JPH0510533A - 床または路面構造 - Google Patents

床または路面構造

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JPH0510533A
JPH0510533A JP3185180A JP18518091A JPH0510533A JP H0510533 A JPH0510533 A JP H0510533A JP 3185180 A JP3185180 A JP 3185180A JP 18518091 A JP18518091 A JP 18518091A JP H0510533 A JPH0510533 A JP H0510533A
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heat
heat storage
pipe
floor
storage material
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JP3185180A
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English (en)
Inventor
Toshinori Fujita
俊徳 藤田
Masahiko Omura
雅彦 大村
Kiyoshi Nakakawara
清 中河原
Chiaki Momose
千秋 百瀬
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Cable Industries Ltd
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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
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  • Floor Finish (AREA)
  • Steam Or Hot-Water Central Heating Systems (AREA)
  • Central Heating Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 暖房、融雪、凍結防止等の加温機能を有する
床または路面におけるランニングコストの低減を図る。 【構成】 基礎材層の上面に熱媒循環用パイプまたは発
熱体を敷設し、更にこの上に表面材層を設けてなる床ま
たは路面構造において、パラフィン類100重量部と炭
化水素系有機高分子5〜30重量部とが機械的手段によ
り混合されてなる蓄熱材部を前記パイプまたは発熱体よ
りの熱にて蓄熱可能な部位に設けたことを特徴とする床
または路面構造。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、床または路面構造に関
するものであり、更に詳しくは、加温機能を有する床ま
たは路面構造に関する。
【0002】本発明における路面構造とは、一般に言う
道路のみならず、広場、空き地等の地面構造を広く包含
し、これらの表面およびその近傍の構造を含むものであ
る。
【0003】
【従来の技術】加温機能を有する床または路面について
は、例えば床暖房、融雪または凍結防止対策を施した路
面などが知られており、これらはいずれもコンクリー
ト、基礎路盤等の基礎材層の上に温水パイプまたはヒー
ター等を敷設し、更にこの上に床仕上げ材またはアスフ
ァルト等の表面材層を設けた構造を有しており、パイプ
に温水を循環させたり或いはヒーターで加熱することに
よって、暖房を行ったり、路面の凍結防止または融雪を
行う等の機能を発揮する。
【0004】これらの構造のうち、温水パイプ方式のも
のでは、熱源装置で温水を作り、これを循環させる方法
が一般的に行われている。熱源装置としては、ガスまた
は石油ボイラー、電気温水機、ヒートポンプ等が利用さ
れているが、特に電力利用の場合にはランニングコスト
が高くなるという難点がある。
【0005】これはヒーターを利用する場合も同様にあ
り、いずれの場合においてもランニングコストの低減が
強く求められているのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術に
おける前述の如き難点を解消し、暖房或いは融雪または
凍結防止等におけるランニングコストの低減を図ること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述の如
き現状に鑑み、種々研究を行なった結果、基礎材層の上
面に熱媒循環用パイプまたは発熱体を敷設し、更にこの
上に表面材層を設けてなる床または路面構造において、
特定の蓄熱材を前記パイプまたは発熱体の周囲に設ける
ことによって前記目的が達成されることを見出した。
【0008】即ち、本発明は、基礎材層の上面に熱媒循
環用パイプまたは発熱体を敷設し、更にこの上に表面材
層を設けてなる床または路面構造において、パラフィン
類100重量部と炭化水素系有機高分子5〜30重量部
とが機械的手段により混合されてなる蓄熱材部を前記パ
イプまたは発熱体よりの熱にて蓄熱可能な部位に設けた
ことを特徴とする床または路面構造に係るものである。
【0009】本発明に係る床または路面構造において
は、暖房、融雪、凍結防止等の目的で加温を行う際に、
例えば経済的な深夜電力を利用して得られた温水をパイ
プに循環させて蓄熱し、昼間は蓄熱分の放熱によって加
温を行うことができるので、ランニングコストを大幅に
低減することが可能となる。特に、業務用、産業用等の
大型システムにおてはその蓄熱調整電力が使用できるの
で、ランニングコスト低減の効果は更に大きいものとな
る。本発明の上記利点は、ヒートポンプ方式を利用する
場合や電力利用の発熱体を用いる場合でも同様に得られ
るもので、深夜電力利用による蓄熱によってコストダウ
ンの効果が期待できる。
【0010】また、本発明において使用する蓄熱材は、
後に詳述する如き組成を有するものであるが、この蓄熱
材は、蓄熱時に液化したり流動することなく、固形状態
を保持するので、床または路面の強度低下等の問題を生
ずる恐れがない。
【0011】次に、図面を参照しながら本発明を更に詳
細に説明する。図1は、本発明の床構造の一例を示す断
面図で、図中、1は基礎材層、2は熱媒循環用パイプ、
3は表面材層、4は蓄熱材部を表わす。図2は、本発明
の床構造の他の一例を示す断面図で、図中、1、3およ
び4は上記と同じものを表わし、2は発熱体を表わす。
【0012】図1および図2において、基礎材層1とし
ては、例えばコンクリート、モルタル等が挙げられる。
この基礎材層1の上に熱媒循環用パイプまたは発熱体2
を敷設するが、必要に応じて例えば防水シート5、断熱
材6、コンクリート、モルタル等からなる保護材層8等
を介在させてもよい。
【0013】ここで熱媒循環用パイプ2としては、銅
管、鋼管、ステンレス管等の金属管、架橋ポリエチレン
管、ポリブテン管、ナイロン管等の合成樹脂管等通常使
用されている材質のパイプがいずれも使用できる。これ
らのパイプのサイズは用途目的に応じた設計等に従って
適宜決定すればよいが、通常は呼び径6A〜25Aのも
のが好ましく用いられる。
【0014】発熱体2としては、線ヒーター、面ヒータ
ー等が一般に用いられる。
【0015】図1および図2における蓄熱材部4は、蓄
熱成分としてのパラフィン類と、該パラフィン類100
重量部当たり5〜30重量部の炭化水素系有機高分子か
らなるバインダ成分とが機械的手段にて混合されてなる
ものである。
【0016】ここで蓄熱成分として使用されるパラフィ
ン類としては、JIS K 7121(プラスチックの
転移温度測定方法)に従って測定したTmax が使用温
度、即ち室温〜100℃、好ましくは室温〜80℃前後
の温度域にある有機化合物が使用される。但し、この際
の室温とは、本発明の蓄熱材がその稼働中に遭遇する最
低温度を意味する。パラフィン類の好ましい具体例とし
ては、各種パラフィン、ロウ、ワックスをはじめ、ステ
アリン酸、パルミチン酸等の脂肪酸やポリエチレングリ
コール等を例示することができ、これら1種が単独で、
または2種以上の混合物として使用される。
【0017】本発明において使用する炭化水素系有機高
分子としては、主鎖が基本的に炭化水素であり、主鎖中
における他の成分(例えばO、N、Si、ハロゲン等)
の含有量は10重量%以下、好ましくは5重量%以下で
ある炭化水素系有機高分子の1種または2種以上が用い
られる。かかる炭化水素系有機高分子の例を以下に示
す。 (1)ポリオレフィン系ポリマー類:ポリメチレン、ポ
リエチレン、ポリプロピレン等のα−オレフィンのホモ
ポリマー、オレフィン同士のコポリマー、α−オレフィ
ンと他のモノマー、例えば酢酸ビニル、アクリル酸エチ
ル、メタクリル酸エチル等とのコポリマーおよび、これ
らの軽度にハロゲン化されたポリマー等が挙げられる。
これは非結晶性〜低結晶性でもよいし、結晶性でもよ
い。 (2)熱可塑性エラストマー類:ゴム並びにプラスチッ
クスの分野で「熱可塑性エラストマー」として知られて
いる、或いは知られ得るもののうち、少なくとも前記し
た室温以上で、且つ使用したパラフィン類のTmax +1
0℃の温度域では、好ましくは少なくとも室温以上で且
つTmax +20℃の温度域では、ゴム弾性を有するもの
が使用される。勿論Tmax +20℃より高温度でもゴム
弾性を持続するものも使用できる。具体的には、スチレ
ン系、オレフィン系、ウレタン系、エステル系等の各種
の従来公知の熱可塑性エラストマーが例示できる。 (3)炭化水素系ゴム類:天然ゴム、スチレン−ブタジ
エン−共重合体ゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、エ
チレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレ
ン−ジエン三元共重合体ゴム、エチレン−酢酸ビニル共
重合体ゴム、エチレン−エチルアクリレート共重合体ゴ
ム等が例示される。
【0018】バインダ成分としての炭化水素系有機高分
子は架橋性、非架橋性のいずれであってもよいが、夫々
プラスチックス性であるよりもゴム的性質を有するもの
のほうが好ましい。
【0019】本発明においては、炭化水素系有機高分子
の使用量は、パラフィン類100重量部に対して5〜3
0重量部である。5重量部未満では得られる組成物の柔
軟性が低下して脆くなる傾向があると共に、Tmax 以上
においてパラフィン類が滲み出し、或いは溶融し易くな
る傾向があり、一方30重量部を超える過大量ではパラ
フィン類の使用量が少なくなって蓄熱量もそれに比例し
て少なくなる。
【0020】炭化水素系有機高分子の架橋や加硫(以下
それらをまとめて架橋という)を所望する場合は、それ
らはパラフィン類との混合中、或いは混合の後に行われ
る。架橋の方法としては一般に用いられている化学架
橋、シラン架橋(水架橋)、および照射架橋等いずれも
採用できる。本発明の蓄熱材を架橋するに際してはいず
れの架橋方法を採用するにしてもその架橋度はJIS
C 3005に従って測定してゲル分率にして1重量%
以上(組成物として)、好ましくは2重量%以上であ
る。架橋度が1%以上、好ましくは2%以上とすること
により、蓄熱材の温度が使用したパラフィン類のTmax
以上となっても溶融や滴下することなく形状保持を可能
とする。
【0021】本発明において炭化水素系有機高分子から
なるバインダ成分は下記A或いはその架橋物またはBの
材料が特に好ましい。かかる場合パラフィン類とバイン
ダ成分との親和性が特に良好であるので、後述の機械的
手段にて両者が混合されなくとも、本発明における必要
量(即ちパラフィン類100重量部当たり炭化水素系有
機高分子が5〜30重量部となる量)を炭化水素系有機
高分子粒子に含有させ得ることができる。 A.前記(3)の炭化水素系ゴム類と前記(1)のポリ
オレフィン系ポリマー類との併用系:この場合のポリオ
レフィン系ポリマー類としては特にその成分としてポリ
メチレン、ポリエチレン、ポリスチレン等のホモポリマ
ー、オレフィン同士のコポリマー、オレフィンと他のモ
ノマー、例えば酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸
等とのコポリマー等であり、これらは1種または2種以
上で使用されるが、就中JIS K 7121(プラス
チックの転移温度測定方法)によって測定される最高結
晶転移温度(通常は融点に該当する)が使用したパラフ
ィン類のTmax より少なくとも10℃高い高結晶性のも
の、好ましくはTmax より少なくとも20℃高いものが
使用される。この結晶性ポリオレフィンは炭化水素系ゴ
ム類との併用下で適度な柔軟性を有しつつ確実に形状保
持性をも達成する。しかも脆くなく、成形しても割れを
生ぜず充分なる保持性を維持するものである。3成分の
配合割合はパラフィン類100重量部に対し、炭化水素
系ゴム類1〜20重量部、好ましくは5〜15重量部、
ポリオレフィン系ポリマー類1〜20重量部、好ましく
は5〜15重量部である。この混合系においては蓄熱材
は非架橋状態でもよいが、ゲル分率にして少なくとも1
重量%、好ましくは少なくとも2重量%に適当な方法、
例えば前記した化学架橋法、水架橋法、照射架橋法、就
中水架橋法にて架橋されていることが好ましい。 B.前記(2)の熱可塑性エラストマー類:パラフィン
類の少なくともTmax 以下ではゴム弾性を示すものが好
ましい。この場合Tmax 以下の温度ではゴム弾性を有す
るが故にパラフィン類をうまく包み込んだ状態で該熱可
塑性エラストマーで良好に担持できるので混合物の取り
扱いが容易であり、割れ難くなり、成形が容易である。
更に上記エラストマーはTmax より高温度においてもゴ
ム弾性を持続するために、本発明の蓄熱材は溶融したり
滴下することはない。
【0022】前記のパラフィン類と炭化水素系有機高分
子を、前記した如き割合で機械的手段により混合して本
発明の蓄熱材とするが、機械的手段にての混合とは、パ
ラフィン類と炭化水素系有機高分子の双方中の少なくと
も1成分の溶融物に残余の成分が少なくとも膨潤、好ま
しくは溶解することにより、或いは高温度により、混合
対象となるいずれの成分も外力にて流動変形しうる状態
において攪拌、混合、或いは混練する行為を意味する。
例えば100〜200℃に保持されたパラフィン類の溶
融物に炭化水素系有機高分子を溶解し、得られる高温度
の溶液を攪拌混合する様態、混合各成分が軟化する温
度、例えば50〜250℃で2本ロール、バンバリーミ
キサ、押出機、2軸混練押出機等の通常の混練機を使用
して混練混合する態様等が例示される。混合の程度は可
及的に充分であることが好ましいが、一般には1〜15
0分程度の混合を行って目視にて一様に混合されたと判
断される程度である。
【0023】混合され溶液状となった上記組成物は、そ
のままで、或いは若干冷却して成形される。押出機を用
いればシート状、板状に押し出し成形することができ、
更に該押出機により棒状、パイプ状にも成形できる。
棒、パイプを細断すれば粒状、ペレット状ともなる。
【0024】本発明の蓄熱材には更に上記成分の他に必
要に応じて各種の添加剤を配合することができる。たと
えば老化防止剤、酸化防止剤、着色剤、顔料、帯電防止
剤の他、用途に応じて防黴剤、難燃剤を、更には伝熱性
向上のために金属粉、金属繊維、金属酸化物、カーボ
ン、カーボンファイバー等を使用することができる。
【0025】このようにして得られた本発明の蓄熱材を
前記パイプ2または発熱体2よりの熱にて蓄熱可能な部
位に設けて蓄熱材部4とする。その際、蓄熱材をブロッ
ク、粒、シート、板等の好ましい形状にした成形品を用
いてもよいし、或いは施工現場でパイプまたは発熱体を
敷設した後に、加熱溶融させた蓄熱材を直接流し込んで
固化させる方法を採用することもできる。
【0026】蓄熱材部4の敷設は、密にしてもよいが、
通常は熱膨張吸収のために、空隙を作っておくとよい。
空隙の作り方としては、蓄熱材をブロック等の成形品の
形で施工するときには、適宜の間隔をあけて敷設すれば
よいし、また前記の流し込み方式を採用するときには、
スポンジ等のスペーサーを適宜入れておけばよい。
【0027】蓄熱材部4の敷設厚さについては特に限定
はなく、適宜選択すればよいが、通常は5〜60mm、
好ましくは20〜40mmとすればよい。
【0028】このようにして蓄熱材部4の敷設をした
後、床仕上げ材等の表面材層3を設けると図1および図
2に示される本発明の床構造が得られる。この床構造に
おいては、床の強度保持の目的でワイヤーメッシュ7等
を必要に応じて設けることもできる。
【0029】図3は、本発明に係る路面構造の一例を示
す断面図で、1は基礎材層としての基礎路盤(例えば玉
砂利、砂等)、2は前述の如き熱媒循環用パイプ、3は
表面材層としてのアスファルト、コンクリート等の路面
材、4は前述の如き蓄熱材部を表す。図4は、本発明の
路面構造の他の一例を示す断面図で、1、3、および4
は図3と同じものを表し、2は発熱体を表す。
【0030】図3または図4において基礎路盤1上に設
けられるパイプ2または発熱体2は、図1および図2で
述べたと同じものである。これらを敷設するにあたり、
基礎路盤1上に、路盤表面仕上げ層9としてアスファル
ト、モルタル、コンクリート等の層を通常10〜50m
m程度の厚さに設けておいてもよい。或いはこの表面仕
上げ層9を設けずに油紙等を敷いてもよい。
【0031】パイプ2または発熱体2の敷設後、蓄熱材
部4を、図1および図2の説明におけると同様にして設
ける。その際、路面の強度保持のためにワイヤーメッシ
ュ7を設けておくとよいことは既述したが、強度保持の
ための他の手段として、図4に見られる如きコンクリー
トブロック等の仕切り材11を所々に適宜配置しておく
のもよい。
【0032】蓄熱材部4を設けた後、表面材層3を設け
る。この表面材層3は、アスファルト、コンクリート等
の路面材であり、通常は20〜60mm程度の厚さに施
工される。この際、コンクリート、モルタル層10を蓄
熱材部4と表面材層3の間に設けてもよい。
【0033】なお、図1〜図4では、発熱体2が蓄熱材
部4の下側部に配置されているが、発熱体2を蓄熱材部
4の上層部位に配置させる構造でもよい。また、蓄熱材
部4を設けた後に発熱体2を敷設することもできる。
【0034】以上の如くして得られた本発明に係る床ま
たは路面構造において、パイプ内を循環させる熱媒とし
ては、温水、不凍液、温風等が挙げられる。温水等の熱
源としてはどのようなものを用いてもよいが、電力によ
る場合は、経済的な深夜電力を利用し、電気温水器或い
はヒートポンプによって温水または温風を供給して蓄熱
材に蓄熱させておくと、昼間は電力を用いなくとも蓄熱
分だけで暖房、融雪、凍結防止等を行うことができるの
でランニングコストを大幅に低減することができる。こ
の効果は発熱体を使用する場合においても同様である。
【0035】
【実施例】次に、実施例を示して本発明を更に具体的に
説明するが、本発明がこれら実施例に限定されるもので
ないことは言うまでもない。 実施例1 事務所の床を図1に示した如き構造とした。即ち、12
0mm厚のコンクリート床1の上に防水シート5を敷
き、この上に市販の断熱材シート6(厚さ30mm)を
敷いた後、ワイヤーメッシュ7を敷いて、これに内径1
4.3mmの銅パイプ2を取り付けた。しかる後、下記組
成からなる蓄熱材を150℃で混合混練、溶融させ、流
し込んで冷却固化させた。蓄熱材部4の厚さはおよそ3
0mmであった。次いで、ビニル系材料からなる床仕上
げ材3を敷いて本発明に係る床構造とした。
【0036】蓄熱材の組成 115°Fパラフィン 100重量部 熱可塑性エラストマー 10重量部 (シェル化学社製、商品名クレイトンG) ポリエチレンワックス 10重量部 酸化防止剤 0.5重量部 この蓄熱材の蓄熱温度は47℃、蓄熱量は40kcal
/kgであり、蓄熱時も固形を保ち、100℃でも流動
することはなかった。
【0037】深夜電力を用いる温水器より夜間8時間、
前記パイプ2に温水供給して蓄熱材部4に蓄熱させた
後、昼間は温水供給をストップして室内温度を調べた結
果、外気温が−13℃〜3℃であったときも室内温度は
19〜23℃にほぼ保たれ、一日中快適であった。蓄熱
材については、蓄熱時も溶け出す等の異常は全く認めら
れず、固体状態を保持していた。
【0038】実施例2 細粒玉砂利を敷きつめた後、30mm厚にコンクリート
を打設した。この上にワイヤーメッシュを敷き、これに
13A架橋ポリエチレンパイプを取り付けた。所々にス
ポンジを配置すると共に、所々に厚さ40mm程度のコ
ンクリートブロックを置いた後、下記組成からなる蓄熱
材を160℃で機械的に攪拌混合し、溶解させたものを
流し込んで冷却、固化させた。蓄熱材層の厚さは約30
mmであった。蓄熱材が固化した後、40mm厚にコン
クリートを打設し、その上に40mm厚にアスファルト
を施して屋外駐車場用の路面構造とした。
【0039】蓄熱材の組成 115°Fパラフィン 100重量部 ポリエチレン 10重量部 エチレン−プロピレンゴム 10重量部 酸化防止剤 0.5重量部
【0040】深夜電力を利用し、電気温水器で温水を作
り、前記架橋ポリエチレンパイプに10時間温水供給す
ることにより蓄熱材に蓄熱させた。この日、約13時間
に亘る降雪の結果、約10cm程の積雪が報告され、外
気温は−9℃〜−1℃であった。上記の夜間の蓄熱を行
っただけで、昼間は温水供給をストップしたが、屋外駐
車場の路面上の雪は完全に融け、また凍結することもな
かった。
【0041】
【発明の効果】以上述べた通り、本発明に係る床または
路面構造は、特定の蓄熱材を熱媒循環用パイプまたは発
熱体の周りの少なくとも一部に設けて前記パイプまたは
発熱体よりの熱を蓄熱できるようにしたものであり、本
発明に従えば暖房、融雪、凍結防止等の加温工程におけ
るランニングコストを大幅に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の床構造の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の床構造の他の一例を示す断面図であ
る。
【図3】本発明の路面構造の一例を示す断面図である。
【図4】本発明の路面構造の他の一例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1:基礎材層 2:熱媒循環用パイプまたは発熱体 3:表面材層 4:蓄熱材部 5:防水シート 6:断熱材 7:ワイヤーメッシュ 8:保護材層 9:路盤表面仕上げ層 10:コンクリート、モルタル層 11:仕切り材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F24H 7/00 9033−3L (72)発明者 百瀬 千秋 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 基礎材層の上面に熱媒循環用パイプまた
    は発熱体を敷設し、更にこの上に表面材層を設けてなる
    床または路面構造において、パラフィン類100重量部
    と炭化水素系有機高分子5〜30重量部とが機械的手段
    により混合されてなる蓄熱材部を、前記パイプまたは発
    熱体よりの熱にて蓄熱可能な部位に設けたことを特徴と
    する床または路面構造。
JP3185180A 1991-06-29 1991-06-29 床または路面構造 Pending JPH0510533A (ja)

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