JPH05102335A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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Publication number
JPH05102335A
JPH05102335A JP7631092A JP7631092A JPH05102335A JP H05102335 A JPH05102335 A JP H05102335A JP 7631092 A JP7631092 A JP 7631092A JP 7631092 A JP7631092 A JP 7631092A JP H05102335 A JPH05102335 A JP H05102335A
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JP
Japan
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ceramic substrate
cap
semiconductor device
bonding material
frame
Prior art date
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Pending
Application number
JP7631092A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Higuchi
努 樋口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shinko Electric Industries Co Ltd
Original Assignee
Shinko Electric Industries Co Ltd
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Publication date
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  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シールフレームを用いずに、デバイスを実装
したセラミック基板部分上方を手数をかけずに容易かつ
的確に気密に覆うことのできる半導体装置を得る。 【構成】 デバイス10を実装したセラミック基板30
部分上方に、セラミック基板30表面に備えた配線回路
パターン20の線路22中途部を横断してセラミックか
らなる逆箱体状のキャップ50を被せる。そして、キャ
ップ50の下端周縁を上記線路22中途部を含むその周
辺のセラミック基板30に、絶縁性接合材60を用いて
気密に封着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置、特にデバ
イスを実装したセラミック基板部分上方を帽子状等をし
たキャップで気密に覆ってなる半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体チップ等のデバイスを実装したセ
ラミック基板部分上方を気密に覆うには、従来一般に、
次のようにしている。
【0003】図11に示したように、デバイス10を実
装するセラミック基板30部分周囲のセラミック基板3
0に、セラミック基板30表面に備えた配線回路パター
ン20の線路22中途部を横断して、セラミックからな
るシールフレーム32を備えている。そして、そのシー
ルフレーム32でデバイス10を実装するセラミック基
板30部分周囲を気密に囲むようにしている。次に、シ
ールフレーム32内側の配線回路パターン20を備えた
セラミック基板30部分にデバイス10を実装してい
る。そして、そのデバイス10を実装したセラミック基
板30部分上方に金属板等の平板40を被せて、その平
板40周囲をシールフレーム32にろう付け、レーザー
溶接等により気密に接合している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記方
法により、デバイス10を実装したセラミック基板30
部分上方を気密に覆った場合には、平坦なセラミック基
板30にシールフレーム32を起立させて備えなければ
ならず、セラミック基板30の形成作業に多大な手数を
要した。
【0005】また、シールフレーム32は、セラミック
基板30と共に同時焼成して、セラミック基板30上に
一体に備えるようにしている。そのため、その後に、シ
ールフレーム32が、その内側のセラミック基板30部
分にデバイス10を実装する際に邪魔となった。
【0006】本発明は、このような課題を解消した、シ
ールフレームを用いずに、デバイスを実装したセラミッ
ク基板部分上方を手数をかけずに容易に気密に覆うこと
のできる、半導体装置を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の半導体装置は、表面に配線回路パタ
ーンを備えたセラミック基板に半導体チップ等のデバイ
スを実装して、そのデバイスを実装したセラミック基板
部分上方に少なくとも下端周縁が絶縁体からなるキャッ
プを、前記配線回路パターンの線路中途部を横断して被
せると共に、そのキャップの下端周縁を前記線路中途部
を含むその周辺の前記セラミック基板に、絶縁性接合材
を用いて気密に封着してなることを特徴としている。
【0008】本発明の第1の半導体装置においては、絶
縁性接合材に、Al2 3 系接着剤を用いることを好適
としている。
【0009】それと共に、キャップの下端周縁とその下
端周縁をセラミック基板に封着した絶縁性接合材と前記
キャップを封着したセラミック基板との外側に露出した
部分を、エポキシ樹脂を主成分とする封止材で気密に覆
うことを好適としている。
【0010】本発明の第2の半導体装置は、表面に配線
回路パターンを備えたセラミック基板に半導体チップ等
のデバイスを実装して、そのデバイスを実装したセラミ
ック基板部分周囲のセラミック基板に絶縁性接合材から
なる枠体を、前記配線回路パターンの線路中途部を横断
して備えて、その枠体で前記デバイスを実装したセラミ
ック基板部分周囲を気密に囲むと共に、前記デバイスを
実装したセラミック基板部分上方に少なくとも周囲表面
が導体からなるキャップを、その下端周縁を前記枠体上
に搭載した状態で被せて、そのキャップの下端周縁を前
記枠体に接合材を用いて気密に封着してなることを特徴
としている。
【0011】本発明の第2の半導体装置においては、絶
縁性接合材又は接合材に、Al2 3 系接着剤を用いる
ことを好適としている。
【0012】それと共に、枠体とその枠体を備えたセラ
ミック基板とキャップの下端周縁とその下端周縁を前記
枠体に封着した接合材との外側に露出した部分を、エポ
キシ樹脂を主成分とする封止材で気密に覆うことを好適
としている。
【0013】
【作用】上記構成の第1、第2の半導体装置において
は、シールフレームをセラミック基板に備える必要がな
い。そのため、デバイスをセラミック基板に実装する際
に、シールフレームが邪魔をすることがない。それと共
に、セラミック基板にシールフレームを備える作業を省
ける。さらに、デバイスの実装時等にセラミック基板に
加える熱で、シールフレームを備えたセラミック基板部
分の自由な熱膨張、熱収縮がシールフレームにより抑え
られて、セラミック基板に歪みが生ずることがない。
【0014】上記構成の第1の半導体装置においては、
配線回路パターンの線路中途部を横断して被せるキャッ
プの下端周縁を絶縁体で形成している。それと共に、キ
ャップの下端周縁を上記線路中途部を含むその周辺のセ
ラミック基板に、絶縁性接合材を用いて気密に封着して
いる。従って、上記キャップや絶縁性接合材を介して、
配線回路パターンの線路中途部間が短絡することがな
い。
【0015】上記構成の第2の半導体装置においては、
配線回路パターンの線路中途部を横断してセラミック基
板に備える枠体を、絶縁性接合材で形成している。そし
て、キャップを、その下端周縁を上記枠体上に搭載した
状態で被せている。従って、キャップにその周囲表面が
導体からなるキャップ又はその全体が導体からなるキャ
ップ等を用いても、それらのキャップを介して、配線回
路パターンの線路中途部間が短絡することがない。
【0016】そのため、上記構成の第1、第2の半導体
装置においては、キャップ内外のセラミック基板表面に
備える配線回路パターンの線路の一部をセラミック基板
内部に潜らせずに、配線回路パターンの線路をセラミッ
ク基板表面に連続して備えるようにして、セラミック基
板に備える線路の形成作業の容易化が図れる。
【0017】また、上記構成の第2の半導体装置におい
ては、導体からなるキャップやキャップ周囲表面の導体
でデバイス上方を覆ってシールドし、デバイスにその上
方から雑信号が混入するのを防止できる。
【0018】Al2 3 系接着剤は、約370℃の低温
を加えるだけでその接合作用を充分に発揮させることが
できる、絶縁性の高い接着剤である。それと共に、Al
2 3 系接着剤層は、樹脂系接合材層等に比べて気密性
が高い。
【0019】従って、絶縁性接合材や接合材に、Al2
3 系接着剤を用いた第1、第2の半導体装置にあって
は、セラミック基板やそれに実装したデバイスに約37
0℃の低温を加えるだけで、セラミック基板にキャップ
の下端周縁を気密性高く封着したり、デバイスを実装し
たセラミック基板部分周囲のセラミック基板に気密性の
高い枠体を備えたり、その枠体にキャップの下端周縁を
気密性高く封着したりできる。それと共に、セラミック
基板にキャップの下端周縁を封着したり、セラミック基
板に枠体を備えたり、その枠体にキャップの下端周縁を
封着したりした際に、デバイスやデバイスの接合、接続
箇所を加熱し過ぎて、それらに不具合が生ずるのを防止
できる。
【0020】Al2 3 系接着剤は、Al2 3 を主組
成物としていて、セラミック部材とその熱膨張係数が近
似している。
【0021】そのため、絶縁性接合材や接合材にAl2
3 系接着剤を用いた第1、第2の半導体装置にあって
は、セラミック等からなるキャップの下端周縁をセラミ
ック基板に封着したり、セラミック基板に枠体を形成し
たり、その枠体にキャップを封着したりした際に、それ
らの間に熱膨張係数の差による過大な歪みを生じさせず
に、それらの間を気密性を持たせて信頼性高く接合でき
る。
【0022】エポキシ樹脂を主成分とする封止材は、1
-9TORR以上等の超真空システムに利用可能な高気
密性を有する、絶縁性の封止材である。それと共に、常
温ないし60℃前後で乾燥、硬化させることができる。
【0023】そのため、キャップの下端周縁とその下端
周縁をセラミック基板に封着した絶縁性接合材とキャッ
プを封着したセラミック基板との外側に露出した部分を
エポキシ樹脂を主成分とする封止材で気密に覆った第1
の半導体装置、又は枠体とその枠体を備えたセラミック
基板とキャップの下端周縁とその下端周縁を枠体に封着
した接合材との外側に露出した部分をエポキシ樹脂を主
成分とする封止材で気密に覆った第2の半導体装置にあ
っては、それらの第1、第2の半導体装置のキャップの
下端周縁をセラミック基板に直接に又は枠体を介して封
着した封着箇所外側部分にエポキシ樹脂を主成分とする
封止材を隙間なく塗布して常温ないし60℃前後の低温
中に放置し、その塗布した封止材を乾燥、硬化させるこ
とができる。
【0024】そして、キャップの下端周縁をセラミック
基板に直接に又は枠体を介して封着した封着箇所外側部
分をエポキシ樹脂を主成分とする高気密性の封止材で隙
間なく覆って、半導体装置にデバイスを信頼性高く気密
に封入できる。
【0025】それと共に、封止材に低温で乾燥、硬化さ
せることのできるエポキシ樹脂を主成分とする封止材を
用いているので、キャップの下端周縁をセラミック基板
に直接に又は枠体を介して封着した封着箇所外側部分を
封止材で覆う際に、半導体装置を加熱し過ぎて、半導体
装置の各所に不具合が生ずるのを防止できる。
【0026】また、封止材にエポキシ樹脂を主成分とす
る絶縁性の封止材を用いているので、封止材を介して配
線回路パターンの線路中途部間が短絡するのを防止でき
る。
【0027】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に従い説明す
る。図1ないし図4は本発明の第1の半導体装置の好適
な実施例を示し、図1はその正面断面図、図2は図1の
一部拡大図、図3は図1のA−A断面図、図4は図3の
一部拡大図を示している。以下、この図中の半導体装置
を説明する。
【0028】図において、30は、表面が平坦なアルミ
ナセラミック等からなるセラミック基板である。
【0029】このセラミック基板30表面には、半導体
チップ等のデバイス10をボンディングするステージ2
4を備えている。ステージ24周囲のセラミック基板3
0表面には、デバイス10の電極接続用の配線回路2
2,26をそれぞれ備えている。そして、それらのステ
ージ24、配線回路22,26が、配線回路パターン2
0を形成している。
【0030】配線回路パターン20は、メタライズ等か
らなる厚膜又は銅等からなる薄膜で形成している。
【0031】ステージ24上には、デバイス10を熱圧
着により又は接着剤等を用いてボンディングしている。
それと共に、デバイス10の電極を、ワイヤ12を介し
て、ステージ24周囲の配線回路22,26端部にそれ
ぞれ接続している。そして、セラミック基板30にデバ
イス10を実装している。
【0032】50は、底浅の逆箱体状をしたキャップで
ある。キャップ50は、その全体をアルミナセラミック
等の絶縁体で形成している。
【0033】なお、キャップ50は、その少なくとも下
端周縁を絶縁体で形成すれば良く、その他の部分は金属
等の導体で形成しても良い。
【0034】キャップ50は、デバイス10を実装した
セラミック基板30部分上方に、配線回路パターンの線
路22中途部を横断して被せている。そして、キャップ
50の下端周縁を、配線回路パターンの線路22中途部
を含むその周辺のセラミック基板30に絶縁性接合材6
0を用いて気密に封着している。そして、キャップ50
とセラミック基板30とで囲まれた空間内にデバイス1
0を気密に封入している。
【0035】絶縁性接合材60には、約370℃の低温
で硬化して高気密性の接合層を形成するAl2 3 系接
着剤を用いている。そして、キャップ50の下端周縁を
セラミック基板30にそれらを低温に加熱する等して高
気密性を持たせて封着している。そして、キャップ50
の下端周縁をセラミック基板30に封着する際に、デバ
イス10やデバイスの接合、接続箇所を加熱し過ぎて、
それらに不具合が生ずるのを防いでいる。それと共に、
絶縁性接合材60に、セラミックからなるキャップ50
やセラミック基板30と熱膨張係数が近似するAl2
3 を主組成物とするAl2 3 系接着剤を用いていて、
キャップ50をセラミック基板30に封着した際に、そ
れらの間に過大な歪みが生じて、それらの間の気密性が
損なわれるのを防いでいる。
【0036】Al2 3 系接着剤としては、例えば米国
AREMCO社製のKITNo.585に含まれるCe
ramabond503、552、569等を用いてい
る。これらのAl2 3 系接着剤は、約370℃の低温
で接合作用を充分に発揮したり硬化したりして、気密性
に優れた絶縁性の高い接着剤層を形成する。
【0037】なお、デバイス10をさほど高気密性を持
たせて封入する必要のない場合は、キャップ50の下端
周縁をセラミック基板30に、Al2 3 系接着剤に比
べて気密性が劣る、入手容易で安価な樹脂系接着剤等の
絶縁性接合材を用いて封着しても良い。また、デバイス
10やデバイスの接合、接続箇所に高温を加えても差し
支えない場合は、キャップ50の下端周縁をセラミック
基板30に、高温に加熱して硬化させる必要のある、気
密性に優れたガラス部材等の絶縁性接合材を用いて封着
しても良い。
【0038】図1ないし図4に示した第1の半導体装置
は、以上のように構成している。
【0039】図5は本発明の第1の半導体装置の他の好
適な実施例を示し、詳しくはそのキャップ下端周辺の拡
大断面図を示している。以下、この図中の半導体装置を
説明する。
【0040】図の半導体装置では、キャップ50の下端
周縁とその下端周縁をセラミック基板30に封着した絶
縁性接合材60とキャップ50を封着したセラミック基
板30との外側に露出した部分を、エポキシ樹脂を主成
分とする高気密性の封止材90で気密に覆っている。
【0041】具体的には、キャップ50の下端周縁をセ
ラミック基板30に封着した封着箇所100外側部分に
エポキシ樹脂を主成分とする封止材90を隙間なく塗布
して常温ないし60℃前後の低温中に放置し、その封止
材90を乾燥、硬化させている。
【0042】そして、キャップ50の下端周縁をセラミ
ック基板30に封着した封着箇所100外側部分をエポ
キシ樹脂を主成分とする高気密性の封止材90で隙間な
く覆って、半導体装置にデバイスを信頼性高く気密に封
入している。
【0043】それと共に、封止材90に低温で乾燥、硬
化させることのできるエポキシ樹脂を主成分とする封止
材を用いていて、キャップ50の下端周縁をセラミック
基板30に封着した封着箇所100外側部分を封止材9
0で覆う際に、半導体装置を加熱し過ぎて、半導体装置
の各所に不具合が生ずるのを防いでいる。
【0044】また、封止材90にエポキシ樹脂を主成分
とする絶縁性の封止材を用いていて、封止材90を介し
て配線回路パターンの線路22中途部間が短絡するのを
防いでいる。
【0045】エポキシ樹脂を主成分とする封止材90に
は、例えば米国バリアン社製のトールシール(商標名)
のモデル番号953−0001を用いている。このトー
ルシールは、10-9TORR以上の超高温真空システム
に利用可能な高気密性の絶縁層を形成する封止材であっ
て、耐熱性の限界が約150℃であり、常温で1〜2時
間放置することにより乾燥、硬化する性質を有してい
る。
【0046】その他は、前述図1ないし図4に示した第
1の半導体装置と同様に構成している。
【0047】図6ないし図9は本発明の第2の半導体装
置の好適な実施例を示し、図6はその正面断面図、図7
は図6の一部拡大図、図8は図6のB−B断面図、図9
は図8の一部拡大図を示している。以下、この図中の半
導体装置を説明する。
【0048】図の半導体装置では、デバイス10を実装
したセラミック基板30部分周囲のセラミック基板30
に、絶縁性接合材からなる枠体70を、セラミック基板
30表面に備えた配線回路パターン20の線路22中途
部を横断して備えている。そして、その枠体70で、デ
バイス10を実装したセラミック基板30部分周囲を気
密に囲んでいる。
【0049】枠体70は、絶縁性接合材を配線回路パタ
ーンの線路22中途部を横断してセラミック基板30表
面に厚く帯状に塗布した後、その絶縁性接合材を加熱等
して硬化させて形成している。
【0050】枠体70を形成する絶縁性接合材には、約
370℃の低温で接合作用を充分に発揮したり硬化した
りする、気密性に優れた絶縁性の高いAl23 系接着
剤を用いている。
【0051】なお、デバイス10をさほど高気密性を持
たせて封入する必要のない場合は、枠体70を、気密性
がAl2 3 系接着剤より劣る、入手容易で安価な樹脂
系接着剤等の絶縁性接合材を用いて形成しても良い。ま
た、デバイス10やデバイスの接合、接続箇所に高温を
加えても差し支えない場合は、枠体70を、高温で溶融
して硬化させる必要のある、気密性に優れたガラス部材
等の絶縁性接合材を用いて形成しても良い。
【0052】デバイス10を実装したセラミック基板3
0部分上方には、帽子状をしたキャップ500を、その
下端周縁を枠体70上に搭載した状態で被せている。そ
して、そのキャップ500の下端周縁を枠体70に接合
材80を用いて気密に封着している。そして、キャップ
500と枠体70とセラミック基板30とで囲まれた空
間内にデバイス10を気密に封入している。
【0053】キャップ500は、その全体を導体の金属
等から形成している。具体的には、キャップ500を、
例えば金属板を絞り加工して形成している。
【0054】なお、キャップ500は、少なくともその
周囲表面を導体で形成すれば良く、その他の部分は、絶
縁体で形成しても良い。この場合の例としては、セラミ
ックからなるキャップ本体周囲表面をメタライズ層で隙
間なく覆ってなるキャップが考えられる。
【0055】接合材80には、約370℃の低温で硬化
して高気密性の接合層を形成するAl2 3 系接着剤を
用いている。そして、キャップ500の下端周縁を枠体
70にそれらを低温に加熱するだけで高気密性を持たせ
て封着している。そして、キャップ50の下端周縁をセ
ラミック基板30に封着する際に、デバイス10やデバ
イスの接合、接続箇所を加熱し過ぎて、それらに不具合
が生ずるのを防いでいる。それと共に、接合材80に、
枠体70やセラミック基板30と熱膨張係数が近似する
Al2 3 を主組成物とするAl2 3 系接着剤を用い
ていて、キャップ500を枠体70に封着した際に、そ
れらの間に過大な歪みが生じて、それらの間の気密性が
損なわれるのを防いでいる。
【0056】なお、デバイス10をさほど高気密性を持
たせて封入する必要のない場合は、キャップ500の下
端周縁を枠体70に、Al2 3系接着剤に比べて気密
性が劣る、入手容易で安価な樹脂系接着剤等の接合材8
0を用いて封着しても良い。また、デバイス10やデバ
イスの接合、接続箇所に高温を加えても差し支えない場
合は、キャップ500の下端周縁を枠体70に、高温に
加熱する必要のある、気密性に優れたガラス部材等の接
合材80を用いて封着しても良い。さらに、接合材80
には、絶縁性接合材でない導電性接合材等を用いても良
い。
【0057】少なくとも周囲表面を導体で形成したキャ
ップ500は、その導体部分を、ワイヤ(図示せず)を
介して、キャップ500周囲のセラミック基板30表面
に備えたグランド線路(図示せず)に接続していて、そ
の導体部分を接地できるようにしている。そして、その
導体部分でデバイス10上方を覆ってシールドし、デバ
イス10上方からその内部に雑信号が混入して、デバイ
ス10が誤動作するのを防ぐことができるようにしてい
る。
【0058】その他は、前述図1ないし図4に示した第
1の半導体装置と同様に構成していて、その同一部材に
は同一符号を付し、その説明を省略する。
【0059】図10は本発明の第2の半導体装置の他の
好適な実施例を示し、詳しくはそのキャップ下端周辺の
拡大断面図を示している。以下、この図中の半導体装置
を説明する。
【0060】図の半導体装置では、枠体70とその枠体
を備えたセラミック基板30とキャップ500の下端周
縁とその下端周縁を枠体70に封着した接合材80との
外側に露出した部分を、エポキシ樹脂を主成分とする高
気密性の封止材90で気密に覆っている。
【0061】具体的には、キャップ500の下端周縁を
セラミック基板30に枠体70を介して封着した封着箇
所110外側部分にエポキシ樹脂を主成分とする封止材
90を隙間なく塗布して常温ないし60℃前後の低温中
に放置し、その封止材90を乾燥、硬化させている。
【0062】そして、キャップ500の下端周縁をセラ
ミック基板30に枠体70を介して封着した封着箇所1
10外側部分をエポキシ樹脂を主成分とする高気密性の
封止材90で隙間なく覆って、半導体装置にデバイスを
信頼性高く気密に封入している。
【0063】それと共に、封止材90に低温で乾燥、硬
化させることのできるエポキシ樹脂を主成分とする封止
材を用いていて、キャップ500の下端周縁をセラミッ
ク基板30に枠体70を介して封着した封着箇所110
外側部分を封止材90で覆う際に、半導体装置を加熱し
過ぎて、半導体装置の各所に不具合が生ずるのを防いで
いる。
【0064】また、封止材90にエポキシ樹脂を主成分
とする絶縁性の封止材を用いていて、封止材90を介し
て配線回路パターンの線路22中途部間が短絡するのを
防いでいる。
【0065】エポキシ樹脂を主成分とする封止材90に
は、例えば米国バリアン社製のトールシール(商標名)
のモデル番号953−0001を用いている。このトー
ルシールの性質、特徴等は、前述図5に示した第1の半
導体装置の封止材90に関する説明文で述べた通りであ
る。
【0066】その他は、前述図6ないし図9に示した第
2の半導体装置と同様に構成している。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1、第
2の半導体装置によれば、シールフレームを用いずに、
デバイスを実装したセラミック基板部分上方を逆箱体
状、帽子状等をしたキャップで手数をかけずに気密性高
く容易に覆うことができる。
【0068】それと共に、デバイスを実装する前のセラ
ミック基板にシールフレームを備える必要がなくなり、
シールフレームに邪魔されずに、デバイスをセラミック
基板に実装できる。また、セラミック基板にシールフレ
ームを備える作業を不要として、セラミック基板の形成
作業の容易化が図れる。さらに、シールフレームを備え
たセラミック基板部分の自由な熱膨張、熱収縮がシール
フレームにより抑えられて、セラミック基板に歪みが生
ずるのを防止できる。このことは特に、大型のセラミッ
ク基板に複数個のデバイスを実装するマルチチップモジ
ュール、ハイブリッドモジュール等の大型半導体装置の
場合に有効に作用する。
【0069】また、本発明の第1、第2の半導体装置に
よれば、キャップで覆うセラミック基板部分とキャップ
外側のセラミック基板との間に備える配線回路パターン
の線路の一部をセラミック基板内部に潜らせずに、配線
回路パターンの線路をセラミック基板表面に連続して備
えるようにして、セラミック基板に備える線路の形成作
業の容易化が図れる。
【0070】また、絶縁性接合材や接合材に、約370
℃の低温を加えれば接合作用を充分に発揮したり硬化し
たり高気密性の接合材層を形成したりする、高絶縁性の
Al2 3 系接着剤を用いた本発明の第1、第2の半導
体装置にあっては、セラミック基板とキャップとで囲ま
れた空間内にデバイスを高気密性を持たせて信頼性高く
封入できる。それと共に、デバイスやデバイスの接合、
接続箇所を加熱し過ぎて、それらに不具合を生じさせず
に、キャップの下端周縁をセラミック基板に気密に封着
したり、セラミック基板に枠体を形成したり、その枠体
にキャップの下端周縁を気密に封着したりできる。
【0071】また、絶縁性接合材や接合材に、セラミッ
ク部材と熱膨張係数が近似するAl2 3 を主組成物と
するAl2 3 系接着剤を用いた本発明の第1、第2の
半導体装置にあっては、キャップの下端周縁をセラミッ
ク基板に気密に封着したり、セラミック基板に枠体を形
成したり、その枠体にキャップの下端周縁を気密に封着
したりした際に、それらの間に過大な歪みを生じさせず
に、それらの間を高気密性を持たせて信頼性高く接合で
きる。
【0072】また、キャップの下端周縁とその下端周縁
をセラミック基板に封着した絶縁性接合材とキャップを
封着したセラミック基板との外側に露出した部分をエポ
キシ樹脂を主成分とする封止材で気密に覆った本発明の
第1の半導体装置、又は枠体とその枠体を備えたセラミ
ック基板とキャップの下端周縁とその下端周縁を枠体に
封着した接合材との外側に露出した部分をエポキシ樹脂
を主成分とする封止材で気密に覆った本発明の第2の半
導体装置にあっては、それらの第1、第2の半導体装置
のキャップの下端周縁をセラミック基板に直接に又は枠
体を介して封着した封着箇所外側部分をエポキシ樹脂を
主成分とする高気密性の封止材で隙間なく覆って、半導
体装置にデバイスを信頼性高く気密に封入できる。
【0073】それと共に、キャップの下端周縁をセラミ
ック基板に封着した封着箇所外側部分をエポキシ樹脂を
主成分とする封止材で覆う際に、半導体装置を加熱し過
ぎて、半導体装置の各所に不具合が生ずるのを防止でき
る。
【0074】また、エポキシ樹脂を主成分とする封止材
を介して配線回路パターンの線路中途部間が短絡するの
を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の半導体装置の正面断面図であ
る。
【図2】図1の一部拡大図である。
【図3】図1のA−A断面図である。
【図4】図3の一部拡大図である。
【図5】本発明の第1の半導体装置のキャップ下端周辺
の拡大断面図である。
【図6】本発明の第2の半導体装置の正面断面図であ
る。
【図7】図6の一部拡大図である。
【図8】図6のB−B断面図である。
【図9】図8の一部拡大図である。
【図10】本発明の第2の半導体装置のキャップ下端周
辺の拡大断面図である。
【図11】従来の半導体装置の正面断面図である。
【符号の説明】
10 デバイス 12 ワイヤ 20 配線回路パターン 22 線路 30 セラミック基板 50 キャップ 500 キャップ 60 絶縁性接合材 70 枠体 80 接合材 90 エポキシ樹脂を主成分とする封止材 100、110 封着箇所

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に配線回路パターンを備えたセラミ
    ック基板に半導体チップ等のデバイスを実装して、その
    デバイスを実装したセラミック基板部分上方に少なくと
    も下端周縁が絶縁体からなるキャップを、前記配線回路
    パターンの線路中途部を横断して被せると共に、そのキ
    ャップの下端周縁を前記線路中途部を含むその周辺の前
    記セラミック基板に、絶縁性接合材を用いて気密に封着
    してなる半導体装置。
  2. 【請求項2】 絶縁性接合材に、Al2 3 系接着剤を
    用いた請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 キャップの下端周縁とその下端周縁をセ
    ラミック基板に封着した絶縁性接合材と前記キャップを
    封着したセラミック基板との外側に露出した部分を、エ
    ポキシ樹脂を主成分とする封止材で気密に覆った請求項
    1又は2記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 表面に配線回路パターンを備えたセラミ
    ック基板に半導体チップ等のデバイスを実装して、その
    デバイスを実装したセラミック基板部分周囲のセラミッ
    ク基板に絶縁性接合材からなる枠体を、前記配線回路パ
    ターンの線路中途部を横断して備えて、その枠体で前記
    デバイスを実装したセラミック基板部分周囲を気密に囲
    むと共に、前記デバイスを実装したセラミック基板部分
    上方に少なくとも周囲表面が導体からなるキャップを、
    その下端周縁を前記枠体上に搭載した状態で被せて、そ
    のキャップの下端周縁を前記枠体に接合材を用いて気密
    に封着してなる半導体装置。
  5. 【請求項5】 絶縁性接合材又は接合材に、Al2 3
    系接着剤を用いた請求項4記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】 枠体とその枠体を備えたセラミック基板
    とキャップの下端周縁とその下端周縁を前記枠体に封着
    した接合材との外側に露出した部分を、エポキシ樹脂を
    主成分とする封止材で気密に覆った請求項4又は5記載
    の半導体装置。
JP7631092A 1991-08-12 1992-02-26 半導体装置 Pending JPH05102335A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016111045A1 (ja) * 2015-01-08 2016-07-14 株式会社村田製作所 圧電振動部品及びその製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016111045A1 (ja) * 2015-01-08 2016-07-14 株式会社村田製作所 圧電振動部品及びその製造方法
JPWO2016111045A1 (ja) * 2015-01-08 2017-08-10 株式会社村田製作所 圧電振動部品の製造方法

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