JPH048771A - フタロシアニン化合物の製造方法 - Google Patents

フタロシアニン化合物の製造方法

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JPH048771A
JPH048771A JP2110088A JP11008890A JPH048771A JP H048771 A JPH048771 A JP H048771A JP 2110088 A JP2110088 A JP 2110088A JP 11008890 A JP11008890 A JP 11008890A JP H048771 A JPH048771 A JP H048771A
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Koji Yoshitoshi
吉年 孝司
Osamu Kaieda
修 海江田
Hideki Ito
伊東 秀記
Norie Tamaura
玉浦 教江
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、下記一般式(II)で示される新規なフタロ
シアニン化合物の製造方法に関するものである。
・ ・ ・ ・ (II) 〔式中、R1は直鎖若しくは分岐アルキル基、アルコキ
シアルキル基、アシルオキシアルキル基、またはアルキ
ル基、アルコキシ基、若しくはハロゲンで置換されてい
てもよいフェニル基、シクロアルキル基、若しくはベン
ジル基を表わしくここでR1は各々同一でも異っていて
もよい)、R2は直鎖若しくは分岐アルキル基、シクロ
アルキル基、アルコキシアルキル基、アシルオキシアル
キル基、ヒドロキシアルキル基、アミノアルキル基、シ
アノアルキル基、アルコキシカルボニルアルキル基、ハ
ロゲン化アルキル基、またはアルキル基、アルコキシ基
、アミノ基、置換可能な2級・3級アミノ基、スルホン
酸基、若しくはハロゲンで置換されていてもよいフェニ
ル基、シクロアルキル基、若しくはベンジル基を表わし
くここでR2は各々同一でも異っていてもよい)MはZ
n、 Cu、 Pb、 VO+TtO,TtXz、 5
nXz、 AfX+またはInX (ここで、Xはハロ
ゲン原子を示す)を表わす。〕 本発明にかかる新規なフタロシアニン化合物は、700
nm〜1,500 nmの近赤外域に吸収を有し溶解性
に優れているので、半導体レーザーを使う光記録媒体、
液晶表示装置、光学文字読取機等における書き込みある
いは読み取りの為の近赤外吸収色素、感熱転写、感熱紙
、感熱孔版等の光熱変換剤、近赤外吸収フィルター、眼
精疲労防止剤あるいは光導電材料等として用いる際に優
れた効果を発揮するものである。
〔従来の技術〕
近年、コンパクトディスク、レーザーディスク、光メモ
リ−ディスク、光カード等光記録媒体、液晶表示装置、
光学文字読取機等における書込みあるいは読み取りの為
に、半導体レーザーが光源として用いられることにより
、又光導電材料、近赤外吸収フィルター、眼精疲労防止
剤、感熱転写・感熱紙、感熱孔版等の光熱変換剤として
近赤外光を吸収する物質、いわゆる近赤外線吸収色素へ
の開発要求が高まっている。なかでも光、熱、温度等に
対して安定であり堅牢性に優れているフタロシアニン系
化合物については数多く検討されている。
しかしながらその大多数は、溶媒不溶性のものであり、
実用上色素を薄膜化するためには、蒸着あるいは樹脂へ
の分散といった工程が必要であった。
実用上有利となる溶解性を有するフタロシアニン化合物
も最近開示されている。例えば、3.6−オクタアルコ
キシフタロシアニン(特開昭61−223056号)が
あげられるが、近赤外域において吸収が不充分なことお
よび製造工程が複雑で安価なフタロシアニンを得ること
ができないという問題を有している。
また、特開昭60−209583号、同61−1526
85号、同63−308073号、同6462361号
にはフタロシアニン骨格にチオエーテル置換基等を多数
置換させることにより、溶解度を向上させると同時に、
吸収波長を長波長化させた例が開示されている。その中
で、特開昭60−209583号、同61−15268
5号では、フタロシアニン骨格特に3,6−位にチオエ
ーテル置換基を導入する合成例が開示されている。その
方法は、フタロシアニン骨格の3,6位にクロル原子を
有するフタロシアニン化合物と有機チオール化合物をキ
ノリン溶媒中、KOH存在下加熱して3.6−位にチオ
エーテル置換基を有するフタロシアニンを得ている。し
かし、いずれも収率が20〜30%程度であり製造効率
に問題を有している。
特開昭60−209583号、同61−52685号、
特開昭64−62361号ではフタロシアニン骨格に8
〜16ケのポリチオエーテル置換基を導入する合成例が
開示されている。
この方法は、フタロシアニン骨格のベンゼン核に、8ケ
〜16ケのクロル原子および/またはブロム原子を有す
るフタロシアニン化合物と有機チオール化合物をキノリ
ン溶媒中、KO)l存在下加熱してフタロシアニン骨格
のベンゼン核に8〜16ケのチオエーテル置換基を有す
るフタロシアニンを得ている。しかし前述のものと同じ
くいずれも収率が20〜30%程度であり製造効率に問
題を有している。即ち、これらの方法ではクロル原子ま
たはブロム原子のチオエーテル置換基への置換性が悪い
為に低収率となり、例えば、クロル原子がチオエーテル
置換基に全く置換されていないままの未反応フタロシア
ニンあるいは一部のクロル原子がチオエーテル置換基に
置換した未反応型フタロシアニンが生成する。これらの
未反応型のフタロシアニンと目的物質のフタロシアニン
とを互いに分離するのは実際上困難であるために、実質
的には種々の組成のフタロシアニンの混合物しか得られ
ないのが実情である。事実、特開昭6462361号で
はシリカゲルカラムで分離後でもポリチオール置換混合
縮合型フタロシアニン組成物として記載されており未反
応型が残存しているのを物語っている。なお、クロル原
子が一部残存した場合それらの溶解性は著しく低下する
為、近赤外吸収色素として溶解させて薄膜化させるには
不利となる。
特開昭63−308073号では、モノブロモテトラデ
カクロロフタロシアニンと2−アミノチオフェノールお
よび4−メチルフェニルチオールの有機チオール混合物
とをDMF溶媒中でKOH存在下加熱してチオエーテル
置換基を導入し、フタロシアニンを42%の収率で得て
いる。しかし、この方法は、異なる有機チオール混合物
を同時に加えて反応させているので、種々の組み合わせ
のチオエーテル置換基を有しているフタロシアニン混合
物が得られることになり近赤外吸収色素として使う際単
一な特性が得られない。従って用途が限定されるという
問題を有している。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は従来技術の有する前記事情に鑑みてなされたも
のである。つまり、本発明の目的は効率よく製造でき、
しかも目的とする置換フタロシアニンを純度良く製造す
る方法を提供することにある。さらに、本発明の他の目
的は近赤外域に吸収を有し、溶解性にすぐれた新規置換
フタロシアニン化合物を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、フタロシアニン骨格の3,6位にフッ素
原子、4.5位にチオエーテル置換基を有するフタロシ
アニン化合物とチオアルコールまたはチオフェノール類
とを反応させることにより前記目的が達成されることを
見出して本発明を完成させた。詳しくは、本発明は下記
一般式(I)で示される含フツ素フタロシアニン化合物
と・ ・ ・ ・ (I) 〔式中、R,は直鎖若しくは分岐アルキル基、アルコキ
シアルキル基、アシルオキシアルキル基、またはアルキ
ル基、アルコキシ基、若しくはハロゲンで置換されてい
てもよいフェニル基、シクロアルキル基、若しくはベン
ジル基を表わしくここでR,は同一でも異っていてもよ
い)、MはZn 、 Cu 。
Pb 、 VO、TiO、TiXz 、 5nXz 、
 AIX+またはInX(ここで、Xはハロゲン原子を
示す)を表わす。]一般式R25H(式中、R2は直鎖
若しくは分岐アルキル基、アルコキシアルキル基、アシ
ルオキシアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アミノア
ルキル基、シアノアルキル基、アルコキシカルボニルア
ルキル基、ハロゲン化アルキル基、またはアルキル基、
アルコキシ基、アミノ基、置換可能な2級・3級アミノ
基、スルホン酸基、若しくはハロゲンで置換されていて
もよいフェニル基、シクロアルキル基、若しくはベンジ
ル基を表わす)で示されるチオアルコール類またはチオ
フェノール類とを有機溶媒媒体中、反応させることを特
徴とする下記一般式(n)で示されるフタロシアニン化
合物の製造方法を提供する。
・ ・ ・ ・ (II) 〔式中、R1ば直鎖若しくは分岐アルキル基、アルコキ
シアルキル基、アシルオキシアルキル基、またはアルキ
ル基、アルコキシ基、若しくはハロゲンで置換されてい
てもよいフェニル基、シクロアルキル基、若しくはベン
ジル基を表わしくここでR5は各々同一でも異っていて
もよい)、R2は直鎖若しくは分岐アルキル基、アルコ
キシアルキル基、アシルオキシアルキル基、ヒドロキシ
アルキル基、アミノアルキル基、シアノアルキル基、ア
ルコキシカルボニルアルキル基、ハロゲン化アルキル基
、またはアル、キル基、アルコキシ基、アミノ基、置換
可能な2級・3級アミノ基、スルホン酸基、若しくはハ
ロゲンで置換されていてもよいフェニル基、シクロアル
キル基、若しくはベンジル基を表わしくここでR2は各
々同一でも異っていてもよい)、MはZn 、 Cu 
+ Pb + VO+ TiO、TiXz + 5nX
z +AfX、またはInX  (ここで、Xはハロゲ
ン原子を示す)を表わす。〕 本発明で使用される前記一般式(1)で示される含フツ
素フタロシアニンにおいて、R,Sで示される群中、直
鎖若しくは分岐のアルキルチオ基の具体例としては、例
えばメチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、1s
o−プロピルチオ、n−ブチルチオ、1so−ブチルチ
オ、tert−ブチルチオ、n−ペンチルチオ、1.2
−ジメチルプロピルチオ、ヘキシルチオ、ヘプチルチオ
、オクチルチオ、ノニルチオ等の炭素数1〜20の直鎖
若しくは分岐のアルキルチオ基等が挙げられる。アルコ
キシアルキルチオ基の具体例としては、例えばメトキシ
メチルチオ、エトキシメチルチオ、メトキシエチルチオ
、エトキシエチルチオ、プロポキシエチルチオ、ブトキ
シエチルチオ、ヘキシルオキシエチルチオ、3−メトキ
シブチルチオ、フェノキシエチルチオ等が挙げられる。
アシルオキシアルキルチオ基としては、例えばアセチル
オキシエチルチオ、プロピオニルオキシエチルチオ等が
挙げられる。アルキル基、アルコキシ基若しくはハロゲ
ンで置換されていてもよいフェニルチオ基、シクロアル
キルチオ基およびベンジルチオ基の具体例としては、例
えばフェニルチオ、0−メチルフェニルチオ、p−メチ
ルフェニルチオ、2.4−ジメチルフェニルチオ、2,
3−ジメチルフェニルチオ、2.6−ジメチルフェニル
チオ、0−フルオロフェニルチオ、p−フルオロフェニ
ルチオ、2,3,5.6テトラフルオロフエニルチオ、
0−メトキシフェニル、p−メチルフェニルチオ、P−
エトキシフェニルチオ等;2−シクロへキシルチオ、2
−シクロヘキシルエチルチオ、3−シクロへキシル−2
−メチルプロピルチオ等;ベンジルチオ等が挙げられる
本発明で使用される前記一般式R25Hで表わされるチ
オアルコール類またはチオフェノールの具体例としては
、例えばメチルチオール、エチルチオール、n−プロピ
ルチオール、1so−プロピルチオール、n−ブチルチ
オール、1so−ブチルチオール、tert−ブチルチ
オール、n−ペンチルチオール、L2−ジメチルプロピ
ルチオール、ヘキシルチオール、ヘプチルチオール、オ
クチルチオール、ノニルチオール等の炭素数1〜20の
直鎖又は分岐のアルキルチオール;メトキシメチルチオ
ール、エトキシエチルチオール、ヘキシルオキシエチル
チオール、3−メトキシブチルチオール、フェノキシエ
チルチオール等のアルコキシアルキルチオール;アミノ
メチルチオール、2−アミノエチルチオール、3−アミ
ノブチルチオール等のアミノアルキルチオール;シアノ
メチルチオール、シアノエチルチオール等のシアノアル
キルチオール;アセチルオキシエチルチオール、プロピ
オニルオキシエチルチオール等のアシルオキシアルキル
チオール:ヒドロキシメチルチオール、2−ヒドロキシ
エチルチオール、2−ヒドロキシプロピルチオール等の
ヒドロキシアルキルチオール;メトキシカルボニルメチ
ルチオール、エトキシカルボニルエチルチオール、ブト
キシカルボニルプロピルチオール等のアルコキシカルボ
ニルアルキルチオール;−トリフルオロメチルチオール
等のハロゲン化アルキルチオール;チオフェノール、0
−メチルチオフェノール、p−メチルチオフェノール、
2,4−ジメチルチオフェノール、2,3−ジメチルチ
オフェノール、p−スルフェニルチオフェノール、0−
フルオロチオフェノール、p−フルオロチオフェノール
、2,3,5.6−テトラフルオロチオフエノール、0
−メトキシチオフェノール、P−メトキシチオフェノー
ル、p−エトキシチオフェノール、0−アミノチオフェ
ノール、p−アミノチオフェノール、O−ジメチルアミ
ノチオフェノール、P−ジメチルアミノチオフェノール
、2−シクロへキシルチオール、3−シクロへキシルプ
ロピルチオール、ヘンシルチオール等のアルキル基、ア
ルコキシ基、アミノ基、置換可能な2級・3級アミノ基
、若しくはハロゲンで置換されていてもよいチオフェノ
ール、シクロアルキルチオールおよびベンジルチオール
等が挙げられる。
本発明の反応性成物である前記一般式(II)で示され
るフタロシアニンにおいて、R,Sで示される群中、直
鎖若しくは分岐のアルキルチオ基の具体例としては、例
えばメチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、1s
o−プロピルチオ、n−ブチルチオ、1so−ブチルチ
オ、ter t−ブチルチオ、n−ペンチルチオ、12
−ジメチルプロピルチオ、ヘキシルチオ、ヘプチルチオ
、オクチルチオ、ノニルチオ等の炭素数1〜20の直鎖
若しくは分岐のアルキルチオ基等が挙げられ、アルコキ
シアルキルチオ基の具体例としては、例えばメトキシメ
チルチオ、エトキシメチルチオ、メトキシエチルチオ、
エトキシエチルチオ、プロポキシエチルチオ、ブトキシ
エチルチオ、ヘキシルオキシエチルチオ、3−メトキシ
ブチルチオ、フェノキシエチルチオ等が挙げられる。ア
シルオキシアルキルチオ基としては、例えばアセチルオ
キシエチルチオ、プロピオニルオキシエチルチオ等が挙
げられる。
アルキル基、アルコキシ基若しくはハロゲンで置換され
ていてもよいフェニルチオ基、シクロアルキルチオ基お
よびベンジルチオ基の具体例としては、例えばフェニル
チオ、0−メチルフェニルチオ、p−メチルフェニルチ
オ、2,4−ジメチルフェニルチオ、2.3−ジメチル
フェニルチオ、2,6−ジメチルフェニルチオ、0−フ
ルオロフェニルチオ、P−フルオロフェニルチオ、2,
3,5.6−テトラフルオロフエニルチオ、0−メトキ
シフェニル、p−メトキシフェニルチオ、p−エトキシ
フェニルチオ、2−シクロへキシルチオ、3−シクロヘ
キシルプロピルチオおよびベンジルチオ等が挙げられ、
またR、Sで示される群中、直鎖若しくは分岐のアルキ
ルチオ基の具体例としては例えばメチルチオ、エチルチ
オ、n−プロピルチオ、1sO−プロピルチオ、n−ブ
チルチオ、1so−ブチルチオ、tert−ブチルチオ
、n−ペンチルチオ、1.2−ジメチルプロピルチオ、
ヘキシルチオ、ヘプチルチオ、オクチルチオ、ノニルチ
オ等の炭素数1〜20の直鎖若しくは分岐のアルキルチ
オ基等が挙げられ、シアノアルキルチオ基の具体例とし
ては例えばシアノメチルチオ、シアノエチルチオ等が挙
げられ、ヒドロキシアルキルチオ基の具体例としては、
例えばヒドロキシメチルチオ、2ヒドロキシプロピルチ
オ等が挙げられ、アミノアルキルチオ基の具体例として
は、例えばアミノメチルチオ、2−アミノエチルチオ、
3−アミノブチルチオ等が挙げられ、アシルオキシアル
キルチオ基の具体例としては、例えばアセチルオキシエ
チルチオ、プロピオニルオキシエチルチオ等が挙げられ
、アルコキシカルボニルアルキルチオ基の具体例として
は、例えばメトキシカルボニルメチルチオ、エトキシカ
ルボニルエチルチオ、ブトキシカルボニルプロピルチオ
等が挙げられ、ハロゲン化アルキルチオ基の具体例とし
ては、例えばトリフルオロメチルチオ等が挙げられ、ま
たアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、置換可能な2
級および3級アミノ基、スルホン酸基、若しくはハロゲ
ンで置換されていてもよいフェニルチオ基、シクロアル
キルチオ基およびベンジルチオ基の具体例としては、例
えばフェニルチオ、0−メチルフェニルチオ、p−メチ
ルフェニルチオ、2,4ジメチルフエニルチオ、2.3
−ジメチルフェニルチオ、P−スルフォニルフェニルチ
オ、0−フルオロフェニルチオ、P−フルオロフェニル
チオ、2.3,5.6−テトラフルオロフエニルチオ、
o−メトキシフェニル、P−メトキシフェニルチオ、p
−エトキシフェニルチオ、0−アミノフェニルチオ、p
−アミノフェニルチオ、0−ジメチルアミノフェニルチ
オ、p−ジメチルアミノフェニルチオ、2−シクロへキ
シルチオ、3〜シクロヘキシル−2メチルプロピルチオ
、ヘンシルチオ等が挙げられる。
本発明における反応は不活性な有機溶媒媒体中で行われ
るが、使用される好ましい有機溶媒としては、N、N−
ジメチルホルムアミド、N、N−ジメチルホルムアミド
、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、スルホラ
ン、N−メチル−2−ピロリドン等の非プロトン性極性
溶媒、アセトニトリル、ヘンジニトリル、キノリン、ピ
リジン等が挙げられ、特に好ましい有機溶媒としては、
N、Nジメチルホルムアミド、キノリン、ピリジンが挙
げられる。また、本発明では上記有機溶媒は単独でも2
種以上の混合物でも使用することができる。
本発明はアルカリ性物質存在下で反応させるのが好まし
い。使用するアルカリ性物質としては、水酸化カリウム
、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム炭酸ナトリウム等が
挙げられ、これらは単独若しくは混合物で使用すること
ができる。
本発明では有機溶媒100部に対して一般式(1)で示
される含フツ素フタロシアニンは2〜30部の範囲内で
仕込むのが望ましく、一般式(I)で示される含フツ素
フタロシアニン1モル部に対してチオアルコールまたは
チオフェノール(一般弐1?2sI()は8.8〜80
モル部の範囲内で使用するのが好ましく、特に12〜2
4モル部の範囲内で使用するのが好ましく、又アルカリ
性物質は、チオアルコールまたはチオフェノール1モル
部に対して0.9〜3.0モル部の範囲内、特に1〜1
.5モル部の範囲内で使用するのが好ましい。
本発明では好ましい反応温度としでは30〜250″C
の範囲が好ましく、特に80〜200 ’Cの範囲が好
ましい。
本発明において、本発明の出発原料である含フツ素フタ
ロシアニンは、例えば下記のスキーム、第一ステップお
よび第ニステップに従って合成できる。かくして本発明
は、それらの原料を用いて下記の第三ステップのスキー
ムに従って目的物質のフタロシアニンが合成できる。
なお本発明者らは下記の第一、第ニステップの製造方法
については既に特願昭63−65806号、特願平1−
103554号、特願平1−103555号および特願
平1−209599号等に開示している。
(第一ステップ) (第二ステ、プ) (第三ステップ) (発明の効果) 本発明の製造法を用いることによってフタロシアニン骨
格の3,6位と4,5位に各々相異なるチオエーテル置
換基を導入させることが可能である。
よって、本発明の製造方法は、用途に応じて近赤外線の
吸収波長領域また溶解性を変えた化合物の分子設計が可
能となる特徴を有している。又、この位置のフッ素原子
はクロル原子、プロ広原子に比べて求核置換を受は易い
ので、従って収率良く(70〜95%程度)しかも純度
の良いチオエーテル置換基を有するフタロシアニンを製
造できる。
さらに、たとえ微量のフッ素原子が残存したとしても、
クロル原子、ブロム原子を有しているフタロシアニンに
比べてフッ素原子を有しているフタロシアニンは溶解性
が高いので実用上問題にならない。
本発明の製造方法によって得られる新規フタロシアニン
化合物は、従来知られているフタロシアニン化合物に比
べ、ジメチルフォルムアミド、テトラヒドロフラン、ケ
トン類、アルコール類等の有機溶媒への溶解性が高く、
700〜1500nmの近赤外線に吸収をもつので、近
赤外線吸収色素として実用的に使用できる。
〈実施例〉 以下、本発明を実施例により更に具体的に説明する。尚
、実施例中、Pcはフタロシアニン骨格を、phはフェ
ニル基をそれぞれ表す。
実施例1 オクタキス(ブチルチオ)−オクタキス(フ
ェニルチオ)バナジルフタロシ アニン(VOPc(BuS)s(PhS)s)の合成n
−ブタンチオール2.74 g (32mmof)、水
酸化カリウム3.58 g (64ggsof)および
ジメチルホルムアミド ツロフラスコに仕込み80℃で1時間反応させた。
その後、オクタフルオロ−オクタキス(フェニルチオ)
バナジルフタロシアニン(VOPC( phs)sps
)3、18g (2 mmojりを加え還流条件下(r
eb) 11時間反応させた.反応終了後水中に投入し
生成した固形分を濾過、メタノールで洗浄することによ
り目的物の黒色ケーキ(VOPc (BuS) m (
PhS) s )4、 3 2 gを得た.(収率86
.8%)吸収波長 DMF中   813na+ 塗  膜    860ns 溶解度 DMF    1.5wt% アセトン   1.2wt% 実施2〜40 実施例1におけるn−ブタンチオールの代りに一般式R
2SHにおいて表1および2に示すR2に変えたチオフ
ェノールもしくは千オアルコールを用い、実施例1にお
けるVOPc (Phs) 81”llの代りに一般式
(1)において表1および2に示すR,と中心金属の含
フン素フタロシアニンを表1および2に示す仕込み量で
用い、実施例1の水酸化カリウムの仕込み量を表1およ
び2に示す仕込み量に変え、そして実施例1の反応条件
を表1および2に示す、反応条件に変えた以外実施例1
と同様に操作して一般式(It)における表1および2
に示すR,、 R2および中心金属を含むフタロシアニ
ンを表1および2に示す収率で得た。
又、これらの得られたフタロシアニンの物性を表3およ
び4に示した。
実施例41〜45 実施例1におけるn−ブタンチオールの代りに一般式R
25Hにおいて表5に示すR2に変えたチオフェノール
もしくはチオアルコールを用い、実施例1 ニオケルV
OPc (PhS) sFaの代りに一般式(I)にお
いて表5に示すR1および中心金属を有する含フツ素フ
タロシアニンを表5に示す仕込み量で用い、実施例1の
水酸化カリウムの代りに表5で示すアルカリ性物質に変
え、そして実施例1の反応条件を表5に示す反応条件に
変えた以外実施例1と同様に操作して一般式(If)に
おける表5に示すR3゜R2および中心金属を有するフ
タロシアニンを表5に示す収率で得た。
又、これらの得られたフタロシアニンの物性を表6に示
した。
実施例46 オクタキス(フェニルチオ)−オクタキス
(0−アミノフェニルチオ) バナジルフタロシアニンの合成 〔VOPc(0−NHzPhS)s(PhS)s )0
−アミノチオフェノール0.40g(3,15mmoR
)、水酸化カリウム0.35 g (6,3rarmo
i、 )、およびDMF15mj!を100cc4ツロ
フラスコに入れ80℃で1時間反応させた。ついでVO
Pc(PhS)sFs 1 g (0,63mmol 
)を入れ還流条件下11時間反応させた。反応終了後、
反応混合物を水中に投入し、希Hi水溶液で中和したの
ち固形分を濾過し、水、メタノールで洗浄することによ
り黒色ケーキ[:VOPc(0−NHzPhS)a(P
hS)s ]1.06g(収率75.5%)を得た。
吸収波長 DMF中   λamx:910nm 塗  膜    λ−,−:  1010  nm溶解
度 DMF    1.5wt% アセトン   1.2wt% 実施例47〜58 実施例46における0−アミノチオフェノールの代りに
一般式R25Hにおいて表7に示すR2に変えたチオフ
ェノールもしくはチオアルコールを用い、実施例46に
おけるVOP c (PhS) sF *の代りに一般
式(1)において表7に示すR,Sおよび中心金属を有
する含フツ素フタロシアニンを表7に示す仕込み量で用
い、実施例46の水酸化カリウムの仕込み量を表7に示
す仕込み量に変え、そして実施例46の反応条件を表7
に示す反応条件に変えた以外実施例46と同様に操作し
て一般式(If)における表7に示すR+、 Rzおよ
び中心金属を有するフタロシアニンを表7に示す収率で
得た。
又、これらの得られたフタロシアニンの物性を表8に示
した。
実施例59 オクタキス(ヘンシルチオ)オクタキス(
シクロへキシルチオ)亜鉛フ タロシアニンの合成 シクロへキシルメルカプタン2.38 g、水酸化カリ
ウム1.12 gおよびピリジン20m1を四ツロフラ
スコ中に仕込み80℃で1時間反応させた。
その後、オクタフルオロオクタキス(ベンジルチオ)亜
鉛フタロシアニン(ZnPc(BzS)aFs) 1.
70gを加え還流条件下2時間反応させた。反応終了後
、混合物をベンゼン中に投入し、析出した水酸化カリウ
ムを決別した後、溶媒を留去しメタノールで洗浄するこ
とにより上記化合物の黒色ケーキ1.25g(収率73
.7%)を得た。
吸収波長 DMF中   768.5nm 塗  膜    815nm 溶解度 DMF    2.4wt% アセトン   2.2wt% 実施例60〜65 実施例59におけるシクロへキシルメルカプタンの代り
に一般式R25)lにおいて表9に示すR2に変えたチ
オフェノールもしくはチオアルコールを用い、実施例5
9におけるZnPc(BzS)aFsの代りに一般式(
L)において表9に示すR8および中心金属を有する含
フツ素フタロシアニンを表9に示す仕込み量で用い、実
施例59のピリジンの代りに表9に示す溶媒に変え、そ
して実施例59の反応条件を表9に示す反応条件に変え
た以外実施例59と同様に操作して一般式(If)にお
ける表9に示すR+、 Rzおよび中心金属を有するフ
タロシアニンを表9に示す収率で得た。
又、これらの得られたフタロシアニンの物性を表10に
示した。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)下記一般式( I )で示される含フッ素フタロシ
    アニン化合物と、 ▲数式、化学式、表等があります▼・・・・( I ) 〔式中、R_1は直鎖若しくは分岐アルキル基、アルコ
    キシアルキル基、アシルオキシアルキル基、またはアル
    キル基、アルコキシ基、若しくはハロゲンで置換されて
    いてもよいフェニル基、シクロアルキル基、若しくはベ
    ンジル基を表わし(ここでR_1は各々同一でも異って
    いてもよい)、MはZn、Cu、Pb、VO、TiO、
    TiX_2、SnX_2、AlXまたはInX(ここで
    、Xはハロゲン原子を示す)を表わす。〕 一般式R_2SH(式中、R_2は直鎖若しくは分岐ア
    ルキル基、アルコキシアルキル基、アシルオキシアルキ
    ル基、ヒドロキシアルキル基、アミノアルキル基、シア
    ノアルキル基、アルコキシカルボニルアルキル基、ハロ
    ゲン化アルキル基、またはアルキル基、アルコキシ基、
    アミノ基、置換可能な2級・3級アミノ基、スルホン酸
    基、若しくはハロゲンで置換されていてもよいフェニル
    基、シクロアルキル基、若しくはベンジル基を表わす)
    で示されるチオアルコール類またはチオフェノール類と
    を有機溶媒媒体中反応させることを特徴とする、下記一
    般式(II)で示されるフタロシアニン化合物の製造方法
    。 ▲数式、化学式、表等があります▼・・・・(II) 〔式中、R_1は直鎖若しくは分岐アルキル基、アルコ
    キシアルキル基、アシルオキシアルキル基、またはアル
    キル基、アルコキシ基、若しくはハロゲンで置換されて
    いてもよいフェニル基、シクロアルキル基、若しくはベ
    ンジル基を表わし(ここでR_1は各々同一でも異って
    いてもよい)、R_2は直鎖若しくは分岐アルキル基、
    アルコキシアルキル基、アシルオキシアルキル基、ヒド
    ロキシアルキル基、アミノアルキル基、シアノアルキル
    基、アルコキシカルボニルアルキル基、ハロゲン化アル
    キル基、またはアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、
    置換可能な2級・3級アミノ基、スルホン酸基、若しく
    はハロゲンで置換されていてもよいフェニル基、シクロ
    アルキル基、若しくはベンジル基を表わし(ここでR_
    2は各々同一でも異っていてもよい)MはZn、Cu、
    Pb、VO、TiO、TiX_2、SnX_2、AlX
    、またはInX(ここで、Xはハロゲン原子を示す)を
    表わす。〕
  2. (2)アルカリ性物質の存在下反応させる請求項(1)
    記載の方法。
  3. (3)有機溶媒が、非プロトン性極性溶媒、アセトニト
    リル、ベンゾニトリル、キノリンおよびピリジンからな
    る群から選択される少なくとも1種である請求項(1)
    記載の方法。
  4. (4)アルカリ性物質が水酸化カリウム、炭酸カリウム
    、水酸化ナトリウムおよび炭酸ナトリウムからなる群か
    ら選択される少なくとも1種である請求項(2)記載の
    方法。
  5. (5)反応温度が30℃〜250℃の範囲である 請求
    項(1)記載の方法。
  6. (6)非プロトン性極性溶媒がN,N−ジメチルホルム
    アミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスル
    ホキシド、ジメチルスルホン、スルホランまたはN−メ
    チル−2−ピロリドンである請求項(3)記載の方法。
  7. (7)反応温度が80℃〜200℃の範囲である請求項
    (5)に記載の方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009133668A1 (ja) * 2008-04-28 2009-11-05 日本化薬株式会社 水溶性フタロシアニン色素、水系インク組成物及び近赤外線吸収剤
JP2014062142A (ja) * 2012-09-19 2014-04-10 Fujifilm Corp インクセット、捺染方法、及び布帛
JP2015200809A (ja) * 2014-04-09 2015-11-12 山本化成株式会社 フタロシアニン化合物を含有して成るフィルタ

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WO2009133668A1 (ja) * 2008-04-28 2009-11-05 日本化薬株式会社 水溶性フタロシアニン色素、水系インク組成物及び近赤外線吸収剤
JP2014062142A (ja) * 2012-09-19 2014-04-10 Fujifilm Corp インクセット、捺染方法、及び布帛
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