JPH0480396B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は国旗等の旗を掲揚する旗ポールに関す
る。

「従来の技術」 従来の旗ポールは地面等に立設するポール本体
に上・下端部に固着したポール本体よりも若干内
径が大きいガイドリングを嵌装させて上下動自在
に旗が取付けられる旗支持部材を備え、この旗支
持部材を前記ポール本体の下部に備えたロープ部
材を有するウインチ等の昇降装置で上下移動でき
るように構成されていた。

このため、旗支持部材に旗を取付けて掲揚した
場合、旗支持部材の上下動をガイドするガイドリ
ングとポール本体との間に若干の隙間があるた
め、風が吹くとガタ付きによる音が発生し、うる
さいという欠点があるとともに、ポール本体に傷
が付いて、スムーズに旗支持部材が上下動できな
くなるという欠点があつた。

特に、ポール本体が上端が細いテーパーに形成
されていた場合には、ガイドリングはポール本体
の下部側の径に対応して形成されるため、上端側
へ移動した場合にはガイドリングとポール本体と
の間に大きな隙間が生じ、ガタ付き量が大きく、
より大きなガタ付き音が発生するという欠点があ
つた。

「本発明の目的」 本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、ポー
ル本体の形状に関係なく旗を掲揚した時に旗支持
部材がガタ付いて騒音を発したり、ポール本体に
傷を付けて旗の昇降がスムーズにできなくなるの
を確実に防止することのできる旗ポールを得るに
ある。

「本発明の目的を達成するための手段」 本発明は地面等に立設されるポール本体と、こ
のポール本体に上下動自在に備えられた旗が取付
けられる旗支持部材と、前記ポール本体に備えら
れた前記旗支持部材を上下移動させることのでき
るロープ部材を有する昇降装置と、前記旗支持部
材の下部に該旗支持部材を前記ポール本体の上部
側に位置させた場合に該ポール本体に固定できる
ように取付けられたポール本体の外周を縮径可能
に覆う複数個のピースと、これらのピースをそれ
ぞれ伸縮可能に連結する連結具と、前記旗支持部
材に備えられた前記連結具によつて連結された複
数個のピースを旗の掲揚時には縮径させ、かつ降
下時には元の状態に拡径作動させることのできる
ピース作動機構とからなることを特徴としてい
る。

また、本発明は地面等に立設されるポール本体
と、このポール本体に上下動自在に備えられた旗
が取付けられる旗支持部材と、前記ポール本体に
備えられた前記旗支持部材を上下移動させること
のできるロープ部材を有する昇降装置と、前記旗
支持部材の下部に該旗支持部材を前記ポール本体
の上部側に位置させた場合に該ポール本体に固定
できるように取付けられたポール本体の外周を縮
径可能に覆う複数個のピースと、これらのピース
を旗の掲揚時には縮径させ、かつ降下時には元の
状態に拡径作動させることのできる前記旗支持部
材に備えられたピース作動機構とからなることを
特徴としている。

「本発明の実施例」 以下、図面に示す実施例により、本発明を詳細
に説明する。

第１図ないし第１１図の実施例において、１は
本発明の旗ポールで、この旗ポール１は地面等に
立設されるポール本体２と、このポール本体２に
上下動自在に備えられた旗３が取付けられる旗支
持部材４と、前記ポール本体２に備えられた前記
旗支持部材４を上下動させることのできるロープ
部材５を有する昇降装置としてのウインチ６と、
前記旗支持部材４の下部に該旗支持部材４を前記
ポール本体２の上部側に位置させた場合に該ポー
ル本体２に固定できるように取付けられたポール
本体２の外周を縮径可能に覆う複数個のピース
７，７…と、これらのピース７，７…をそれぞれ
拡径あるいは縮径できるように伸縮可能に連結す
る２個の連結アーム８，８をＸ字状にピン９で枢
支したリンク構造の連結具１０，１０…と、これ
らの連結具１０，１０…によつて伸縮可能に連結
された前記ピース７，７…を旗３を掲揚時には縮
径させ、かつ降下時には元の状態に拡径作動させ
ることのできるピース作動機構１１とから構成さ
れている。

前記ポール本体２はアルミ等の金属材で上部側
が小径のテーパー筒状に形成され、下端部が本実
施例では地面１２に形成した基礎孔１３に挿入さ
れて立設されている。

また、このポール本体２の上端部には前記旗支
持部材４のストツパーとしての役目もする半球形
状の頭玉体１４が回動自在に取付けられている。

なお、この頭玉体１４は前記ポール本体２の上
端部にベアリング１５を介して取付けられた上面
に前記昇降装置としてのウインチ６のロープ部材
５が掛けられるガイドローラ１６が取付けられた
底壁板１７、この底壁板１７の周縁壁部１７ａに
ビス固定された該底壁板１７の上面を覆う半球状
のカバー部材１８とで構成されている。

前記旗支持部材４は上・下端部に、旗３のひも
３ａ，３ａを結んで取付ける旗取付けリング１
９，１９が突設された上下両端が閉塞された本実
施例では円筒状に形成されているとともに、上端
面の前記旗取付けリング１９が突設された側の部
位には吊り金具２０が取付けられ、前記昇降装置
としてのウインチ６のロープ部材５が前記頭玉体
１４内のガイドローラ１６を介して取付けられて
吊り下げ状態に備えられている。

前記昇降装置としてのウインチ６はロープ部材
５を巻取るハンドル２１と、ドラム２２の回転を
止めるストツパー２３およびブレーキ２４を備え
た手動式の既存のものが用いられ、前記ポール本
体２の下部側に取付けられている。

前記複数個のピース７は第９図に示すように平
面形状が略コ字状で両側部に内方へ突出するガイ
ド片２５，２５を有する縦長のピース本体２６
と、このピース本体２６の内側上端部の中央部に
固定された両側に配置される他のピース７，７と
連結する前記連結具１０，１０の一方の連結アー
ム８，８が枢着されるハツト形鋼状の固定ブラケ
ツト２７と、前記ピース本体２６のガイド片２
５，２５に前記固定ブラケツト２７の下部位置に
上下動自在にガイドさせて備えた前記連結具１
０，１０の他方の連結アーム８，８が枢着される
可動ブラケツト２８と、前記ピース本体２６の内
側下端部の中央部に取付けられた前記ポール本体
２に当接する当接ローラ２９と、この当接ローラ
２９の上部位置に取付けられた挿通孔３０を有す
るワイヤーガイド３１とで構成され、それぞれの
ピース７，７…の固定および可動ブラケツト２
７，２８が連結具１０の連結アーム８，８に枢着
されて前記ポール本体２の上部側を縮径した時に
隙間なく覆つて旗支持部材４を該ポール本体２に
固定できるようにそれぞれ備えられている。

前記ピース作動機構１１は前記旗支持部材４内
に上端部が常時突出するように付勢スプリング３
２に付勢されて備えられた突出する上端が旗３の
掲揚時には前記頭玉体１４に当接し下方へ押下げ
られる作動杆３３と、この作動杆３３が下方へ押
下げられた時に前記複数個のピース７，７…を縮
径できるように一端が前記作動杆３３の下部に接
続され、他端が前記旗支持部材４内の上下部に設
けられたガイドローラ３４，３５を介して、前記
それぞれのピース７，７…のワイヤーガイド３１
の挿通孔３０を通して該旗支持部材４に固定的に
接続されたワイヤー３６とで構成されている。

なお、前記作動杆３３は上端が閉塞した筒状に
形成され、前記旗支持部材４内に取付けられた支
持杆３７に前記付勢スプリング３２を内装状態に
嵌装されて備えられている。

「本発明の実施例の作用」 本発明の旗ポール１は使用する場合には、ま
ず、第１図に示すようにあらかじめ下降させてお
いた旗支持部材４の旗取付けリング１９，１９に
旗３のひも３ａ，３ａを結び付けて旗３を取付け
る。

しかる後、昇降装置としてのウインチ６のハン
ドル２１を回してロープ部材５を巻取る。これに
よつて、旗支持部材４は上昇移動をはじめる。

このとき、複数個のピース７，７…は拡径状態
に連結具１０，１０…に連結されているので、ス
ムーズに上昇できる。

こうして旗支持部材４がポール本体２の上部側
へ上昇移動すると、該ポール本体２の上端部の頭
玉体１４にピース作動機構１１の作動杆３３の上
端が当接し、該作動杆３３は下方へ付勢スプリン
グ３２に抗して押し下げられる。これによつて、
ワイヤー３６が引張られて複数個の連結されたピ
ース７，７…は間隔が狭められて縮径され、最終
的にはそれぞれのピース７の当接ローラ２９がポ
ール本体２に当接状態となり、旗支持部材４は固
定される。

この状態になると、昇降装置としてのウインチ
６のハンドル２１は巻取り操作不能となり、この
状態でストツパー２３を掛ければ第２図に示すよ
うに旗３の掲揚作業が完了する。

このように旗３を掲揚した旗支持部材４は複数
個のピース７，７…によつてポール本体２に固定
されているので、従来のようにガタ付くことがな
い。

次に、旗３を降ろす場合には昇降装置としての
ウインチ６のストツパー２３を外せば、付勢スプ
リング３２の付勢力によつて作動杆３３を押上げ
ると同時に引張つていたワイヤー３６がゆるめら
れる。

これによつて、連結されたそれぞれのピース
７，７…の締付けが解除され元の上下動可能な拡
径状態にもどると同時に旗支持部材４は自重によ
つて自動的に降下移動する。

このとき、降下速度が早い場合にはブレーキ２
４を操作して降下速度を調整すればよい。

しかる後、降下移動した旗支持部材４より旗３
を外せば完了する。

「本発明の異なる実施例」 次に第１２図ないし第２８図に示す本発明の異
なる実施例につき説明する。なお、これらの実施
例の説明に当つて、前記本発明の実施例と同一構
成部分には同一符号を付して重複する説明を省略
する。

第１２図ないし第１６図の実施例において、前
記本発明の実施例と主に異なる点は、それぞれの
ピース７Ａ，７Ａ…の可動ブラケツト２８と固定
ブラケツト２７とに両端を引掛けて引張りスプリ
ング３８を設けた常時可動ブラケツト２８を上方
へ引上げ付勢した点と、ピース本体２６の下端部
に開口部を塞ぐカバー片３９を設けた点で、この
ようにそれぞれのピース７Ａ，７Ａ…を構成した
旗ポール１Ａにすることにより、旗３を降ろす
際、引張りスプリング３８が可動ブラケツト２８
を引上げることによつて素早くそれぞれのピース
７Ａ，７Ａ…を元の状態に拡径できる。また、旗
３を掲揚した時、カバー片３９によつてピース７
Ａの内側が見えないようにできる。

第１７図ないし第２０図の実施例において、前
記本発明の実施例と主に異なる点は、ピース作動
機構１１Ａのワイヤー３６Ａの下部側を二又に分
割し、それぞれの端部をリング状に並べられてい
るピース７，７…に順次逆方向に通して旗支持部
材４の反対側位置（180度位置）のピース７に接
続固定した点で、このようなピース作動機構１１
Ａのワイヤー３６Ａにした旗ポール１Ｂにするこ
とにより、作動杆３３を少ない移動量で、それぞ
れのピース７，７…を縮径状態にできる。

第２１図および第２２図の実施例において、前
記本発明の実施例と主に異なる点は、ピース作動
機構１１Ｂのワイヤー３６を作動杆３３に引張り
スプリング４０を介して接続した点で、このよう
にピース作動機構１１Ｂを構成することにより、
作動杆３３が押下げられた旗３を掲揚した状態の
時に、ロープ部材５がゆるむ等して作動杆３３が
多少上昇した場合でも、それぞれのピース７，７
…の縮径した状態を保つことができる。

第２３図ないし第２８図の実施例において、前
記本発明の実施例と主に異なる点はそれぞれのピ
ース７Ｂ，７Ｂ…を一端に係合凸部４１を他端に
他のピース７Ｂの係合凸部４１と係合する係合凹
部４２をそれぞれ形成するとともに軸心に所定の
大きさの円の一部となる弧状のテーパー面に形成
されたワイヤー３６が挿通されるワイヤー挿通孔
４３を設けた筒状に形成し、ビーズの如くワイヤ
ー挿通孔４３にワイヤー３６を挿通してポール本
体２を囲むように備えた点と、ピース作動機構の
支持杆３７Ａを上部開口の筒状にするとともに、
作動杆３３Ａを中実材で形成し、前記支持杆３７
Ａ内に下端側を付勢スプリング３２を介して挿入
して構成した点で、このようにそれぞれのピース
７Ｂ，７Ｂ…およびピース作動機構１１Ｂを構成
した旗ポール１Ｃにしてもよい。この場合には連
結具は用いなくてもよい。

なお、前記本発明の実施例ではポール本体を先
端が細いテーパー状のものについて説明したが、
上下部が同径のストレート状のものであつてもよ
い。

「本発明の効果」 以上の説明から明らかなように本発明にあつて
は、次に列挙する効果がある。

(1) 地面等に立設されるポール本体と、このポー
ル本体に上下動自在に備えられた旗が取付けら
れる旗支持部材と、前記ポール本体に備えられ
た前記旗支持部材を上下移動させることのでき
るロープ部材を有する昇降装置と、前記旗支持
部材の下部に該旗支持部材を前記ポール本体の
上部側に位置させた場合に該ポール本体に固定
できるように取付けられたポール本体の外周を
縮径可能に覆う複数個のピースと、これらのピ
ースをそれぞれ伸縮可能に連結する連結具と、
前記旗支持部材に備えられた前記連結具によつ
て連結された複数個のピースを旗の掲揚時には
縮径させ、かつ降下時には元の状態に拡径作動
させることのできるピース作動機構とで構成し
ているので、旗支持部材に旗を取付けて掲揚し
た場合、ピース作動機構によつて複数個のピー
スがポール本体を縮径して旗支持部材を固定す
る。したがつて、旗支持部材が従来のようにガ
タ付いて、騒音が発生したり、ポール本体が傷
付いたりするのを確実に防止することができ
る。

(2) 前記(1)によつて、旗支持部材は下降移動する
場合には、ピース作動機構によつて、それぞれ
のピースが拡径状態になるので、スムーズに下
降移動できる。

(3) 前記(1)によつて、従来のようにポール本体に
傷が付くのを防止できるので、傷によつて下降
がスムーズにできなくなるのを防ぐことができ
る。

(4) 請求項２も前記(1)，(2)，(3)と同様な効果が得
られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す旗を掲揚して
ない状態の旗ポールの説明図、第２図は旗を掲揚
した状態の旗ポールの説明図、第３図は第１図の
旗ポールの下部側の一部断面した拡大図、第４図
は第３図の４−４線に沿う断面図、第５図は第３
図の５−５線に沿う拡大断面図、第６図は第２図
の旗ポールの上部側の一部断面した拡大図、第７
図は第６図の７−７線に沿う拡大断面図、第８図
は第７図の要部の拡大図、第９図はピースの連結
状態を示す説明図、第１０図はピースの中央縦断
面図、第１１図はピース作動機構の説明図、第１
２図ないし第１６図、第１７図ないし第２０図、
第２１図および第２２図、第２３図ないし第２８
図はそれぞれ本発明の異なる実施例を示す説明図
である。 １，１Ａ〜１Ｃ……旗ポール、２……ポール本
体、３……旗、４……旗支持部材、５……ロープ
部材、６……昇降装置としてのウインチ、７，７
Ａ，７Ｂ……ピース、８……連結アーム、９……
ピン、１０……連結具、１１……ピース作動機
構、１２……地面、１３……基礎孔、１４……頭
玉体、１５……ベアリング、１６……ガイドロー
ラ、１７……底壁板、１８……カバー部材、１９
……旗取付けリング、２０……吊り金具、２１…
…ハンドル、２２……ドラム、２３……ストツパ
ー、２４……ブレーキ、２５……ガイド片、２６
……ピース本体、２７……固定ブラケツト、２８
……可動ブラケツト、２９……当接ローラ、３０
……挿通孔、３１……ワイヤーガイド、３２……
付勢スプリング、３３，３３Ａ……作動杆、３４
……ガイドローラ、３５……ガイドローラ、３
６，３６Ａ……ワイヤー、３７，３７Ａ……支持
杆、３８……引張りスプリング、３９……カバー
片、４０……引張りスプリング、４１……係合凸
部、４２……係合凹部、４３……ワイヤー挿通
孔。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 地面等に立設されるポール本体と、このポー
   ル本体に上下動自在に備えられた旗が取付けられ
   る旗支持部材と、前記ポール本体に備えられた前
   記旗支持部材を上下移動させることのできるロー
   プ部材を有する昇降装置と、前記旗支持部材の下
   部に該旗支持部材を前記ポール本体の上部側に位
   置させた場合に該ポール本体に固定できるように
   取付けられたポール本体の外周を縮径可能に覆う
   複数個のピースと、これらのピースをそれぞれ伸
   縮可能に連結する連結具と、前記旗支持部材に備
   えられた前記連結具によつて連結された複数個の
   ピースを旗の掲揚時には縮径させ、かつ降下時に
   は元の状態に拡径作動させることのできるピース
   作動機構とからなることを特徴とする旗ポール。 ２ 地面等に立設されるポール本体と、このポー
   ル本体に上下動自在に備えられた旗が取付けられ
   る旗支持部材と、前記ポール本体に備えられた前
   記旗支持部材を上下移動させることのできるロー
   プ部材を有する昇降装置と、前記旗支持部材の下
   部に該旗支持部材を前記ポール本体の上部側に位
   置させた場合に該ポール本体に固定できるように
   取付けられたポール本体の外周を縮径可能に覆う
   複数個のピースと、これらのピースを旗の掲揚時
   には縮径させ、かつ降下時には元の状態に拡径作
   動させることのできる前記旗支持部材に備えられ
   たピース作動機構とからなることを特徴とする旗
   ポール。