JPH0510287U - オーデイオカセツト用縦型収納ケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 上ケース１３に収納されたカセットａの露出
部ｄより外方へ出たカセットテープを下ケース２０の側
板部２１で引掛けることなく安全に下ケース２０に嵌め
込む。 【構成】 上ケース１３のカセットヘッド部ｂ対応側の
側部全体または一部にテープ保護部１７を形成する。 【効果】 上下ケース１３，２０の嵌め込み時に風圧等
で緩んでカセット露出部ｄより外方へ出たカセットテー
プを下ケース２０の側板部２１に引掛けてテープを損傷
したり切断することから防ぐことができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はオーディオカセット用縦型収納ケースに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のこの種のカセットケースはヒンジ軸を介して上下ケースを長手方向に連 結した横型のものが殆どであったが、近時縦型のカセットケースが知られている 。この縦型カセットケースは図５で示すように、カセット上ケース１と下ケース ２とからなり、上ケース１は、全体が矩形状に形成されており、下板部３の両側 部に下板部３の横幅よりも縦長の側板部４，４が設けられている。この側板部４ ，４は基端側に膨出部４Ａが形成され、この膨出部４Ａより先端側に向けて低い 突条部４Ｂが形成されている。側板部４，４の上に下板部３より奥行方向の寸法 が大きい上板部５が設けられ、これら下板部３，側板部４，４および上板部５か らなる空間の前側が前板部６よって覆われた構成になっている。前記側板部４， ４には、カセット下ケース２の側板部８，８の基端側に突設した突起７，７が回 転自在に嵌合する孔９，９が形成されており、側板部４，４によって上ケース１ が外側より支持されるようになっている。１０は上ケース１の上板部５の一側裏 面に形成されるカセットａのヘッド部ｂを嵌合するための段部であり、この段部 １０は上板部５を肉薄に形成され、この段部１０と対応する下ケース２の下板部 １１の部位にもカセットａの他側ヘッド部Ｃの嵌合する段部１２も肉薄に形成さ れている。１２はカセット傾き防止用突片である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、前記上ケース１の両側板部４，４のうちカセットａのヘッド部ｂ側 の側板部４が全く設けられていないもので図５のようにわずかに突出形成され、 カセットａのヘッド部ｂの開口部Ｃよりテープｄが露出したままになっている。 このため、カセットａを上ケース１に収納し突起７，７を軸に回転して下ケース ２内に嵌め込もうとする際に、上ケース１の風圧により前記ヘッド部ｂの開口部 Ｃに露出しているテープｄが外方へ引き出されながらも上ケース１より何ら保護 されないまま、下ケース２の側板部８に引掛けられて、テープｄの損傷又は切断 を招くことがある。とくに、上ケース１にカセットａのテープｄが緩んだまま収 納された状態で、しかも、急いで上ケース１を回転して下ケース２に収納しよう とすると、テープｄの損傷又は切断の可能性が顕著になる。

【０００４】 本考案は、このような課題を解決し、上ケース１に収納されたカセットテープ を損傷又は切断することなく下ケースに嵌め込むことができるオーディオカセッ ト用縦型収納ケースを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成するために本考案のオーディオカセット用縦型収納ケースは上 ケース１３のカセットヘッド部ｂ対応側の側部にテープ保護部１７を形成したも のである。

【０００６】 また、本考案のオーディオカセット用縦型収納ケースは収納されるカセットａ のテープ露出部ｄの全部又は一部に対応する上ケース１３の側部にカセットａの ヘッド部ｂの厚さ以上の高さのテープの保護部１７を形成したものである。

【０００７】

【作用】

カセットを収納した上ケースを回転して下ケースに嵌め込むとき、カセットの テープ露出部は上ケースの側部に形成されたテープ規制部により規制され下ケー スの側板部にテープが引掛けられて損傷や切断されることはない。

【０００８】

【実施例】

図１及び図２は本考案の第１実施例を示し、１３は上ケースであり、この上ケ ース１３は、全体が矩形状に形成され、下板部１４の両側部に下板部１４の横幅 よりも縦長の側板部１５，１５Ａが設けられている。この側板部１５，１５Ａに は基端側に膨出部１６，１６Ａが形成され、カセットヘッド部ｂ対応側の膨出部 １６より先端側に向けて全体に前記カセットａのヘッド部ｂの厚さ以上の高さを 有するテープ保護部１７を形成する。前記側板部１５，１５Ａの上には下板部１ ４より奥行方向の寸法が大きい上板部１８が設けられ、これら下板部１４、側板 部１５，１５Ａおよび上板部１８からなる空間の前側が前板部１９によって覆わ れている。前記側板部１５，１５Ａにはカセット下ケース２０の側板部２１，２ １の基端側に突設した突起２２，２２が回転自在に嵌合する孔２３，２３が形成 されており、側板部２１，２１によって上ケース１３が外側より支持されるよう になっている。２４は上ケース１３の一側裏面に形成されるカセットａのヘッド 部ｂを嵌合するための段部であり、この段部２４は上板部１８を肉薄に成形され 、この段部２４と対応する下ケース２０の下板部２５の対応部位にカセットａの 他側ヘッド部ｃの嵌合する段部２６がリブ２７により形成されているので上ケー ス１に対応して収納されるカセットａのヘッド部ｂ，ｃの向きは位置規制され、 テープが露出するヘッド部ｂ，ｃが必ず上ケース１の一方の側板部８に形成した テープ保護部１７側に対応してセットされるようになっている。２８はカセット 傾き防止用突片である。第１実施例ではこのように構成されるのでカセットａを 上ケース１３に収納し、突起２２を軸に回転して下ケース２０に嵌め込もうとす るときカセットａの露出部ｄよりテープが緩んで飛び出してもテープ保護部１７ により規制され、下ケース２０の側板部２１にテープが引掛けられて損傷又は切 断されることはない。

【０００９】 図３は、本考案の第２実施例を示し、前記テープ保護部１７がカセットａのテ ープ露出部ｄに対応する部位のみすべてに形成されている。その他の構成は第１ 実施例の説明及び図１と同一であるので説明を省略する。この例においてもテー プを保護することができる。

【００１０】 図４は、本考案の第３実施例を示し、前記テープ保護部１７がカセットａのテ ープ露出部ｄの全てに形成されないで露出面の大きな部位のテープ露出部ｄのみ に形成されている。この例の他の構成は前記第１実施例及び図１に示したものと 同じであるのでその説明を省略する。この例によってもテープは上ケース１３と 下ケース２０の嵌め込み時に損傷されることなく安全に収納される。

【００１１】 本考案は前記した実施例に限定されることなく種々の変形が可能である。例え ばテープ保護部１７の形状は図面のものに限らずカセットテープ露出開口部の３ 分の２以上の高さでもよく、また部分形成の場合、保護部のない位置には側板を 全く形成しなくてもよい。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は、上ケースのカセットヘッド部対応側の側板部に前記カセットヘッド 部対応側の側部にテープ保護部を形成したので、上ケースに収納されたカセット テープが緩んで露出部より飛び出したままでもテープ保護部によりテープが隠蔽 されるので上ケースが下ケースに嵌め込まれるとき、下ケースの側板部に引掛け られてテープの損傷、切断をすることがない。また、テープが上ケースに収納さ れるとき緩んでいなくとも下ケースに急いで嵌め込むときに生ずる風圧に誘引さ れて緩んで露出面より外方へ飛び出た場合でもテープ保護部によりテープが保護 され下ケースの側板部に引掛けられることはない。

【００１３】 また、本考案は前記テープ保護部をテープ露出部の全部又は一部のみ形成する ので全体に形成した場合と同等の効果が期待できるとともに、カセットケース全 体の軽量化、原材料のコスト減を図ることもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例を示す斜視図。

【図２】同上断面図。

【図３】本考案の第２実施例を示す斜視図。

【図４】本考案の第３実施例を示す斜視図。

【図５】従来例を示す斜視図。

【符号の説明】

１３ 上ケース １７ テープ保護部 ａ カセット ｂ カセットのヘッド部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上ケースと下ケースとからなるオーディ
   オカセット用縦型収納ケースにおいて、前記上ケースの
   カセットヘッド部対応側の側部にテープ保護部を形成す
   るように構成したことを特徴とするオーディオカセット
   用縦型収納ケース。
2. 【請求項２】 上ケースと下ケースとからなるオーディ
   オカセット用縦型収納ケースにおいて、収納されるカセ
   ットのテープ露出部の全部又は一部に対応する前記上ケ
   ースの側部にカセットのヘッド部の厚さ以上の高さのテ
   ープ保護部を形成するように構成したことを特徴とする
   オーディオカセット用縦型収納ケース。