JPH05103704A - 化粧用塗布具、その製造方法および製造装置 - Google Patents

化粧用塗布具、その製造方法および製造装置

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JPH05103704A
JPH05103704A JP3076913A JP7691391A JPH05103704A JP H05103704 A JPH05103704 A JP H05103704A JP 3076913 A JP3076913 A JP 3076913A JP 7691391 A JP7691391 A JP 7691391A JP H05103704 A JPH05103704 A JP H05103704A
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fiber
sheath
rod
core
fibers
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Kenji Nakamura
憲司 中村
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 安価で且つ使い易く、思った通りに化粧料の
塗布が正確に行えるメイクアップ化粧料塗布具、このよ
うな化粧用塗布具を安価に且つ生産効率良く製造する方
法および装置を提供する。 【構成】 塗布部(1a)および柄部(1bと1c)の
少なくとも先端部分が繊維束から構成されている化粧用
塗布具であり、繊維束が芯部(2)と鞘部(3)からな
る。芯部(2)は多数本の直線状繊維からなる繊維束で
あり、鞘部(3)は繊維間を部分的に接合したクリンプ
を有する熱可塑性繊維からなり、芯部(2)の周囲を囲
んでいる。化粧用塗布具の塗布部(1a)は芯部の直線
状繊維(2)からなり、柄部(1bと1c)は芯部繊維
(2)と鞘部繊維(3)からなり、塗布部の根元付近の
柄部(1b)において鞘部の繊維(2)が熱圧縮成型さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は化粧用塗布具、その製造
方法およびその製造装置に関するものであり、更に詳し
くは、店頭で美容指導を行う際に使用するのに適した、
高機能な塗布機能を有し且つ低価格である使い捨て用の
化粧用塗布具と、その製造方法および製造装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】メイクアップ化粧料としては、口紅、頬
紅、アイシャドウ等の種類があり、これらの化粧料の塗
布具として従来から馬毛や山羊毛等の刷毛や刷子が使わ
れたり、ゴム、ポリウレタン等の発泡体類を塗布片とし
た塗布具が用いられている。
【0003】一方、メイクアップ化粧料の販売時には、
実際に店頭等で試し塗りする傾向が強く、この場合にも
化粧用塗布具類を使用する。
【0004】ところが、試し塗り時に同一塗布具で不特
定多数の人に化粧料を塗布することは、塗布目的の場所
(すなわち目許、唇等)から考えても衛生上好ましくな
い。
【0005】従って化粧料を試し塗りする人が異なる場
合は、その都度塗布具をティッシュペ―パ―で拭った
り、または洗浄および乾燥したりする手間を要してい
る。
【0006】従来の筆または刷毛状の塗布具は、塗布部
に直線状の繊維状物を使用しており、この塗布部となる
繊維の根元を金属で締め、そして合成樹脂製または金属
製の柄に取付けるため、製造に手間が掛かり、やはり高
価な商品となり、従って、使い捨ての商品とすることは
できなかった。特に、塗布部に馬毛や山羊毛等の天然物
を使用しているものは高価となり、このものをその都度
使い捨ての用具とすることは極めて不経済である。
【0007】また、発泡体を塗布片として使用した塗布
具は、薄板状の合成樹脂芯体表面を発泡体で被覆して塗
布部を構成した後、塗布部を柄部に接着剤で接続した
り、あるいは芯となる厚さの薄い部分と、柄となる太い
部分とを一体的に成形した合成樹脂製の部品の芯部を発
泡体で被覆して製造している。
【0008】前述のいずれの製造方法においても、1本
1本の塗布具において芯部を所定の形状の発泡体で被覆
しなければならず、このため芯体となる合成樹脂体を1
本1本所定位置にセットした後に発泡体で被覆し、芯の
周囲の発泡体を打抜く等の作業が必要である。従って、
非常に手間がかかり製造コストが高くつき、使い捨て塗
布具とするには不経済なものである。
【0009】前述したような問題を解決するために、本
願出願人は先に特開平1−119203号公報および実
開平1−72813号公報において、アセテ―ト繊維束
からなり、塗布部のみが直線状繊維で、他はクリンプ状
繊維として形成されている化粧用塗布具を提案した。ま
た、アセテ―トのクリンプ状繊維を集束して製棒処理し
た後、適宜の寸法に切断する第1の工程と、前記第1の
工程で得られた棒体の一端を尖鋭状に切削処理して塗布
部に形成する第2の工程と、前記第2の工程で得られた
塗布部のみに水を含む処理液で塗布または浸漬処理し、
クリンプ状繊維を直線状繊維にする第3の工程と、前記
第3の工程で得られた塗布部を乾燥処理する第4の工程
とからなる塗布具製造方法を提案した。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本願出願人が先に提案
した化粧用塗布具およびその製造方法によれば、塗布部
は繊維束の先端を研磨および切削により尖鋭化してい
る。しかし、クリンプのある繊維束を筆状に研磨または
切削することは作業効率が悪く、生産性が低かった。し
かも研磨.切削した箇所が毛羽立ち、そのため商品とし
ての価値が低くなった。
【0011】また、塗布部の根元付近を研磨または切削
するために、塗布部の支えが弱くなり、腰がなくなる。
その結果、化粧料、例えば口紅を塗布しようとすると、
塗布部の根元の箇所から撓んでしまい、上手く化粧料を
塗布することが困難であり、化粧料で思った通りの線を
描いたり、所望の箇所に所望量の化粧料を塗布すること
が困難であった。
【0012】また、紅筆の場合は、唇の輪郭を描くこと
および唇全体に口紅を塗布することの両方を行うため
に、筆先が扁平な形状であることが好ましいが、先の提
案のものでは扁平な形状のものが得られなかった。
【0013】更に、先の提案では、棒状の繊維束の塗布
部となる箇所を処理液で処理して、クリンプを有する繊
維のクリンプを伸ばして、直線状の繊維としているが、
クリンプが十分にとれなかったりすることがある。この
ようにクリンプが残っていると、化粧料が塗布具の塗布
部の中に、すなわちクリンプによる繊維間の隙間に入込
んでしまい、外に出て来ないので、化粧料を上手く肌に
塗布することができなかった。
【0014】
【発明の目的】本発明は以上の背景に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、充分に安価で且つ
使い易く、思った通りに化粧料の塗布が正確に行えるよ
うなメイクアップ化粧料塗布具を提供することである。
【0015】また、本発明の目的は、上述のように充分
な塗布機能を具備した化粧用塗布具を安価に且つ生産効
率良く製造する方法および装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、化粧用
塗布具の塗布部および柄部の少なくとも先端部分が繊維
束から構成されている化粧用塗布具において、前記繊維
束が芯部と鞘部からなり、芯部は多数本の直線状繊維か
らなる繊維束であり、鞘部は繊維間を部分的に接合した
クリンプを有する熱可塑性繊維からなり、前記芯部の周
囲を囲んでおり、化粧用塗布具の塗布部は前記芯部の直
線状繊維からなり、前記柄部は前記芯部繊維と鞘部の繊
維からなり、塗布部の根元付近の柄部において鞘部の繊
維が熱圧縮成型されていることを特徴とする化粧用塗布
具により上記目的を達成する。
【0017】また、本発明によれば、多数本の直線状繊
維からなる芯部と繊維間を部分的に接合したクリンプを
有する熱可塑性繊維からなり、前記芯部を取囲む鞘部と
からなる所定長の棒状の繊維束を用意し、前記繊維束の
端部において芯部繊維を残して鞘部の繊維を取除き、芯
部繊維を露出させ、該露出した芯部繊維の根元付近の鞘
部の熱可塑性合成繊維を熱圧縮成型することを特徴とす
る化粧用塗布具の製造方法により上記目的を達成する。
【0018】更に、本発明によれば、多数本の直線状繊
維からなる芯部と繊維間を部分的に接合したクリンプを
有する熱可塑性繊維からなる鞘部とからなる所定長の棒
状の繊維束を供給する装置、前記繊維束の端部の鞘部繊
維に芯部繊維に達するまでの深さに円周方向の切込みを
入れる切断装置、前記切込みから先の端部の鞘部繊維を
除去する装置、および前記切込み付近の鞘部繊維を加熱
圧縮する装置を具備していることを特徴とする化粧用塗
布具の製造装置により上記目的を達成する。
【0019】
【作用】本発明の化粧用塗布具は、繊維束で構成され、
しかも鞘部繊維にクリンプを有する繊維を使用するの
で、原料費が極めて安価である。
【0020】また、塗布部は最初から直線状である繊維
を使用するので、先に提案した化粧用塗布具のように化
粧料がクリンプのある繊維間に入込むという問題が生じ
ない。
【0021】本発明の化粧用塗布具においては、塗布部
の根元の箇所は芯部である直線状繊維を取囲んでいるク
リンプを有する熱可塑性繊維からなる鞘部の繊維が、切
削または研磨されることなく、元のままの分量で熱圧縮
により成型されている。従って、熱圧縮された鞘部繊維
はしっかりと塗布部の繊維(芯部繊維)を支えることが
できる。このように塗布部がしっかりと支えられ、塗布
部の根元から撓んでしまうことがないので、化粧料で思
い通りの線を描いたり、所望の分量の化粧料を塗布する
ことができる。
【0022】しかも、本発明の化粧用塗布具は塗布部の
根元を熱圧縮により扁平に成型することにより、塗布部
の直線状繊維も扁平な配置とすることができるので、紅
筆として非常に適した形態とすることができる。
【0023】更に、本発明の化粧用塗布具によれば、塗
布部の根元は熱圧縮されているので、研磨や切削したも
ののような毛羽が生じない。
【0024】本発明の製造方法によれば、所定長の棒状
の繊維束の端部において芯部繊維を残して鞘部の繊維を
取除いて、芯部繊維を露出させ、その露出した芯部繊維
の根元付近の鞘部の熱可塑性合成繊維を熱圧縮成型する
だけであり、研磨や切削を行わないので、化粧用塗布具
の製造に手間が掛からず、1本の製造時間が短時間であ
り、効率良く生産することができる。
【0025】本発明の化粧用塗布具の製造装置は、所定
長の棒状の繊維束を供給する装置、前記繊維束の端部の
鞘部繊維に芯部繊維に達するまでの深さに円周方向の切
込みを入れる切断装置、前記切込みから先の端部の鞘部
繊維を除去する装置、および前記切込み付近の鞘部繊維
を加熱圧縮する装置から構成され、これらの装置により
次々と本発明の化粧用塗布具を製造することができる。
【0026】
【実施例】以下、図面に示した実施例に基いて本発明を
詳細に説明する。
【0027】図1(a)から(d)は本発明の化粧用塗
布具の製造工程を示す正面図であり、図1(e)は製造
された本発明の化粧用塗布具の正面図、図1(f)はそ
の平面図および図1(g)は図1(e)図において矢印
で示した方向から見た側面図である。図2は本発明の製
造装置における切断装置の一実施例の作動状態を示す側
面図であり、図2(a)は図1(a)に対応するもので
あり、図2(b)は図1のIIb−IIbに沿った断面図で
ある。図3は本発明の製造装置の熱圧縮成型装置の一実
施例の断面図である。
【0028】図1に示した実施例の化粧用塗布具1は芯
部2と、この芯部2の周囲を取囲む鞘部3とからなる繊
維束から構成されている。
【0029】芯部2は多数本の直線状の繊維2から構成
され、一方、鞘部3はクリンプを有する多数の熱可塑性
繊維3からなり、この鞘部繊維3は繊維間が部分的に接
合されている。
【0030】図1(e)〜(g)に示すように、塗布具
の塗布部1aは芯部の直線状繊維2からなり、塗布具の
柄部1b、1cは芯部繊維2と鞘部繊維3からなる。
【0031】このように、塗布部1aの繊維は全て直線
状繊維2となっているので、化粧料が繊維間隙に移行す
ることはない。また、柄部1cが直線状の芯部繊維2と
クリンプを有しかつ繊維間が部分的に接合された鞘部繊
維3とからなるため、適度の硬さと弾性が保たれ、塗布
具1の柄として把持し易い。
【0032】本発明によれば、塗布部1aの根元付近の
柄部1bにおいては、鞘部繊維3が熱圧縮により成型さ
れ、クリンプを有する繊維間の間隙が小さくなり、圧縮
前よりも硬くなっている。この場合、塗布部1aをしっ
かり支えるために、塗布部の根元付近の柄部1bは塗布
部1aに近い側の部分が遠い側の部分よりも大きく圧縮
されていることが好ましい。例えば、図1(e)〜
(g)に示した実施例では、柄部1bは上下方向に圧縮
されており、正面から見ると塗布部1aに向かってテー
パーがついており、平面から見るとほぼ元の幅のままで
あり、先端部では扁平な形状となり、内部の芯部繊維2
も扁平な状態とされている。このように扁平な形状にし
た塗布部1aを有する化粧用塗布具1は紅筆として適し
ている。
【0033】なお、塗布部の根元付近の柄部1bの形状
は特に限定されず、円錐形状にしたり、後に図9につい
て説明するようにほぼ一様に扁平に圧縮したり等適宜の
形状とすることもできる。
【0034】本発明の化粧用塗布具の芯部繊維2として
はレーヨン、ナイロン、アクリル、ポリエステルが適し
ている。塗布部の根元付近の柄部1bの鞘部繊維3を熱
成型する関係から、柄部1bの成型温度では軟化および
溶融しないものが好ましく、特にレーヨンが好ましい。
芯部繊維2の単糸繊度は20〜100デニール程度のも
のが好ましく、例えば、紅筆としては40〜70デニー
ル程度とすればよい。そして、芯部繊維2の全体の太さ
は塗布具の用途に応じて、例えば紅筆であるとか、アイ
シャドー塗布用刷毛であるとか、頬紅塗布用刷毛である
とか等によって適宜の太さとすればよい。例えば、紅筆
としては15,000デニール〜25,000デニール
程度とすればよい。
【0035】本発明の化粧用塗布具の鞘部繊維3として
は、熱可塑性繊維、特にアセテート繊維またはアクリル
繊維が適している。或は、鞘部繊維3として比較的低融
点の繊維と比較的高融点の繊維からなる複合繊維、例え
ば芯鞘繊維(芯にポリエステル、ポリプロピレン等、鞘
に低融点のポリエチレン等)等を用いてもよい。また、
鞘部繊維3として任意の熱可塑性繊維を採用し、この熱
可塑性繊維に粉末状ホットメルト接着剤を付着させて使
用してもよい。粉末状ホットメルト接着剤を付着させる
には、化粧用塗布具の製造工程において鞘部繊維3で芯
部繊維2を取囲む前に、鞘部繊維3に粉末状ホットメル
ト接着剤を振り掛けておけばよい。
【0036】鞘部繊維3の単糸繊度は2〜10デニール
程度のものが好ましく、鞘部繊維3の全体の太さは芯部
繊維2の太さにも関連して芯部繊維2を取囲むことがで
きるように適宜選定すればよく、その場合、圧縮される
前の状態において芯部繊維2の周囲に1mm以上の層
(鞘)を形成していることが好ましい。また、鞘部繊維
3のクリンプの状態は特に限定されないが、1cm当り1
個以上のクリンプとする。好ましくは、1cmの長さ当り
2〜12個の均一なクリンプを有するものである。鞘部
にクリンプを有する繊維を用いるのは、繊維の使用量を
節約し、安価にするためである。例えば、2デニ―ルで
3個〜10個/cmのクリンプ状繊維を用いて6.5mm径
の繊維集束体を得る場合、必要な本数は約4万本である
のに対し、直線状繊維のみで同径のものを作る場合には
約13万本を必要とする。
【0037】クリンプを有する鞘部繊維3は繊維間を部
分的に接合しているが、この接合は溶剤または可塑剤を
部分的に繊維に付着させ、繊維を部分的に溶解して繊維
同志を点結合させることにより行われる。このように繊
維同志を点結合させることにより、繊維集束体として棒
状の形状を保持させると同時に適度の硬度を付与する。
【0038】繊維間を部分的に接合させるための溶剤ま
たは可塑剤としては、アセテ―トの繊維の場合、ブチロ
ラクトン、エチレングリコールモノフェニルエーテル、
トリアセチン、ポリエチレングリコ―ルジアセテ―ト、
ジプロピオネ―トエステル、ジブチレ―トエステル、ジ
メトキシエチルフタレ―ト、クエン酸トリエチルエステ
ル、1.3ブチレングリコ―ルのジアセテ―ト等を用い
ればよい。
【0039】また、アクリル繊維の溶剤または可塑剤と
しては、ジメチルホルムアミド、シクロヘキサン、ジメ
チルスルホキサイド等を用いればよい。
【0040】前記の溶剤(可塑剤)の付着方法として
は、スプレ―ガンによる方法、ローラーコーティングに
よる方法等公知の適宜方法により繊維トウの上下両面に
付着させる。溶剤(可塑剤)の量が著しく多いと、セル
ロ―スアセテ―トは溶解されてド―ブ状になるので均一
につけることが望ましい。また、少な過ぎると繊維間が
簡単にほつれるため化粧料の塗布時に把手支持部に割れ
が生じ使用性が悪くなる。従って、溶剤(可塑剤)の量
はアセテ―ト繊維に対して、2〜20重量%程度が良好
である。
【0041】前述した説明では溶剤または可塑剤を用い
てクリンプを有する鞘部繊維3の繊維間を部分的に接合
しているが、別の接合方法として加熱により行ってもよ
い。すなわち、複合繊維の場合、加熱により低融点の繊
維を部分的に溶融して、鞘部繊維3の繊維間を部分的に
接合してもよい。また、熱可塑性繊維にホットメルト接
着剤を振り掛けた場合も、加熱によりホットメルト接着
剤が溶融して、クリンプを有する鞘部繊維3の繊維間を
部分的に接合する。このように溶剤や可塑剤を使用しな
いで作った化粧用塗布具は、マニキュア等のように溶剤
を含んでいる化粧料を塗布するのに適している。
【0042】図9は本発明の化粧用塗布具の別の実施例
を示すものであり、図9(a)は柄部1bを圧縮する前
の正面図、図9(b)は柄部1bを圧縮した後の正面
図、図9(c)はその平面図および図9(d)は図9
(b)の右側面図である。
【0043】この実施例の化粧用塗布具は、第1実施例
の化粧用塗布具と次の点において異なっているが、その
他の点は先に説明したものと同じである。
【0044】すなわち、この実施例の化粧用塗布具1の
柄部1cの外周面には紙または合成樹脂製フィルムから
なるシート状物4が巻き付けられている点、および塗布
部1aの根元付近の柄部1bがほぼ一様に圧縮され扁平
になっている点で、第1実施例の化粧用塗布具と異なっ
ている。
【0045】シート状物4は後に説明するように、棒状
の芯鞘繊維束を形成する際に使用するものであり、第1
実施例では除去しているが、この実施例のようにシート
状物4で棒状繊維束の外周を被覆したまま化粧用塗布具
の柄部の一部として使用することが好ましい。すなわ
ち、柄部となる棒状繊維束の部分をシート状物4で被覆
することにより、化粧用塗布具の柄部1cの硬度が大き
くなり、従って、化粧料の塗布時に柄部1cが曲がった
り撓んでしまったりすることがないので、塗布具として
非常に使い易いものとなる。また、シート状物4を着色
しておくことにより、高級感が得られる。その他、クリ
ンプを有する鞘部繊維は汚れを吸着し易いものである
が、この鞘部繊維に比較してシート状物の方が汚れが付
着し難い。
【0046】なお、図9(a)〜(d)に示した実施例
においてはシート状物は柄部の一部1cのみを被覆して
いるが、熱収縮性を有するフィルムを使用するならば、
塗布部1aの根元に近い柄部の部分1bもフィルムで被
覆したままとし、この部分1bを熱圧縮する際に鞘部繊
維3と共に熱収縮させてもよい。
【0047】図10は本発明の化粧用塗布具の別の実施
例の斜視図である。この実施例では、第1実施例の化粧
用塗布具と異なって、本発明の化粧用塗布具の柄部、す
なわち芯部繊維2と鞘部繊維3からなる柄部1b、1
c、は短くして、これとは別に紙筒や合成樹脂パイプ等
からなる筒体5を用意し、この筒体5の先端に本発明の
化粧用塗布具を着脱自在に挿入したものである。この実
施例では、本発明の化粧用塗布具の部分が使い捨てであ
り、筒体5の部分は繰り返し使用できるので、経済的で
ある。また、筒体5により化粧用塗布具として高級感が
得られる。
【0048】図24は本発明の化粧用塗布具の更に別の
実施例の一部を断面で表した正面図である。この実施例
では、前述した実施例の化粧用塗布具と異なって、塗布
部となる芯部繊維2′に口紅やアイシャドウ等の化粧料
が付着されている。そして、化粧料の付着した塗布部を
保護するためにキャップ6が被せられている。このキャ
ップは塗布具を使用する際、塗布部と反対側の柄部に被
せると、柄部の一部となり、柄部が長くなり、使い易く
なる。また、図10に示した実施例の筒体5と同様の役
目を果たす。
【0049】図25は本発明の化粧用塗布具の別の実施
例の斜視図である。この実施例は図24の実施例と同様
に塗布部となる芯部繊維2′に化粧料が付着されてい
る。そして、キャップ6の代りに、柔軟な透明フィル
ム、例えば塩ビ、PP、PE等のフィルム、を2つ折り
にした保護シート7が塗布部の両面を覆っている。保護
シート7は塗布部に塗られた化粧料にくっつくので、す
ぐには剥がれない。
【0050】図24および図25の実施例のように塗布
部の芯部繊維に化粧料を付着するには、前述の実施例の
ような化粧用塗布具を製造した後、芯部繊維の先端を化
粧料に擦りつけて塗り付けたり、或は化粧料を溶かした
状態または液状として、そこに芯部繊維の先端を漬けた
りすればよい。
【0051】図24および図25に示した実施例の化粧
用塗布具は化粧料の試供品を提供するのに適している。
すなわち、塗布具自体に試供用化粧料を付着させている
ので、消費者が試し塗りを行い易い。また、従来の試供
用化粧料は小さい容器に入れて消費者に無料で配布して
いるが、容器の大きさの関係で化粧料が1回の塗布分量
よりも多く配布することなってしまう。しかるに、この
実施例によれば、使い捨ての塗布具に1回の使用分の化
粧料を付着させるだけでよいので、従来の試供品に比較
して無駄がなくなる。このように、試供品の化粧料を付
着する場合は、キャップ6を透明な材料、例えばプラス
チック等で作ると、付着させた化粧料の色が外から見え
るので好ましい。また、芯部繊維も透明または白色にす
ると、化粧料の色が良く分かる。
【0052】口紅を付着させる場合は、塗布部が扁平に
なるように柄部の熱圧縮することが好ましく、アイシャ
ドウを付着させる場合は、円錐形になるように塗布部付
近の柄部を熱圧縮することが好ましい。柄部は図示した
ようにシート状物4で覆うことが好ましいが、シート状
物4がなくてもよい。
【0053】次に、本発明の化粧用塗布具の製造方法お
よび製造装置の説明に先立って、図4から図8に基いて
本発明の化粧用塗布具の素材である棒状体10の製造方
法を説明する。
【0054】図4は本発明の化粧用塗布具の素材である
棒状体の製造工程を説明する斜視図であり、図5は図4
のV−V線に沿った断面図、図6は図4のVI−VI線に沿
った断面図、図7は図4のVII −VII 線に沿った断面図
である。図8は図4の製造工程により製造された棒状体
の斜視図である。
【0055】図4および図5に示すように、クリンプを
有するトウ状の熱可塑性繊維束3を公知のトウ処理機で
開繊する。この開繊したクリンプを有するトウ状の熱可
塑性繊維束3に対して多数本の直線状フィラメント2を
束にした状態で供給する。
【0056】直線状フィラメント2を供給する前または
後において、開繊したトウ状の熱可塑性繊維束3に第1
実施例に関して説明した溶剤または可塑剤をスプレ―ガ
ンやローラーコーティングによりトウ状繊維束3の上下
両面に均一に付着させる。
【0057】その後、直線状フィラメント2を中心とし
て熱可塑性繊維束3がその周りを取囲むように、ガイド
11により開繊状態のトウ状熱可塑性繊維束3および直
線状フィラメント2を案内し、熱可塑性繊維束3を収束
させる。
【0058】紙またはフィルム等のシート状物を巻いた
ロール14からシート状物4を前記収束した熱可塑性繊
維束3に対して供給する(図6参照)。
【0059】そして、ガイド12によりシート状物4が
収束した熱可塑性繊維束3の外周を被覆するように案内
する。この場合、シート状物の長手方向側縁に接着剤を
付与して、シート状物の4の両側縁を重ね合わせた状態
で前記両側縁を接着してもよい(図7参照)。
【0060】ガイド12を通過した連続した棒状物を切
断装置13により所定長に切断する。そして、そのまま
放置または冷却すれば、溶剤または可塑剤によりクリン
プを有する熱可塑性繊維束3の繊維間に点接合が形成さ
れ、棒状に成型固定化される。このようにして、図8に
示すような本発明の化粧用塗布具の素材である棒状体1
0が得られる。
【0061】次に、本発明の化粧用塗布具の製造方法お
よび製造装置を図1から図3に示した実施例に基いて説
明する。
【0062】図8に示すような化粧用塗布具の素材であ
る棒状体10からシート状物4を除去して、図1(a)
に示す棒状繊維束を用意する。この繊維束の一端から所
望距離の箇所に切断装置20を当てる。
【0063】図2に示した切断装置20は、例えば電線
の被覆を剥くのに使用するニッパのように、刃部に直線
状部分21と円弧状部分22がある。
【0064】図1(b)および図2(b)に示すよう
に、切断装置20の刃21、22を噛み合わせて繊維束
を切断する。切断装置20の刃部に円弧状部分22を設
けているため、芯部の直線状繊維2は切断されず、鞘部
のクリンプを有する繊維3のみが切断される。
【0065】そして、図1(b)において矢印Aで示す
方向に切断装置20を移動させると、切離された端部の
鞘部繊維3は切断装置20と共に移動して除去され、図
1(c)に示すように、塗布部1aとなる芯部繊維2が
露出した状態となる。
【0066】次に、図1(d)および図3に示すよう
に、加熱成型装置25により塗布部1aの根元の鞘部繊
維3を成型する。図3に示した成型装置25はテーパの
付いた2つの型からなり、各型には加熱ヒータが内蔵さ
れている。2つの型の間に塗布部の根元付近の柄部1b
を挟み、上下から型を閉じると、柄部1bのクリンプを
有する熱可塑性鞘部繊維3が圧縮され、成型装置25の
熱により圧縮状態に固定される。
【0067】成型温度は、鞘部の熱可塑性繊維が軟化す
る程度の温度であり、アセテート繊維の場合は200〜
230℃であり、アクリル繊維の場合は190〜240
℃である。また、芯部繊維2にナイロン等のような熱可
塑性繊維を用いる場合は、芯部繊維2の軟化温度よりも
成型温度が低いことが好ましい。或は、成型装置25に
繊維束をセットした際に塗布部1aとなる芯部繊維2が
接する成型装置25の部分が成型温度よりも低くなるよ
うに設計するとよい。
【0068】そして、成型装置25から繊維束を取出す
と、図1(e)〜(g)で示すような本発明の化粧用塗
布具1が得られる。
【0069】本発明の化粧用塗布具の製造方法および製
造装置を図11から図23に示した実施例に基いて説明
する。
【0070】図11は本発明の製造方法を実施するため
の製造装置の概略正面図、図12は図11の装置の概略
平面図(なお、ホッパーを除いて描いている)、図13
は棒状体に切込みを入れる切断装置の側面図、図14は
図13のA−A線における端面図、図15は図13のB
−B線における端面図、図16は図13のC−C線にお
ける端面図、図17は図13のD−D線における端面
図、図18から図20は切込みから先の端部の鞘部繊維
およびシート物質を除去する装置および棒状体搬送装置
の作動状態を示す図11の矢印A方向から見た側面図で
あり、図18は図11のB位置における側面図、図19
は図11のC位置における側面図、図20は図11のD
位置における側面図、図21および図22は切込み付近
の鞘部繊維を加熱圧縮する装置および棒状体搬送装置の
作動状態を示す図であり、図21は図11の矢印A方向
から見た図11のE位置における端面図、図22は図1
1のF位置における端面図、図23は棒状体搬送装置の
作動状態を示す図11の矢印A方向から見た図11のG
位置における端面図である。
【0071】まず、ホッパー30に図4に関して説明し
たような棒状体10を供給する。棒状体10はホッパー
30の下端から整列した状態で1本づつ切断装置31へ
供給される。
【0072】切断装置31は回転可能な1対の棒状体支
持ホィール32、これらのホィール32間にある圧着ロ
ーラ33、圧着ローラ33の延長線上に圧着ローラ33
と同軸状に設けられた2つの回転刃34、35およびガ
イドプレート36から構成される(図13から図17ま
で参照)。
【0073】棒状体支持ホィール32は図14に示すよ
うに、その外周に棒状体10を受容する多数の凹部32
aが設けられている。
【0074】図15に示すように、圧着ローラ33は棒
状体10をガイドプレート36に押圧する役目をするも
のであり、その外周面の摩擦係数が高くなるようにす
る。例えば、摩擦係数の高い材質を用いたり、或は摩擦
係数が高くなるような表面加工(例えばローレット加
工)を施したものとする。圧着ローラ33は棒状体支持
ホィール32と一体的に矢印方向に回転する。
【0075】ガイドプレート36は固定設置された円弧
状の案内板であり、棒状体支持ホィール32の凹部32
aに受容された棒状体10が落ちないように案内すると
同時に、圧着ローラ33と協働して棒状体10をその軸
線を中心として回転(自転)させる。すなわち、棒状体
支持ホィール32の凹部32aに受入れられた棒状体1
0が棒状体支持ホィール32および圧着ローラ33の回
転に従って円弧状通路(ガイドプレート36と圧着ロー
ラ33との間に形成される円弧状通路)に沿って進行し
ていく際に、棒状体10は圧着ローラ33によりガイド
プレート36に押圧され、その結果、棒状体10は圧着
ローラ33の回転方向と反対方向に回転しながら進行す
る(図15参照)。
【0076】図13、図16および図17に示すよう
に、2つの回転刃34、35のうち棒状体支持ホィール
32に近い側の回転刃34は棒状体10のシート状物4
に円周方向の切込み(第2の切込み)を入れるためのも
のであり、他方の回転刃35は芯部繊維2を残して、棒
状体10のシート状物4およびクリンプを有する鞘部繊
維3に円周方向の切込み(第1の切込み)を入れるため
のものである。従って、回転刃34の径よりも回転刃3
5の径の方が大きい。棒状体10が円弧状通路に沿って
進行していく際に、2つの回転刃34、35に接触する
と共に棒状体10が自転させられるので、それぞれの回
転刃34、35により棒状体10の円周全体に亘って2
つの切込みが形成される。また、回転刃34には切込み
過ぎ防止用ガイド34aを設けることが好ましい(図1
6参照)。回転刃35にも切込み過ぎ防止用ガイドを設
けてもよい。
【0077】回転刃34および35は、棒状体支持ホィ
ール32と圧着ローラ33の回転と同調して回転させて
もよいが、これらよりも高速回転させることが切込みを
容易に行うために好ましい。
【0078】切断装置31が前述したような構成である
ので、ホッパー30から切断装置31に供給された棒状
体10は棒状体支持ホィール32の凹部32aに受容さ
れて、自転しながら円弧状通路を経て下方に搬出され
る。そして、円弧状通路を通過する間に棒状体10のシ
ート状物4および鞘部繊維3に切込みが形成される。
【0079】次に、切断装置31から1本づつ送り出さ
れた棒状体10は切断装置31の下方に設けられた棒状
体搬送装置40に搭載される。搬送装置40は1対のア
タッチメント付きチェーン(図18〜図23ではアタッ
チメントを符号41で示し、チェーンの部分は省略して
いる)および多数の棒状体受け皿42を備えている。
【0080】各棒状体受け皿42はアタッチメント41
に渡された軸43に摺動可能に支承され、スプリング4
4により一方向(図18では左方向)に付勢される。一
方、ガイドカム46が機台に固定して設置されており、
アタッチメント付きチェーンの好ましくは全周に、或は
少なくとも図11のB位置からG位置の辺りまで延在し
ている。そして、棒状体受け皿42の下部にはガイドロ
ーラ45が回転可能に設けられており、スプリング44
の力によりガイドカム46に接触するよう付勢されてい
る。その結果、棒状体受け皿42はアタッチメント付き
チェーンの移動につれてガイドカム46の形状に従って
軸43に沿って左右に摺動する。
【0081】棒状体受け皿42の上面には把持部材47
が枢軸47aに回動可能に取着され、スプリング48に
より棒状体10を把持する方向に常に付勢されている。
把持部材47の端部にガイドローラ49が設けられてい
る。このガイドローラ49は第 11図におけるB位置
の前後に設置されたガイド50およびG位置の手前に設
置されたガイド51と係合して、スプリング48の力に
抗して把持部材47を把持位置(第19〜22図参照)
から解放位置(図18または図23参照)へと回動させ
る。
【0082】次に、切込みから先の鞘部繊維およびシー
ト状物を除去する装置60について説明する。
【0083】この実施例においては、前述した切断装置
31により形成された第1の切込みから先の鞘部繊維3
およびシート状物4を除去する装置と第2の切込みから
先の端部のシート状物4を除去する装置とが一体として
構成されている。
【0084】除去装置60はアタッチメント付きチェー
ンの移動速度とほぼ同じ速度で移動するコンベア61と
このコンベア61に取付けた多数組の除去機構62とか
らなる。
【0085】各組の除去機構62は一端が枢動可能にピ
ン連結された1対の掴み部材63と、掴み部材63の開
閉を制御するリンク部材64とを備えている。掴み部材
63は中空ロッド65の先端に開閉可能に枢着され、掴
み部材63の自由端にはシート状物4および鞘部繊維3
を把持する把持面63aが設けられている。この把持面
63aにはシート状物4および鞘部繊維3をしっかり把
持するために適宜な凹凸を形成してもよい。ロッド66
が中空ロッド65の中を貫通し且つその中で摺動可能で
あり、ロッド66の先端に一対のリンク部材64の一端
が枢着され、リンク部材64の他端は掴み部材63の中
央部付近にそれぞれ枢着されている。リンク部材64開
閉用のロッド66を摺動させることにより、図18で示
すよう掴み部材63が開いた状態と、図19に示すよう
な掴み部材63が閉じた状態とにすることができる。ロ
ッド66の摺動は、例えば、機台に固定された適宜のカ
ム等で行えばよく、コンベア61の移動に従って掴み部
材63の開閉が行われる。
【0086】前述した棒状体搬送装置40と協働して除
去装置60が作用し、棒状体10の端部の鞘部繊維3お
よびシート状物4を取除く。すなわち、まず図18に示
すように、切断装置31の下方のB位置において、切断
装置31から搬出された棒状体10が搬送装置40の棒
状体受け皿42の上に乗り移る。この際、搬送装置40
の把持部材47はガイド50により上方に持上げられた
解放位置にあり、一方、除去装置60の掴み部材63も
開いた状態である。
【0087】そして、棒状体受け皿42および掴み部材
63が図11および図12において右方向にそれぞれ移
動して図12のC位置に達すると、図19に示すよう
に、掴み部材63が閉じられて、棒状体10の切込みの
ある側の端部をしっかり把持する。同様に、ガイドロー
ラ49とガイド50との係合が外れて、把持部材47は
棒状体10の他端を把持する。この場合、棒状体受け皿
42はスプリング44により図19において左方向に寄
せられ、掴み部材63に接近した前進位置にある。
【0088】更に、棒状体受け皿42および掴み部材6
3が図11および図12において右方向にそれぞれ移動
してD位置に達すると図20に示すような状態となる。
すなわち、棒状体受け皿42はガイド46により図19
に示した前進状態から図20に示すような右方向に寄せ
られ、掴み部材63から離れた後退位置になる。この
際、把持部材47は棒状体10の端部を把持したままで
あり、一方、掴み部材63も閉じたままである。従っ
て、切込みから先の棒状体の端部の鞘部繊維3とシート
状物4とは掴み部材63に把持されたままであるが、棒
状体10は全体として棒状体受け皿42と共に後退位置
へと移動して、切込みから先の部分から分離される。そ
の結果、図20に示すように、棒状体10の端部では芯
部繊維2が露出し、またシート状物が4が除去されて鞘
部繊維3が露出する。
【0089】このようにして端部において芯部繊維2お
よび鞘部繊維3が露出された棒状体10は、把持部材4
7に把持されたまま加熱成型装置70へと搬送される。
【0090】加熱成型装置70は円盤面に複数個の穴7
2を等間隔に設けた回転円盤71と、回転円盤71に一
体的に設けられた回転円盤71を加熱するためのヒータ
73から構成される。
【0091】回転円盤71の穴72は、棒状体搬送装置
40の各把持部材47の間隔と等間隔に設けられ、回転
円盤71は棒状体搬送装置40の移動速度と同じ速度で
回転する。
【0092】穴72は露出した鞘部繊維3の形状を所望
の形状に圧縮成型するためのものであり、露出した鞘部
繊維3を圧縮成型できれば、その形状は限定されない。
例えば、テーパーの付いた部分とそれに連続する円筒形
部分(鞘部繊維3の加熱圧縮成型時に芯部繊維2が挿入
される部分)とからなる。
【0093】加熱成型装置70は棒状体搬送装置40と
協働して作用し、次のようにして棒状体10の端部の鞘
部繊維3を加熱圧縮する。
【0094】すなわち、棒状体搬送装置40の把持部材
47に把持された棒状体10が図11および図12に示
したE位置まで進行して来ると、棒状体10と加熱装置
70の穴72が一線に並ぶ(図21における上側の棒状
体10を参照)。この場合、棒状体受け皿42はまだ右
に移動した後退位置にある。
【0095】そして、棒状体搬送装置40が更に(図1
1で時計方向に)移動すると、その移動した位置ではガ
イド46が加熱成型装置70の近くへ偏位しており、棒
状体受け皿42はスプリング44およびガイド46によ
り前進位置へと再び左方向に(図22において矢印で示
した方向に)移動される。図22示すように、図11の
F位置では棒状体10の先端は加熱円盤71の穴72に
差込まれ、鞘部繊維3が圧縮状態で加熱される。
【0096】穴72に棒状体10の先端を差込んだまま
把持部材47が更に前進し、図11に示すようにE位置
の反対側(回転軸に関してほぼ対称の位置)まで進行す
ると、棒状体受け皿42が再びガイド46に案内されて
後退位置へと移動し、棒状体10の先端が加熱円盤71
の穴72から抜ける(図21における下側の棒状体10
を参照)。棒状体10の先端の鞘部繊維3はテーパー状
に成型され、本発明の化粧用塗布具1となる。
【0097】そして、棒状体搬送装置40が更に移動し
て図11のG位置まで来ると、図23示すように、把持
部材47に取着したガイドローラ49がガイド51に当
接して、スプリング48に抗して把持部材47を開き、
化粧用塗布具1を解放する。
【0098】化粧用塗布具1は落下して、下方に設置さ
れた収納箱に収納され、または適宜の搬送コンベア80
により所定位置へと搬出される。
【0099】図26は棒状体に切込みを入れる切断装置
および棒状体を搬送する機構の別の実施例の正面図、図
27は図26の棒状体に切込みを入れる切断装置の平面
図である。
【0100】この実施例において、棒状体10はホッパ
ー30の底面の出口から整列した状態で1本づつ搬送機
構130へ供給される。
【0101】搬送機構130は図示した実施例では放射
状に延びる4本のアーム131を具備しており、90°
づつ間欠的に回転する。各アーム131の先端には1対
の自由回転可能なローラ132が設けられている。な
お、アーム131の本数および間欠回転角度は上記に限
定されることなく、適宜に選定すればよい。ホッパー3
0の底面の出口から供給された棒状体10は1対のロー
ラ132の間に入込み、軽く挟持された状態となる。そ
して、90°回転した位置に切込み装置120が設けら
れている。
【0102】切込み装置120は刃物支持体123と、
これに支持される2枚の刃物121、122と、回転ロ
ーラ124とを具備している。刃物支持体123は流体
圧シリンダ(図示せず)等の適宜の駆動手段に連結され
ており、図26において上下方向に往復動する。また、
回転ローラ124は電動モータ等の適宜の駆動手段によ
り回転させられ、棒状体10に接触して棒状体10をそ
の軸線を中心として回転(自転)させる。
【0103】刃物121、122が往復動する間、回転
ローラ124により棒状体10が自転させられるので、
棒状体10の周面に切込みが形成される。一方の刃物1
21は芯部繊維2を残して、棒状体10のシート状物4
およびクリンプを有する鞘部繊維3に円周方向の切込み
(第1の切込み)を入れるためのものであり、他方の刃
物122は棒状体10のシート状物4に円周方向の切込
み(第2の切込み)を入れるためのものである。
【0104】切込みを形成した後、アーム131が更に
90°回転すると、アーム131はほぼ垂直の位置に達
するので、アーム131の先端の1対のローラ132の
間に軽く挟持されていた棒状体10はその自重により下
方に配置されたホッパー133の中に落下する。
【0105】図28は棒状体10の搬送装置および加熱
成型装置の別の実施例を示す平面図である。
【0106】棒状体搬送装置140は複数本の棒状体1
0を保持する棒状体受け部材141を具備し、この棒状
体受け部材141には棒状体10を受け入れる複数個の
凹部142が形成されており、凹部142の底面には穴
143が設けられ、この穴143は真空源に接続してい
る可撓性パイプ144に連通している。従って、真空源
を作動させながら、多数の棒状体10が配置されている
箇所、例えばホッパー、に棒状体搬送装置140を人手
によりまたは機械により近づけると、棒状体10は吸引
されて、受け部材141の各凹部142に整列した状態
で吸着される。このままの状態で人手または機械により
次の加熱成型装置160の箇所まで可撓性パイプ144
を伸ばして運べばよい。
【0107】加熱成型装置160に対面して別の棒状体
搬送装置150が配置されている。この棒状体搬送装置
150も先に説明した棒状体搬送装置140と同様の構
成であり、棒状体受け部材151には棒状体10を受け
入れる複数個の凹部152が棒状体搬送装置140の凹
部142と同じ間隔で設けられている。そして、凹部1
52の底面には可撓性パイプ154を介して真空源に連
通している穴153が設けられている。この真空源を作
動させながら、先の棒状体搬送装置140に吸着させた
棒状体10を近づけて、棒状体10に棒状体搬送装置1
50の吸引力を作用させた状態で棒状体搬送装置140
を僅かに動かして凹部142の穴143から空気が入る
ようにすると、簡単に棒状体搬送装置150に移し変え
ることができる。
【0108】加熱成型装置160は加熱板161と、こ
れを前後動させる駆動機構(例えば油圧機構等、図示せ
ず)から構成され、複数本の棒状体10を同時に加熱成
型できる。すなわち、加熱板161には複数個の穴16
2が棒状体搬送装置150の凹部152に対応して設け
られる。穴162は、例えば、テーパーの付いた部分と
それに連続する円筒形部分(鞘部繊維3の加熱圧縮成型
時に芯部繊維2が挿入される部分)とからなる。加熱成
型装置160は棒状体搬送装置150の凹部152に吸
着保持された棒状体10に接近し、そして穴162に棒
状体10の先端部を収容し、その際に先端部の鞘部繊維
3を加熱圧縮成型する。
【0109】更に、紅筆のように芯部繊維を扁平に整列
させる場合は、加熱成型装置160に並列してプレス装
置170を配置しておき、加熱成型装置160で一旦加
熱成型した棒状体10を更にプレスすることが好まし
い。この場合、加熱成型装置160で加熱された直後の
棒状体10を棒状体搬送装置150を横方向に移動させ
て、プレス箇所まで搬送すればよい。このようにする
と、棒状体10には余熱が残っているので、プレス装置
170のプレス板を加熱しなくてもよい。プレス装置1
70により、棒状体搬送装置150の凹部152に吸着
保持された複数本の棒状体10を同時にプレスできる。
【0110】
【発明の効果】本発明によれば、化粧用塗布具が繊維束
で構成され、しかも鞘部繊維をクリンプを有する繊維を
使用するので比較的少ない本数で良く、そのため原料費
が極めて安価である。
【0111】本発明の化粧用塗布具においては、塗布部
の根元の箇所は芯部繊維を取囲んでいる鞘部繊維が切削
または研磨されることなく、元のままの分量で熱圧縮に
より成型されているので、熱圧縮された鞘部繊維がしっ
かりと塗布部の芯部繊維を支えることができる。従っ
て、本発明の化粧用塗布具によれば、塗布部の根元から
撓んでしまうことがないので、化粧料で思い通りの線を
描いたり、所望の分量を塗布することができる。
【0112】本発明によれば、塗布部の根元を熱圧縮に
より扁平に成型することにより、塗布部の直線状繊維も
扁平な配置とすることができるので、紅筆として非常に
適した形態とすることができる。
【0113】本発明によれば、塗布部の芯部繊維に化粧
料を付着させることにより、化粧料の試供品として利用
できるので、非常に好都合である。
【0114】本発明の製造方法および装置によれば、所
定長の棒状の繊維束の端部において芯部繊維を残して鞘
部の繊維を取除いて、芯部繊維を露出させ、その露出し
た芯部繊維の根元付近の鞘部の熱可塑性合成繊維を熱圧
縮成型するだけであり、研磨や切削を行わないので、化
粧用塗布具の製造に手間が掛からず、1本の製造時間が
短時間であり、次々と本発明の化粧用塗布具を効率良く
生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1(a)】図1(a)は本発明の化粧用塗布具の製
造工程を示す正面図である。
【図1(b)】図1(b)は本発明の化粧用塗布具の製
造工程を示す正面図である。
【図1(c)】図1(c)は本発明の化粧用塗布具の製
造工程を示す正面図である。
【図1(d)】図1(d)は本発明の化粧用塗布具の製
造工程を示す正面図である。
【図1(e)】図1(e)は製造された本発明の化粧用
塗布具の正面図である。
【図1(f)】図1(f)は製造された本発明の化粧用
塗布具の平面図である。
【図1(g)】図1(g)は図1(e)図において矢印
で示した方向から見た側面図である。
【図2(a)】本発明の製造装置における切断装置の一
実施例の作動状態を示す側面図であり、図2(a)は図
1(a)に対応するものである。
【図2(b)】図2(b)は図1のIIb−IIbに沿った
断面図である。
【図3】図3は本発明の本発明の製造装置の熱圧縮成型
装置の一実施例の断面図である。
【図4】図4は本発明の化粧用塗布具の素材である棒状
体の製造工程を説明する斜視図である。
【図5】図5は図4のV−V線に沿った断面図である。
【図6】図6は図4のVI−VI線に沿った断面図である。
【図7】図7は図4のVII −VII 線に沿った断面図であ
る。
【図8】図8は図4の製造工程により製造された棒状体
の斜視図である。
【図9(a)】図9は本発明の化粧用塗布具の別の実施
例を示すものであり、図9(a)は柄部1bを圧縮する
前の正面図である。
【図9(b)】図9(b)は柄部1bを圧縮した後の正
面図である。
【図9(c)】図9(c)は柄部1bを圧縮した後の平
面図である。
【図9(d)】図9(d)は図9(b)の右側面図であ
る。
【図10】図10は本発明の化粧用塗布具の別の実施例
の斜視図である。
【図11】図11は本発明の製造方法を実施するための
製造装置の概略正面図である。
【図12】図12は図11の装置の概略平面図である。
【図13】図13は棒状体に切込みを入れる切断装置の
側面図である。
【図14】図14は図13のA−A線における端面図で
ある。
【図15】図15は図13のB−B線における端面図で
ある。
【図16】図16は図13のC−C線における端面図で
ある。
【図17】図17は図13のD−D線における端面図で
ある。
【図18】図18は切込みから先の端部の鞘部繊維およ
びシート物質を除去する装置および棒状体搬送装置の作
動状態を示す図11の矢印A方向から見た側面図であ
り、図18は図11のB位置における側面図である。
【図19】図19は切込みから先の端部の鞘部繊維およ
びシート物質を除去する装置および棒状体搬送装置の作
動状態を示す図11の矢印A方向から見た側面図であ
り、図11のC位置における側面図である。
【図20】図20は切込みから先の端部の鞘部繊維およ
びシート物質を除去する装置および棒状体搬送装置の作
動状態を示す図11の矢印A方向から見た側面図であ
り、図11のD位置における側面図である。
【図21】図21は切込み付近の鞘部繊維を加熱圧縮す
る装置および棒状体搬送装置の作動状態を示す図であ
り、図11の矢印A方向から見た図11のE位置におけ
る端面図である。
【図22】図22は切込み付近の鞘部繊維を加熱圧縮す
る装置および棒状体搬送装置の作動状態を示す図であ
り、図11のF位置における端面図である。
【図23】図23は棒状体搬送装置の作動状態を示す図
11の矢印A方向から見た図11のG位置における端面
図である。
【図24】図24は本発明の化粧用塗布具の更に別の実
施例の一部を断面で表した正面図である。
【図25】図25は本発明の化粧用塗布具の別の実施例
の斜視図である。
【図26】図26は本発明における棒状体に切込みを入
れる切断装置および棒状体を搬送する機構の別の実施例
の正面図である。
【図27】図27は図26の棒状体に切込みを入れる切
断装置の平面図である。
【図28】図28は棒状体の搬送装置および加熱成型装
置の別の実施例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 化粧用塗布具 2 芯部繊維 3 鞘部繊維 4 シート状物 1a 塗布部 1c 柄部 1b 塗布部の根元付近の柄部 10 棒状体 20 切断装置 25 加熱成型装置 30 ホッパー 31 切断装置 32 棒状体支持ホィール 33 圧着ローラ 34 回転刃 35 回転刃 36 ガイドプレート 40 棒状体搬送装置 42 棒状体受け皿 47 把持部材 60 除去装置 63 掴み部材 70 加熱成型装置 71 回転円盤 73 ヒータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D02G 3/44 7199−3B

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化粧用塗布具の塗布部および柄部の少な
    くとも先端部分が繊維束から構成されている化粧用塗布
    具において、前記繊維束が芯部と鞘部からなり、芯部は
    多数本の直線状繊維からなる繊維束であり、鞘部は繊維
    間を部分的に接合したクリンプを有する熱可塑性繊維か
    らなり、前記芯部の周囲を囲んでおり、化粧用塗布具の
    塗布部は前記芯部の直線状繊維からなり、前記柄部は前
    記芯部繊維と鞘部の繊維からなり、塗布部の根元付近の
    柄部において鞘部の繊維が熱圧縮成型されていることを
    特徴とする化粧用塗布具。
  2. 【請求項2】 化粧用塗布具の塗布部および柄部の少な
    くとも先端部分が繊維束から構成されている化粧用塗布
    具において、前記繊維束が芯部と鞘部からなり、芯部は
    多数本の直線状繊維からなる繊維束であり、鞘部は繊維
    間を部分的に接合したクリンプを有する熱可塑性繊維か
    らなり、前記芯部の周囲を囲んでおり、化粧用塗布具の
    塗布部は前記芯部の直線状繊維からなり、前記柄部は前
    記芯部繊維と前記鞘部繊維とシート状物とからなり、塗
    布部の根元付近の柄部において鞘部の繊維が熱圧縮成型
    されており、柄部の熱圧縮成型されていない部分の外周
    面に前記シート状物が巻かれていることを特徴とする化
    粧用塗布具。
  3. 【請求項3】 芯部の繊維がレーヨン、ナイロン、アク
    リル、ポリエステルの中から選ばれた少なくとも1種類
    の繊維であることを特徴とする請求項1または2記載の
    化粧用塗布具。
  4. 【請求項4】 芯部の繊維の単糸繊度が20デニール乃
    至100デニールであることを特徴とする請求項3記載
    の化粧用塗布具。
  5. 【請求項5】 鞘部の繊維がアセテート繊維またはアク
    リル繊維であることを特徴とする請求項1から4の何れ
    か1項記載の化粧用塗布具。
  6. 【請求項6】 鞘部の繊維の単糸繊度が2デニール乃至
    10デニールであることを特徴とする請求項5記載の化
    粧用塗布具。
  7. 【請求項7】 塗布部となる芯部繊維に化粧料が付着し
    ていることを特徴とする請求項1または2記載の化粧用
    塗布具。
  8. 【請求項8】 多数本の直線状繊維からなる芯部と繊維
    間を部分的に接合したクリンプを有する熱可塑性繊維か
    らなり、前記芯部を取囲む鞘部とからなる所定長の棒状
    の繊維束を用意し、前記繊維束の端部において芯部繊維
    を残して鞘部の繊維を取除き、芯部繊維を露出させ、該
    露出した芯部繊維の根元付近の鞘部の熱可塑性繊維を熱
    圧縮成型することを特徴とする化粧用塗布具の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 多数本の直線状繊維からなる芯部と繊維
    間を部分的に接合したクリンプを有する熱可塑性繊維か
    らなる鞘部とからなる所定長の繊維束と、該繊維束の外
    周面を取巻いているシート状物とから構成される棒状体
    を用意し、前記棒状体の端部において芯部繊維を残して
    シート状物および鞘部繊維を取除き、芯部繊維を露出さ
    せ、該露出した芯部繊維の根元付近の鞘部の熱可塑性繊
    維を熱圧縮成型することを特徴とする化粧用塗布具の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 芯部繊維を露出させる部分から前記鞘
    部繊維の熱圧縮成型される部分までの間の前記シート状
    物を取除くことを特徴とする請求項9記載の化粧用塗布
    具の製造方法。
  11. 【請求項11】 多数本の直線状フィラメントをクリン
    プを有するトウ状の熱可塑性繊維束に対して供給し、前
    記直線状フィラメントを供給する前または後において前
    記熱可塑性繊維束に溶剤または可塑剤を付着させ、前記
    熱可塑性繊維束に対してシート状物を供給し、前記直線
    状フィラメントが中心になり且つその周りをクリンプを
    有する前記熱可塑性繊維束が取囲み、更に前記シート状
    物が前記熱可塑性繊維束の外周を被覆するようにガイド
    にて案内し、ガイドを通過した連続棒状物を所定長に切
    断して棒状体を形成することを特徴とする化粧用塗布具
    素材の製造方法。
  12. 【請求項12】 多数本の直線状繊維からなる芯部と繊
    維間を部分的に接合したクリンプを有する熱可塑性繊維
    からなる鞘部とからなる所定長の棒状の繊維束を供給す
    る装置、前記繊維束の端部の鞘部繊維に芯部繊維に達す
    るまでの深さに円周方向の切込みを入れる切断装置、前
    記切込みから先の端部の鞘部繊維を除去する装置、およ
    び前記切込み付近の鞘部繊維を加熱圧縮する装置を具備
    していることを特徴とする化粧用塗布具の製造装置。
  13. 【請求項13】 多数本の直線状繊維からなる芯部と繊
    維間を部分的に接合したクリンプを有する熱可塑性繊維
    からなる鞘部とからなる所定長の繊維束と、該繊維束の
    外周面を取巻いているシート状物とから構成される棒状
    体を供給する装置、前記棒状体の端部においてシート状
    物を切断し更に鞘部繊維に芯部繊維に達するまでの深さ
    に円周方向の第1の切込みを入れる切断装置、前記第1
    の切込みよりも端部から離れた箇所において棒状体のシ
    ート状物に円周方向の第2の切込みを入れる切断装置、
    前記第1の切込みから先の端部のシート状物および鞘部
    繊維を除去する装置、前記第2の切込みから先の端部の
    シート状物を除去する装置、および前記第1の切込みと
    第2の切込みの間の鞘部繊維を加熱圧縮する装置を具備
    していることを特徴とする化粧用塗布具の製造装置。
  14. 【請求項14】 繊維束のみまたは繊維束とその外周面
    を取巻くシート状物からなる棒状体の外周面に切込みを
    入れるための回転刃と、前記棒状体をその軸線を中心と
    して回転させながら、前記回転刃の刃に棒状体の端部が
    接触するような円弧状経路に沿って前記棒状体を搬送す
    る機構とからなることを特徴とする棒状体の外周面に切
    込みを入れる切断装置。
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