JPH0495095A - 新規抗生物質nk130162、その製法及びその用途 - Google Patents

新規抗生物質nk130162、その製法及びその用途

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JPH0495095A
JPH0495095A JP20926990A JP20926990A JPH0495095A JP H0495095 A JPH0495095 A JP H0495095A JP 20926990 A JP20926990 A JP 20926990A JP 20926990 A JP20926990 A JP 20926990A JP H0495095 A JPH0495095 A JP H0495095A
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JP
Japan
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culture
antibiotic
cells
reaction
compound
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Application number
JP20926990A
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English (en)
Inventor
Takaaki Nishigori
錦織 隆昭
Masakuni Yamazaki
山崎 雅訓
Yurie Kawai
河合 友利江
Takumi Yamashita
巧 山下
Takashi Harada
隆 原田
Seiichi Saito
清一 斎藤
Nobuyoshi Shimada
嶋田 信義
Kiyonobu Hirose
清信 広瀬
Takeshi Asano
浅野 猛
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Publication date
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規抗生物質NK130162、その製法及び
その用途に関する。
本発明の化合物は抗腫瘍、血管新生抑制、殺虫および抗
コクシジウム作用を有し、悪性腫瘍に対する化学療法剤
として、あるいは血管の異常増殖によって発症する疾患
、例えばり=ウマチ性関節炎、糖尿病性網膜症、未熟児
網膜症、老人性黄斑部変性、創傷治癒時の過剰搬痕形成
の予防または治療薬として又、殺虫剤、抗コクシジウム
剤として期待される。
〔従来の技術〕
従来、抗腫瘍剤としては、シスプラチン、フレオマイシ
ン、アドリアマイシン等々が知られている。また血管新
生抑制作用を有する物質として、例えばイノドメタゾノ
、メトロキンプロゲステロン、コーチシンとヘパリ/の
併用、牛軟骨、大動脈壁の粗抽出液等が知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、従来の抗生物質や、抗腫瘍剤はlit性細胞の
出現のため、常(て新しいものが要望されており、又血
管新生抑制剤に至っては、医薬品として実用化されてい
るものは無い。そのため、抗腫瘍作用、血管新生抑制作
用、殺虫作用及び抗コクシジウム作用を有する新規物質
の創生が期待されている。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明者らは、微生物の代謝産物について種々
検索した結果、ストレプトミセス(Streptomy
ces )属に属する一菌株が抗腫瘍、血管新生抑制、
殺虫及び抗コクシジウム作用を有する式(1)で示され
る新規物質NK130162を産出することを見い出し
た。
本発明は上記知見に基づいて完成されたものである。
上記新規抗生物質N K 130162は、ストレプト
ミセス属に属するN K 130162生産菌を培養し
、抗生物質N K 130162を生成蓄積せしめこの
培養物より抗生物質N K 130162を採取するこ
と(こより得られる。抗生物質N K 130162の
生産菌の代表的なものとして、昭和61年8月千葉県船
橋市内の土壌より分離したストレプトミセス・ボトロペ
ンシスN K 86−0279(微工研条寄第1785
号;以下r N K 86−0279株」と略称する)
があげられる。
以下N K 86−0279株の菌学的性状を示す。
NK86 0279株の菌学的性状 形  態 NK86 0279株は顕微鏡下で分枝した基中菌糸よ
りらせん状の気菌糸を形成し、輪生枝はみとめられない
。成熟した胞子鎖は20個以上の胞子の連鎖をみとめ、
胞子の大きさは06〜0.8 X 1.2〜14ミクロ
7位で胞子の表面は平滑である。また胞子のうはみとめ
られない。
2 各種培地における生育状態 色の記載については(財)日本色彩研死所の色の標準を
用いた。
(1)  シュクロース・硝酸塩寒天培地(27°C培
養) うす黄茶の発育上に白色の気菌糸を着生し溶解性色素は
わずかに黄色味をおびる程度である。
(2)  グルコース・アスパラギン寒天培地(270
C培養) うす黄〜うす黄茶の発育上に白〜明るい茶入の気菌糸を
着生し、溶解性色素はみとめられない。
(3)  スターチ・無機塩寒天培地(ISP−培地4
.27°C培養) うす黄茶の発育上に明るい茶入〜茶入の気菌糸を着生し
、溶解性色素はわずかに茶色味をおびる程度である。
(4)チロシン寒天培地(ISP−培地7.270C培
養) 暗い茶入の発育上に灰白〜明るい茶入の気菌糸を着生し
、溶解性色素は黒褐色である。
(5)  栄養寒天培地(27°C培養)うす黄茶の発
育上に気菌糸は着生せず、溶解性色素は茶色味をおびる
程度である。
(6)  イースト・麦芽寒天培地(ISP−培地2.
27°C培養) うす黄茶の発育上に灰白〜茶入の気菌糸を着生し、溶解
性色素はみとめられない。
(7)  オートミール寒天培地Cl5P−培地3、2
7°C培養) 無色の発育上に灰白〜明るい茶入の気菌糸を着生し、溶
解性色素はみとめられない。
(8)スターチ寒天培地(27°C培養)うす黄〜うす
黄茶の発育上に白〜明るい茶入の気菌糸を着生し、溶解
性色素はわずかに茶色味をおびる程度である。
(9)リンゴ酸石灰寒天培地(27°C培養)うす黄〜
うす黄茶の発育上にうつすらと白色の気菌糸を着生し、
溶解性色素はみとめられない。
(10)グリセリン・アスパラギン寒天培地(ISP−
培地5.27°C培養) うす黄の発育上に茶白〜明るい茶入の気菌糸を着生し、
溶解性色素はみとめられな(ゝ。
(11)グリセリン・硝酸塩寒天培地(27°C培養) うす黄茶の発育上に白色の気菌糸を着生し、溶解性色素
はわずかに茶色味をおびる程度である。
(12)ゼラチン穿刺培養 単純ゼラチン培地(200C培養)及びグルコース・ペ
プトン・ゼラチン培地(240C培養)双方でうす黄〜
うす黄茶の発育上に、気菌糸は着生せず、溶解性色素は
茶色味をおびる。
(13)脱脂牛乳(32°C培養) うす黄〜うす黄茶の発育上に白色の気菌糸を着生し、溶
解性色素は茶色味をおびる。
3、生理学的性質 (1)生育温度範囲 イースト・スターチ寒天培地(可溶性デンプン10%、
イースト・エキス(大玉)0、2 %、粉末寒天(栄研
)20%、pH7,0)を用い5. 10. 24. 
27. 32. 37. 45℃の各温度で試験の結果
5と45°Cを除いて、そのいずれの温度でも発育した
が、最適温度は24〜32°C付近と思われる。
(2)  ゼラチンの液化(15%単純ゼラチン培地、
200C培養、グルコース・ペプトン・ゼラチン培地、
27°C培養) 双方共17日目子ろから液化が始まり、その作用は弱い
方である。
(3)  スターチの加水分解(スターチ無機塩寒天培
地及びスターチ寒天培地、いずれも27°C培養) いずれの培地においても培養後10日目子から氷解性が
みとめられ、その作用は中等度である。
(4)  脱脂牛乳の凝固・ペプトン化(脱脂牛乳32
°C培養) 培養21日目子も凝固、ペプトン化はみとめられない。
(5)  メラニン様色素の生成(トリゾ) 7 mイ
ースト・プロスISP−Jam 1 ; ヘット7・イ
′−スト・鉄寒天培地、l5P−培地6;チロシン寒天
培地、l5P=培地7、いずれも27°C培養)いずれ
の培地でもメラニン様色素の生成をみとめる。
(6)  炭素源の利用(プリトノ・ム・ゴトリーフ寒
天培地、l5P−培地9.27°C培養)グルコース、
L−アラビノース、D−キシロース、シュクロース、イ
ノシトール、D−フラジ)−ス、D−マンニトール、ラ
ムノース、ラフィノース、ガラクトースを利用する。
(7)リンゴ酸石灰の溶解(リンゴ酸石灰寒天培地、2
7°C培養) 溶解性をみとめる。
(8)硝酸塩の還元反応(01%硝酸カリウム含有ベプ
ト/水、l5P−培地8.27°C培養) 陰性である。
以上の性状を要約するとNK86−0279株はストレ
プトミセス(S□treptomyces )属に属し
、細胞壁に含まれる2、6−ジアミツビメリン酸はLL
−型である。又胞子の5をみとめず、気菌糸はらせん状
を有し、輪生枝はみとめられない。
胞子の表面は平滑である。種々の培地でうす黄〜うす黄
茶の発育上に灰白〜明るい茶入の気菌糸を着生し、溶解
性色素はわずかに茶色味をおびる。メラニン様色素は陽
性、蛋白分解力は弱い方で、スターチの氷解性は中等度
である。
これらの性状よりNK86−0279株に近縁の既知菌
種を検索するとインターナンヨナル・ジャーナル・オブ
・システマティク・バクテリオロジー(Interna
tional Journal of Systema
tic Bacter−iology )  19巻、
410頁、1969年に記載すしているストレプトミセ
ス・ポトロペノシス(Streptomyces bo
ttropensis )があげられる。この菌株と文
献上比較すると、種々の培地上での気菌糸の色、糖の利
用性、メラニン様色素の生成など完全に一致している。
以上のことにより本[NK86−0279株はストレプ
トミセス・ボトロベ7 シス(Streptomyce
s bottropensis )に属することが明ら
かになり、ストレプトミセス・ポトロベンシスNK86
−0279と命名した。
この発明で使用するストレプトミセス・ボトロベンシス
NK86−0279は例えば、紫外線、co等の照射処
理、ナイトロジエンマスタード、亜硝酸、N−メチル−
N′−二トローN−二トロソグアニジン(NTG)、2
−アミノプリン等の変異誘起剤による変異処理、形質導
入、形質転換、細胞融合等の通常用いられる変異処理手
段によって抗生物質N K 130162の生産能力を
高めることができる@ 本発明の抗生物質NK130162を製造するにはスト
レプトミセス属に属し、抗生物質NK130162を産
生する能力を有する微生物を培地中で培養し、培養物中
に抗生物質NK130162を生成蓄積せしめ、次いで
これを採取すればよい。
培養方法は原則的には放線菌の培養方法に準するが、通
常は液体培養による深部培養法が有利である。培養に用
いられる培地としては、菌株NK86−0279が利用
する栄養源を含有する培地であればよい。
栄養源としては、従来から放線菌の培養に利用されてい
る公知のものが使用でき、例えば、炭素源としてはグル
コース、ガラクト一ス、マンニトール、デキストリン、
澱粉、水飴(澱粉麦芽糖化物)、大豆油など単独または
組み合せて用いることができる。無機および有機♀素源
としては塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、尿素、
硝酸アンモニウム、硝酸ソーダー ベフトン、肉エキス
、酵母エキス、乾燥酵母、フ/・スチープ・リカー 大
豆油カス、オートミル、カザミノ酸、バクトソイト/、
ソリプル・ベジタブル・プロティンなど単独または組合
せて用(−ることかできる。その他必要に応じて食塩、
硫酸マグネシウム、硫酸銅、硫酸亜鉛、塩化マンガン、
炭酸カルシウム、燐酸塩などの無核酸類、アミノ酸、ビ
タミン類や無機物を適当に添加することができる。培養
中発泡が著しい時には、例えば大豆油、亜麻仁油等の植
物油やプロナール1(東邦化学社製)、シリコンKM7
0(信越化学工業社製)等の石油系消泡剤を適宜添刀口
すればよい。培養温度は25〜300C,pHは中性な
いし微酸性で培養を行うことが望ましい。液体培養では
通常3〜6日間培養を行うと抗生物質NK130162
が菌体中に生成蓄積される。菌体中の生成量が最大に達
したとき培養を停止し菌体をP別し、得られた菌体より
目的物を精製、単離する。
菌体より本物質の精製、単離には一般に微生物代謝生産
物をその菌体から単離するために用いられる分離、精製
の方法が利用される。抗生物質NKI30162はメタ
ノール、アセトン、酢酸エチル、エタノールをはじめと
する有機溶媒には溶けるが、水に溶けにくい物質で、そ
の精製には脂溶性物質の精製に用いられる方法により行
なわれる。
すなわち、各種有機溶媒による抽出、シリカゲルクロマ
トグラフィー分取用高速液体クロマトグラフィーなど適
宜組み合わせて用いることができる。
例えば、培養液を沢過し、菌体を集め、アセトンで2回
抽出し、アセトン溶液を減圧濃縮乾固した。
得られた褐色の粗粉末をクロロホルムに溶解しシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにより精製する。展開溶゛
媒は、クロロホルム−メタツルを用い段階的に(100
:1→75:1)溶出した。活性画分を集め、濃縮、乾
固することにより淡褐色粉末を得る。この粉末を再びシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製する。
展開溶媒は、n−ヘキサン−アセト/を用い段階的に(
9:l→7:3)溶出した。活性画分を集め、メタノー
ル−水から結晶化し無色結晶を得た。
尚、培養及び粗分両生の抗生物質NK130162の力
価は、HeLa S3細胞を用い増殖抑制活性を色素法
にて測定した。
以上のようにして得られた抗生物質NK130162の
理化学的性状を次に示す。
(1)外  観;無色結晶 (2)分子量; F AB M S (M+H) m/
 z 789(3)分子式;C46H760,。
(41S  点;168゜5〜171.5°C(5) 
 比施光度;〔α〕佇−−51 、9(C,1,00,
メタノール) (6)  溶解性;メタノール、アセト7  酢酸xチ
ル、ジメチルスルホキシドに 可溶、水、ヘキサノに難溶。
(7)  シリカゲル薄層クロマトグラフィーによるR
f値。
ヘキサ/ニア七トノ(4: 1 v/ν・%)、および
クロロホルム−メタノール(50:1v/v%)の展開
溶媒系でそれぞれ0.21および0.53を示す。
(8)紫外線吸収スペクトル メタノール    1% 図1に示した通り。UV、!     (E  )ma
x       1c′rn ; 219nm(sh)、225nm(554,1)、
  232.5nm(481,6)、  242nm(
sh)。
(9)赤外線吸収スペクトル 臭化カリウム錠にて測定した赤外吸収スペクトルを第2
図に示す。その吸収極太値(波数cm()を以下に示す
3450.2960,2930,2870. 2150
゜1720、 1690. 1640. 1620. 
1450゜1430、 1380. 1370. 13
50. 1340゜1310、 1280. 1230
. 1195. 1175゜1155、 1130. 
1100. 1055. 1030゜1005、 99
5. 990. 970. 950. 935゜865
、 840. 830. 800. 770. 735
゜725、 710. 685゜ (10)水素核磁気共鳴スペクトル 重クロロホルム中で測定した水素核磁気共鳴スペクトル
を第3図に示す。
(11)炭素核磁気共鳴スペクトル 重クロロホルム中で測定した炭素核磁気共鳴スペクトル
(第4図)の化学シフト(内部標準としてテトラメチル
シランを用いたδ値)は、 222.68. 216,58. 165.52. 1
48.75゜137.93. 132,59. 130
,75. 130.01゜123.26. 100.4
0. 76.80. 73,11゜71.43. 70
.89. 69,26. 67.48゜64.91. 
49,44. 49.01. 47,86゜46.24
. 45,57. 44,37. 42,81゜40.
28. 37,56. 36.08. 33.47゜3
1.63. 31.05. 30.63. 28.60
゜26.63. 26.45. 24,86. 21.
69゜18.00. 14,51. 13.67、 1
3,32゜12.80’、  12,12. 11.5
0.  9.69゜8.17. 5.89  である。
(12)呈色反応;リンモリブデノ酸反応、硫酸、過マ
/ガ/酸反応に陽性。パウリ−反応、ライド/スミス反
応に陰性を示す。
本発明は後記の如(、抗腫瘍、血管新生抑制剤、殺虫剤
又は抗コクシジウム剤などの医薬品として期待される。
本発明化合物を医薬品として使用する場合には、単独ま
たは賦形剤と混合して注射剤、経口剤、坐剤等として投
与する。
賦形剤は薬剤学的に許容されるものであればいずれでも
よく、その種類および組成は投与経路や投与方法によっ
て決まる。例えば、液状賦形削としては水、アルコール
もしくは大豆油、ビーナツツ油、ゴマ油、ミネラル油等
の動植物油または合成油を用いることができる。固体賦
形剤としてはマルトース、シュクロースなどの糖類、各
種アミノ酸類、ヒドロキシフロヒルセることかできる。
注射剤の場合には、賦形剤としては、生理食塩水、各種
緩衝液、グルコース、イノシトール、マンニトール等の
糖類溶液、エチレ/グυコル、ポリエチレングリコール
等のグリコール類溶液が望ましい。また、イノシトール
、マンニトール、クルコース、マノノース、マルトース
、シュクロース等の糖類やフェニルアラニン等のアミノ
酸類の賦形剤と共に凍結乾燥剤となし、投与時に注射用
の適当な溶剤、例えば、滅菌水、ブドウ糖溶液、電解質
溶液、アミノ酸溶液等に溶解して静脈および筋肉内に投
与することもできる。
経口剤の場合には、前記液状賦形剤もしくは固体賦形剤
とともに錠剤、カプセル剤、粉剤、顆粒剤、液剤、ドラ
イシロップ剤等の形態にするのがよい。また、ペレット
剤として経皮、粘膜剤などの局所投与剤としてもよい。
製剤中における本化合物の含量は、通常0.001〜1
重量%であり、好ましくは0.01〜0,1重量%であ
る。例えば、注射剤の場合には、通常0601〜0.0
5重量%がよい。経口剤の場合には0.005〜1重量
%、好ましくは0.05〜0.5重量%とし、残部を賦
形剤とする。
投与量は、患者の年令、体重、症状、治療目的等により
決定されるが、−船釣には、非経口投与で0.1〜5μ
g/kg/日、経口投与で05〜30μg/kg/日で
ある。また、マウスに対する抗生物質NK130162
の半致死量(LDso )は、625〜12.smg/
kg (ip)ノ間テアツタ。
試験例1゜ 本化合物のHe La S3培養細胞に対する増殖抑制
作用を検討した。He La S、細胞を1.5X10
’個/穴の割合で96穴テストプレートに接種し1日後
本化合物を種々な濃度で培養液に添加した。添加3日後
細胞数を色素法により測定し、本化合物の種々の濃度に
おける!−16:[、a s3細胞の増殖抑制率を求め
た。
結果を表1に示した。本化合物のIC,。値は3 、1
6 mcg /mlであり、He La S、細胞に対
し強い増殖抑制作用を認めた。
表1 およびヒト大腸ガ/Ia胞(SW1116)に対する増
殖抑制作用を検討した。マウス大腸ガン細胞を1.5X
103個/穴の割合で、またヒト大腸ガン細胞を3.5
X103個/穴で96穴テストプレトに接種し37°0
5%(?02インキュベーター内で24時間培養した後
、本物質を種々な濃度で添加した。添加後、それぞれ6
5時間後、96時間後の細胞数を色素法により測定し、
本化合物の種々の濃度におけるマウス大腸ガン細胞およ
びヒト大腸ガン細胞の増殖抑制率を求めた。
結果を表2に示した。本化合物のIC,。値は、マウス
大腸ガン細胞に対して、o、ooc+4mcg/ml以
下、ヒト大腸ガン細胞に対して0.075mcg/ m
lであり、両細胞に対し強い増殖抑制作用を認めた。
試験例2 本化合物のマウス大腸ガン細胞((?olon 26 
)表2 ュベーター内で24時間培養した後、本化合物を種々な
濃度で培養fi(で添加した。添力[後それぞれ3日後
、4日後の細胞数を色素法にて測定し、本化合物の種々
の濃度におけるマウス肺ガン細胞(LL)、ヒト肺ガン
細胞(PC,”−3)の増殖抑制率を求めた。
結果を表3に示した。本化合物のIC,。値は、マウス
肺ガン細胞(LL)に町し、0.0014mcg / 
ml 、 ヒト肺ガン細胞(PC>3)に対し、0、8
15 mcg /mjであり、両細胞に対し、強い増殖
抑制作用を認めた。
表3 試験例3 本化合物のマウス肺ガン細胞(LL)およびヒト肺ガン
細胞(PC−3)に対する増殖抑制作用を検討した。
マウス肺ガン細胞を1. OX 103個/穴、ヒト肺
ガン細胞2.0×103個/穴の割合で96穴テストプ
レートに接種し、37°C5%CO2インキヒトメラノ
ーマ細胞に対して4 、321 mcg /mlと両細
胞に対し増殖抑制作用を示した。
表4 試験例4゜ 本化合物のマウスメラノーマ細胞(B16)およびヒト
メラノーマ細胞(G361)に対する増殖抑制作用を検
討した。マウスメラノーマ細胞を1、 OX 103個
/穴、ヒトメラノーマ細胞を20×103個/穴の割合
で96穴テストプレートに接種し、37°C15%CO
2イ/キーベーターで培養した後、本化合物を種々な濃
度で培養液に添力口した。添加72時間後、細胞数を色
素法により測定し、本化合物の種々の濃度におけるマウ
スメラノーマ細胞、ヒトメラノーマ細胞の増殖抑制率を
求めた。
結果を表4に示した。本化合物のIC3o値は、マウス
メラノーマ細胞に対して0.072mcg/ml、試験
例5 本化合物の内皮細胞に対する増殖抑制作用を検討した。
牛大動脈の血管内皮泄胞を2×103個/穴の割合で9
6穴テストプレートに接種し、1日後本物質を種々な濃
度で培養液に添加した。
添加3目抜細胞数を色素法により測定し、本化合物の種
々の濃度における血管内皮細胞の増殖抑制率を求めた。
結果を55に示した。本化合物のIC50値は0.05
8mcg/mJであり、内皮細胞に対し強い増殖抑制作
用を認めた。
表5 試験例6 本化合物の血管新生に対する抑生作用をNl、−AQi
mbroneらの家兎角膜内評価法(Journal 
Natior+aCancer In5titute 
 52. 413.1974)を用いて検討した。即ち
、家兎の角膜中央部をメスを用(・て約2wn切開し、
角膜内にポケットを作製した。
ここに、あらかじめRoLangerらの方fP:(N
ature263.797.1979)により作製して
おいたエーリソヒ癌粗抽出物100 mcgを含む徐放
性ペレットを設置した。更に、本化合物03−03−8
lを含有する徐放性ペレットを上記ペレットに接して設
置し、設置後4.6.8および100日目血管新生の程
度を観察した。その結果、エリノヒ癌粗抽出物による血
管の新生は本化合物の4 mcg以上のペレット設置群
で4日目まで、20 mcg以上のペレット設置群では
8日目まで非投与群に比べ有意に遅延した。
試験例7゜ 本発明化合物の殺虫作用を次の方法により試験した。
(1)  ナミノ・ダニ成虫(ケルセン耐性種)を供試
虫として茎葉虫体浸漬法により死滅率を検定した。
すなわち、処理前日に鉢植したインゲン苗の初生葉の2
葉上(他の葉は切除)に成虫を20〜30頭ずつ接種し
た。成虫の定着を確恒温室(26±1°C; L/D 
: 16/ 8 hr)に保持した。成虫の生死束数は
処理2日後に調べその際インゲンに対する薬害の有無も
調べた。
成虫の生死束数の調査後、生存成虫は除去し、一定面積
上の生卵数を調べ、恒温室に保持した。処理9日後に殺
卵効果を調べ 同時に薬害の有無も調べた。
(2)  チカイエ力幼虫(感受性様)を供試虫として
虫体浸漬法により死滅率を検定した。
すなわち、所定濃度に希釈した薬液Q、 1 mlを井
水10m1と3令幼虫3頭のはいったプラスチックケー
ス(6穴プレート;1穴の直径351+01)に所定濃
度になるよう滴下処理した。
滴下後、静かに攪拌し、固形飼料を与えて恒温室に保持
した。処理3日後、6日後と9日後に生死束数を調査し
た。試験は1区3連制で実施した。
結果を表6に示す。この表から明らかなように本発明化
合物は殺ダニ、殺蚊作用を有する。
表6゜ 試験例8 本発明化合物の抗コクシジウム作用を家禽のコクシジウ
ムによる生存率及び盲腸病変程度により検討した。即ち
、家禽の詳化後、8日令のブロイラー雄雛を次の3群に
分は試験を行った。
1)コクシジウム非感染・抗生物質NK130162非
投与群5羽 2)コクシジウム感染・抗生物質NK 1
30162非投薬群5羽 3)コクシジウム感染・抗生
物質NK130162投薬群3羽。
コクシジウム感染は飼料給与と同時に1羽当り5X10
’個のEimeria Tenellaの胞子形成オー
シストを経口投与した。抗生物質NK130162の投
与は、飼料中に抗生物質NK130162をs o p
pmの割合で添加した飼料を屠殺時まで連日与えた。
計価は3群について試験期間中(8日間)の生存率につ
いて検討した。また、投与後8目子に雛を屠殺剖検し盲
腸病変程度を観察してコクシジウム症の程度を観察した
。盲腸病変の程度は、正常から病変の悪性度の程度が高
くなるに従い度数を0〜4と5段階設定し、次のような
判定基準とした。
(0)・・・・・・盲腸は全く正常 +(1)・・・・・・盲腸の形は正常。内容物はやや流
動性を帯び色も黄色かがる。
盲腸粘膜は部分的に軽度の腫張があ り白っぽくなる。
+(2)・・・・・・盲腸の形はほぼ正常。粘膜の腫張
は全面的にみられる。内容に出血はな く、粘液は黄色みをおびネL色してい る。粘膜内には少数の白色点壊死巣 や出血斑が見られる。
+l−+(31・・・・・・盲腸の萎縮・変形は明瞭で
直腸よりもやや長い程度となる。正常な内容 物は全くな(凝血または灰白色チー ズ状の変性物が充満していることが 多い。盲腸壁の肥厚は顕著でもろく なり、点状出血斑がまだ残っている こともある。病変は盲腸基部まで達 するが、直腸までは達しない。
曲(4)・・・・・・盲腸の萎縮・変形は顕著、一般に
ソーセージ状を呈し、その長さは直腸 と同じかまたは短かくなっている。
病変は直腸の1/3〜1/4位の所ま で達する。その他は+l+(31と同様である。
結果は表7に示すように抗生物質NK 130162は
Eimeria Tenellaによるコクシジウム症
に対して明らかな抗コクシジウム作用を示した。
表7゜ 非感染・非投薬群       5   100   
 0.4感染・非投薬群        5   20
    4感染ΦNK130162投薬群  3   
100   2.3盲腸病変の度数は平均値である。
〔効 果〕
以上の結果から、本化合物は制癌作用、血管新生に対す
る抑制作用、殺虫作用、抗コクシジウム作用を有し、新
規な制癌剤、血管新生抑制剤、殺虫剤、抗コクシジウム
剤として期待される。
以下本発明の化合物の製法を実施例により示す。
実施例1 500M容三角フラスコに溶性テノン゛/2%、グルコ
ース0.5%、ペプト105%、酵母エキス05%、燐
酸第2カリクム0.05%、硫酸マグネシウム0.05
%、大豆粉05%の培地(pH72)100mlを分注
し、1200C”、20分間オートクレーブにより滅菌
した。これKNK860279株(微工研条寄1785
号)の−白金耳を接種し、ロータリーシェーカーにて1
90回転/分、27°Cの条件下で2日間振盪培養した
。これとは別に51容三角フラスコに前記培地1ノを分
注し、1200c、20分間オートクレーブにより滅菌
した。
これに前記培養液20m1を移殖し、ロータリーシェー
カーにて190回転/分、27°Cの条外下で2日間振
盪培養した。
次に、1401タンクにグリセリン4%、ポリペプトン
05%、粉末酵母エキス0.3%、肉エキス05%、塩
化ナトリウム03%、硫酸マグ坏シウム0.05%の培
地(pH7,00)120沼を分注し、120°013
0分滅菌した。このタンクに前記培養液2.4 Lを移
殖し、27°Cで5日間通気攪拌培養した。
(通気120 L /rnin、  270回転/分〕
得られた培養物240Lを濾過助剤3%を用(・濾過し
た。このようにして得られた菌体画分に50Lのアセト
ンを加え、攪拌して抽出を行なった。濾過によりアセト
ン抽出液を集めた後、残直に30Lのアセトンを加え再
び抽出を行なった。以上のようにして得られたアセトン
抽出物を減圧上乾固し、220gの褐色油状物質を得る
。これをクロロホルムに溶解した後、あらかじめクロロ
ホルムで平衡化したシリカゲルカラム(3,5L)Kか
け、クロロホルム−メタノール濃度を100=1.75
:1と段階的にがえ溶出を行なった。
活性画分を集め減圧下濃縮乾固し、淡褐色の粉末28.
8 gを得る。
これを再びクロロホルムに溶解し、シIj力ゲルを加え
ドライゲルを作製する。これをあらかじめn−ヘキサン
−アセトン(9:1)で平衡化したシリカゲルカラム(
2,5L)にかけ、n−ヘキサン−アセトン8:1.7
:3と段階的にかえながらクロマトグラフィーを行なっ
た。
活性画分を集め、減圧下濃縮乾固し、淡黄色粉末760
 mgを得る。 これを水−メタノールより結晶化しs
 o o mgの無色結晶を得た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、抗生物質NK130162の紫外部吸収スペ
クトルを示す。実11!(→は、20 mcg /mt
 のメタノール溶液、破#(・・・・・)は20 mc
g /mAの0、 I N塩酸−90%メタノール溶液
、鎖線(−・−)は20 mcg /mlの0.IN苛
性ソーダー90%メタノール溶液。 第2図は、臭化カリウム錠として測定した抗生物質N 
K 130162赤外吸収スペクトルである。 第3図は、抗生物質N K 130162の重クロロホ
ルム中で測定した水素核磁気共鳴スペクトルである。 第4図は、抗生物質N K 130162の重クロロホ
ルム中で測定した炭素核磁気共鳴スペクトルである。 特許出願人  日本化薬株式会社

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)式 ▲数式、化学式、表等があります▼ で示される新規抗生物質NK130162
  2. (2)ストレプトミセス属に属し、抗生物質NK130
    162を産生する能力を有する微生物を培地中で培養し
    、培養物中に抗生物質NK 130162を生成蓄積せしめ、次いでこれを採取する
    ことを特徴とする抗生物質NK 130162の製造方法
  3. (3)抗生物質NK130162を有効成分とする抗腫
    瘍剤、血管新生抑制剤、殺虫剤又は抗コクシジウム剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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