JPH048795B2

JPH048795B2 -

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Publication number: JPH048795B2
Application number: JP59157580A
Authority: JP
Priority date: 1984-07-30
Filing date: 1984-07-30
Publication date: 1992-02-18
Also published as: JPS6136776A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、電子複写機の転写剥離装置に関する
ものであり、特に、高い湿度環境下においても、
良好なコピー濃度が得られるようにした電子複写
機の転写剥離装置に関するものである。

（従来の技術）従来の電子複写機と転写装置の概略を第３図お
よび第４図に示す。図において、１は感光ドラ
ム、２はコピー用紙を案内するシユート、３はコ
ピー用紙を帯電させるための直流放電を用いた転
写コロトロン、４は100MΩ程度の抵抗である。
該転写コロトロン３はアースされたシールド３ａ
とワイヤ３ｂとによつて構成されている。

このような転写装置において、コピー用紙がシ
ユート２を通つて転写コロトロン３の位置に来る
と、転写コロトロン３の放電によつて該コピー用
紙の裏面に電荷が帯電される。一方、感光ドラム
１の表面には、原稿情報に対応したトナー像が形
成されており、該トナー像が感光ドラム１の回転
によつて、転写コロトロン３と対向する位置に担
持されてくる。

この時、前記コピー用紙の裏面に付着した電荷
と、前記トナーが有する電荷とは逆極性であるの
で、感光ドラム１の表面に付着しているトナー像
はコピー用紙の方に吸引され、コピー用紙の表側
の面にトナーが移される。このようにして、感光
ドラム１上のトナー像は次々にコピー用紙に転写
され、転写されたコピー用紙は、図示されていな
い定着装置に向つて搬送される。

（発明が解決しようとする問題点）ところで、複写機が高湿度の環境下にある場合
には、コピー用紙が含水し、コピー用紙の抵抗が
下ることになる。

そうすると、第３図の転写装置においては、転
写コロトロン３によつてコピー用紙に帯電された
電荷はシユート２を通つてリークする。また、転
写コロトロン３のシールド３ａにコピー用紙が接
触又は接近すると、コピー用紙に帯電された電荷
は該シールド３ａを通つてリーク又は放電するこ
とになる。

一方、第４図の転写装置では、抵抗４によつて
シユート２が高い電圧に保持されているため、コ
ピー用紙に帯電された電荷がシユート２を通つて
リークすることは低減される。しかし、前述のよ
うに、コピー用紙が転写コロトロン３のシールド
３ａに接触又は接近すると、コピー用紙の帯電電
荷はシールド３ａを通つてリーク又は放電され
る。

このようにして、コピー用紙の電位が低下する
と、感光ドラム１とコピー用紙との間に転写に必
要な電界が得られなくなり、コピー濃度が急激に
低下し、良好なコピーが得られなくなるという問
題点があつた。実験的には、前記した第３図およ
び第４図の転写装置においては、コピー用紙の含
水率が８％を越えると、コピー濃度が急激に低下
した。

本発明は、前述の問題点を解決するためになさ
れたものであり、高湿下において、転写効率を向
上し、転写抜けを改善した電子複写機の転写剥離
装置を提供することにある。

（問題点を解決するための手段および作用）前記の問題点を解決するために、本発明は、感
光ドラムに対向して配置され、シールドとその中
に直流が印加される転写コロトロンワイヤと交流
が印加される剥離コロトロンワイヤを有する転写
剥離コロトロンと、前記感光ドラムと転写コロト
ロンとの間に用紙を導く高抵抗を介して接地され
た用紙走行シユートとからなる電子複写機の転写
剥離装置において、前記シールドをアースから直
流的に遮断すると共に、前記シールドと前記用紙
走行シユートとを直接又は抵抗を介して接続した
点に特徴がある。

（実施例）以下に、図面を参照して、本発明を詳細に説明
する。

第１図は本発明の一実施例の概略図である。

図において、５は100MΩ程度の第１の抵抗、
６はシユート２とシールド８ａとの間に設けられ
た20MΩ程度の第２の抵抗、８は転写剥離コロト
ロン、９は抵抗、１０はコンデンサである。

転写剥離コロトロン８は、シールド８ａ、直流
が印加される転写コロトロンワイヤ８ｂおよび交
流が印加される剥離コロトロンワイヤ８ｃから構
成されている。前記コンデンサ１０はシールド８
ａの電位をアースから遮断すると共に、交流的に
はこれをアースする働きをしており、これは高抵
抗でもよく、又これらの両方を直列又は並列に接
続したものあつてもよい。なお、これら以外の符
号は第３、４図と同じ物又は同等物を示す。

また、第２図は本実施例の転写装置の特性を示
し、横軸に転写コロトロン印加電圧が取られ、縦
軸にシユート流入電流とシユートの自己バイアス
電圧が取られている。本実施例の転写コロトロン
電圧は約5.4KVで使用した結果、シユート流入電
流は５〜6μA、シユートの自己バイアス電圧は
500〜600V程度になつた。また、シールド８ａの
電位は600〜700V程度になつた。

本実施例においては、コピー用紙がシユート２
の間を通つて転写コロトロンワイヤ８ｂの位置に
送られてくると、コピー用紙は、従来装置と同様
にワイヤ８ｂとシールド８ａとの間で発生してい
る直流コロナ放電によつて帯電させられる。今、
コピー用紙の含水率が８％以上であるとするとコ
ピー用紙の表面抵抗が小さくなり、該用紙の帯電
電荷がシユート２あるいはシールド８ａを伝達し
てリークしようとするが、本実施例では、シユー
ト２およびシールド８ａが高電圧に保持されてい
るため、リークすることはない。

このため、コピー用紙と感光ドラム１との間に
大きな電界が生じ、感光ドラム１上に形成されて
いるトナー像は、コピー用紙が乾燥している時と
略同様に、コピー用紙に転写される。したがつ
て、本実施例によれば、高湿度の環境の下で複写
機を稼動しても、コピー濃度が低下するのを防止
することができる。

また、本実施例では、転写コロトロンと剥離コ
ロトロンのシールドを共通にしたので、該シール
ドの電位は転写コロトロンワイヤに印加される直
流電位と同極性の高電位になる。このため、剥離
コロトロンの交流放電で発生した前記複写コロト
ロンと同極性の荷電粒子は、該シールドによつて
反発されて、高湿の用紙の裏面に付着され、一
方、転写の妨げになる前記転写コロトロンと反対
の極性の荷電粒子は、該シールドに吸着されるこ
とになる。この結果、高湿度の環境の下において
も、転写効率が向上し、かつ転写抜けを発生しに
くくすることができる。

なお、上記の実施例においては、シユート２と
シールド８ａとの間に第２の抵抗６を設けたが、
これは必ずしも設ける必要はない。

（発明の効果）以上の説明から明らかなように、本発明によれ
ば、つぎのような効果が達成される。

(1) 本発明によれば、第５図の実線ａに示されて
いるように、コピー用紙の含水率が11％位にな
つても、転写抜けのないきれいなコピーが得ら
れた。なお、点線ｂは従来装置の特性を示す。

(2) 転写剥離コロトロンのシールドと用紙走行シ
ユートとを直接または抵抗を介して接続すると
共に、該シールドをアースから直接的に遮断す
るようにしたために、転写剥離コロトロンのシ
ールドと用紙走行シユートは高電圧に保持さ
れ、コピー用紙の帯電電荷はシールドと用紙走
行シユートからリークすることがなく、また剥
離の性能が低下することもない。

(3) 転写コロトロンと剥離コロトロンのシールド
を共通にしたため、高湿下であつても、転写効
率が向上し、かつ転写抜けを防止することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１実施例の概略図、第２図
は第１図の装置の特性図、第３図および第４図
は、それぞれ従来装置の概略図、第５図は本発明
の効果を示す特性図である。１……感光ドラム、２……シユート、３……転
写コロトロン、３ａ……シールド、３ｂ……ワイ
ヤ、５……第１の抵抗、６……第２の抵抗、８…
…転写剥離コロトロン、８ａ……シールド、９…
…抵抗、１０……コンデンサ。

Claims

【特許請求の範囲】１感光ドラムに対向して配置され、シールドと
その中に直流が印加される転写コロトロンワイヤ
と交流が印加される剥離コロトロンワイヤを有す
る転写剥離コロトロンと、前記感光ドラムと転写
コロトロンとの間に用紙を導く高抵抗を介して接
地された用紙走行シユートとからなる電子複写機
の転写剥離装置において、前記シールドをアースから直接的に遮断すると
共に、前記シールドと前記用紙走行シユートとを
直接又は抵抗を介して接続したことを特徴とする
電子転写機の転写剥離装置。