JPH0481828B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、光デイスク、磁気デイスクなどの
デイスク状の記憶媒体（この明細書では、デイス
ク媒体と総称する）を収納庫に収納しておき、そ
のデイスク媒体に対する情報の読出し、書込みな
どの処理を行うデイスク装置に関する。

［従来の技術］ この種のデイスク装置として、光デイスクライ
ブラリ装置がある。この光デイスクライブラリ装
置にあつては、１枚ずつケースに収容された光デ
イスク媒体（光デイスクカートリツジ）が収納庫
に上下に並べて収納されており、媒体ハンドリン
グ機構によつて収納庫から光デイスクカートリツ
ジが取り出され、デイスク駆動ユニツトの位置ま
で搬送されてデイスク駆動ユニツトに装填され
る。デイスク駆動ユニツトによつて情報の読出し
または書込みを行われた光デイスクカートリツジ
は、媒体ハンドリング機構によつてデイスク駆動
ユニツトから取り出されて収納位置まで搬送さ
れ、収納庫に収納される。

収納庫は一面が開放した棚状のものであつて、
通常は開放面を媒体ハンドリング機構に対向させ
る角度位置に置かれる。光デイスクカートリツジ
の補充、交換などを行う場合には、収納庫はその
開放面を装置筐体のドアに対向させる角度位置に
回動せしめられる。

一般に、光デイスクカートリツジの両側にはロ
ツクノツチが形成されており、収納庫の内部に
は、そのロツクノツチに係合するロツクローラが
内向きにばね付勢されるように組込まれている。
光デイスクカートリツジを収納庫に所定の深さま
で挿入すれば、ロツクローラがロツクノツチに入
り込み、光デイスクカートリツジは収納庫内に所
定の深さ挿入された状態で保持される。

［解決しようとする問題点］ このような構成の従来のデイスク装置におい
て、光デイスクカートリツジの補充、交換などを
行つた時に、ロツクローラとロツクノツチのロツ
ク機能が作用する深さまで光デイスクカートリツ
ジを挿入しない状態で収納庫を回動させてしまう
ことがあつた。そのような場合、収納庫の回動中
に、収納庫より過度に突出した状態の光デイスク
カートリツジの先端部が装置筐体、媒体ハンドリ
ング機構などに衝突したり、また通常動作中に媒
体ハンドリング機構の移動部材に衝突し、光デイ
スクカートリツジまたは媒体ハンドリング機構な
どが破損するという問題があつた。

［発明の目的］ この発明の目的は、収納庫の回動中に、その回
動力を利用して収納庫から過度に突出しているデ
イスク媒体を収納庫に押し込む手段を付加するこ
とにより、デイスク媒体、媒体ハンドリング機構
などの破損を防止したデイスク装置を提供するこ
とにある。

［問題点を解決するための手段］ この目的を達成するために、この発明は、デイ
スク媒体が収納庫にその開放面より出し入れ可能
に並べて収納されており、装置筐体に設けられた
ドアを通じて収納庫よりデイスク媒体を外部に引
き出す場合または外部より収納庫にデイスク媒体
を収納する場合に、駆動機構によつて収納庫はそ
の開放面が装置筐体のドアに臨む第１の角度位置
まで回動せしめられ、それ以外の場合に駆動機構
により収納庫はその開放面が第１の角度位置と異
なる第２の角度位置まで回動せしめられるデイス
ク装置において、ドアの内側に押し込み部材を設
け、収納庫の第１の角度位置から第２の角度位置
への回動中に、収納庫の前記開放面から過度に突
出しているデイスク媒体を押し込み部材との係合
によつて収納庫に押し込ませるものである。

［作用］ このような構成であるから、デイスク媒体の補
充、交換などを行つた時に、デイスク媒体の挿入
深さが不十分で、その状態のまま収納庫を回動さ
せることがあつても、そのデイスク媒体は回動中
に押し込み部材によつて収納庫に十分押し込まれ
る。したがつて、デイスク媒体と装置筐体、媒体
ハンドリング機構などとの衝突は起こらなくな
り、それらの破損を防止できる。

［実施例］ 以下、図面を参照し、この発明の一実施例につ
いて説明する。

第２図は、この発明によるデイスク装置の全体
的構造を示す斜視図である。この図において、１
０は一面が開放した棚状の収納庫であり、上下方
向に並んだ多数の収納位置が作られている。各収
納位置には、光デイスクカートリツジ（光デイス
ク媒体をケースに収容したもの）１２が図示のよ
うに水平姿勢で出し入れ可能に収納される。図示
されていないが、光デイスクカートリツジ１２の
両側部にロツクノツチが形成されており、そのロ
ツクノツチと係合するロツクローラがばね部材に
よつて内向きに付勢された状態で各収納位置に設
けられている。

デイスク装置の通常動作中においては、収納庫
１０はその開放面が媒体ハンドリング機構２０に
臨む図示の角度位置に保持されるが、光デイスク
カートリツジの交換、補充などの際に、収納庫１
０はその開放面が装置筐体の前面に設けられたド
ア１３に臨む位置まで、図示の角度位置から矢線
方向に90度回転されるようになつている。１１は
そのような収納庫１０の回転を行うために設けら
れたモータ１１であり、その回転軸に固着された
プーリ１１Ａと収納庫１０の回転軸に固着された
プーリ１１Ｂとの間にベルト１１Ｃが掛けられて
いる。そのような収納庫１０の回動の制御のため
に、収納庫１０の角度位置を検知するセンサも設
けられているが、図示されていない。

第１図はドア１３の部分を拡大して示す概略斜
視図である。この図において、ドア１３はヒンジ
（図示せず）によつて装置筐体前面のフレーム６
４に開閉自在に取着されている。６６は押し込み
板であり、その基端はドア１３に回動可能に支持
されており、先端部はブラケツト６８を介してド
ア１３に固定されている。

ブラケツト６８と押し込み板６６は取付ねじ７
０により締着され、ブラケツト６８とドア１３は
取付板７２を介して取付ねじ７４により締着され
ている。取付板７２に形成されている取付ねじ７
４用の穴は長穴となつており、ブラケツト７０の
締着位置を矢線Ｂの方向に微調整できるようにな
つている。この微調整により、ドア１３に対する
押し込み板６６の傾き角度を調節可能である。

ここで、押し込み板６６の働きについて説明す
る。光デイスクカートリツジの補充、交換などを
行う場合、図示しない操作スイツチを操作する
と、制御ユニツト（後述）の制御によつてモータ
１１が一方の向きに駆動され、収納庫１０はその
開放面がドア１３に臨む角度位置まで矢線Ａの向
きに回動せしめられる。

その状態でドア１３を開き、操作員は収納庫１
０から光デイスクカートリツジを抜いたり、別の
光デイスクカートリツジを収納庫１０に差し込ん
だりすることができる。

このようにして必要な光デイスクカートリツジ
の抜き差しを終わり、ドア１３を閉めてから図示
しない操作スイツチを操作すれば制御ユニツトの
制御によりモータ１１が他方の向きに駆動され、
収納庫１０は第２図に示す角度位置まで回動せし
められる。

なお、図示されていないが、ドア１３が開いた
状態では収納庫１０の回動を禁止する機構が装備
されている。

ここで、収納庫１０に収納されている光デイス
クカートリツジの中に、挿入深さが不十分でロツ
クローラとロツクノツチによるロツクが働いてい
ないものがあるとする。そのような光デイスクカ
ートリツジは、先端部が収納庫１０の開放面より
所定量以上突出しているため、収納庫１０の回動
中に先端部が傾いた押し込み板６６の内面に係合
し、収納庫１０の回動につれて徐々に内側へ押し
込まれる。最終的に、その突出していた光デイス
クカートリツジはロツクローラとロツクノツチに
よるロツクが働く所定の深さまで押し込まれる。

なお、押し込み板６６は第１図に示す向きに傾
けられているため、そのような光デイスクカート
リツジの押し込みは徐々に無理なくなされ、光デ
イスクカートリツジに過大な力が作用することは
ない。

このように、光デイスクカートリツジが十分な
深さまで差し込まれない状態で収納庫１０を回動
させても、その光デイスクカートリツジは回動中
に所定の深さまで自動的に押し込まれるため、回
動途中および通常動作状態において、光デイスク
カートリツジと媒体ハンドリング機構２０、装置
筐体などとの衝突は起こらなくなり、それらの破
損を回避できる。

再び第２図において、収納庫１０の下側にデイ
スク駆動ユニツト１４，１６が設けられている。
このデイスク駆動ユニツト１４，１６は、光デイ
スク媒体の片面について情報の読出しまたは書込
みを行うための光学ヘツド、光デイスク媒体を回
転駆動するためのスピンドルなどを備えている。
光デイスクカートリツジの出し入れは、デイスク
駆動ユニツト１４，１６の筐体の一面に設けられ
た窓１４Ａ，１６Ａ（１４Ａは図示されていない）
を通じてなされる。

媒体ハンドリング機構２０は、収納庫１０から
光デイスクカートリツジを取り出してホルダー３
０に保持しつつ下方へ搬送してデイスク駆動ユニ
ツト１４または１６に装填し、またはデイスク駆
動ユニツト１４または１６から光デイスクカート
リツジをホルダー３０に搬入して保持しつつ上方
へ搬送し、それをホルダー３０から搬出して収納
庫１０の元の収納位置に収納するほか、必要に応
じてホルダー３０に保持した光デイスクカートリ
ツジの表裏反転を行うものである。

ホルダー３０はエレベータ２２に矢線３２の方
向に少なくとも180度回転できるように取り付け
られている。エレベータ２２は、モータ２４によ
りベルト駆動されるボールスクリユー２６，２８
によつて昇降させられる。３６はホルダー３０を
回転させるためのモータであり、その回転力はホ
ルダー３０の支軸３４にベルト伝達される。

媒体ハンドリング機構２０はまた、光デイスク
カートリツジをホルダー３０に取り込んだり、ホ
ルダー３０から光デイスクカートリツジを送り出
したりするための搬入搬出ローラ機構４０Ａ，４
０Ｂが設けられている。この搬入搬出ローラ機構
４０Ａ，４０Ｂは、搬入搬出時にゴムローラ４２
Ａ，４２Ｂ，４２Ｃ，４２Ｄを光デイスクカート
リツジ１２の先端部側面に押し付けて回転駆動
し、それ以外の期間にはゴムローラ４２Ａ〜４２
Ｄは外側へ移動せしめられる。５５はゴムローラ
４２Ａ〜４２Ｄを回転駆動すためのモータであ
る。詳細は説明しないが、モータ５５の回転はベ
ルト伝動にてスプラインシヤフト５３に伝達さ
れ、このスプラインシヤフト５３の回転はギヤお
よびローラなどからなる回転伝動系を介してゴム
ローラ４２Ａ〜４２Ｄへ伝達されるようになつて
いる。

デイスク装置の底部には制御ユニツト６２が設
けられている。この制御ユニツト６２は、図示し
ない上位装置との間の通信、上位装置からの指令
に基づくデイスク駆動ユニツト１４，１６、媒体
ハンドリング機構２０などの制御を行う部分であ
る。

次に、このデイスク装置の通常動作を説明す
る。上位装置より、ある光デイスクカートリツジ
の読み出しまたは書込みを指示されると、制御ユ
ニツト６２は指定された光デイスクカートリツジ
の収納位置に対応する高さ位置までエレベータ２
２を移動させるように、モータ２４の駆動制御を
行う。

その位置付けを完了すると、制御ユニツト６２
は搬入搬出ローラ機構４０Ａ，４０Ｂのゴムロー
ラ４２Ａ〜４２Ｄを搬入搬出位置まで移動させる
制御を行い、またモータ５５を正方向回転させ
て、ゴムローラ４２Ａ〜４２Ｄを搬入方向に回転
させる。ゴムローラ４２Ａ〜４２Ｄは、収納庫１
０より突出している目的の光デイスクカートリツ
ジの先端部側面に押接して回転し、その光デイス
クカートリツジを水平に引き出しホルダー３０に
搬入する。

この搬入が終わると、制御ユニツト６２はモー
タ５５を停止させてゴムローラ４２Ａ〜４２Ｄの
回転を止め、かつゴムローラ４２Ａ〜４２Ｄをホ
ルダー３０より外側へ移動させる。これで、ホル
ダー３０を回転させても、それがゴムローラ４２
Ａ〜４２Ｄに衝突することはなくなり、また、エ
レベータ２２を昇降させても、ゴムローラ４２
Ａ，４２Ｃが収納庫１０に収納されている光デイ
スクカートリツジに衝突することもなくなる。

次に制御ユニツト６２は、目的の光デイスクカ
ートリツジをロードすべきデイスク駆動ユニツト
（例えば１４）の窓１４Ａの高さ位置まで搬送す
るように、モータ２４を駆動する。その搬送が完
了すると、制御ユニツト６２はゴムローラ４２Ａ
〜４２Ｄを搬入搬出位置まで移動させると共にモ
ータ５５を逆方向に回転させることにより、ホル
ダー３０から光デイスクカートリツジを送り出
し、デイスク駆動ユニツト１４にロードさせる。
そして、そのデイスク駆動ユニツト１４による情
報の読出しまたは書込みを開始させる。

読出しの場合、読出し情報は制御ユニツト６２
を介して上位装置へ転送される。情報の書込みの
場合、制御ユニツト６２は内部メモリに蓄積して
いた上位装置から転送された書込み情報をデイス
ク駆動ユニツト１４へ送る。このような制御は一
般的であるから、詳細は割愛する。

このデイスク装置は、２つのデイスク駆動ユニ
ツト１４，１６により同時に情報の読出しまたは
書込みを行うことができる。例えば、一方のデイ
スク駆動ユニツト１４で情報の読出しまたは書込
みの実行中に、他方のデイスク駆動ユニツト１６
に先にロードされた光デイスクカートリツジに対
する情報の読出しまたは書込みが終了すると、制
御ユニツト６２はエレベータ２２をデイスク駆動
ユニツト１６の窓１６Ａの前方まで移動させる。
そして、ゴムローラ４２Ａ〜４２Ｄを搬入搬出位
置まで移動させ、それらを搬入方向に回転させる
ことにより、デイスク駆動ユニツト１６の窓１６
Ａから突出している光デイスクカートリツジをホ
ルダー３０に搬入させる。その搬入を完了する
と、ゴムローラ４２Ａ〜４２Ｄを外側へ移動させ
てから、その光デイスクカートリツジを、その収
納位置まで搬送させるべくモータ２４を駆動す
る。収納位置まで搬送されると、制御ユニツト６
２はホルダー３０から光デイスクカートリツジを
搬出して収納庫１０に収納させるように媒体ハン
ドリング機構２０を制御する。

さて、収納庫１０から取り出した光デイスクカ
ートリツジまたはデイスク駆動ユニツト１４また
は１６から取り出した光デイスクカートリツジの
表裏反転が必要な場合、制御ユニツト６２は、そ
の光デイスクカートリツジの搬送中にモータ３６
を駆動してホルダー３０を180度回転させ、その
光デイスクカートリツジを反転させる。このよう
に、光デイスクカートリツジの搬送中に反転が行
われ、従来のように反転動作の完了まで搬送動作
の開始が待たされることがないため、光デイスク
カートリツジを収納庫１０から取り出してデイス
ク駆動ユニツト１４または１６へ搬送するための
時間、および、その逆方向へ搬送するための時間
が短縮される。

なお、この発明は前記実施例だけに限定される
ものではなく、装置各部の機構や制御などを適宜
変形して実施し得るものである。

また、この発明は光デイスク媒体以外の磁気デ
イスク媒体、フロツピーデイスク媒体などのデイ
スク媒体を用いるデイスク装置にも同様に適用で
きるものである。

［発明の効果］ 以上の説明から明らかなように、この発明は、
デイスク媒体が収納庫にその開放面より出し入れ
可能に並べて収納されており、装置筐体に設けら
れたドアを通じて収納庫よりデイスク媒体を外部
に引き出す場合または外部より収納庫にデイスク
媒体を収納する場合に、駆動機構によつて収納庫
はその開放面が装置筐体のドアに臨む第１の角度
位置まで回動せしめられ、それ以外の場合に駆動
機構により収納庫はその開放面が第１の角度位置
と異なる第２の角度位置まで回動せしめられるデ
イスク装置において、ドアの内側に押し込み部材
を設け、収納庫の第１の角度位置から第２の角度
位置への回動中に、収納庫の前記開放面から過度
に突出しているデイスク媒体を押し込み部材との
係合によつて収納庫に押し込ませるものであるか
ら、デイスク媒体の補充、交換などを行つた時
に、デイスク媒体の挿入深さが不十分で、その状
態のまま収納庫を回動させることがあつても、そ
のデイスク媒体は回動中に押し込み部材によつて
収納庫に十分押し込まれ、デイスク媒体と装置筐
体、媒体ハンドリング機構などとの衝突は防止さ
れ、従来より信頼性の高いデイスク装置を実現で
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明によるデイスク装置の要部構
成を拡大して示す概略斜視図、第２図は同デイス
ク装置の全体的構造を示す概略斜視図である。 １０……収納庫、１２……光デイスクカートリ
ツジ、１３……ドア、１４，１６……デイスク駆
動ユニツト、２０……媒体ハンドリング機構、２
２……エレベータ、３０……ホルダー、６６……
押し込み板。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ デイスク媒体が収納庫にその開放面より出し
   入れ可能に並べて収納されており、装置筐体に設
   けられたドアを通じて前記収納庫よりデイスク媒
   体を外部に引き出す場合または外部より前記収納
   庫にデイスク媒体を収納する場合に、駆動機構に
   よつて前記収納庫はその開放面が装置筐体のドア
   に臨む第１の角度位置まで回動せしめられ、それ
   以外の場合に前記駆動機構により前記収納庫はそ
   の開放面が前記第１の角度位置と異なる第２の角
   度位置まで回動せしめられる構成のデイスク装置
   において、前記ドアの内側に押し込み部材が設け
   られ、前記収納庫の前記第１の角度位置から前記
   第２の角度位置への回動中に、前記収納庫の前記
   開放面から過度に突出しているデイスク媒体は前
   記押し込み部材との係合によつて前記収納庫に押
   し込まれるようにしてなることを特徴とするデイ
   スク装置。 ２ 押し込み部材は収納庫側に傾いた傾斜面を有
   する部材であり、その傾斜面がデイスク媒体と係
   合するようにしてなることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項記載のデイスク装置。 ３ 押し込み部材はドアに固定されており、前記
   ドアの閉状態においてのみ、前記押し込み部材に
   よるデイスク媒体の押し込みがなされるようにし
   てなることを特許請求の範囲第１項記載のデイス
   ク装置。 ４ 押し込み部材は固定手段によりドアに所定角
   度傾けて固定された板部材であることを特徴とす
   る特許請求の範囲第３項記載のデイスク装置。