JP5046515B2 - フタロシアニン化合物並びにその製造方法及び用途 - Google Patents

フタロシアニン化合物並びにその製造方法及び用途 Download PDF

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本発明は、フタロシアニン化合物に関する。より好ましくは、プラズマディスプレイパネル(PDP)等において近赤外線吸収材や、熱線遮蔽材として好適に用いることができるフタロシアニン化合物に関する。
フタロシアニン化合物は、可視紫外領域に吸収をもつ熱的、化学的に安定な化合物であり、従来より顔料として広く用いられている。近年、フタロシアニン化合物は、その安定な性質を利用して、半導体用材料やCD−R等の光学記録媒体、熱線遮蔽材、近赤外線吸収材、太陽電池の増感剤等、様々な分野で幅広く用いられるようになってきており、中でも、プラズマディスプレイパネル用フィルタとしての用途が拡大している。プラズマディスプレイにおいては、リモコンの誤作動の原因となる近赤外線を吸収するフィルタは必須の構成材料であり、このフィルタの材料として、近赤外線吸収色素であるフタロシアニン化合物が用いられている。
従来より近赤外線吸収色素として用いられてきたフタロシアニン化合物は、近赤外領域において、800〜900nmに吸収極大を有するものであるが、PDP用フィルタに用いられる近赤外線吸収色素としては、800〜900nmの領域よりも更に長波長領域に充分な吸収を有するものが求められている。このような1000nm付近の長波長領域に吸収を示す色素としてイモニウム色素があるが、イモニウム色素は水等により容易に変質するものであり、耐久性が充分なものではなかった。
また、プラズマディスプレイパネル(PDP)用フィルタにおいては、近赤外領域に充分な吸収をもつと同時に、高い色再現性等が要求されることから、可視光領域の光の透過率が高いことが求められており、PDP用フィルタに要求されるこれらの特性をより高めた近赤外線吸収色素が求められている。
従来のフタロシアニン化合物として、フタロシアニンを構成するベンゼン環の置換基が特定されたフタロシアニン化合物、及び、フタロシアニン化合物を用いた熱線遮蔽材や近赤外線吸収色素が開示されている(例えば、特許文献1〜6参照。)。しかしながら、耐久性、近赤外線吸収能や可視光透過率を更に高め、PDP用フィルタにより好適に用いることができるフタロシアニン化合物とする工夫の余地があった。
特開平6−264050号公報(第1−2頁) 特開2000−26748号公報(第1−2頁) 特開2000−63691号公報(第1−2頁) 特開2001−106689号公報(第1−2頁) 特開2004−18561号公報(第1−2頁) 特開平5−222047号公報(第1−2頁)
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、高い耐久性を有しながら、近赤外領域において長波長側に吸収をもつと同時に可視光領域の透過率が高く、プラズマディスプレイパネル用フィルタ等の各種用途に好適に用いることができるフタロシアニン化合物を提供することを目的とするものである。
本発明者等は、プラズマディスプレイパネル用フィルタとして好適に用いることができるフタロシアニン化合物について種々検討したところ、フタロシアニン化合物を構成するベンゼン環の特定部位にナフタレン環構造を有する置換基を置換させると、610nm近辺の可視光透過率がよく、従来の色素よりも橙色が鮮やかになるとともに、従来の多くのフタロシアニン化合物に比べて近赤外領域における吸収波長を900〜1000nmの長波長側にシフトさせることができることを見出した。従来、900〜1000nmの領域に吸収を示す色素として用いられてきたイモニウム色素は、水分により容易に変質する等、耐久性の点に問題があったが、フタロシアニン化合物は安定な化合物であることから、高い可視光透過率を有しながら、900〜1000nmの領域に吸収を示し、かつ耐久性を有する点において、イモニウム色素よりも優れた色素である。また、このフタロシアニン化合物の合成においては、臭気の強いチオール化合物を用いることになるが、従来のフタロシアニン化合物の場合と異なり、原料が固体になることから、チオールの臭気を抑えることが可能となり、原料化合物の取り扱いがし易くなることも見出し、本発明に想到したものである。
すなわち本発明は、下記一般式(1);
Figure 0005046515
(式中、Z、Z、Z、Z、Z10、Z11、Z14及びZ15は、同一又は異なって、SR、OR、ハロゲン原子又は水素原子のいずれかを表し、少なくとも4個はSR又はORである。Z、Z、Z、Z、Z、Z12、Z13及びZ16は、同一又は異なって、NHR、OR4又はフッ素原子を表し、少なくとも1個はNHR3であり、かつ少なくとも4個はORである。R及びRは、同一又は異なって、置換基を有していてもよいナフチル基を表す。R及びRは、同一又は異なって、置換基を有していてもよいフェニル基、アラルキル基、ナフチル基又は炭素原子数1〜20個のアルキル基のいずれかを表す。Mは、無金属、金属、金属酸化物又は金属ハロゲン化物のいずれかを表す。)で表されることを特徴とするフタロシアニン化合物である。
以下に本発明を詳述する。
本発明のフタロシアニン化合物は、上記一般式(1)で表されるものであるが、上記一般式(1)において、炭素原子数1〜20個のアルキル基、及び、アラルキル基は、置換基を有していていてもよく、有していないくてもよい。炭素原子数1〜20個のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1,2−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基、1,3−ジメチルブチル基、1−イソプロピルプロピル基、1,2−ジメチルブチル基、n−ヘプチル基、1,4−ジメチルペンチル基、2−メチル−1−イソプロピルプロピル基、1−エチル−3−メチルブチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基等の直鎖又は分岐状のアルキル基;シクロヘキシル基等の環状アルキル基等が挙げられる。
アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
上記R、Rにおけるナフチル基、R、Rにおけるフェニル基、アラルキル基、ナフチル基、及び、炭素原子数1〜20個のアルキル基は、置換基を有していてもよく、有していないくてもよい。R、Rにおけるナフチル基がともに置換基を有する場合、置換基は同一であってもよく異なっていてもよい。同様にR、Rにおけるフェニル基、アラルキル基、ナフチル基、及び、炭素原子数1〜20個のアルキル基が有する置換基も、同一であってもよく異なっていてもよい。このような置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アシル基、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルキルカルボニルアミノ基、アリールアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、カルボニル基、アルコキシカルボニル基等が挙げられる。これらの中でも、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルアミノ基等が好ましい。
上記一般式(1)において、Mは、無金属、金属、金属酸化物又は金属ハロゲン化物のいずれかを表す。無金属とは、金属以外の原子、例えば、2個の水素原子であることを意味する。具体的には、フタロシアニン構造の中央部分に存在する、相対する2つの窒素原子に水素原子が結合している構造となる。金属としては、例えば、鉄、マグネシウム、ニッケル、コバルト、銅、パラジウム、亜鉛、バナジウム、チタン、インジウム、錫等が挙げられる。金属酸化物としては、例えば、チタニル、バナジル等が挙げられる。金属ハロゲン化物としては、例えば、塩化アルミニウム、塩化インジウム、塩化ゲルマニウム、塩化錫、塩化珪素等が挙げられる。Mとしては、金属、金属酸化物又は金属ハロゲン化物であることが好ましく、具体的には、ニッケル、コバルト、銅、亜鉛、鉄、バナジル、ジクロロ錫等が挙げられる。より好ましくは、銅、亜鉛、コバルト、バナジル、ジクロロ錫である。
本発明のフタロシアニン化合物は、上記一般式(1)で表される構造を有するものであって、Z、Z、Z、Z、Z10、Z11、Z14及びZ15で表される部位の置換基は、ナフタレン環が硫黄原子又は酸素原子を介して結合したものあるいはハロゲン原子又は水素原子であるが、硫黄原子又は酸素原子は、ナフタレン環の1あるいは2位のいずれの位置に結合していてもよい。またナフタレン環が置換基を有している場合、置換基は、ナフタレン環の4又は5位の炭素原子に置換していることが好ましい。また、ナフタレン環が有する置換基の数は、1〜4個が好ましい。より好ましくは、1〜2個である。また、ハロゲン原子としては、フッ素原子又は塩素原子が好ましい。
上記一般式(1)において、Z、Z、Z、Z、Z、Z12、Z13及びZ16で表される置換基は、NHR、OR4又はフッ素原子のいずれかであって、少なくとも1個はNHR3であり、かつ少なくとも4個はORであるが、NHR3の数は多いほうが好ましく、NHRは1〜4個であることが好ましい。より好ましくは、2〜4個である。
また、上記一般式(1)中、Mは、無金属、金属、金属酸化物又は金属ハロゲン化物のいずれかであるが、これらの中でも金属又は金属酸化物、金属ハロゲン化物のいずれかであることが好ましい。より好ましくは、金属又は金属酸化物のいずれかである。
〜Z16及びMがこのような好ましい構造であると、本発明の効果が充分に発揮されることになる。
本発明のフタロシアニン化合物の具体例としては、
VOPc(C10S){2,6−(CHPhO}{CCH(C)CHNH}
VOPc{4−CHO(C10O){2,6−(CHPhO}{CCH(C)CHNH}
VOPc(C10O){2,6−(CHPhO}{CCH(C)CHNH}
CuPc(C10S){2,6−(CHPhO}{CCH(C)CHNH}、及び、
VOPc{4−CHO(C10O)}{CCH(C)CHNH}
VOPc(C10S){2,6−(CHPhO}Cl{CCH(C)CHNH}
等が挙げられる。
本発明のフタロシアニン化合物は、上記一般式(1)で表されるものであるが、一般に近赤外線吸収材の原料として用いられるフタロシアニン化合物としては、 近赤外線領域に吸収を示すものであればよい。これらの中でも、近赤外線領域の長波長側に吸収を有するとともに、可視光線透過率の高いものが望ましい。例えば、フタロシアニン化合物であって、透過スペクトルの測定において900nmを超えて1050nm以下の透過率の最低値が5〜6%になるように該フタロシアニン化合物の濃度を調整した溶液中において610nmにおける透過率が70%以上であるフタロシアニン化合物は、近赤外線吸収材の原料として好適に用いることができる。
本発明はまた、上記一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物の製造方法であって、該フタロシアニン化合物の製造方法は、下記一般式(2)〜(5);
Figure 0005046515
(式中、Z、Z、Z、Z、Z10、Z11、Z14及びZ15は、同一又は異なって、SR、OR、ハロゲン原子又は水素原子のいずれかを表し、少なくとも4個はSR又はORである。Z、Z、Z、Z、Z、Z12、Z13及びZ16は、同一又は異なって、NHR、OR4又はフッ素原子を表し、少なくとも4個はORである。R及びRは、同一又は異なって、置換基を有していてもよいナフチル基を表す。R及びRは、同一又は異なって、置換基を有していてもよいフェニル基、アラルキル基、ナフチル基又は炭素原子数1〜20個のアルキル基のいずれかを表す。)で表されるフタロニトリル化合物を、金属酸化物、金属カルボニル、金属ハロゲン化物及び有機酸金属からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物と反応させた後、得られた反応生成物を更に下記一般式(6)又は(7);
Figure 0005046515
(式中、R及びRは、同一又は異なって、置換基を有していてもよいフェニル基、アラルキル基、ナフチル基又は炭素原子数1〜20個のアルキル基のいずれかを表す。)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物と反応させることを特徴とする上記一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物の製造方法でもある。
本発明のフタロシアニン化合物の製造方法は、予めベンゼン環に置換基を置換させたフタロニトリル化合物を用い、環化反応してフタロシアニン化合物とする製造方法である。これ以外の方法として、ベンゼン環に4つのハロゲン原子、例えば塩素原子やフッ素原子が置換したフタロニトリル化合物を用いて先に環化反応を行ってフタロシアニン化合物を製造し、次にベンゼン環のフッ素原子や塩素原子を他の置換基と置換する製造方法もあるが、先に環化反応を行う方法では、後の置換反応において置換基の位置を制御することができないことになる。これに対し、本発明の製造方法によると、フタロニトリル化合物を選択することにより、フタロシアニン化合物のベンゼン環の置換基の位置を制御することが可能となる。
本発明のフタロシアニン化合物の製造方法においては、上記一般式(2)〜(5)で表されるフタロニトリル化合物と金属酸化物、金属カルボニル、金属ハロゲン化物及び有機酸金属からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物とが反応することにより、フタロシアニン化合物が生成することになるが、フタロニトリル化合物としては、1種を用いてもよく、2種以上を用いてもよい。すなわち、フタロシアニン化合物を構成するフタロニトリル化合物由来の4つの芳香環は、それぞれ異なる置換基を有していてもよく、同一の置換基を有していてもよい。
上記一般式(2)〜(5)において、炭素原子数1〜20個のアルキル基、アラルキル基の具体例としては、上述したものと同様である。ハロゲン原子としては、フッ素原子又は塩素原子が好ましい。また、R、Rにおけるナフチル基、R、Rにおけるフェニル基、アラルキル基、ナフチル基、及び、炭素原子数1〜20個のアルキル基は、置換基を有していてもよく、有していなくてもよい。置換基としては、上述したものと同様である。
反応には、金属酸化物、金属カルボニル、金属ハロゲン化物及び有機酸金属の2種類以上を用いてもよいが、これらの中でも、金属酸化物、金属ハロゲン化物のいずれかを用いることが好ましい。
本発明のフタロシアニン化合物の製造方法は、上記一般式(2)〜(5)で表されるフタロニトリル化合物と金属酸化物、金属カルボニル、金属ハロゲン化物及び有機酸金属からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物とを反応させる第1工程、及び、得られた反応生成物を更に上記一般式(6)又は(7)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物と反応させる第2工程を含んでなるものである限り、その他の工程を含んでいてもよい。
上記第1工程の反応において、上記一般式(2)〜(5)で表されるフタロニトリル化合物と金属酸化物、金属カルボニル、金属ハロゲン化物及び有機酸金属からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物との比率としては、反応がおこるものであれば特に制限されないが、フタロニトリル化合物4モルに対して、金属酸化物、金属カルボニル、金属ハロゲン化物及び有機酸金属からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物が1〜2モルの比率であることが好ましい。より好ましくは、1.1〜1.5モルの比率であることである。
上記第1工程の反応の反応条件としては、上記一般式(2)〜(5)で表されるフタロニトリル化合物と金属酸化物、金属カルボニル、金属ハロゲン化物及び有機酸金属からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物とが反応する条件であれば特に制限されないが、反応温度としては、50〜250℃であることが好ましい。反応温度が50℃より低いと、反応率が充分なものとはならず、250℃より高いと、副反応がおこり、反応の選択率が低下するだけでなく、目的物の分解が起こるので好ましくない。より好ましくは、100〜200℃である。
反応時間としては、1〜20時間が好ましい。反応時間が1時間より短いと、反応率が充分なものとはならず、20時間より長いと、副反応がおこり、反応の選択率が低下するだけでなく、目的物の分解が起こるので好ましくない。より好ましくは、3〜15時間である。
上記第1工程の反応は、無溶媒あるいは溶媒中のいずれで行ってもよいが、溶媒中で行うことが好ましい。溶媒を使用して反応する場合、反応に使用される溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、1−クロロナフタレン、1−メチルナフタレン、エチレングリコール、及びベンゾニトリル等の不活性溶媒;ピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリジノン、N,N−ジメチルアセトフェノン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、ジメチルスルホキシド、スルホラン等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。これらの中でも1−クロロナフタレン、1−メチルナフタレン及びベンゾニトリルが好ましい。より好ましくは、ベンゾニトリルである。
上記第2工程の反応において、第1工程の反応の生成物と上記一般式(6)、(7)で表される化合物との比率としては、反応がおこるものであれば特に制限されないが、第1工程の反応の生成物1モルに対して4〜36モルであることが好ましい。より好ましくは、8〜20モルである。
上記第2工程の反応条件としては、反応がおこる条件であれば特に制限されないが、反応温度としては、30〜250℃であることが好ましい。反応温度が30℃より低いと、反応率が充分なものとはならず、250℃より高いと、副反応がおこり、反応の選択率が低下するだけでなく、目的物の分解が起こるので好ましくない。より好ましくは、50〜200℃である。
反応時間としては、1〜30時間が好ましい。反応時間が1時間より低いと、反応率が充分なものとはならず、30時間より長いと、副反応がおこり、反応の選択率が低下するだけでなく、目的物の分解が起こるので好ましくない。より好ましくは、3〜15時間である。
上記第2工程の反応は、溶媒を用いて行ってもよく、用いなくてもよいが、溶媒を用いずに反応を行うことが好ましい。溶媒を用いる場合、溶媒としては、ベンゾニトリル等のニトリルや、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド等のアミド等が挙げられる。
上記第2工程においては、第1工程の反応生成物と上記一般式(6)、(7)で表される化合物との反応によって、フッ化水素が発生することになることから、反応器の腐食を防止する目的でフッ化水素を除去するためにトラップ剤を使用することが好ましい。トラップ剤としては、フッ化カリウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、塩化マグネシウム及び炭酸マグネシウム等を用いることができる。これらの中でも、フッ化カリウム、炭酸カルシウム及び水酸化カルシウムが好ましい。
トラップ剤を使用する場合の使用量としては、フタロシアニン化合物1モルに対して1〜16モルであることが好ましい。より好ましくは、3〜8モルである。
本発明はまた、下記一般式(8);
Figure 0005046515
(式中、X、Xは、同一又は異なって、NHR、OR又はフッ素原子を表す。R及びRは、同一又は異なって、置換基を有していてもよいフェニル基、アラルキル基、ナフチル基又は炭素原子数1〜20個のアルキル基のいずれかを表す。X、Xは、同一又は異なって、SR、OR、ハロゲン原子又は水素原子のいずれかを表す。R及びRは、同一又は異なって、ナフチル基を表す。)で表されるフタロニトリル化合物でもある。
一般式(8)で表されるフタロニトリル化合物において、炭素原子数1〜20個のアルキル基、アラルキル基の具体例としては、上述したものと同様である。また、ハロゲン原子としては、フッ素原子又は塩素原子が好ましい。また、R、Rにおけるナフチル基、R、Rにおけるフェニル基、アラルキル基、ナフチル基、及び、炭素原子数1〜20個のアルキル基は、置換基を有していてもよい。置換基としては、上述したものと同様である。
上記一般式(8)で表されるフタロニトリル化合物は、フタロシアニン化合物を製造する場合の原料として好適に用いることができるものであり、上記一般式(2)〜(5)で表される構造を有するものであると、本発明のフタロシアニン化合物の製造に好適に用いることができる。
本発明のフタロシアニン化合物は、近赤外線吸収材、熱線遮蔽材の原料として用いることができるものである。この場合、本発明のフタロシアニン化合物は、樹脂と配合されることになる。フタロシアニン化合物と樹脂との配合割合は、近赤外線吸収能、熱線遮蔽能を発揮する限り特に制限されないが、フタロシアニン化合物の配合量が樹脂100質量部に対して0.0005〜20質量部であることが好ましい。フタロシアニン化合物と樹脂との配合割合がこのようなものであると、近赤外線吸収材として用いた場合には、高い可視光透過率を有しながら、近赤外線吸収能を効果的に発揮することができることになり、熱線遮蔽材として用いた場合には、高い可視光透過率を有しながら、高い熱線遮蔽効果を発揮することができることになる。
このような、本発明のフタロシアニン化合物と樹脂とを含んでなる近赤外線吸収材であって、該フタロシアニン化合物の配合量は、該樹脂100質量部に対して0.0005〜20質量部である近赤外吸収材もまた、本発明の1つである。
また、本発明のフタロシアニン化合物と樹脂とを含んでなる熱線遮蔽材であって、該フタロシアニン化合物の配合量は、該樹脂100質量部に対して0.0005〜20質量部である熱線遮蔽材もまた、本発明の1つである。
本発明のフタロシアニン化合物は、上述したように近赤外線吸収材や、熱線遮蔽材の原料として使用することができるものであることから、これらの機能が要求されるプラズマディスプレイパネル用フィルタの原料として用いることができるものである。
このような、本発明のフタロシアニン化合物と樹脂とを含んでなるプラズマディスプレイパネル用フィルタであって、該フタロシアニン化合物の配合量は、該樹脂100質量部に対して0.0005〜20質量部であるプラズマディスプレイパネル用フィルタもまた、本発明の1つである。
また、本発明のフタロシアニン化合物を用いた熱線遮蔽材は、上述したプラズマディスプレイパネル用フィルタの他、自動車用熱線吸収ガラスにも用いることができる。
上記近赤外線吸収材、熱線遮蔽材、及び、プラズマディスプレイパネル用フィルタにおけるフタロシアニン化合物の配合量は、樹脂100質量部に対して0.001〜15質量部であることが好ましい。より好ましくは、0.002〜10質量部である。
上記近赤外線吸収材、熱線遮蔽材、及び、プラズマディスプレイパネル用フィルタにおいて、本発明のフタロシアニン化合物と配合する樹脂としては、(メタ)アクリル系樹脂、(メタ)アクリルウレタン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、スチレン系樹脂、アルキド系樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、ブチラール樹脂や、(メタ)アクリルシリコーン系樹脂、アルキルポリシロキサン系樹脂、シリコーン樹脂、シリコーンアルキド樹脂、シリコーンウレタン樹脂、シリコーンポリエステル樹脂、シリコーンアクリル樹脂等の変性シリコーン樹脂、ポリフッ化ビニリデン、フルオロオレフィンビニルエーテルポリマー等のフッ素系樹脂等が挙げられ、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、湿気硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂等の硬化性樹脂いずれであってもよい。また、エチレン−プロピレン共重合ゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム等の合成ゴム又は天然ゴム等の有機系バインダー樹脂;シリカゾル、アルカリ珪酸塩、シリコンアルコキシドやそれらの(加水分解)縮合物、リン酸塩等の無機系結着剤等のバインダー樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、(メタ)アクリル系樹脂、(メタ)アクリルウレタン系樹脂、ブチラール樹脂、(メタ)アクリルシリコーン系樹脂、シリコーン樹脂、シリコーンアルキド樹脂、シリコーンウレタン樹脂、シリコーンポリエステル樹脂、シリコーンアクリル樹脂等の変性シリコーン樹脂、ポリフッ化ビニリデン、フルオロオレフィンビニルエーテルポリマー等のフッ素系樹脂が好ましい。より好ましくは、(メタ)アクリル系樹脂である。なお、アクリル系樹脂とメタクリル系樹脂をアクリル系樹脂ともいう。
本発明の近赤外線吸収材、熱線遮蔽材、及び、プラズマディスプレイパネル用フィルタは、本発明のフタロシアニン化合物と樹脂とを含むものである限り、その他の成分を含んでいてもよい。その他の成分を含む場合、その他成分の含有割合は、近赤外線吸収材全体100質量%に対して0.0005〜60質量%であることが好ましい。より好ましくは、0.001〜50質量%であることである。
その他の成分としては、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒;iso−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、プロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル等のアルコール系溶媒;酢酸ブチル、酢酸エチル、セロソルブアセテート等のエステル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;ジメチルホルムアミド等の有機溶剤の1種又は2種以上や、硬化剤、レベリング剤;コロイド状シリカ、アルミナゾル等の無機微粒子、消泡剤、タレ性防止剤、シランカップリング剤、チタン白、複合酸化物顔料、カーボンブラック、有機顔料、顔料中間体等の顔料;顔料分散剤;抗酸化剤;粘性改質剤;紫外線安定剤;金属不活性化剤;過酸化物分解剤;充填剤;補強剤;可塑剤;潤滑剤;防食剤;防錆剤;蛍光性増白剤;有機及び無機系紫外線吸収剤、無機系熱線吸収剤;有機・無機防炎剤;静電防止剤等の添加剤が挙げられる。
本発明のフタロシアニン化合物は、上述の構成よりなり、固体のチオールを原料とすることからチオールの臭気が抑制されて合成時における原料の取り扱いがし易くなるものであることに加え、更に近赤外領域において、900〜1000nmの長波長領域に充分な吸収を示すとともに、耐久性にも優れるものであることから、プラズマディスプレイパネル用フィルターをはじめとする各種の用途において、近赤外線吸収材や熱線遮蔽材として好適に用いることができるものである。
合成例1:3−(2,6−ジメチルフェノキシ)−4,5−ビス(2−ナフチルチオ)−6−フルオロフタロニトリルの合成
100mlの4つ口丸底フラスコにテトラフルオロフタロニトリル10g(0.05モル)、フッ化カリウム7.3g(0.126モル)及び2−ブタノン30mlを仕込み、この液に2−ナフタレンチオール16.8g(0.105モル)を少量ずつ丸底フラスコの内容物を攪拌しながら、反応温度が10℃以下になるように添加速度を調節しながら添加した後、更に3時間攪拌を継続した。
次に、このフラスコに、2,6−ジメチルフェノール7.5g(0.06モル)、フッ化カリウム4.6g(0.08モル)及び2−ブタノン10mlを仕込み、還流しながら40時間反応した。
冷却後、反応液をろ過し、ろ過物を2−ブタノン20mlで洗浄ろ過し、ろ液と合わせた。
ロータリーエバポレーターで、ろ液から2−ブタノンを留去し、メタノールを加えて再結晶を行った。得られた結晶をろ過し、真空乾燥により3−(2,6−ジメチルフェノキシ)−4,5−ビス(2−ナフチルチオ)−6−フルオロフタロニトリル23.89g(0.041モル、収率82.3モル%)を得た。得られた化合物の元素分析結果を表1に示す。
Figure 0005046515
合成例2:3−(2,6−ジメチルフェノキシ)−4,5−ビス(4−メトキシ−1−ナフトキシ)−6−フルオロフタロニトリルの合成
合成例1で使用した2−ナフタレンチオール16.8g(0.105モル)の代わりに、4−メトキシ−1−ナフトール18.29g(0.105モル)を使用した以外は合成例1と同様にして、3−(2,6−ジメチルフェノキシ)−4,5−ビス(4−メトキシ−1−ナフトキシ)−6−フルオロフタロニトリル23.42g(0.0384モル、収率76.7モル%)を得た。得られた化合物の元素分析結果を表2に示す。
Figure 0005046515
合成例3:3−(2,6−ジメチルフェノキシ)−4,5−ビス(2−ナフトキシ)−6−フルオロフタロニトリルの合成
合成例1で使用した2−ナフタレンチオール16.8g(0.105モル)の代わりに、2−ナフトール15.1g(0.105モル)を使用した以外は合成例1と同様にして、3−(2,6−ジメチルフェノキシ)−4,5−ビス(2−ナフトキシ)−6−フルオロフタロニトリル22.0g(0.04モル、収率80モル%)を得た。得られた化合物の元素分析結果を表3に示す。
Figure 0005046515
合成例4:3−(2,6−ジメチルフェノキシ)−4−クロロ−5−(2−ナフチルチオ)−6−フルオロフタロニトリルの合成
100mlの4つ口フラスコに4−クロロ−3,5,6−トリフルオロフタロニトリル3g(13.9ミリモル)、フッ化カリウム1.0g(17.2ミリモル)及び2−ブタノン30mlを仕込み、この液に2−ナフタレンチオール2.33g(14.6ミリモル)を少量ずつ、フラスコの内容物を攪拌しながら、反応温度が10℃以下になるように添加した後、更に2時間攪拌を継続した。
次に、このフラスコに、2,6−ジメチルフェノール2.1g(17.2ミリモル)、フッ化カリウム1.0g(17.2ミリモル)を仕込み、ついで還流下で攪拌しながら24時間保った。
その後、反応液を冷却し、反応液をろ過し、ろ過物を2−ブタノン10mlで洗浄ろ過し、ろ液と合わせた。ロータリーエバポレーターで、ろ液から2−ブタノンを留去し、メタノールを加えて再結晶を行った。得られた結晶をろ過し、真空乾燥により3−(2,6−ジメチルフェノキシ)−4−クロロ−5−(2−ナフチルチオ)−6−フルオロフタロニトリル5.13g(11.2ミリモル、収率80.5モル%)が得られた。得られた化合物の元素分析結果を表4に示す。
Figure 0005046515
実施例1:VOPc(C10S){2,6−(CHPhO}{CCH(C)CHNH}の合成
100mlの4つ口フラスコに、3−(2,6−ジメチルフェノキシ)−4,5−ビス(2−ナフチルチオ)−6−フルオロフタロニトリル10g(17.2ミリモル)、三塩化バナジウム1.07g(6.81ミリモル)、N−オクタノール2.0g(15.4ミリモル)及びベンゾニトリル30gを仕込み、ついで還流下で攪拌しながら、6時間保った。この後、60℃に冷却し、2−エチルヘキシルアミン18.7g(0.145モル)を加えて60℃で攪拌下約3時間保った。冷却後、反応液をろ過し、ろ液をメタノールに滴下し晶析させ、更にメタノールで洗浄を行った後、真空乾燥により、VOPc(C10S){2,6−(CHPhO}{CCH(C)CHNH}が8.98g(3.17ミリモル)得られた。3−(2,6−ジメチルフェノキシ)−4,5−ビス(2−ナフチルチオ)−6−フルオロフタロニトリルに対する収率は、73.8モル%であった。得られた化合物の元素分析結果を表5に示す。
分光光度計(SHIMADZU製UV−3100)を用いて、本実施例で得られたフタロシアニン化合物VOPc(C10S){2,6−(CHPhO}{CCH(C)CHNH}のアセトン及びクロロフォルム中での最大吸収波長測定、並びに、波長610nmの可視光の透過率測定を行った。また、トルエン及びメチルエチルケトン(MEK)に対する溶解度を測定した。結果を表15に示す。
Figure 0005046515
実施例2:VOPc{4−CHO(C10O)}{2,6−(CHPhO}{CCH(C)CHNH}の合成
100mlの4つ口フラスコに、3−(2,6−ジメチルフェノキシ)−4,5−ビス(4−メトキシ−2−ナフトキシ)−6−フルオロフタロニトリル5g(8.19ミリモル)、三塩化バナジウム0.64g(4.1ミリモル)、N−オクタノール2.0g(15.4ミリモル)及びベンゾニトリル20gを仕込み、還流下で攪拌下約6時間保った。この後、110℃に冷却後、2−エチルヘキシルアミン8.5g(65.8モル)を加えて110℃で攪拌下約5時間保った。冷却後、反応液をろ過し、ろ液をアセトニトリルに滴下して晶析させ、更にアセトニトリルで洗浄を行った。真空乾燥により、VOPc{4−CHO(C10O)}{2,6−(CHPhO}{CCH(C)CHNH}が4.38g(1.49ミリモル)得られた。3−(2,6−ジメチルフェノキシ)−4,5−ビス(2−ナフトキシ)−6−フルオロフタロニトリルに対する収率は、72.6モル%であった。得られた化合物の元素分析結果を表6に示す。
分光光度計(SHIMADZU製UV−3100)を用いて、本実施例で得られたフタロシアニン化合物VOPc{4−(CHO)C10O}{2,6−(CHPhO}{CCH(C)CHNH}のアセトン及びクロロフォルム中での最大吸収波長測定、並びに、波長610nmの可視光の透過率測定を行った。また、トルエン及びメチルエチルケトン(MEK)に対する溶解度を測定した。結果を表15に示す。
Figure 0005046515
実施例3:VOPc(C10O){2,6−(CHPhO}{CCH(C)CHNH}の合成
100mlの4つ口フラスコに、3−(2,6−ジメチルフェノキシ)−4,5−ビス(2−ナフトキシ)−6−フルオロフタロニトリル10g(0.018モル)、三塩化バナジウム1.42g(9.03ミリモル)、N−オクタノール2.5gを仕込み、ついで還流下で攪拌しながら、6時間反応を継続した。反応終了後、120℃に冷却し、2−エチルヘキシルアミン18.6g(0.144モル)を加えて120℃で攪拌下約3時間保った。反応液を冷却後、ろ過し、ろ液をアセトニトリルに滴下し、晶析させ、析出した結晶をろ別してアセトニトリルで洗浄を行った後、真空乾燥により、VOPc(C10O){2,6−(CHPhO}{CCH(C)CHNH}が、9.24g(3.41ミリモル)得られた。3−(2,6−ジメチルフェノキシ)−4,5−ビス(2−ナフトキシ)−6−フルオロフタロニトリルに対する収率は、75.2モル%であった。得られた化合物の元素分析結果を表7に示す。
分光光度計(SHIMADZU製UV−3100)を用いて、本実施例で得られたフタロシアニン化合物VOPc(C10O){2,6−(CHPhO}{CCH(C)CHNH}のアセトン及びクロロフォルム中での最大吸収波長測定、並びに、波長610nmの可視光の透過率測定を行った。また、トルエン及びメチルエチルケトン(MEK)に対する溶解度を測定した。結果を表15に示す。
Figure 0005046515
実施例4:CuPc(C10S){2,6−(CHPhO}{CCH(C)CHNH}の合成
100mlの4つ口フラスコに、3−(2,6−ジメチルフェノキシ)−4,5−ビス(2−ナフチルチオ)−6−フルオロフタロニトリル10g(17.2ミリモル)、塩化第一銅0.64g(6.46ミリモル)、N−オクタノール15g及びベンゾニトリル15gを仕込み、180℃で攪拌しながら、6時間保った。その後、60℃に冷却し、2−エチルヘキシルアミン17.8g(0.138モル)を加えて60℃で攪拌下3時間保った。冷却後、反応液をろ過し、ろ液をメタノールに滴下して晶析させ、更にメタノールで洗浄を行った後、真空乾燥により、CuPc(C10S){2,6−(CHPhO}{CCH(C)CHNH}が、9.51g(3.36ミリモル)、3−(2,6−ジメチルフェノキシ)−4,5−ビス(2−ナフチルチオ)−6−フルオロフタロニトリルに対する収率78.3モル%が得られた。得られた化合物の元素分析結果を表8に示す。
分光光度計(SHIMADZU製UV−3100)を用いて、本実施例で得られたフタロシアニン化合物CuPc(C10S){2,6−(CHPhO}{CCH(C)CHNH}のアセトン及びクロロフォルム中での最大吸収波長測定、並びに、波長610nmの可視光の透過率測定を行った。また、トルエン及びメチルエチルケトン(MEK)に対する溶解度を測定した。結果を表15に示す。
Figure 0005046515
実施例5:VOPc{4−CHO(C10O)}{CCH(C)CHNH}の合成
100mlの4つ口フラスコに、3,6−ジフルオロ−4,5−ビス(4−メトキシ−2−ナフトキシ)フタロニトリル10g(0.02モル)、三塩化バナジウム1.45g(9.2ミリモル)、N−オクタノール1.2g及びベンゾニトリル25gを仕込み、ついで還流下で攪拌しながら、6時間反応を継続した。反応終了後、120℃に冷却し、2−エチルヘキシルアミン52g(0.40モル)を加えて120℃で攪拌下約3時間保った。反応液を冷却後、ろ過し、ろ液をアセトニトリルに滴下し、晶析させ、析出した結晶をろ別してアセトニトリルで洗浄を行った後、真空乾燥により、VOPc{4−CHO(C10O)}{CCH(C)CHNH}が11.25g(3.78ミリモル)、3−(2,6−ジメチルフェノキシ)−4,5−ビス(2−ナフトキシ)−6−フルオロフタロニトリルに対する収率76.9モル%が得られた。得られた化合物の元素分析結果を表9に示す。
分光光度計(SHIMADZU製UV−3100)を用いて、本実施例で得られたフタロシアニン化合物VOPc{4−(CHO)C10O}{CCH(C)CHNH}のアセトン及びクロロフォルム中での最大吸収波長測定、並びに、波長610nmの可視光の透過率測定を行った。また、トルエン及びメチルエチルケトン(MEK)に対する溶解度を測定した。結果を表15に示す。
Figure 0005046515
実施例6:VOPc(C10S){2,6−(CHPhO}Cl{CCH(C)CHNH}の合成
100mlの4つ口フラスコに、3−(2,6−ジメチルフェノキシ)−4−クロロ−5−(2−ナフチルチオ)−6−フルオロフタロニトリル5g(10.9ミリモル)、三塩化バナジウム0.65g(4.1ミリモル)、N−オクタノール1.1g(8.4ミリモル)及びベンゾニトリル30gを仕込み、180℃で攪拌しながら5時間保った。その後、60℃に冷却し、2−エチルヘキシルアミン11.3g(0.087モル)を加えて60℃で攪拌下3時間保った。
冷却後、反応液をろ過し、ろ液をメタノールに滴下して晶析させ、更にメタノールで洗浄を行った後、真空乾燥により、VOPc(C10S)4{2,6−(CH)2PhO}Cl{CCH(C)CHNH}が4.75g(2.03ミリモル)、3−(2,6−ジメチルフェノキシ)−4−クロロ−5−ビス(2−ナフチルチオ)−6−フルオロフタロニトリルに対する収率74.5モル%が得られた。得られた化合物の元素分析結果を表10に示す。
分光光度計(SHIMADZU製UV−3100)を用いて、本実施例で得られたフタロシアニン化合物VOPc(C10S)4{2,6−(CH)2PhO}Cl{CCH(C)CHNH}のアセトン及びクロロフォルム中での最大吸収波長測定、並びに、波長610nmの可視光の透過率測定を行った。また、トルエン及びメチルエチルケトン(MEK)に対する溶解度を測定した。結果を表15に示す。
Figure 0005046515
比較例1:CuPc(CO){2,6−(CHPhO}{CCH(C)CHNH}の合成
100mlの4つ口フラスコに、3−(2,6−ジメチルフェノキシ)−4,5−ビス(フェノキシ)−6−フルオロフタロニトリル8.1g(0.018モル)、塩化第一銅0.9g(9.1ミリモル)、N−オクタノール30gを仕込み、ついで還流下で攪拌しながら、6時間反応を継続した。反応終了後、100℃に冷却し、2−エチルヘキシルアミン18.6g(0.144モル)を加えて100℃で攪拌下約3時間保った。反応液を冷却後、ろ過し、ろ液をアセトニトリルに滴下し、更に水を添加して晶析させ、析出した結晶をろ別してアセトニトリルで洗浄を行った後、真空乾燥により、CuPc(CO){2,6−(CHPhO}{CCH(C)CHNH}が6.97g(3.03ミリモル)得られた。3−(2,6−ジメチルフェノキシ)−4,5−ビス(フェノキシ)−6−フルオロフタロニトリルに対する収率は、67.3モル%であった。得られた化合物の元素分析結果を表11に示す。
分光光度計(SHIMADZU製UV−3100)を用いて、本実施例で得られたフタロシアニン化合物VOPc(CO){2,6−(CHPhO}{CCH(C)CHNH}のアセトン及びクロロフォルム中での最大吸収波長測定、並びに、波長610nmの可視光の透過率測定を行った。また、トルエン及びメチルエチルケトン(MEK)に対する溶解度を測定した。結果を表15に示す。
Figure 0005046515
比較例2:VOPc(CO){2,6−(CHPhO}{CCH(C)CHNH}の合成
100mlの4つ口フラスコに、3−(2,6−ジメチルフェノキシ)−4,5−ビス(フェノキシ)−6−フルオロフタロニトリル8.1g(0.018モル)、三塩化バナジウム1.42g(9.0ミリモル)、N−オクタノール2.5gを仕込み、ついで還流下で攪拌しながら、6時間反応を継続した。反応終了後、100℃に冷却し、2−エチルヘキシルアミン37.2g(0.288モル)を加えて100℃で攪拌下約3時間保った。反応液を冷却後、ろ過し、ろ液をアセトニトリルに滴下し、更に水を添加して晶析させ、析出した結晶をろ別してアセトニトリルで洗浄を行った後、真空乾燥により、VOPc(CO){2,6−(CHPhO}{CCH(C)CHNH}が6.62g(2.87ミリモル)、3−(2,6−ジメチルフェノキシ)−4,5−ビス(フェノキシ)−6−フルオロフタロニトリルに対する収率63.9モル%が得られた。得られた化合物の元素分析結果を表12に示す。
分光光度計(SHIMADZU製UV−3100)を用いて、本実施例で得られたフタロシアニン化合物VOPc(CO){2,6−(CHPhO}{CCH(C)CHNH}のアセトン及びクロロフォルム中での最大吸収波長測定、並びに、波長610nmの可視光の透過率測定を行った。また、トルエン及びメチルエチルケトン(MEK)に対する溶解度を測定した。結果を表15に示す。
Figure 0005046515
比較例3:VOPc{4−CHO(CO){2,6−(CHPhO}{CCH(C)CHNH}の合成
100mlの4つ口フラスコに、3−(2,6−ジメチルフェノキシ)−4,5−ビス(4−メトキシフェノキシ)−6−フルオロフタロニトリル4.18g(8.19ミリモル)、三塩化バナジウム0.64g(4.1ミリモル)、N−オクタノール2.0g(15.4ミリモル)及びベンゾニトリル20gを仕込み、還流下で攪拌下約6時間保った。この後、110℃に冷却後、2−エチルヘキシルアミン8.5g(65.8ミリモル)を加えて110℃で攪拌下約5時間保った。冷却後、反応液をろ過し、ろ液をアセトニトリルに滴下して晶析させ、更にアセトニトリルで洗浄を行った。真空乾燥により、VOPc{4−(CHO)CO}{2,6−(CHPhO}{CCH(C)CHNH}が3.38g(1.33ミリモル)得られた。3−(2,6−ジメチルフェノキシ)−4,5−ビス(4−メトキシフェノキシ)−6−フルオロフタロニトリルに対する収率は、64.8モル%であった。得られた化合物の元素分析結果を表13に示す。
分光光度計(SHIMADZU製UV−3100)を用いて、本実施例で得られたフタロシアニン化合物VOPc{4−(CHO)CO}{2,6−(CHPhO}{CCH(C)CHNH}のアセトン及びクロロフォルム中での最大吸収波長測定、並びに、波長610nmの可視光の透過率測定を行った。また、トルエン及びメチルエチルケトン(MEK)に対する溶解度を測定した。結果を表15に示す。
Figure 0005046515
比較例4:VOPc(CS){2,6−(CHPhO}{CCH(C)CHNH}の合成
100mlの4つ口フラスコに、3−(2,6−ジメチルフェノキシ)−4,5−ビス(フェニルチオ)−6−フルオロフタロニトリル8.8g(18.2ミリモル)、三塩化バナジウム1.07g(6.81ミリモル)、N−オクタノール2.0g(15.4ミリモル)及びベンゾニトリル30gを仕込み、ついで還流下で攪拌しながら、6時間保った。この後、60℃に冷却し、2−エチルヘキシルアミン18.7g(0.145モル)を加えて60℃で攪拌下約3時間保った。冷却後、反応液をろ過し、ろ液をメタノールに滴下して晶析させ、更にメタノールで洗浄を行った後、真空乾燥により、VOPc(CS){2,6−(CHPhO}{CCH(C)CHNH}が7.28g(2.98ミリモル)得られた。3−(2,6−ジメチルフェノキシ)−4,5−ビス(フェニルチオ)−6−フルオロフタロニトリルに対する収率は、65.6モル%であった。得られた化合物の元素分析結果を表14に示す。
分光光度計(SHIMADZU製UV−3100)を用いて、本実施例で得られたフタロシアニン化合物VOPc(CS){2,6−(CHPhO}{CCH(C)CHNH}のアセトン及びクロロフォルム中での最大吸収波長測定、並びに、波長610nmの可視光の透過率測定を行った。また、トルエン及びメチルエチルケトン(MEK)に対する溶解度を測定した。結果を表15に示す。
Figure 0005046515
Figure 0005046515
上記表13における溶解度は、25℃の溶媒100gにフタロシアニン化合物1gを加えて30分間攪拌し、フタロシアニン化合物の溶解の程度を目視により確認した。評価基準は以下のとおりである。
・:全て溶解 ○:ほぼ全て溶解(一部溶解せず) △:一部溶解 ×:溶解せず
実施例7
溶融したポリカーボネート樹脂(帝人化成株式会社製、パンライト1285、商品名)100質量部に実施例1で得られたフタロシアニン化合物[VOPc(C10S){2,6−(CHPhO}{CCH(C)CHNH}を0.012質量部添加し、250〜300℃に温度調節された射出成形機で外形75ミリ、中心厚2ミリのレンズに成形した。得られたレンズの中心部における光線透過率値、610nmにおける可視光線透過率を分光光度計(SHIMADZU製UV−3100)を用いて測定したところ、980nmの光線透過率値は、9.1%で、可視光透過率は、80%であった。
実施例8
溶融したポリカーボネート樹脂(帝人化成株式会社製、パンライト1285、商品名)100質量部に特開2001−106689号公報の実施例3で製造されたフタロシアニン化合物[VOPc(2,5−ClPhO){2,6−(CHPhO}{Ph(CH)CHNH}F]を0.006質量部、及び実施例1で得られたフタロシアニン化合物[VOPc(C10S){2,6−(CHPhO}{CCH(C)CHNH}]を0.010質量部添加し、Tダイ押出し機で厚さ2.5ミリのシートを280℃で成形しフィルターを得た。得られたフィルターの光線透過率値、610nmにおける可視光線透過率を分光光度計(SHIMADZU製UV−3100)を用いて測定したところ、750〜1100nmの光線透過率の最低値は、9.0%で、可視光透過率は、72.3%であった。
該フィルターを、実際にプラズマディスプレーの前面部に取り付け、リモコンにより動作制御を行う電子機器をディスプレーから2.5mの位置に設置し、誤作動が誘発されないかを確認したところ、フィルターがない場合には、誤作動が誘発されたが、該フィルターを取り付けた場合には、誤作動の誘発が全く見られなかった。

Claims (5)

  1. 下記一般式(1);
    Figure 0005046515
    (式中、Z、Z、Z、Z、Z10、Z11、Z14及びZ15は、同一又は異なって、SR、OR、ハロゲン原子又は水素原子のいずれかを表し、少なくとも4個はSR又はORである。Z、Z、Z、Z、Z、Z12、Z13及びZ16は、同一又は異なって、NHR、OR又はフッ素原子を表し、少なくとも1個はNHRであり、かつ少なくとも4個はORである。R及びRは、同一又は異なって、置換基を有していてもよいナフチル基を表す。R及びRは、同一又は異なって、置換基を有していてもよいフェニル基、アラルキル基、ナフチル基又は炭素原子数1〜20個のアルキル基のいずれかを表す。Mは、無金属、金属、金属酸化物又は金属ハロゲン化物のいずれかを表す。)で表される
    ことを特徴とするフタロシアニン化合物。
  2. 請求項1に記載のフタロシアニン化合物の製造方法であって、該フタロシアニン化合物の製造方法は、下記一般式(2)〜(5);
    Figure 0005046515
    (式中、Z、Z、Z、Z、Z10、Z11、Z14及びZ15は、同一又は異なって、SR、OR、ハロゲン原子又は水素原子のいずれかを表し、少なくとも4個はSR又はORである。Z、Z、Z、Z、Z、Z12、Z13及びZ16は、同一又は異なって、NHR、OR又はフッ素原子を表し、少なくとも4個はORである。R及びRは、同一又は異なって、置換基を有していてもよいナフチル基を表す。R及びRは、同一又は異なって、置換基を有していてもよいフェニル基、アラルキル基、ナフチル基又は炭素原子数1〜20個のアルキル基のいずれかを表す。)で表されるフタロニトリル化合物を、金属酸化物、金属カルボニル、金属ハロゲン化物及び有機酸金属からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物と反応させた後、得られた反応生成物を更に下記一般式(6)又は(7);
    Figure 0005046515
    (式中、R及びRは、同一又は異なって、置換基を有していてもよいフェニル基、アラルキル基、ナフチル基又は炭素原子数1〜20個のアルキル基のいずれかを表す。)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物と反応させる
    ことを特徴とする請求項1に記載のフタロシアニン化合物の製造方法。
  3. 請求項1に記載のフタロシアニン化合物と樹脂とを含んでなる近赤外線吸収材であって、該フタロシアニン化合物の配合量は、該樹脂100質量部に対して0.0005〜20質量部である
    ことを特徴とする近赤外吸収材。
  4. 請求項1に記載のフタロシアニン化合物と樹脂とを含んでなる熱線遮蔽材であって、該フタロシアニン化合物の配合量は、該樹脂100質量部に対して0.0005〜20質量部である
    ことを特徴とする熱線遮蔽材。
  5. 請求項1に記載のフタロシアニン化合物と樹脂とを含んでなるプラズマディスプレイパネル用フィルタであって、
    該フタロシアニン化合物の配合量は、該樹脂100質量部に対して0.0005〜20質量部である
    ことを特徴とするプラズマディスプレイパネル用フィルタ。
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