JPH049829A - 非線形光学素子及びその製造方法 - Google Patents
非線形光学素子及びその製造方法Info
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- JPH049829A JPH049829A JP11259690A JP11259690A JPH049829A JP H049829 A JPH049829 A JP H049829A JP 11259690 A JP11259690 A JP 11259690A JP 11259690 A JP11259690 A JP 11259690A JP H049829 A JPH049829 A JP H049829A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
この発明は、有機非線形光学物質を用いた非線形光学素
子に係り、特に波長変換素子や光変調素子に適した薄膜
光導波路に適用されるこの種の非線形光学素子及びその
製造方法に関する。
子に係り、特に波長変換素子や光変調素子に適した薄膜
光導波路に適用されるこの種の非線形光学素子及びその
製造方法に関する。
[従来の技術]
一般に、非線形光学素子は非線形分極を利用して、光高
調波発生、光混合等の光波長変換を行なうもので、この
ような非線形光学素子としては、KDP、りん酸二水素
アンモニウム(ADP)、ニオブ酸リチウム(LiNb
O++)等の無機光学結晶、2−メチル−4−ニトロア
ニリン(MNA)、ジメチルアミノ−アセトアミド−ニ
トロベンゼン(D A N)のような有機非線形光学物
質が知られている。このような有機非線形光学物質を利
用して薄膜光学素子を作成するためには、これを単結晶
化するか或いは分子の双極子モーメントを同一方向に配
向させる必要がある。
調波発生、光混合等の光波長変換を行なうもので、この
ような非線形光学素子としては、KDP、りん酸二水素
アンモニウム(ADP)、ニオブ酸リチウム(LiNb
O++)等の無機光学結晶、2−メチル−4−ニトロア
ニリン(MNA)、ジメチルアミノ−アセトアミド−ニ
トロベンゼン(D A N)のような有機非線形光学物
質が知られている。このような有機非線形光学物質を利
用して薄膜光学素子を作成するためには、これを単結晶
化するか或いは分子の双極子モーメントを同一方向に配
向させる必要がある。
有機非線形光学物質を同一方向に配向させる方法として
、溶媒蒸発法等で形成した有機非線形光学物質膜の一部
を局所的に加熱し、他の部分と温度勾配を付けて配向さ
せるゾーンメルト法が知られている。又、有機非線形光
学物質膜を設ける基板に凹凸を形成し、この凹凸に沿っ
て有機非線形光学物質分子を配向させる方法が提案され
ている(特開平2−8823号)。
、溶媒蒸発法等で形成した有機非線形光学物質膜の一部
を局所的に加熱し、他の部分と温度勾配を付けて配向さ
せるゾーンメルト法が知られている。又、有機非線形光
学物質膜を設ける基板に凹凸を形成し、この凹凸に沿っ
て有機非線形光学物質分子を配向させる方法が提案され
ている(特開平2−8823号)。
[発明が解決しようとする課題]
しかし、ゾーンメルト法では、局所的には温度勾配方向
に有機非線形光学物質が配向するかその均一性が劣り、
その結果、光変調の際に第2高調波が効率よく得られな
いという問題点がある。又、基板に凹凸を設ける方法で
は、基板へのレジスト塗布、パターン形成、ドライエツ
チング等の工程を必要とし素子の製造工程が複雑であり
、しかも分子の配向をミクロ的に見た場合、凹凸に沿っ
た比較的狭い面積(ショートレンジ)においては分子の
配向するものの、凹凸の平な部分における配向効果が乏
しい、即ちロングレンジに亘って均一な配向が得られな
いという問題点があった。
に有機非線形光学物質が配向するかその均一性が劣り、
その結果、光変調の際に第2高調波が効率よく得られな
いという問題点がある。又、基板に凹凸を設ける方法で
は、基板へのレジスト塗布、パターン形成、ドライエツ
チング等の工程を必要とし素子の製造工程が複雑であり
、しかも分子の配向をミクロ的に見た場合、凹凸に沿っ
た比較的狭い面積(ショートレンジ)においては分子の
配向するものの、凹凸の平な部分における配向効果が乏
しい、即ちロングレンジに亘って均一な配向が得られな
いという問題点があった。
本発明は上記従来の問題点を解決し、有機非線形光学物
質がロングレンジに亘って均一に配向し、効率よく波長
変換や光変調を行なうことのできる非線形光学素子及び
その製造方法を提供することを目的とする。
質がロングレンジに亘って均一に配向し、効率よく波長
変換や光変調を行なうことのできる非線形光学素子及び
その製造方法を提供することを目的とする。
し課題を解決するための手段]
このような目的を達成するため本発明の非線形光学素子
は、基板と前記基板に密着して設けられた有機非線形光
学物質層とから成る非線形光学素子において、基板の有
機非線形光学物質層の設けられた面が屈折率異方性を付
与されており、有機非線形光学物質層は基板の光軸と略
平行の屈折率異方性を有するものであり、好適には基板
は有機非線形光学物質層との間に屈折率異方性を付与し
た樹脂膜を有し、これによって屈折率異方性を付与され
たものである。
は、基板と前記基板に密着して設けられた有機非線形光
学物質層とから成る非線形光学素子において、基板の有
機非線形光学物質層の設けられた面が屈折率異方性を付
与されており、有機非線形光学物質層は基板の光軸と略
平行の屈折率異方性を有するものであり、好適には基板
は有機非線形光学物質層との間に屈折率異方性を付与し
た樹脂膜を有し、これによって屈折率異方性を付与され
たものである。
このような非線形光学素子の製造方法は基板の一方の面
に屈折率異方性を付与し、基板の屈折率異方性を付与さ
れた面に有機非線形光学物質層を設け、有機非線形光学
物質層を基板の光軸と略平行の屈折率異方性を有するよ
うに配向させるものであり、好適には基板の一方の面に
樹脂を塗布した後、樹脂をラビングして基板に屈折率異
方性を付与するものである。
に屈折率異方性を付与し、基板の屈折率異方性を付与さ
れた面に有機非線形光学物質層を設け、有機非線形光学
物質層を基板の光軸と略平行の屈折率異方性を有するよ
うに配向させるものであり、好適には基板の一方の面に
樹脂を塗布した後、樹脂をラビングして基板に屈折率異
方性を付与するものである。
又、本発明の非線形光学素子は、2枚の平行な基板と、
これら基板間に介在される有機非線形光学物質層とから
成る非線形光学素子において、基板の少なくとも一方が
屈折率異方性を付与されているものであり、好適には基
板は有機非線形光学物質層との間に屈折率異方性を付与
した樹脂膜を有し、これによって屈折率異方性を付与さ
れたものである。
これら基板間に介在される有機非線形光学物質層とから
成る非線形光学素子において、基板の少なくとも一方が
屈折率異方性を付与されているものであり、好適には基
板は有機非線形光学物質層との間に屈折率異方性を付与
した樹脂膜を有し、これによって屈折率異方性を付与さ
れたものである。
このような非線形光学素子の製造方法は少なくとも一方
が屈折率異方性を付与されている2枚の基板を対向配置
し、これら基板間に有機非線形光学物質を封入し、有機
非線形光学物質層を基板の光軸と略平行の屈折率異方性
を有するように配向させるものであり、好適には基板の
一方の面に樹脂を塗布した後、樹脂をラビングして基板
に屈折率異方性を付与するものである。
が屈折率異方性を付与されている2枚の基板を対向配置
し、これら基板間に有機非線形光学物質を封入し、有機
非線形光学物質層を基板の光軸と略平行の屈折率異方性
を有するように配向させるものであり、好適には基板の
一方の面に樹脂を塗布した後、樹脂をラビングして基板
に屈折率異方性を付与するものである。
ここで、基板としては、例えば、ガラス、石英、プラス
チック、ニオブ酸リチウム(LiNbOs)シリコン等
を用いることができる。
チック、ニオブ酸リチウム(LiNbOs)シリコン等
を用いることができる。
この基板は、有機非線形光学物質層が設けられる面に屈
折率異方性が付与されているものである。
折率異方性が付与されているものである。
2枚の基板を用いる場合には、少なくとも一方の基板に
屈折率異方性が付与されていればよい。又、基板が樹脂
材料で形成されるものの場合には基板自体に屈折率異方
性を付与してもよいが、基板に樹脂膜を形成し、この樹
脂膜を屈折率異方性とするのが好適である。
屈折率異方性が付与されていればよい。又、基板が樹脂
材料で形成されるものの場合には基板自体に屈折率異方
性を付与してもよいが、基板に樹脂膜を形成し、この樹
脂膜を屈折率異方性とするのが好適である。
樹脂膜を形成する材料としては、基板との密着性が良好
で、好ましくは光学的に透明な材料が用いられる。この
ような樹脂としては、ポリアミド、ポリイミド、ポリビ
ニルアルコール等のポリマが挙げられるがこれらに限定
されない。樹脂膜の厚さは任意であるが、−船釣には1
000人〜3000人程度である。
で、好ましくは光学的に透明な材料が用いられる。この
ような樹脂としては、ポリアミド、ポリイミド、ポリビ
ニルアルコール等のポリマが挙げられるがこれらに限定
されない。樹脂膜の厚さは任意であるが、−船釣には1
000人〜3000人程度である。
屈折率異方性の付与は、樹脂基板或いは基板面に塗布さ
れた樹脂膜をナイロン、ポリエステル、綿等の布或いは
ローラにより一方向に擦る(ラビングする)ことにより
達成される。ラビングによって樹脂材料のラビング方向
への再配向が誘起され、ラビング方向に屈折率異方性が
形成される。
れた樹脂膜をナイロン、ポリエステル、綿等の布或いは
ローラにより一方向に擦る(ラビングする)ことにより
達成される。ラビングによって樹脂材料のラビング方向
への再配向が誘起され、ラビング方向に屈折率異方性が
形成される。
一般に屈折率異方性は、次式で与えられ、△nd=l
(nl−n2)d l>0(式中、nlはラビング方
向の屈折率、n2はラビング方向に垂直方向の屈折率、
dは樹脂膜厚を示す)、顕微鏡と分光装置とが一体とな
った分析装置により測定することができる。
(nl−n2)d l>0(式中、nlはラビング方
向の屈折率、n2はラビング方向に垂直方向の屈折率、
dは樹脂膜厚を示す)、顕微鏡と分光装置とが一体とな
った分析装置により測定することができる。
基板或いは樹脂膜に屈折率異方性が形成されることによ
り、基板或いは樹脂膜に誘電異方性が生じる。これによ
って基板或いは樹脂膜と有機非線形光学物質との分散力
や極性相互作用により有機非線形光学物質の主軸が基板
或いは樹脂膜の主軸方向(ラビング方向)に配向し、そ
の方向の屈折率異方性が得られる。
り、基板或いは樹脂膜に誘電異方性が生じる。これによ
って基板或いは樹脂膜と有機非線形光学物質との分散力
や極性相互作用により有機非線形光学物質の主軸が基板
或いは樹脂膜の主軸方向(ラビング方向)に配向し、そ
の方向の屈折率異方性が得られる。
次に本発明の非線形光学素子において用いられる有機非
線形光学物質としては、2−メチル−4−ニトロアニリ
ン(MNA) 、ジメチルアミノーアセトアミドm=ト
ロベンゼン(DAN)、メチル=(2,4−ジニトロフ
ェニル)−アミノプロパネート(MAP)、3−メチル
−4−ニトロビリジルー1−オキサイド(POM)等公
知の有機非線形光学物質が挙げられるが、特にMNAが
好適である。
線形光学物質としては、2−メチル−4−ニトロアニリ
ン(MNA) 、ジメチルアミノーアセトアミドm=ト
ロベンゼン(DAN)、メチル=(2,4−ジニトロフ
ェニル)−アミノプロパネート(MAP)、3−メチル
−4−ニトロビリジルー1−オキサイド(POM)等公
知の有機非線形光学物質が挙げられるが、特にMNAが
好適である。
有機非線形光学物質層はこのような有機非線形光学物質
を、前述の基板の屈折率異方性が付与されている面或い
は樹脂膜に溶媒蒸発法或いは融液法により塗布すること
により形成される。この際分子が基板或いは樹脂膜の主
軸方向に配向し、その光軸と略平行の屈折率異方性を有
するものとなる。有機非線形光学物質層の厚さは通常0
.5μm〜5μm程度であるが、導波方向の膜厚の均一
性は1%以下であることが望ましい。
を、前述の基板の屈折率異方性が付与されている面或い
は樹脂膜に溶媒蒸発法或いは融液法により塗布すること
により形成される。この際分子が基板或いは樹脂膜の主
軸方向に配向し、その光軸と略平行の屈折率異方性を有
するものとなる。有機非線形光学物質層の厚さは通常0
.5μm〜5μm程度であるが、導波方向の膜厚の均一
性は1%以下であることが望ましい。
2枚の基板を用いたセル状の非線形光学素子の場合には
、2枚の基板を適当なスペーサを介して張合わせた後、
溶媒蒸発法或いは融液法により毛細管現象を利用して有
機非線形光学物質を封入する。この場合にも有機非線形
光学物質分子は基板或いは樹脂膜の主軸方向に配向し、
その光軸と略平行の屈折率異方性を有する。
、2枚の基板を適当なスペーサを介して張合わせた後、
溶媒蒸発法或いは融液法により毛細管現象を利用して有
機非線形光学物質を封入する。この場合にも有機非線形
光学物質分子は基板或いは樹脂膜の主軸方向に配向し、
その光軸と略平行の屈折率異方性を有する。
[作用]
基板或いは基板に設けられた樹脂膜をラビングすること
により、基板或いは樹脂膜は屈折率異方性が付与されて
おり、これにより基板或いは樹脂膜に密着して設けられ
る有機非線形光学物質層の有機非線形光学物質をロング
レンジに亘って均一に結晶成長させることができる。従
って結晶方向が一方向に揃い、効率よく波長変換や光変
調を行なうことができる非線形光学素子を構成すること
ができる。
により、基板或いは樹脂膜は屈折率異方性が付与されて
おり、これにより基板或いは樹脂膜に密着して設けられ
る有機非線形光学物質層の有機非線形光学物質をロング
レンジに亘って均一に結晶成長させることができる。従
って結晶方向が一方向に揃い、効率よく波長変換や光変
調を行なうことができる非線形光学素子を構成すること
ができる。
[実施例]
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。第1
図及び第2図はそれぞれ1枚の基板1とその上に形成さ
れた有機非線形光学物質層2とから成る非線形光学素子
10,11を示す図であり、第1図の非線形光学素子1
0は、プラスチック板から成る基板の表面1aにラビン
グ処理を施し、屈折率異方性が付与されたものであり、
この屈折率異方性が付与された面1aに有機非線形光学
物質層2を形成したものである。又、第2図の非線形光
学素子11はガラス基板、石英板等の基板1にポリイミ
ド等の樹脂膜3を形成し、この樹脂膜3をにラビング処
理を施し、屈折率異方性を付与した後、有機非線形光学
物質層2を形成したものである。
図及び第2図はそれぞれ1枚の基板1とその上に形成さ
れた有機非線形光学物質層2とから成る非線形光学素子
10,11を示す図であり、第1図の非線形光学素子1
0は、プラスチック板から成る基板の表面1aにラビン
グ処理を施し、屈折率異方性が付与されたものであり、
この屈折率異方性が付与された面1aに有機非線形光学
物質層2を形成したものである。又、第2図の非線形光
学素子11はガラス基板、石英板等の基板1にポリイミ
ド等の樹脂膜3を形成し、この樹脂膜3をにラビング処
理を施し、屈折率異方性を付与した後、有機非線形光学
物質層2を形成したものである。
基板1或いは樹脂膜3は第7図に示すように、ナイロン
布製等のローラ5で一方向に擦ることにより屈折率異方
性を付与することができる。有機非線形光学物質層2は
このような基板1或いは樹脂膜3に、融液状態或いは溶
媒に溶解した状態の有機非線形光学物質を塗布し、冷却
或いは溶媒除去することによって形成する。
布製等のローラ5で一方向に擦ることにより屈折率異方
性を付与することができる。有機非線形光学物質層2は
このような基板1或いは樹脂膜3に、融液状態或いは溶
媒に溶解した状態の有機非線形光学物質を塗布し、冷却
或いは溶媒除去することによって形成する。
第3図〜第5図は、それぞれ2枚の基板1.1間に有機
非線形光学物質層2が封入されたセル状の非線形光学素
子12〜14を示す図であり、第3図の非線形光学素子
12は、プラスチック板から成る基板の表面1aにラビ
ング処理を施し、屈折率異方性を付与したものである。
非線形光学物質層2が封入されたセル状の非線形光学素
子12〜14を示す図であり、第3図の非線形光学素子
12は、プラスチック板から成る基板の表面1aにラビ
ング処理を施し、屈折率異方性を付与したものである。
第4図の非線形光学素子13は基板1の一方に、第5図
の非線形光学素子14は基板1.1の両方にそれぞれ樹
脂膜3を形成し、これら樹脂膜3にラビング処理を施し
、屈折率異方性を付与したものである。
の非線形光学素子14は基板1.1の両方にそれぞれ樹
脂膜3を形成し、これら樹脂膜3にラビング処理を施し
、屈折率異方性を付与したものである。
このようなセル状の非線形光学素子13.14の場合、
第6図に示すように2枚の基板1.1をスペーサ4を介
して張合わせ、融液状の有機非線形光学物質を毛細管現
象を利用して基板1.1間に注入し、セルを封止するこ
とにより製造される。
第6図に示すように2枚の基板1.1をスペーサ4を介
して張合わせ、融液状の有機非線形光学物質を毛細管現
象を利用して基板1.1間に注入し、セルを封止するこ
とにより製造される。
以上のような構成における本発明の非線形光学素子は、
波長変換や光変調用の先導波路に適用される。
波長変換や光変調用の先導波路に適用される。
実施例
2枚の石英基板を洗浄乾燥した後、これら基板上にポリ
イミド溶液をスピナで塗布し、320℃で1時間加熱焼
成し厚さd=1500人のポリイミド樹脂膜を形成した
。これらポリイミド樹脂膜を市販のラビング装置(ナイ
ロン製、E、H,C社製)を用いてラビング処理した。
イミド溶液をスピナで塗布し、320℃で1時間加熱焼
成し厚さd=1500人のポリイミド樹脂膜を形成した
。これらポリイミド樹脂膜を市販のラビング装置(ナイ
ロン製、E、H,C社製)を用いてラビング処理した。
このラビング処理した基板を顕微鏡分光装置(オーク社
製)で屈折率異方性(△nd)を測定したところ、17
であった。
製)で屈折率異方性(△nd)を測定したところ、17
であった。
次に、これら基板を厚さ約2μのマイラフィルムをスペ
ーサとして介在させて張合わせ、対向する2辺をエポキ
シ樹脂で封止し、セルを作成した。
ーサとして介在させて張合わせ、対向する2辺をエポキ
シ樹脂で封止し、セルを作成した。
このセルに融液状態のMNAを毛細管現象を利用して注
入した後、室温まで徐冷した。
入した後、室温まで徐冷した。
このMNAを封入したセルの偏光顕微鏡観察を行なった
ところ、ラビング方向に消光位があり、この消光位から
セルを約45°回転すると、透過光量が最大となった。
ところ、ラビング方向に消光位があり、この消光位から
セルを約45°回転すると、透過光量が最大となった。
この明状態と消光位における透過光量のコントラストは
1対20であった。
1対20であった。
このことから、MNAの光軸はラビング方向に向いてお
り、ラビングによってMNAが良好に配向していること
が確認された。
り、ラビングによってMNAが良好に配向していること
が確認された。
このセルに垂直にNd:YAGレーザを照射した際のレ
ーザの偏光方向と第2高調波強度との関係を測定した結
果を第8図に示す。図からも明らかなように偏光方向が
ラビング方向である場合(0度)は、ラビング方向と垂
直な場合(45度)に比べ、約7倍の第2高調波が得ら
れ、双極子モーメントがラビング方向に配向しているこ
とがわかる。
ーザの偏光方向と第2高調波強度との関係を測定した結
果を第8図に示す。図からも明らかなように偏光方向が
ラビング方向である場合(0度)は、ラビング方向と垂
直な場合(45度)に比べ、約7倍の第2高調波が得ら
れ、双極子モーメントがラビング方向に配向しているこ
とがわかる。
更にMNAの非線形感受率を測定したところ、水晶比で
約400倍の非線形感受率であった。
約400倍の非線形感受率であった。
比較例1
実施例と同様の石英基板にポリイミド樹脂膜を形成した
後、ラビング処理を施さずにセルを作成し、これに実施
例と同様にMNAを封入した。このセルを偏光顕微鏡で
観察したところ、顕微鏡の視野下で消光位が得られなか
った。又、セルに垂直にNd:¥AGレーザを照射した
ところ、緑色の散乱光は目視でも観察できたものの、光
軸上に置いたフォトマルに入射する第2高調波は実施例
の場合と比べて極めて少なく観測できなかった。
後、ラビング処理を施さずにセルを作成し、これに実施
例と同様にMNAを封入した。このセルを偏光顕微鏡で
観察したところ、顕微鏡の視野下で消光位が得られなか
った。又、セルに垂直にNd:¥AGレーザを照射した
ところ、緑色の散乱光は目視でも観察できたものの、光
軸上に置いたフォトマルに入射する第2高調波は実施例
の場合と比べて極めて少なく観測できなかった。
比較例2
比較例1で作成したMNAを注入したセルをゾーンメル
ト法で配向させて、これを偏光顕微鏡で観察した。その
結果、lX1mm程度の領域では良好に配向していたが
、配向不良の領域が大きく、配向領域を拡大することは
困難であった。又、配向領域を選択してNd:YAGレ
ーザを照射したところ、MNAの非線形感受率は水晶比
で約200倍であり、実施例に比較し著しく小さかった
。
ト法で配向させて、これを偏光顕微鏡で観察した。その
結果、lX1mm程度の領域では良好に配向していたが
、配向不良の領域が大きく、配向領域を拡大することは
困難であった。又、配向領域を選択してNd:YAGレ
ーザを照射したところ、MNAの非線形感受率は水晶比
で約200倍であり、実施例に比較し著しく小さかった
。
[発明の効果]
以上の実施例からも明らかなように、本発明によれば、
有機非線形光学物質層が設けられる基板表面に予め屈折
率異方性を付与するようにしたので、その主軸とほぼ平
行な屈折率異方性を有する有機非線形光学物質層を得る
ことができ、光の散乱等によるロスがなく、極めて効率
よく波長変換や光変調を行なうことができる。更に本発
明によれば、単に基板或いは基板に設けられた樹脂膜を
ラビング処理すればよいので、簡単な製造工程でしかも
ロングレンジに亘って結晶配向の均一性に優れた非線形
光学素子を製造することができる。
有機非線形光学物質層が設けられる基板表面に予め屈折
率異方性を付与するようにしたので、その主軸とほぼ平
行な屈折率異方性を有する有機非線形光学物質層を得る
ことができ、光の散乱等によるロスがなく、極めて効率
よく波長変換や光変調を行なうことができる。更に本発
明によれば、単に基板或いは基板に設けられた樹脂膜を
ラビング処理すればよいので、簡単な製造工程でしかも
ロングレンジに亘って結晶配向の均一性に優れた非線形
光学素子を製造することができる。
第1図から第5図はそれぞれ本発明の非線形光学素子の
実施例を示す断面図、第6図及び第7図はそれぞれ本発
明の非線形光学素子の製造方法を示す断面図及び斜視図
、第8図は本発明の非線形光学素子の光学特性を示すグ
ラフである。 1・・・・・・基板 2・・・・・・有機非線形光学物質層 3・・・・・・樹脂膜 5・・・・・・ラビング装置
実施例を示す断面図、第6図及び第7図はそれぞれ本発
明の非線形光学素子の製造方法を示す断面図及び斜視図
、第8図は本発明の非線形光学素子の光学特性を示すグ
ラフである。 1・・・・・・基板 2・・・・・・有機非線形光学物質層 3・・・・・・樹脂膜 5・・・・・・ラビング装置
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、基板と前記基板に密着して設けられた有機非線形光
学物質層とから成る非線形光学素子において、前記基板
は前記有機非線形光学物質層の設けられた面が屈折率異
方性を付与されており、前記有機非線形光学物質層は前
記屈折率異方性を付与された基板の光軸と略平行の屈折
率異方性を有することを特徴とする非線形光学素子。 2、前記基板は前記有機非線形光学物質層との間に屈折
率異方性を付与された樹脂膜を有することを特徴とする
請求項1記載の非線形光学素子。 3、2枚の平行な基板と、前記基板間に介在される有機
非線形光学物質層とから成る非線形光学素子において、
前記基板の少なくとも一方が屈折率異方性を付与されて
おり、前記有機非線形光学物質層は前記屈折率異方性を
付与された基板の光軸と略平行の屈折率異方性を有する
ことを特徴とする非線形光学素子。 4、前記基板は前記有機非線形光学物質層との間に屈折
率異方性を付与された樹脂層を有することを特徴とする
請求項3記載の非線形光学素子。 5、基板の一方の面に屈折率異方性を付与し、前記基板
の屈折率異方性を付与された面に有機非線形光学物質層
を設け、前記有機非線形光学物質層を前記基板の光軸と
略平行の屈折率異方性を有するように配向させることを
特徴とする非線形光学素子の製造方法。 6、前記基板の一方の面に樹脂を塗布した後、前記樹脂
をラビングして前記基板に屈折率異方性を付与すること
を特徴とする請求項4記載の非線形光学素子の製造方法
。 7、少なくとも一方が屈折率異方性を付与されている2
枚の基板を対向配置し、前記基板間に有機非線形光学物
質を封入することを特徴とする非線形光学素子の製造方
法。 8、前記基板の一方の面に樹脂を塗布した後、前記樹脂
をラビングして前記基板に屈折率異方性を付与すること
を特徴とする請求項6記載の非線形光学素子の製造方法
。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11259690A JPH049829A (ja) | 1990-04-27 | 1990-04-27 | 非線形光学素子及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11259690A JPH049829A (ja) | 1990-04-27 | 1990-04-27 | 非線形光学素子及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH049829A true JPH049829A (ja) | 1992-01-14 |
Family
ID=14590698
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11259690A Pending JPH049829A (ja) | 1990-04-27 | 1990-04-27 | 非線形光学素子及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH049829A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6631026B2 (en) | 1998-02-06 | 2003-10-07 | Fujitsu Limited | Optical amplifier, excitation light source control method for use in optical amplifier, and optical amplifier control method |
WO2013042470A1 (ja) * | 2011-09-21 | 2013-03-28 | 日本電気硝子株式会社 | 発光体封入用毛細管及び波長変換部材 |
-
1990
- 1990-04-27 JP JP11259690A patent/JPH049829A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6631026B2 (en) | 1998-02-06 | 2003-10-07 | Fujitsu Limited | Optical amplifier, excitation light source control method for use in optical amplifier, and optical amplifier control method |
US6873457B2 (en) | 1998-02-06 | 2005-03-29 | Fujitsu Limited | Optical amplifier, excitation light source control method for use in optical amplifier, and optical amplifier control method |
WO2013042470A1 (ja) * | 2011-09-21 | 2013-03-28 | 日本電気硝子株式会社 | 発光体封入用毛細管及び波長変換部材 |
JP2013068728A (ja) * | 2011-09-21 | 2013-04-18 | Nippon Electric Glass Co Ltd | 発光体封入用毛細管及び波長変換部材 |
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