JPH048906Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、一対の棒状グリツプ体を使用して肩
や頸部、腰等のマツサージを行うマツサージ具に
関するものである。

〔従来の技術〕

従来から、この種のマツサージ具としては、対
向側面の先端寄り部分に押圧突起を設けている一
対の棒状グリツプ体の先端間を一定長さの紐状物
によつて連結してなる構造のものが知られ、この
マツサージ具を使用して例えば、頸部のマツサー
ジを行いたい場合には、紐状物を頸部の背面側に
回してグリツプ体を頸部の両側から前方に突出さ
せると共に正面側でこれらのグリツプ体の基端部
を両手でそれぞれ握持して押圧突起を頸部両側に
当接させ、この状態で両グリツプ体を水平方向に
律動的に拡縮操作することにより、紐状物とグリ
ツプ体との連結先端部を支点として押圧突起を頸
部両側に繰り返し押圧させ、マツサージを行つて
いる。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、上記従来のマツサージ具によれ
ば、一対のグリツプ体の先端間は、一定長さの紐
状物で連結、固定されているので、そのグリツプ
体間の間隔を大小に調整することができず、従つ
て、紐状物の長さが小さい場合には、頸部のマツ
サージを行うことができても、肩部や腰部の両側
をマツサージすることができないという問題点が
ある。

この場合、紐状物として伸縮性を有するゴム紐
等を使用しても、肩部をマツサージするには紐状
物を水平方向に引つ張つて所定長さに伸ばし、そ
の伸長を維持しながら両肩部等にグリツプ体の押
圧突起を上下方向に押し付け操作しなければなら
ず、このような操作は殆ど不可能であつて使用で
きないものである。

本考案はこのような問題点を解消し、身体の広
い部位に亘つて効果的に且つ円滑にマツサージを
行えるようにしたマツサージ具の提供を目的とす
るものである。

〔課題を解決するための手段〕 上記目的を達成するために、本考案のマツサー
ジ具は、一対の棒状グリツプ体１ａ，１ｂの対向
側面における先端寄り部分に押圧突起２，２を突
設すると共にこれらの棒状グリツプ体１ａ，１ｂ
の先端間をベルト体３で連結してなるマツサージ
具において、該ベルト体３の一端部を一方の棒状
グリツプ体１ａに固定し、他方の棒状グリツプ体
１ｂに全長に亘つてベルト挿通孔５ｂを設け、該
挿通孔５ｂに上記ベルト３を挿通してその他端側
を棒状グリツプ体１ｂの基端面から適宜長さ延出
させ、この棒状グリツプ体１ｂの基端部に装着し
ている止め金具６によりベルト体３を着脱自在に
固定させてなる構造を有する。

〔作用〕

一対の棒状グリツプ体１ａ，１ｂにより、頸部
をマツサージするときは、他方の棒状グリツプ体
１ｂに挿通している該ベルト体３を引き出しなが
らこれらのグリツプ体１ａ，１ｂの先端間のベル
ト長さを短くし、所望の長さに調整したのち、止
め金具６によつて固定する。

こうして調整した上で、該ベルト体３を頸部の
背後に回し、両方の押圧突起２，２を頸部両側に
当接させた状態で、グリツプ体１ａ，１ｂの基端
部を左右の手で握持して水平方向に律動的に拡縮
操作することにより、頸部のマツサージを行う。

又、肩部や腰部のマツサージを行う時は、ベル
ト体３を棒状グリツプ体１ｂの先端側に適宜長さ
引き出して両棒状グリツプ体１ａ，１ｂの先端間
の長さを長くし、所望の長さに調整したのち、止
め金具６で固定し、この状態にした上で押圧突起
２，２によつて上記同様にマツサージ操作をす
る。

このようなマツサージ時において、両棒状グリ
ツプ体１ａ，１ｂの先端間のベルト部以外のベル
ト部分は、棒状グリツプ体１ｂに設けた挿通孔５
ｂを通して該棒状グリツプ体１ｂの基端側に延出
させているので、マツサージ操作に何等の邪魔に
なることなく円滑な操作が可能となるものであ
る。

〔実施例〕

次に、本考案の実施例を図面について説明する
と、１ａ，１ｂは左右一対の木製の棒状グリツプ
体であつて、その対向側面における先端寄り部分
に高さが４〜５cm程度で先端面を球形状に形成さ
れた木製ブロツク体からなる押圧突起２，２を突
設してある。

なお、これらの棒状グリツプ体１ａ，１ｂは数
cm程度の角材により形成され、前記押圧突起２，
２は該グリツプ体１ａ，１ｂの先端面から約10cm
程度離れた位置に設けられている。

棒状グリツプ体１ａ，１ｂにはその先端面から
基端面間の全長に亘つて貫通しているベルト挿通
孔５ａ，５ｂがそれぞれ形成されてあり、これら
のベルト挿通孔５ａ，５ｂに柔軟性と有するベル
ト体３を挿通して、該ベルト体３の一端部を一方
の棒状グリツプ体１ａの基端部に固定していると
共に該ベルト体３の他端側を他方の棒状グリツプ
体１ｂの貫通孔５ｂから引き出してある。

６はこの他方の棒状グリツプ体１ｂの基端部に
装着したベルト止め金具で、２枚の挟着片６ａ，
６ｂをヒンジ６ｃ介して開閉自在に連結している
と共に該ヒンジ６ｃに介装したスプリング（図示
せず）により、一方の挟着片６ａを常時閉じる方
向に付勢してなり、両挟着片６ａ，６ｂ間に前記
他方の貫通孔５ｂから延出しているベルト体３を
この止め金具６によつて係脱自在に挟着、固定さ
せるようにしている。なお、この止め金具６から
延長するベルト体３の残部の長さは、数十cm程度
となるように、該ベルト体３の全長の長さを150
〜200cm程度に設定してある。

また、ベルト体３の一端部は、一方のグリツプ
体１ａに固定すればよいので、このグリツプ体１
ａには必ずしもベルト貫通孔５ａを必要としない
が、両グリツプ体１ａ，１ｂにそれぞれ貫通孔５
ａ，５ｂを設けることによつてグリツプ体１ａ，
１ｂの製造工程を共通化することができる。

第２図はこのように構成したマツサージ具の使
用態様の一例として、頸部ｎを左右両側からマツ
サージする場合を示している。

このように頸部ｎのマツサージを行う場合に
は、まず、一対の棒状グリツプ体１ａ，１ｂの先
端部間を連結しているベルト体部分３ａの長さを
使用者Ｕの頸部ｎの太さに合うように、他方の棒
状グリツプ体１ｂに挿通しているベルト体部分を
該グリツプ体１ｂの先端側若しくは基端側に引つ
張ることにより適宜調整したのち、該グリツプ体
１ｂの基端から延出しているベルト体部分を止め
金具６により固定する。

しかる後、棒状グリツプ体１ａ，１ｂの先端間
のベルト体部分３ａを頸部ｎの背後に回すと共に
グリツプ体１ａ，１ｂの基端部を左右の手hr，hl
で握持し、押圧突起２，２を頸部ｎの両側適宜部
分に当接させた状態にして両グリツプ体１ａ，１
ｂを両手で水平方向に律動的に拡縮操作すること
により、棒状グリツプ体１ａ，１ｂをその先端部
分を支点としてテコ運動させ、その作用点に位置
する押圧突起２，２により頸部ｎの両側を繰り返
しマツサージするものである。

又、両肩部や腰部のマツサージを行う場合に
は、ベルト体３を棒状グリツプ体１ｂの先端側に
適宜長さ引き出して両棒状グリツプ体１ａ，１ｂ
の先端間のベルト体部分３ａの長さを長くしたの
ち、上記同様にベルト体３を止め金具６で固定
し、この状態にした上で押圧突起２，２によつて
マツサージ操作をする。

このようなマツサージ時において、両棒状グリ
ツプ体１ａ，１ｂの先端間のベルト体以外のベル
ト部分は、棒状グリツプ体１ｂに設けた挿通孔５
ｂを通して該棒状グリツプ体１ｂの基端側に延出
させているので、マツサージ操作に何等の邪魔に
なることなく円滑な操作が可能となるものであ
る。

又、第１図に二点鎖線で示すように、ベルト体
３ａに対する取付環７ａとフツク７ｂとを有する
固定用金具７を両グリツプ体１ａ，１ｂの先端間
のベルト体部分３ａに取付けることにより、該固
定用金具７を使用者の着座位置後方で、且つ肩ｓ
よりも下方に位置する適宜な固定物体に固定し
て、さらに使い勝手の便利性を向上させることが
できる。

この場合、前記固定物体は例えば第３図に示す
ように、固定用金具７の連結用に供される専用の
ベルト体固定具８を使用すれば更に好都合であ
る。

このベルト体固定具８は、腰掛けや椅子上に敷
いて使用されるマツト体８ａに適宜長さの、或い
は長さ調節可能な帯部材８ｃを挿通すると共に該
帯部材８ｃの遊端部に引掛け用金具８ｄを取付け
てなるものである。

第４図はベルト体固定具８を使用して両肩のマ
ツサージを行つている状態を示すもので、椅子ま
たは腰掛け９の座面にベルト体固定具８のマツト
体８ａを載置すると共に、帯部材８ｃ先端の引掛
け用金具８ｄに前記ベルト体３の固定用金具７の
フツク７ｂを係合連結した上で、前記マツト体８
ａに腰掛けて両グリツプ体１ａ，１ｂの基端部を
握持すると共に、各押圧突起２，２を両肩ｓ，ｓ
上に当接させることにより、ベルト体３がベルト
体固定具８と両方のグリツプ体１ａ，１ｂの先端
部間で張力を付与された状態で固定される。

この状態で両グリツプ体１ａ，１ｂを繰り返し
律動的に上下方向に操作することにより、該グリ
ツプ体１ａ，１ｂの先端部を支点としてテコ運動
により押圧突起２，２を両肩ｓ，ｓに繰り返し押
圧させてマツサージするものである。

〔考案の効果〕

以上のように本考案のマツサージ具によれば、
押圧突起２，２を設けている一対の棒状グリツプ
体１ａ，１ｂの先端間を連結しているベルト体３
は、その一端部を一方の棒状グリツプ体１ａに固
定し、他端部側を、他方の棒状グリツプ体１ｂに
全長に亘つて貫設しているベルト挿通孔５ｂに挿
通して棒状グリツプ体１ｂの基端面から適宜長さ
延出させ、この棒状グリツプ体１ｂの基端部側に
装着している止め金具６により着脱自在に固定さ
せるように構成しているので、他方の棒状グリツ
プ体１ｂの挿通孔５ｂを挿通しているベルト部分
を該棒状グリツプ体１ｂの先端面から所望長さ引
き出したり、引つ込めたりすることによつて、両
棒状グリツプ体１ａ，１ｂ間のベルト体部分の長
さを頸部の太さや肩幅、腰幅等に応じて簡単且つ
正確な長さに調整することができ、所望長さに調
整したのち止め金具６で固定してその長さを確実
に維持することができるものである。

従つて、マツサージすべき部分に両棒状グリツ
プ体１ａ，１ｂの押圧突起２，２を正確に当接さ
せた状態で該部のマツサージが行えるものであ
る。

さらに、このようなマツサージ時において、両
棒状グリツプ体１ａ，１ｂの先端間のベルト体以
外のベルト部分は、棒状グリツプ体１ｂに設けた
挿通孔５ｂを通して該棒状グリツプ体１ｂの基端
側に延出させているので、棒状グリツプ体１ａ，
１ｂを掴持した手に該ベルト体３が絡み付く虞れ
は全くなく、マツサージ操作に何等の邪魔になる
ことなく円滑なマツサージ操作が可能となるもの
である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
その縦断正面図、第２図は使用状態の一例を示す
斜視図、第３図はベルト体固定具の一部切欠側面
図、第４図はベルト体固定具及び固定用金具を使
用してマツサージを行つている状態を示す斜視図
である。 １ａ，１ｂ……棒状グリツプ体、２……押圧突
起、３……ベルト体、５ａ，５ｂ……ベルト挿通
孔、６……止め金具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一対の棒状グリツプ体１ａ，１ｂの対向側面に
   おける先端寄り部分に押圧突起２，２を突設する
   と共にこれらの棒状グリツプ体１ａ，１ｂの先端
   間をベルト体３で連結してなるマツサージ具にお
   いて、該ベルト体３の一端部を一方の棒状グリツ
   プ体１ａに固定し、他方の棒状グリツプ体１ｂに
   全長に亘つてベルト挿通孔５ｂを設け、該挿通孔
   ５ｂに上記ベルト３を挿通してその他端側を棒状
   グリツプ体１ｂの基端面から適宜長さ延出させ、
   この棒状グリツプ体１ｂの基端部に装着している
   止め金具６によりベルト体３を着脱自在に固定さ
   せていることを特徴とするマツサージ具。