JPH05155004A - カラー画像形成方法 - Google Patents

カラー画像形成方法

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JPH05155004A
JPH05155004A JP32462591A JP32462591A JPH05155004A JP H05155004 A JPH05155004 A JP H05155004A JP 32462591 A JP32462591 A JP 32462591A JP 32462591 A JP32462591 A JP 32462591A JP H05155004 A JPH05155004 A JP H05155004A
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JP
Japan
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recording
ink
pigment
cipigment
color image
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Pending
Application number
JP32462591A
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English (en)
Inventor
Fumi Takaide
文 高出
Yuko Suga
祐子 菅
Emi Saito
恵美 齋藤
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 少なくとも染料又は顔料、水溶性樹脂及び水
性媒体からなる記録液を用いてカラー画像記録を行う
際、イエロー、マゼンタ及びシアンの各色を呈する染料
又は顔料を特定の化合物群の中から選択する。 【効果】 耐水性、耐光性、耐オゾン性、鮮明性及び各
色相互の演色性に優れたカラー画像を得ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラー画像の形成方法
に関し、更に詳しくはイエロー、マゼンタ、シアン、ブ
ラックの各色水性インクを組み合わせて用いるカラー画
像の形成方法、特に記録ヘッドのオリフィスから熱エネ
ルギーの作用によって記録液を飛翔させ、紙、樹脂フィ
ルム等の被記録材にカラー画像を形成するインクジェッ
ト方式によるカラー画像の形成方法に関する。
【0002】更に、本発明は得られた画像の堅牢性(耐
水性、耐光性、耐オゾン性)が改良されたインクジェッ
ト方式によるカラー画像の形成方法に関する。
【0003】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、記録時の騒
音の発生が少なく、高集積のヘッドを使用することによ
り、高解像の記録画像が高速で得られるという利点を有
している。このようなインクジェット記録方式では、イ
ンクとして各種の水溶性染料及び顔料を水又は、水と有
機溶剤との混合液に溶解させた複数の異なる色相のイン
クを用いることによって、カラー画像を形成することが
可能である。こうしたインクジェット方式に利用される
インクは、次のような性能が要求される。 (1)耐水性、耐光性及び耐摩耗性等に優れた画像を与
えること。 (2)光の照射の無い場所でもオゾン、温度及び湿度に
より変腿色が起こる事の無い(耐オゾン性)、優れた画
像を与える事。 (3)解像度或はカラー画像化における色調再現性がコ
ート紙のみならず普通紙においても優れている事。 (4)光学濃度が高く、色調が鮮明な画像を与える事。 (5)液媒体成分に対する溶解安定性或は保存安定性が
高く吐出オリフィスの目詰まりを生じにくい事。
【0004】特にカラー画像の場合、イエロー、マゼン
タ、シアン及びブラックインクのうち、1種類でもイン
クの堅牢性が悪いと画像全体の品位をそこなうものであ
る。インクジェット方式における水性インク染料及び顔
料としては、種々の性能が要求されるのは当然である
が、特にカラー画像を形成する場合には、その他にイエ
ロー、マゼンタ、及びシアンの染料及び顔料の相互の耐
水性、耐光性、耐オゾン性等の性能のバランスがとれて
おり、且つ相互の演色関係が良好であることが重要であ
る。このような特性を備えた3原色の顔料の組み合わせ
を求めることはきわめて困難なことであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、前記(1)乃至(5)の要求をすべてバランスよく
十分に満足するカラー画像を与える画像の形成方法を提
供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究を行ったところ、従来の水溶性染
料を用いたのでは、上記(1)乃至(5)までの特性を
各色揃って満足させる事はできないと判断し、顔料に関
する研究を行ったところ、特定の染料と顔料の組み合せ
が前記(1)乃至(5)の全ての特性を満足するカラー
画像形成方法に好適であることを見出し、以下の本発明
に至った。
【0007】即ち、本発明は少なくともイエロー、マゼ
ンタ及びシアンの各色を呈するインクからなる記録液を
被記録材料に付与してカラー画像を形成するカラー画像
記録方法において、前記イエローインクが下記一般式
(I)、
【0008】
【化3】 (但し、(I)式中におけるAは−NHCONH−又は
【0009】
【化4】 結合を表わし、X1,X2は−SO3 M,−COOM又は
水酸基で置換されてもよいフェニル基及びナフチル基を
表わし、Rはメチル基又はメトキシ基を表わし、nは0
又は1を表わし、Mはアルカリ金属、アンモニウム又は
有機アミン類を表わす。)で示される化合物群のうち少
なくとも1を染料として含有し、且つ前記マゼンタイン
クが、C.I.Pigment Red 5, C.I.Pigment Red 7, C.I.Pi
gment Red12, C.I.Pigment Red 48(Ca), C.I.Pigment R
ed 48(Mn), C.I.Pigment Red 57(Ca), C.I.Pigment Red
112, C.I.Pigment Red 122の中から選ばれる少なくと
も1の顔料を含有し、且つ前記シアンインクがC.I.Pigm
ent Blue 1, C.I.Pigment Blue 2, C.I.Pigment Blue
3, C.I.Pigment Blue 15:3, C.I.Pigment Blue 16, C.
I.Pigment Blue 22, C.I.Vat Blue 4, C.I.Vat Blue 6
の中から選ばれる少なくとも1の顔料を含有するカラー
画像形成方法である。
【0010】また、本発明は、前記被記録材に上述記録
液の外更に、カーボンブラックからなる顔料を少なくと
も1含有するブラックインクを付与して、カラー画像を
形成する画像形成方法である。
【0011】また、本発明は、記録液に熱エネルギーを
付与して、微細孔から液滴として吐出させて記録を行う
インクジェット記録方法において、前記記録液が上述の
染料または顔料を含有するインクジェット記録方法によ
るカラー画像形成方法である。 以下、本発明を詳細に
説明する。
【0012】本発明の画像記録方法に用いる記録液は、
少なくとも染料、顔料、水溶性樹脂及び水性媒体からな
り、前記水性媒体は多価アルコール及び脂肪族一価アル
コールを含むものである。
【0013】本発明に用いられる上記一般式(I)で表
わされるイエロー系染料としては、上記一般式(I)に
包含される限りいずれの染料でもよいものであるが特に
好ましい具体例としては、例えば下記のものが挙げられ
る。
【0014】
【化5】
【0015】
【化6】
【0016】
【化7】 本発明で使用する染料はいずれもスルホン酸基等の水溶
性基のソーダ塩が一般的であるが、本発明では、これら
のソーダ塩に限定されず、それらのカウンターイオンが
カリウム、リチウム、アンモニア、有機アミン等であっ
ても同効であり、本発明はこれらの他のカウンターイオ
ンを含む染料をも包含する。
【0017】上記染料のイエローインク中における含有
量は、液媒体成分の種類、インクに要求される特性等に
依存して決定されるが、一般にはインク全量中におい
て、重量パーセントで0.1乃至20%、好ましくは
0.5乃至15%、より好ましくは1乃至10%を占め
る範囲とされる。該染料はもちろん単独で若しくは2種
以上を組み合せて、あるいは該染料を必須成分としてこ
の他に他の直接染料、酸性染料などの各種染料を併用し
て使用することができる。
【0018】次に、マゼンタ、シアン及びブラックの各
色を呈する顔料について説明する。マゼンタ系の顔料と
しては、以下の構造式で示される化合物群の中より1種
又は複数種選んで使用する。
【0019】
【化8】
【0020】
【化9】
【0021】
【化10】
【0022】
【化11】
【0023】
【化12】
【0024】
【化13】
【0025】
【化14】
【0026】
【化15】 シアン系の顔料としては、以下の構造式で示される化合
物群の中より1種又は複数種選んで使用する。
【0027】
【化16】
【0028】
【化17】
【0029】
【化18】
【0030】
【化19】
【0031】
【化20】
【0032】
【化21】
【0033】
【化22】
【0034】
【化23】 ブラック系の顔料としては、酸性又は中性乃至塩基性の
カーボンブラック等が使用できる。具体的には例えば、
酸性カーボンブラックとしては、MA7、MA8、#2
200B(以上、三菱化成製)、RAVEN1255 (コロンビ
ア製)、REGAL400R ,MOGUL L (以上、キャボット
製)、Color Black FW1 , Color Black FW18, Color Bl
ack S170 , Color Black S150 , Printex U(以上、デ
グッサ製)等がある。又、中性乃至塩基性のカーボンブ
ラックとしては、NO. 2300、NO.900、MCF 8
8、NO. 33、NO. 40、NO.45、NO. 52(以上、
三菱化成製),Regal 660 R , Regal 330 R(以
上、キャボット製)、PRINTEX 35(デグツサ製)等を
使用することができる。
【0035】上記顔料は1種又は複数種組み合せて用い
る。
【0036】尚、本発明の記録液は上記以外の顔料を含
んでもよい。
【0037】本発明で使用する顔料の含有量は、顔料種
により異なるが、一般的には記録液に対して重量比で3
〜20重量%、好ましくは3〜12%の範囲で用いられ
る。本発明において使用される水溶性樹脂は、顔料を分
散させる分散剤として機能するものである。そのような
樹脂としては、アミン又は塩基を溶解させた水溶液に可
溶で、重量平均分子量3000〜30000、より好ま
しくは5000〜15000のポリマーが使用できる。
具体的には、例えば、リグニンスルホン塩酸、セラミッ
ク等の天然高分子、ポリアクリル酸、スチレン−アクリ
ル酸共重合体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸エチ
ル共重合体などのスチレン−アクリル酸−アクリル酸ア
ルキルエステル共重合体、スチレン−マイレン酸共重合
体、スチレン−マイレン酸−アクリル酸アルキルエステ
ル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレ
ン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合
体、スチレンマイレン酸ハーフエステル共重合体、ビニ
ルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン
−マイレン酸共重合体、スチレン−無水マイレン酸−マ
イレン酸ハ−フエステル共重合体あるいは、前記共重合
体の塩等が挙げられる。
【0038】これらの水溶性樹脂の含有量は、顔料と水
溶性樹脂の比率が重量比で10:3〜10:0.1、好
ましくは10:3〜10:0.2の範囲になることが望
ましく、より好ましくは記録液中に溶解している水溶性
樹脂の量を記録液全重量の2%以下、好ましくは1%以
下とすることが望ましい。顔料が上記の範囲よりも多く
なると、分散安定性が悪化し、顔料の沈降が生じてしま
い、逆に顔料が上記範囲より少なくなると記録液の発泡
特性が悪くなりパルス印加時の薄膜抵抗体上への不溶物
の蓄積が発生するため長期にわたる安定吐出が得られな
い。
【0039】本発明の記録液において好適な水性媒体
は、水又は水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒である。水
としては種々のイオンを含有する一般の水ではなく、イ
オン交換水又は脱イオン水を使用するのが好ましく、そ
の含有量は記録液全量に対して、10〜60重量%、よ
り好ましくは10〜50重量%の範囲である。
【0040】水溶性有機溶剤としては、多価アルコール
及び脂肪性一価アルコールを挙げることができる。
【0041】多価アルコールとしては、アルコールの形
でもアルキルエーテルの形でも使用できる。具体的には
例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール等のポリアルキレングリコール類;エチレングリ
コール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、
トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオ
ール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエ
チレングリコール等のアルキレン基が2−6個の炭素原
子を含むアルキレングリコール類;グリセリン;エチレ
ングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエ
チレングリコールメチル(又はエチル)エーテル、トリ
エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル
等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類を挙げる
ことができる。
【0042】これら多価アルコール及び/又はそのアル
キルエーテル含有量は記録液に対して10〜50重量
%、より好ましくは20〜40重量%の範囲である。含
有量が10重量%未満ではノズル先端での目詰まりを防
止するのに十分ではなく、50重量%を越えると、印字
物の印字品位が低下する。
【0043】脂肪族一価アルコールとしては、例えば、
メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルア
ルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコ
ール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルア
ルコール等の炭素数1−4のアルキルアルコール類が挙
げられる。
【0044】これらの中でもエチルアルコール又はイソ
プロピルアルコールは記録液の吐出安定性を大幅に向上
させるので、とりわけ好ましいものである。
【0045】脂肪族一価アルコールの含有量は記録液に
対して、3〜15重量%、より好ましくは3〜10重量
%の範囲であり、含有量が3重量%未満ではプリンター
の駆動条件の変化に対して常に安定した吐出を得ること
ができず、15重量%を越えると印字物の印字品位が損
なわれる傾向にある。
【0046】本発明の記録液を構成する主要成分は以上
の通りであるが、その他必要に応じて水溶性有機溶剤、
界面活性剤、pH調整剤、消泡剤、防腐剤等を使用しても
よい。
【0047】使用可能な水溶性有機溶剤としては、ジメ
チルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド
類;アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケ
トアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の
エーテル類;N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジ
メチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。
【0048】界面活性剤としては脂肪酸塩類、高給アル
コール硫酸エステル塩類、液体脂肪油硫酸エステル塩
類、アルキルアリルスルホン酸塩類等の陰イオン界面活
性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオ
キシエチレンアルキルエステル類、ポリオキシエチレン
ソルビタンアルキルエステル類等の非イオン性界面活性
剤があり、これらの1種又は、2種以上を適宜選択して
使用できる。その使用量はインク全量に対して0.01
〜5重量%が望ましい。この際、記録液の表面張力は3
5dyne/cm以上になるように活性剤の添加する量を決定
する事が好ましい。なぜなら、記録液の表面張力がこれ
より小さい値を示す事は、本発明のような記録方式にお
いてはノズル先端のぬれによる印字よれ(インク滴の着
弾点のズレ)など好ましくない事態を引き起こしてしま
うからである。
【0049】また、pH調整剤としは、例えば、ジエタノ
ールアミン、トリエタノールアミン等の各種有機アミ
ン、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウ
ム等のアルカリ金属の水酸化物等の無機アルカリ剤、有
機酸や鉱酸が挙げられる。
【0050】以下、上述成分を用いた記録液の製造方法
を例示する。
【0051】染料によってイエロー色を発する記録液の
場合は、染料、水及び水溶性有機溶剤を混合し、次いで
平均粒径0.45μm のテフロンフィルターにより加圧
濾過し、脱気処理してインクを得る。
【0052】顔料によって発色させる記録液の場合は、
まず、分散剤としての水溶性樹脂、アミン又は塩基、及
び水を少なくとも含有する水溶液を調製する。次にこの
水溶液を70℃に加温し、水溶性樹脂を完全に溶解させ
る。この際、溶解させる樹脂の濃度が低いと完全に溶解
しないことがあるため、樹脂を溶解する際は高濃度溶液
を予め作成しておき、希釈して所望の樹脂溶液を作成し
てもよい。
【0053】次に、この溶液に顔料及び脂肪族一価アル
コール(エタノール等)を添加し、プレミキシングを行
った後、分散処理を行う。分散処理には、一般に使用さ
れる分散機なら、如何なるものでもよいが、例えば、セ
ラミックスボールや鋼球を用いたボールミル、ロールミ
ル、ガラスビーズやセラミックスビーズを用いたサンド
ミル等を使用する。
【0054】上記分散機の中でも特に、高速型のサンド
ミルが好ましく、例えば、スーパーミル、サンドグライ
ンダー、ビーズミル、アジテータミル、グレンミル、ダ
イノーミル、パールミル、コボルミル(いずれも商品
名)等が挙げられる。サンドミルに用いるビーズとして
は径が1mm〜1.5mmのガラスビーズ、セラミックビー
ズ、ジルコニウムビーズが用いられる。
【0055】本発明において、所望の粒度分布を有する
顔料を得る方法としては、分散機の粉砕メディアのサイ
ズを小さくする、粉砕メディアの充填率を大きくする、
又、処理時間を長くする、吐出速度を遅くする、粉砕後
フィルターや遠心分離機などで分級するなどの手法が用
いられる。又はそれらの手法の組み合せが挙げられる。
【0056】本発明の記録液用分散液を作成する条件の
一例を示すと以下の例が好ましい条件である。
【0057】分散機: サンドグラインダー(五十嵐機
械製) 粉砕メディア: ガラスビーズ又はジルコニウムビーズ
1mm径 粉砕メディアの充填率: 50%(体積) 粉砕時間: 3〜4時間 さらに遠心分離処理(12000RPM、15〜20分
間)を行い、粗大粒子を除去して粒径が100nm〜20
0nmの分散液にする。分散機としてはこの他にパールミ
ル(アシザワ製、吐出速度:100ml/分)を用いても
よい。分散液中の顔料と水溶性樹脂の総量は、重量基準
で5〜30%以上、好ましくは10〜30%以下である
ことが望ましい。その理由として、分散液中に一定濃度
以上の顔料と水溶性樹脂が存在しないと、分散を効率的
に行い最適な分散状態を得ることができないからであ
る。次に、この分散液に水溶性有機溶剤及びイオン交換
水等を混合し、1時間攪はんしインクとする。
【0058】以上、記録液の代表的な製造方法について
説明したが、本発明は上記方法に限るものではない。
【0059】次に、上述の記録液を用いた本発明のカラ
ー画像形成方法について説明する。本発明のインクは、
熱エネルギーの作用により、液滴を吐出させて記録を行
うインクジェット記録方式にとりわけ好適に用いられる
が、一般の筆記具用としても使用できることはいうまで
もない。
【0060】本発明は、以上の如き少なくとも3色のイ
ンクを使用し、インクジェット方式によりカラー画像を
形成するものであり、インクジェット方式としては、従
来公知の方式はいずれも使用できるが、特に好適な方法
は、熱エネルギーを利用する方式で、吐出安定性を満足
し、優れたカラー画像記録を行うことが可能である。
【0061】本発明のインクを用いて記録を行うのに好
適な記録装置としては、記録ヘッドの室内のインクに記
録信号に対応した熱エネルギーを与え、該エネルギーに
より液滴を発生させる装置があげられる。
【0062】その主要部であるヘッド構成例を図1乃至
3に示す。ヘッド13は、インクを通す溝14を有する
ガラス、セラミックス、又はプラスチック板などと、感
熱記録に用いられる発熱ヘッド15(図では薄膜ヘッド
が示されているが、これに限定されるものではない)と
を接着して得られる。発熱ヘッド15は、酸化シリコン
などで形成される保護膜16、アルミニウム電極17−
1及び17−2、ニクロムなどで形成される発熱抵抗体
層18、畜熱層19、アルミナなどの放熱性の良い基板
20より成っている。
【0063】インク21は吐出オリフィス(微細孔)2
2まで満たされており、圧力Pによりメニスカス23を
形成している。 いま、電極17−1及び17−2に電
気信号が加わると、発熱ヘッド15のnで示される領域
が急激に発熱し、ここに接しているインク21に気泡が
発生し、その圧力でメニスカス23が突出し、インク2
1が吐出して、オリフィス22より記録小滴24となり
被記録体25に向かって飛翔する。図3に、図1に示す
ヘッドを多数並べたマルチヘッドの外観図を示す。該マ
ルチヘッドはマルチ溝26を有するガラス板27と、図
1に説明したものと同様な発熱ヘッド28を接着して作
られている。尚、図1はインク流路に沿ったヘッド13
の断面図であり、図2は図1のA−B線での切断面図で
ある。
【0064】図4に、このヘッドを組み込んだインクジ
ェット記録装置の一例を示す。図4において、61はワ
イピング部材としてのブレードであり、その一端はブレ
ード保持部材によって保持されて固定端となりカンチレ
バーの形態をなす。ブレード61は記録ヘッドによる記
録領域に隣接した位置に配設され、又、本例の場合、記
録ヘッドの移動経路中に突出した形態で保持される。6
2はキャップであり、ブレード61に隣接するホームポ
ジションに配設され、記録ヘッドの移動方向と垂直な方
向に移動して、吐出面と当接しキャッピングを行う構成
を具える。 更に63はブレード61に隣接して設けら
れるインク吸収体であり、ブレード61と同様、記録ヘ
ッドの移動経路中に突出した形態で保持される。上記ブ
レード61、キャップ62、吸収体63によって吐出回
復部64が構成され、ブレード61及び吸収体63によ
ってインク吐出口面の水分、塵やほこりなどの除去が行
われる。65は吐出エネルギー発生手段を有し、吐出口
を配した吐出口面に対向する被記録材にインクを吐出し
て記録を行う記録ヘッド、66は記録ヘッド65を搭載
して記録ヘッド65の移動を行うためのキャリッジであ
る。キャリッジ66はガイド軸67と摺動可能に係合
し、キャリッジ66の一部は、モータ68(不図示)に
よって駆動されるベルト69と接続している。これによ
りキャリッジ66はガイド軸67に沿った移動が可能と
なり、記録ヘッド65による記録領域及びその隣接した
領域の移動が可能となる。
【0065】51は、被記録材を挿入するための給紙
部、52は不図示のモータにより駆動される紙送りロー
ラである。これら構成によって記録ヘッドの吐出口面と
対向する位置へ被記録材が給紙され、記録が進行するに
つれて排紙ローラ53を配した排紙部へ排紙される。
【0066】上記構成において、記録ヘッド65が記録
終了などでホームポジションに戻る際、ヘッド回復部6
4のキャップ62は記録ヘッド65の移動経路から退避
しているが、ブレード61は移動経路中に突出してい
る。この結果、記録ヘッド65の吐出口面がワイピング
される。なお、キャップ62が記録ヘッド65の吐出面
に当接してキャッピングを行う場合、キャップ62は記
録ヘッドの移動経路中へ突出するように移動する。
【0067】記録ヘッド65がホームポジションから記
録開始位置へ移動する場合、キャップ62及びブレード
61は上述したワイピング時の位置と同一の位置にあ
る。この結果、この移動においても、記録ヘッド65の
吐出口面はワイピングされる。上述した記録ヘッドのホ
ームポジションへの移動は、記録終了時や吐出回復時ば
かりでなく、記録ヘッドが記録のために記録領域を移動
する間に所定の間隔で記録領域に隣接したホームポジシ
ョンへ移動し、この移動に伴って上記ワイピングが行わ
れる。
【0068】図5は、ヘッドにインク供給チューブを介
して供給されるインクを収容したインクカートリッジ4
5の一例を示す断面図である。ここで40は供給用イン
クを収納したインク袋であり、その先端にはゴム製の栓
42が設けられている。この栓42に針(不図示)を挿
入することにより、インク袋40中のインクをヘッドに
供給可能にできる。44は廃インクを受容するインク吸
収体である。
【0069】本発明で使用されるインクジェット記録装
置としては、上記のようなヘッドとインクカートリッジ
とが別体となったものに限らず、図6に示すようにそれ
らが一体になったものも好適に用いられる。 図6にお
いて、70はインクジェットカートリッジであって、こ
の中にはインクを含浸させたインク吸収体が収納されて
おり、かかるインク吸収体中のインクが複数のオリフィ
スを有するヘッド部71からインク滴として吐出される
構成になっている。72はカートリッジ内部を大気に連
通させるための大気連通口である。 このインクジェッ
トカートリッジ70は、図4で示す記録ヘッド65に代
えて用いられるものであって、キャリッジ66に対して
着脱自在になっている。
【0070】尚、本発明方法において使用できる被記録
材は、従来多数提案されている各種のインクジェット記
録用紙あるいはOHP用のプラスチックシートのみなら
ず普通紙(オフィスにある通常使われている紙)を使用
しても当然優れた記録が可能である。又、被記録材によ
らず画像は耐水性、耐光性、耐オゾン性に優れたもので
ある。
【0071】
【実施例】以下、実施例によって、本発明を更に具体的
に説明する。尚、特に断わりのない限り、部又は百分率
は重量基準である。 実施例1〜3 イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各色を呈す
る記録液を表1に示す配合比で、前述方法によって作成
した。
【0072】
【表1】 尚、表1中、樹脂A、B、Cはスチレン、アクリル酸及
びアクリル酸エチル共重合体からなる水溶性樹脂を示
し、それらの組成は以下の通りである。
【0073】 ─────────────────────── スチレン:アクリル酸:アクリル酸エチル ─────────────────────── A 59 : 28.5 : 12.5 B 53 : 27 : 20 C 59 : 28.5 : 12.5 ─────────────────────── 又、樹脂A、B及びCの酸価及び分子量は以下の通りで
ある。
【0074】 次に、作成した各色記録液について以下の要領で堅牢性
の試験を行った。 (1)耐水性:プリンターとして、BJ−10v(キャ
ノン製)を用い、コートNP−DRYコピー用紙(キャ
ノン製)、XEROX4024コピー用紙(ゼロックス
製)の2紙に印字し24時間放置後、静水に5分放置
し、乾燥させ、試験前後のODを測定し残存率を調べ2
紙の平均を求めた。 (2)耐光性:プリンターとして、BJC−440(キ
ャノン製)を用い、コート紙(カラーバブルジェットコ
ピア用紙、キャノン製)に印字した後24時間放置し
て、更にアトラスフェードメーターで100時間試験
し、試験前後の画像色度の差△E* ab をJIS−Z87
301法により求め耐光性を評価した。数値の小さい
程、耐光性は良好なものとなる。 (3)耐オゾン性:プリンターとして、BJC−440
(キャノン製)を用い、コート紙(カラーバブルジェッ
トコピア用紙、キャノン製)に印字した後24時間放置
し、更にオゾンフェードメーターで2時間(3ppm )試
験し、耐光性と同様に△E* ab を求め、耐オゾン性を評
価した。上記試験結果を表2に示した。
【0075】
【表2】 比較例 イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各色を呈す
る記録液の組成を表1に示すように変えた以外は、実施
例と同様に4色の記録液を作成し、堅牢性の試験を行っ
た。結果を表2に記載した。
【0076】表2から、耐水性、耐光性、耐オゾン性に
おいて、本発明のインク及び記録方法によるカラー画像
は、非常に優れたものであり、且つ、Y、M、C、Bk
の特性も揃ったものであることがわかる。
【0077】
【発明の効果】以上の如き本発明によれば、本発明にお
いて使用するマゼンタ、イエロー、及びシアンの3原色
の水性インクに使用されている顔料は、それぞれがいず
れも同一レベルで、溶媒体中における分散安定性、保存
安定性に優れるため、カラー画像記録に好適である。特
に、一般のインクジェット方式の水性インクとしての適
性、特にBJ方式での吐出性を有しており、コート紙に
おいて特に全ての顔料がバランスのとれた優れた耐水
性、耐光性、耐オゾン性、鮮明性、相互の演色性等を有
し、普通紙においても全ての顔料がバランスのとれた優
れた耐水性、鮮明性、相互の演色性等を有するため、優
れた品質のカラー画像を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット記録方式による記録ヘ
ッドの模式断面図。
【図2】図1のA−B線での切断面を示す模式断面図。
【図3】図1のヘッドを多数並べたマルチヘッドの1例
を示す模式外観図。
【図4】同ヘッドを組み込んだインクジェット記録装置
の一例を示す模式斜視図。
【図5】同ヘッドにインクを供給するインクカートリッ
ジの一例を示す模式断面図。
【図6】同ヘッドと同インクカートリッジが一体化した
インクジェット記録装置の要部の一例を示す模式外観
図。
【符号の説明】
13 ヘッド 14 インク溝 15 発熱ヘッド 16 保護膜 17 アルミニウム電極 18 発熱抵抗体層 19 発熱層 20 基板 21 インク 22 吐出オリフィス 23 メニスカス 24 記録液小滴 25 被記録材 26 マルチ溝 27 ガラス板 28 発熱ヘッド 40 インク袋 42 栓 44 インク吸収体 45 インクカートリッジ 51 給紙部 52 紙送りローラー 53 排紙ローラー 61 ブレード 62 キャップ 63 インク吸収体 64 吐出回復部 65 記録ヘッド 66 キャリッジ 67 ガイド軸 68 モーター部 69 ベルト 70 インクジェットカートリッジ 71 ヘツド部 72 大気連通口

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともイエロー、マゼンタ、及びシ
    アンの各色インクを被記録材料に付与してカラー画像を
    形成するカラー画像記録方法において、前記イエローイ
    ンクが下記一般式(I)、 【化1】 (但し、(I)式中におけるAは−NHCONH−又は 【化2】 結合を表わし、X1 、X2 は−SO3 M,−COOM又
    は水酸基で置換されてもよいフェニル基及びナフチル基
    を表わし、Rはメチル基又はメトキシ基を表わし、nは
    0又は1を表わし、Mはアルカリ金属、アンモニウム又
    は有機アミン類を表わす。)で示される化合物の少なく
    とも1を染料として含有し、且つ前記マゼンタインク
    が、C.I.Pigment Red 5, C.I.Pigment Red 7, C.I.Pigm
    entRed 12,C.I.Pigment Red 48(Ca), C.I.Pigment Red
    48(Mn), C.I.Pigment Red57(Ca),C.I.Pigment Red 112,
    C.I.Pigment Red 122の中から選ばれる少なくとも1の
    顔料を含有し、且つ前記シアンインクがC.I.Pigment Bl
    ue 1, C.I.Pigment Blue 2, C.I.Pigment Blue 3, C.I.
    Pigment Blue 15:3, C.I.PigmentBlue 16, C.I.Pigment
    Blue 22, C.I.Vat Blue 4, C.I.Vat Blue 6の中から
    選ばれる少なくとも1の顔料を含有することを特徴とす
    るカラー画像形成方法。
  2. 【請求項2】 前記被記録材に更に、カーボンブラック
    を含有するブラックインクを付与して、カラー画像を形
    成する請求項1記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 記録液に熱エネルギーを付与して、微細
    孔から液滴として吐出させて記録を行うインクジェット
    記録方法において、前記記録液が、請求項1又は2記載
    の染料又は顔料を含有することを特徴とするインクジェ
    ット記録方法によるカラー画像形成方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08224953A (ja) * 1994-11-17 1996-09-03 Canon Inc インクジェットカラー記録方法及びこれに用いるインクセット
US6676738B2 (en) 2000-12-28 2004-01-13 Seiko Epson Corporation Black ink composition, ink set, recording method, recording matter and ink jet recording device
JP2009067833A (ja) * 2007-09-11 2009-04-02 Fujifilm Corp インクセットおよびインクジェット記録方法

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