JPH0493Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、ブロツクを長尺方向に連結して、
水路などを構成するための排水フリユーム用ブロ
ツクの連結装置に関する。

（従来の技術） 従来、排水フリユーム用ブロツクを長尺方向に
連結する際には、ブロツクの連結側端部にそれぞ
れコンクリート製の連結用梁部を設けておき、こ
れらの深部にボルトを貫通させて、ナツトにより
締付固定している。

また他の連結構造としては、断面Ｌ字状の連結
金具を用いたものが知られている。

すなわち、第４図に示されるように、連結すべ
き排水フリユーム用ブロツク１０の連結側縁部に
それぞれねじ孔１１を形成しておき、断面Ｌ字状
の連結金具１２が、その屈曲片１２ａを排水フリ
ユーム用ブロツク１０の連結端面と平行とするよ
うに配置されている。

この連結金具１２は、そのブロツク固定片１２
ｂに設けられた取付孔へボルト１３が貫通されて
ねじ孔１１にこのボルト１３を螺合させることに
より、排水フリユーム用ブロツク１０に固定され
ている。

さらに、連結金具１２の屈曲片１２ａには、取
付孔１４が設けられており、連結側で対面する屈
曲片１２ａ，１２ａに設けられたこの取付孔１
４，１４は連通している。この孔１４，１４にボ
ルト１５を貫通させて、ナツト１６で締付けるこ
とにより隣接する排水フリユーム用ブロツク１
０，１０が連結されている。

尚、第４図中１７は軟質止水材であり、一方の
排水フリユーム用ブロツクの連結端面に設けられ
たＵ字状の溝に充密に嵌入され、他方の排水フリ
ユーム用ブロツクの連結端面で押圧されて、連結
端面を封止している。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、従来の排水フリユーム用ブロツ
クの接合のうち前者では、排水フリユーム用ブロ
ツク同士を強固に連結するように、ボルト、ナツ
トを緊締すると、梁部が破損してしまうおそれが
あり、この点では、後者の従来例を採用するのが
有効である。しかしながら、この後者の従来例で
は、排水フリユーム用ブロツクの連結側縁部にね
じ孔を形成しておき、このねじ孔を用いて連結金
具をボルトにより固定する作業が必要となり、作
業工程が増加して作業効率が低下するという問題
点がある。

また、上記従来例では、いずれも連結部分が排
水フリユーム用ブロツクの外方に突出しており、
この突出部分がブロツク設置の際に邪魔となり、
設置作業の円滑化を困難にする問題点があつた。

（課題を解決する為の手段） すなわちこの考案の排水フリユーム用ブロツク
の連結装置は、排水フリユーム用ブロツクの連結
側縁部に凹入部が形成され、この凹入部内へ連結
側屈曲片をブロツクの連結端面と平行に露出させ
た断面Ｌ字状の連結具が、その他側をブロツク内
に埋設して設置されており、前記連結具の連結側
屈曲片に掛止孔が穿設され、前記二つのブロツク
の隣接連結具は、この掛止孔に掛止具が挿通され
て連結されていることを特徴とするものである。

また掛止具は、その一端部に係止棒が設けられ
ていると共に、他端部に、隣接する連結具の二つ
の屈曲片を挟持する挟持部が設けられているもの
を用いる。また、連結具は、掛止具を取り付けた
状態でブロツク表面と面一以内に形成してある。

（作用） この考案によれば、凹入部内に連結具の端部を
埋設設置して、二つの排水フリユーム用ブロツク
の連結端面を突き合わせることにより、隣接する
連結具の屈曲片が対向配置される。これらの屈曲
片に設けられた掛止孔に掛止具を挿通することに
より、隣接連結が連結されるようになつている。
従つてこの隣接連結具は、その端部がそれぞれ排
水フリユーム用ブロツクに埋設されており、隣接
する排水フリユーム用ブロツクが連結具を介して
連結されると共に、連結具はブロツク表面にほぼ
沿い（ほとんど突出していない）、作業時に邪魔
になるおそれがない。

（実施例） 次にこの考案の一実施例を第１図〜第３図に基
づき説明する。

断面Ｕ字状の排水フリユーム用ブロツク１は、
長尺方向に同一ブロツクを連結し、地中に配置し
て側溝などを構成するものである。この排水フリ
ユーム用ブロツク１の連結側の外側縁部には凹入
部１ａが形成されており、この凹入部１ａ内へ一
端に屈曲片２ａが設けられた断面Ｌ字状の連結具
２が配置されている。この連結具２は、屈曲片２
ａが排水フリユーム用ブロツク１の連結端面と平
行となるように位置し、その他端側が排水フリユ
ーム用ブロツク１に埋設されて固定されているも
のである。前記凹入部１ａおよび連結具２は、排
水フリユーム用ブロツク１の四側に形成、設置さ
れており、この排水フリユーム用ブロツク１の連
結端面が突き合わされて、それぞれの連結具２の
屈曲片２ａが対向されている。

連結具２の屈曲片２ａには、掛止孔３が形成さ
れており、隣接する屈曲片２ａ，２ａの掛止孔
３，３は連通するように位置している。この掛止
孔３にクリツプ状の掛止具４が挿通されて隣接す
る連結具２，２が連結固定されている。すなわち
掛止具４の一端には、係止棒４ａが設けられ、中
央部で屈曲して他端が折り曲げられて挟持部４ｂ
が形成されている。

この掛止具４は、屈曲片２の側方から、その掛
止孔３，３に係止棒４ａを挿通し、その後に係止
棒４ａを回転軸として回転させて、挟持部４ｂで
屈曲片２，２は挟み付けて２つの連結具２，２を
連結固定する。したがつて、掛止具４では、係止
棒４ａの軸心から屈曲部に至る寸法が、屈曲片２
ａにおける外側面から掛止孔３に至るまでの距離
とほぼ等しいように定められている。

また、屈曲片２，２を掛止具４で連結固定した
状態では、図示するように掛止具４の挟持部４ｂ
の最外端面が、排水フリユーム用ブロツク１の外
側面に沿つて、ほとんど突出しないように構成さ
れている。

尚、図中５は防水のために排水フリユーム用ブ
ロツク１の連結端面に連続して配置されるパツキ
ンである。

（考案の効果） 以上説明したように、この考案によれば、排水
フリユーム用ブロツクの連結側縁部に凹入部を形
成し、この凹入部内へ、連結側屈曲片をブロツク
の連結端面と平行に露出させた断面Ｌ字状の連結
具を、その他側をブロツク内に埋設して設置し、
前記連結具の連結側屈曲片に掛止孔が穿設され、
前記二つのブロツクの隣接連結具はその掛止孔に
掛止具を挿通して連結し、かつ、連結具の形状
は、掛止具を取り付けた状態でブロツク表面と面
一以内としたので、排水フリユーム用ブロツク同
士の連結部分をブロツク外面に露出させないよう
に構成することができ、また連結作業も容易かつ
迅速に行なうことができるという効果がある。

また、掛止具として係止溝と挾持部とからなる
クリツプ状のものを用いたので、特別な工具を用
いることなく、より簡易に連結作業を行なうこと
ができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す斜視図、第
２図は同じく掛止具の掛止方法を示す一部を拡大
した斜視図、第３図は同じく掛止具の掛止状態を
示す断面図、第４図は従来の連結装置を示す断面
図である。 １……排水フリユーム用ブロツク，１ａ……凹
入部、２……連結具、２ａ……屈曲片、３……掛
止孔、４……掛止具、４ａ……係止棒、４ｂ……
挟持部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 排水フリユーム用ブロツクの連結側縁部に凹入
   部が形成され、この凹入部内へ、連結側屈曲片を
   ブロツクの連結端面と平行に露出させた断面Ｌ字
   状の連結具が、その他側をブロツク内に埋設して
   設置されており、前記連結具の連結側屈曲片に掛
   止孔が穿設され、前記二つのブロツクの隣接連結
   具は、その掛止孔に掛止具が挿通されて連結さ
   れ、前記掛止具は、その一端部に連結具の掛止孔
   へ挿入掛止できる係止棒が設けられていると共
   に、他端部に隣接する連結具の二つの屈曲片を挟
   持できる挟持部が設けられ、前記連結具は、掛止
   具を取り付けた状態で前記ブロツク表面と面一以
   内に形成したことを特徴とする排水フリユーム用
   ブロツクの連結装置。