JPH05102740A - デジタル−アナログコンバータのための低ひずみ単位利得増幅器 - Google Patents

デジタル−アナログコンバータのための低ひずみ単位利得増幅器

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JPH05102740A
JPH05102740A JP4025777A JP2577792A JPH05102740A JP H05102740 A JPH05102740 A JP H05102740A JP 4025777 A JP4025777 A JP 4025777A JP 2577792 A JP2577792 A JP 2577792A JP H05102740 A JPH05102740 A JP H05102740A
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Jeffrey W Scott
ウイリアム スコツト ジエフリー
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 スイッチトキャパシタフィルタを用いるデジ
タル−アナログコンバータ(DAC)用単位利得バッフ
ァ回路を提供する。 【構成】 差動入力トランジスタ190、200のソー
スは共通ノード202に接続されている。電流源トラン
ジスタ214がノード202とアースとの間に接続され
て電流源を与える。差動入力トランジスタの各ドレイン
にはトランジスタ222、230による定電流源が接続
されている。トランジスタ190、200のドレインに
はカスコード装置216、226が接続されており、入
力共通モード信号が大きいときドレイン・ソース間電圧
を一定に保つ。トランジスタ214のバイアスの変動は
ノード202への可変電流源を構成するフィードバック
トランジスタ232、234により吸収される。これら
のトランジスタはトランジスタ190、200のドレイ
ンの電圧により制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般的にスイッチトキャ
パシタフィルタに関し、さらに詳細にはスイッチトキャ
パシタフィルタとこのスイッチトキャパシタフィルタ出
力をフィルタリングする能動フィルタとを用いるデジタ
ル−アナログコンバータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来型デジタル−アナログコンバータで
は、最初の変換段の後に望ましくないノイズをフィルタ
リングにより除去するための多段ローパスフィルタが設
けられている。デジタル−アナログコンバータの一種に
デルタ−シグマデジタル変調器を用いるタイプがある。
デルタ−シグマ変調器はデジタル入力を受けて1ビット
のデジタル出力へ変換する。通常、この出力は1ビット
のDAC(デジタル−アナログコンバータ)を通した後
能動RCローパスフィルタへ加えられる。この能動RC
ローパスフィルタは、所望のフィルタリングを実現する
ため直列の抵抗及び種々の能動コンポーネントを接続し
たものである。このタイプのフィルタはこれらのコンポ
ーネントのばらつきに敏感であるという欠点がある。従
って微調整にかなりの手間がかかる。
【0003】フィルタのひとつのタイプとして、スイッ
チトキャパシタフィルタを最適化したものがある。しか
しながら、このタイプのフィルタは、デルタ−シグマ変
調器を用いるDACのスイッチトキャパシタフィルタが
縦続接続したバイカッド(bi−quad)スイッチト
キャパシタフィルタにより構成されるため、ノイズ特性
がその極限まで最適化されない。このため、多数のバイ
カッド段により総合的なフィルタ作用に望ましくないか
なりのノイズ成分が導入されるという問題がある。
【0004】いかなるタイプであれスイッチトキャパシ
タフィルタを用いる従来型デジタルーアナログコンバー
タに存在する問題は、スイッチトキャパシタフィルタの
出力をサンプルデータ領域から連続時間領域へ変換する
必要がある点である。過去において、能動フィルタを用
いることによりスイッチトキャパシタからのサンプルデ
ータ出力を連続時間出力へ直接変換していた。しかしな
がら、通常、この変換により信号に大きなひずみが導入
される。如何なるひずみでも、特にそれが低レベルのD
ACではその総合性能にとって有害である。
【0005】本発明は、単位利得バッファ回路を提供す
る。。このバッファ回路はそれぞれのゲート端子に差分
ゲート電圧を受ける第1及び第2の差動入力トランジス
タを備える。トランジスタの各ソース−ドレインパスは
一方の側が共通ノードに接続されている。第1の共通電
流源が第1の差動トランジスタのソース−ドレインパス
のもう一方の側に接続されるが、これは第1の実質的に
一定の電流を供給するよう作動可能である。第2の定電
流源が第2の差動トランジスタのソース−ドレインパス
のもう一方の側に接続されるが、これは第2の実質的に
一定の電流を与えるように作動可能である。共通ノード
から基準電源へ電流をシンクさせる共通の電流源が設け
られている。
【0006】本発明の第2の特徴は、可変電流源が共通
ノードへの可変電流を発生するよう設けられていること
である。制御回路が第1及び第2のトランジスタを流れ
る電流を感知してこれらの電流が共通電源のばらつきと
は無関係に実質的に一定値を維持するようにこの可変電
流を変化させる。
【0007】本発明のさらに別の特徴は、第1及び第2
のトランジスタがNチャンネルトランジスタである点で
ある。第1のカスコードトランジスタが第1の定電流源
と第1のNチャンネルトランジスタのドレインとに直列
に接続されている。第2のカスコードトランジスタは、
第2の定電流源と第2のNチャンネルトランジスタのド
レインとに直列に接続されている。これらのカスコード
トランジスタのゲートは動的バイアス回路に接続されて
いる。
【0008】本発明のさらに別の特徴は、この可変電流
源と制御回路が第1及び第2のPチャンネルトランジス
タよりなり、これらのソース−ドレインパスの一方の側
が共通ノードに接続されている点である。ソース−ドレ
インパスのもう一方の側は正の電源に接続されている。
第1のPチャンネルトランジスタのゲートは第1のNチ
ャンネルトランジスタのドレインに接続され、第2のP
チャンネルトランジスタのゲートは第2のNチャンネル
トランジスタのドレインに接続されている。第1及び第
2のPチャンネルトランジスタは、それぞれのNチャン
ネルトランジスタのドレインにより制御される2つの別
個の電流源を提供する。
【0009】以下、添付図面を参照して本発明を実施例
につき詳細に説明する。
【0010】
【実施例】図1は、低ノイズ/低ひずみのスイッチトキ
ャパシタ/連続時間フィルタを用いるデジタルーアナロ
グコンバータの全体ブロック図である。nビットデジタ
ル入力がインターポレーションフィルタ11の入力へ印
加され、そのフィルタの出力がデジタル変調器10の入
力へ加えられる。このデジタル変調器はnビット入力を
nよりも小さいmビットのデジタル出力へ変換するよう
作動可能である。好ましい実施例のデジタル変調器10
は、nビットデジタルワードをmビットデジタル出力へ
変換するデルタ−シグマデジタル変調器を用いるオーバ
サンプリング/ノイズシェーピング回路よりなる。好ま
しい実施例においてmは1に等しい。しかしながら、多
ビット出力のデジタル変調器を用いることも可能であ
る。
【0011】好ましい実施例ではデルタ−シグマ変調器
を用いるが、任意のタイプの1ビットデジタル変調器ま
たはその均等物を用いてnビットデジタルワードを1ビ
ットデジタル信号流に変換することも可能である。デル
タ−シグマ変調器は,その低レベル特性がよいことまた
差分非線形性(differential non-linearlity )がよい
ことから使用される。デジタル変調器10の一般的な動
作は当該技術分野において知られている。
【0012】デジタル変調器10からの1ビットデジタ
ル信号出力は、4次スイッチトキャパシタ・ローパスフ
ィルタ12へ送られる。このフィルタ12は、後述する
ようにその入力に1ビットのDACを一体化させたButt
erworth 型フィルタである。このフィルタ12の出力
は、キャパシタのスイッチングによる出力を比較的低い
ひずみで連続時間フォーマットに変換するスイッチトキ
ャパシタ/連続時間バッファ回路14へ入力される。次
いでこの信号は高インピーダンスで低ひずみの単位利得
バッファ16へ入力され、その出力が能動RCローパス
フィルタ18へ入力される。能動RCローパスフィルタ
18の出力は、図1のデジタルーアナログコンバータ全
体の低インピーダンスアナログ出力を形成する。
【0013】図2は、スイッチトキャパシタ・ローパス
フィルタ12の概略的なブロック図を示す。デルタ−シ
グマ変調器10の1ビットデジタル出力は1ビットDA
C20へ入力される。1ビットDAC20の出力は加算
点22の正の入力へ入力されるが、その出力は1段目の
積分器24に接続されている。加算点22の負の入力は
ローパスフィルタ12全体の出力ノード26に接続され
ている。
【0014】1段目の積分器24の出力は加算点28の
正の入力に入力されるが、その負の入力はノード26に
接続されている。加算点28の出力は2段目の積分器3
0に入力される。2段目の積分器30の出力は加算点3
2の正の入力に入力される。加算点32の負の入力は出
力ノード26に接続されている。加算点32の出力は3
段目の積分器34の入力に接続されている。3段目の積
分器34の出力は加算点36の正の入力に入力される。
加算点36の負の入力はノード26に接続されている。
加算点36の出力は4段目の積分器38に入力される
が、その出力はノード26に接続されている。
【0015】好ましい実施例において、加算点22、2
8、32は2つの正の入力を有し、3段目の積分器34
は反転構成となっている。このため4段目の積分器38
から反転した出力が得られる。これは図2の構造と等価
である。
【0016】図2のフィルタは、スイッチトキャパシタ
トポロジーを用いた4次Butterworth 型フィルタを構成
する。スイッチトキャパシタトポロジーを利用すること
により、そのフィルタの製造は現在の製造技術の水準で
容易に行える。出力段から入力段へのフィードバックを
有する高次フィルタを用いることにより比較的低ノイズ
の動作が得られる。図2のフィルタの伝達関数は以下の
通りである。
【0017】
【数1】 図3は、スイッチトキャパシタのトポロジーを示す図2
のフィルタのさらに詳細なブロック図である。1ビット
デジタル信号入力がスイッチトキャパシタ/DACブロ
ック40へ入力され、そのブロックの出力が加算ノード
42へ入力される。加算ノード42は加算点22に相当
する。ノード42の出力は増幅器44の負の入力に入力
されるが、その正の入力は接地されている。キャパシタ
46が増幅器44の負の入力と出力との間に接続されて
いる。増幅器44の出力はスイッチトキャパシタブロッ
ク48に入力されるが、そのブロックの出力は加算ノー
ド50に接続されている。加算ノード50は加算点28
に相当し、増幅器52の負の入力に入力される。増幅器
52の正の入力は接地されている。キャパシタ54が増
幅器52の負の入力と出力との間に接続されている。増
幅器52とキャパシタ54は2段目の積分器30に相当
する。
【0018】増幅器52の出力はスイッチトキャパシタ
ブロック56に入力されるが、そのブロックの出力は加
算ノード58に接続されている。加算ノード58は加算
点32に相当する。加算ノード58は増幅器60の負の
入力に入力されるが、その正の入力は接地されている。
キャパシタ62が増幅器60の負の入力と出力との間に
接続されている。増幅器60とキャパシタ62は3段目
の積分器34に相当する。増幅器60の出力はスイッチ
トキャパシタブロック64に入力されるが、そのブロッ
クの出力は加算点36に相当する加算ノード66に接続
されている。加算ノード66は増幅器68の負の入力に
入力されるが、その正の入力は接地されている。キャパ
シタ70が増幅器68の負の入力と出力との間に接続さ
れている。増幅器68とキャパシタ70は4段目の積分
器38に相当する。増幅器68の出力は出力ノード26
に接続されている。
【0019】出力ノード26はスイッチトキャパシタブ
ロック72、74、76、78を介してそれぞれ加算ノ
ード42、50、58、66へフィードバックされる。
ノード26から増幅器44の入力へ最終段積分器の出力
をフィードバックすることにより、入力段24は最終段
の積分器38の出力ノイズに影響を与えることができ
る。従って、増幅器44とキャパシタ46に相当する1
段目の積分器24の利得は、出力段積分器38を含む全
ての後続段の入力に関連するノイズを減少させる。その
結果、非常に低いノイズのスイッチトキャパシタフィル
タが得られる。
【0020】このフィルタは、3.072 MHzのサ
ンプリングレートで動作して−3dBzの帯域幅が25
Khzであり、1/2π−3 dBの帯域幅に規準化
されたフィルタの伝達関数は以下の通りである。
【0021】
【数2】 スイッチトキャパシタブロック40、48、56、6
4、72、74、76、78に用いるキャパシタ46、
54、62、70の容量値は、各キャパシタC1−C1
2に対して以下の如く与えられる。C1はスイッチトキ
ャパシタブロック42に対応し、C2はブロック70
に、C3はキャパシタ46に、C4はブロック48に、
C5はブロック74に、C6はキャパシタ54に、C7
はブロック56に、C8はブロック76に、C9はキャ
パシタ62に、C10はブロック64に、C11はブロ
ック78に、C12はキャパシタ70に対応する。キャ
パシタC1−C12の値は以下の通りである。キャパシ
タ 値(pf) C1 2.0 C2 2.0 C3 118.048 C4 3.39 C5 3.0 C6 76.689 C7 2.0 C8 2.0 C9 29.37 C10 1.0 C11 1.0 C12 6.996 図4は、スイッチトキャパシタ/DACブロック40、
スイッチトキャパシタブロック72及び増幅器44の詳
細な論理図を示す。基準電圧がノード80に接続され、
またこのノード80はスイッチ82を介してノード84
に接続されている。ノード84はキャパシタ86の一方
の側に接続され、またスイッチ88を介して接地されて
いる。キャパシタ86のもう一方の側はノード90に接
続され、このノード90はスイッチ92を介して加算ノ
ード42に接続されている。ノード90はまたスイッチ
94を介して接地され、さらにスイッチ96を介して接
地されている。
【0022】スイッチ82はスイッチ94と同様クロッ
クφ1により制御される。スイッチ88はクロックφ2
により制御される。スイッチ96はクロックφ2と単一
ビットデジタル入力「1BIT」の逆数とのAND論理
機能により制御される。スイッチ92はクロックφ2の
AND機能と入力1BITにより制御される。
【0023】ノード80の基準電圧はまたスイッチ98
を介してノード100に入力される。ノード100はキ
ャパシタ102の一方の側に接続され、またスイッチ1
04を介して接地されている。キャパシタ102のもう
一方の側はノード106に接続されている。ノード10
6はスイッチ108を介して加算ノード42に接続さ
れ、またスイッチ110とスイッチ112を介して接地
されている。
【0024】スイッチ104及び110はクロックφ1
により制御され、スイッチ98はクロックφ2により制
御される。スイッチ112はクロックφ2と入力信号1
BITのAND機能とにより制御される。スイッチ10
8はクロックφ2と入力信号1BITの逆数とのAND
機能により制御される。このスイッチングにより、キャ
パシタ86に関連するパスは非反転パスであり、キャパ
シタ102のパスは反転パスである。
【0025】ノード26の出力はスイッチ116を介し
てノード118へ入力される。ノード118はキャパシ
タ120の一方の側に接続されており、またスイッチ1
22を介して接地されている。キャパシタ120のもう
一方の側はノード124に接続されている。ノード12
4はスイッチ126を介して加算ノード42に接続され
ており、またスイッチ128を介して接地されている。
スイッチ116,122,126,128及びキャパシ
タ120がスイッチトキャパシタブロック72を構成す
る。スイッチ116及び128はクロックφ1によりク
ロックされ、スイッチ122,126はクロックφ2に
よりクロックされるため、上述したように非反転トポロ
ジーが得られる。加えて、スイッチトキャパシタブロッ
ク72を構成する要素はスイッチトキャパシタブロック
48,56,64,74,76,78を構成する要素と
同様であるが、そのキャパシタの値が異なっており、ブ
ロック64,78は反転構成になっている。これは従来
型スイッチトキャパシタの構成である。
【0026】図5は、クロックφ1及びクロックφ2並
びに単一ビット入力の作用を示すタイミング図である。
クロックφ1が高レベルのとき、スイッチ82,94は
閉位置にあり、従ってノード84に接続されたキャパシ
タ86のプレートが基準電圧に充電される。クロックφ
2が高レベルのとき、ノード84はアース電位となり、
ノード90は単一ビットデジタル入力が論理1のときに
限りスイッチ92が閉じるため加算ノード42に接続さ
れる。もしそうでなければ、スイッチ92は開位置のま
まであり、スイッチ96がノード90を接地して、キャ
パシタ86を放電させる。スイッチ108,112はそ
れと反対の態様で動作するため、1BITが反対の論理
状態、即ち論理1の場合、キャパシタC2を用いて加算
点42上の電圧が測定される。もちろん、電荷がキャパ
シタ86または102から加算点42へ転送されると同
時に、電荷はまたキャパシタ120から加算点42へも
転送される。これがフィードバックであり、これにより
1段目の積分器が出力段のノイズを減少させる。これ
が、1段目のフィルターの入力に一体化された1ビット
DACを用いる4次Butterworth 型フィルター全体のト
ポロジーを与える。
【0027】図6は、スイッチトキャパシタ/連続時間
バッファ回路14の動作を説明するデジタル/アナログ
コンバータのブロック図である。一般的に、デルタ/シ
グマデジタル変調器10はデジタル/サンプルアナログ
信号コンバータ130に組み込まれている。このブロッ
ク130の出力はサンプルデータ領域にあるデジタル入
力信号のアナログ値である。これはスイッチトキャパシ
タ/連続時間バッファ14へ入力され、このバッファ1
4により連続時間アナログ信号への変換が事実上ひずみ
がまったく増加せずに行われる。単位利得増幅器16は
バッファ14の高インピーダンス動作を可能にする。増
幅器16の出力は、600オームのオーダーの比較的低
インピーダンス出力を駆動可能な能動ローパスフィルタ
18へ入力される。
【0028】図7は、バッファ14の動作を示す概略図
である。サンプルデータ領域における各データのサンプ
ル、即ち標本は不連続なステップで表わされる。図示の
目的のために正弦波を用いた。サンプル時間領域におけ
る唯一の重要なデータポイントはサンプルデータ値の端
部にあり、これはデータが有効である点である。このデ
ータをバッファ14の出力を表わす滑らかなアナログ波
形に変換する必要がある。しかしながら、この変換は比
較的ひずみがない状態で行なう必要があり、スイッチト
キャパシタフィルタが理想の特性を持たない結果サンプ
ルデータがある程度のスルー(slew)で発生される場合
このような変換は困難である。このタイプの信号が普通
得られる。さらに、従来型バッファ回路を用いると、サ
ンプルデータ領域にさらにスルーが導入され、その結果
として連続時間領域への変換時ひずみが増加する。
【0029】図8は、サンプルデータ波形の概略図であ
る。サンプルデータは複数の不連続ステップ132で表
わされている。各ステップ132の端部にその値の有効
なアナログデータがある。これらのポイントをひずみが
発生しないように相互に接続する必要がある。
【0030】図9は、従来技術の寄生容量に不感な非反
転1次スイッチトキャパシタ・ローパスフィルタを示
す。増幅器134の入力がスイッチされる。スイッチト
キャパシタのサンプル入力電圧がスイッチ136の一方
の側に入力されるが、もう一方の側はキャパシタ138
の一方の側に接続されている。キャパシタ138のその
一方の側はまたスイッチ140を介して接地されてい
る。キャパシタ138のもう一方の側はスイッチ142
の一方の側に接続され、そのスイッチのもう一方の側は
増幅器134の負の入力に接続されている。キャパシタ
138のもう一方の側はまたスイッチ144を介して接
地されている。スイッチ136,144はクロックφ1
により制御され、スイッチ140,142はクロックφ
2により制御される。
【0031】フィードバック回路には、増幅器134の
負の入力と出力との間に接続したフィードバックキャパ
シタ146が設けられている。増幅器134の負の入力
はまたスイッチ148の一方の側に接続され、そのスイ
ッチのもう一方の側はキャパシタ150の一方の側に接
続されている。キャパシタ150のその一方の側はまた
スイッチ152を介して接地されている。キャパシタ1
50のもう一方の側はスイッチ154を介して接地さ
れ、またスイッチ156の一方の側に接続されている。
スイッチ156のもう一方の側は増幅器134の出力に
接続されている。スイッチ152,154はクロックφ
1により制御され、スイッチ148,156はクロック
φ2により制御される。
【0032】図9のフィルタの構成が単位低周波利得
(即ち、入力サンプリングキャパシタ138の値がスイ
ッチトフィードバックキャパシタ150と等しい)を持
つように構成されていると仮定した場合、z領域の伝達
関数は以下の通りである。
【0033】
【数3】 そのフィルタがDC入力で定常状態に到達した後、その
出力はサンプリングが起こる直前にDC入力値に落ち着
いている。等しい値のスイッチトキャパシタを用い、出
力電圧が入力電圧に等しい(これはDC電圧に等しい)
場合、このサンプリングが生じても未スイッチング状態
のフィードバックキャパシタ146上の電荷には影響が
ない。しかしながら、キャパシタ138と、このキャパ
シタと値が実質的に等しいキャパシタ150との直列容
量上の電圧極性の変化が要求する電荷を運ぶ出力をこの
増幅器134が発生しなければならない。この電荷の要
求により増幅器134が一時的に非線形整定挙動をする
よう駆動されることがあり、これが後続の連続時間ブロ
ックにおいてひずみとして観察される。
【0034】図10は、本発明によるスイッチトキャパ
シタ/連続時間バッファ回路の概略図である。増幅器1
60の正の入力が接地されており、その負の入力は入力
ノード162に接続されている。スイッチ164の一方
の側がスイッチトキャパシタによるサンプルされた入力
電圧を受けるが、もう一方の側はキャパシタ166の一
方の側に接続されている。キャパシタ166のその一方
の側はまたスイッチ168を介して増幅器160の出力
に接続されている。キャパシタ166のもう一方の側は
スイッチ170を通して接地され、またスイッチ172
を介して入力ノード162に接続されている。フィード
バックキャパシタ174が入力ノード162と増幅器1
60の出力とを接続している。
【0035】動作について説明すると、図10のバッフ
ァ回路は図9に関して上述した潜在的なひずみ発生機構
を、低周波数定常動作時に増幅器160に対する電荷の
要求を軽減することにより消滅させる。単一の入力キャ
パシタ166は入力と出力との間で直接スイッチングさ
れるため、出力電圧が入力電圧と等しく、入力電圧が直
流のような比較的低周波数の電圧に等しい時は任意のキ
ャパシタ上に正味の電圧変化はない。従って、増幅器の
出力160に対して電荷の要求がない。このようにして
ひずみが比較的低くなる。単位利得バッファ16の形の
高インピーダンス負荷を駆動するため、さらに効果が向
上する。
【0036】図11は、従来技術の単位利得バッファ回
路の概略図である。2つの差動入力トランジスタ17
0,172が設けられており、これらのソースが共通ノ
ード174に接続されている。このノード174はNチ
ャンネルトランジスタ176のソース−ドレインパスを
介して供給電圧VSSAに接続されている。このゲート
はバイアス電圧に接続されているため、トランジスタ1
76は電流源として働く。トランジスタ170のドレイ
ンはPチャンネルトランジスタ178のソース−ドレイ
ンパスの一方の側に接続されており、もう一方の側はノ
ード180上の正の供給電圧VDDAに接続されてい
る。トランジスタ178のゲートはそのドレインに接続
されている。同様に、トランジスタ172のドレインは
トランジスタ182のソース−ドレインパスの一方の側
に接続され、もう一方の側がノード180に接続されて
いる。トランジスタ182のゲートはトランジスタ17
8のゲートに接続されている。トランジスタ170のゲ
ートは負の入力を、またトランジスタ172のゲートは
正の入力を構成する。またトランジスタ172のドレイ
ンはPチャンネルトランジスタである出力駆動トランジ
スタ184のゲートに接続された差動増幅器の出力とな
り、このトランジスタ184のソース−ドレインパスの
一方の側はノード180へ、またもう一方の側は出力ノ
ード186に接続されている。出力ノード186はこの
増幅器の入力であるトランジスタ170のゲートに接続
されている。電流源となるトランジスタ188のソース
−ドレインパスはノード186と電圧VSSAとの間に
接続されている。トランジスタ188のゲートはバイア
ス電圧に接続されている。
【0037】図11に示した従来技術の増幅器の差動入
力トランジスタ対170,172では、その大きな共通
モード信号により2つのひずみ発生機構が生まれる。第
1の機構は差動トランジスタ対170,172のドレイ
ン・ソース間電圧(VDS)が信号により大きく変化す
ることによる。これらのトランジスタのI対VDS
即ち出力コンダクタンス特性にミスマッチがあれば、こ
れらのトランジスタのゲート・ソース間電圧VGSの差
を導入してドレイン電流(I)を等しい値に維持する
必要がある。このVGSの差はバッファの入力/出力特
性においてひずみとして現われる。共通モード信号が大
きい時従来技術の増幅器/バッファ回路に存在する第2
のひずみ発生機構は、電流源トランジスタ176のドレ
イン・ソース間電圧が信号により大きく変化することに
よる。トランジスタ176の出力インピーダンスが有限
であるため、トランジスタ176のVDSの変化により
差動対のバイアス電流が入力信号と共に変化する。差動
トランジスタ対のI対VGS、即ちトランスコンダク
タンス特性にミスマッチがあれば、これらの装置のゲー
ト・ソース間電圧の差を再び導入して電流の平衡を等し
く維持する必要がある。これらのひずみ発生機構は共に
増幅器の差動入力段で起こるため、閉ループ動作時では
開ループ増幅器利得はまったくこれらの作用を軽減しな
いことを指摘することが重要である。
【0038】図12は、DACの単位利得バッファ回路
の単純化した概略図である。2つの差動入力トランジス
タ190,200が設けられており、これらは共にNチ
ャンネル装置であってソースが共に共通ノード202に
接続されている。トランジスタ190のゲートはバッフ
ァの正の入力を構成し、またトランジスタ200のゲー
トが負の入力を構成する。電流源204は電流I´を与
えるためにトランジスタ190のドレインに接続されて
いる。同様に、電流源206はトランジスタ200のド
レインに接続されて等しい電流I´を与える。共通ノー
ド202と供給電圧VSSAとの間には電流源208が
接続されて2Iの電流シンクを与える。もう1つの電流
源である210はノード202に直接接続されて電流△
Iを与える。電流源210はトランジスタ190,20
0のそれぞれのドレインとそれぞれの電流源204,2
06との間に存在する2つの制御ボックス212により
制御されてここを通る電流を感知する。制御ボックス2
12は電流源210を制御して△Iの値をトランジスタ
190,200を流れる電流が電流源208の電流のば
らつきとは無関係に一定値Iに維持されるように調整
する。従って、差動入力トランジスタ対190,200
は入力共通モード信号が大きい状態のもとでも一定のI
モードで作動する。2つのトランジスタ190,20
0に等しいドレイン電流が強制的に流れるように電流源
204,206を作動することが可能であり、一方電流
源210が共通ノード202における電流差を吸収する
よう作動することが可能である。
【0039】図13は、DACの単位利得バッファ回路
のさらに詳細な回路図である。共通ノード202はトラ
ンジスタ214のソース−ドレインパスの一方の側に接
続され、もう一方の側はVSSAに接続されている。ト
ランジスタ214は電流源208に相当する。このトラ
ンジスタ214のゲートはバイアス電圧に接続されてい
る。トランジスタ190のドレインはカスコードNチャ
ンネルトランジスタ216のソース−ドレインパスを介
してノード218に接続されている。トランジスタ21
6のゲートは動的バイアスノード220に接続されてい
る。ノード218はPチャンネルトランジスタ222の
ソース−ドレインパスの一方の側に接続されており、も
う一方の側はVDDAに接続した供給ノード224に接
続されている。トランジスタ222のゲートはバイアス
電圧に接続されて電流源204として働く。同様に、ト
ランジスタ200のドレインはNチャンネルカスコード
トランジスタ226のソース−ドレインパスを介してノ
ード228に接続されている。トランジスタ226のゲ
ートはノード220に接続されている。ノード228は
Pチャンネルトランジスタ230のソース−ドレインパ
スの一方の側に接続され、もう一方の側はノード224
に接続されている。トランジスタ230のゲートはバイ
アス電圧に接続されて電流源206として働く。
【0040】Pチャンネルフィードバックトランジスタ
232のソース−ドレインパスの一方の側はノード22
4に接続され、もう一方の側はノード220に接続され
ている。トランジスタ232のゲートはノード218に
接続されている。同様に、Pチャンネルフィードバック
トランジスタ234のソース−ドレインパスの一方の側
はノード224に接続され、もう一方の側はノード22
0に接続されている。トランジスタ234のゲートはノ
ード228に接続されている。Nチャンネルトランジス
タ236のドレインとゲートはノード220に接続さ
れ、そのソースはノード202に接続されてノード20
2に電流△Iを与えると共にトランジスタ216,22
6に動的なゲートバイアスを与える。
【0041】ノード228はPチャンネルトランジスタ
237のゲートに接続され、そのソース−ドレインパス
はノード224と出力ノード238との間に接続されて
いる。同様に、ノード238はNチャンネルトランジス
タ240のソース−ドレインパスの一方の側に接続さ
れ、もう一方の側はVSSAに接続されている。トラン
ジスタ240のゲートは第2のNチャンネルトランジス
タ242のゲートに接続され、このトランジスタ242
のゲートはドレインに接続され、またソースはVSSA
に接続されて電流ミラーとして働く。トランジスタ24
2のゲートとドレインはPチャンネルトランジスタ24
4のソース−ドレインパスの一方の側に接続され、もう
一方の側はノード224に接続されている。トランジス
タ244のゲートはノード218に接続されている。ト
ランジスタ237、240、242、244は第2の増
幅段として働いて一般的なターンアラウンド出力段を構
成する。トランジスタ240と242は電流ミラーに過
ぎないが、トランジスタ237と244は実際の出力段
を構成し、この構造は2段増幅器である。出力ノード2
38はこの増幅器の入力であるトランジスタ190のゲ
ートに接続されている。
【0042】動作について説明すると、△I電流はフィ
ードバック動作をするトランジスタ232、234によ
り制御される。トランジスタ216、226はトランジ
スタ236がバイアス装置であるカスコード装置であ
る。トランジスタ216、226により、差動対トラン
ジスタのVDSが入力の共通モード信号が大きい状態の
もとでも一定の値に保たれる。シャントフィードバック
トランジスタ232、234は共通ノード202の差電
流を吸収するよう作動可能である。トランジスタ214
のバイアス電流が有限の出力インピーダンスにより変化
すると、フィードバックトランジスタ232、234の
ゲート・ソース間電圧が変化してこの電流変化に適応す
るが、トランジスタ232、234のVGSの変化は
(gm/go)>>1で割った小さい値となる(gm=
シャントフィードバックトランジスタ232、234の
トランスコンダクタンス;go=電流源トランジスタ2
14の出力コンダクタンス)。従って、トランジスタ1
90と200の入力バイアス電流を実際に決定する電流
源トランジスタは入力共通信号よりも実質的に小さいV
DSの変化を経験する。
【0043】図14は図13のバッファ回路のスタート
アップ回路である。図13のノード218に記号Bを、
ノード220に記号Aを、またノード228に記号Cを
付した。Pチャンネルトランジスタ246は、ソース−
ドレインパスがノード224と248との間に接続され
ている。トランジスタ246のゲートはノード220に
おいて接続点Cに接続されている。Pチャンネルトラン
ジスタ250のソース−ドレインパスはノード224と
248との間に接続され、そのゲートはノード218に
おいて接続点Bに接続されている。Pチャンネルトラン
ジスタ252のソース−ドレインパスはノード224と
ノード228の接続点Aとの間に接続され、そのゲート
はノード248に接続されている。トランジスタ254
のソース−ドレインパスはノード248とVSSAとの
間に接続され、そのゲートはバイアス電流に接続されて
いる。図14の回路は始動と共にノードAにスタートア
ップ電流を与えるよう作動可能である。
【0044】図15は、DACの従来型能動フィルタに
用いられる演算増幅器の出力段の概略図である。Nチャ
ンネルソースフォロワートランジスタ258のソース−
ドレインパスは電圧VDDAとノード260との間に接
続されている。ノード260は電流源262を有する低
電圧源に接続されている。ノード260は出力ノードを
形成し、このノードは負荷抵抗である抵抗264を介し
て接地されている。抵抗264を流れる電流はIであ
り、トランジスタ258を流れる電流はドレイン電流I
と負荷電流Iとを合計したものである。
【0045】図15の従来技術の回路では、信号に従属
する負荷電流Iによりソースフォロワートランジスタ
258の電流が変化する。その結果、この装置のVGS
が2乗則の変化をし、これがVout/Vin伝達特性
のひずみになる。さらに、標準型ソースフォロワーはA
級モードで動作するが、これは直流電流源Iが意図さ
れた最大負荷電流と同じ位大きくなければらならないこ
とを意味する。
【0046】図16は、DACの能動RCローパスフィ
ルタ18の出力段の単純化した回路図である。ソースフ
ォロワーNチャンネルトランジスタ266のソース−ド
レインパスはノード268とノード260との間に接続
され、そのソースはノード260に接続されている。ト
ランジスタ266のゲートはこの出力段への入力電圧を
受ける。定電流源270がノード260と電圧VSSA
との間に接続され、定電流源272がノード268と正
の電圧VDDAとの間に接続されている。電流源27
0、272を流れる電流はトランジスタ266を流れる
ドレイン電流Iに等しく、これは負荷電流Iとは無
関係に一定値に維持される。可変電流源274がV
DDAとノード260との間に接続され、また可変電流
源276がノード260と電圧VSSAとの間に接続さ
れている。電流源274はノード260における電圧変
化を大きくするため負荷抵抗264に電流を供給するよ
う作動可能であり、また電流源276は低い電圧または
負の信号変化を与えるため負荷抵抗264から電流をシ
ンクさせるよう作動可能である。電流源274、276
はノード268の電圧により制御されるAB級フィード
バックを発生させるよう作動可能なフィードバック回路
278により制御される。従って、負荷電流が電流源2
74、276により与えられ、電流源274、276が
作動バイアス電流よりも大きな負荷電流Iを与えると
共にシンクさせる。
【0047】動作について説明すると、ソースフォロワ
ートランジスタ266は定電流モードで作動される。ド
レイン電流は電流源272により負荷とは無関係になっ
ている。Nチャンネルトランジスタ266のドレイン電
流が一定であるため、そのゲート・ソース間電圧は負荷
とは無関係であり、負荷抵抗264へひずみのない電圧
が送られる。負荷抵抗264により要求される電流I
は電流源274、276により供給される。ABフィー
ドバック回路278によりAB級動作が得られるが、こ
の回路はノード268の電圧により制御される。
【0048】図17は、図16の出力段のさらに詳細な
回路図である。電流源272は、ソース−ドレインパス
が電圧VDDAとノード268との間に接続されたPチ
ャンネルトランジスタ280により構成されている。同
様に、電流源270は、ソース−ドレインパスがノード
260と電圧VSSAとの間に接続されたNチャンネル
トランジスタ282により構成されている。トランジス
タ280と282のゲートは別のバイアス電圧が得られ
るように接続されている。
【0049】電流源274は、ソース−ドレインパスが
電圧VDDAとノード260との間に接続され、ゲート
がノード268に接続されたPチャンネルトランジスタ
284により構成されている。電流源276は、ソース
−ドレインパスがノード260と電圧VSSAとの間に
接続されたNチャンネルトランジスタ286により構成
されている。トランジスタ286は電流ミラー動作によ
り制御される。
【0050】フィードバック回路は、ソース−ドレイン
パスがNPNバイポーラトランジスタ290のエミッタ
とNチャンネルトランジスタ292のドレインとの間に
接続されたPチャンネルトランジスタ288により構成
されている。トランジスタ292のゲートはそのドレイ
ンと共にトランジスタ286のゲートに接続され、その
ソースはVSSAに接続されて電流ミラーのもう一方の
側となる。トランジスタ288のゲートは外部のABバ
イアス信号に接続されている。トランジスタ290のベ
ースはノード268に接続され、そのコレクタはV
DDAに接続されている。
【0051】動作について説明すると、AB級動作はト
ランジスタ288とバイポーラトランジスタ290とに
より与えられ、このトランジスタ290はトランジスタ
288のソースを低インピーダンス制御する。このバイ
ポーラトランジスタはトランスコンダクタンスが大きく
これによりバックゲートの問題がないためNチャンネル
トランジスタの代わりに用いられる。トランジスタ28
4と286のバイアス電流は、トランジスタ288へゲ
ートバイアスを与えるABバイアス信号により制御され
る。信号動作はノード268の電圧によりトランジスタ
284のゲート電位をフィードバック制御することによ
り行われる。トランジスタ284のゲート電位が低下す
るにつれて、トランジスタ284を流れる電流が増加し
負荷抵抗264へ電流を供給する。同時に、トランジス
タ288のVGSが減少し、このためミラーを構成する
トランジスタ286と292の電流が減少する。ノード
268のトランジスタ284のゲート電位が増加するに
つれて、トランジスタ284の電流が減少すると共にト
ランジスタ288とミラーを構成するトランジスタ28
6、292の電流が増加して負荷電流をシンクさせる。
トランジスタ284と286はそれらの動作バイアス電
流よりも大きな負荷電流Iを与えると共にシンクさせ
ることができるため、その動作はAB級であることに注
意されたい。
【0052】図18はABバイアス信号を発生する回路
の1実施例の概略図である。Pチャンネルトランジスタ
294はそのソース−ドレインパスがノードVDDA
電流源296の一方の側との間に接続されている。電流
源296のもう一方の側はノードVSSAに接続され、
この電流源296には電流Iが流れる。バイポーラト
ランジスタ298はコレクタはVDDAに、またエミッ
タはPチャンネルトランジスタ300のソースに接続さ
れている。トランジスタ298のベースはトランジスタ
294のゲートとドレインとに接続されている。トラン
ジスタ300のゲートとドレインは電流源302の一方
の側に接続され、そのもう一方の側はノードVSSA
接続されている。電流源302は電流Iを与える。図
18の回路はトランジスタ284と286の信号パス
に、以下の関係式に従って電流Iに比例する暗電流を
与える。
【0053】
【数4】 図19はABバイアスを与えるバイアス回路の別の実施
例を示す。Pチャンネルトランジスタ304はそのソー
ス−ドレインパスがノードVDDAとノード306との
間に接続されている。ノード306はNチャンネルトラ
ンジスタ308のソース−ドレインパスを介してノード
SSAに接続されている。トランジスタ308のゲー
トは電流ミラーを構成するようNチャンネルトランジス
タ310のゲートとドレインとに接続され、そのソース
はノードVSSAに接続されている。トランジスタ31
0のドレインはPチャンネルトランジスタ312のドレ
インに接続され、そのソースはバイポーラトランジスタ
314のエミッタに、またベースはトランジスタ304
のゲートに接続されている。トランジスタ314のコレ
クタはVDDAに接続されている。トランジスタ312
のゲートは演算増幅器316の出力に接続されている。
この増幅器316は負の入力がノード306に接続され
正の入力が接地されている。Pチャンネルトランジスタ
318はソース−ドレインパスがノード320とV
DDAとの間に接続されている。トランジスタ318の
ゲートは演算増幅器322の出力に接続され、その正の
入力はノード320に接続され、その負の入力は接地さ
れている。ノード320は電流Iが流れる電流源32
4を介して電圧VSSAに接続されている。この回路で
は、これらの比率設定されたバイアス電流が全て、信号
パスの対応装置が同じVGS及びVDSで作動するよう
に設定されている。
【0054】要約すると、本発明はスイッチトキャパシ
タフィルタを用いるデジタル−アナログコンバータ用単
位利得バッファ回路を提供する。スイッチトキャパシタ
フィルタはその入力の1ビットデジタル信号流を1ビッ
トサンプルデータアナログ値へ変換する。これはサンプ
ルデータ領域でフィルタリングされた後、サンプルデー
タ/連続時間バッファ回路により連続時間領域へ変換さ
れる。単位利得バッファ回路はサンプルデータ/連続時
間バッファ回路の出力に設けられ、高い入力インピーダ
ンスと非常に低いひずみを有する。この入力段には一対
の差動入力トランジスタが設けられ、差動トランジスタ
対のドレイン電流がそれぞれ別個の定電流源により供給
される。差動トランジスタ対は共通電源の一方の側に接
続された共通電源ノードへ共に接続されている。入力共
通モード信号が大きい状態のもとでのバイアス電流のば
らつきは、共通電源ノードと低い基準電圧との間の電流
源の電流変化のばらつきを吸収するように作用する別個
の可変電流源を提供することにより最少限に抑えられ
る。さらに、この差動入力トランジスタ対のドレインに
はドレイン−ソース電圧を一定に維持するためカスコー
ド装置が設けられている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、低ノイズ/低ひずみスイッチトキャパ
シタ/連続時間フィルタの全体ブロック図である。
【図2】図2は、スイッチトキャパシタフィルタの論理
ブロック図である。
【図3】図3は、図2のスイッチトキャパシタフィルタ
のさらに詳細なブロック図である。
【図4】図4は、図2のスイッチトキャパシタフィルタ
の入力段の詳細な論理図である。
【図5】図5は、スイッチトキャパシタフィルタの入力
段に一体化された1ビットDACのタイミング図であ
る。
【図6】図6は、スイッチトキャパシタ/連続時間バッ
ファのブロック図である。
【図7】図7は、変換動作を説明する概略図である。
【図8】図8は、図7のバッファ回路により得られる平
滑化動作を示す。
【図9】図9は、入力にスイッチトキャパシタフィルタ
の出力からサンプルデータを受けそれを能動フィルタへ
の連続時間アナログ入力へ変換する従来技術のバッファ
を示す。
【図10】図10は、DACのスイッチトキャパシタ/
連続時間バッファ回路の論理図である。
【図11】図11は、従来技術の単位利得バッファ回路
の概略図である。
【図12】図12は、単位利得バッファ回路の単純化し
た概略図である。
【図13】図13は、単位利得バッファ回路の詳細な回
路図である。
【図14】図14は、単位利得バッファ回路のスタート
アップ回路の概略図である。
【図15】図15は、DACの従来技術の出力段の概略
図である。
【図16】図16は、DACの出力段の単純化した概略
図である。
【図17】図17は、DACの出力段の詳細な回路図で
ある。
【図18】図18は、出力段にABバイアスを発生させ
るバイアス回路の1実施例を示す概略図である。
【図19】図19は、ABバイアスを発生させる別の実
施例を示す。
【符号の説明】
10 インターポレーションフィルタ 11 デルターシグマデジタル変調器 12 スイッチトキャパシタ・ローパスフィルタ 14 スイッチトキャパシタ/連続時間バッファ回路 16 単位利得バッファ回路 18 能動ローパスフィルタ 20 DAC 130 デジタル−サンプルアナログ信号コンバータ 278 フィードバック回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H03M 3/02 8836−5J

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単位利得バッファ回路であって、 それぞれのソース−ドレインパスの一方の側が共通ノー
    ドに接続され、それぞれのゲート端子に差分電圧を受け
    る第1及び第2の差動入力トランジスタと、 前記第1の差動入力トランジスタのもう一方の側に接続
    されて前記トランジスタへ第1の実質的に一定の電流を
    供給する第1の定電流源と、 前記第2の差動入力トランジスタのもう一方の側に接続
    されて前記第2のトランジスタへ第2の実質的に一定の
    電流を供給する第2の定電流源と、 共通ノードから基準電流シンクへ電流をシンクさせる共
    通電源とよりなることを特徴とする単位利得バッファ回
    路。
  2. 【請求項2】 前記共通ノードへ可変電流を与える可変
    電流源と、 前記第1及び第2の差動入力トランジスタを流れる電流
    を感知して、それらの電流が前記共通電流源のばらつき
    とは無関係に実質的に一定の値に維持するよう前記可変
    電流を変化させる制御回路とをさらに備えたことを特徴
    とする請求項1に記載のバッファ回路。
  3. 【請求項3】 前記第1及び第2の電流が実質的に互い
    に等しいことを特徴とする請求項2に記載のバッファ回
    路。
  4. 【請求項4】 前記共通電流源を流れる電流が前記第1
    及び第2の定電流源と可変電流源の電流の和に等しいこ
    とを特徴とする請求項2に記載のバッファ回路。
  5. 【請求項5】 前記第1及び第2の差動入力トランジス
    タがソースを前記共通ノードへ接続したNチャンネルト
    ランジスタであることを特徴とする請求項2に記載のバ
    ッファ回路。
  6. 【請求項6】 ソース−ドレインパスを前記第1の定電
    流源と第1のNチャンネルトランジスタとに直列接続し
    た第1のカスコードトランジスタと、 ソース−ドレインパスを前記第2の定電流源と第2のN
    チャンネルトランジスタとに直列接続した第2のカスコ
    ードトランジスタとをさらに備え、 第1及び第2のカスコードトランジスタのゲートが動的
    バイアス回路に共に接続されていることを特徴とする請
    求項5に記載のバッファ回路。
  7. 【請求項7】 前記バッファ回路の出力が2段目の増幅
    段に接続され、2段目の増幅段の出力が前記バッファ回
    路の入力に接続されて単位利得動作が得られることを特
    徴とする請求項6に記載のバッファ回路。
  8. 【請求項8】 前記可変電流源と前記制御回路が、 ソース−ドレインパスを正の電源と前記共通ノードとの
    間に接続した第1のPチャンネルトランジスタと、 ソース−ドレインパスを前記正の電源と前記共通ノード
    との間に接続した第2のPチャンネルトランジスタとよ
    りなり、 第1のPチャンネルトランジスタのゲートが第1のNチ
    ャンネルトランジスタのドレインに接続され、 第2のPチャンネルトランジスタのゲートが第2のNチ
    ャンネルトランジスタのドレインに接続されていること
    を特徴とする請求項5に記載のバッファ回路。
  9. 【請求項9】 低ひずみでアナログ信号をバッファする
    方法であって、 それぞれのソース−ドレインパスの一方の側が共通ノー
    ドに接続され、それぞれのゲートが差分入力を構成する
    第1及び第2の差動入力トランジスタを提供し、 第1の差動入力トランジスタのソース−ドレインパスの
    もう一方の側へ入力するための第1の定電流を発生させ
    て第1の実質的に一定の電流を供給し、 第2の差動入力トランジスタのソース−ドレインパスの
    もう一方の側へ入力するための第2の定電流を発生させ
    て第2の実質的に一定の電流を供給し、 共通ノードから基準電源へ電流をシンクさせるため共通
    電流源を提供するステップよりなることを特徴とする方
    法。
  10. 【請求項10】 前記共通ノードへの可変電流源を提供
    するため可変電流を発生させ、 第1及び第2の差動入力トランジスタを流れる電流を感
    知し、 共通電流源を流れる電流のばらつきとは無関係に第1及
    び第2の差動入力トランジスタを流れる電流を一定値に
    維持するため前記可変電流源を流れる電流を変化させる
    ステップよりなることを特徴とする請求項9に記載の方
    法。
  11. 【請求項11】 前記第1及び第2の差動入力トランジ
    スタがNチャンネルトランジスタであり、前記第1の差
    動入力トランジスタへ第1の定電流を入力する前記ステ
    ップが第1のNチャンネルトランジスタのドレインへ第
    1の定電流を入力するステップよりなり、前記第2の定
    電流を入力する前記ステップが前記第2のNチャンネル
    トランジスタのドレインへ第2の定電流を入力するステ
    ップよりなることを特徴とする請求項10に記載の方
    法。
  12. 【請求項12】 第1のカスコードトランジスタを提供
    し、 前記第1のカスコードトランジスタを前記第1の定電流
    源と第1のNチャンネルトランジスタとの間に直列接続
    し、 第2のカスコードトランジスタを提供し、 前記第2のカスコードトランジスタを前記第2の定電流
    源と第2のNチャンネルトランジスタとの間に接続し、 前記第1及び第2のカスコードトランジスタのゲートへ
    動的バイアスを与えるステップをさらに含むことを特徴
    とする請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記第1及び第2の定電流源を流れる
    電流が実質的に等しいことを特徴とする請求項10に記
    載の方法。
  14. 【請求項14】 前記共通電流源を流れる電流が前記第
    1及び第2の定電流源を流れる電流と可変電流源を流れ
    る電流の和に実質的に等しいことを特徴とする請求項1
    0に記載の方法。
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