JPH05105832A - 常温で固体のインクジエツト記録用インク組成物 - Google Patents

常温で固体のインクジエツト記録用インク組成物

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JPH05105832A
JPH05105832A JP26478191A JP26478191A JPH05105832A JP H05105832 A JPH05105832 A JP H05105832A JP 26478191 A JP26478191 A JP 26478191A JP 26478191 A JP26478191 A JP 26478191A JP H05105832 A JPH05105832 A JP H05105832A
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JP
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ink
pigment
solid
ink composition
image
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JP26478191A
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Kakuji Murakami
格二 村上
Emi Kawahara
恵美 河原
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、インクジェットプリンタ−、特
に常温で固体のインクを加熱して溶融した状態で吐出す
るインクジェットプリンタ−に用いるインク組成物に関
する。 【構成】 パラフィンワックスを主成分とするピ−ク
ルに顔料を分散させてなるもの、又、顔料は高分子化合
物を吸着させたものであるとよい。さらに電荷制御剤を
含むこともある。 【効果】 溶融状態における粘度が低くなり、インク
の吐出エネルギ−が少なく、顔料の分散性に優れてい
る。顔料に高分子化合物が吸着されていると、分散安定
性にすぐれ、信頼性の高い吐出が保持でき、画像の耐摩
擦性も向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェットプリン
ター、特に常温で固体のインクを加熱し溶融した状態で
吐出するインクジェットプリンターに用いるインク組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】液体状のインクをノズルから吐出せしめ
て画像の記録を行うインクジェット記録方法は、普通紙
への印字が可能なこと、カラー化への対応が容易なこ
と、印字速度が速いこと等の利点から近年では色々な吐
出原理に基づくプリンターが市販されている。従来より
用いられているインクジェット記録方式の具体的な方式
は、例えばテレビジョン学会誌 37(7) 54 0 (1983)等に
記載されている。
【0003】従来、インクジェット記録には水をベース
とする水性インクや有機溶媒をベースとする油性インク
が用いられてきた。これらの常温で液体のインクを用い
るプリンターにおいては、インクを加熱する装置を必要
とせず装置構成が簡素となるという利点がある。しかし
ながら、液体インクは、コピー用紙など通常用いられる
紙に印字を行うと、十分な画像濃度が得られなかった
り、カラー彩度が低下してしまったり、画像がにじんで
しまうという欠点がある。これらの欠点をカバーするた
め、事実上、インクジェット記録用のための特別の加工
紙に記録が行われている。
【0004】これらの液体インクの欠点を無くす方法と
して、USP.3,653,932号、USP.4,390,369号、特開昭55-5
4368号、特開昭61-83268号、特開昭62-48774号等に常温
で固体のインクを、液体状態にまで加熱して吐出するイ
ンクジェット記録方法及びそれに用いるインクが提案さ
れている。常温で固体のインクを用いることにより、普
通紙のほかにプラスチックフィルム、織布、金属面等の
部材上に単色またはカラーの鮮明な画像を得ることがで
きる。しかしながら、従来の常温で固体のインクでは、
水性インクに比較してその粘度が高くなる傾向があり、
インク滴を吐出するために水性インクに比較して大きな
エネルギ−を必要としていた。このために、例えばPZ
Tなどのピエゾ素子への電圧の印加による変形を利用し
て吐出する方法では、ピエゾ素子に高い電圧の印加が必
要であったり、ピエゾ素子の配置に制限を受けるため、
印字装置が大型化するといった欠点があった。ピエゾ素
子を低電圧で駆動した場合でもインクが吐出するように
するために、同時に電界でインクを吸引したり、ヘッド
を回転して遠心力をインクに加えたりする方法が提案さ
れているが、これらの方法を実施するには印字装置が大
型化したり、複雑なものとなってしまう欠点があった。
【0005】また、従来の常温で固体のインクではほと
んどの場合染料が用いられているため、得られた画像に
太陽などの強い光が照射された場合に、比較的速く退色
を生じてしまうという欠点があった。
【0006】一方顔料を使用するインクでは、耐光性に
優れるものの、通常用いられる例えば密ろう、カンデリ
ラ・ワックスなどの天然ワックスをビ−クルとすると、
インクの溶融時には顔料が沈降したり、凝集し易く、実
用には困難な点が多かった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来より用いられてきたインクジェット記録方法およ
びインクの欠点を解消することを目的とするものであ
る。特に、弱い力でもノズルから吐出ができる、溶融状
態では低粘度となる常温で固体のインクを提供すること
が目的である。本発明の他の目的は、得られた画像が耐
光性に優れた常温で固体のインクを提供することであ
る。更に、他の目的は、ノズル及びインクタンクより印
字用ヘッドの間に設けられたフィルタ−を目詰まりさせ
ることなく、安定して信頼性のある印字が可能な常温で
固体のインクを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の常温で固体のイ
ンクジェット記録用インク組成物は、パラフィン・ワッ
クスを主成分とするビ−クルに顔料を分散させてなるこ
とを特徴とするものである。
【0009】本発明に用いられるパラフィン・ワックス
は、主として炭素数18から50飽和炭化水素からなる
化合物である。本発明に用いることのできるパラフィン
・ワックスとしては主として直鎖状の炭化水素を含む狭
義のパラフィン・ワックスの他に、側鎖を有する飽和炭
化水素を主成分とするマイクロクリスタリン・ワック
ス、これらのワックスを塩素化したワックス、エチレ
ン、プロピレン、ブテンを単独または混合して低分子量
になるように合成したポリエチレン・ワックスなどを挙
げることができる。
【0010】これらのワックスをビ−クルの主成分とし
て用いることにより、従来よりインクジェット記録用に
用いられてきた固形インクに比較して溶融時の粘度を下
げることができるばかりでなく、溶融状態で長時間放置
しても顔料が沈降、凝集を生じることのない信頼性に優
れたインク組成物を得ることができる。
【0011】パラフィン・ワックスはインク組成中30
〜98wt%の範囲で使用できるが、溶融時の粘度を低
く保つためには、55〜98wt%の範囲で使用するこ
とが好ましい。
【0012】本発明に用いることのできる顔料としては
有機顔料としては、アゾ系、フタロシアニン系、アンス
ラキノノン系、キナクリドン系、ジオキサジン系、イン
ジゴ系、チオインジゴ系、ペリノン系、ペリレン系、イ
ソインドレノン系、アニリン・ブラック、アゾメチンア
ゾ系、レ−キ顔料、カ−ボン・ブラック等、より具体的
には、ベンジジンイエロ−、ハンザイエロ−G、ハンザ
イエロ−10G、ベンジジンオレンジ2G、ウオッチン
グレッド、ピグメントスカ−レット3B、ブリリアント
カ−ミン6B、ロ−ダミンBレ−キ、アリザリンレ−
キ、アリザリンレ−キロ−ズ、パ−マネントレッドA
G、フタロシアニンブル−、メチルバイオレットレ−キ
などが挙げられる。
【0013】無機顔料としては、酸化鉄、酸化亜鉛、酸
化チタン、酸化鉛、クロム酸鉛、酸化ジルコニウム、モ
リブデン酸鉛、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、オ−レ
オリン、二酸化珪素、バリウムイエロ−、紺青、カドミ
ウムレッド、クロムイエロ−、金属粉などが挙げられ
る。
【0014】これらの顔料の中で有機顔料の方がその比
重が小さく溶解放置時の沈降が生じにくい点で好まし
い。耐光性、色調、分散安定性から特に好ましいもの
は、ハンザイエロ−G、ハンザイエロ−10G、アリザ
リンレ−キ、アリザリンレ−キロ−ズ、ロ−ダミンBレ
−キ、ブリリアントカ−ミン6B、フタロシアニンブル
−、カ−ボンブラックである。
【0015】本発明に使用できる顔料の量はインク組成
中0.2〜20wt%の範囲でであるが、より好ましく
は、0.5〜8wt%の範囲である。これよりも濃度が
小さいと得られる画像の濃度が低すぎるし、これよりも
濃くすると画像の色調が悪くなり、顔料の分散安定性が
悪くなるという問題を生じる。
【0016】本発明に必須な化合物は、上記のパラフィ
ン・ワックスおよび顔料であるが、更に上記顔料に吸着
する高分子化合物をインク組成中に含有せしめることに
より、インク溶解時の顔料の分散安定性を高めることが
できるばかりでなく、画像のシャ−プネス、画像の耐摩
擦性をも高めることがわかった。
【0017】本発明に用いることのできる高分子化合物
の例としては、ポリメタクリル酸エステル、ポリクリル
酸エステル、メタクリル酸エステル−アクリル酸エステ
ル共重合体、ポリ酢酸ビニル、塩ビ−酢ビ共重合体、ポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルピロリ
ドン、ポリビニルブチラ−ル等のビニル系重合体、ニト
ロセルロ−ス、アセチルセルロ−ス、エチルセルロ−
ス、メチルセルロ−ス等のセルロ−ス系樹脂、ポリエス
テル、ポリアミド、メラミン、ポリウレタン、フェノ−
ル樹脂等の縮重合樹脂、ロジン、セラック、ゼラチン、
カゼイン等の天然樹脂を挙げることができる。
【0018】これらの高分子化合物添加量は、顔料1重
量部に対して0.2〜3重量部とすることができるが、
インクの溶融粘度を低く保ち、かつ分散安定性を保つた
めに0.5〜1.5重量部とすることが特に好ましい。
【0019】本発明におけるインク組成物に更に、電荷
制御剤を含有させることにより、顔料表面の電荷を制御
し、インク溶融時の顔料の分散安定性を高めることがで
きる。電荷制御剤の例としては、カチオン性、アニオン
性の有機化合物が挙げられる。より具体的には、ナフテ
ン酸ニッケル、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸マンガ
ン、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸ニッケル、パ
ルミチン酸コバルト、アビエチン酸ニッケル、アビエチ
ン酸コバルト、ドデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン
アルキルエ−テル硫酸ナトリウム塩、高級アルコ−ル燐
酸エステル塩、ジナフチルメタンジスルホン酸塩等の有
機酸の金属塩、ラウリルトリメチルアンモニウムクロラ
イド、ステアリルトリメチルアンモニウム塩、デシルジ
メチルベンジルアンモニウム塩、ミリスチルジメチルベ
ンジルアンモニウム塩、アルキルヒドロキシエチルメチ
ルアンモニウム塩、アルキルピコリニウム塩、アルキル
イミダゾリウム塩、アルキルピリジニウムアルキルヒド
ロキシエチルベンジルアンモニウム塩、ヤシアルキルイ
ソキノリニウム塩、オクタデシルアミン酢酸塩等のカチ
オン性の化合物を例示できる。
【0020】本発明の固形インクのビークル成分には、
パラフィン・ワックスを主成分として用いるが、上記の
高分子化合物、電荷制御剤の他に、本発明の目的を損な
わない範囲で、それぞれの目的に応じて、従来から用い
られている熱溶融性の化合物を添加することができる。
【0021】例えば密ロウ、カルナウバ・ワックス、ラ
イス・ワックス、木ロウ、ホホバ油、鯨ロウ、カンデリ
ラ・ワックス、ラノリン、モンタン・ワックス、オゾケ
ライト、セレシン、ペトロラクタムなどの天然ワック
ス、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、チグリン
酸、2-アセトナフトンベヘン酸、12-ヒドロキシステア
リン酸、ジヒドロキシステアリン酸等の有機酸、ドデカ
ノール、テトラデカノール、ヘキサデカノール、エイコ
サノール、ドコサノール、テトラコサノール、ヘキサコ
サノール、オクタコサノール、9-ドデセン-1-オール、
ミリシルアルコール、9-テトラセン-1-オール、9-ヘキ
サデセン-1-オール、9-エイコセン-1-オール、13-ドコ
セン-1-オール、ピネングリコール、ヒノキオール、ブ
チンジオール、ノナンジオール、イソフタリルアルコー
ル、メシセリン、テレアフタリルアルコール、ヘキサン
ジオール、デカンジオール、ドデカンジオール、テトラ
デカンジオール、ヘキサデカンジオール、ドコサンジオ
ール、テトラコサンジオール、テレビネオール、フェニ
ルグリセリン、エイコサンジオール、オクタンジオー
ル、フェニルプロピレングリコール等のアルコール類、
ベンゾイルアセトン、ジアセトベンゼン、ベンゾフェノ
ン、トリコサノン、ヘプタコサノン、ヘプタトリアコン
タノン、ヘントリアコンタノン、ステアロン、ラウロ
ン、ジアニソール等のケトン類、上記の酸類とグリセリ
ン、ジエチレングリコール、エチレングリコール等のア
ルコール類とのエステル類、オレイン酸アミド、ラウリ
ン酸アミド、ステアリン酸アミド、リシノール酸アミ
ド、パルミチン酸アミド、テトラヒドロフラン酸アミ
ド、エルカ酸アミド、ミリスチン酸アミド、12-ヒドロ
キシステアリン酸アミド、N-ステアリルエルカ酸アミ
ド、N-オレイルステアリン酸アミド、N-オレイルパルミ
チン酸アミド、N-オレイルオレイン酸アミド、N-ステア
リルステアリン酸アミド、N-ステアリルオレイン酸アミ
ド、N,N'-エチレンビスラウリン酸アミド、N,N'-エチレ
ンビスステアリン酸アミド、N,N'-エチレンビスオレイ
ン酸アミド、N,N'-メチレンビスステアリン酸アミド、
N,N'-エチレンビスベヘン酸アミド、N,N'-キシリレンビ
スステアリン酸アミド、N,N'-ブチレンビスステアリン
酸アミド、N,N'-ジオレイルアジピン酸アミド、N,N'-ジ
ステアリルアジピン酸アミド、N,N'-ジオレイルセバシ
ン酸アミド、N,N'-ジステアリルセバシン酸アミド、N,
N'-ジステアリルテレフタル酸アミド、N,N'-ジステアリ
ルイソフタル酸アミド、フェナセチン、トルアミド、ア
セトアミド等のアミド類、p-トルエンスルホンアミド、
N-エチル-p-トルエンスルホンアミド、エチルベンゼン
スルホンアミド、ブチルベンゼンスルホンアミド等のス
ルホンアミド化合物等の合成の熱溶融性化合物を添加す
ることができる。
【0022】また、本発明のインク組成物には、酸化防
止剤として例えば、2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾ−
ル、2-tert-ブチル-4-メトキシフェノ−ル、3-tert-ブ
チル-4-メトキシフェノ−ル、2,6-ジ-tert-ブチル-4-エ
チルフェノ−ル、ステアリル-β-(3,5-ジ-tert-ブチル
-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネ−ト、3,4,5-トリ
ヒドロキシベンゾイック アシッド プロピル エステル
等のモノフェノール系化合物、2,2'-メチレン-ビス-(4
-メチル-6-tert-ブチルフェノ−ル)、2,2'-メチレン-
ビス-(4-エチル-6-tert-ブチルフェノ−ル)、4,4'-チ
オビス-(3-メチル-6-tert-ブチルフェノ−ル)、4,4'-
ブチリデン-ビス-(3-メチル-6-tert-ブチルフェノ−
ル)等のビスフェノール系化合物、11,1,3-トリス-(2-
メチル-4-ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)ブタ
ン、テトラキス-[メチレン-3-(3',5'-ジ-tert-ブチル
-4'-ヒドロキシフェニル)プロピオネ−ト]メタン、ビ
ス−[3,3'-ビス-(4'-ヒドロキシ-3'−ブチルフェニ
ル)-ブチリック アシッド]グリコ−ル エステル、DL-
α-トコフェノ−ル等の分子量の大きなフェノール系化
合物、ジラウリル チオプロピオネ−ト、ジミリスチル
チオジプロピオネ−ト等の硫黄系化合物、トリフェニル
フォスファイト、ジフェニルイソデシル フォスファイ
ト、4,4'-ブチリデン-ビス(3-メチル-6-tert-ブチルフ
ェニル-ジ-トリデシル)フォスファイト、トリス(ノニ
ル フェニル)フォスファイト、トリス(ジノニル フェ
ニル)フォスファイト等のリン系化合物、を添加するこ
とができる。
【0023】本発明のインク組成物にはこれらの成分の
他に、必要に応じて界面活性剤、紫外線吸収剤、熱安定
化剤、防腐剤等の添加物を加えることができる。
【0024】
【実施例】
実施例1 フタロシアニン・ブル− 16.0wt% パラフィンワックス(融点69℃) 73.2wt% 2-エチルヘキシルメタクリレ−ト・スチレン共重合体 10.0wt% ナフテン酸コバルト 0.8wt% 上記処方の混合物を磁製のボ−ルミル・ポットに入れ、
熱ロ−ラ−でポットを回転するようにした架台で約100
℃に加熱したまま48時間の分散操作を行なった。得られ
た顔料分散物1重量部に対して、パラフィンワックスを
3重量部添加した後、約100℃に加熱して溶解撹拌し、
孔径5μmのフィルタ−を用い、熱時濾過を行ないイン
ク組成物を得た。
【0025】得られたインクの粘度は5.3c.p.(100℃)で
あった。また、インクの高さが100mmとなるように試験
管に入れ、110℃に保った恒温器に入れ、48時間後の顔
料の沈殿状態を観察したが、インクの上澄は全く観察さ
れなかった。
【0026】得られたインク組成物を圧電素子を用いた
オンディマンド型のインクジェット・プリンタ−に充填
し、そのヘッドの温度が100℃になるように加熱して印
字を行なった。ピエゾ素子を駆動する電圧を21vとした
時にべた画像が得られる大きさのインク滴が得られた。
印字休止時間を30分、1時間、2時間と変えてこの間ヘ
ッド内のインクは加熱溶融されたままに保ったが、印字
休止後も吐出状態は安定しており、印字休止前と同等品
質の画像が得られた。
【0027】得られた画像をクロック・メ−タ−で10回
の摩擦を行い、画像濃度の低下率を測定したところ6%
であった。また、フェ−ド・メ−タ−で6時間の光照射
を行ったが画像の濃度低下は全くなかった。
【0028】比較例1 パラフィン・ワックスに替えてキャンデリラ・ワックス
(融点70℃)を用いた以外は実施例1と同様の処方のイ
ンクを実施例1と同様の方法で作った。
【0029】得られたインクの粘度は65.3c.p.(100℃)
であった。また、インクの高さが100mmとなるように試
験管に入れ、110℃に保った恒温器に入れ、48時間後の
顔料の沈殿状態を観察した結果、インクに約3mmの上澄
が観察された。
【0030】得られたインク組成物を実施例1と同じ圧
電素子を用いたオンディマンド型のインクジェット・プ
リンタ−に充填し、そのヘッドの温度が100℃になるよ
うに加熱して、ピエゾ素子を駆動する電圧を49vとした
が、インクは吐出できず、画像は得られなかった。
【0031】比較例2 実施例1のパラフィン・ワックスに替えてステアロンと
モノステアリンの重量比を2:1として用いた以外は実
施例1と同じ処方のインクを実施例1と同様の方法で作
った。
【0032】得られたインクの粘度は7.8c.p.(100℃)で
あった。また、インクの高さが100mmとなるように試験
管に入れ、110℃に保った恒温器に入れ、48時間後の顔
料の沈殿状態を観察した結果、インクに約12mmの上澄が
観察された。
【0033】得られたインク組成物を圧電素子を用いた
オンディマンド型のインクジェット・プリンタ−に充填
し、そのヘッドの温度が100℃になるように加熱して印
字を行なった。ピエゾ素子を駆動する電圧を36vとした
時にべた画像が得られる大きさのインク滴が得られた。
印字休止時間を30分、1時間、2時間と変えてこの間ヘ
ッド内のインクは加熱溶融されたままに保ったが、1時
間後および2時間後では吐出状態は不安定となり、ドッ
ト抜けのある画像となってしまった。
【0034】参考例1 実施例1の2-エチルヘキシルメタクリレ−ト・スチレン
共重合体および、ナフテン酸コバルトを除き、その分の
パラフィン・ワックスを増量した処方のインク組成物を
実施例1と同様の方法で作った。
【0035】得られたインクの粘度は5.1c.p.(100℃)で
あった。また、インクの高さが100mmとなるように試験
管に入れ、110℃に保った恒温器に入れ、48時間後の顔
料の沈殿状態を観察した結果、インクに約8mmの上澄が
観察された。
【0036】得られたインク組成物を実施例1と同じプ
リンタ−に充填し、そのヘッドの温度が100℃になるよ
うに加熱して印字を行なった。ピエゾ素子を駆動する電
圧は実施例1と同じ21vで、べた画像が得られる大きさ
のインク滴が得られた。しかしながら、印字休止時間を
30分、1時間、2時間と変えて印字を行うと、1時間後
および2時間後では吐出状態は不安定となり、ドット抜
けのある画像となってしまった。
【0037】得られた画像をクロック・メ−タ−で10回
の摩擦を行い、画像濃度の低下率を測定したところ13%
であった。
【0038】実施例2 ロ−ダミンBレ−キ 15.0wt% パラフィンワックス(融点69℃) 61.0wt% カルナウバ・ワックス 10.0wt% アセチルセルロ−ス 4.5wt% ポリエステル樹脂 7.5wt% デシルジメチルベンジルアンモニウムブロマイド 1.3wt% 上記処方の混合物を実施例1と同様に、48時間の分散操
作を行なった。得られた顔料分散物1重量部に対して、
パラフィンワックスを3重量部添加した後、約100℃に
加熱して溶解撹拌し、孔径5μmのフィルタ−を用い、
熱時濾過を行ないインク組成物を得た。
【0039】得られたインクの粘度は6.1c.p.(100℃)で
あった。実施例1と同様にインクの沈降性を評価した
が、インクの上澄は全く観察されなかった。
【0040】得られたインク組成物を実施例1と同じプ
リンタ−に充填し、そのヘッドの温度が100℃になるよ
うに加熱して印字を行なった。べた画像が得られる大き
さのインク滴が得られた駆動電圧は26vであった。印字
休止時間を30分、1時間、2時間としても、印字休止後
の吐出状態は安定しており、印字休止前と同等品質の画
像が得られた。
【0041】得られた画像をクロック・メ−タ−で10回
の摩擦を行い、画像濃度の低下率を測定したところ3%
であった。また、フェ−ド・メ−タ−で6時間の光照射
を行ったが画像の濃度低下率は1.2%であった。
【0042】比較例3 C.I.ソルベントレッド49 1.5wt% ステアロン 64.0wt% モノステアリン 32.0wt% カルナウバ・ワックス 2.5wt% 上記処方の混合物を約100℃に加熱したまま、撹拌、濾
過し試験用インク組成物を得た。このインクを用いて実
施例1と同様に印字、試験を行った。このインクではピ
エゾ素子に31vを印加することにより駆動でき、印字休
止時間を30分、1時間、2時間としても、印字休止後の
吐出状態は安定していた。しかしながら、フェ−ド・メ
−タ−で6時間の光照射を行ったところ画像の濃度低下
は21%であり、耐光性が弱いものであった。
【0043】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のインクジェット・インク組成物においては、ビ−クル
の主成分としてパラフィン・ワックスを用いているの
で、溶融状態における粘度が低くなり、インク吐出する
のに大きなエネルギ−を必要とせず、顔料の分散性に優
れるため、安定した吐出特性が得られる。一般に使用さ
れるワックス類にみられる加熱溶融時、手指付着時の臭
気の問題もない。また、色材として顔料を用いているの
で画像の耐光性にも優れている。
【0044】また、請求項2のインクジェット・インク
組成物においては、顔料に高分子化合物が吸着されてい
るため、インク溶融時の分散安定性に優れ、信頼性の高
い吐出特性を保持できるばかりでなく、画像の耐摩擦性
も向上する。
【0045】請求項3のインクジェット・インク組成物
においては、電荷制御剤を含有しているため、インク溶
融時の分散安定性に優れ、信頼性の高い吐出特性を保持
できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パラフィン・ワックスを主成分とするビ
    −クルに顔料を分散させてなることを特徴とする常温で
    固体のインクジェット記録用インク組成物。
  2. 【請求項2】 高分子化合物を吸着せしめた顔料を分散
    させたことを特徴とする請求項1記載の常温で固体のイ
    ンクジェット記録用インク組成物。
  3. 【請求項3】 電荷制御剤を含むことを特徴とする請求
    項1又は請求項2記載の常温で固体のインクジェット記
    録用インク組成物。
JP26478191A 1991-10-14 1991-10-14 常温で固体のインクジエツト記録用インク組成物 Pending JPH05105832A (ja)

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JP26478191A JPH05105832A (ja) 1991-10-14 1991-10-14 常温で固体のインクジエツト記録用インク組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06228479A (ja) * 1993-02-05 1994-08-16 Brother Ind Ltd インクジェットプリンタ用ホットメルトインク

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JPH06228479A (ja) * 1993-02-05 1994-08-16 Brother Ind Ltd インクジェットプリンタ用ホットメルトインク

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