JPH05214328A - 蓄熱材 - Google Patents
蓄熱材Info
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- JPH05214328A JPH05214328A JP4056974A JP5697492A JPH05214328A JP H05214328 A JPH05214328 A JP H05214328A JP 4056974 A JP4056974 A JP 4056974A JP 5697492 A JP5697492 A JP 5697492A JP H05214328 A JPH05214328 A JP H05214328A
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- heat
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 20〜50℃の凝固点を有して凝固熱が大き
く、蓄熱成分が融解して液体状態となっても流出が防止
されて蓄熱方式の暖房システムなどに好ましく用いうる
蓄熱材を得ること。 【構成】 炭素数が18〜28のn−α-オレフィンの
少なくとも1種を主成分とする凝固点が20〜50℃の
凝固性蓄熱成分を、保持体を介して流出不能に内蔵する
包蔵物からなる蓄熱材。 【効果】 凝固性蓄熱成分に基づいて蓄熱でき、夜間の
余剰電力等を利用して発生させた熱や、他の余剰熱等を
有効利用できる。また凝固性蓄熱成分が蓄熱量に優れ、
不純物含有物も使用でき、取扱性に優れる。
く、蓄熱成分が融解して液体状態となっても流出が防止
されて蓄熱方式の暖房システムなどに好ましく用いうる
蓄熱材を得ること。 【構成】 炭素数が18〜28のn−α-オレフィンの
少なくとも1種を主成分とする凝固点が20〜50℃の
凝固性蓄熱成分を、保持体を介して流出不能に内蔵する
包蔵物からなる蓄熱材。 【効果】 凝固性蓄熱成分に基づいて蓄熱でき、夜間の
余剰電力等を利用して発生させた熱や、他の余剰熱等を
有効利用できる。また凝固性蓄熱成分が蓄熱量に優れ、
不純物含有物も使用でき、取扱性に優れる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、20〜50℃の凝固点
を有してその凝固熱に優れ、固体状態を保持して取扱性
に優れる、暖房用等に好適な蓄熱材に関する。
を有してその凝固熱に優れ、固体状態を保持して取扱性
に優れる、暖房用等に好適な蓄熱材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、温水パイプや電気ヒーター等を敷
設した上に床板等を設けてなる床暖房システムが提案さ
れていた。しかしながら、ガスや石油やヒートポンプ等
による温水の形成、あるいは電気ヒーターによる加温に
多量のエネルギーを要し、エネルギーの消費量が大きい
問題点があった。かかるエネルギーの大量消費は、ラン
ニングコストの増大などとして表出する。
設した上に床板等を設けてなる床暖房システムが提案さ
れていた。しかしながら、ガスや石油やヒートポンプ等
による温水の形成、あるいは電気ヒーターによる加温に
多量のエネルギーを要し、エネルギーの消費量が大きい
問題点があった。かかるエネルギーの大量消費は、ラン
ニングコストの増大などとして表出する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記に鑑みて本発明者
らは、エネルギー消費量の節約をはかるべく鋭意検討を
重ねて蓄熱材の凝固熱を利用する方式に想到した。すな
わち、液体状態の蓄熱材が高温を維持しつつ潜熱を放出
して凝固することに着目し、その凝固熱(潜熱)に基づ
いて蓄熱する方式に想到した。かかる方式によれば、夜
間の余剰電力等を利用して蓄熱材を溶解させ、それが冷
却固化(凝固)する際の放熱作用による暖房システムの
構築なども可能になる。
らは、エネルギー消費量の節約をはかるべく鋭意検討を
重ねて蓄熱材の凝固熱を利用する方式に想到した。すな
わち、液体状態の蓄熱材が高温を維持しつつ潜熱を放出
して凝固することに着目し、その凝固熱(潜熱)に基づ
いて蓄熱する方式に想到した。かかる方式によれば、夜
間の余剰電力等を利用して蓄熱材を溶解させ、それが冷
却固化(凝固)する際の放熱作用による暖房システムの
構築なども可能になる。
【0004】本発明者らは前記方式を実用化すべく更に
鋭意研究を重ねて、暖房等の目的に好ましく用いうる蓄
熱材は、温水パイプ等の補助熱源がない場合は30〜5
0℃の凝固点を有するもの、ある場合は20〜35℃の
凝固点を有するものであることを究明した。しかし、融
解して液体状態となるためそのままでは実用に供しにく
いことが判明した。
鋭意研究を重ねて、暖房等の目的に好ましく用いうる蓄
熱材は、温水パイプ等の補助熱源がない場合は30〜5
0℃の凝固点を有するもの、ある場合は20〜35℃の
凝固点を有するものであることを究明した。しかし、融
解して液体状態となるためそのままでは実用に供しにく
いことが判明した。
【0005】従って本発明は、20〜50℃の凝固点を
有して凝固熱が大きく、蓄熱成分が融解して液体状態と
なっても流出が防止されて蓄熱方式の暖房システムなど
に好ましく用いうる蓄熱材の開発を課題とする。
有して凝固熱が大きく、蓄熱成分が融解して液体状態と
なっても流出が防止されて蓄熱方式の暖房システムなど
に好ましく用いうる蓄熱材の開発を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、炭素数が18
〜28のn−α-オレフィンの少なくとも1種を主成分
とする凝固点が20〜50℃の凝固性蓄熱成分を、保持
体を介して流出不能に内蔵する包蔵物からなることを特
徴とする蓄熱材を提供するものである。
〜28のn−α-オレフィンの少なくとも1種を主成分
とする凝固点が20〜50℃の凝固性蓄熱成分を、保持
体を介して流出不能に内蔵する包蔵物からなることを特
徴とする蓄熱材を提供するものである。
【0007】
【作用】炭素数が18〜28のn−α-オレフィンの単
体やそれらの混合物は、20〜50℃、就中25〜48
℃の凝固点を有し、しかもその凝固熱の大きさに優れて
暖房用の凝固性蓄熱成分としての特性に優れている。ち
なみにその凝固熱は、通例20cal/g以上である。そ
してかかる凝固性蓄熱成分を保持体を介して流出不能に
内蔵させた包蔵物とすることにより、凝固性蓄熱成分が
融解して液体状態となっても全体としては固体状体を保
持し、取扱いが容易である。
体やそれらの混合物は、20〜50℃、就中25〜48
℃の凝固点を有し、しかもその凝固熱の大きさに優れて
暖房用の凝固性蓄熱成分としての特性に優れている。ち
なみにその凝固熱は、通例20cal/g以上である。そ
してかかる凝固性蓄熱成分を保持体を介して流出不能に
内蔵させた包蔵物とすることにより、凝固性蓄熱成分が
融解して液体状態となっても全体としては固体状体を保
持し、取扱いが容易である。
【0008】なお本発明において蓄熱材の凝固点は、D
SC(示差走査熱量計)を用いて65℃(液体状態)から
15℃(冷却固化(凝固)状態)まで2℃/分の速度で
降温した場合において、冷却固化の開始後の放熱量の測
定におけるピーク放熱温度を意味する。
SC(示差走査熱量計)を用いて65℃(液体状態)から
15℃(冷却固化(凝固)状態)まで2℃/分の速度で
降温した場合において、冷却固化の開始後の放熱量の測
定におけるピーク放熱温度を意味する。
【0009】
【発明の構成要素の例示】本発明の蓄熱材は、凝固性蓄
熱成分を保持体を介して流出不能に内蔵する包蔵物から
なる。その凝固性蓄熱成分としては、炭素数が18〜2
8、好ましくは20〜24のn−α-オレフィンの1種
(単体)又は2種以上(混合物)からなり、20〜50
℃の凝固点を有するものが用いられる。
熱成分を保持体を介して流出不能に内蔵する包蔵物から
なる。その凝固性蓄熱成分としては、炭素数が18〜2
8、好ましくは20〜24のn−α-オレフィンの1種
(単体)又は2種以上(混合物)からなり、20〜50
℃の凝固点を有するものが用いられる。
【0010】本発明において用いるn−α-オレフィン
は、20〜50℃、好ましくは25〜45℃の凝固点を
阻害しない範囲において不純物を含有していてもよい。
一般には、蓄熱量の点より50%以上の純度、好ましく
は約90%以上の純度を有するものが用いられる。従っ
て、通例の工業用市販品をそのまま用いることができ
る。
は、20〜50℃、好ましくは25〜45℃の凝固点を
阻害しない範囲において不純物を含有していてもよい。
一般には、蓄熱量の点より50%以上の純度、好ましく
は約90%以上の純度を有するものが用いられる。従っ
て、通例の工業用市販品をそのまま用いることができ
る。
【0011】前記の不純物としては、例えば炭素数が1
4、16、30又は32等のα−オレフィン、分岐オレ
フィン、パラフィンなどがあげられる。なお、芳香族化
合物、ナフテン化合物、ジオレフィン等を含まず、βや
γ等のインナーオレフィンの含有量の少ないものが好ま
しく用いられる。かかる炭素数が18〜28のn−α-
オレフィンは、例えばエチレン低重合法などの適宜な方
法で調製することができる。
4、16、30又は32等のα−オレフィン、分岐オレ
フィン、パラフィンなどがあげられる。なお、芳香族化
合物、ナフテン化合物、ジオレフィン等を含まず、βや
γ等のインナーオレフィンの含有量の少ないものが好ま
しく用いられる。かかる炭素数が18〜28のn−α-
オレフィンは、例えばエチレン低重合法などの適宜な方
法で調製することができる。
【0012】凝固性蓄熱成分を保持体を介して流出不能
に内蔵する包蔵物の例としては、袋やパイプ、中空ボー
ル等の被覆体で凝固性蓄熱成分を封入したもの、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の有機高分子
からなる袋に凝固性蓄熱成分をパック詰めして冷却過程
でシートや板等に成形したもの、布、壁、板等の多孔質
体に凝固性蓄熱成分を含浸させたもの、マイクロカプセ
ル中に封入したものなどがあげられる。その場合、必要
に応じて金属等の伝熱性物質からなる均熱化層を付加す
ることができる。
に内蔵する包蔵物の例としては、袋やパイプ、中空ボー
ル等の被覆体で凝固性蓄熱成分を封入したもの、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の有機高分子
からなる袋に凝固性蓄熱成分をパック詰めして冷却過程
でシートや板等に成形したもの、布、壁、板等の多孔質
体に凝固性蓄熱成分を含浸させたもの、マイクロカプセ
ル中に封入したものなどがあげられる。その場合、必要
に応じて金属等の伝熱性物質からなる均熱化層を付加す
ることができる。
【0013】また適宜な有機高分子、就中、炭化水素系
有機高分子と凝固性蓄熱成分との固体状混合物からなる
包蔵物などもあげることができる。その場合、撹拌処
理、混合処理、混練処理等の機械的手段による混合方式
が好ましい。機械的手段による混合方式によれば、有機
高分子100重量部あたり300〜2000重量部の大
量の凝固性蓄熱成分を混合しても、成形加工性に優れ、
蓄熱成分が移行(ブリード)しにくくてベトつきにくい
包蔵物を容易に得ることができる。
有機高分子と凝固性蓄熱成分との固体状混合物からなる
包蔵物などもあげることができる。その場合、撹拌処
理、混合処理、混練処理等の機械的手段による混合方式
が好ましい。機械的手段による混合方式によれば、有機
高分子100重量部あたり300〜2000重量部の大
量の凝固性蓄熱成分を混合しても、成形加工性に優れ、
蓄熱成分が移行(ブリード)しにくくてベトつきにくい
包蔵物を容易に得ることができる。
【0014】機械的手段による混合は例えば、溶融物と
した一方にそれに膨潤、ないし溶解する他方を撹拌混合
する方式、両者を加熱して流動状態ないし溶融物として
それらを混練、ないし撹拌混合する方式など、適宜な方
式で行ってよい。また混練には、例えば2本ロール、バ
ンバリーミキサー、押出機、2軸混練押出機などの通例
の混合機を用いることができる。
した一方にそれに膨潤、ないし溶解する他方を撹拌混合
する方式、両者を加熱して流動状態ないし溶融物として
それらを混練、ないし撹拌混合する方式など、適宜な方
式で行ってよい。また混練には、例えば2本ロール、バ
ンバリーミキサー、押出機、2軸混練押出機などの通例
の混合機を用いることができる。
【0015】前記した炭化水素系有機高分子としては、
主鎖が基本的に炭化水素であり、主鎖中における他の成
分(例えばO、N、Si、ハロゲン等)の含有量10重
量%以下、就中5重量%以下のものが好ましく用いう
る。その例としては、オレフィン系ポリマー、熱可塑性
エラストマー、炭化水素系ゴムなどがあげられる。炭化
水素系有機高分子としては、1種又は2種以上を用いる
ことができ、架橋物とすることもできる。
主鎖が基本的に炭化水素であり、主鎖中における他の成
分(例えばO、N、Si、ハロゲン等)の含有量10重
量%以下、就中5重量%以下のものが好ましく用いう
る。その例としては、オレフィン系ポリマー、熱可塑性
エラストマー、炭化水素系ゴムなどがあげられる。炭化
水素系有機高分子としては、1種又は2種以上を用いる
ことができ、架橋物とすることもできる。
【0016】前記オレフィン系ポリマーの具体例として
は、ポリメチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン等の
α−オレフィンのホモポリマー、オレフィン同士のコポ
リマー、α−オレフィンと酢酸ビニル、アクリル酸エチ
ル、メタクリル酸エチルの如き他種モノマーとのコポリ
マー、それらの軽度にハロゲン化されたポリマーなどが
あげられる。
は、ポリメチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン等の
α−オレフィンのホモポリマー、オレフィン同士のコポ
リマー、α−オレフィンと酢酸ビニル、アクリル酸エチ
ル、メタクリル酸エチルの如き他種モノマーとのコポリ
マー、それらの軽度にハロゲン化されたポリマーなどが
あげられる。
【0017】前記熱可塑性エラストマーの具体例として
は、スチレン系、オレフィン系、ウレタン系、エステル
系等の公知物のいずれもあげることができ、少なくとも
室温から併用する凝固性蓄熱成分の凝固点よりも10℃
高い温度域でゴム弾性を有するものが好ましく用いられ
る。
は、スチレン系、オレフィン系、ウレタン系、エステル
系等の公知物のいずれもあげることができ、少なくとも
室温から併用する凝固性蓄熱成分の凝固点よりも10℃
高い温度域でゴム弾性を有するものが好ましく用いられ
る。
【0018】前記炭化水素系ゴムの具体例としては、天
然ゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ブチルゴム、イソ
プレンゴム、エチレン・プロピレンゴム、エチレン・プ
ロピレン・ジエンゴム、エチレン・酢酸ビニルゴム、エ
チレン・エチルアクリレートゴムなどがあげられる。炭
化水素系ゴム1〜20重量部とオレフィン系ポリマー1
〜20重量部の併用系、特に化学架橋法、水架橋法、照
射架橋法等による架橋系は柔軟性、保形性、成形性、強
靱性などの点より好ましく用いうる。
然ゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ブチルゴム、イソ
プレンゴム、エチレン・プロピレンゴム、エチレン・プ
ロピレン・ジエンゴム、エチレン・酢酸ビニルゴム、エ
チレン・エチルアクリレートゴムなどがあげられる。炭
化水素系ゴム1〜20重量部とオレフィン系ポリマー1
〜20重量部の併用系、特に化学架橋法、水架橋法、照
射架橋法等による架橋系は柔軟性、保形性、成形性、強
靱性などの点より好ましく用いうる。
【0019】なお包蔵物は、ガスや発泡剤等による発泡
化、シラスバルーン等のバルーンの添加などによる低比
重化、あるいは金属やセラミック等の無機系高密度充填
材等の添加による高比重化などにより比重を調節するこ
ともできる。また、有機繊維や無機繊維の充填、あるい
は紐、ワイヤ、不織布、織布、網等の支持体の使用によ
る補強形態とすることもできる。その他、包蔵物には種
々の添加剤、酸化防止剤、着色剤、顔料、帯電防止剤、
防黴剤、難燃剤、防鼠剤、金属やカーボン等の伝熱材な
どの適宜な配合剤を添加して実用に供することができ
る。
化、シラスバルーン等のバルーンの添加などによる低比
重化、あるいは金属やセラミック等の無機系高密度充填
材等の添加による高比重化などにより比重を調節するこ
ともできる。また、有機繊維や無機繊維の充填、あるい
は紐、ワイヤ、不織布、織布、網等の支持体の使用によ
る補強形態とすることもできる。その他、包蔵物には種
々の添加剤、酸化防止剤、着色剤、顔料、帯電防止剤、
防黴剤、難燃剤、防鼠剤、金属やカーボン等の伝熱材な
どの適宜な配合剤を添加して実用に供することができ
る。
【0020】また上記の固体状混合物からなる包蔵物
は、ペレット等の顆粒物、ないしボール等の塊のほか、
流し込み方式、プレス方式、押出成形方式、射出成形方
式等の適宜な方式で、紐、シート、板、棒、ハニカム
体、パイプ等の任意な形態に加工した包蔵物として実用
に供することができる。さらに溶融物の流し込み方式等
により、適用箇所に直接展開する方式なども採ることが
できる。従って本発明の蓄熱材は、使用目的に応じた任
意な形態に成形することができる。
は、ペレット等の顆粒物、ないしボール等の塊のほか、
流し込み方式、プレス方式、押出成形方式、射出成形方
式等の適宜な方式で、紐、シート、板、棒、ハニカム
体、パイプ等の任意な形態に加工した包蔵物として実用
に供することができる。さらに溶融物の流し込み方式等
により、適用箇所に直接展開する方式なども採ることが
できる。従って本発明の蓄熱材は、使用目的に応じた任
意な形態に成形することができる。
【0021】本発明の蓄熱材は、蓄熱式熱源として暖房
や保温などの種々の目的に用いることができる。床暖房
への適用方式としては例えば、温水の配管を蓄熱材で形
成する方式、温水中に顆粒物等からなる蓄熱材を投入し
て循環させる方式、シート等からなる蓄熱材で温水配管
を被覆する方式、床仕上げ材の下に温水配管やヒーター
等からなる適宜な熱源と共に板、棒、ハニカム体、パイ
プ等からなる蓄熱材を敷設する方式などがあげられる。
や保温などの種々の目的に用いることができる。床暖房
への適用方式としては例えば、温水の配管を蓄熱材で形
成する方式、温水中に顆粒物等からなる蓄熱材を投入し
て循環させる方式、シート等からなる蓄熱材で温水配管
を被覆する方式、床仕上げ材の下に温水配管やヒーター
等からなる適宜な熱源と共に板、棒、ハニカム体、パイ
プ等からなる蓄熱材を敷設する方式などがあげられる。
【0022】
【発明の効果】本発明の蓄熱材によれば、含有の凝固性
蓄熱成分に基づいて蓄熱でき、夜間の余剰電力等を利用
して発生させた熱や、他の余剰熱等を有効に利用するこ
とができる。またその凝固性蓄熱成分が特殊なn−α-
オレフィンからなるので20〜50℃の凝固点を有し、
凝固熱が大きくて蓄熱量に優れており、不純物含有物も
使用できる利点を有している。さらに凝固性蓄熱成分の
包蔵物からなるので凝固性蓄熱成分が液体状態となって
も流出せず、取扱性に優れている。
蓄熱成分に基づいて蓄熱でき、夜間の余剰電力等を利用
して発生させた熱や、他の余剰熱等を有効に利用するこ
とができる。またその凝固性蓄熱成分が特殊なn−α-
オレフィンからなるので20〜50℃の凝固点を有し、
凝固熱が大きくて蓄熱量に優れており、不純物含有物も
使用できる利点を有している。さらに凝固性蓄熱成分の
包蔵物からなるので凝固性蓄熱成分が液体状態となって
も流出せず、取扱性に優れている。
【0023】
実施例1 n−エイコセン−1:27%(重量%)、n−ドコセン
−1:23%、n−テトラコセン−1:19%、n−オ
クタコセン−1:11%及びn−オクタデセン−1:
0.5%からなる混合物(主な不純物:ヘキサコセン−
1:15%、ガスクロマトグラフィーによる測定、以下
同じ)100部(重量部、以下同じ)と、熱可塑性エラ
ストマー(シェル化学社製、クレイトンG1650、以
下同じ)12.5部と、直鎖状ポリエチレンA(密度
0.935g/cm3、MI2.1g/10分、以下同
じ)7.5部を加熱溶融下に、酸化防止剤(2,2,4
−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンの重合物、以
下同じ)0.2部と共に撹拌混合して蓄熱材を得た。
−1:23%、n−テトラコセン−1:19%、n−オ
クタコセン−1:11%及びn−オクタデセン−1:
0.5%からなる混合物(主な不純物:ヘキサコセン−
1:15%、ガスクロマトグラフィーによる測定、以下
同じ)100部(重量部、以下同じ)と、熱可塑性エラ
ストマー(シェル化学社製、クレイトンG1650、以
下同じ)12.5部と、直鎖状ポリエチレンA(密度
0.935g/cm3、MI2.1g/10分、以下同
じ)7.5部を加熱溶融下に、酸化防止剤(2,2,4
−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンの重合物、以
下同じ)0.2部と共に撹拌混合して蓄熱材を得た。
【0024】実施例2 純度90%のn−テトラコセン−1(主な不純物:ドコ
セン−1、ヘキサコセン−1)100部と、熱可塑性エ
ラストマー12.5部と、直鎖状ポリエチレンB(密度
0.925g/cm3、MI10g/10分)7.5部を
加熱溶融下に、酸化防止剤0.2部と共に撹拌混合して
蓄熱材を得た。
セン−1、ヘキサコセン−1)100部と、熱可塑性エ
ラストマー12.5部と、直鎖状ポリエチレンB(密度
0.925g/cm3、MI10g/10分)7.5部を
加熱溶融下に、酸化防止剤0.2部と共に撹拌混合して
蓄熱材を得た。
【0025】実施例3 純度90%のn−ドコセン−1(主な不純物:エイコセ
ン−1、テトラコセン−1)100部と、熱可塑性エラ
ストマー12.5部と、直鎖状ポリエチレンC(密度
0.910g/cm3、MI14g/10分)7.5部を
加熱溶融下に、酸化防止剤0.2部と共に撹拌混合して
蓄熱材を得た。
ン−1、テトラコセン−1)100部と、熱可塑性エラ
ストマー12.5部と、直鎖状ポリエチレンC(密度
0.910g/cm3、MI14g/10分)7.5部を
加熱溶融下に、酸化防止剤0.2部と共に撹拌混合して
蓄熱材を得た。
【0026】実施例4 純度86%のn−エイコセン−1(主な不純物:オクタ
デセン−1、ドコセン−1、以下同じ)100部と、熱
可塑性エラストマー12.5部と、直鎖状ポリエチレン
A7.5部を加熱溶融下に、酸化防止剤0.2部と共に
撹拌混合して蓄熱材を得た。
デセン−1、ドコセン−1、以下同じ)100部と、熱
可塑性エラストマー12.5部と、直鎖状ポリエチレン
A7.5部を加熱溶融下に、酸化防止剤0.2部と共に
撹拌混合して蓄熱材を得た。
【0027】実施例5 実施例1で用いたn−α-オレフィン系混合物50部
と、純度86%のn−エイコセン−1:50部と、熱可
塑性エラストマー12.5部と、直鎖状ポリエチレンA
7.5部を加熱溶融下に、酸化防止剤0.2部と共に撹
拌混合して蓄熱材を得た。
と、純度86%のn−エイコセン−1:50部と、熱可
塑性エラストマー12.5部と、直鎖状ポリエチレンA
7.5部を加熱溶融下に、酸化防止剤0.2部と共に撹
拌混合して蓄熱材を得た。
【0028】実施例6 純度86%のn−エイコセン−1:85部と、純度90
%のn−オクタデセン−1(主な不純物:ヘキサデセン
−1、エイコセン−1)15部と、熱可塑性エラストマ
ー12.5部と、直鎖状ポリエチレンA7.5部を加熱
溶融下に、酸化防止剤0.2部と共に撹拌混合して蓄熱
材を得た。
%のn−オクタデセン−1(主な不純物:ヘキサデセン
−1、エイコセン−1)15部と、熱可塑性エラストマ
ー12.5部と、直鎖状ポリエチレンA7.5部を加熱
溶融下に、酸化防止剤0.2部と共に撹拌混合して蓄熱
材を得た。
【0029】比較例 実施例1で用いたn−α-オレフィン系混合物100部
と酸化防止剤0.2部を撹拌混合し、これを蓄熱材とし
て用いた。
と酸化防止剤0.2部を撹拌混合し、これを蓄熱材とし
て用いた。
【0030】評価試験 実施例、比較例で得た蓄熱材について下記の特性を調べ
た。 凝固点及び放熱量 DSCにて65℃から15℃まで2℃/分の速度で降温
し、冷却固化後のピーク放熱温度と、その際の放熱量を
調べた。
た。 凝固点及び放熱量 DSCにて65℃から15℃まで2℃/分の速度で降温
し、冷却固化後のピーク放熱温度と、その際の放熱量を
調べた。
【0031】融点及び吸熱量 DSCにて15℃から65℃まで2℃/分の速度で昇温
し、融解開始後のピーク吸熱温度と、その際の吸熱量を
調べた。
し、融解開始後のピーク吸熱温度と、その際の吸熱量を
調べた。
【0032】ブリード性 蓄熱材を常温で7日間放置したのち、凝固性蓄熱成分が
滲み出るか否かを調べ、滲み出ないものを良とした。
滲み出るか否かを調べ、滲み出ないものを良とした。
【0033】形状保持性 1cm角ブロックの蓄熱材を常温で7日間放置したのち、
形状の変化を調べ、ほぼ原形を保持しているものを良、
流動又は形状変化したものを不良として評価した。
形状の変化を調べ、ほぼ原形を保持しているものを良、
流動又は形状変化したものを不良として評価した。
【0040】前記の結果を表1に示した。なお、いずれ
の実施例においても得られた包蔵物は柔軟性に優れてい
た。
の実施例においても得られた包蔵物は柔軟性に優れてい
た。
【表1】
Claims (2)
- 【請求項1】 炭素数が18〜28のn−α-オレフィ
ンの少なくとも1種を主成分とする凝固点が20〜50
℃の凝固性蓄熱成分を、保持体を介して流出不能に内蔵
する包蔵物からなることを特徴とする蓄熱材。 - 【請求項2】 凝固性蓄熱成分と炭化水素系有機高分子
とを機械的に混合した包蔵物からなることを特徴とする
請求項1に記載の蓄熱材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4056974A JPH05214328A (ja) | 1992-02-06 | 1992-02-06 | 蓄熱材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4056974A JPH05214328A (ja) | 1992-02-06 | 1992-02-06 | 蓄熱材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05214328A true JPH05214328A (ja) | 1993-08-24 |
Family
ID=13042496
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4056974A Pending JPH05214328A (ja) | 1992-02-06 | 1992-02-06 | 蓄熱材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05214328A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005040300A1 (ja) * | 2003-10-29 | 2005-05-06 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | 蓄熱材組成物 |
-
1992
- 1992-02-06 JP JP4056974A patent/JPH05214328A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005040300A1 (ja) * | 2003-10-29 | 2005-05-06 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | 蓄熱材組成物 |
US7714081B2 (en) | 2003-10-29 | 2010-05-11 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | Heat-storage material composition |
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