JPH05106043A - 電子線加熱式蒸着めつき方法 - Google Patents

電子線加熱式蒸着めつき方法

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JPH05106043A
JPH05106043A JP29641291A JP29641291A JPH05106043A JP H05106043 A JPH05106043 A JP H05106043A JP 29641291 A JP29641291 A JP 29641291A JP 29641291 A JP29641291 A JP 29641291A JP H05106043 A JPH05106043 A JP H05106043A
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JP
Japan
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evaporation
electron beam
vapor deposition
distance
jumping
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Withdrawn
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JP29641291A
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English (en)
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Koji Irie
広司 入江
Touta Ayabe
東太 綾部
Shoji Miyake
昭二 三宅
Akiyoshi Itasaka
昭美 板坂
Jiyunji Kawafuku
純司 川福
Masatoshi Iwai
正敏 岩井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の蒸発槽間で電子線をジャンピングさせ
ながら、これらの蒸発槽より蒸発原料を同時に蒸発させ
て被めっき材に蒸着めっきを行なうに当たり、電子線の
散乱による蒸発槽の損傷を防止すると共に、蒸発原料の
スプラッシュを抑制して品質・外観の良好な蒸着めっき
製品を得ることのできる方法を提供すること。 【構成】 隣あって配設される蒸発槽の内壁間距離
(Y:mm)と、電子線のジャンピング距離(X:mm)
が、[X−Y≧100mm ]の要件を満たす様に設定して蒸
着めっきを行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱源として電子線を
利用し、帯状の被めっき材に対して連続的に蒸着めっき
を行なう方法の改良に関し、特に複数の蒸発槽間で電子
線をジャンピングさせて複数の蒸発原料を同時に蒸発さ
せながら蒸着めっきを行なう方法において、均質で表面
外観の優れた蒸着めっき層を得ることのできる方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】真空もしくは希薄ガス雰囲気下で蒸着原
料を加熱蒸発させ、これを帯状の被めっき材表面に蒸着
させる蒸着めっき方法は、金属帯、プラスチックフィル
ム、紙帯の如き様々の帯状物に対するめっき方法として
広く実用化されている。
【0003】蒸着めっき法の中でも、加熱源として電子
線を利用する方法は、他の加熱方式に比べて次の様な利
点を有しており、広く活用されている。即ち電子線加熱
方式は、電子銃から発生された電子線を被加熱原料の表
面に直接照射して加熱蒸発させる方式であり、電子線は
高エネルギーで且つエネルギー密度が高く、一般に蒸発
させにくい低蒸気圧のめっき原料であっても十分な蒸発
速度を確保し得るという点で、従来の抵抗加熱方式や高
周波誘導加熱方式に比べて優れた方式と言うことができ
る。
【0004】また電子線加熱方式では、磁場の作用を利
用して電子線の指向方向を自由に変えることができ、蒸
発原料表面上を任意の方向に走査(スキャニング)させ
たり、あるいは複数の蒸発槽内に装入された各蒸発原料
に対し、1台の電子銃から発生される電子線をジャンピ
ングさせることにより、複数の蒸発原料を同時に加熱蒸
発させることも可能であり、こうした特長を利用して、
複数成分の同時蒸発による合金めっきや多層めっきを容
易に行なうことができ、更には複数の蒸発原料に照射さ
れる電子線の照射時間(電子線の滞在時間)をコントロ
ールすれば、各蒸発原料の蒸発量や蒸発速度を自在に制
御することができるので、めっき組成、めっき構造、め
っき付着量等の調節も容易に行なえる。また電子銃(E
Bガン)自身は高価であるが、メンテナンス性に優れ且
つ電子線の発生・停止、出力調整が極めて容易であるた
め、総合的に見ると最も有利な加熱・蒸発手段と言え
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで電子線によっ
て複数の蒸発原料を同時に加熱蒸発させる場合、前述の
如く蒸発槽間で電子線をジャンピングさせなければなら
ないが、電子線をジャンピングさせることのできる最大
長さ(以下、ジャンピング距離という)は、電子銃の能
力や配設位置、電子線を偏向させるための磁場偏向コイ
ル、蒸発槽の幾何学的配置等によって制限を受けるた
め、ジャンピング距離には自ずと限界がある。従って複
数の蒸発槽間で電子ビームをジャンピングさせて複数の
原料を同時に加熱蒸発させながら蒸着めっきを行なう場
合は、該ジャンピング距離を考慮したうえで蒸発槽の設
置位置を決めなければならず、この位置関係が適当でな
いと次の様な問題が生じてくる。
【0006】蒸発槽内の蒸発原料表面に電子線を照射
するとき、電子線の照射される位置及び領域が蒸発槽の
内壁近傍である場合には、蒸発原料の溶融浴と蒸発槽内
壁の境界部からスプラッシュと呼ばれる蒸発原料の飛散
現象が発生し易くなる。そして蒸発原料の表面から上方
へ飛散したスプラッシュ飛沫は、蒸発槽の上方を走行通
過する被処理帯の表面に粒状物として付着し、めっき製
品の品質、外観を著しく低下させる。
【0007】しかもスプラッシュにより生じた飛沫は被
処理帯を経由して、蒸着めっき設備内の各種ロール表面
にも付着し、めっき製品に押しキズ等の損傷を生じさせ
る原因になる。更に被処理帯材との密着が良くないスプ
ラッシュ粒は、被処理帯表面から脱落してロール表面に
付着するピックアップ現象を起こし、後続する被処理帯
の表面からスプラッシュ粒が次々とロール表面に付着堆
積し、めっき表面に押し傷を生じさせる原因になる。こ
の様に、蒸発原料表面への電子線の照射によって生じる
スプラッシュ現象は、蒸着めっき製品の品質低下及び歩
留り低下の大きな原因となる。
【0008】電子線の照射位置及び照射領域が蒸発槽
の内壁近傍である場合、蒸発槽の材質によっては蒸発槽
の寿命が極端に短くなることがある。蒸発槽の構成素材
としては、水冷式銅製、各種酸化物製、グラファイト
製、窒化物系セラミックス製、高融点金属製などが使用
されており、これらは蒸発原料の種類や加熱方法等に応
じて適宜使い分けられている。ところで電子線加熱方式
により電子線を複数の蒸発槽間でジャンピングさせなが
ら原料の加熱蒸発を行なう場合、電子ビームは必らず蒸
発槽の上面側を通過することになるが、電子ビームの出
力を高めた場合は蒸発槽上面側の損傷が起こり易い。殊
に電子線の照射位置が蒸発槽の内壁側に近い場合は、蒸
発槽の上記損傷が一段と著しくなって蒸発槽の寿命が短
縮され、蒸発槽の補修もしくは交換頻度が高くなってコ
ストアップを招くばかりでなく、該補修もしくは交換時
には蒸着室の真空を解除して大気圧に解放しなければな
らないので、設備の稼働率も低下してくる。
【0009】本発明は上記の様な事情に着目してなされ
たものであって、その目的は、複数の蒸発槽間で電子線
をジャンピングさせながら蒸着めっきを行なう際におい
て、蒸発槽の損傷を抑制しつつ健全で表面欠陥のないめ
っき製品を得ることのできる蒸着めっき方法を提供しよ
うとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明に係る蒸着めっき法の構成は、帯状の被
めっき材が連続的に走行通過する蒸着室内の該走行軌跡
下方側に、該走行軌跡に沿って複数の蒸発槽を隣接して
配置し、各蒸発槽内の蒸発原料を、電子銃から発生され
る電子線をジャンピングさせながら同時に加熱蒸発せし
め、蒸発された蒸気を被めっき材表面に蒸着めっきする
方法において、電子線の蒸発槽間のジャンピング距離
(X:mm)と、隣接する蒸発槽の内壁間距離(Y:mm)
が次式の関係を満たす様に調整するところに要旨を有す
るものである。 X−Y≧100 (mm)
【0011】
【作用】以下、実施例を示す図面を参照しながら、本発
明の構成及び作用効果を詳細に説明する。本発明者ら
は、図1(概略縦断面図)及び図2(図1のII−II/線
矢視図)に略示する様な真空蒸着めっき設備を使用し、
電子線ジャンピング加熱方式によって2つの蒸発槽1
a,1bから蒸発原料A,Bを同時に加熱蒸発せしめ、
蒸発槽1a,1b上を走行通過する被処理帯2の表面に
連続的に蒸着めっきを施す方法を基本とし、電子銃Gか
ら発生される電子線Eのジャンピング距離(X:mm)及
び蒸発槽1a,1bの内壁間距離(Y:mm)を種々変え
た場合における蒸発槽1a,1bの損傷状況及びスプラ
ッシュ発生状況を調べた。図中3は蒸着室、4,4はサ
ポートロール、Esは電子線Eの走査軌跡を示す。
【0012】図1,2に示した設備における電子線Eの
ジャンピング距離(X:mm)は、電子銃G本体内に備え
た電磁コイルの構成によって適宜設定することができ、
また蒸発槽内壁間距離(Y:mm)は、蒸発槽1a,1b
間の設置間隔(Z:mm)及び各蒸発槽1a,1bの肉厚
(Ta,Tb:mm)を変えることによって任意に調整す
ることができる。
【0013】図1,2に示した様な蒸着設備によって蒸
着めっきを行なう場合、蒸発原料A,Bを同時に加熱蒸
発させるには、電子線Eのジャンピング距離(X)を蒸
発槽内壁間距離(Y)よりも大きくしなければならない
ことは明白であるが、図1,2における蒸発槽1aの右
側内壁面近傍と蒸発槽1bの左側内壁面近傍に電子線E
が照射される様にジャンピング距離(X)を短めに設定
すると、蒸発原料A,Bのいずれについても蒸発槽内壁
近傍でスプラッシュが多発することが確認された。しか
もこの現象は、蒸発槽構成素材として水冷式銅製のもの
を使用し、Ti,Zr,Si等を加熱蒸発させる場合に
特に顕著になることが判明した。
【0014】またこのときの蒸発槽1a,1bの損傷状
態を観察したところ、図1におけるEG部(即ち蒸発槽
の内壁と上面のエッジ部近傍)の損傷が最も激しく、特
に蒸発槽構成素材として酸化物系セラミックス(たとえ
ばアルミナ系、シリカ系、マグネシア系等)を使用した
ときに顕著であった。しかも酸化物系セラミックス製の
蒸発槽を用いた場合は、ジャンピング距離(X)が内壁
間距離(Y)に近いと、エネルギー密度の高い電子線E
によって蒸発槽構成材自身がスプラッシュを生じて激し
く損傷する現象も認められ、更には、損傷の生じた蒸発
槽の壁面に接する部分から蒸発原料のスプラッシュ現象
が頻繁に生じることが判明した。この様に、ジャンピン
グ距離Xを小さくして蒸発槽内壁間の距離Yに近づけた
ときに、スプラッシュ現象や蒸発槽の損傷が激しくなる
理由は、次の様に考えられる。
【0015】即ち電子線Eは、電子銃Gから発射された
時点では、絞りレンズによって十分に収束されて蒸発原
料表面に正確に指向する様に調整されている。しかし蒸
着工程では、蒸発原料表面から発生した蒸気雲内を該電
子線が通過する際に、蒸気との衝突によって電子線Eの
一部が乱反射を起こす。該乱反射の程度は、電子線Eの
加速電圧や蒸気雲内における蒸発原料の蒸気圧、蒸着室
の真空度等によって影響されるが、乱反射した該電子線
の一部は、蒸発原料表面の目標照射位置から外れて蒸発
槽の側壁及び側壁と上面のエッジ部に当たり、当該照射
部に損傷を与えるばかりでなく、該照射部の加熱昇温に
より当該壁面付近の蒸発原料を過熱してスプラッシュを
起こす原因となる。
【0016】また、電子線を蒸発原料表面に照射したと
きに発生する反射電子や二次電子等が蒸発槽の側壁に当
たると、上記と同様の現象が生じてくる。そしてこうし
た現象は、電子線の照射目標位置を蒸発槽の壁面付近に
設定したときに顕著に現われる。
【0017】本発明者らは上記の様な知見の下で、蒸発
槽の損傷及び蒸発原料のスプラッシュ現象を抑制すべく
種々研究を行なった。その結果、隣接して設けられる蒸
発槽の内壁間距離Yに対して、電子線のジャンピング距
離Xを十分に大きくしてやれば、上記の現象を抑制する
ことができ、その基準として、後記実施例でも明らかに
する如く[X−Y]≧100mm となる様に内壁間距離Yと
ジャンピング距離の値を設定すれば、蒸発槽の構成や蒸
発原料の種類をどの様に変えた場合でも、前述の様な蒸
発槽の損傷及びスプラッシュ現象を実質的な問題を生じ
ない程度に抑止し得ることが分かった。
【0018】しかしてこの様に[X−Y]が100mm を超
える大きな値となる様に設定すると、前述の如く電子線
が蒸発原料の蒸気雲中を通過する際に該電子線の一部が
散乱した場合でも、その殆どは蒸発原料表面に当たり、
蒸発槽内壁にまで照射される散乱電子線の量が実質的に
無視し得る程度に抑えられるためと考えられる。但し
[X−Y]の値を極端に長くすることは、結果的に蒸発
槽の容量を極端に大きくしなければならないことを意味
しており、蒸発原料の装入量が必要以上に多くなってそ
の昇温及び保温・蒸発に要するエネルギー及びエネルギ
ーロスが大きくなるので、[X−Y]の値は500mm 程度
以下に抑えるのがよい。
【0019】尚、本発明で定める[X−Y]≧100mm の
要件を達成するための手段としては、蒸発槽間の隙間
(Z)をできるだけ小さくするか、あるいは隙間を設け
ずに蒸発槽を配置する、蒸発槽の肉厚(Ta 及びT
b )をできるだけ小さくする、電子線のジャンピング
距離(X)をできるだけ大きくする、等が考えられる。
【0020】しかし蒸着室や電子銃の構造や幾何学的配
置等によっては、上記〜等の手段がすべて適用でき
る訳ではなく、たとえば蒸発槽の肉厚(Ta 及びTb
を極端に小さくすると、蒸発槽の保温力(水冷式蒸発槽
の場合を除く)が低下して電子線の熱損失が増大すると
共に加熱蒸発効率が低下するばかりでなく、蒸発槽の寿
命が短くなる場合もある。また電子線のジャンピング距
離Xは無限に大きくできる訳ではなく、電子銃の構成、
あるいは蒸発槽に対する電子銃や磁場偏向コイルの位置
関係等によっても制約を受ける。従って上記[X−Y]
の設定に当たっては、これらの点を十分に考慮して蒸着
室全体のレイアウト設計、蒸発槽のサイズや位置、電子
銃の設置位置等を決定すべきである。
【0021】尚、前記図1,2では、2個の蒸発槽の間
で電子線をジャンピングさせる場合について説明した
が、このほか、たとえば図3(概略平面図)に示す如く
3個(あるいはそれ以上)の蒸発槽1a,1b,1cの
間で電子線Eをジャンピングさせながら同時に加熱蒸発
させる場合に適用することも可能であり、この場合は各
蒸発槽1a,1b,1cの内壁間距離Y1 ,Y2 と夫々
のジャンピング距離X1,X2 が夫々[X1 −Y1 ≧100
]及び[X2 −Y2 ≧100 ]の要件を満たす様に設定
すればよい。
【0022】また蒸発槽の幅が広い場合は、1個の電子
銃から発射される電子線だけでは入熱量不足になること
があるので、この様な場合は図4に示す如く各蒸発槽1
a,1bの幅方向に2個(もしくはそれ以上)の電子銃
1 ,G2 を並設し、2箇所(あるいはそれ以上)から
電子線加熱を行なうこともでき、この場合も各蒸発槽1
a,1bの内壁間距離Yと電子線E1,E2 のジャンピ
ング距離が前記要件を満たす様に設定すればよい。
【0023】
【実施例】図1,2に示した基本構造を有する蒸着めっ
き設備において、蒸発原料の種類、蒸発槽の素材、[X
−Y]の値を種々変えて連続蒸着めっきを行ない、夫々
について蒸着めっき製品の外観及び蒸発槽の損傷の程度
を観察した。尚めっき条件は次の通りとした。
【0024】<めっき条件> 被めっき材:低炭素冷延鋼帯(Tiキルド鋼) 被めっき材の前処理:アルカリ電解脱脂後真空室へ導入
し、電子線照射による加熱とArイオンボンバードメン
トによる表面活性化処理を行なう。 被めっき材予熱温度:200 〜300 ℃ 蒸着室真空度:1×10-2Pa以下 電子線加熱源:ピアス型電子銃(最大出力300 KW) 電子線走査法:電子銃内の電磁コイル及び蒸着室内の磁
場偏向コイルにより、電子線の偏光、走査及びジャンピ
ングを行なう。 結果を表1,表2に示す。但し蒸着めっき製品の外観及
び蒸発槽損傷の評価法は、次の通りとした。
【0025】<表面外観>めっき表面に付着したスプラ
ッシュ粒の数及びサイズを目視観察し、下記の基準で評
価した。 ○:表面外観良好(スプラッシュ粒の付着が皆無もしく
は殆んど認められない) △:表面外観やや劣る(スプラッシュ粒の付着数がやや
多く、目視にてその存在が認められるが、押し傷は認め
られない) ×:表面外観劣る(スプラッシュ粒の付着数が多く、粒
サイズも大きい。そして該スプラッシュ粒による押し傷
が明らかに認められる)
【0026】<蒸発槽の損傷>蒸着めっき中及び蒸着め
っき後における蒸発槽表面の損傷状態を目視観察し、下
記の基準で評価した。 ○:極く僅かしか損傷が認められない △:明らかに損傷が認められる ×:損傷が激しい
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】表1,2からも明らかである様に、本発明
の規定要件を満たすNo.1 〜16(実施例)ではめっき外
観が良好で蒸発槽の損傷も極めて少ないのに対し、本発
明の規定要件を欠くNo.17〜29( 比較例)ではめっき外
観が悪く、蒸発槽の損傷も著しい。
【0030】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、電
子線のジャンピング距離を蒸発槽の内壁間距離に対して
適正な長さに設定することによって、蒸発槽の損傷を抑
制すると共に、蒸発原料のスプラッシュ現象を抑えて飛
沫が蒸着めっき表面に付着するのを防止することがで
き、表面外観の良好な蒸着めっき製品を製造し得ること
になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る蒸着めっき法を示す概略縦断面図
である。
【図2】図1におけるII−II線矢視相当図である。
【図3】本発明の他の実施例を示す平面略図である。
【図4】本発明の更に他の実施例を示す平面略図であ
る。
【符号の説明】
1a,1b,1c 蒸発槽 2 被めっき材(帯状物) 3 蒸着室 4 サポートロール A,B 蒸発原料 E 電子線 G 電子銃 Es 電子線スキャニング軌跡 EG エッジ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川福 純司 神戸市東灘区魚崎中町1−1−24 (72)発明者 岩井 正敏 加古川市神野町石守471−84

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状の被めっき材が連続的に走行通過す
    る蒸着室内の該走行軌跡下方側に、該走行軌跡に沿って
    複数の蒸発槽を隣接して配置し、各蒸発槽内の蒸発原料
    を、電子銃から発生される電子線をジャンピングさせな
    がら同時に加熱蒸発せしめ、蒸発された蒸気を被めっき
    材表面に蒸着めっきする方法において、 電子線の蒸発槽間のジャンピング距離(X:mm)と、隣
    りあった蒸発槽の内壁間距離(Y:mm)が次式の関係を
    満たす様に調整することを特徴とする電子線加熱式蒸着
    めっき方法。 X−Y≧100 (mm)
JP29641291A 1991-10-15 1991-10-15 電子線加熱式蒸着めつき方法 Withdrawn JPH05106043A (ja)

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