JP2021103045A - 冷蔵庫のフロア加温システム - Google Patents

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Abstract

【課題】漏電等のリスクが小さく、電気エネルギーの消費が少ない冷蔵庫のフロア加温システムを提供する。【解決手段】この冷蔵庫のフロア加温システムは、冷蔵庫のフロアに設置されるフロア加温パネル6と、前記フロア加温パネル6内に設けられた熱媒流路24と、前記熱媒流路24に熱媒を循環させるための循環路8A、8B、38、40およびポンプ56と、前記冷蔵庫の外において前記循環路に設けられ前記循環路を流れる前記熱媒を加熱するための熱交換器14と、前記熱媒として前記熱媒流路および前記循環路に充填された不凍液とを具備する。【選択図】図5

Description

本発明は、冷蔵庫のフロアを加温してフロアの凍結を防止する冷蔵庫のフロア加温システムに関する。
従来より、冷蔵倉庫の特に出入口のフロア(床面)には、外気の侵入に伴う水分の凍結を防止してスリップ等を防ぐために、フロア加温システムが設けられている。
従来のフロア加温システムは、特許文献1に示すように、冷蔵庫の開閉扉の下のフロアに、一定範囲に亘って電気ヒーターを埋設し、この電気ヒーターに継続的に通電することにより、フロア温度を上昇させ、凍結を防止していた。
ところで、昨今では安全基準の高まりに伴い、可燃性の化学物質を氷点下の低温で保存するニーズが生じている。このような場合、冷蔵庫にも防爆性が要求されるため、漏電等のリスクを下げるためには、冷蔵庫内のフロアに電気回路を設けないことが好ましい。
また、特許文献1のような電気ヒーターは、一つの出入り口毎に例えば0.75kW程度の電力を継続的に消費するため、エネルギーコストが高いという問題もあった。
特開平9−133452号公報
本発明は、漏電等のリスクが小さく、電気エネルギーの消費が少ない冷蔵庫のフロア加温システムを提供することを課題としている。
本発明に係る冷蔵庫のフロア加温システムは、冷蔵庫のフロアに設置されるフロア加温パネルと、前記フロア加温パネル内に設けられた熱媒流路と、前記熱媒流路に熱媒を循環させるための循環路およびポンプと、前記冷蔵庫の外において前記循環路に設けられ前記循環路を流れる前記熱媒を加熱するための熱交換器と、前記熱媒として前記熱媒流路および前記循環路に充填された不凍液とを具備する。
この冷蔵庫のフロア加温システムによれば、冷蔵庫のフロアに設置されるフロア加温パネル内に不凍液を循環させ、冷蔵庫の外において前記循環路を流れる不凍液を熱交換器で加熱することにより、漏電等のリスクを低減し、電気エネルギーの消費も抑えることが可能である。また、不凍液を熱媒として用いることにより、仮に、熱媒の循環が停止または不足した場合にも、熱媒の凍結を防ぐことが可能である。
前記熱交換器は、外気、排水、太陽熱、および系外熱交換器からの廃熱の少なくとも一つを含む外部熱源と前記不凍液とを熱交換させるものであってもよい。この場合、加熱エネルギーに要するコストをさらに抑えることが可能である。
前記フロア加温パネルは、パネル下層と、前記パネル下層上に設けられた支持体と、前記支持体により一定形状に支持された熱媒流路と、前記熱媒流路上に設けられたパネル上層とを有していてもよい。この場合、支持体によって熱媒流路の形状を比較的自由に設定できる利点を有するうえ、フロア加温パネルの組み立てが容易になり、いわゆるプレハブ化して工場で組み立て、現場で設置することが容易になる。
前記前記フロア加温パネル内に設けられた前記熱媒流路は、銅や銅合金などの金属またはポリエチレンなどのプラスチックからなる管体を曲げて蛇行形状などの形状に形成されていてもよい。この場合、フロア加温パネルの軽量化が図れ、製造コストを安く抑えられる。
前記循環路には、前記不凍液の温度変化による体積変化を許容するための膨張タンクが設けられていてもよい。この場合、不凍液の温度が変化して不凍液の体積が変化しても、循環路の圧力を比較的小さな変動幅内に抑えることが容易である。
前記循環路には、前記冷蔵庫を収容する建屋の天井部を通過する天井部流路が設けられていてもよい。この場合、天井部が蓄える太陽熱を熱媒の加熱に利用できるうえ、建屋の損傷などが生じた場合にも、損傷を受けにくい天井部を通っていることにより熱媒の循環不能に陥るリスクを下げることができ、設置コストも安くできる。
以上のように、本発明によれば、フロア加温パネル内に不凍液を循環させ、冷蔵庫の外において不凍液を熱交換器で加熱することにより、漏電等のリスクを低減し、電気エネルギーの消費も抑えることが可能である。
本発明の一実施形態の冷蔵庫のフロア加温システムの正面図である。 同実施形態のフロア加温パネルの配置状態を示す平面図である。 同実施形態のフロア加温パネルのパネル上層を取り除いた状態を示す平面図である。 同実施形態のフロア加温パネルを冷蔵庫のフロアに埋設した状態を示す縦断面図である。 同実施形態の熱媒の流れを示すブロック図である。
以下、図1〜図5を用いて、本発明に係る冷蔵庫のフロア加温システムの一実施形態を説明する。図1は、本実施形態のフロア加温システムを適用した冷蔵設備1を示す正面図であり、冷蔵設備1はフロアFに立つ例えば直方体状の建屋を有し、その内部には複数(図では3つ)の冷蔵庫2A,2B,2Cを有している。冷蔵庫は一つでもよいが、複数あると本発明のエネルギーコスト削減効果が顕著になる。各冷蔵庫2A,2B,2Cはそれぞれ例えば矩形状の出入り口を有し、各出入り口には自動もしくは手動で左右に開閉する矩形状の断熱扉4がそれぞれ設けられている。但し、上記各部の形状は矩形状にかぎらず、必要に応じて適宜変更してよい。
各断熱扉4の下方には、図2(平面図)に示すように、平面視矩形状で一定の厚さを有するフロア加温パネル6がフロアFと平行に設置されている。図3に示すように、フロア加温パネル6は、望ましくは、段差を無くすためにフロアFと面一になるように、フロアFに形成された同一形状の矩形状のパネル収容部18に埋設されている。フロア加温パネル6は、予め工場で組み立てられて、パネル収容部18に事後的に埋設されてもよいし、パネル収容部18の内部で組み立てられたものであってもよい。また、パネル収容部18から取り外し可能でも良いし、取り外し不能であってもよい。フロア加温パネル6の上縁とパネル収容部18の上縁との間には、図示していないが、コーキング剤などで封止することが好ましい。
フロア加温パネル6は、断熱扉4の幅とほぼ同程度の幅を有し、断熱扉4の左右方向に長手方向を沿わせて配置されている。この例のフロア加温パネル6の奥行きは前記幅よりも小さく、断熱扉4がほぼ奥行きの中央近辺にくるように、すなわちフロア加温パネル6の一部は冷蔵庫2A,2B,2Cの中に配置され、他の部分は冷蔵庫2A,2B,2Cの外に位置するように配置されている。但し、フロア加温パネル6の配置は図示の状態にかぎらず、必要な場合には、その全体が冷蔵庫2A,2B,2Cの内部に配置されていてもよい。
フロア加温パネル6にはそれぞれ熱交換パイプ24(図3参照)が内蔵され、熱交換パイプ24の両端には、熱媒として不凍液を循環させるための下流側側流路8Aおよび上流側流路8Bが接続され、これら下流側側流路8Aおよび上流側流路8Bは断熱扉4の近傍の建屋壁面内を通って建屋天井部へ延ばされ、天井部流路10へ繋がっている。天井部流路10は主として建屋の天井部を通過しており、天井部が吸収した太陽熱もしくは外気温によって暖められる。この例の冷蔵設備1の建屋天井部には熱交換装置12が設置され、熱交換装置12は熱交換器14および熱交換器14に外気を吹き付けて加温するファン16を有している。但し、本発明は天井部流路10を設けない構成も可能であるし、熱交換装置12は天井部ではなく他の部分に設けられていてもよい。
図3はフロア加温パネル6の内部構造を示す平面図、図4はフロア加温パネル6をフロアFに埋設した状態を示す縦断面図である。フロア加温パネル6は、一定厚さで矩形状をなすパネル下層20と、パネル下層20上に配置されたワイヤーメッシュ22と、ワイヤーメッシュ22の上面に配置された熱交換パイプ24と、これら全体を覆って固定されたパネル上層28とを有する。
パネル下層20は、コンクリート、プラスチック、木材、セラミックスなどで成形されたものであり、単層であってもよいし、断熱層、防水層、および接着剤層などの1種または複数種を有する多層構造であってもよい。プラスチック等の多孔質体などからなる断熱層を有していれば、下方への熱伝導を抑制して熱効率を高めることができる。防水層を有していれば、フロア加温パネル6の表面側からの浸水や、下面側からの透水による熱交換パイプ24やワイヤーメッシュ22の腐食を防ぐ効果が得られる。
ワイヤーメッシュ22は、ステンレス、鉄、鉄合金など機械的強度が高い材質のワイヤーを縦横に配列して格子状もしくは網状に形成したものであり、全体として、フロア加温パネル6とほぼ同じ、またはやや小さい寸法の矩形状をなしている。ワイヤーメッシュ22は、運搬時に矩形状を保つ強度を有していてもよいし、あるいは、折り曲げたり、ロール状に巻き上げて運搬できるものであってもよい。格子の目の大きさ(平行に隣接するワイヤー間のピッチ)は限定されないが、10〜20cm程度であると熱交換パイプ24を適切な間隔で固定しやすい。ワイヤーメッシュ22のワイヤーの太さは限定されないが、材質にもよるが通常は3〜4mm程度であると扱いやすい。
熱交換パイプ24は、材質は限定されないが、例えば、銅、銅合金、真鍮、アルミニウム、アルミニウム合金などの金属、またはポリエチレン、ポリブデンなどのプラスチックなどから成形された管体であり、寸法は限定されないが、例えば内径13〜20mm程度、肉厚が1.0〜2.5mm程度であると好ましい。この実施形態の熱交換パイプ24は、フロア加温パネル6の幅方向に延びる複数の直線部分と、隣接する直線部分の両端をつなぐU字状部分とを有し、平面視して全体として蛇行形状をなしている。ただし、熱交換パイプ24の平面形状は図示の形状に限らず、フロア加温パネル6の奥行き方向に延びる直線部分を有する蛇行形状であってもよいし、全体として二重渦巻き形状をなしていてもよい。熱交換パイプ24の配置密度は、フロア加温パネル6の全面に亘ってほぼ均等であることが好ましい。熱交換パイプ24の直線部分の配置ピッチは限定されないが、100〜200mm程度であると好ましい。熱交換パイプ24の両端は、フロア加温パネル6の端面または表面から外部へ延ばされていてもよいし、フロア加温パネル6の表面または端面に開口していてもよい。熱交換パイプ24の両端には、下流側側流路8Aおよび上流側流路8Bへ接続するためのコネクタやネジが設けられていてもよい。
結束部26は、熱交換パイプ24を複数箇所でワイヤーメッシュ22に固定して熱交換パイプ24の形状を保つためのものであり、材質や形状は限定されないが、例えば金属からなるワイヤー、プラスチックや繊維質などのケーブルや紐、または金属やプラスチックからなる専用の治具により、ワイヤーメッシュ22と熱交換パイプ24の重なった部分を締結するものであってもよい。ワイヤーメッシュ22自体に鈎状の結束部26を形成し、そこに熱交換パイプ24を係合させてもよい。
パネル上層28は、パネル下層20上にワイヤーメッシュ22および熱交換パイプ24を配置したのち、ワイヤーメッシュ22と熱交換パイプ24を埋めこむようにパネル下層20上に積層して成型されている。パネル上層28の材質は限定されないが、コンクリート、プラスチック、セラミックスなどで成形されたものであり、単層であってもよいし、防水層、装飾層、耐摩耗層、滑り防止層および接着剤層などの1種または複数種を有する多層構造であってもよい。防水層を有していれば、フロア加温パネル6の表面側からの浸水による熱交換パイプ24やワイヤーメッシュ22の腐食を防ぐ効果が得られる。
フロア加温パネル6の寸法は限定されず、冷蔵設備1の出入り口および断熱扉4の大きさに合わせればよいが、一般的な冷蔵設備1用としては、幅(長手方向)が200〜300cm、奥行き(短手方向)が100〜200cm程度であるとよい。熱交換パイプ24からフロア加温パネル6の表面までの厚さも限定されないが、熱伝導を考えると5〜10cm程度であると好ましい。
不凍液(ブライン)としては、冷蔵庫2A,2B,2C内の設定温度でも凍結しないものが好ましい。一般的な冷蔵設備1用としては、例えば、−25℃でも凍らない不凍液が好ましい。不凍液の組成は従来からあるものでよく、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、各種の塩の水溶液、およびそれらの二種以上の混合液などが用いられる。
次に、図5を用いて、熱媒経路を説明する。各フロア加温パネル6の熱交換パイプ24の両端には、下流側側流路8Aおよび上流側流路8Bがそれぞれ接続され、下流側側流路8Aおよび上流側流路8Bは、例えば断熱扉4の両側の躯体壁に沿って冷蔵設備1の天井部へ達し、天井部内もしくはその上に配置された天井部流路10に接続されている。天井部流路10は供給路38および還流路40を有し、供給路38に上流側流路8Bが接続され、還流路40に下流側側流路8Aが接続されている。天井部流路10には、図1に示すように、太陽熱を集める、または保持して天井部流路10を加温する太陽熱パネル80などが設けられてもよい。
下流側側流路8Aにはそれぞれ、バルブ30および温度計34が接続され、上流側流路8Bにも同様にバルブ32および温度計36が接続されている。供給路38は、熱交換装置12に達し、切替弁46を介して熱交換器14の伝熱管44に接続されている。切替弁46の他の口はポンプ48および温度計50を介して還流路40に接続されており、切替弁46を操作すると、供給路38を伝熱管44へ接続するか、ポンプ48および温度計50を介して供給路38を還流路40と短絡させるか、の何れか一方を選択できるようになっている。通常は、切替弁46により供給路38を伝熱管44へ接続して不凍液を熱交換器14で加温するが、加温の必要がない場合、もしくは熱交換器14のメンテナンスを行う場合には、切替弁46によりポンプ48および温度計50を介して供給路38を還流路40と短絡させ、さらにポンプ48を稼働して熱交換器14を経由せずに不凍液を循環させることができるようになっている。
供給路38はまた、熱交換装置12内において、電気ヒーター54およびポンプ52を介して熱交換器14の入口側に接続されており、ポンプ52を稼働させると還流路40からの不凍液の少なくとも一部を電気ヒーター54へ送り込み、電気ヒーター54で不凍液を加熱できる。ポンプ52および電気ヒーター54は図示しない制御盤に接続されており、熱交換器14による不凍液の加温が十分でない場合に、不凍液の一部または全部を加熱して、供給路38からフロア加温パネル6へ供給される不凍液全体の温度を上昇させる役目を果たす。ポンプ52および電気ヒーター54は必要な時のみ使用され、通常は稼働されない。
還流路40にはポンプ56が設けられ、ポンプ56により、還流路40から戻った不凍液を熱交換器14に送り、熱交換器14で加温された不凍液を供給路38を経てフロア加温パネル6へ送る。ポンプ56の上流側には、バルブ58およびバルブ68を経て膨張タンク70が接続され、バルブ58およびバルブ68が開かれたときに、膨張タンク70へ不凍液の一部が流れ込む。これにより、循環路全体内の不凍液が温度変化により膨張または収縮した場合に系内の圧力を一定範囲に保つようになっている。
バルブ58の下流側には加圧タンク74(加圧シスターン)が接続され、この加圧タンク74はバルブ78を介して図示しない不凍液タンクに接続されている。加圧タンク74にはまたバルブ76が接続され、バルブ76を開けるとドレンが排出される。また、バルブ58とバルブ78の間は、バルブ72を介して短絡されており、バルブ72およびバルブ58を共に開けると不凍液タンクからの不凍液を直接に供給路38へ流し込むことができる。
ポンプ56の上流側にはバルブ60を介してポンプ62が接続され、図示しない第1の排出経路へ接続されており、ポンプ56の下流側にも、バルブ64およびポンプ66が接続され、図示しない第2の排出経路へ接続されている。これらのバルブ60およびバルブ64、並びにポンプ62およびポンプ66を動かすことにより、系内の不凍液の交換などが行えるようになっている。
次に、上記の冷蔵庫のフロア加温システムの動作を説明する。ポンプ56の圧力により還流路40から戻った低温(例えば7℃)の不凍液は、熱交換器14の伝熱管44を流れる間にファン16によって供給される外気と熱交換し、例えば高温(例えば9℃)に加温される。伝熱管44から流出する不凍液は切替弁46を経て供給路38を流れ、天井部流路10を経由してさらに若干の温度上昇したのち、上流側流路8Bを通ってフロア加温パネル6の熱交換パイプ24内を流れる。系内の不凍液の循環速度は、限定されないがフロア加温パネル6一枚当たりに5〜10L/min程度であってもよい。系内の不凍液の圧力も限定されないが、0.1〜0.3MPa程度であってもよい。
不凍液が熱交換パイプ24を流れる間に、不凍液の温度でフロア加温パネル6が暖められ、フロア加温パネル6の表面温度が0℃以上になる。これにより、断熱扉4が開いて外気が冷蔵庫2A,2B,2C内に入った場合にも、外気中の水分がフロア加温パネル6の表面に凍結することが防止できる。フロア加温パネル6を加温したことにより低温(例えば7℃)に冷えた不凍液は、下流側側流路8Aを通って天井部流路10を流れ、若干暖められたのちに還流路40を経てポンプ56により加圧され、再び熱交換器14で高温(例えば9℃)加温される。
上記系内の不凍液の圧力が高くなりすぎた場合には、バルブ58およびバルブ68を開いて膨張タンク70へ流し込み、圧力を調整する。上記系内の不凍液が不足した場合にはバルブ58およびバルブ78を開いて外部の不凍液供給タンクから系内へ不凍液を補充する。また、バルブ60およびポンプ62を操作すれば、系内の不凍液の交換や量の調整が行える。
外気温が低すぎて熱交換器14によって十分に不凍液が暖められない場合には、ポンプ52および電気ヒーター54を稼働して不凍液の一部または全部を電気ヒーター54で加温し、供給路38を流れる不凍液の温度を高温(例えば9℃)まで上昇させる。還流路40から戻った不凍液の温度が高すぎる場合には、温度計50で温度を確認したうえで切替弁46を操作してポンプ48を稼働させ、還流路40から戻った不凍液を熱交換器14を経由せずに供給路38へ戻す。以上の調整により冷蔵庫のフロア加温システムが安定動作する。
上記構成からなる冷蔵庫のフロア加温システムによれば、冷蔵設備1のフロアFに設置されるフロア加温パネル6内に不凍液を循環させ、冷蔵庫2A,2B,2Cの外において循環路を流れる不凍液を熱交換器14で加熱することにより、漏電等のリスクを低減し、電気エネルギーの消費も抑えることが可能である。例えば、従来はパネル一枚当たり0.75kW程度の電力を消費するのに比べ、本実施形態では、複数枚のフロア加温パネル6を加温する構成であるのに電力は1kW程度でまかなうことができる。フロア加温パネル6が増えれば、一枚当たりの電力コストはさらに下げられる。また、不凍液を熱媒として用いることにより、仮に、熱媒の循環が停止または不足した場合にも、フロア加温パネル6および循環路内での熱媒の凍結を防ぐことが可能である。
また、熱交換器14は、外気と不凍液とを熱交換させるものであるから、加熱エネルギーに要するコストをさらに抑えることが可能である。熱交換器14は、外気の代わりに、工場などの排水や、太陽熱、および系外の熱交換器からの廃熱の少なくとも一つを含む外部熱源と不凍液とを熱交換させるものであってもよい。
また、フロア加温パネル6は、パネル下層20と、パネル下層20上に設けられた支持体としてのワイヤーメッシュ22と、ワイヤーメッシュ22により一定形状に支持された熱交換パイプ24と、これらの上に設けられたパネル上層28とを有するから、ワイヤーメッシュ22によって熱媒流路の形状を比較的自由に設定できる利点を有するうえ、フロア加温パネル6の組み立てが容易になり、いわゆるプレハブ化して工場で組み立て、現場でパネル収容部18へはめ込み、コーキング剤や接着剤、コンクリートなどで固定することも容易である。
また、フロア加温パネル6内に設けられた熱交換パイプ24は、銅や銅合金などの金属またはポリエチレンなどのプラスチックからなる管体を曲げて蛇行形状などの形状に形成されているから、フロア加温パネル6の軽量化が図れ、製造コストを安く抑えられる。
また、循環路には、不凍液の温度変化による体積変化を許容するための膨張タンク70が設けられているから、不凍液の温度が変化して不凍液の体積が変化しても、循環路の圧力を比較的小さな変動幅内に抑えることが容易である。
さらに、循環路には、冷蔵設備1の建屋の天井部を通過する天井部流路10が設けられているから、天井部が蓄える太陽熱を熱媒の加熱に利用できるうえ、建屋の損傷などが生じた場合にも、損傷を受けにくい天井部を通っていることにより熱媒の循環不能に陥るリスクを下げることができる。
以上、実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、周知の他の構成を組み合わせても良いし、上記実施形態の必須ではない構成要件を除いたりしてもよい。
本発明によれば、フロア加温パネル内に不凍液を循環させ、冷蔵庫の外において不凍液を熱交換器で加熱することにより、漏電等のリスクを低減し、電気エネルギーの消費も抑えることが可能なので、本発明は産業上の利用が可能である。
1 冷蔵設備 2A,2B,2C 冷蔵庫
4 断熱扉 6 フロア加温パネル
8A 下流側側流路 8B 上流側流路
10 天井部流路 12 熱交換装置
14 熱交換器 16 ファン
18 パネル収容部 20 パネル下層
22 ワイヤーメッシュ 24 熱交換パイプ
26 結束部 28 パネル上層
30 バルブ 32 バルブ
34 温度計 36 温度計
38 供給路 40 還流路
44 伝熱管 46 切替弁
48 ポンプ 50 温度計
52 ポンプ 54 電気ヒーター
56 ポンプ 58 バルブ
60 バルブ 62 ポンプ
64 バルブ 66 ポンプ
68 バルブ 70 膨張タンク
72 バルブ 74 加圧タンク
76 バルブ 78 バルブ
80 太陽熱パネル F フロア

Claims (6)

  1. 冷蔵庫のフロア加温システムであって、
    冷蔵庫のフロアに設置されるフロア加温パネルと、
    前記フロア加温パネル内に設けられた熱媒流路と、
    前記熱媒流路に熱媒を循環させるための循環路およびポンプと、
    前記冷蔵庫の外において前記循環路に設けられ前記循環路を流れる前記熱媒を加熱するための熱交換器と、
    前記熱媒として前記熱媒流路および前記循環路に充填された不凍液とを具備する冷蔵庫のフロア加温システム。
  2. 前記熱交換器は、外気、排水、太陽熱、および系外熱交換器からの廃熱の少なくとも一つを含む外部熱源と前記不凍液とを熱交換させることを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫のフロア加温システム。
  3. 前記フロア加温パネルは、パネル下層と、前記パネル下層上に設けられた支持体と、前記支持体により一定形状に支持された熱媒流路と、前記熱媒流路上に設けられたパネル上層とを有することを特徴とする請求項1または2に記載の冷蔵庫のフロア加温システム。
  4. 前記前記フロア加温パネル内に設けられた前記熱媒流路は、金属またはプラスチックからなる管体を曲げて形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の冷蔵庫のフロア加温システム。
  5. 前記循環路には、前記不凍液の温度変化による体積変化を許容するための膨張タンクが設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の冷蔵庫のフロア加温システム。
  6. 前記循環路には、前記冷蔵庫を収容する建屋の天井部を通過する天井部流路が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の冷蔵庫のフロア加温システム。
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