JPH05104185A - 流体室構成部品の製造方法 - Google Patents

流体室構成部品の製造方法

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JPH05104185A
JPH05104185A JP26062591A JP26062591A JPH05104185A JP H05104185 A JPH05104185 A JP H05104185A JP 26062591 A JP26062591 A JP 26062591A JP 26062591 A JP26062591 A JP 26062591A JP H05104185 A JPH05104185 A JP H05104185A
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seal ring
outer peripheral
groove
ring groove
peripheral surface
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Toshiaki Kanemitsu
俊明 金光
Kazuyuki Oda
一幸 小田
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Kanemitsu KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シールリングの嵌着時にそのシールリングを
傷つけないようにするためのアール加工が施されたシー
ルリング溝をもった流体室構成部品を非常に効率よく、
低コストに製造することができるようにする。 【構成】 外周縁形状が円形の板金製部材A1を、金型
装置4によりその中心方向に拘束した状態で、まず、外
周面に環状突部5aを有する溝形成用転造ローラ5を板
金製部材A1の外周面に押し付けてシールリング嵌合用
のシールリング溝a4を形成する工程と、外周面に前記
シールリング溝a4に嵌合する環状の突部6aおよびシ
ールリング溝両側の壁部a5の先端が進入するアール形
成溝6bを有するアール加工用転造ローラ6を、前記金
型装置4で保持されたままの板金製部材A1の外周面に
押し付けて壁部a5の先端をアール加工する工程とによ
り、シールリング溝a4をもった流体室構成部品を製造
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車の変速装
置に使用される油等の流体を封入した流体室構成部品、
さらに詳しくは、外周面にシールリング溝を形成した流
体室構成部品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の流体室構成部品は、例えば実開
昭64−41757号公報に作動油室形成部材136,
174,512として開示されている。従来一般には、
こうした部品をダイカストにより製造していたが、この
場合は、金型を含め製造設備全体が複雑になり、コスト
アップを招来する。
【0003】そこで、本出願人は、特願平1−2890
72号にて、外周縁形状が円形である板金製部材の外周
面に転造ローラによりシールリング溝を形成するといっ
た製造方法を提案している。その先に提案した流体室構
成部品の製造方法の要点は、次の通りである。
【0004】即ち、外周縁形状が円形である板金製部材
を、該板金製部材の中心軸周りに回転するシールリング
溝形成用金型装置によりその板金製部材中心方向に拘束
した状態に保持させ、この状態で、外周面に環状の突部
を有する溝形成用転造ローラを板金製部材の外周面に押
し付けてシールリング嵌合用のシールリング溝を形成す
る(第1工程)。次に、前記シールリング溝の両側の壁
部の先端のみを僅かに露出させた状態で前記板金製部材
を、その中心軸周りに回転するアール加工用金型装置で
保持させ、この状態で、外周面に前記シールリング溝に
嵌合する突部を周設しているとともに、前記アール加工
用金型装置から露出している前記壁部の先端が進入する
アール形成溝を前記突部の基端部の両側に形成したアー
ル加工用転造ローラを前記板金製部材の外周面に押し付
けて前記壁部の先端をアール加工する(第2工程)もの
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き本出願人に
よる先提案の流体室構成部品の製造方法による場合は、
従来一般のダイカストによる製造方法に比べて、製造設
備の簡単化が可能で、製造コストの低減を図れるととも
に、外周面に形成したシールリング溝へのシールリング
の嵌着時にそのシールリングを傷つけないようにするた
めのアール加工も合理的に実現できるといった効果が得
られる。しかしながら、本出願人による先提案の流体室
構成部品の製造方法では、上記第1工程と第2工程とに
おいて、互いに異なる2種の金型装置を使い分けるもの
であるため、部品素材である板金製部材をそれら金型装
置間に亘って移し替える手間を要し、したがって、製造
効率の面で改善の余地が残されていた。
【0006】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、転造による効果はもとより、製造効率を著しく向上
することができる流体室構成部品の製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1による流体室構成部品の製造方法
は、外周縁形状が円形である板金製部材を、該板金製部
材の中心軸周りに回転する金型装置によりその板金製部
材中心方向に拘束した状態に保持させ、この状態で、外
周面に環状の突部を有する溝形成用転造ローラを板金製
部材の外周面に押し付けてシールリング嵌合用のシール
リング溝を形成するとともに、前記溝形成用転造ローラ
の外周面の突部の基端部の両側に形成した環状の溝部に
前記シールリング溝の両側の壁部の先端を受け入れ可能
にし、つづいて、外周面に前記シールリング溝に嵌合す
る環状の突部を有し、この突部の基端部の両側に前記シ
ールリング溝の両側の壁部の先端が進入するアール形成
溝を有し、前記金型装置の回転方向に前記溝形成用転造
ローラと間隔を隔てて並設したアール加工用転造ローラ
を、前記金型装置で保持されたままの板金製部材の外周
面に押し付けて前記壁部の先端をアール加工することを
特徴とするものである。
【0008】また、本発明の請求項2による流体室構成
部品の製造方法は、外周縁形状が円形である板金製部材
を、該板金製部材の中心軸周りに回転する金型装置によ
りその板金製部材中心方向に拘束した状態に保持させ、
この状態で、外周面に環状の突部を有するシールリング
溝予備成形用転造ローラを板金製部材の外周面に押し付
けて予備シールリング溝を形成するとともに、前記シー
ルリング溝予備成形用転造ローラの外周面の突部の基端
部の両側に形成した環状の溝部に前記予備シールリング
溝の両側の壁部の先端を受け入れ可能にし、つづいて、
外周面に前記予備シールリング溝を仕上げ成形する環状
の突部を有し、この突部の基端部の両側に前記予備シー
ルリング溝の両側の壁部の先端が進入するアール形成溝
を有し、前記金型装置の回転方向に前記シールリング溝
予備成形用転造ローラと間隔を隔てて並設した仕上げ成
形用転造ローラを板金製部材の外周面に押し付けて前記
予備シールリング溝を仕上げ成形するとともに、前記壁
部の先端をアール加工することを特徴とするものであ
る。
【0009】
【作用】本発明の請求項1による流体室構成部品の製造
方法によれば、板金製部材を金型装置によりその中心方
向に拘束した状態に保持させて、この金型装置を介して
中心軸周りに回転させながら、その外周面に溝形成用転
造ローラを押し付けることによって、該転造ローラの外
周面の環状の突部によりシールリング溝が形成される。
このとき、そのシールリング溝の両側に形成される壁部
の先端は、溝形成用転造ローラの前記突部の基端部両側
に形成されている環状の溝部に受け入れられる。つづい
て、前記金型装置に保持された状態のままで回転する板
金製部材の外周面に、アール加工用転造ローラを押し付
けることによって、該アール加工用転造ローラの外周面
の環状の突部が前記シールリング溝に嵌合して該シール
リング溝を内側から保形しながら、そのシールリング溝
の両側の壁部の先端がアール形成溝によりアール加工さ
れる。このように、板金製部材を1つの金型装置に保持
させて中心軸周りに連続的に回転させつつ、2つの転造
ローラを板金製部材の外周面に所定の時間差をおいて順
次押し付けるだけで、両側の壁部の先端がアール加工さ
れてシールリングを損傷しないで嵌着可能なシールリン
グ溝を連続的に形成することが可能である。したがっ
て、製造途中の段階で板金製部材を金型装置間にわたり
移し替える手間が全く不要となり、加工性および実用性
に優れ、しかも精度の高い流体室構成部品が効率的に製
造される。
【0010】また、本発明の請求項2による流体室構成
部品の製造方法によれば、板金製部材を金型装置により
その中心方向に拘束した状態に保持させて、この金型装
置を介して中心軸周りに回転させながら、その外周面に
シールリング溝予備成形用転造ローラを押し付けること
によって、該転造ローラの外周面の環状の突部により予
備シールリング溝が形成される。このとき、その予備シ
ールリング溝の両側に形成される壁部の先端は、シール
リング溝予備成形用転造ローラの前記突部の基端部の両
側に形成されている環状の溝部に受け入れられる。つづ
いて、前記金型装置に保持された状態のままで回転する
板金製部材の外周面に、仕上げ成形用転造ローラを押し
付けることによって、該転造ローラの外周面の環状の突
部が前記予備シールリング溝に嵌合して該予備シールリ
ング溝を仕上げ成形するとともに、アール形成溝に進入
する予備シールリング溝の両側の壁部の先端が該アール
形成溝によりアール加工される。このように、板金製部
材を1つの金型装置に保持させて中心軸周りに連続回転
させつつ、2つの転造ローラを板金製部材の外周面に所
定の時間差をおいて順次押し付けるだけで、シールリン
グ溝の予備成形とその予備成形されたシールリング溝の
仕上げ成形および溝の両側の壁部の先端のアール加工と
を連続的に行なうことが可能である。したがって、製造
途中の段階で板金製部材を金型装置間にわたり移し替え
る手間が全く不要となり、加工性および実用性に優れ、
しかも予備成形と仕上げ成形との2段階にわたる溝形成
により、精度の高い流体室構成部品が効率的に製造され
る。
【0011】
【実施例】以下、本発明に係る流体室構成部品の製造方
法の一実施例を図に基づいて説明する。図1は、流体室
構成部品の素材であるところの板金製部材の一例となる
直径Dのディスク状鋼板部材Aの半断面図を示し、この
実施例における鋼板部材Aの外周縁形状は円形であり、
また、この鋼板部材Aの中心部には打ち抜きにより軸孔
a1が形成されており、このような鋼板部材Aを以下に
説明する機械加工工程にかけることにより、図8に示す
ように、その外周面にシールリング溝a4を形成した円
盤状の流体室構成部品を製造する。
【0012】まず、図2に示すように、図1に示すよう
な鋼板部材Aを外周縁部成形用金型装置1の上型1A下
型1Bとにより、その外周縁部a2を露出させた状態で
挾持する。前記外周縁部成形用金型装置1の上型1Aと
下型1Bは、鋼板部材Aの中心と同軸の型中心線clを
中心として共に左周り(図中の矢符L方向)に回転す
る。なお、2は上型1Aと下型1Bの中心部に形成した
凹部1Cに嵌合するとともに、鋼板部材Aの軸孔a1に
嵌合する円柱状の型材であり、このようにすることによ
って、鋼板部材Aをその中心方向への移動が規制され拘
束される。
【0013】この状態で、図3に示すように、外周面に
環状の凹溝3aが形成された外周縁部成形用転造ローラ
3を、前記凹溝3aに鋼板部材Aの外周縁部a2を挿入
させるように径方向の内方に向けて移動させる。この転
造ローラ3は、前記金型装置1の周辺に配置されてお
り、その中心軸cl3を回転軸として右周り(図中の矢
符R方向)、すなわち金型装置1とは反対方向に回転す
るとともに、上型1Aと下型1Bの周縁、すなわち、こ
れらに挾持された鋼板部材Aの外周縁に接離できるよう
にされたものである。この転造ローラ3に形成されてい
る凹溝3aは、深さと幅が所定値に設定されている。こ
のような転造ローラ3をその凹溝3aの底部が鋼板部材
Aの外周面に当接するまで、この鋼板部材Aの中心側へ
向かって移動させ、そこからさらに、この鋼板部材Aに
押し付けて行くことによって、図3に示すように、凹溝
3a内に進入している鋼板部材Aの外周縁部a2の表面
全体が所定の深さ及び幅寸法を持つ凹溝3aの内壁に密
着するようになる。このようにして、外周縁部a2の表
面、すなわち外周面および両側面が凹凸のないように成
形される。その結果、外周縁部a2の厚み寸法および全
体の径寸法が設定どおりに成形された鋼板部材A1が得
られる。なお、この鋼板部材A1の径寸法は、後述する
シールリング嵌合溝の形成にともなう径寸法の拡大を計
算に入れて、製品完成後の寸法より若干小さめに設定さ
れている。
【0014】次に、図4に示すように、前記外周縁部成
形用金型装置1に代えて、該金型装置1と同様な中心軸
clの周りに左回転するシールリング溝形成用金型装置
4の上型4Aと下型4Bにより鋼板部材A1を挾持する
とともに、鋼板部材A1の中心方向への移動を規制す
る。これら上型4Aと下型4Bは鋼板部材A1と同径も
しくはそれよりもやや大きな外径を有する。この状態
で、図4に示すように、外周面に環状の突部5′aが周
設されているとともに、該環状突部5′aの基端部の両
側に環状の溝部5′b,5′bが形成されているシール
リング溝予備成形用転造ローラ5′を、その中心軸cl
5′を回転軸として右周り(図中の矢符R方向)、すな
わち、金型装置4とは反対方向に回転させながら前記突
部5′aが鋼板部材A1の外周面に押し付けられるよう
に径方向の内方へ向けて移動させてゆくことにより、予
備シールリング溝を形成するとともに、この予備シール
リング溝の形成にともなう径寸法の拡大によって、前記
金型装置4の外周面より外方に延び出す状態で形成され
る予備シールリング溝両側の壁部の先端部が前記環状の
溝部5′b,5′bに受け入れられる。そして、この成
形後、シールリング溝予備成形用転造ローラ5′は金型
装置4から離隔するように後退される。
【0015】つぎに、図5に示すように、外周面に断面
矩形状の環状の突部5aが周設されているとともに、該
環状突部5aの基端部の両側に環状の溝部5b,5bが
形成されている溝形成用転造ローラ5を、その中心軸c
l5を回転軸として右周り(図中の矢符R方向)、すな
わち、金型装置4とは反対方向に回転させながら前記突
部5aが鋼板部材A1の外周面に押し付けられるように
径方向の内方へ向けて移動させてゆくことにより、シー
ルリング嵌合用のシールリング溝a4を形成するととも
に、このシールリング溝a4の形成にともなう径寸法の
拡大によって、前記金型装置4の外周面より外方に延び
出す状態で形成されるシールリング溝a4両側の壁部a
5,a5の先端部a6,a6が前記環状の溝部5b,5
bに受け入れられる。そして、この成形後、溝形成用転
造ローラ5は金型装置4から離隔するように後退され
る。
【0016】つづいて、図6に示すように、外周面に前
記シールリング溝a4に嵌合する断面略矩形状の環状の
突部6aが周設されているとともに、該環状突部6aの
基端部の両側に前記シールリング溝a4両側の壁部a
5,a5の先端部a6,a6が進入するアール形成溝部
6b,6bが形成され、かつ、図7に示すように、前記
金型装置4の周辺でその回転方向に前記溝形成用転造ロ
ーラ5と間隔を隔てて並設したアール加工用転造ローラ
6を、その中心軸cl6を回転軸として右周り(図中の
矢符R方向)させながら、前記シールリング溝形成用金
型装置4の上型4Aと下型4Bにより挾持されたままの
鋼板部材A1の外周面に、前記環状突部6aがシールリ
ング溝a4に嵌合するように径方向の内方へ移動させる
ことにより、前記アール形成溝部6b,6bにより前記
シールリング溝a4両側の壁部a5,a5の先端部a
6,a6のコーナ部に丸みを与えるアール加工を行な
う。そして、この成形後、アール加工用転造ローラ6は
金型装置4から離隔するように後退される。
【0017】以上のように、シールリング溝a4の形成
およびその後におけるシールリング溝a4の両側の壁部
a5,a5の先端部a6,a6のアール加工を、ともに
転造ローラ5,6で行なえること、ならびに、それら溝
形成およびアール加工時における内型となる金型装置4
が1つでよく、鋼板部材A1を異なる金型装置間にわた
って移し替える手間が全く不要で、2つの転造ローラ
5,6を所定の時間差をおいて順次押し付けるだけで、
その外周面に、所定形状で、しかも、Oリング等のシー
ルリングを壁部a5,a5の先端との接触により損傷す
ることなく、スムースに嵌合させ得るようなシールリン
グ溝a4をもったディスク状の流体室構成部品を効率良
く製造することができる。
【0018】なお、上記実施例においては、ディスク状
の流体室構成部品を製造する場合について述べたが、鋼
板製のつば付きカップ状の流体室構成部品の製造に適用
することも可能で、この場合はそれに適応した形状の金
型装置を用意することで、上記と同様な方法で製造する
ことができる。
【0019】また、上記実施例では、シールリング溝a
4の形成工程の前工程として、図2および図3に示すよ
うに、鋼板部材Aの外周縁部を成形するための金型装置
1および転造ローラ3による成形工程を設けたものにつ
いて説明したが、このような成形工程はなくてもよい。
【0020】図9〜図11は、この発明に係る流体室構
成部品の製造方法の他の実施例を示すものであり、以
下、工程順に説明する。まず、図9に示すように、前記
シールリング溝形成用金型装置4の上型4Aと下型4B
により鋼板部材A1を挾持することにより、鋼板部材A
1の中心方向への移動を拘束する。
【0021】この状態で、外周面に断面略三角形状の環
状の突部5a1が周設されているとともに、該環状突部
5a1の基端部の両側に環状の溝部5b1,5b1が形
成されているシールリング溝予備成形用転造ローラ51
を、その中心軸cl51を回転軸として右周り(図中の
矢符R方向)、すなわち、金型装置4とは反対方向に回
転させながら前記突部5a1が鋼板部材A1の外周面に
押し付けられるように径方向の内方へ向けて移動させて
ゆくことにより、予備のシールリング溝a41を形成す
るとともに、この予備シールリング溝a41の形成にと
もなう径寸法の拡大によって、前記金型装置4の外周面
より外方に延び出す状態で形成される予備シールリング
溝a41両側の壁部a5,a5の先端部a6,a6が前
記環状の溝部5b1,5b1に受け入れられる。そし
て、この成形後、シールリング溝予備成形用転造ローラ
51は金型装置4から離隔するように後退される。
【0022】つづいて、図10に示すように、外周面に
前記予備シールリング溝a41を仕上げ成形する断面略
矩形状の環状の突部6a1が周設されているとともに、
該環状突部6a1の基端部の両側に前記予備シールリン
グ溝a41の両側の壁部a5,a5の先端部a6,a6
が進入するアール形成溝部6b1,6b1が形成され、
かつ、図11に示すように、前記金型装置4の周辺でそ
の回転方向に前記予備シールリング溝成形用転造ローラ
51と間隔を隔てて並設した仕上げ成形用転造ローラ6
1を、その中心軸cl61を回転軸として右周り(図中
の矢符R方向)させながら、前記シールリング溝形成用
金型装置4の上型4Aと下型4Bにより挾持されたまま
の鋼板部材A1の外周面に、前記環状突部6a1が予備
シールリング溝a41に嵌合するように径方向の内方へ
移動させることにより、前記環状突部6a1により前記
予備シールリング溝a41を仕上げ成形して所定のシー
ルリング溝a4を形成するとともに、アール形成溝部6
b1,6b1によりそのシールリング溝a4の両側の壁
部a5,a5の先端部a6,a6のコーナ部に丸みを与
えるアール加工を行なう。そして、この成形後、仕上げ
成形用転造ローラ61は金型装置4から離隔するように
後退される。
【0023】以上、図9〜図11に示す実施例の場合
も、上記実施例の場合と同様に、シールリング溝a4の
形成およびその後におけるシールリング溝a4の両側の
壁部a5,a5の先端部a6,a6のアール加工時にお
ける内型となる金型装置4が1つでよく、鋼板部材A1
を異なる金型装置間にわたって移し替える手間が全く不
要で、2つの転造ローラ51,61を所定の時間差をお
いて順次押し付けるだけで、その外周面に、所定形状
で、しかも、Oリング等のシールリングを壁部a5,a
5の先端との接触により損傷することなく、スムースに
嵌合させ得るようなシールリング溝a4をもったディス
ク状の流体室構成部品を効率良く製造することができ
る。
【0024】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、流体室構成部品を転造により製造するものであるか
ら、従来一般のダイカストによる製造方法に比べて、製
造設備の簡単化が可能で、製造コストの低減を図れると
ともに、外周面に形成したシールリング溝へのシールリ
ングの嵌着時にそのシールリングを傷つけないようにす
るためのアール加工も合理的に実現できるのはもとよ
り、板金製部材を1つの金型装置に保持させて中心軸周
りに連続回転させつつ、2つの転造ローラを板金製部材
の外周面に所定の時間差をおいて順次押し付けるだけ
で、シールリング溝の形成とそのシールリング溝の両側
の壁部の先端のアール加工とを連続的に行なうことが可
能となり、したがって、製造途中の段階で板金製部材を
金型装置間にわたり移し替える手間が全く不要となり、
所定の流体室構成部品の製造効率を高めることができ
る。
【0025】また、請求項2の発明によれば、1つの金
型装置を用いて、シールリング溝の形成とそのシールリ
ング溝の両側の壁部の先端のアール加工とを連続的に行
なえて、所定の流体室構成部品の製造効率を高めること
ができるとともに、予備成形と仕上げ成形との2段階に
わたる成形により、シールリング溝の加工精度を高め、
品質の高い流体室構成部品を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】流体室構成部品の素材であるところの板金製部
材の半断面図である。
【図2】この発明の一実施例による製造方法で、外周縁
部成形用金型装置に板金製部材を挟持させた状態を示す
要部の断面説明図である。
【図3】外周縁部の成形工程を示す要部の断面説明図で
ある。
【図4】予備シールリング溝の成形工程を示す要部の断
面説明図である。
【図5】シールリング溝の形成工程を示す要部の断面説
明図である。
【図6】シールリング溝の両側の壁部の先端に対するア
ール加工工程を示す要部の断面説明図である。
【図7】金型装置と各転造ローラとの位置関係を示す平
面説明図である。
【図8】ディスク状流体室構成部品の要部の断面図であ
る。
【図9】この発明の他の実施例による製造方法で、予備
シールリング溝の成形工程を示す要部の断面説明図であ
る。
【図10】予備シールリング溝の仕上げ成形および溝の
両側の壁部の先端に対するアール加工工程を示す要部の
断面説明図である。
【図11】金型装置と各転造ローラとの位置関係を示す
平面説明図である。
【符号の説明】
A,A1 鋼板部材(板金製部材) a2 外周縁部 a4 シールリング溝 a41 予備シールリング溝 a5 壁部 a6 先端部 4 シールリング溝形成用金型装置 5 溝形成用転造ローラ 5a,5a1,6a,6a1 環状の突部 5b,5b1 環状の溝部 6,61 アール加工用転造ローラ 6b,6b1 アール形成溝

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周縁形状が円形である板金製部材を、
    該板金製部材の中心軸周りに回転する金型装置によりそ
    の板金製部材中心方向に拘束した状態に保持させ、 この状態で、外周面に環状の突部を有する溝形成用転造
    ローラを板金製部材の外周面に押し付けてシールリング
    嵌合用のシールリング溝を形成するとともに、前記溝形
    成用転造ローラの外周面の突部の基端部の両側に形成し
    た環状の溝部に前記シールリング溝の両側の壁部の先端
    を受け入れ可能にし、 つづいて、外周面に前記シールリング溝に嵌合する環状
    の突部を有し、この突部の基端部の両側に前記シールリ
    ング溝の両側の壁部の先端が進入するアール形成溝を有
    し、前記金型装置の回転方向に前記溝形成用転造ローラ
    と間隔を隔てて並設したアール加工用転造ローラを、前
    記金型装置で保持されたままの板金製部材の外周面に押
    し付けて前記壁部の先端をアール加工することを特徴と
    する流体室構成部品の製造方法。
  2. 【請求項2】 外周縁形状が円形である板金製部材を、
    該板金製部材の中心軸周りに回転する金型装置によりそ
    の板金製部材中心方向に拘束した状態に保持させ、 この状態で、外周面に環状の突部を有するシールリング
    溝予備成形用転造ローラを板金製部材の外周面に押し付
    けて予備シールリング溝を形成するとともに、前記シー
    ルリング溝予備成形用転造ローラの外周面の突部の基端
    部の両側に形成した環状の溝部に前記予備シールリング
    溝の両側の壁部の先端を受け入れ可能にし、 つづいて、外周面に前記予備シールリング溝を仕上げ成
    形する環状の突部を有し、この突部の基端部の両側に前
    記予備シールリング溝の両側の壁部の先端が進入するア
    ール形成溝を有し、前記金型装置の回転方向に前記シー
    ルリング溝予備成形用転造ローラと間隔を隔てて並設し
    た仕上げ成形用転造ローラを板金製部材の外周面に押し
    付けて前記予備シールリング溝を仕上げ成形するととも
    に、前記壁部の先端をアール加工することを特徴とする
    流体室構成部品の製造方法。
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