JPH11315234A - インクジェット記録用インク組成物 - Google Patents

インクジェット記録用インク組成物

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JPH11315234A
JPH11315234A JP14046498A JP14046498A JPH11315234A JP H11315234 A JPH11315234 A JP H11315234A JP 14046498 A JP14046498 A JP 14046498A JP 14046498 A JP14046498 A JP 14046498A JP H11315234 A JPH11315234 A JP H11315234A
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JP
Japan
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ink
compound
group
hindered amine
ink composition
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Application number
JP14046498A
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English (en)
Inventor
Tomoko Sekine
朋子 関根
Kakuji Murakami
格二 村上
Akihiko Goto
明彦 後藤
Nobutaka Osada
延崇 長田
Tetsuya Kaneko
哲也 金子
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来に比較して耐光性の高い画像が得られ、
かつ目詰まりなどの信頼性に関する問題を生じ難い常温
で固体のインクジェット記録用インクの供給。 【解決手段】 下記一般式(1)のトリアジン系化合物
および/またはヒンダードアミン系化合物を含有するこ
とを特徴とする常温で固体のインクジェット記録用イン
ク組成物。 【化1】 〔式中、R1、R2は同一または相異なっていても良く、
かつ水素、ヒドロキシル基およびR−X−(R′)n−
Y−基よりなる群から選ばれた少なくとも1種の基を表
わす。A、Bは同一または相異なっていても良く、前記
1、R2で示される基を表わす。Rはヒドロキシル基に
よって置換されていても良いアルキル基、アルケニル基
またはフェニル基を表わす。R′はアルキレン基および
/またはオキシアルキレン基を表わす。Xは直接結合ま
たはエステル基、Yは直接結合またはエーテル基をそれ
ぞれ表わす。nは0〜10の整数を表わす。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リンター、特に常温で固体のインクを加熱し溶融した状
態で吐出するインクジェットプリンターに用いるインク
組成物に関する。
【0002】
【従来技術】液体状のインクをノズルから吐出させて画
像の記録を行うインクジェット記録方法は、普通紙への
印字が可能なこと、カラー化への対応が容易なこと、印
字速度が早いこと等の利点から、近年では色々な吐出原
理に基づくプリンターが市販されている。従来より用い
られているインクジェット方式の具体的な方式は、例え
ば「インクジェット記録の高画質、高速化技術と関連材
料の開発」(1997)等に記載されている。従来、イ
ンクジェット記録には水をベースとする水性インクや有
機溶媒をベースとする油性インクが用いられてきた。こ
れらの常温で液体のインクを用いるプリンターには、イ
ンクを加熱する装置を必要としないため装置構成が簡素
になるという利点がある。しかしながら、液体インク
は、オフィスで通常用いられている普通紙に印字を行う
と、十分な画像濃度が得られなかったり、カラー彩度が
低下してしまったり、画像がにじんでしまうという欠点
がある。現在これらの欠点をカバーするためには、イン
クジェット記録用の特別加工紙に記録する方法が多く用
いられている。更に、液体インクには、乾燥に時間を要
したり、印字を休止している期間にベースである水、あ
るいは有機溶媒が蒸発してしまい目詰まりを生じやすい
という欠点もある。
【0003】これらの液体インクの欠点を無くす方法と
して、USP.3,653,932号、USP.4,3
90,369号、特開昭55−54368号、特開昭6
1−83268号、特開昭62−48774号等には、
常温で固体のインクを液体状態にまで加熱して吐出する
インクジェット記録方法及びそれに用いるインクが提案
されている。常温で固体のインクを用いることにより、
普通紙のほかにプラスチックフィルム、織布、金属面等
の部材上に単色またはカラーの鮮明な画像を得ることが
できる。常温で固体のインクに用いる色材としては顔料
も使用できるが、顔料を用いると、画像の耐光性には優
れるものの、目詰まり、顔料の沈降などの信頼性の問題
を生じ易く、また、カラー画像においてはその色調がく
すんでしまったり、オーバーヘッドプロジェクターでの
投影画像の色調の再現が困難になってしまうという欠点
があった。色材として染料を用いる場合には、顔料を用
いる場合に比較して上記の信頼性や色調の問題は比較的
軽減される。しかし、このような染料を含むインクでは
得られる画像の耐光退色性が悪いという問題を生じる。
これらの不都合を解決すべく、特開平09−13274
2号、特開平09−235500では水性インクにベン
ゾフェノン系紫外線吸収剤及び光安定剤を添加し耐光性
の向上を試みている。また特開平05−194899
号、特開平09−176532号には常温で固体のイン
クに紫外線吸収剤を添加したり、特定構造の色素を用い
て画像の退色を防ぐ方法が考案されている。しかしこれ
らに記載されている化合物を使用した場合の耐光性の改
善は未だ不十分なものであった。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のイ
ンクジェット記録用インクの欠点を解消することのでき
る、新しいインク組成物を提供することを目的とする。
すなわち、従来に比較して耐光性の高い画像が得られ、
かつ、目詰まりなどの信頼性に関する問題を生じ難い常
温で固体のインクジェット記録用インクを供給すること
を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の技
術課題を解決するためには、常温で固体のインクジェッ
ト記録用インクに前記一般式(1)のトリアジン系化合
物を用いることが有効であることを見い出し本発明に到
達することができた。すなわち、前記一般式(1)のト
リアジン系化合物を常温で固体のインクジェット記録用
インクに添加することにより画像の耐光性が高くなり、
特に着色剤として染料を使用した場合には、それを使用
した場合の画像耐光性が悪いという問題点が解決され、
より効果的である。前記一般式(1)のトリアジン系化
合物は熱安定性にも優れており、添加剤として非常に適
しているだけでなく、これらの化合物をインクに添加し
てもノズルの目詰まり、インクの透明性の劣化といった
問題を生じない。前記一般式(1)の化合物の具体的な
例としては、例えば以下の化合物を挙げることができ
る。
【0006】
【化2】
【化3】
【化4】
【化5】
【化6】
【0007】本発明で使用する前記一般式(1)のトリ
アジン系化合物は、公知の化合物であり、常法によって
容易に製造することができる。これらトリアジン系化合
物をビヒクルとして用いる場合、その添加量がインク全
体の0.05〜10wt%となるように用いることが好
ましく、この範囲より少ないと、画像の耐光性の改善の
効果が無く、この範囲より多いと、インクの粘度が高過
ぎたり、融点が高くなるなどの問題が生じて良好なイン
クの吐出が得られない。
【0008】また、本発明者等は、常温で固体のインク
ジエット記録用インクにヒンダードアミン系化合物を含
有させることによって画像の耐光性が向上することも見
い出した。これらヒンダードアミン系化合物をインクに
添加してもノズルの目詰まり、インクの透明性の劣化と
いった問題は生じない。この場合のヒンダードアミン系
化合物の添加量は、インク全体の0.05〜10wt%
となるように用いることが好ましく、この範囲より少な
いと、画像の耐光性の改善の効果が無く、この範囲より
多いと、インクの粘度が高過ぎたり、融点が高くなるな
どの問題が生じ良好なインクの吐出が得られない。
【0009】上記ヒンダードアミン系化合物を具体的に
例示すると次のようなものがある。
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【0010】また、本発明者等は、前記式(1)のトリ
アジン系化合物及び上記ヒンダードアミン系化合物を併
用することにより、さらにインクの耐光性が向上するこ
とを見い出した。理論上は紫外線吸収剤だけでも100
%紫外線を吸収することができるが、実際には光励起さ
れた化学種が開裂することによって種々のラジカルが生
じ、これが色素を劣化させる原因の一つとなる。ヒンダ
ードアミン系化合物はこれらのラジカルを効率的に捕獲
し失活させるため、紫外線吸収剤と併用することによっ
て、さらに耐光性を向上させることが可能である。また
これらを併用した場合は、その相乗効果によりそれぞれ
を単独で用いた場合よりも、少量の添加でより大きな効
果が得られる。
【0011】本発明のインクにおいて、インク中の前記
一般式(1)のトリアジン系化合物とヒンダードアミン
系化合物の総添加量はインク全体の0.05〜10wt
%となるように用いることが好ましく、また両者の割合
は1:5〜5:1であることが望ましい。ヒンダードア
ミン系化合物の重量があまり少ないと紫外線吸収剤の働
きを補助する効果が低く、ヒンダードアミン系化合物の
重量が多すぎる場合にはインクの安定性を損なうため、
上記範囲の重量比であることが望ましい。
【0012】本発明のインク組成物には、上記の化合物
の他、必須成分として、公知の溶融性で無色のビヒクル
材料、色材が用いられる。ビヒクル材料の具体的な例と
しては、密ロウ、カルナウバ・ワックス、ライス・ワッ
クス、木ロウ、ホホバ油、鯨ロウ、カンデリラ・ワック
ス、ラノリン、モンタン・ワックス、オゾケライト、セ
レシン、パラフィン・ワックス、マイクロクリスタリン
・ワックス、ペトロラクタムなどの天然ワックス、ポリ
エチレン・ワックスおよびその誘導体、塩素化炭化水
素、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、チグリン
酸、2−アセトナフトンベヘン酸、12−ヒドロキシス
テアリン酸、ジヒドロキシステアリン酸、等の有機酸、
ドデカノール、テトラデカノール、ヘキサデカノール、
エイコサノール、ドコサノール、テトラコサノール、ヘ
キサコサノール、オクタコサノール、9−ドデセン−1
−オール、ミリシルアルコール、9−テトラセン−1−
オール、9−ヘキサデセン−1−オール、9−エイコセ
ン−1−オール、13−ドコセン−1−オール、ピネン
グリコール、ヒノキオール、ブチンジオール、ノナンジ
オール、イソフタリルアルコール、メシセリン、テレア
フタリルアルコール、ヘキサンジオール、デカンジオー
ル、ドデカンジオール、テトラデカンジオール、ヘキサ
デカンジオール、ドコサンジオール、テトラコサンジオ
ール、テレビネオール、フェニルグリセリン、エイコサ
ンジオール、オクタンジオール、フェニルプロピレング
リコール等のアルコール類、ベンゾイルアセトン、ジア
セトンベンゼン、ベンゾフェノン、トリコサノン、ヘプ
タコサノン、ヘプタトリアコンタノン、ヘントリアコン
タノン、ステアロン、ラウロン、ジアニソール等のケト
ン類、上記の酸類とグリセリン、ジエチレングリコー
ル、エチレングリコール等のアルコール類とのエステル
類、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミド、ステアリン
酸アミド、リシノール酸アミド、パルミチン酸アミド、
テトラヒドロフラン酸アミド、エルカ酸アミド、ミリス
チン酸アミド、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、
N−ステアリルエルカ酸アミド、N−オレイルステアリ
ン酸アミド、N−オレイルパルミチン酸アミド、N−オ
レイルオレイン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸
アミド、N−スアテリルオレイン酸アミド、N,N′−
エチレンビスラウリン酸アミド、N,N′−エチレンビ
スステアリン酸アミド、N,N′−エチレンビスオレイ
ン酸アミド、N,N′−メチレンビスステアリン酸アミ
ド、N,N′−エチレンビスベヘン酸アミド、N,N′
−キシリレンビスステアリン酸アミド、N,N′−ブチ
レンビスステアリン酸アミド、N,N′−ジオレイルア
ジピン酸アミド、N,N′−ジステアリルアジピン酸ア
ミド、N,N′−ジオレイルセバシン酸アミド、N,
N′−ジステアリルセバシン酸アミド、N,N′−ジス
テアリルテレフタル酸アミド、N,N′−ジステアリル
イソフタル酸アミド、フェナセチン、トルアミド、アセ
トアミド等のアミド類、p−トルエンスルホンアミド、
N−エチル−p−トルエンスルホンアミド、エチルベン
ゼンスルホンアミド、ブチルベンゼンスルホンアミド等
のスルホンアミド化合物、ビスフェノールA、p−α−
クミルフェノール等フェノール類、ステアリン酸コレス
テロール、パルミチン酸コレステロール、ミリスチン酸
コレステロール、ベヘン酸コレステロール、ラウリン酸
コレステロール、メリシン酸コレステロール等のコレス
テロール脂肪酸エステル、スアアリン酸サッカロース、
パルミチン酸サッカロース、ベヘン酸サッカロース、ラ
ウリン酸サッカロース、メリシン酸サッカロース、ステ
アリン酸ラクトース、パルミチン酸ラクトース、ミリス
チン酸ラクトース、ベヘン酸ラクトース、ラウリン酸ラ
クトース、メリシン酸ラクトース等の糖類脂肪酸エステ
ル、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリ塩
化ビニル、ブチラール樹脂、ポリビニルエーテル、ポリ
エチレンオキシド、ポリアクリロニトリル、ポリアクリ
ル酸エステル、クマロンインデン樹脂、石油樹脂等のオ
リゴマーおよびポリマー等を挙げることができる。
【0013】着色剤としては染料又は顔料が用いられる
が、前記したように本発明で好ましい効果があるのは、
特に染料をインクの色材として用いた場合である。本発
明に使用できる染料の具体的なものとして、 《黒染料》ニグロシン、C.I.ソルベントブラック
3、C.I.ソルベントブラック5、C.I.ソルベン
トブラック7、C.I.ソルベントブラック22、C.
I.ソルベントブラック23、Vali Fast B
lack 3804(オリエント化学社)、Vali
Fast Black 1802(オリエント化学
社)、Olient Oil Black BW(オリ
エント化学社) 《イエロー染料》C.I.ソルベントイエロー2、C.
I.ソルベントイエロー6、C.I.ソルベントイエロ
ー14、C.I.ソルベントイエロー15、C.I.ソ
ルベントイエロー19、C.I.ソルベントイエロー2
1、C.I.ソルベントイエロー61、C.I.ソルベ
ントイエロー80、Soldan Yellow GR
N(中外)、Aizen Spilon Yellow
GRHSpecial(保土ケ谷化学) 《マゼンタ染料》C.I.ソルベントレッド3、C.
I.ソルベントレッド8、C.I.ソルベントレッド2
4、C.I.ソルベントレッド25、C.I.ソルベン
トレッド49、C.I.ソルベントレッド81、C.
I.ソルベントレッド82、C.I.ソルベントレッド
83、C.I.ソルベントレッド84、C.I.ソルベ
ントレッド109、C.I.ソルベントレッド121、
OlientOil Scarlet 308(オリン
エン化学社)、Aizen Spilon Red G
EH(保土ケ谷化学)、Olient Oil Pin
k OP(オリンエン化学社)、 《シアン染料》C.I.ソルベントブルー11、C.
I.ソルベントブルー12、C.I.ソルベントブルー
25、C.I.ソルベントブルー35、C.I.ソルベ
ントブルー36、C.I.ソルベントブルー55、C.
I.ソルベントブルー73、Aizen Spilon
Blue GNH(保土ケ谷化学)、Diaresi
n Blue C(三菱化成)、Diaresin B
lue J(三菱化成)、Diaresin Blue
H(三菱化成)、等が挙げられる。
【0014】本発明に用いることのできる顔料として
は、有機顔料としては、アゾ系、フタロシアニン系、ア
ンスラキノン系、キナクリドン系、ジオキサジン系、イ
ンジゴ系、チオインジゴ系、ペリノン系、ペリレン系、
イソインドレノン系、アニリン・ブラック、アゾメチン
アゾ系、レーキ顔料、カーボン・ブラック等、より具体
的には、ベンジジンイエロー、ハンザイエローG、ハン
ザイエロー10G、ベンジジンオレンジ2G、ウオッチ
ングレッド、ピグメントスカーレット3B、ブリリアン
トカーミン6B、ローダミンBレーキ、アリザリンレー
キ、アリザリンレーキローズ、パーマネントレッドA
G、フタロシアニンブルー、メチルバイオレットレーキ
などが挙げられる。無機顔料としては、酸化鉄、酸化亜
鉛、酸化チタン、酸化鉛、クロム酸鉛、酸化ジルコニウ
ム、モリブテン酸鉛、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、
オーレオリン、二酸化珪素、バリウムイエロー、紺青、
カドミウムレッド、クロムイエロー、金属粉などが挙げ
られる。また、本発明のインク組成物には、酸化防止剤
として例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾー
ル、2−t−ブチル−4−メトキシフェノール、3−t
−ブチル−4−メトキシフェノール、2,6−ジ−t−
ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート、3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸
プロピルエステル等のモノフェノール系化合物、2,
2′−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチル
フェノール)、2,2′−メチレン−ビス−(4−エチ
ル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−チオビス
−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,
4′−ブチリデン−ビス−(3−メチル−6−t−ブチ
ルフェノール)等のビスフェノール系化合物、11,
1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−
t−ブチルフェノール)ブタン、テトラキス−〔メチレ
ン−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート〕メタン、ビス〔3,
3′−ビス−(4′−ヒドロキシ−3′−ブチルフェニ
ル)−酪酸〕グリコールエステル、DL−α−トコフェ
ロール等の分子量の大きなフェノール系化合物、トリフ
ェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイ
ト、4,4′−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t
−ブチルフェニル−ジ−トリデシル)ホスファイト、ト
リス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニ
ルフェニル)ホスファイト等のリン系化合物を添加する
ことができる。本発明のインク組成物にはこれらの成分
の他に、必要に応じて界面活性剤、防腐剤、防錆剤、難
燃化剤等の添加物を加えることができる。
【0015】
【実施例】 実施例1 C.I.ソルベントレッド49 1.5wt% C.I.ソルベントレッド109 0.5wt% ステアリン酸コレステロール 43.6wt% パルミチン酸コレステロール 25.2wt% ミリスチン酸コレステロール 17.6wt% ラノリン・ワックス 9.5wt% 例示化合物(化2) 2.0wt% トリフェニルホスファイト 0.1wt% 上記処方の混合物を120℃にて溶解撹拌し、熱時濾過
を行いホットメルト・インク組成物を得た。公知の圧電
素子を用いたオンディマンド型のインクジェット・プリ
ンターのヘッドを110℃になるように加熱し、上記の
インクをヘッドに充填して印字を行ったところ、鮮明な
マゼンタ画像が得られた。得られた画像をカーボン・ア
ーク灯を使用したフェードメーターで6時間光照射し
て、光照射前後の画像濃度をマクベス濃度計により測定
することにより光照射による濃度の残存率を求めた。画
像濃度の残存率は次の通りであった。 上質紙 A(酸性紙):95.4% 上質紙 B(酸性紙):96.7% 上質紙 C(中性紙):96.9% アート紙 A :97.9% また、室温において24hの連続吐出を行ったが、安定
した吐出を行うことができた。
【0016】比較例1、2、3 実施例1の処方において、例示化合物(化2)を添加し
ないもの(比較例1)、添加量を0.03%としたもの
(比較例2)、添加量12.5%としたもの(比較例
3)を実施例1と同様な方法で用意した。ただし、実施
例1の処方に比較して例示化合物(化2)が増減した分
だけステアリン酸コレステロールの量を増減した。実施
例1と同様に印字、耐光性の試験を行ったところ、画像
濃度の残存率として次の結果が得られた。
【0017】
【表1】 比較例3のインクは安定した吐出が得られず、印字を行
なうことができなかった。
【0018】実施例2 以下の処方のインクを、実施例1と同様に用意し、印
字、光照射試験を行なった。 C.I.ソルベントイエロー56 1.0wt% C.I.ソルベントイエロー2 1.0wt% ステアリン酸サッカロース 39.5wt% オクチルリンゴ酸 20.6wt% グリセリンモノステアレート 20.3wt% カルナウバ・ワックス 4.6wt% 例示化合物(化7) 2.0wt% トリス(ノニル・フェニル)ホスファイト 0.2wt% この処方のインクでは画像濃度の残存率として次の結果
が得られた。 上質紙 A(酸性紙):96.5% 上質紙 B(酸性紙):97.6% 上質紙 C(中性紙):97.3% アート紙 A :98.1% また、室温において24hの連続吐出を行ったが、安定
した吐出を行うことができた。
【0019】比較例4、5、6 実施例2の処方において、例示化合物(化7)を添加し
ないもの(比較例4)、添加量を0.03%としたもの
(比較例5)、添加量12.5%としたもの(比較例
6)を実施例2と同様な方法で用意した。ただし、実施
例2の処方に比較して例示化合物(化7)が増減した分
だけステアリン酸サッカロースを増量した処方のインク
を、実施例2と同様に調合、濾過して作製し、同様に印
字、試験を行なった。得られた画像の光照射による画像
濃度の残存率は下記のとおりであった。
【0020】
【表2】 比較例6のインクは安定した吐出が得られず、印字を行
なうことができなかった。
【0021】実施例3 以下の処方のインクを、実施例1と同様に用意し、印
字、光照射試験を行なった。 C.I.ソルベントブラック7 1.5wt% C.I.ソルベントブラック3 1.0wt% ジステアリルリン酸 30.5wt% ジベヘニルリン酸 25.4wt% モノステアリルリン酸 20.7wt% みつ臘 13.5wt% アビエチン酸ペンタエリスリトールエステル 5.2wt% 例示化合物(化4) 0.5wt% 例示化合物(化8) 0.5wt% 4,4−ジブチリデン−ビス−(3−メチル−6−t− ブチルフェニル−ジ−トリデシル)ホスファイト 0.2wt% この処方のインクでは画像濃度の残存率として次の結果
が得られた。 上質紙 A(酸性紙):98.8% 上質紙 B(酸性紙):98.1% 上質紙 C(中性紙):98.9% アート紙 A :99.4% また、室温において24hの連続吐出を行ったが、安定
した吐出を行うことができた。
【0022】比較例7 実施例3のインク処方の例示化合物(化4)及び(化
8)を用いず、その分だけジステアリルリン酸を増量し
た処方のインクを実施例3と同様に調合、濾過して作製
し、同様に印字、試験を行なった。得られた画像の光照
射による画像濃度の残存率は下記のとおりであった。 上質紙 A(酸性紙):93.2% 上質紙 B(酸性紙):93.0% 上質紙 C(中性紙):93.9% アート紙 A :94.9%
【0023】
【効果】(1)請求項1 良好な色調が得られると同時に、従来のインク、特に染
料を使用したインクに比較して高い耐光性が得られる。
また、前記の化合物はそれをインクに添加してもインク
の噴射特性を劣化させるという副作用がない。さらには
前式(I)から選ばれた少なくとも一つのトリアジン系
化合物、及び前述のヒンダードアミン系化合物から選ば
れた少なくとも一つの化合物を含有さることによって、
それぞれの化合物を単独で添加した場合に比べさらに高
い耐光性が得られる。また、前記の化合物はそれらをイ
ンクに共に添加してもインクの噴射特性を劣化させると
いう副作用がない。 (2)請求項2 インクの噴射特性を損ねることなく画像の耐光性を改善
することができる。 (3)請求項3 インクの噴射特性を損ねることなく画像の耐光性をさら
に改善することができる。 (4)請求項4 インクの噴射特性を損ねることなく、良好な色調を持っ
た画像を形成することができ、さらにその画像の耐光性
を改善することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長田 延崇 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 金子 哲也 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)のトリアジン系化合物
    および/またはヒンダードアミン系化合物を含有するこ
    とを特徴とする常温で固体のインクジェット記録用イン
    ク組成物。 【化1】 〔式中、R1、R2は同一または相異なっていても良く、
    かつ水素、ヒドロキシル基およびR−X−(R′)n−
    Y−基よりなる群から選ばれた少なくとも1種の基を表
    わす。A、Bは同一または相異なっていても良く、前記
    1、R2で示される基を表わす。Rはヒドロキシル基に
    よって置換されていても良いアルキル基、アルケニル基
    またはフェニル基を表わす。R′はアルキレン基および
    /またはオキシアルキレン基を表わす。Xは直接結合ま
    たはエステル基、Yは直接結合またはエーテル基をそれ
    ぞれ表わす。nは0〜10の整数を表わす。〕
  2. 【請求項2】 トリアジン系化合物またはヒンダードア
    ミン系化合物をそれぞれ単独で使用する場合、該化合物
    はインク全体の0.05〜10wt%、またトリアジン
    系化合物とヒンダードアミン系化合物の両方を使用する
    場合、該化合物はインク全体の0.05〜8wt%含有
    されている常温で固体のインクジェット記録用インク組
    成物。
  3. 【請求項3】 トリアジン系化合物:ヒンダートアミン
    系化合物が1:5〜5:1である請求項1または2記載
    の常温で固体のインクジェット記録用インク組成物。
  4. 【請求項4】 溶融性で無色のビヒクル材料および染料
    を含有する請求項1、2または3記載の常温で固体のイ
    ンクジェット記録用インク組成物。
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