている。また、
吸気側カムシャフト10には、図示しない吸気バルブを
開閉するためのカム12が1気筒当たり2つずつ形成さ
れており、同じく排気側カムシャフト11にも1気筒当
たり2つずつのカム13が形成されている。
ク4とほぼ同じ構成となっており、各気筒の上方には、
前後方向に延びる吸気側カムシャフト10及び排気側カ
ムシャフト11が互いに平行に配設されている。また、
吸気側カムシャフト10には、図示しない吸気バルブを
開閉するためのカム12が1気筒当たり2つずつ形成さ
れており、同じく排気側カムシャフト11にも1気筒当
たり2つずつのカム13が形成されている。
【0015】各バンク4,5内には、各カムシャフト
6,7,10,11の軸方向に沿って複数のカムシャフ
ト軸受14が離間配置され、同軸受14によって各カム
シャフト6,7,10,11が回転可能に支持されてい
る。また、各バンク4,5内には、各カムシャフト6,
7,10,11に対応して、少なくとも1つのカムシャ
フトスラスト軸受15が設けられ、各カムシャフト6,
7,10,11はこの軸受15によって、前後方向(軸
方向)への移動を規制されている。
6,7,10,11の軸方向に沿って複数のカムシャフ
ト軸受14が離間配置され、同軸受14によって各カム
シャフト6,7,10,11が回転可能に支持されてい
る。また、各バンク4,5内には、各カムシャフト6,
7,10,11に対応して、少なくとも1つのカムシャ
フトスラスト軸受15が設けられ、各カムシャフト6,
7,10,11はこの軸受15によって、前後方向(軸
方向)への移動を規制されている。
【0016】前記クランクシャフト2の回転を、左右両
バンク4,5内の各排気側カムシャフト7,11に伝達
するために、各排気側カムシャフト7,11の前端に
は、それぞれカムプーリ16,17が一体回転可能に取
付けられている。そして、両カムプーリ16,17及び
クランクプーリ3にはタイミングベルト18が掛装さ
れ、このタイミングベルト18を介してクランクシャフ
ト2の回転が両排気側カムシャフト7,11に伝達され
るようになっている。また、左右両バンク4,5におい
て、各排気側カムシャフト7,11の回転を隣り合う各
吸気側カムシャフト6,10に伝達するために、各排気
側カムシャフト7,11の後端部には、駆動ギヤ19,
20がそれぞれ一体回転可能に取付けられ、各吸気側カ
ムシャフト6,10の同じく後端部には、各駆動ギヤ1
9,20に噛み合わされた従動ギヤ21,22がそれぞ
れ設けられている。そして、排気側カムシャフト7,1
1が回転することにより、駆動ギヤ19,20及び従動
ギヤ21,22を介して吸気カムシャフト6,10が反
対方向へ回転されるようになっている。
バンク4,5内の各排気側カムシャフト7,11に伝達
するために、各排気側カムシャフト7,11の前端に
は、それぞれカムプーリ16,17が一体回転可能に取
付けられている。そして、両カムプーリ16,17及び
クランクプーリ3にはタイミングベルト18が掛装さ
れ、このタイミングベルト18を介してクランクシャフ
ト2の回転が両排気側カムシャフト7,11に伝達され
るようになっている。また、左右両バンク4,5におい
て、各排気側カムシャフト7,11の回転を隣り合う各
吸気側カムシャフト6,10に伝達するために、各排気
側カムシャフト7,11の後端部には、駆動ギヤ19,
20がそれぞれ一体回転可能に取付けられ、各吸気側カ
ムシャフト6,10の同じく後端部には、各駆動ギヤ1
9,20に噛み合わされた従動ギヤ21,22がそれぞ
れ設けられている。そして、排気側カムシャフト7,1
1が回転することにより、駆動ギヤ19,20及び従動
ギヤ21,22を介して吸気カムシャフト6,10が反
対方向へ回転されるようになっている。
【0017】さらに、この実施例において、各吸気側カ
ムシャフト6,10の従動ギヤ21,22の端部に一体
的に、吸気バルブの開閉タイミングを可変にするために
油圧により駆動される可変バルブタイミング装置(以下
単に「VVT」という)23,24が設けられている。
ムシャフト6,10の従動ギヤ21,22の端部に一体
的に、吸気バルブの開閉タイミングを可変にするために
油圧により駆動される可変バルブタイミング装置(以下
単に「VVT」という)23,24が設けられている。
【0018】次に、このVVT23,24等の構成につ
いて図2に従って詳しく説明する。この実施例において
は、両VVT23,24は互いに同じ構成を有している
ものとして、ここでは右バンク4の一方のVVT23に
ついてのみ説明する。
いて図2に従って詳しく説明する。この実施例において
は、両VVT23,24は互いに同じ構成を有している
ものとして、ここでは右バンク4の一方のVVT23に
ついてのみ説明する。
【0019】吸気側カムシャフト6はそのカムジャーナ
ル6aがエンジン1のシリンダヘッド1aとベアリング
キャップ1bとの間で回転可能に支持されている。そし
て、吸気側カムシャフト6の後端部に、前記従動ギヤ2
1と一体的に組み込まれたVVT23が設けられてい
る。
ル6aがエンジン1のシリンダヘッド1aとベアリング
キャップ1bとの間で回転可能に支持されている。そし
て、吸気側カムシャフト6の後端部に、前記従動ギヤ2
1と一体的に組み込まれたVVT23が設けられてい
る。
【0020】従動ギヤ21は、外周に複数の外歯25を
有するとともに、一側に収容凹部26を備えている。ま
た、その収容凹部26を覆うように吸気側カムシャフト
6の先端には、キャップ27がボルト28により締付け
固定されている。さらに、従動ギヤ21の開口部とキャ
ップ27の外周との間には、緩衝用の粘性継手(シリコ
ーンオイルダンパー)29が設けられている。このシリ
コンオイルダンパー29は従動ギヤ21の開口部に圧入
固定されたアウタープレート30と、同アウタープレー
ト30に組込まれ、キャップ27に形成されたインナー
プレート31とからなり、両者30,31の間には図示
しない高粘度のシリコーンオイルが封入されている。ま
た、このシリコーンオイルは前記インナープレート31
の内側とアウタープレート30の外側に設けられたシー
ル部材32A,32Bによって封止されている。
有するとともに、一側に収容凹部26を備えている。ま
た、その収容凹部26を覆うように吸気側カムシャフト
6の先端には、キャップ27がボルト28により締付け
固定されている。さらに、従動ギヤ21の開口部とキャ
ップ27の外周との間には、緩衝用の粘性継手(シリコ
ーンオイルダンパー)29が設けられている。このシリ
コンオイルダンパー29は従動ギヤ21の開口部に圧入
固定されたアウタープレート30と、同アウタープレー
ト30に組込まれ、キャップ27に形成されたインナー
プレート31とからなり、両者30,31の間には図示
しない高粘度のシリコーンオイルが封入されている。ま
た、このシリコーンオイルは前記インナープレート31
の内側とアウタープレート30の外側に設けられたシー
ル部材32A,32Bによって封止されている。
【0021】この従動ギヤ21と吸気側カムシャフト6
との間には、リングギヤ33が介在されて両者21,6
が連結されている。すなわち、キャップ27により密閉
された従動ギヤ21の収容凹部26にはリングギヤ33
が収容されている。このリングギヤ33は、その内外周
に設けられた複数の歯33a,33bの両方がヘリカル
歯になっており、軸方向への移動によって吸気側カムシ
ャフト6と相対回動可能となっている。リングギヤ33
の内外周の歯33a,33bは従動ギヤ21の内歯21
a及びキャップ27の内歯27aにそれぞれ噛み合わさ
れている。
との間には、リングギヤ33が介在されて両者21,6
が連結されている。すなわち、キャップ27により密閉
された従動ギヤ21の収容凹部26にはリングギヤ33
が収容されている。このリングギヤ33は、その内外周
に設けられた複数の歯33a,33bの両方がヘリカル
歯になっており、軸方向への移動によって吸気側カムシ
ャフト6と相対回動可能となっている。リングギヤ33
の内外周の歯33a,33bは従動ギヤ21の内歯21
a及びキャップ27の内歯27aにそれぞれ噛み合わさ
れている。
【0022】従って、クランクシャフト2の回転力がク
ランクプーリ3、タイミングベルト18及びカムプーリ
16を介して排気側カムシャフト7に伝達されることに
より、同シャフト7と一体に駆動ギヤ19が回転され
る。また、その駆動ギヤ19の回転力が従動ギヤ21に
伝達される。そして、従動ギヤ21に伝達された回転力
がリングギヤ33によってキャップ27に伝達され、吸
気側カムシャフト6がキャップ27と一体的に回転駆動
される。このとき、リングギヤ33が軸方向(図2の左
右方向)へ移動されることにより、吸気側カムシャフト
6に従動ギヤ21に対する捩りが付与される。その結
果、吸気側カムシャフト6と従動ギヤ21との回転方向
における相対位置が変えられ、吸気バルブの開閉タイミ
ングが変えられる。この吸気側カムシャフト6の捩りの
際にリングギヤ33のバックラッシに起因するガタツキ
は、前記シリコーンオイルダンパー29の作用により緩
衝されて異音の発生が抑制される。
ランクプーリ3、タイミングベルト18及びカムプーリ
16を介して排気側カムシャフト7に伝達されることに
より、同シャフト7と一体に駆動ギヤ19が回転され
る。また、その駆動ギヤ19の回転力が従動ギヤ21に
伝達される。そして、従動ギヤ21に伝達された回転力
がリングギヤ33によってキャップ27に伝達され、吸
気側カムシャフト6がキャップ27と一体的に回転駆動
される。このとき、リングギヤ33が軸方向(図2の左
右方向)へ移動されることにより、吸気側カムシャフト
6に従動ギヤ21に対する捩りが付与される。その結
果、吸気側カムシャフト6と従動ギヤ21との回転方向
における相対位置が変えられ、吸気バルブの開閉タイミ
ングが変えられる。この吸気側カムシャフト6の捩りの
際にリングギヤ33のバックラッシに起因するガタツキ
は、前記シリコーンオイルダンパー29の作用により緩
衝されて異音の発生が抑制される。
【0023】リングギヤ33を油圧により駆動させるた
めに、従動ギヤ21の収容凹部26において、リングギ
ヤ33の軸方向一端側は、作動油により油圧を導入する
加圧室34となっている。また、同じく収容凹部26に
おいて、リングギヤ33の他端側は、その油圧に対向す
る釣り合い用のスプリング35を収容するスプリング室
36となっている。さらに、加圧室34に油圧のための
作動油を供給するために、エンジン1のシリンダヘッド
1a及び吸気側カムシャフト6には、互いに連通するヘ
ッド油路37及びシャフト油路38がそれぞれ形成され
ている。
めに、従動ギヤ21の収容凹部26において、リングギ
ヤ33の軸方向一端側は、作動油により油圧を導入する
加圧室34となっている。また、同じく収容凹部26に
おいて、リングギヤ33の他端側は、その油圧に対向す
る釣り合い用のスプリング35を収容するスプリング室
36となっている。さらに、加圧室34に油圧のための
作動油を供給するために、エンジン1のシリンダヘッド
1a及び吸気側カムシャフト6には、互いに連通するヘ
ッド油路37及びシャフト油路38がそれぞれ形成され
ている。
【0024】一方、従動ギヤ21及び吸気側カムシャフ
ト6の一部には、加圧室34からスプリング室36へ洩
れ出た作動油を導出するための戻し油路39が形成され
ている。また、その戻し油路39に連通して、従動ギヤ
の一端部には、吸気側カムシャフト6、シリンダヘッド
1a,ベアリングキャップ1b及びゴム製のシール40
によって囲まれた油回収室41が設けられている。さら
に、吸気側カムシャフト6の下側位置にて、シリンダヘ
ッド1aの一部には、油回収室41にて回収された作動
油をエンジン1のオイルパン42へ戻すための油戻し穴
43が形成されている。
ト6の一部には、加圧室34からスプリング室36へ洩
れ出た作動油を導出するための戻し油路39が形成され
ている。また、その戻し油路39に連通して、従動ギヤ
の一端部には、吸気側カムシャフト6、シリンダヘッド
1a,ベアリングキャップ1b及びゴム製のシール40
によって囲まれた油回収室41が設けられている。さら
に、吸気側カムシャフト6の下側位置にて、シリンダヘ
ッド1aの一部には、油回収室41にて回収された作動
油をエンジン1のオイルパン42へ戻すための油戻し穴
43が形成されている。
【0025】なお、シリンダヘッド1aの上側はヘッド
カバー44によって覆われている。また、シリンダヘッ
ド1aには、カムジャーナル6aに潤滑油を供給するた
めのヘッド油路45が形成されている。
カバー44によって覆われている。また、シリンダヘッ
ド1aには、カムジャーナル6aに潤滑油を供給するた
めのヘッド油路45が形成されている。
【0026】この実施例では、作動油としてエンジン1
の潤滑油が利用されている。すなわち、図1,2に示す
ように、エンジン1の運転に連動してオイルポンプ46
が駆動されることにより、オイルパン42に溜まった潤
滑油が吸い上げられ、その潤滑油がオイルフィルタ47
からオイルスイッチングバルブ(OSV)48Aを介し
て作動油として、シリンダヘッド1aのヘッド油路37
に供給されるようになっている。また、オイルポンプ4
6により吸い上げられた潤滑油は、オイルフィルタ47
から別のヘッド油路45へ導かれ、カムジャーナル6a
に供給されるようになっている。一方、ヘッド油路37
からの戻りの潤滑油は排出用のOSV49Aを介してオ
イルパン42へとドレンされるようになっている。
の潤滑油が利用されている。すなわち、図1,2に示す
ように、エンジン1の運転に連動してオイルポンプ46
が駆動されることにより、オイルパン42に溜まった潤
滑油が吸い上げられ、その潤滑油がオイルフィルタ47
からオイルスイッチングバルブ(OSV)48Aを介し
て作動油として、シリンダヘッド1aのヘッド油路37
に供給されるようになっている。また、オイルポンプ4
6により吸い上げられた潤滑油は、オイルフィルタ47
から別のヘッド油路45へ導かれ、カムジャーナル6a
に供給されるようになっている。一方、ヘッド油路37
からの戻りの潤滑油は排出用のOSV49Aを介してオ
イルパン42へとドレンされるようになっている。
【0027】図1に示すように、オイルパン42からの
潤滑油はオイルポンプ46、オイルフィルタ47を介し
て2つのOSV48A,48Bへと導入され、左右各バ
ンク4,5のVVT23,24内に供給されるようにな
っている。また、各VVT23,24からはドレン用の
OSV49A,49Bへと導出され、オイルパン42へ
とドレンされるようになっている。そして、各OSV4
8A,48B,49A,49Bの開閉によってVVT2
3,24が駆動されるようになっている。
潤滑油はオイルポンプ46、オイルフィルタ47を介し
て2つのOSV48A,48Bへと導入され、左右各バ
ンク4,5のVVT23,24内に供給されるようにな
っている。また、各VVT23,24からはドレン用の
OSV49A,49Bへと導出され、オイルパン42へ
とドレンされるようになっている。そして、各OSV4
8A,48B,49A,49Bの開閉によってVVT2
3,24が駆動されるようになっている。
【0028】エンジン1内には、各OSV48A,48
B,49A,49Bを開閉制御するための電子処理制御
装置(ECU)50が搭載されている。このECU50
は、中央処理装置(CPU)、所定の制御プログラムや
マップ等を予め記憶した読出専用メモリ(ROM)、C
PUの演算結果等を一時記憶するランダムアクセスメモ
リ(RAM)、予め記憶されたデータを保存するバック
アップRAM等と、これら各部と外部入力回路、外部出
力回路等とをバスによって接続した論理演算回路として
構成されている。そして、外部入力回路には、クランク
シャフト2の近傍に配設されたクランク角センサ51
と、吸気側カムシャフト6の近傍に配設されたカム角セ
ンサ52とがそれぞれ接続されている。そして、CPU
は外部入力回路を介して各センサ51,52からの出力
信号を入力値として読み込む。そして、CPUはこれら
入力値に基いて、外部出力回路に接続された各OSV4
8A,48B,49A,49Bを好適に制御する。
B,49A,49Bを開閉制御するための電子処理制御
装置(ECU)50が搭載されている。このECU50
は、中央処理装置(CPU)、所定の制御プログラムや
マップ等を予め記憶した読出専用メモリ(ROM)、C
PUの演算結果等を一時記憶するランダムアクセスメモ
リ(RAM)、予め記憶されたデータを保存するバック
アップRAM等と、これら各部と外部入力回路、外部出
力回路等とをバスによって接続した論理演算回路として
構成されている。そして、外部入力回路には、クランク
シャフト2の近傍に配設されたクランク角センサ51
と、吸気側カムシャフト6の近傍に配設されたカム角セ
ンサ52とがそれぞれ接続されている。そして、CPU
は外部入力回路を介して各センサ51,52からの出力
信号を入力値として読み込む。そして、CPUはこれら
入力値に基いて、外部出力回路に接続された各OSV4
8A,48B,49A,49Bを好適に制御する。
【0029】そして、ECU50からの制御信号に基づ
いて、供給用のOSV48A,48Bがオンされ、か
つ、ドレン用のOSV49A,49Bがオフされること
により、ヘッド油路37への作動油の供給が許容され、
作動油はヘッド油路37からシャフト油路38を通じて
加圧室34に導入される。そして、その油圧によりリン
グギヤ33がスプリング35の付勢力に抗して軸方向の
一方(図2の左方向)へ押圧される。これにより、吸気
側カムシャフト6に捩りが付与されて従動ギヤ21との
回転位相がずれる。すなわち、図3(b)に示すよう
に、吸気バルブの開き・閉じが早められ、吸気行程にお
ける吸気バルブと排気バルブとのバルブオーバーラップ
が大きくなる方向へ変えられる。
いて、供給用のOSV48A,48Bがオンされ、か
つ、ドレン用のOSV49A,49Bがオフされること
により、ヘッド油路37への作動油の供給が許容され、
作動油はヘッド油路37からシャフト油路38を通じて
加圧室34に導入される。そして、その油圧によりリン
グギヤ33がスプリング35の付勢力に抗して軸方向の
一方(図2の左方向)へ押圧される。これにより、吸気
側カムシャフト6に捩りが付与されて従動ギヤ21との
回転位相がずれる。すなわち、図3(b)に示すよう
に、吸気バルブの開き・閉じが早められ、吸気行程にお
ける吸気バルブと排気バルブとのバルブオーバーラップ
が大きくなる方向へ変えられる。
【0030】一方、ECU50からの制御信号に基づい
て、供給用のOSV48A,48Bがオフされ、かつ、
ドレン用のOSV49A,49Bがオンされることによ
り、ヘッド油路37への作動油の供給が遮断され、逆に
ヘッド油路37からオイルパン42への作動油の戻りが
許容される。これにより、作動油はヘッド油路37から
ドレン用のOSV49A,49Bを介してオイルパン4
2へとドレンされる。また、これと同時に加圧室34か
らスプリング室36へと洩れ出た作動油は、戻し油路3
9を通じて油回収室41へと導かれ、さらに油戻し穴4
3を通じてオイルパン42へとドレンされる。これによ
り、加圧室34では油圧が抜け、リングギヤ33がスプ
リング35の付勢力によって軸方向の他方(図2の右方
向)へ押圧されて戻される。これにより、吸気側カムシ
ャフト6に逆の捩りが付与されて従動ギヤ21との回転
位相がずれる。すなわち、図3(a)に示すように、吸
気バルブの開き・閉じが遅らせられ、吸気行程における
バルブオーバーラップが小さくなる方向へと変えられ
る。
て、供給用のOSV48A,48Bがオフされ、かつ、
ドレン用のOSV49A,49Bがオンされることによ
り、ヘッド油路37への作動油の供給が遮断され、逆に
ヘッド油路37からオイルパン42への作動油の戻りが
許容される。これにより、作動油はヘッド油路37から
ドレン用のOSV49A,49Bを介してオイルパン4
2へとドレンされる。また、これと同時に加圧室34か
らスプリング室36へと洩れ出た作動油は、戻し油路3
9を通じて油回収室41へと導かれ、さらに油戻し穴4
3を通じてオイルパン42へとドレンされる。これによ
り、加圧室34では油圧が抜け、リングギヤ33がスプ
リング35の付勢力によって軸方向の他方(図2の右方
向)へ押圧されて戻される。これにより、吸気側カムシ
ャフト6に逆の捩りが付与されて従動ギヤ21との回転
位相がずれる。すなわち、図3(a)に示すように、吸
気バルブの開き・閉じが遅らせられ、吸気行程における
バルブオーバーラップが小さくなる方向へと変えられ
る。
【0031】次に、上記のように構成した可変バルブタ
イミング装置の取付構造の作用について説明する。この
実施例では、各排気側カムシャフト7,11と各吸気側
カムシャフト6,10とを連動するための各駆動ギヤ1
9,20及び各従動ギヤ21,22がエンジン1の後側
に設けられている。それに加えて、各VVT23,24
が各従動ギヤ21,22に端部にて一体的に組み込まれ
ている。従って、エンジン1の前側に位置するタイミン
グベルト18や各プーリ16,17等との干渉がおのず
と回避される。また、タイミングベルト18やカムプー
リ16,17等との干渉が回避されることから、カムプ
ーリ16,17、クランクプーリ3及びタイミングベル
ト18等を必要以上にエンジン1の前方へ張り出して設
ける必要がなくなる。そのため、図4に示すように、従
来、VVTをエンジンの前端側に配置した場合には、V
VT、タイミングベルト等が前方へ張り出してしまうと
ともに、VVTとタイミングベルトとの干渉を回避する
ように考慮する必要があったのに対し、この実施例で
は、VVT23,24はエンジン1後端部に配置され
る。その結果、このようにVVT23,24を設けてな
るエンジン1の車両への搭載性を充分に確保することが
できる。
イミング装置の取付構造の作用について説明する。この
実施例では、各排気側カムシャフト7,11と各吸気側
カムシャフト6,10とを連動するための各駆動ギヤ1
9,20及び各従動ギヤ21,22がエンジン1の後側
に設けられている。それに加えて、各VVT23,24
が各従動ギヤ21,22に端部にて一体的に組み込まれ
ている。従って、エンジン1の前側に位置するタイミン
グベルト18や各プーリ16,17等との干渉がおのず
と回避される。また、タイミングベルト18やカムプー
リ16,17等との干渉が回避されることから、カムプ
ーリ16,17、クランクプーリ3及びタイミングベル
ト18等を必要以上にエンジン1の前方へ張り出して設
ける必要がなくなる。そのため、図4に示すように、従
来、VVTをエンジンの前端側に配置した場合には、V
VT、タイミングベルト等が前方へ張り出してしまうと
ともに、VVTとタイミングベルトとの干渉を回避する
ように考慮する必要があったのに対し、この実施例で
は、VVT23,24はエンジン1後端部に配置され
る。その結果、このようにVVT23,24を設けてな
るエンジン1の車両への搭載性を充分に確保することが
できる。
【0032】また、エンジン1の構造上の理由から、V
VT23,24が装着されるエンジン1の後側、特にそ
の上側位置には前側部に比べてスペース的に余裕があ
る。そのため、VVT23,24及びOSV48A,4
8B,49A,49Bを装着するにあたって、エンジン
1を前方へずらすことなく容易に装着することが可能で
ある。
VT23,24が装着されるエンジン1の後側、特にそ
の上側位置には前側部に比べてスペース的に余裕があ
る。そのため、VVT23,24及びOSV48A,4
8B,49A,49Bを装着するにあたって、エンジン
1を前方へずらすことなく容易に装着することが可能で
ある。
【0033】さらに、吸気バルブには一般的にバルブス
プリングが配設されており、吸気バルブの閉じる際に、
そのバルブスプリングの閉じ力によって各吸気側カムシ
ャフト6,10の回転にトルク変動が起こるおそれがあ
った。しかし、この実施例では、VVT23,24の内
部に緩衝用のシリコーンオイルダンパー29が設けられ
ており、そのシリコーンオイルダンパー29によって各
吸気側カムシャフト6,10のトルク変動を吸収するこ
とができる。従って、そのようなトルク変動を吸収する
ために従動ギヤ21,22にシザースギヤ機構を設ける
必要がなくなり、従動ギヤの簡素化を図ることができ
る。一方、この実施例では、排気側カムシャフト7,1
1のトルク変動はタイミングベルト18によって吸収す
ることができる。
プリングが配設されており、吸気バルブの閉じる際に、
そのバルブスプリングの閉じ力によって各吸気側カムシ
ャフト6,10の回転にトルク変動が起こるおそれがあ
った。しかし、この実施例では、VVT23,24の内
部に緩衝用のシリコーンオイルダンパー29が設けられ
ており、そのシリコーンオイルダンパー29によって各
吸気側カムシャフト6,10のトルク変動を吸収するこ
とができる。従って、そのようなトルク変動を吸収する
ために従動ギヤ21,22にシザースギヤ機構を設ける
必要がなくなり、従動ギヤの簡素化を図ることができ
る。一方、この実施例では、排気側カムシャフト7,1
1のトルク変動はタイミングベルト18によって吸収す
ることができる。
【0034】また、図5に示すように、一般に作動油は
シリンダブロック1cの両バンク4,5間に配設された
メインギャラリー53内を流れており、VVT23,2
4への作動油はここから油通路54,55を通じて導か
れる。この実施例では、左右両バンク4,5内の上方に
おいて、それぞれ内側に位置する吸気側カムシャフト
6,10にVVT23,24が装着されている。従っ
て、その作動油の導入のための油通路54,55の距離
を極力短くすることができる。その結果、油通路54,
55の加工を簡略化することができるとともに、油通路
54,55の圧力損失をできるだけ小さくすることがで
きる。
シリンダブロック1cの両バンク4,5間に配設された
メインギャラリー53内を流れており、VVT23,2
4への作動油はここから油通路54,55を通じて導か
れる。この実施例では、左右両バンク4,5内の上方に
おいて、それぞれ内側に位置する吸気側カムシャフト
6,10にVVT23,24が装着されている。従っ
て、その作動油の導入のための油通路54,55の距離
を極力短くすることができる。その結果、油通路54,
55の加工を簡略化することができるとともに、油通路
54,55の圧力損失をできるだけ小さくすることがで
きる。
【0035】併せて、この実施例では、質量の大きな部
材であるクランクプーリ3、カムプーリ16,17がエ
ンジン1の前側に位置し、駆動ギヤ19,20、従動ギ
ヤ21,22及びVVT23,24をエンジン1の後側
に配置している。そのため、この実施例では、各カムシ
ャフト6,7,10,11にかかる重量を前後に分散さ
せることができ、各カムシャフト6,7,10,11の
前後の位置の違いによって偏った荷重が軸受14,15
にかかることを回避させることができる。従って、前後
の位置の違いによって軸受14,15を補強する必要が
なくなる。
材であるクランクプーリ3、カムプーリ16,17がエ
ンジン1の前側に位置し、駆動ギヤ19,20、従動ギ
ヤ21,22及びVVT23,24をエンジン1の後側
に配置している。そのため、この実施例では、各カムシ
ャフト6,7,10,11にかかる重量を前後に分散さ
せることができ、各カムシャフト6,7,10,11の
前後の位置の違いによって偏った荷重が軸受14,15
にかかることを回避させることができる。従って、前後
の位置の違いによって軸受14,15を補強する必要が
なくなる。
【0036】なお、この発明は前記実施例に限定される
ものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で構成の一
部を適宜に変更して次のように実施することもできる。 (1)前記実施例では、V型エンジン1を採用し、2つ
のVVT23,24を用いる構成としたが、エンジンの
型式は特に限定されるものではなく、直列型であっても
よい。
ものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で構成の一
部を適宜に変更して次のように実施することもできる。 (1)前記実施例では、V型エンジン1を採用し、2つ
のVVT23,24を用いる構成としたが、エンジンの
型式は特に限定されるものではなく、直列型であっても
よい。
【0037】(2)前記実施例では、それぞれ2つのO
SV48A,49A及びOSV48B,49Bの開閉制
御によって駆動させる油圧式のVVT23,24を採用
したが、1つのOSVの開閉制御によって駆動させる油
圧式のVVTを採用することもでき、あるいは、モータ
等によって駆動されるVVTを採用することもできる。
SV48A,49A及びOSV48B,49Bの開閉制
御によって駆動させる油圧式のVVT23,24を採用
したが、1つのOSVの開閉制御によって駆動させる油
圧式のVVTを採用することもでき、あるいは、モータ
等によって駆動されるVVTを採用することもできる。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、タイミングベルトにより駆動される排気側カムシャ
フトに駆動連結された吸気側カムシャフトを備え、この
吸気側カムシャフトに可変バルブタイミング装置を設け
たものにおいて、排気側カムシャフトの後端側に駆動ギ
ヤを設けるとともに、吸気側カムシャフトの後端側に駆
動ギヤに噛み合わされた従動ギヤを設け、かつ、可変バ
ルブタイミング装置を従動ギヤに一体的に組み込むよう
にしたので、タイミングベルト等と可変バルブタイミン
グ装置との干渉を回避することができてエンジンの良好
な車両搭載性を確保することができ、可変バルブタイミ
ング装置の装着を容易にすることができるという優れた
効果を奏する。
ば、タイミングベルトにより駆動される排気側カムシャ
フトに駆動連結された吸気側カムシャフトを備え、この
吸気側カムシャフトに可変バルブタイミング装置を設け
たものにおいて、排気側カムシャフトの後端側に駆動ギ
ヤを設けるとともに、吸気側カムシャフトの後端側に駆
動ギヤに噛み合わされた従動ギヤを設け、かつ、可変バ
ルブタイミング装置を従動ギヤに一体的に組み込むよう
にしたので、タイミングベルト等と可変バルブタイミン
グ装置との干渉を回避することができてエンジンの良好
な車両搭載性を確保することができ、可変バルブタイミ
ング装置の装着を容易にすることができるという優れた
効果を奏する。
【図1】この発明を具体化した一実施例におけるV型6
気筒エンジンを上方から見た状態を示す概略平面図であ
る。
気筒エンジンを上方から見た状態を示す概略平面図であ
る。
【図2】一実施例においてVVT等の構成を示す断面図
である。
である。
【図3】一実施例において吸気バルブと排気バルブとの
オーバーラップを説明する図であって、(a)はVVT
オフ時のバルブオーバーラップの説明図、(b)はVV
Tオン時のバルブオーバーラップの説明図である。
オーバーラップを説明する図であって、(a)はVVT
オフ時のバルブオーバーラップの説明図、(b)はVV
Tオン時のバルブオーバーラップの説明図である。
【図4】一実施例においてVVTの取付状態を従来例と
比較して説明する概略平面図である。
比較して説明する概略平面図である。
【図5】一実施例においてV型エンジンの正面図であ
る。
る。
1…エンジン、1a…シリンダヘッド、2…クランクシ
ャフト、6,10…吸気側カムシャフト、7,11…排
気側カムシャフト、16…カムプーリ、17…カムプー
リ、18…タイミングベルト、19,20…駆動ギヤ、
21,22…従動ギヤ、23,24…可変バルブタイミ
ング装置(VVT)。
ャフト、6,10…吸気側カムシャフト、7,11…排
気側カムシャフト、16…カムプーリ、17…カムプー
リ、18…タイミングベルト、19,20…駆動ギヤ、
21,22…従動ギヤ、23,24…可変バルブタイミ
ング装置(VVT)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 雅人 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車 株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 エンジンの前側にてクランクシャフトの
前端側にプーリを介して掛装されたタイミングベルト
と、 前記エンジンのシリンダヘッドに支持され、前記タイミ
ングベルトに対し、前端に設けられたプーリを介して駆
動連結された排気バルブ駆動用の排気側カムシャフト
と、 前記エンジンのシリンダヘッドに支持され、前記排気側
カムシャフトに対し、駆動ギヤ及び従動ギヤを介して駆
動連結された吸気バルブ駆動用の吸気側カムシャフト
と、 前記吸気側カムシャフトに設けられ、前記吸気バルブの
開閉タイミングを可変にするために駆動される可変バル
ブタイミング装置とを備えた可変バルブタイミング装置
の取付構造において、 前記排気側カムシャフトの後端側に前記駆動ギヤを設け
るとともに、前記吸気側カムシャフトの後端側に前記駆
動ギヤに噛み合わされた前記従動ギヤを設け、かつ、前
記可変バルブタイミング装置を前記従動ギヤに一体的に
組み込んだことを特徴とする可変バルブタイミング装置
の取付構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26507991A JPH05106411A (ja) | 1991-10-14 | 1991-10-14 | 可変バルブタイミング装置の取付構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26507991A JPH05106411A (ja) | 1991-10-14 | 1991-10-14 | 可変バルブタイミング装置の取付構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05106411A true JPH05106411A (ja) | 1993-04-27 |
Family
ID=17412310
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26507991A Pending JPH05106411A (ja) | 1991-10-14 | 1991-10-14 | 可変バルブタイミング装置の取付構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05106411A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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KR20030046689A (ko) * | 2001-12-06 | 2003-06-18 | 현대자동차주식회사 | 연속 가변 밸브 타이밍 장치가 채용된 엔진 및 그 제어방법 |
DE19749911B4 (de) * | 1996-11-13 | 2005-09-22 | Toyota Jidosha K.K., Toyota | Motorventiltrieb mit Motorventileinstelleinrichtung |
DE102008042834A1 (de) | 2007-10-15 | 2009-05-07 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki, Kariya | Maschine mit homogener Kompressionszündung und Steuerverfahren der Maschine |
DE102008042835A1 (de) | 2007-10-15 | 2009-05-07 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki, Kariya | Maschine mit Kompressionszündung mit homogener Ladung und Steuerverfahren der Maschine |
DE112007002866T5 (de) | 2006-11-30 | 2009-10-29 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki, Kariya | Verbrennungsmotor der Vormischkompressionszündart und Verfahren zum Steuern desselben |
US7819098B2 (en) | 2007-11-19 | 2010-10-26 | Hyundai Motor Company | Variable valve timing apparatus and control method for the same |
JP2011032897A (ja) * | 2009-07-30 | 2011-02-17 | Mitsubishi Motors Corp | 内燃機関のカムシャフト構造 |
-
1991
- 1991-10-14 JP JP26507991A patent/JPH05106411A/ja active Pending
Cited By (13)
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