JPH051029U - 多板摩擦クラツチ機構 - Google Patents

多板摩擦クラツチ機構

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Publication number
JPH051029U
JPH051029U JP4862291U JP4862291U JPH051029U JP H051029 U JPH051029 U JP H051029U JP 4862291 U JP4862291 U JP 4862291U JP 4862291 U JP4862291 U JP 4862291U JP H051029 U JPH051029 U JP H051029U
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JP
Japan
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plate
intermediate plate
clutch mechanism
groove
friction clutch
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Pending
Application number
JP4862291U
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English (en)
Inventor
泰三 中村
Original Assignee
栃木富士産業株式会社
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】多板摩擦クラッチ装置のクラッチ板間に発生す
る熱を吸収するために配設された中間プレートに、熱が
こもることを防止して、クラッチ板に焼き付き、かじり
並びに炭化が生ずることを確実に防止する。 【構成】多板摩擦クラッチ機構40は、クラッチ板とし
て配設されたアウタープレート42とインナープレート
44との配列方向略中間位置に中間プレート46を配設
している。中間プレート46には、外形側端面46bと
内径側端面46cを連通する貫通溝部46dと、この貫
通溝部46dと連通するとともに軸方向に延長する貫通
孔46eとが穿設されている。中間プレート46の内径
側は、肉薄に形成された段部46fとされていてクラッ
チ板と非接触状態とされている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、多板摩擦クラッチ機構に関し、特に、クラッチ板の焼き付き、かじ り並びに炭化を防止し、耐久性の向上を図るとともに良好な作動性を確保した多 板摩擦クラッチ機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の多板摩擦クラッチ機構として、例えば、実開平1−166157号公報 に開示された多板摩擦クラッチ機構がある。
【0003】 図6は上記実開平1−166157号公報に開示された多板摩擦クラッチ機構 を示し、この多板摩擦クラッチ機構は差動制限装置に用いられていて、左右の車 軸の差動回転を制限するものである。多板摩擦クラッチ機構100は、ディファ レンシャルケース102に外径側のラグ部を係合させたアウタープレート104 と、キャリア106に内径側のラグ部を係合させたインナープレート108とを 、クラッチ板として軸方向に複数枚配設している。これらのアウタープレート1 04とインナープレート108とを、押圧プレート110を介して作用する皿ば ね112の付勢力により圧接させて、常時一定の差動制限トルクが得られるよう にしている。さらに、この多板摩擦クラッチ機構100は、アウタープレート1 04とインナープレート108との配列方向中間部位に位置された厚肉の中間プ レート114を備えている。
【0004】 以上の構成において、中間プレート114により、熱がたまりやすい多板摩擦 クラッチ機構100の中間部位のヒートマスを大きくし、摩擦熱を中間プレート 114に吸収させて、多板摩擦クラッチ機構100の過熱によるクラッチ板の焼 き付きかじり並びに炭化を防止するものである。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】 従来の多板摩擦クラッチ機構にあっては、クラッチ板たるアウタープレートと インナープレートとの摺動によって発生される摩擦熱を、中間プレートに吸収さ せていたため、中間プレートおよびその近傍に熱がこもり、潤滑油切れをおこす という問題点があった。
【0006】 本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり 、その目的とするところは、中間プレートに熱がこもることを防止して、クラッ チ板に焼き付き、かじり並びに炭化が発生することを確実に防ぎ、耐久性を向上 させた多板摩擦クラッチ機構を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案における多板摩擦クラッチ機構は、クラッ チ板たるアウタープレートとインナープレートとの配列方向略中間位置に配設さ れる中間プレートに、外径側端面と内径側端面を連通する溝部を形成してなるも のである。
【0008】
【作用】
中間プレートには溝部が形成されているため、直接に潤滑油あるいは空気にさ らされる表面積が増大して放熱効率が向上するとともに、この径方向に延長する 溝部を介して中間プレートの径方向に放熱が促進されるため、中間プレートに熱 がこもることが防止される。
【0009】
【実施例】
以下図面に基づいて本考案による多板摩擦クラッチ機構を詳細に説明する。
【0010】 図1は、本考案による多板摩擦クラッチ機構の第一の実施例を、差動制限装置 内に組み付けた状態を示す断面構成説明図であるが、この差動制限装置10は、 遊星ギア差動機構12を差動手段として用いており、ディスク状のディファレン シャルケース蓋部14とカップ状のディファレンシャルケース筒部16とを、ビ ス18により結合したディファレンシャルケース20を有している。ディファレ ンシャルケース蓋部14の外側端部に位置するハブ14aおよびディファレンシ ャルケース筒部16の外側端部に位置するハブ部16aには、左側車軸22と右 側車軸24が、それぞれ挿通されている。
【0011】 左側車軸22には、サンギア26がスプライン結合されており、その一方で、 右側車軸24には、プラネタリーキャリア28がスプライン結合されている。ま たプラネタリーキャリア28とプラネタリーキャリア30との間に支持された外 径側軸32と内径側軸34にはそれぞれ、ディファレンシャルケース筒部16の 外径側内壁面16bに形成されたギア部16cと噛み合うギア部36aを有する 第一遊星ギア36と、サンギア26のギア部26aと噛み合うギア部38aを有 する第二遊星ギア38とが回転自在に支持されている。これら第一遊星ギア36 と第二遊星ギア38とは互いに噛み合うようになされていて、遊星ギアタイプの 差動手段を構成している。
【0012】 ディファレンシャルケース20内には、左側車軸22と右側車軸24との間の 差動回転を制限するために多板摩擦クラッチ機構40が配設されている。多板摩 擦クラッチ機構40のクラッチ板として、プラネタリーキャリア30とサンギア 26には、それぞれアウタープレート42とインナープレート44とが交互に配 設されている。キャリア30とアウタープレート42との結合関係は、アウター プレート42のラグ部42aをキャリア30の溝部30aに嵌入して回り止めし 、またサンギア26とインナープレート44との結合関係は、インナープレート 44のラグ部44aをサンギア26のギア部26aに嵌入して回り止めされてい る。アウタープレート42とインナープレート44との配列方向中間部位には、 中間プレート46が配設されている。図2には、中間プレート46の斜視図が示 されており、この中間プレート46は、外径側にラグ部46aを突設させていて 、このラグ部46aをキャリア30の溝部30aに嵌入して回り止めされている 。中間プレート46には、外径側端面46bと内径側端面46cを連通する溝部 たる複数の貫通溝部46dが形成されている。さらに、貫通溝部46dと連通す るとともに、軸方向に延長する貫通孔46eが穿設されている。中間プレート4 6の内径側は、肉薄に形成された段部46fとされていて、クラッチ板と非接触 状態とされている。さらに貫通溝部46dと連通するように、ディファレンシャ ルケース20のディファレンシャルケース蓋部14とディファレンシャルケース 筒部16には、ディファレンシャルケース20の外部と内部とを連通する貫通孔 48が穿設されている。
【0013】 さらに差動制限装置10には、パイロットクラッチ装置50が配設されており 、このパイロットクラッチ装置50は、電磁石52と、キャリア28上に配置さ れたカムリング54と、カムリング54の溝状カム部54aとキャリア28の壁 面に形成された溝状カム部28aとの間に配置されたボール56と、ディファレ ンシャルケース筒部16の外径側内壁面16bの溝部16d内にラグ部を嵌入さ せて回り止めされたアウタープレート58およびカムリング54の外径側溝部5 6bにラグ部を嵌入させて回り止めされたインナープレート60とよりなる多板 クラッチ機構とを有している。このパイロットクラッチ装置50は、電磁石52 の作動により、アウタープレート58とインナープレート60とが圧接されて、 カムリング54の回転が抑止され、キャリア28との間で相対回転が生ずるよう に作動する。この相対回転により、溝状カム部54aと溝状カム部28aとの間 にボール56を介してスラスト力が発生しキャリア28を押圧する。このキャリ ア28の押圧により、キャリア28と一体のキャリア30が押圧されて、多板ク ラッチ機構40のクラッチ板たるアウタープレート42とインナープレート44 とを圧接して、左側車軸22と右側車軸24との間の差動回転を制限するもので ある。
【0014】 このように、本実施例の説明のために用いられた差動制限装置においては、多 板摩擦クラッチ機構40とパイロットクラッチ装置50とによって、左側車軸2 2と右側車軸24との間の差動回転を制限する手段が構成されている。
【0015】 以上の構成において、多板クラッチ摩擦機構40のアウタープレート42とイ ンナープレート44とが圧接された際に発生される摩擦熱は、中間プレート46 に吸収される。中間プレート46には貫通溝部46d形成がされているため、貫 通溝部46d内に潤滑油あるいは空気が流入し、中間プレート46に吸収された 熱が、貫通溝部46dを介して潤滑油や空気に放熱される。ディファレンシャル ケース20には、中間プレート46の貫通溝部46dと連通する貫通孔48が形 成されているため、ディファレンシャルケース20外部に向かう径方向への放熱 がなお一層促進される。また、貫通溝部46dと連通する貫通孔46eにも潤滑 油あるいは空気が流入するとともに、クラッチ板と非接触状態とされた段部46 fも潤滑油あるいは空気に直接さらされるため、放熱効果が高まり、中間プレー ト46内に熱がこもることを確実に防止する。
【0016】 図3は、本考案による多板摩擦クラッチ機構40の第二の実施例を示している 。この第二の実施例は、中間プレートの構成のみ第一の実施例と異なり、他の構 成は同一であるため、同一の符号によって示すことにより、詳細な説明は省略す る。
【0017】 中間プレート70は、インナープレート44の間に配置されていて、アルミニウ ムなどの熱伝導率が高く、放熱効果の優れた材料で構成されている。図4は、中 間プレート70の斜視図を示し、この中間プレート70は、内径側にラグ部70 aを突設させていて、このラグ部70aをサンギア26のギア部26aに嵌入し て回り止めされている。中間プレート70には、外径側端面70bと内径側端面 70cを連通する溝部たる複数の貫通溝部70dが形成されている。この中間プ レート70にあっても、貫通溝部70d内に潤滑油あるいは空気が流入するため 、中間プレート70に吸収された熱が、効率よく潤滑油あるいは空気に放熱され ることになる。
【0018】 図5は、中間プレートの他の変形例を示し、この中間プレート80は、キャリ ア30の溝部30aと係合するラグ部80aを外径側に突設するとともに、外径 側端面80bから内径側端面80cに渡る溝部80dを表面に形成している。こ の中間プレート80にあっては、溝部80dがクラッチ板と接触することがない ので、溝部80dは直接に潤滑油あるいは空気にさらされることになるとともに 、潤滑油あるいは空気との接触面積が増大する。このため、中間プレート80内 にこもった熱が、効率よく潤滑油あるいは空気に放熱される。しかも、中間プレ ート80の表面のみを加工すればよいため、製造も簡易であり、コスト増となる ことがない。
【0019】
【考案の効果】
本考案は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような 効果を奏する。
【0020】 中間プレートに溝部を形成したため、中間プレートに吸収された熱を、効率よ く潤滑油あるいは空気に放熱することができる。
【0021】 中間プレートに熱がこもらないため、クラッチ板の焼き付き、かじり並びに炭 化が確実に防止され、耐久性が格段に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による多板クラッチ機構の第一の実施例
を示す断面構成説明図である。
【図2】第一の実施例の中間プレートの斜視図である。
【図3】本発明による多板クラッチ機構の第二の実施例
を示す断面構成説明図である。
【図4】第二の実施例の中間プレートの斜視図である。
【図5】中間プレートの変形例を示す斜視図である。
【図6】従来の多板クラッチ機構の構成を示す、図1に
対応する、断面構成説明図である。
【符号の説明】
10 差動制限装置 12 遊星ギア差動機構 14 ディファレンシャルケース蓋部 14a ハブ 16 ディファレンシャルケース筒部 16a ハブ 16b 外径側内壁面 16c ギア部 16d 溝部 18 ビス 20 ディファレンシャルケース 22 左側車軸 24 右側車軸 26 サンギア 26a ギア部 28 プラネタリーキャリア 28a 溝状カム部 30 プラネタリーキャリア 30a 溝部 32 外形側軸 34 内径側軸 36 第一遊星ギア 36a ギア部 38 第二遊星ギア 38a ギア部 40 多板摩擦クラッチ機構 42 アウタープレート 42a ラグ部 44 インナープレート 44a ラグ部 46 中間プレート 46a ラグ部 46b 外径側端面 46c 内径側端面 46d 貫通溝部 46e 貫通孔 46f 段部 48 貫通孔 50 パイロットクラッチ装置 52 電磁石 54 カムリング 54a 溝状カム部 56 ボール 58 アウタープレート 60 インナープレート 70 中間プレート 70a ラグ部 70b 外径側端面 70c 内径側端面 70d 貫通溝部 80 中間プレート 80a ラグ部 80b 外径側端面 80c 内径側端面 80d 溝部

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の回転可能部材に係合された第一の
    クラッチ板と他方の回転可能部材に係合された第二のク
    ラッチ板とを交互に配設するとともに、前記第一のクラ
    ッチ板と前記第二のクラッチ板との配列方向略中間部位
    に配設された中間プレートを有する多板摩擦クラッチ機
    構において、前記中間プレートは、外径側端面と内径側
    端面とを連通する溝部を形成されたことを特徴とする多
    板摩擦クラッチ機構。
  2. 【請求項2】 前記溝部は、前記中間プレート内を貫通
    する貫通溝部とされた請求項1記載の多板摩擦クラッチ
    機構。
  3. 【請求項3】 前記溝部は、前記中間プレートの表面に
    形成された請求項1記載の多板摩擦クラッチ機構。
JP4862291U 1991-06-26 1991-06-26 多板摩擦クラツチ機構 Pending JPH051029U (ja)

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JP4862291U Pending JPH051029U (ja) 1991-06-26 1991-06-26 多板摩擦クラツチ機構

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3041969U (ja) * 1997-03-31 1997-10-03 船井電機株式会社 電子機器用ドア開閉装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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