JPH049737B2 - - Google Patents
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- JPH049737B2 JPH049737B2 JP60249943A JP24994385A JPH049737B2 JP H049737 B2 JPH049737 B2 JP H049737B2 JP 60249943 A JP60249943 A JP 60249943A JP 24994385 A JP24994385 A JP 24994385A JP H049737 B2 JPH049737 B2 JP H049737B2
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Landscapes
- Compounds Of Iron (AREA)
- Inorganic Insulating Materials (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は、圧電セラミツクス材料、誘電セラミ
ツクス材料に適する金属酸化物の複合ペロブスカ
イト化合物の製造方法に関するものである。 〔従来技術とその問題点〕 従来、W,Fe,Nb,Pbの酸化物を含む複合ペ
ロブスカイト化合物は、それぞれの金属の酸化物
を混合後、仮焼、粉砕、焼成して製造していた。
しかしながら、このような従来の方法では、固溶
状態が均一になりくく、その上、製造された化合
物粉末の粒径分布が広くかつ粒子形状が不均一で
ある。従つて、こうして得られた複合ペロブスカ
イト化合物は高い誘電率を示さないという欠点が
ある。更に焼成のために1000℃以上の高温が必要
であり、エネルギー消費の点からも不利であるば
かりでなく、例えばコンデンサに用いる場合使用
する内部電極に高価なパラジウムを多く含むAg
―Pd合金を使用しなければならないという欠点
もある。 〔問題点を解決するための手段〕 上記問題点に鑑み、本発明は、固溶状態が均一
で、かつ粒子の粒度がほぼ一定でかつ粒子形状も
均一で、エネルギー消費が少なく、かつ例えばコ
ンデンサに用いた場合内部電極に高価なパラジウ
ムの使用を少なくできる複合ペロブスカイト化合
物の製造方法を提供することを目的とするもので
ある。 この目的のために、本発明は、Pb,Fe,Nb,
Wの各アルコキシドを出発原料として使用するこ
とで、均一な高純度組成で、かつ微細な粒子で形
状の安定した、低温焼成(900℃)のできる複合
ペロブスカイト化合物を提供するものである。 即ち、本発明は、Pb,Fe,Nb,Wの各アルコ
キシドを所定の割合に混合し、これに水を加え、
加水分解を行なわせ、析出物を過、洗浄、乾燥
後、焼成して、xPb(Fe1/2Nb1/2)O3−(1−x)
Pb(Fe2/3W1/3)O3,(0<x<1)、系ペロブス
カイト化合物の微粉末を得ることを特徴とする複
合ペロブスカイト化合物の製造方法である。 ここで、上記4種のアルコキシドは、粉末のも
のを用意し、ベンゼン等の有機溶剤中に溶かして
混合しても良いが、次の方法により製造した溶液
を用いる方が良い。 即ち、Fe,Nb,Wの各アルコキシドは、Fe,
Nb,Wの各塩化物をそれぞれアルコールに溶解
させ、ベンゼン等の溶剤の存在化でこれに乾燥ア
ンモニアガスを通して合成し、沈殿物を除去した
溶液として得る。一方、Pbアルコキシドは、Na
とアルコールとの反応により得たNaアルコキシ
ドを、ベンゼン等の溶剤の存在下で酢酸鉛と反応
させて合成し、沈殿を除去した溶液として得る。 〔実施例〕 以下、本発明の実施例を詳細に説明する。 ベンゼンの存在下で、NbCl5,WCl6,FeCl3を
それぞれイソプロパノールと混合し、これに
NH3ガスを通しながら、50℃、3時間以上反応
させた。反応によつて生成した沈殿物(NH4Cl)
を除去して、それぞれNb(OR)5,W(OR)6,Fe
(OR)3なるアルコキシド溶液を得た。 一方、Naとイソプロパノールとの反応によつ
て得たNaOR(ナトリウムイソプロオキシド)と、
酢酸鉛Pb(CH3COO)2とをベンゼン存在化で混合
し、50℃、3時間以上反応させた。反応によつて
生成した沈殿物(CH3COONa)を除去して、Pb
(OR)2なるアルコキシド溶液を得た。 こうして得た各アルコキシド溶液を用いて、
Pb(OR)2,Fe(OR)3,Nb(OR)5がモル比で2:
1:1となるように配合したA溶液と、Pb
(OR)2,Fe(OR)3,W(OR)6がモル比で3:2:
1となるように、配合したB溶液とを、300mlの
ベンゼン(その他の有機溶剤を用いることも可)
中で混合し、反応させた。A溶液とB溶液とは
x:1−xの割合となるようにする(x=0.67と
すれば、A:B=0.67:0.33となる。)。 反応は、50℃において3時間以上行ない、過剰
の蒸留水を加えて、加水分解を行なわせ、白色沈
殿を得る。この白色沈殿を過、洗浄、乾燥後、
約900℃で4時間焼成して、複合ペロブスカイト
化合物の微粉末を得る。 得られた微粉末の粒径は、電子顕微鏡観察によ
り約0.1μmであることが確認された。これは、従
来法による場合の0.4μmよりはるかに小さくなつ
ている。また、X線回折によつて、結晶質の粉体
化合物となつていることが確認された。 このようにして得た複合ペロブスカイト化合物
の微粉末の特性を測定した。即ち得られた化合物
微粉末を整粒後単板に成形し、900℃大気中で焼
成したものについて密度を測定し、更にこれに銀
電極を焼付けして誘電率、誘電損失、比抵抗を測
定した。得られた特性を、従来法によつたものの
特性と一緒に表1に示した。
ツクス材料に適する金属酸化物の複合ペロブスカ
イト化合物の製造方法に関するものである。 〔従来技術とその問題点〕 従来、W,Fe,Nb,Pbの酸化物を含む複合ペ
ロブスカイト化合物は、それぞれの金属の酸化物
を混合後、仮焼、粉砕、焼成して製造していた。
しかしながら、このような従来の方法では、固溶
状態が均一になりくく、その上、製造された化合
物粉末の粒径分布が広くかつ粒子形状が不均一で
ある。従つて、こうして得られた複合ペロブスカ
イト化合物は高い誘電率を示さないという欠点が
ある。更に焼成のために1000℃以上の高温が必要
であり、エネルギー消費の点からも不利であるば
かりでなく、例えばコンデンサに用いる場合使用
する内部電極に高価なパラジウムを多く含むAg
―Pd合金を使用しなければならないという欠点
もある。 〔問題点を解決するための手段〕 上記問題点に鑑み、本発明は、固溶状態が均一
で、かつ粒子の粒度がほぼ一定でかつ粒子形状も
均一で、エネルギー消費が少なく、かつ例えばコ
ンデンサに用いた場合内部電極に高価なパラジウ
ムの使用を少なくできる複合ペロブスカイト化合
物の製造方法を提供することを目的とするもので
ある。 この目的のために、本発明は、Pb,Fe,Nb,
Wの各アルコキシドを出発原料として使用するこ
とで、均一な高純度組成で、かつ微細な粒子で形
状の安定した、低温焼成(900℃)のできる複合
ペロブスカイト化合物を提供するものである。 即ち、本発明は、Pb,Fe,Nb,Wの各アルコ
キシドを所定の割合に混合し、これに水を加え、
加水分解を行なわせ、析出物を過、洗浄、乾燥
後、焼成して、xPb(Fe1/2Nb1/2)O3−(1−x)
Pb(Fe2/3W1/3)O3,(0<x<1)、系ペロブス
カイト化合物の微粉末を得ることを特徴とする複
合ペロブスカイト化合物の製造方法である。 ここで、上記4種のアルコキシドは、粉末のも
のを用意し、ベンゼン等の有機溶剤中に溶かして
混合しても良いが、次の方法により製造した溶液
を用いる方が良い。 即ち、Fe,Nb,Wの各アルコキシドは、Fe,
Nb,Wの各塩化物をそれぞれアルコールに溶解
させ、ベンゼン等の溶剤の存在化でこれに乾燥ア
ンモニアガスを通して合成し、沈殿物を除去した
溶液として得る。一方、Pbアルコキシドは、Na
とアルコールとの反応により得たNaアルコキシ
ドを、ベンゼン等の溶剤の存在下で酢酸鉛と反応
させて合成し、沈殿を除去した溶液として得る。 〔実施例〕 以下、本発明の実施例を詳細に説明する。 ベンゼンの存在下で、NbCl5,WCl6,FeCl3を
それぞれイソプロパノールと混合し、これに
NH3ガスを通しながら、50℃、3時間以上反応
させた。反応によつて生成した沈殿物(NH4Cl)
を除去して、それぞれNb(OR)5,W(OR)6,Fe
(OR)3なるアルコキシド溶液を得た。 一方、Naとイソプロパノールとの反応によつ
て得たNaOR(ナトリウムイソプロオキシド)と、
酢酸鉛Pb(CH3COO)2とをベンゼン存在化で混合
し、50℃、3時間以上反応させた。反応によつて
生成した沈殿物(CH3COONa)を除去して、Pb
(OR)2なるアルコキシド溶液を得た。 こうして得た各アルコキシド溶液を用いて、
Pb(OR)2,Fe(OR)3,Nb(OR)5がモル比で2:
1:1となるように配合したA溶液と、Pb
(OR)2,Fe(OR)3,W(OR)6がモル比で3:2:
1となるように、配合したB溶液とを、300mlの
ベンゼン(その他の有機溶剤を用いることも可)
中で混合し、反応させた。A溶液とB溶液とは
x:1−xの割合となるようにする(x=0.67と
すれば、A:B=0.67:0.33となる。)。 反応は、50℃において3時間以上行ない、過剰
の蒸留水を加えて、加水分解を行なわせ、白色沈
殿を得る。この白色沈殿を過、洗浄、乾燥後、
約900℃で4時間焼成して、複合ペロブスカイト
化合物の微粉末を得る。 得られた微粉末の粒径は、電子顕微鏡観察によ
り約0.1μmであることが確認された。これは、従
来法による場合の0.4μmよりはるかに小さくなつ
ている。また、X線回折によつて、結晶質の粉体
化合物となつていることが確認された。 このようにして得た複合ペロブスカイト化合物
の微粉末の特性を測定した。即ち得られた化合物
微粉末を整粒後単板に成形し、900℃大気中で焼
成したものについて密度を測定し、更にこれに銀
電極を焼付けして誘電率、誘電損失、比抵抗を測
定した。得られた特性を、従来法によつたものの
特性と一緒に表1に示した。
以上述べたごとく、本発明によれば、Pb(Fe1/2
Nb1/2)O3−Pb(Fe2/3W1/3)O3の複合ペロブスカ
イト化合物を、低温焼成温度で、分布巾の小さい
極めて微細な粒子として、しかも均一組成をもつ
て容易に製造することができる。また焼成温度が
低いので、コンデンサ等への適用の際、内部電極
金属として高価なパラジウムを使用することを不
用とする利点をも有する。
Nb1/2)O3−Pb(Fe2/3W1/3)O3の複合ペロブスカ
イト化合物を、低温焼成温度で、分布巾の小さい
極めて微細な粒子として、しかも均一組成をもつ
て容易に製造することができる。また焼成温度が
低いので、コンデンサ等への適用の際、内部電極
金属として高価なパラジウムを使用することを不
用とする利点をも有する。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 Pb,Fe,Nb,Wの各アルコキシドを所定の
割合に混合し、これに水を加え、加水分解反応を
行わせ、析出物を濾過、洗浄、乾燥後、焼成して
xPb(Fe1/2・Nb1/2)O3−(1−x)Pb(Fe2/3・
W1/3)O3、(0<x<1)、系ペロブスカイト化
合物の微粉末を得ることを特徴とする複合ペロブ
スカイト化合物の製造方法。 2 特許請求の範囲第1項の製造方法において、
用いるPbアルコキシドは、ベンゼン等の有機溶
媒中で次の反応で製造されたPb(i−C3H7O)2で
あることを特徴とする方法; Pb(CH3COO)2+2i−C3H7ONa →Pb(i−C3H7O)2+2CH3COONa↓。 3 特許請求の範囲第1項の製造方法において、
用いるFeアルコキシド、Nbアルコキシドおよび
Wアルコキシドは、いずれもMをFe,Nb、およ
びWのいずれかを示すものとするとき、ベンゼン
等の有機溶媒中で、以下の反応式で示す反応によ
つて得られたM(OR)nであることを特徴とす
る方法; MCl n+nROH+nNH3→M(OR)n+
nNH4Cl↓ ただし、Rはアルキル基である。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60249943A JPS62113724A (ja) | 1985-11-09 | 1985-11-09 | 複合ペロブスカイト化合物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60249943A JPS62113724A (ja) | 1985-11-09 | 1985-11-09 | 複合ペロブスカイト化合物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62113724A JPS62113724A (ja) | 1987-05-25 |
JPH049737B2 true JPH049737B2 (ja) | 1992-02-21 |
Family
ID=17200482
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60249943A Granted JPS62113724A (ja) | 1985-11-09 | 1985-11-09 | 複合ペロブスカイト化合物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62113724A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5304533A (en) * | 1987-08-24 | 1994-04-19 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Process for producing an oxide superconductor from alkoxides |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5557204A (en) * | 1978-10-24 | 1980-04-26 | Nippon Electric Co | Porcelain composition |
JPS58199716A (ja) * | 1982-05-17 | 1983-11-21 | Mitsubishi Mining & Cement Co Ltd | 原子価補償型ペロブスカイト化合物の製造方法 |
-
1985
- 1985-11-09 JP JP60249943A patent/JPS62113724A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5557204A (en) * | 1978-10-24 | 1980-04-26 | Nippon Electric Co | Porcelain composition |
JPS58199716A (ja) * | 1982-05-17 | 1983-11-21 | Mitsubishi Mining & Cement Co Ltd | 原子価補償型ペロブスカイト化合物の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62113724A (ja) | 1987-05-25 |
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