JPH0510228Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、冷凍式保存庫内の側壁面に施設され
た棚受柱に棚を装着する為の棚受金の改良に関す
るものである。

従来技術 従来の保存庫に装着される棚受金としては、略
Ｖ字形に屈曲した板材の一端部を外方に直角に屈
曲して引掛部を１３ｃを形成すると共に、他端部
を差込部１３ｄとして機能させ、冷蔵庫等の庫内
に垂直に配置した棚受金１２に所定間隔で開設し
た複数の孔部１２ａ，１２ｂに、前記引掛部１３
ｃおよび差込部１３ｄを夫れ夫れ弾力的に差し込
んで固定するようにした陳列棚の棚受金１３にお
いて、前記差込部１３ｄの中程を前記引掛部１３
ｃの屈曲方向と同一方向に大きく屈曲させて案内
部１３ｆを形成したことを特徴とする陳列棚の棚
受金が知られている（実開昭63−43096号）。

この棚受金は、棚受柱への着脱が簡単であると
いう利点を有している。

考案が解決しようとする課題 しかしながらかかる従来の棚受金の場合は、以
下に示すような不都合がある。

ａ 棚受金を略Ｖ字状に折り曲げた構造になつて
いる為に棚を装着した状態で保存品を積み重ね
ていくと棚受金がＶ字状に飛び出している関係
から、側壁付近ではぶつかりやすいので、実質
的に保存庫内の容積が少なくなる。

ｂ 又保存庫の最下端部に棚を装着しようとする
場合に略Ｖ字状に折り曲げた棚受金の上方の水
平面が棚受部となる為に、棚の高さが高くな
り、保存庫の底面部分のスペースを有効に利用
することができないといつた不都合がある。

ｃ さらに棚受金の構造において板材の端部が差
込孔及び引掛孔に挿入するための差込部と引掛
部だけが突出している構造であるために、横方
向の力によつて外れ易いといつた不都合があ
る。

そこで本考案は、かかる従来技術の欠点に鑑み
保存庫のスペースを有効に利用することができる
と共に、着脱が容易で横方向からの圧力によつて
外れにくい棚受金を提供することを目的とする。

問題点を解決するための手段 すなわち本考案は、冷凍式保存庫の側壁面に施
設された棚受柱に等間隔に差し込み又は引掛けの
為にあけられた孔に装着するための棚受金におい
て、棚受金が棚受柱と当接する垂直面と、該垂直
面と下方で連続し垂直面に対して垂直な棚受面
と、該棚受面と連続し棚受面に対して鋭角に折り
曲げられた傾斜面とからなり、前記垂直面の先端
中央に断面Ｌ字状の引掛部が形成され、傾斜面の
先端中央に斜め上方に突出する差込部が形成さ
れ、垂直面の引掛部の両脇に棚受柱に向けて垂直
に突出したガイド爪が形成され、かつ傾斜面の差
込部の両脇に棚受け柱に向けて略垂直に突出した
ガイド爪が形成された冷凍式保存庫の棚受金によ
り本目的を達成する。

作 用 本考案にかかる棚受金は、まずＬ字状の引掛部
を孔に挿入し、次に差込部を孔に圧入させて棚受
柱に装着する。

そして棚受金の棚受面に棚を装着した後に保存
品を搬入する。

傾斜面が水平な棚受面に対して鋭角に折り曲げ
られている関係から差し込み孔から棚受面までの
立ち上がりの高さが低く抑えられているので、棚
を保存庫の底面付近まで設置できることになる。

又棚受柱の凸部に設けた孔に引掛部及び差込部
を挿入するが、装着した際にそれぞれの端部に設
けたガイド爪が棚受柱の凹部と当接する為に棚受
金にかかる横方向の圧力をこれらのガイド爪が受
け止める。

実施例 以下に本考案を図面に示された一実施例に従つ
て詳細に説明する。

図において１は、冷凍式保存庫の側壁面に施設
された棚受柱であり、該棚受柱１は公知のものと
同じ構造で中央の凸部、その両脇の凹部とからな
り、凸部には等間隔に略楕円状の孔５があけられ
ている。

２は、本実施例にかかる棚受金であり、該棚受
金２は板材を折り曲げ等の加工を施したものから
なり、棚受柱１に当接する垂直面２ａと、該垂直
面２ａと下方で連続する棚受柱１に対して垂直な
棚受面２ｂと、該棚受面２ｂから鋭角（15°以下）
に折り曲げられた傾斜面２ｃとを有する。

垂直面２ａの先端部中央には断面Ｌ字状の引掛
部３が棚受柱１に向けて突設されており、該引掛
部３の両脇にはガイド爪３ａ，３ｂが垂直面２ａ
に対して垂直に棚受柱１に向けて突設されてい
る。

これらガイド爪３ａ，３ｂは、棚受柱１を装着
した際に凸部を挾むと共にそれらの先端が凹部と
当接するように形成されている。

棚受面２ｂには、棚４を固定する為に棚４の脚
６を挿入するための穴７があけられている。

傾斜面２ｃの先端中央には、傾斜面２ｃに連続
して突出させた後、先端が斜め上方に折り曲げら
れた差込部８が設けられており、該差込部８の両
脇にはガイド爪８ａ，８ｂが棚受柱１の凹部に向
けて突設されている。

これらガイド爪８ａ，８ｂも棚受柱１を装着し
た際に凸部を挾むと共にそれらの先端が凹部と当
接するように形成されている。

以上述べた構成において、本実施例の棚受金で
は、Ｌ字状の引掛部３を孔５に挿入させ、引掛部
３を支点として棚受金２を回転させ下方の孔５に
差込部８を当接させた後に棚受金２を差し込むと
棚受金２を折り曲げたことにより生じるスプリン
グ力に抗して差込部８は孔５に圧入される。差込
部８の圧入後、引掛部３を支点として回転して棚
受金２が外れようとするが、挿入後は差込部８に
圧力がかからない為に元の状態に復元するので、
差込部８が孔５と当接して外れにくくなる。

さらに棚受金２を装着した際には、引掛部３の
ガイド爪３ａ，３ｂ及び差込部８のガイド爪８
ａ，８ｂが棚受柱１の凸部を挾み込むと共にそれ
らの先端が凹部と当接した状態となる。

従つて棚受金に横方向から圧力がかかつたとし
ても、ガイド爪３ａ，３ｂ，８ａ，８ｂが凹部と
当接して支える為に外れずに済む。

棚受金２を棚受柱１に装着した後に、棚４の脚
６を孔７に挿入して棚を固定する。

すると従来の棚受金に比較して孔５から棚受面
２ｂまでの立ち上がりの高さが低くなつている関
係から、棚４は保存庫内の底面付近まで設置する
ことができる。

さらに棚受金２の保存庫への突出部分は、棚を
支える棚受柱に対して垂直な棚受面２ｂと棚受面
２ｂに対して鋭角に折り曲げられた傾斜面２ｃだ
けなので、保存品を棚ぎりぎりの高さまでいれて
もほとんど邪魔にならない。

効 果 以上述べたように本考案にかかる棚受金は、従
来のものに比較してガイド爪を設けたり、棚受面
が低い位置にくるような構造としたので、保存庫
のスペースを有効に利用することができる。

さらにガイド爪を設けたので、棚受金にかかる
横方向の圧力に対して耐えることができ、外れに
くいものを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図から第４図は本考案にかかる実施例を示
すもので、第１図は棚受柱に棚受金を装着した状
態を示す斜視図、第２図は棚受金の斜視図、第３
図は棚受柱に棚受金を装着した状態を示す縦断面
図、第４図は棚を装着した状態を示す斜視図、第
５図は従来技術を示す一部を破断した斜視図であ
る。 １……棚受柱、２……棚受金、２ａ……垂直
面、２ｂ……棚受面、２ｃ……傾斜面、３……引
掛部、４……棚、６……脚、５……孔、７……
穴、８……差込部、２ａ，２ｂ，８ａ，８ｂ……
ガイド爪。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 冷凍式保存庫の側壁面に施設された棚受柱に等
   間隔に差し込み又は引掛けの為にあけられた孔に
   装着するための棚受金において、棚受金が棚受柱
   と当接する垂直面と、該垂直面と下方で連続し垂
   直面に対して垂直な棚受面と、該棚受面と連続し
   棚受面に対して鋭角に折り曲げられた傾斜面とか
   らなり、前記垂直面の先端中央に断面Ｌ字状の引
   掛部が形成され、傾斜面の先端中央に斜め上方に
   突出する差込部が形成され、垂直面の引掛部の両
   脇に棚受柱に向けて垂直に突出したガイド爪が形
   成され、かつ傾斜面の差込部の両脇に棚受け柱に
   向けて略垂直に突出したガイド爪が形成されてい
   ることを特徴とする冷凍式保存庫の棚受金。