JPH049194B2 - - Google Patents
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- JPH049194B2 JPH049194B2 JP59074505A JP7450584A JPH049194B2 JP H049194 B2 JPH049194 B2 JP H049194B2 JP 59074505 A JP59074505 A JP 59074505A JP 7450584 A JP7450584 A JP 7450584A JP H049194 B2 JPH049194 B2 JP H049194B2
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Landscapes
- Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
Description
本発明は振掛印刷に使用する金色あるいは銀色
金属粉顔料の製造方法に関するものである。 従来、金属粉顔料の製造方法としては、例えば
昭和49年3月15日(株)産業情報センター発行の「最
新粉粒体プロセス技術集成<プロセス偏>」の
P65の5・10.3顔料用黄銅粉の製造プロセス(b)粉
砕の項に「粉砕中には粉の流動を助け、粉相互の
凝集を防ぐためステアリン酸などの粉砕助剤を添
加する。顔料用金属粉では粉砕助剤の添加量、添
加時期が最終製品の品質、すなわち、顔料金属粉
の生命である色、光沢、展延性に大きく影響す
る。」と記載されているように、顔料として使用
する片状金属粉は粉砕によつて製造され、表面に
は脂肪酸が被覆されている。 また、同(d)研磨の項に「ドラム中に金属粉と適
当量の潤滑剤を装入し、密閉してブラシを回転す
る。この操作によつて金属粉に光沢とリーフイン
グ性を与える。研磨時間と添加潤滑剤量は金属粉
に比表面積によつて変える。」と記載しているよ
うに優れた金属光沢を出すための研磨において
も、潤滑剤(炭素数16〜22の高級脂肪酸が使用さ
れ、一般にはステアリング酸を金属粉に対して
0.2〜1%程度添加する。)が使用され、その結果
顔料用金属粉の表面には脂肪酸が被覆されてい
る。 前述のようにして得られた顔料用金属粉は種々
の用途に使用されるが、その一つとして金、銀色
の印刷がある。 金銀色の印刷方法としては金粉(銅合金粉)あ
るいは銀粉(アルミニウム粉)をワニスと混合
し、金あるいは銀インキにして印刷する方法と、
金下インキで印刷し、乾かないうちに金粉あるい
は銀粉を散布して付着させる印刷方法がある。 振掛印刷とは金下インキで印刷し、インキが乾
かないうちに金粉あるいは銀粉を散布する印刷方
法で、金付け(銀付け)、あるいは散粉式印刷と
も言われている。振掛印刷は金色、銀色の印刷と
して最大の金属光沢が得られる印刷方法であり、
ラベルの印刷などに多く使用されている。 現在、振掛印刷は大部分が金粉(銅合金粉)を
使用した金色印刷であるが、一部には銀粉(アル
ミニウム粉)、銅粉を用いたものもみられる。 しかし振掛印刷は金属粉を印刷紙全面に散布し
余つた金属粉を払い落とす印刷方法であるため、
必要でない部分にも金属粉が付着する欠点があ
る。機械的に完全に取り除くことも難かしく、印
刷物の汚れの原因となり、現在大きな問題となつ
ている。 本発明者等は、上記の欠点を解決するための
種々の実験を重ねた結果、金属粉表面にシリコー
ンオイルの薄膜を形成すれば、印刷部以外への金
属粉の付着が防止でき、かつ金下インキとの密着
性も良好な金属粉が得られることを見出し、本発
明を完成した。 即ち、本発明は温度25℃における粘度が1000セ
ンチストークス以下のシリコーンオイルを、脂肪
酸で被覆した片状金属粉に対して0.01〜2重量%
加え、混合機にて攪拌し、該金属粉表面にシリコ
ーンオイルの薄膜を形成することを特徴とする振
掛印刷用金属粉の製造方法である。 本発明における金属粉とは片状の金属粉で、金
粉(銅合金粉)、銀粉(アルミニウム粉)、銅粉等
のことである。金属粉の粒度は粗いものほど金属
光沢が良いが、印刷適正面から150μmより細か
いものが適している。 本発明に使用するシリコーンオイルはメチルシ
リコーンオイル、メチルフエニルシリコーンオイ
ル、メチル水素シリコーンオイルおよび各種有機
変成シリコーンオイル等が使用できる。 シリコーンオイルの粘度を25℃で1000センチス
トークス以下としたのは、それ以上の高粘度であ
ると、微細な金属粉表面にシリコーンオイルの均
一な薄膜を形成することができず、部分的にシリ
コーンオイルが偏在するため、金下インキとの密
着性を悪くする。なお機械的に強混合を行い高粘
度のシリコーンオイルを金属粉表面に被覆するこ
とも可能であるが、この場合は金属粉が混合力に
よつて変形あるいは粉砕されて優れた金属光沢が
得られない。また、有機溶剤にシリコーンオイル
を溶解し、低粘度にして金属粉を処理することも
できるが、この方法は危険性をともない工業的に
好ましい方法ではない。 シリコーンオイルの最適な粘度は25℃で100セ
ンチストークス以下であり、短時間に均一な薄膜
を形成することができる。 シリコーンオイルの金属粉に対する添加量は、
0.01重量%以下であると効果がなく、2重量%以
上添加すると金下インキとの密着性が悪くなり、
印刷後金属粉が印刷面から剥離する。シリコーン
オイルの最適添加量は金属粉の粒度、金属粉組成
により違うが0.05〜1.0重量%である。 金属粉表面にシリコーンオイルの薄膜を形成す
る方法としては、容器回転型混合機、混合羽根が
回転する混合機、回転ミル、振動ミル、攪拌摩砕
ミルなどの混合機あるいは粉砕混合機を使用すれ
ば良い。 本発明の方法によつて製造した振掛印刷用金属
粉が優れた特性を有する理由は定かではないが、
金属粉表面の一定面積にシリコーンオイルの薄膜
が形成されているためと考えられる。シリコーン
オイルは離型剤として使用されている例も有り、
シリコーンオイルが被覆された金属粉も紙に対し
て離型の効果があり、付着性が少なくなるのであ
ろう。このことは、シリコーンオイルの添加量を
大きくしたり、均一な被覆ができない場合には紙
への付着性は少ないが、シリコーンオイルが離型
剤となり、金下インキとの密着性まで悪くなつて
しまうことから推定できる。 片状金属粉は機械的に粉砕して金属粉を製造す
るもので、粉砕工程中に凝集防止、あるいは金属
光沢を出すためにステアリン酸などの脂肪酸を添
加している。したがつて、片状金属粉は一般に脂
肪酸の薄膜が表面に形成されている。 本発明によつて得られた金属粉の表面は、この
ような従来から行われていた脂肪酸薄膜の上にシ
リコーンオイルの膜が形成されることにより、印
刷部以外への金属粉の付着が防止できるのであろ
う。さらに流動性の良いシリコーンオイルを使用
しているため、例え脂肪酸が不均一な薄膜であつ
ても〓間を均一にシリコーンオイルが埋めること
になり、金属光沢の向上と、印刷部以外の金属粉
の付着防止ができるのであろう。 すなわち、片状金属粉表面の脂肪酸の薄膜は片
状金属粉を製造するためと金属光沢を得るために
必要であるが、脂肪酸だけでは紙への金属粉の付
着量が多く、印刷物の汚れの原因となるが、本発
明の処理方法は以上述べた理由により金属光沢も
良く、かつ付着量も少ない振掛印刷用金属粉とし
て優れた特性が得られるものになつたと考えられ
る。 従つて、本発明の方法によつて製造した振掛印
刷用金属粉は、印刷部以外の紙への付着性が少な
く、かつ、金下インキとの密着性も良好な為、従
来から問題のあつた金属粉による印刷面の汚れが
無くなるばかりでなく、金属粉の払工程が短縮で
きるため、印刷スピードを上げることが可能であ
り、さらに金属粉の紙への付着防止のための種々
の添加剤を加える必要が無くなり、より優れた金
属光沢を有する印刷が可能となる。 以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、本発明の実施例に使用した金属粉は福
田金属箔粉工業株式会社製で、シリコーンオイル
は東芝シリコーン株式会社製である。またシリコ
ーンオイルの粘度は25℃で測定し、単位のセンチ
ストークスは単にCSと表示した。 実施例 1 粒度100μm以下のステアリン酸0.3%が被覆さ
れた片状銅合金粉(銅90%、亜鉛10%の合金で商
品名金粉E5)にメチルシリコーンオイル(商品
名TSF451)の粘度10CS、100CS、1000CSのも
のを金属粉に対して、それぞれ0.01、0.1、0.5、
1、2重量%添加し、直径10mmのセラミツクスボ
ールを媒体としたボールミルにて30分間混合し
た。このようにして得られた金属粉を金下インキ
(東洋インキ製造株式会社製)で印刷した紙の上
から散布し、ハケで余分の金属粉を払い、金色印
刷物を作製した。金下インキ部以外への金属粉の
付着状態、金色印刷面の耐摩耗試験結果を第1表
に示す。 なお、第1表に同時に示した比較例1は本発明
の処理をしないステアリン酸被覆だけの金粉E5
の結果、比較例2は粘度100CSのシリコーンオイ
ルTSF451を金属粉に対して5重量%添加し実施
例1と同じ方法で混合した結果、比較例3は粘度
2000CSのシリコーンオイルTSF451を金属粉に対
して0.5重量%添加し実施例1と同じ方法で混合
した結果である。
金属粉顔料の製造方法に関するものである。 従来、金属粉顔料の製造方法としては、例えば
昭和49年3月15日(株)産業情報センター発行の「最
新粉粒体プロセス技術集成<プロセス偏>」の
P65の5・10.3顔料用黄銅粉の製造プロセス(b)粉
砕の項に「粉砕中には粉の流動を助け、粉相互の
凝集を防ぐためステアリン酸などの粉砕助剤を添
加する。顔料用金属粉では粉砕助剤の添加量、添
加時期が最終製品の品質、すなわち、顔料金属粉
の生命である色、光沢、展延性に大きく影響す
る。」と記載されているように、顔料として使用
する片状金属粉は粉砕によつて製造され、表面に
は脂肪酸が被覆されている。 また、同(d)研磨の項に「ドラム中に金属粉と適
当量の潤滑剤を装入し、密閉してブラシを回転す
る。この操作によつて金属粉に光沢とリーフイン
グ性を与える。研磨時間と添加潤滑剤量は金属粉
に比表面積によつて変える。」と記載しているよ
うに優れた金属光沢を出すための研磨において
も、潤滑剤(炭素数16〜22の高級脂肪酸が使用さ
れ、一般にはステアリング酸を金属粉に対して
0.2〜1%程度添加する。)が使用され、その結果
顔料用金属粉の表面には脂肪酸が被覆されてい
る。 前述のようにして得られた顔料用金属粉は種々
の用途に使用されるが、その一つとして金、銀色
の印刷がある。 金銀色の印刷方法としては金粉(銅合金粉)あ
るいは銀粉(アルミニウム粉)をワニスと混合
し、金あるいは銀インキにして印刷する方法と、
金下インキで印刷し、乾かないうちに金粉あるい
は銀粉を散布して付着させる印刷方法がある。 振掛印刷とは金下インキで印刷し、インキが乾
かないうちに金粉あるいは銀粉を散布する印刷方
法で、金付け(銀付け)、あるいは散粉式印刷と
も言われている。振掛印刷は金色、銀色の印刷と
して最大の金属光沢が得られる印刷方法であり、
ラベルの印刷などに多く使用されている。 現在、振掛印刷は大部分が金粉(銅合金粉)を
使用した金色印刷であるが、一部には銀粉(アル
ミニウム粉)、銅粉を用いたものもみられる。 しかし振掛印刷は金属粉を印刷紙全面に散布し
余つた金属粉を払い落とす印刷方法であるため、
必要でない部分にも金属粉が付着する欠点があ
る。機械的に完全に取り除くことも難かしく、印
刷物の汚れの原因となり、現在大きな問題となつ
ている。 本発明者等は、上記の欠点を解決するための
種々の実験を重ねた結果、金属粉表面にシリコー
ンオイルの薄膜を形成すれば、印刷部以外への金
属粉の付着が防止でき、かつ金下インキとの密着
性も良好な金属粉が得られることを見出し、本発
明を完成した。 即ち、本発明は温度25℃における粘度が1000セ
ンチストークス以下のシリコーンオイルを、脂肪
酸で被覆した片状金属粉に対して0.01〜2重量%
加え、混合機にて攪拌し、該金属粉表面にシリコ
ーンオイルの薄膜を形成することを特徴とする振
掛印刷用金属粉の製造方法である。 本発明における金属粉とは片状の金属粉で、金
粉(銅合金粉)、銀粉(アルミニウム粉)、銅粉等
のことである。金属粉の粒度は粗いものほど金属
光沢が良いが、印刷適正面から150μmより細か
いものが適している。 本発明に使用するシリコーンオイルはメチルシ
リコーンオイル、メチルフエニルシリコーンオイ
ル、メチル水素シリコーンオイルおよび各種有機
変成シリコーンオイル等が使用できる。 シリコーンオイルの粘度を25℃で1000センチス
トークス以下としたのは、それ以上の高粘度であ
ると、微細な金属粉表面にシリコーンオイルの均
一な薄膜を形成することができず、部分的にシリ
コーンオイルが偏在するため、金下インキとの密
着性を悪くする。なお機械的に強混合を行い高粘
度のシリコーンオイルを金属粉表面に被覆するこ
とも可能であるが、この場合は金属粉が混合力に
よつて変形あるいは粉砕されて優れた金属光沢が
得られない。また、有機溶剤にシリコーンオイル
を溶解し、低粘度にして金属粉を処理することも
できるが、この方法は危険性をともない工業的に
好ましい方法ではない。 シリコーンオイルの最適な粘度は25℃で100セ
ンチストークス以下であり、短時間に均一な薄膜
を形成することができる。 シリコーンオイルの金属粉に対する添加量は、
0.01重量%以下であると効果がなく、2重量%以
上添加すると金下インキとの密着性が悪くなり、
印刷後金属粉が印刷面から剥離する。シリコーン
オイルの最適添加量は金属粉の粒度、金属粉組成
により違うが0.05〜1.0重量%である。 金属粉表面にシリコーンオイルの薄膜を形成す
る方法としては、容器回転型混合機、混合羽根が
回転する混合機、回転ミル、振動ミル、攪拌摩砕
ミルなどの混合機あるいは粉砕混合機を使用すれ
ば良い。 本発明の方法によつて製造した振掛印刷用金属
粉が優れた特性を有する理由は定かではないが、
金属粉表面の一定面積にシリコーンオイルの薄膜
が形成されているためと考えられる。シリコーン
オイルは離型剤として使用されている例も有り、
シリコーンオイルが被覆された金属粉も紙に対し
て離型の効果があり、付着性が少なくなるのであ
ろう。このことは、シリコーンオイルの添加量を
大きくしたり、均一な被覆ができない場合には紙
への付着性は少ないが、シリコーンオイルが離型
剤となり、金下インキとの密着性まで悪くなつて
しまうことから推定できる。 片状金属粉は機械的に粉砕して金属粉を製造す
るもので、粉砕工程中に凝集防止、あるいは金属
光沢を出すためにステアリン酸などの脂肪酸を添
加している。したがつて、片状金属粉は一般に脂
肪酸の薄膜が表面に形成されている。 本発明によつて得られた金属粉の表面は、この
ような従来から行われていた脂肪酸薄膜の上にシ
リコーンオイルの膜が形成されることにより、印
刷部以外への金属粉の付着が防止できるのであろ
う。さらに流動性の良いシリコーンオイルを使用
しているため、例え脂肪酸が不均一な薄膜であつ
ても〓間を均一にシリコーンオイルが埋めること
になり、金属光沢の向上と、印刷部以外の金属粉
の付着防止ができるのであろう。 すなわち、片状金属粉表面の脂肪酸の薄膜は片
状金属粉を製造するためと金属光沢を得るために
必要であるが、脂肪酸だけでは紙への金属粉の付
着量が多く、印刷物の汚れの原因となるが、本発
明の処理方法は以上述べた理由により金属光沢も
良く、かつ付着量も少ない振掛印刷用金属粉とし
て優れた特性が得られるものになつたと考えられ
る。 従つて、本発明の方法によつて製造した振掛印
刷用金属粉は、印刷部以外の紙への付着性が少な
く、かつ、金下インキとの密着性も良好な為、従
来から問題のあつた金属粉による印刷面の汚れが
無くなるばかりでなく、金属粉の払工程が短縮で
きるため、印刷スピードを上げることが可能であ
り、さらに金属粉の紙への付着防止のための種々
の添加剤を加える必要が無くなり、より優れた金
属光沢を有する印刷が可能となる。 以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、本発明の実施例に使用した金属粉は福
田金属箔粉工業株式会社製で、シリコーンオイル
は東芝シリコーン株式会社製である。またシリコ
ーンオイルの粘度は25℃で測定し、単位のセンチ
ストークスは単にCSと表示した。 実施例 1 粒度100μm以下のステアリン酸0.3%が被覆さ
れた片状銅合金粉(銅90%、亜鉛10%の合金で商
品名金粉E5)にメチルシリコーンオイル(商品
名TSF451)の粘度10CS、100CS、1000CSのも
のを金属粉に対して、それぞれ0.01、0.1、0.5、
1、2重量%添加し、直径10mmのセラミツクスボ
ールを媒体としたボールミルにて30分間混合し
た。このようにして得られた金属粉を金下インキ
(東洋インキ製造株式会社製)で印刷した紙の上
から散布し、ハケで余分の金属粉を払い、金色印
刷物を作製した。金下インキ部以外への金属粉の
付着状態、金色印刷面の耐摩耗試験結果を第1表
に示す。 なお、第1表に同時に示した比較例1は本発明
の処理をしないステアリン酸被覆だけの金粉E5
の結果、比較例2は粘度100CSのシリコーンオイ
ルTSF451を金属粉に対して5重量%添加し実施
例1と同じ方法で混合した結果、比較例3は粘度
2000CSのシリコーンオイルTSF451を金属粉に対
して0.5重量%添加し実施例1と同じ方法で混合
した結果である。
【表】
第1表に示したように本発明の製造方法による
金属粉は金下インキ部以外の紙への金属粉の付着
量が少なく、且つ耐摩耗性においても良好な結果
が得られた。 実施例 2 粒度75μm以下のステアリン酸0.7%が被覆され
た片状銅合金粉(銅75%、亜鉛25%の合金で商品
名金粉L7)にメチルフエニルシリコーンオイル
(商品名TSF431粘度100CS)、メチル水素シリコ
ーンオイル(商品名TSF484粘度15〜40CS)、メ
チルシリコーンオイル(商品名TSF400粘度2〜
10CS)を金属粉に対して0.5重量%添加し、羽根
の付いたブラシ機で2時間研摩した。 このようにして得られた金属粉を実施例1と同
じ方法で試験した結果を第2表に示す。 第2表から、シリコーンオイルの種類による差
は認められず、全て振掛印刷用金粉として優れた
特性が得られた。
金属粉は金下インキ部以外の紙への金属粉の付着
量が少なく、且つ耐摩耗性においても良好な結果
が得られた。 実施例 2 粒度75μm以下のステアリン酸0.7%が被覆され
た片状銅合金粉(銅75%、亜鉛25%の合金で商品
名金粉L7)にメチルフエニルシリコーンオイル
(商品名TSF431粘度100CS)、メチル水素シリコ
ーンオイル(商品名TSF484粘度15〜40CS)、メ
チルシリコーンオイル(商品名TSF400粘度2〜
10CS)を金属粉に対して0.5重量%添加し、羽根
の付いたブラシ機で2時間研摩した。 このようにして得られた金属粉を実施例1と同
じ方法で試験した結果を第2表に示す。 第2表から、シリコーンオイルの種類による差
は認められず、全て振掛印刷用金粉として優れた
特性が得られた。
【表】
実施例 3
粒度100μm以下のステアリン酸0.2%が被覆さ
れた片状銅粉(商品名銅粉E3)、粒度150μm以下
のステアリン酸1%が被覆された片状アルミニウ
ム粉(商品名アルミニウム粉AA15)にメチルシ
リコーンオイル(商品名TSF400、粘度2〜
10CS)を銅粉に対して0.5重量%、アルミニウム
粉に対して2重量%それぞれ添加した後、混合羽
根が回転するミキサーにて120rpm、60分間混合
攪拌した。 このようにして得られた金属粉を実施例1と同
じ方法で試験したところ、金下インキ部以外への
金属粉の付着も少なく、かつ耐摩性においても良
好な結果がえられた。 以上、詳細に説明したように本発明の製造方法
による振掛印刷用金属粉末は優れた特性が得られ
るものである。
れた片状銅粉(商品名銅粉E3)、粒度150μm以下
のステアリン酸1%が被覆された片状アルミニウ
ム粉(商品名アルミニウム粉AA15)にメチルシ
リコーンオイル(商品名TSF400、粘度2〜
10CS)を銅粉に対して0.5重量%、アルミニウム
粉に対して2重量%それぞれ添加した後、混合羽
根が回転するミキサーにて120rpm、60分間混合
攪拌した。 このようにして得られた金属粉を実施例1と同
じ方法で試験したところ、金下インキ部以外への
金属粉の付着も少なく、かつ耐摩性においても良
好な結果がえられた。 以上、詳細に説明したように本発明の製造方法
による振掛印刷用金属粉末は優れた特性が得られ
るものである。
Claims (1)
- 1 温度25℃における粘度が1000センチストーク
ス以下のシリコーンオイルを、脂肪酸で被覆した
片状金属粉に対して0.01〜2重量%加え、混合機
にて攪拌し、該金属粉表面にシリコーンオイルの
薄膜を形成することを特徴とする振掛印刷用金属
粉の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59074505A JPS60217272A (ja) | 1984-04-12 | 1984-04-12 | 振掛印刷用金属粉の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59074505A JPS60217272A (ja) | 1984-04-12 | 1984-04-12 | 振掛印刷用金属粉の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60217272A JPS60217272A (ja) | 1985-10-30 |
JPH049194B2 true JPH049194B2 (ja) | 1992-02-19 |
Family
ID=13549241
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59074505A Granted JPS60217272A (ja) | 1984-04-12 | 1984-04-12 | 振掛印刷用金属粉の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS60217272A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6355907B2 (ja) * | 2013-10-08 | 2018-07-11 | 旭化成株式会社 | アルミニウム顔料組成物、それを含む樹脂組成物、及びその成形品 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5093855A (ja) * | 1973-12-24 | 1975-07-26 |
-
1984
- 1984-04-12 JP JP59074505A patent/JPS60217272A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5093855A (ja) * | 1973-12-24 | 1975-07-26 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS60217272A (ja) | 1985-10-30 |
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