JPH05105492A - 抗菌、抗かび性を有する建築用材料 - Google Patents

抗菌、抗かび性を有する建築用材料

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JPH05105492A
JPH05105492A JP22747491A JP22747491A JPH05105492A JP H05105492 A JPH05105492 A JP H05105492A JP 22747491 A JP22747491 A JP 22747491A JP 22747491 A JP22747491 A JP 22747491A JP H05105492 A JPH05105492 A JP H05105492A
Authority
JP
Japan
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building
silver ions
antibacterial
dissoluble
glass
Prior art date
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Pending
Application number
JP22747491A
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English (en)
Inventor
Junichi Kuroki
潤一 黒木
Katsunobu Ito
克伸 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 かび、雑菌による汚染のない建築材料を得
る。 【構成】 銀イオンを徐々に溶出させることのできる銀
イオン含有溶解性ガラスを配合してなるモルタル、珪酸
カルシウムまたは石膏からなる建築用材料である。 【効果】 長期間にわたり防かび、抗菌性が維持され、
汚染、変色のない建築物が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗菌、抗かび性を有す
る建築用材料、具体的には抗菌、抗かび性を有するモル
タル、珪酸カルシウムおよび石膏材に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にモルタルは、セメントに砂等の細
骨材と各種の混和材を加えたものであり、それ自体が高
アルカリ性を示すので、施工後一定期間は防かび性や抗
菌性を持つ。ところが時間の経過と共にモルタルの表面
層が空気中のCO2 等により次第に中性化される結果、防
かび性や抗菌性が徐々に失なわれ、目地等が次第にかび
により汚れてくることはよく観察されるところである。
【0003】また、珪酸カルシウムは耐熱性に優れてお
り、耐火性を有する内外装壁材、床材等の建築用材とし
て広く使用されている。ところがこの珪酸カルシウム材
は吸水率が高いという特徴があり、一般には内壁材用で
90wt%以上、外装用材で50wt%以上、床材用で30wt%以
上もの吸水率を有するといわれている。従って長期間の
使用中に細菌、かび等の発生によって変色をきたし、外
観上問題となる場合があり、また、かび等の発生自体が
衛生上好ましくないものであった。
【0004】さらに、従来から壁材、天井材、内装材と
して石膏は広く使用されている。ところが石膏 (CaSO4
・2H2O)は吸水性が高いため、長期の使用中にかび、細
菌等の発生がみられる場合があり、菌、かび等の発生部
分が変色して外観上の問題となるとともに、菌、かび等
の発生自体が衛生上も好ましくないものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のような建築材料
に抗菌、抗かび性を付与するために、例えばジフェニル
エーテル系殺菌剤やクロルヘキシジン系殺菌剤のような
有機系の殺菌剤の混入が試みられたが、殺菌作用の持続
性が乏しいという欠点があり、実用性には至っていない
のが現状である。
【0006】本発明は、かかる従来技術における問題点
を解消し、持続性のある抗菌、抗かび性を有する建築用
材料を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、継続的に銀イ
オンを徐々に溶出する物質の添加が効果的であることを
知見し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明
は銀イオンを徐々に溶出させることのできる銀イオン含
有溶解性ガラスを配合したモルタル、珪酸カルシウムお
よび石膏のいずれかよりなる建築材料を要旨としてい
る。
【0008】
【作 用】本発明の構成と作用を説明する。本発明の建
築材料には、抗菌、防かび性作用する銀イオンを徐々に
溶出させることのできる銀イオン含有溶解性ガラスを配
合している。本発明で使用する銀イオン含有溶解性ガラ
スとは、制御された溶解速度を持つように、ガラスの物
理的、化学的特性を考慮して組成を調節したガラスで、
それ自体は既に知られているものである。したがって銀
化合物を添加した銀イオン含有溶解性ガラスは、数時間
から数年間の任意の期間に渡って決められた一定速度で
銀イオンを溶出させることができる。そして溶出した銀
イオンが、カビや雑菌に対して抗菌作用を発揮すること
になる。
【0009】本発明においては、このような銀イオン溶
解性ガラスを1000μ以下、このましくは500μ以下の粒
子として、建築材料中に含有させる。ここで、粒径が10
00μ以上になると、建築材料中に均一に分散しなくな
る。また、その含有量は、0.05重量%〜15重量%が好ま
しい。0.05%以下であると、銀イオンによる抗菌効果が
不十分となり、また15重量%以上混和しても、抗菌性は
増大せずコスト高となり好ましくない。
【0010】
【実施例】本発明の実施例を説明するが、本発明はこれ
により限定されるものではない。
【0011】
【実施例1】一般用モルタル(小野田セメント社製、商
品名:タイロン)95重量部に、銀イオン含有溶解性ガラ
ス(石塚硝子社製、商品名:イオンピュアWA291)5重量
部を混合し、水を添加して10cm×10cmの形状に凝固さ
せ、抗菌、抗かび性を有する建築材料を得た。比較例1
として、銀イオン含有溶解性ガラスを含有しないモルタ
ルプレートを作成した。
【0012】
【実施例2】珪藻土75重量部と生石灰25重量部を混合し
たものを95重量部、実施例1で用いた銀イオン含有溶解
性ガラス5重量部を混合し、抄造成形後オートクレープ
で160℃で反応させ、珪酸カルシウム材を作成し、この
珪酸カルシウム材より10cm×10cmのプレートを切り取
り、抗菌、抗かび性を有する建築材料を得た。比較例2
として、銀イオン溶解性ガラスを含有しない珪酸カルシ
ウム材プレートを作成した。
【0013】
【実施例3】実施例1で使用した銀イオン溶解性ガラス
5重量部と焼石膏85重量部、およびおがくず10重量部を
混合し、水を添加して混合し、ローラー間で一定厚みに
硬化させた後、10cm×10cmの大きさに切り取り、抗菌、
抗かび性を有する建築材料を得た。比較例3として銀イ
オン含有溶解性ガラスを含有しない石膏プレートを作成
した。
【0014】〔実験1〕JIS Z 2911に準じて、実施例1
〜3、および比較例1〜3の表面に胞子懸濁液(第2
群:ペニシリウム.シトリナムおよび第4群:クラドス
ポリウム.クラドスポリオイデス)を塗布して、27℃×
4週間培養した場合のかび抵抗性試験の結果を表1に示
す。
【0015】〔実験2〕実施例1および比較例1の試験
片を50Lの水中に5週間浸漬した後、実験1と同様のか
び抵抗性試験を実施した結果を表2に示す。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成して
いるため、抗菌、抗かび性が長期間に渡って維持され、
建築物を美麗に維持することが可能となり、産業上極め
て有効である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銀イオンを徐々に溶出させることのでき
    る銀イオン含有溶解性ガラスを配合したことを特徴とす
    る建築用材料。
  2. 【請求項2】 材料がセメントと細骨材よりなるモルタ
    ルである請求項1記載の建築用材料。
  3. 【請求項3】 材料が珪酸カルシウムである請求項1記
    載の建築用材料。
  4. 【請求項4】 材料が石膏である請求項1記載の建築用
    材料。
JP22747491A 1991-09-06 1991-09-06 抗菌、抗かび性を有する建築用材料 Pending JPH05105492A (ja)

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JP22747491A JPH05105492A (ja) 1991-09-06 1991-09-06 抗菌、抗かび性を有する建築用材料

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