JPH05103027A - 遅延検波回路 - Google Patents

遅延検波回路

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JPH05103027A
JPH05103027A JP3256780A JP25678091A JPH05103027A JP H05103027 A JPH05103027 A JP H05103027A JP 3256780 A JP3256780 A JP 3256780A JP 25678091 A JP25678091 A JP 25678091A JP H05103027 A JPH05103027 A JP H05103027A
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JP
Japan
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signal
phase
frequency
input
local oscillation
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JP3256780A
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English (en)
Inventor
Mikio Hayashibara
幹雄 林原
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】先行位相に対する相対位相差を情報とする多値
の送信信号で位相変調された入力ディジタル位相変調波
を復調する遅延検波回路において、乗算器の相対精度、
低消費電力、受信波形整形フィルタの完全性を同時に満
足することができる、多値位相変調信号に対する遅延検
波回路を提供する。 【構成】先行位相に対する相対位相差を情報とする多値
の送信信号で位相変調された入力ディジタル位相変調波
を当該入力変調波の中心周波数にほぼ等しい局部発振周
波数により直交復調して当該入力変調信号をベースバン
ド信号に変換し、波形整形を行った後、前記ベースバン
ド信号を任意の局部発振信号により中間周波数帯に周波
数変換し、局部発振信号の位相に比例した振幅信号を、
前記周波数変換した信号の1周期に同期して発生するサ
ンプリング信号によってサンプルし・ホールドされた信
号と、1データシンボル遅延する前記サンプル・ホール
ドされた信号との差を位相差情報として多値検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多値位相変調信号に対
する遅延検波回路に関する。
【0002】
【従来の技術】多値位相変調信号の検波方式は、同期検
波方式と遅延検波方式の2方式があるが、移動通信用と
しては、フェージング時の特性に優れた遅延検波方式が
有望である。
【0003】図11は、従来の(π/4)シフトQPS
K変調波に対する遅延検波回路の構成ブロック図であ
る。入力端子100から入力される中間周波数の位相変
調波は二分され、ミキサ111,112に入力される。
一方、局部発振器114から発生する局部発振波は、π
/2位相差分波器113に入力され、π/2シフトされ
た局部発振波がそれぞれミキサ111及びミキサ112
に入力され、前記位相変調波は、直交復調される。直交
復調された信号は、低域通過フィルタ115,116を
通り、それぞれ直交成分に分離されたベースバンド信号
となり、以後ベースバンド帯で信号処理される。低域通
過フィルタ115を通るベースバンド信号をI軸成分と
し、低域通過フィルタ116を通るベースバンド信号を
I軸に直交するQ軸成分とすると、I成分の信号と遅延
回路120で1シンボル分遅延したI成分の信号を乗算
器122で乗じたものと、Q成分の信号と遅延回路12
1で1シンボル分遅延したQ成分の信号を乗算器124
で乗じたものを、加算器126で加算し、極性判定回路
129で極性を判定する。同様に、低域通過フィルタ1
16を通るベースバンド信号のQ成分と遅延回路120
で1シンボル分遅延したI成分の信号を乗算器125で
乗じたものと、I成分の信号と遅延回路121で1シン
ボル分遅延したQ成分の信号を乗算器123で乗じたも
のを、減算器127で減算し、極性判定器128で極性
を判定する。極性判定器128,129から出力される
判定結果により、変調入力信号の前後する相対位相差を
検出することができる。
【0004】しかし、この構成は、低域通過フィルタ1
15,116通過後の信号処理は、乗算器を4つ使用す
るため(122〜125)、乗算器相互の利得特性等の
ばらつきの影響を受け易く、検波出力のビット誤り率の
劣化が生じ易いという問題点がある。
【0005】図12は、前記遅延検波回路の低域通過フ
ィルタ後をディジタル信号処理した従来の構成ブロック
図である。図12の構成は、低域通過フィルタ215,
216通過までは、図11と同様である。低域通過フィ
ルタ215,216通過後は、A/D変換器221,2
22によりディジタル信号に変換された後、ディジタル
信号処理回路223により乗算等の演算がなされ、再び
D/A変換器224,225によりアナログ信号に変換
される。さらに、低域通過フィルタ226,227を通
り、変調入力信号の前後相対位相差情報が復号器228
に入力され、変調入力信号が復号される。
【0006】これにより、図11で示した遅延検波回路
の問題点であった乗算器相互のばらつきによるビット誤
り率の劣化は、ディジタル信号処理により避けることが
できる。
【0007】しかし、図12の構成では、A/D変換
器、ディジタル乗算器、D/A変換器等を使用するた
め、消費される電力が大きいという問題点がある。この
ため、低消費電力が要求される移動通信機器への適用は
困難である。
【0008】そこで、A/D変換器、ディジタル乗算
器、D/A変換器を使用しない構成が考えられ、その一
例を図13に示す。図13は、従来のディジタル信号処
理による遅延検波回路の構成ブロック図である。まず、
入力端子300から入力された中間周波数帯の入力変調
信号は、IFフィルタ301により帯域制限及び波形整
形が行われる。IFフィルタ301を通った変調信号
は、LOGアンプ302で増幅された後、ゼロクロス識
別器303によって中間周波数のゼロクロス信号を発生
する。一方、LOGアンプ302から出力された変調信
号は位相同期ループ回路304に入力され、変調信号の
位相変換点を検出する。検出された位相変換点は、サン
プラに入力され、入力される最も近いゼロクロス信号が
サンプル点として選択され、出力される。前記サンプル
点において、中間周波数のN倍のクロック発生器306
による1/Nカウンタ307の位相カウンタ出力を、ラ
ッチ308でサンプルし、相対的位相計測を行い、その
値をホールドして、デコーダ309により複号される。
【0009】このような構成は、A/D変換器、ディジ
タル乗算器、D/A変換器を使用しないため、低消費電
力で集積回路化に適している。
【0010】しかし、データ伝送で重要な波形条件を満
足させるフィルタを構成させるのが困難な中間周波数帯
において受信波形整形フィルタリングを行っているた
め、このIFフィルタの不完全性によりビット誤り率が
劣化するという問題点がある。なお、図13の従来例に
おいては、ディジタル処理を行うため、位相判定に際し
中間周波数のN倍のクロックを発生する発振器が必要と
なる。特に、量子化誤差を減少するためにはNの値を非
常に大きくとる必要があるため、周波数が高くなり、消
費電力がかかるという問題点もある。
【0011】以上まとめると、従来の多値位相変調信号
に対する遅延検波方式は、フェージング時の特性が優れ
ている等、ディジタル移動通信に対し原理的に最適であ
るが、乗算器の相対精度、低消費電力、受信波形整形フ
ィルタ特性を同時に満足させるものはなく、ビット誤り
率の劣化あるいは消費電力の増大等の問題点を有してい
た。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、従来
の多値位相変調信号に対する遅延検波回路は、乗算器の
相対精度、低消費電力、受信波形整形フィルタの完全性
を同時に満足させるものはなかった。
【0013】そこで、本発明は、上記問題点を除去し、
乗算器の相対精度、低消費電力、受信波形整形フィルタ
の完全性を同時に満足することができる、多値位相変調
信号に対する遅延検波回路を提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、先行位相に対
する相対位相差を情報とする多値の送信信号で位相変調
された入力ディジタル位相変調波を復調する遅延検波回
路において、前記位相変調された入力ディジタル位相変
調波を当該入力変調波の中心周波数にほぼ等しい局部発
振周波数により直交復調して当該入力変調信号をベース
バンド信号に変換する周波数変換手段と、前記周波数変
換されたベースバンド信号を波形整形する波形整形手段
と、前記波形整形されたベースバンド信号を任意の局部
発振信号により直交変調して中間周波数帯に周波数変換
する周波数変換手段と、前記周波数変換された直交成分
を合成する合成手段と、前記局部発振信号の位相に比例
した振幅信号を、前記周波数変換した信号に同期して発
生するサンプリング信号によってサンプル・ホールドす
る信号処理手段と、前記サンプル・ホールドされた信号
と1データシンボル遅延した前記サンプル・ホールドさ
れた信号との差を位相差情報として多値検出する多値検
出手段とを具備することを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明は、先行位相に対する相対位相差を情報
とする多値の送信信号で位相変調された入力ディジタル
位相変調波を復調する遅延検波回路において、前記位相
変調された入力ディジタル位相変調波を当該入力変調波
の中心周波数にほぼ等しい局部発振周波数により直交復
調して当該入力変調信号をベースバンド信号に変換し、
波形整形を行う。この後、前記ベースバンド信号を任意
の局部発振信号により中間周波数帯に周波数変換した
後、局部発振信号の位相に比例した振幅信号を、前記周
波数変換した信号の1周期に同期して発生するサンプリ
ング信号によってサンプル・ホールドされた信号と、1
データシンボル遅延した前記サンプル・ホールドされた
信号との差を位相差情報として多値検出する。
【0016】
【実施例】図1は、本発明の一実施例を示す(π/4)
シフトQPSK信号に対する遅延検波回路の構成ブロッ
ク図である。
【0017】まず、図1により、本実施例の動作概要に
ついて述べる。
【0018】入力端子10に入力された(π/4)シフ
トQPSK変調波は、周波数変換器11および周波数変
換器12に入力される。ここで、局部発振器14から供
給される局部発振信号は、π/2位相差分波器13によ
り、π/2の位相差をもってそれぞれ周波数変換器11
及び周波数変換器12に入力され、入力変調波をベース
バンドに周波数変換、すなわち直交復調される。周波数
変換されたベースバンド信号は受信波形整形用低域通過
フィルタ15,16に入力され、波形整形がなされる。
ベースバンドに周波数変換され波形整形がなされた後、
周波数変換器17,18、π/2位相差分波器19及び
加算器21より構成される、いわゆる直交変調器によっ
て、再び中間周波数に変換される。すなわち、周波数が
任意の局部発振器20から供給される局部発振周波数
は、π/2位相差分波器20により、π/2の位相差を
もってそれぞれ周波数変換器17及び周波数変換器18
に入力され、低域通過フィルタ15,16から出力され
るベースバンド信号を中間周波数に周波数変換する。さ
らに、周波数変換された信号は加算器21によって再合
成される。ここで、この中間周波数に変換された(π/
4)シフトQPSK信号の中心周波数は、局部発振器2
0の出力周波数に等しい。さて、局部発振器20の出力
信号は、位相信号発生回路40に入力される。位相信号
発生回路40は、局部発振器20の出力信号の位相に比
例した振幅をもつ、のこぎり波状の位相信号42を発生
する。一方、直交変調器出力の中間周波数信号31は、
サンプリング信号発生回路30に入力される。サンプリ
ング信号発生回路30は、入力された中間周波数信号3
1の1周期に同期したサンプリングパルス32を発生す
る。サンプリング/ホールド回路50はサンプリングパ
ルス32が入力される毎に、位相信号42をサンプリン
グし、次のサンプリングパルスが来るまでの間、ホール
ドする。その後、サンプル/ホールドされた信号62
と、遅延回路61で1データシンボルだけ遅延された信
号との差が、減算器60から出力される。減算器60の
出力信号は、多値判定回路70においてレベル判定され
る。この判定結果が、伝送されたデータを示す検波出力
となる。
【0019】次に、本実施例の遅延検波原理について述
べる。
【0020】図2は(π/4)シフトQPSK変調波の
コンスタレーション図である。図2において、搬送波の
位相は○印で示した点のいずれかと、×印で示した点の
いずれかを交互にとる。○印及び×印の4つの位相のう
ちどれが選択されるかは、送信される4値の送信信号に
よって決まる。このとき、相続くシンボル時刻における
位相変化は±(π/4)あるいは±(3/4)πのうち
いずれかであり、遅延検波とは、この位相量の変化量を
検出することである。
【0021】位相変調波So(t)は、一般に次の
(1)式のように表される。
【0022】 So(t)=A(t)cos(ωc ・t+φ(t)) (1) ここで、A(t)は振幅であり、A(t)は負ではな
い。ωc は変調波の中心角周波数、φ(t)は変調入力
信号によって決まる位相である。
【0023】図1の低域通過フィルタ15,16の出力
信号は、一般的にそれぞれ次の(2)式、(3)式のよ
うに表すことができる。なお、図1の低域通過フィルタ
15から出力される信号をI信号、低域通過フィルタ1
6から出力される信号をI信号に直交するQ信号とす
る。
【0024】 I(t)=A(t)Bcos(φ(t)+Δθ(t)) (2) Q(t)=A(t)Bsin(φ(t)+Δθ(t)) (3) ここで、Bは定数であり、Δθ(t)は変調波の中心周
波数と局部発振器14の局部発振周波数がずれることに
よって、ゆっくり変化する位相項である。
【0025】いま、局部発振器20の出力信号をsin
(ω・t)、π/2位相差分波器19から出力され、周
波数変換器17,18に入力される局部発振信号をそれ
ぞれsin(ω・t+α)、cos(ω・t+α)とす
ると、加算器21の出力信号S(t)は次の(4)式の
ようになる。但し、振幅係数は省略する。
【0026】 S(t)=sin(ω・t+α)・cos(φ(t)+Δθ(t)) + cos(ω・t+α)・sin(φ(t)+Δθ(t)) =sin(ω・t+φ(t)+α+Δθ(t)) (4) 一方、位相信号発生回路40は、局部発振器20の出力
sin(ω・t)からその1周期の間の位相に比例した
振幅をもつ、位相信号P(t)を発生する。すなわち、
位相信号P(t)は、次の(5)式のように表せる。
【0027】 P(t)=Kωt (5) 但し、Kは定数であり、P(t)は、nを整数としたと
き、ωt=2πnとなった瞬間に0にリセットされる、
のこぎり波状の信号とする。
【0028】ここで、S(t)の動きを図3の複素振幅
平面上で説明する。図3は、加算器21の出力信号S
(t)の動きを示す複素振幅平面図である。ωt=2π
nとなった瞬間のS(t)はI軸を基準にφ(t)+α
+Δθ(t)回転したところにある(3−a)。なお、
S(t)は、この位相点のQ軸上への投影である。tの
増加につれてS(t)の位相はωの角速度で複素振幅平
面上を原点を中心に回転し、S(t)が負から正に変わ
るゼロクロス点までの位相変化量は2π−(φ(t)+
α+Δθ(t))で表される。
【0029】一方、P(t)は、ωt=2πnとなった
とき、0であり、これを起点としてωtに比例して増加
しているから、前記S(t)の負から正へのゼロクロス
の瞬間にP(t)をサンプルした値、Pso(t)は、次
の(6)式のようになる。
【0030】 Pso(t)=K・(2π−(φ(t)+α+Δθ(t))) (6) これは、ωt=2πnのときのS(t)の位相を間接的
に表現している。Pso(t)の値を次のS(t)の負か
ら正へのゼロクロスまでホールドし、さらにサンプルと
ホールドを繰り返す。このときの値をPsh(t)とする
と、Psh(t)は、次の(7)式のようになる。
【0031】 Psh(t)=K・(2π−(φ(t)+α+Δθ(t))) (7) そこで、Psh(t)とPsh(t)を遅延回路を通して1
データシンボル間隔Tだけ遅延させたPsh(t−T)と
の差をとると、次の(8)のようになる。
【0032】 Psh(t)−Psh(t−T) =−K(φ(t)−φ(t−T)+(Δθ(t)−Δθ(t−T))) (8) ここで、入力端子10に入力された変調周波数と局部発
振器14の発振周波数がほぼ等しいとき、(Δθ(t)
−Δθ(t−T))は、ほぼ無視できる。
【0033】このとき、 Psh(t)−Psh(t−T) −K(φ(t)−φ(t−T)) (9) となり、シンボル間隔における位相の変化量を検出でき
る。
【0034】次に、具体的検出動作について述べる。
【0035】図4は、複素振幅平面における一連のデー
タシンボル例の位相関係を示した図である。図4の複素
振幅平面上に表現した数字は、ある一連のランダムなデ
ータシンボル例に対応する位相点の順番を示している。
但し、図4は、位相のみに注目し、振幅は便宜的にずら
して表現している。
【0036】図5は図4に示したデータシンボル例のシ
ンボル間、シンボル間の本来の変調時位相差と、計測位
相変化量Psh(t)−Psh(t−T)の値の関係を示し
た図である。例えば、第1と第2のシンボルの変調時位
相差は−(3/4)πであり、本実施例による遅延検波
の位相変化量Psh(t)−Psh(t−T)は、−(5/
4)πKとなる。
【0037】ここで、図6は前記計測位相変化量Psh
(t)−Psh(t−T)と変調時位相差との判定基準を
示した図である。図6の8値判定基準に従えば、逆に、
計測位相変化量から、本来の変調時位相差を検出するこ
とができる。
【0038】次に、細部の回路構成について述べる。
【0039】図7は、サンプリング信号発生回路30の
詳細構成ブロック図である。図1の加算器21から出力
された信号31は、サンプリング信号発生回路30の増
幅回路30−1で所定のレベルまで増幅される。増幅さ
れた入力信号は、入力の立ち上がりに同期して短いパル
スを発生するワンショットマルチバイブレータ30−2
に入力され、その出力がサンプリングパルス32とな
る。このときのサンプリング信号発生回路の入出力信号
の波形を図8に示す。図8の(a)は入力信号であり、
(b)は出力信号すなわち、サンプリングパルス32の
波形である。
【0040】図9は、図1における位相信号発生回路4
0の詳細構成ブロック図である。図1の局部発振器20
が供給する局部発振信号41は位相信号発生回路40の
増幅回路40−1、ワンショットマルチバイブレータ4
0−2により入力の立ち上がりに同期して短いパルスを
発生する。この生成されたパルスは、2つに分岐され、
一方は、インバータ40−3で反転され、アナログスイ
ッチ40−5の制御入力に入力され、他方は、そのまま
アナログスイッチ40−6の制御入力に入力される。ア
ナログスイッチ40−5,40−6は、制御入力に’
H’レベルが入力されたとき、導通状態となり、’L’
レベルが入力されたとき、断の状態になるものである。
アナログスイッチ40−5が導通状態の間、定電流源4
0−4からコンデンサ40−7に充電される。コンデン
サ40−7の充電電圧Vcは、定電流源40−4の出力
電流をI、コンデンサ40−7の容量をCとすれば、V
c=(I/C)tとなり、時間tに比例する。また、ア
ナログスイッチ40−6によって入力信号の1周期毎に
放電されるので、充電電圧Vcは、入力信号の1周期に
おける位相を表していることになる。この充電電圧Vc
は、オペアンプ40−8により増幅され、位相信号42
として出力される。このときの入出力信号及びアナログ
スイッチの出力信号の波形を図10に示している。図1
0において、(a)は入力信号、(b)はアナログスイ
ッチ40−5の出力信号、(c)はアナログスイッチ4
0−6の出力信号、(d)は出力信号である位相信号を
示している。これにより、図1の局部発振器20の出力
信号の位相に比例した振幅をもつ位相信号を発生してい
ることがわかる。
【0041】このように、サンプリング信号発生回路3
0および位相信号発生回路40は構成され、集積回路化
が容易に実現できる。さらに、サンプル/ホールド回路
50、遅延回路61、減算器60、多値判定回路70も
同様に集積回路化が実現可能である。付言すれば、サン
プル/ホールド回路、遅延回路の実現は、スイッチト・
キャパシタ回路の構成により容易となり、特にMOSプ
ロセスが好適である。なお、本実施例において、位相信
号42をサンプルするタイミングを加算器21の出力信
号31の負から正のゼロクロス時としたが、このサンプ
ルタイミングは、負から正に限定されるものではない。
例えば、正から負へのゼロクロスでもよい。また、加算
器21を減算器に変えてもよい。
【0042】さらに、集積回路化が容易なため、サンプ
リング信号発生回路、サンプル/ホールド回路、遅延回
路、減算器を別に構成し、上述した実施例の構成によっ
て得られる出力情報と前記別構成による出力情報を並列
的に利用することにより、検波の信頼性を向上させるこ
とができる。
【0043】また、本実施例はアナログ信号処理を前提
として説明したが、本実施例をディジタル的な信号処理
で行ってもよい。
【0044】なお、本実施例では(π/4)シフトQP
SK信号の遅延検波について説明したが、一般に位相変
調された信号であれば、多値判定回路を変更することに
より、同様に検波することができる。
【0045】
【発明の効果】上述したように、本発明は、先行位相に
対する相対位相差を情報とする多値の送信信号で位相変
調された入力ディジタル位相変調波を復調する遅延検波
回路において、前記位相変調された入力ディジタル位相
変調波を当該入力変調波の中心周波数にほぼ等しい局部
発振周波数により直交復調して当該入力変調信号をベー
スバンド信号に変換し、波形整形を行うことにしている
ので、スイッチト・キャパシタフィルタやジャイレータ
フィルタ等のIC化フィルタにより、正確な受信波形整
形フィルタを構成することができ、中間周波数帯での波
形整形フィルタを使用した場合のようなフィルタ特性の
不完全性に起因するビット誤り率の劣化を防ぐことがで
きる利点を有する。
【0046】また、前記ベースバンド信号を任意の局部
発振周波数を供給する局部発振波により、中間周波数帯
に周波数変換した後、局部発振信号の位相に比例した振
幅信号を、前記周波数変換した信号の1周期に同期して
発生するサンプリング信号によってサンプル・ホールド
された信号と、1データシンボル遅延した前記サンプル
・ホールドされた信号との差を位相差情報として多値検
出する、直交復調後の信号処理において、周波数変換
器、すなわち乗算器を2個しか使用していないので、乗
算器相互の特性のバラツキによるビット誤り率の劣化を
最小限にすることができる利点を有している。
【0047】また、前記信号処理は、ディジタル的な処
理を行わなくてもよいので、A/D変換器、ディジタル
乗算器、D/A変換器が不要となり、低消費電力化が図
れる利点を有し、特に低消費電力が要求される移動通信
方式に最適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による遅延検波回路の一実施例を示す構
成ブロック図。
【図2】(π/4)シフトQPSK変調波のコンスタレ
ーション図。
【図3】加算器11の出力信号S(t)の動きを示す複
素振幅平面図。
【図4】一連のデータシンボル例の位相関係を示した
図。
【図5】前記データシンボル例のシンボル間、変調時位
相差及び計測位相変化量Psh(t)−Psh(t−T)の
関係を示す図。
【図6】前記計測位相変化量Psh(t)−Psh(t−
T)と変調時位相差との判定基準を示す図。
【図7】図1におけるサンプリング信号発生回路30の
詳細構成ブロック図。
【図8】前記サンプリング信号発生回路の入力信号と出
力信号の波形を示す図。
【図9】図1における位相信号発生回路40の詳細構成
ブロック図。
【図10】前記位相信号発生回路の入出力信号及びアナ
ログスイッチの出力信号の波形を示す図。
【図11】従来の(π/4)シフトQPSK変調波に対
する遅延検波回路の構成ブロック図。
【図12】前記遅延検波回路の低域通過フィルタ後をデ
ィジタル信号処理した従来の構成ブロック図。
【図13】従来のディジタル信号処理による遅延検波回
路の構成ブロック図。
【符号の説明】
10 入力端子 11,12,17,18 周波数変換器 13,19 π/2位相差分波器 14,20 局部発振器 15,16 低域通過フィルタ 21 加算器 30 サンプリング信号発生回路 30−1 増幅回路 30−2 ワンショットマルチバイブレータ 31 加算器21の出力信号 32 サンプリング信号発生回路30の出力信号 40 位相信号発生回路 40−1 増幅回路 40−2 ワンショットマルチバイブレータ 40−3 インバータ 40−4 定電流源 40−5,40−6 アナログスイッチ 40−7 コンデンサ 40−8 オペアンプ 41 局部発振器20の出力信号 42 位相信号発生回路40の出力信号 50 サンプル/ホールド回路 60 減算器 61 遅延回路 62 サンプル/ホールド回路の出力信号 70 多値判定回路 100,200,300 入力端子 111,112,211,212 ミキサ 113,213 π/2位相差分波器 114,214 局部発振器 115,116,215,216,226,227 低
域通過フィルタ 120,121 遅延回路 122,123,124,125 乗算器 126 加算器 127 減算器 128,129 極性判定回路 221,222 A/D変換器 223 ディジタル信号処理回路 224,225 D/A変換器 228 複号器 301 IFフィルタ 302 LOGアンプ 303 ゼロクロス識別器 304 位相同期ループ回路(PLL) 305 サンプラ 306 クロック発生器 307 カウンタ 308 ラッチ 309 デコーダ 310 データ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先行位相に対する相対位相差を情報とする
    多値の送信信号で位相変調された入力ディジタル位相変
    調波を復調する遅延検波回路において、 前記位相変調された入力ディジタル位相変調波を当該入
    力変調波の中心周波数にほぼ等しい局部発振周波数によ
    り直交復調して当該入力変調信号をベースバンド信号に
    変換する周波数変換手段と、 前記周波数変換されたベースバンド信号を波形整形する
    波形整形手段と、 前記波形整形されたベースバンド信号を任意の局部発振
    信号により直交変調して中間周波数帯に周波数変換する
    周波数変換手段と、 前記周波数変換された直交成分を合成する合成手段と、 前記局部発振信号の位相に比例した振幅信号を、前記周
    波数変換した信号に同期して発生するサンプリング信号
    によってサンプル・ホールドする信号処理手段と、 前記サンプル・ホールドされた信号と1データシンボル
    遅延した前記サンプル・ホールドされた信号との差を位
    相差情報として多値検出する多値検出手段とを具備する
    ことを特徴とする遅延検波回路。
JP3256780A 1991-10-03 1991-10-03 遅延検波回路 Pending JPH05103027A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5712879A (en) * 1994-07-27 1998-01-27 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd Differential detecting device
JP2008236143A (ja) * 2007-03-19 2008-10-02 Kenwood Corp 受信装置、制御方法及びプログラム

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