JPH051027A - 新規2−又は3−クロロピロール類及びその製造方法 - Google Patents

新規2−又は3−クロロピロール類及びその製造方法

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JPH051027A
JPH051027A JP3193648A JP19364891A JPH051027A JP H051027 A JPH051027 A JP H051027A JP 3193648 A JP3193648 A JP 3193648A JP 19364891 A JP19364891 A JP 19364891A JP H051027 A JPH051027 A JP H051027A
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JP
Japan
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optionally substituted
alkyl group
phenyl
chloropyrrole
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JP3193648A
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English (en)
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Shinzo Toshibe
伸三 利部
Otomi Kawai
乙美 河合
Katsuaki Wada
勝昭 和田
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Bayer CropScience KK
Original Assignee
Nihon Bayer Agrochem KK
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D207/00Heterocyclic compounds containing five-membered rings not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom
    • C07D207/02Heterocyclic compounds containing five-membered rings not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom with only hydrogen or carbon atoms directly attached to the ring nitrogen atom
    • C07D207/30Heterocyclic compounds containing five-membered rings not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom with only hydrogen or carbon atoms directly attached to the ring nitrogen atom having two double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D207/34Heterocyclic compounds containing five-membered rings not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom with only hydrogen or carbon atoms directly attached to the ring nitrogen atom having two double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 新規2−又は3−クロロピロール類、及びそ
の製法を提供する。 【構成】 新規2−又は3−クロロピロール類は、式
(I)で表わされる。 〔R1 は、H、Cl、アルキル基又は(置換)アリール
基を示し、ここで、二ケのR1 のいずれか一方は、Cl
を示し、R2 は、アルキル基又は(置換)アリール基を
示し、R3 は、フェニルにより置換されていてもよい三
級アルキル又は任意に置換されていてもよいフェニルを
示す。〕該式中、3−クロロピロール類は、式(II) 〔R1 ′は、H、アルキル基又は(置換)アリール基を
示し、R2 及びR3 は前記と同じ。〕で表される2,2
−ジクロロシクロプロピルイミン類を、極性溶媒の存在
下、熱転移させることにより得られ、また2−クロロピ
ロール類は、式(II)の化合物を、不活性溶媒及び塩基
の存在下、熱転移させることにより得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規2−又は3−クロ
ロピロール類及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】N−アルキル又はN−アリールにかかわ
らず、シクロプロピルイミンの酸触媒による熱分解によ
って、ジヒドロピロールが与えられ、そして該熱分解反
応が、広くアルカロイドの合成に利用できることが知ら
れている。〔例えば、Tetrahedron Let
t.(テトラヘドロン レター),1987,vol.
28,6597; The Chemistry of
the Cyclopropyl Group(ザ
ケミストリー オブ ザ シクロプロピル グルー
プ),1987年,p375;ibid.,p809;
Chem.Rev.(ケミカル レビュウ),198
9,Vol.89,165〕
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ハロゲン置
換のシクロプロピルイミン類の熱挙動を研究することに
より、新規な有用化合物を見い出すと共に、該化合物の
製造方法を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、下記式
(I)で表される新規2−又は3−クロロピロール類を
見い出した。式
【化6】 式中、R1 は、水素原子、塩素原子、アルキル基又は任
意に置換されていてもよいアリール基を示し、ここで、
二ケのR1 のいずれか一方は、塩素原子を示し、R
2 は、アルキル基又は任意に置換されていてもよいアリ
ール基を示し、そしてR3 は、フェニルにより置換され
ていてもよい三級アルキル基又は任意に置換されていて
もよいフェニルを示す。
【0005】本発明式(I)の化合物は、下記の方法に
より、合成できる。 製法a):式
【化7】 式中、R1 ′は、水素原子、アルキル基又は任意に置換
されていてもよいアリール基を示し、R2 及びR3 は、
前記と同じ、で表される3−クロロピロール類を製造す
るに、
【0006】式
【化8】 式中、R1 ′、R2 及びR3 は、前記と同じ、で表され
る2,2−ジクロロシクロプロピルイミン類を、極性溶
媒の存在下、熱転移させることを特徴とする、上記式
(Ia)の3−クロロピロール類の製造方法。
【0007】製法b):式
【化9】 式中、R1 ′、R2 及びR3 は、前記と同じ、で表され
る2−クロロピロール類を製造するに、前記式(II)の
2,2−ジクロロシクロプロピルイミン類を、不活性溶
媒及び塩基の存在下、熱転移させることを特徴とする、
上記式(Ib)の2−クロロピロール類の製造方法。
【0008】本発明式(I)の化合物に於いて、アルキ
ル基は、好ましくは、C1-6 アルキル基を示し、特には
1-4 アルキル基を示し、任意に置換されていてもよい
アリール基、並びに任意に置換されていてもよいフェニ
ルに於ける任意の置換基は、アルキル基、アルコキシ
基、アルキルチオ基及びハロゲン原子から成る群より選
ばれる同じでも、異なっていてもよい1〜5ヶのものを
示し、そして、これら置換基の例としては、メチル、エ
チル、メトキシ、メチルチオ、塩素原子を示し、またア
リール基はフェニル又はナフチルを示し、そして三級ア
ルキル基は好ましくは、tert−ブチルを示す。
【0009】本発明式(I)の2−又は3−クロロピロ
ール類は、医薬品、農業用薬剤、色素並びに感光用素材
等のための新規中間体(原料)として、期待されるもの
である。式(I)の化合物の製造原料である式(II)の
2,2−ジクロロシクロプロピルイミン類は、J.Or
g.Chem.(ジャーナル オブオーガニック ケミ
ストリー),vol.54,4275(1989)の記
載に従って、式
【化10】 式中、R1 ′、R2 及びR3 は、前記と同じ、で表され
る2,2−ジクロロシクロプロパンカルバルデヒド類
と、式 H2 N−R3 (IV) 式中、R3 は、前記と同じ、とを、反応させることによ
り、得られる。
【0010】上記式(III)の2,2−ジクロロシクロプ
ロパンカルバルデヒド類は、式
【化11】 式中、R1 ′及びR2 は、前記と同じ、で表される2,
2−ジクロロシクロプロパンカルバルデヒドジエチルア
セタール類を、加水分解することにより、得られる。
【0011】上記式(V)の2,2−ジクロロシクロプ
ロパンカルバルデヒドジエチルアセタール類は、式
【化12】 式中、R1 ′及びR2 は、前記と同じ、で表されるアク
リルアルデヒドジエチルアセタール類とクロロホルム
を、相間移動触媒の存在下、アルカリ処理することによ
り、得られる。式(VI)のアクリルアルデヒドジエチル
アセタール類は、Org.Synth.(オーガニック
シンセシス),vol.60,7(1981)の記載
に従って、得られる。
【0012】また、式(III)の2,2−ジクロロシクロ
プロパンカルバルデヒド類は、式
【化13】 式中、R1 ′及びR2 は、前記と同じ、で表される2,
2−ジクロロシクロプロパンカルボニトリル類と、ジイ
ソブチルアルミニウムヒドリドを用いて、還元させるこ
とによっても、得られる。
【0013】上記式(VII)の2,2−ジクロロシクロ
プロパンカルボニトリル類は、式
【化14】 式中、R1 ′及びR2 は、前記と同じ、で表されるアク
リルニトリル類を、クロロホルムの存在の下、相間移動
触媒の共存下で、アルカリ処理することにより、得られ
る。
【0014】本発明の製法a)は、前記の如く、極性溶
媒の存在下、式(II)の化合物を、熱転移させることに
より、式(Ia)の化合物を、好収率に、選択的に、合
成することができる。また、本発明の製法b)は、前記
の如く、不活性溶媒及び塩基の存在下、式(II)の化合
物を熱転移させることにより、式(Ib)の化合物を好
収率に、選択的に、合成することができる。
【0015】製法a)の実施に際しては、適当な希釈剤
として、極性溶媒を挙げることができる。斯かる極性溶
媒の例としては、アセトニトリル、ベンゾニトリル等の
ニトリル類、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムア
ミド、N−メチルピロリドン等のアミド類、スルホラ
ン、ジメチルスルホキシド等のスルホン、スルホキシド
類、酢酸エチル等のエステル類、ピリジン、1,1,
3,3−テトラメチル尿素、1,3−ジメチル−3,
4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン
等をあげることができる。製法a)は、実質的に広い温
度範囲内において実施することができ、一般には、約1
00℃〜300℃の間で実施できる。また、該反応は、
常圧〜100気圧の間で実施することができる。
【0016】製法b)の実施に際しては、適当な希釈剤
として、製法a)で例示した溶媒に加え、アニソール、
ベンゼン、四塩化炭素、クロロホルム、ジエチレングリ
コールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、フェネトール、シク
ロヘキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジオキサン、
オクタントルエン、キシレン等の非極性溶媒をあげるこ
とができる。
【0017】製法b)の実施に際しての適当な塩基とし
ては、2級及び3級アルキルアミン(各アルキル鎖構成
炭素数1〜10、また各アルキル鎖は互いに環を形成し
ても良い)、ピリジン、アルキル置換ピリジン、キノリ
ン、アルキル置換キノリン、酸化カルシウム、酸化マグ
ネシウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化バナジ
ウム、酸化鉛、酸化クロム、酸化モリブデン、酸化マン
ガン、酸化鉄、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化白
金、酸化銅、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化珪素、
酸化錫、酸化サマリウム、酸化バリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酢酸ナトリウ
ム、酢酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリ
ウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カル
シウム、メタルアルコキシド(金属はナトリウム、マグ
ネシウム、カリウム、リチウム、カルシウム、アルミニ
ウム、チタンを示し、アルコールは構成炭素が1〜8の
1級、2級、3級を示す)等を例示することができる。
製法b)は、製法a)と同様の温度、圧力条件の下で、
実施することができる。
【0018】次に、実施例により、本発明の内容を具体
的に説明するが、本発明はこれのみに限定されるべきも
のではない。
【実施例】
原料の式(II)の化合物の合成例 例1. 2.0g(0.0093 mol)の2,2−ジクロロ−1
−フェニルシクロプロパンカルバルデヒドを16mlの無
水ベンゼンに溶かし、これに1.0gの無水硫酸ナトリ
ウムを加えて攪拌する。このベンゼン溶液に3.0g
(0.032 mol)のアニリンを4mlの同溶媒に溶かし
た溶液を15分かけて滴加した。さらに86時間攪拌を
続けた後、無機物をろ去し、ベンゼンとアニリンを減圧
で留去すると1.9gの2,2−ジクロロ−1−フェニ
ルシクロプロパンメチリデンフェニルアミンが淡黄色の
油状物として得られた。収率70%。 NS(70eV,相対強度%): 289(M+ ,3
0),254(98),219(59),77(10
0),51(75)。 IR(νcm-1,film): 1660,1600,150
0,760,700。
【0019】例2. 1.1g(0.0048 mol)の2,2−ジクロロ−3
−メチル−1−フェニルシクロプロパンカルバルデヒド
を16mlの乾燥ベンゼンに溶かし、これに0.5gの無
水硫酸ナトリウムを加えて攪拌する。このベンゼン溶液
に1.5g(0.01 mol)のα,α−ジメチルベンジ
ルアミンを4mlの同溶媒に溶かした溶液を15分かけて
滴加した。さらに24時間攪拌を続けた後、無機物をろ
去し、ベンゼンとα,α−ジメチルベンジルアミンを減
圧で留去すると1.5gの2,2−ジクロロ−3−メチ
ル−1−フェニルシクロプロパンメチリデン−α,α−
ジメチルベンジルアミンが淡黄色の油状物として得られ
た。収率88%。 NS(70eV,相対強度%): 364(M+ ,1
2),192(42),119(100),117(4
6),91(62)。 IR(νcm-1,film): 1660,1600,149
0,1460,1375,760,700。
【0020】例3. 1.3g(0.0057 mol)の2,2−ジクロロ−1
−メチル−3−フェニルシクロプロパンカルバルデヒド
を16mlの乾燥ベンゼンに溶かし、これに0.5gの無
水硫酸ナトリウムを加えて攪拌する。このベンゼン溶液
に2.0g(0.027 mol)のt−ブチルアミンを4
mlの同溶媒に溶かした溶液を15分かけて滴加した。さ
らに94時間攪拌を続けた後、無機物をろ去し、ベンゼ
ンとt−ブチルアミンを減圧で留去すると1.3gの
2,2−ジクロロ−1−メチル−3−フェニルシクロプ
ロパンメチリデン−t−ブチルアミンが淡黄色の油状物
として得られた。収率81%。 NS(70eV,相対強度%): 283(M+ ,1.
4),192(43),157(29),57(10
0),41(53)。 IR(νcm-1,film): 2960,1660,160
0,1460,1375,760,700。
【0021】原料の式(III)の化合物の合成例 例4. 10.0g(0.03 mol)の2,2−ジクロロ−1−
メチル−3−フェニルシクロプロパンカルバルデヒドジ
エチルアセタールを18mlのテトラヒドロフランと同容
量の水の混合液に溶かし、これに1mlの濃塩酸を加え
た。60℃で5時間加熱した後冷却し30mlの飽和食塩
水を加えた。有機相を分離し、水相はイソプロピルエー
テルで抽出した。有機相は合わせて無水硫酸ナトリウム
上で乾燥した。無機物をろ去し、有機溶媒を減圧で留去
し、残った油状物を0.1mmHgで蒸留した。115−1
17℃の留分に2,2−ジクロロ−1−メチル−3−フ
ェニルシクロプロパンカルバルデヒドが含まれていた。
収量5.5g(80.4%)融点50−50.5℃。
【0022】例5. 7.5g(0.033 mol)の2,2−ジクロロ−3−
メチル−1−フェニルシクロプロパンカルボニトリルを
70mlの乾燥ベンゼンに溶かし氷冷した。窒素気流中2
5mlの25%のジイソブチルアルミニウムヒドリドのト
ルエン溶液を滴加した。その後窒素を通しながら室温で
24時間、さらに35℃で5時間攪拌を続けた。反応液
を氷冷し、20mlのメタノールを加えて過剰のジイソブ
チルアルミニウムヒドリドを分解した後、150mlの飽
和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ20分間攪拌した。1
0%の希硫酸を40mlを加えて有機相を分離した。水相
はエーテルで抽出し、合わせた有機相は飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリ
ウム上で乾燥した。無機物をろ去し、有機溶媒を減圧で
留去し、残った油状物を0.1mmHgで蒸留し(118−
119℃)、4.5gの2,2−ジクロロ−3−メチル
−1−フェニルシクロプロパンカルバルデヒドを得た。
収率60%。
【0023】原料の式(V)の化合物の合成例 例6. 20.4g(0.09 mol)のα−メチル−β−フェニ
ルアクリルアルデヒドジエチルアセタール、22.1g
のクロロフォルム、0.2gの塩化トリエチルベンジル
アンモニウム及び10.2gの塩化メチレンを3口フラ
スコに入れ攪拌し、溶液の温度を40℃に保ちながら3
6mlの50%の水酸化ナトリウム溶液を滴加した。さら
に同温度で10時間加熱還流を続けた。反応溶液を氷水
に注ぎ、有機相を分離した。水相をイソプロピルエーテ
ルで洗浄した。有機相を合わせて無水硫酸ナトリウム上
で乾燥した。無機物をろ去し、有機溶媒を減圧で留去
し、残った油状物を0.1mmHgで蒸留した。135−1
45℃の留分に2,2−ジクロロ−1−メチル−3−フ
ェニルシクロプロパンカルバルデヒドジエチルアセター
ルが含まれていた。収量10.2g(36.6%)。
【0024】原料の式(VII)の化合物の合成例 例7. 20g(0.14 mol)の2−フェニル−2−ブテノニ
トリル、200gのクロロフォルム、2gの塩化トリエ
チルベンジルアンモニウムの混合液を3口フラスコに入
れ攪拌し、氷冷下100gの50%の水酸化ナトリウム
溶液を滴加した。その後ゆっくり室温に戻しながら15
時間さらに攪拌を続けた。反応混合物を氷水に注ぎ、有
機相を分離した。水相はヘキサンで抽出し、合わせた有
機相は無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。無機物をろ去
し、有機溶媒を減圧で留去し、残った油状物を0.1mm
Hgで蒸留し(116−120℃)、10.4gの2,2
−ジクロロ−3−メチル−1−フェニルシクロプロパン
カルボニトリルを得た。収率33%。
【0025】式(I)の化合物の合成例 例8. 200ml内容の耐圧ステンレス反応釜に974mg(3.
62mmol)の2,2−ジクロロ−1−フェニルシクロプ
ロパンメチリデン−t−ブチルアミンを100mlの乾燥
したN−メチルピロリドンに溶かした溶液を仕込み、窒
素ガスを5分間通した後封管し210℃で22時間加熱
した。室温に冷却した後、Vigrex型分流留管を用
いて反応液から大部分の溶媒を弱い減圧(〜100mmH
g)で留去した。残りをベンゼンに解かし1%の塩酸、
続いて5%の炭酸ナトリウム水溶液、最後に飽和食塩水
で洗った。無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、無機物をろ
去し、有機溶媒を減圧で留去して残った油状物をヘキサ
ン/イソプロピルエーテル(10:1)を展開溶媒とし
てシリカゲルカラムで分離した。633mg(収率75
%)の1−t−ブチル−3−クロロ−4−フェニルピロ
ールが淡黄色の油状物として得られた。 PMR(CDCL3 ,TMS,δ=ppm): 7.6
(m,2H),7.2〜7.5(m,3H),6.89
(d,IH,J=2.93Hz),6.83(d,I
H,J=2.93Hz),1.53(s,9H)。 MLMS: 実測値 233.0973 (理論値 2
33.00968)。
【0026】同様な実験操作により下記の生成物を得
た。 1−クミル−3−クロロ−4−フェニルピロール 収率 90% MLMS: 実測値 295.1143 (理論値 2
95.1128) PMR(CDCL3 ,TMS,δ=ppm): 7.6
(m,2H),7.19−7.36(m,6H),〜
7.08(m,2H),6.84(d,1H,J=2.
75Hz),6.76(d,1H,J=2.74H
z),1.85(s,6H)。 1−クミル−3−クロロ−4−メチルピロール 収率 72% MLMS: 実測値 233.0988 (理論値 2
33.0968) PMR(CDCL3 ,TMS,δ=ppm): 7.0〜
7.3(m,5H),6.66(d,1H,J=2.9
3Hz),6.32(d,1H,J=2.93Hz),
2.03(s,3H),1.82(s,6H)。
【0027】3−クロロ−1,4−ジフェニルピロール 収率 81% 融点 82℃ PMR(CDCL3 ,TMS,δ=ppm): 7.63
(m,2H),7.23〜7.5(m,8H),7.1
5(d,1H,J=2.6Hz),7.12(d,1
H,J=2.6Hz)。 1−クミル−3−クロロ−4−メチル−2−フェニルピ
ロール 収率 78% 融点 142℃ PMR(CDCL3 ,TMS,δ=ppm): 7.23
(m,2H),6.9−7.2(m,6H),6.86
(s,1H),6.63(m,2H),2.14(s,
3H),1.66(s,6H)。 1−t−ブチル−3−クロロ−4−メチル−2−フェニ
ルピロール 収率 73% MLMS: 実測値 247.1136 (理論値 2
47.1124) PMR(CDCL3 ,TMS,δ=ppm): 7.2〜
7.4(m,5H),6.66(s,1H),1.37
(m,9H)。
【0028】例9. 1.9g(0.7mmol)の2,2−ジクロロ−3−メチ
ル−1−フェニルシクロプロパンメチリデン−α,α−
ジメチルベンジルアミンを30mlの乾燥したフェネトー
ルに溶かし、それに乾燥した酸化カルシウムを1.9g
加えた。170℃で24時間加熱還流した後、酸化カル
シウムをろ去し、フェネトールをVigrex型分留管
を用いて反応液から20mmHgで留去した。残さをイソプ
ロピルエーテルで抽出し、1%の塩酸、5%の炭酸ナト
リウム水溶液、最後に飽和食塩水で洗浄した。乾燥後溶
媒を留去し、残った結晶をヘキサンから再結晶した。
1.28g(収率76%)の1−クミル−2−クロロ−
3−メチル−4−フェニルピロールを得た。 融点 103℃ 元素分析 実測値 C:77.01, H:6.05,
N:4.90%;理論値 C:77.15, H:
6.13, N:4.74%。 PMR(CDCL3 ,TMS,δ=ppm): 7.51
(m,2H),7.15〜7.4(m,6H),7.1
(m,2H),7.28(d,1H,J=2.6H
z),6.41(d,1H,J=2.6Hz),1.9
8(s,6H)。
【0029】例10. 50mg(0.15mmol)の2,2−ジクロロ−3−メチ
ル−1−フェニルシクロプロパンメチリデン−α,α−
ジメチルベンジルアミンを25mlの乾燥したフェネトー
ルに溶かし、それに乾燥した酸化カルシウムを89mg加
えた。170℃で17時間加熱還流した後、無機化合物
をろ去しフェネトールをVigrex型分留管を用いて
反応液から20mmHgで留去した。残さをイソプロピルエ
ーテルで抽出し、1%の塩酸、5%の炭酸ナトリウム水
溶液、最後に飽和食塩水で洗浄した。乾燥後溶媒を留去
し、残った結晶をヘキサンから再結晶した。33mg(収
率71%)の例9と同様の化合物を得た。
【0030】例11. 664mg(2.0mmol)の2,2−ジクロロ−3−メチ
ル−1−フェニルシクロプロパンメチリデン−α,α−
ジメチルベンジルアミンを50mlの乾燥したフェネトー
ルに溶かし、それに乾燥したジイソプロピルアミンを
1.212mg加えた。170℃で14時間加熱還流した
後、無機化合物をろ去しフェネトールをVigrex型
分留管を用いて反応液から20mmHgで留去した。残さを
イソプロピルエーテルで抽出し、1%の塩酸、5%の炭
酸ナトリウム水溶液、最後に飽和食塩水で洗浄した。乾
燥後溶媒を留去し、残った結晶をヘキサンから再結晶し
た。516mg(収率87.5%)の例9と同様の化合物
を得た。
【0031】例12. 1.60g(4.8mmol)の2,2−ジクロロ−1−フ
ェニルシクロプロパンメチリデン−フェニルアミンを5
0mlの乾燥したフェネトールに溶かし、それに乾燥した
酸化カルシウムを1.70g加えた。170℃で21時
間加熱還流した後、無機化合物をろ去しフェネトールを
Vigrex型分留管を用いて反応液から20mmHgで留
去した。残さをイソプロピルエーテルで抽出し、1%の
塩酸、5%の炭酸ナトリウム水溶液、最後に飽和食塩水
で洗浄した。乾燥後溶媒を留去すると2−クロロ−1,
4−ジフェニルピロールが1.19g(純度〜85%)
残った。この物は分解しやすいので、分析用試料は分取
用ガスクロマトグラフ(OV1,1%,カラム温度10
℃)を用いて単離した。 MLMS: 実測値 253.0658 理論値 253.0656(C1612CIN) PMR(CDCL3 ,TMS,δ=ppm): 7.1〜
7.6(m,10H),7.40(d,1H,J=2.
2Hz),6.68(d,1H,J=2.2Hz)。
【0032】
【発明の効果】本発明の新規2−又は3−クロロピロー
ル類は、前記実施例で示される通り、製法a)及びb)
により、好収率で、合成されることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 【化1】 式中、R1 は、水素原子、塩素原子、アルキル基又は任
    意に置換されていてもよいアリール基を示し、ここで、
    二ケのR1 のいずれか一方は、塩素原子を示し、R
    2 は、アルキル基又は任意に置換されていてもよいアリ
    ール基を示し、そしてR3 は、フェニルにより置換され
    ていてもよい三級アルキル基又は任意に置換されていて
    もよいフェニルを示す、で表される2−又は3−クロロ
    ピロール類。
  2. 【請求項2】式 【化2】 式中、R1 ′は、水素原子、アルキル基又は任意に置換
    されていてもよいアリール基を示し、R2 は、アルキル
    基又は任意に置換されていてもよいアリール基を示し、
    そしてR3 は、フェニルにより置換されていてもよい三
    級アルキル基又は任意に置換されていてもよいフェニル
    を示す、で表される2,2−ジクロロシクロプロピルイ
    ミン類を、極性溶媒の存在下、熱転移させることを特徴
    とする、式 【化3】 式中、R1 ′、R2 及びR3 は、前記と同じ、で表され
    る新規3−クロロピロール類の製造方法。
  3. 【請求項3】式 【化4】 式中、R1 ′は、水素原子、アルキル基又は任意に置換
    されていてもよいアリール基を示し、R2 は、アルキル
    基又は任意に置換されていてもよいアリール基を示し、
    そしてR3 は、フェニルにより置換されていてもよい三
    級アルキル基又は任意に置換されていてもよいフェニル
    を示す、で表される2,2−ジクロロシクロプロピルイ
    ミン類を、不活性溶媒及び塩基の存在下、熱転移させる
    ことを特徴とする、式 【化5】 式中、R1 ′、R2 及びR3 は、前記と同じ、で表され
    る新規2−クロロピロール類の製造方法。
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