JPH0526629Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は国旗等の旗を掲揚する旗ポールに関す
る。

「従来の技術」 従来の旗ポールは地面等に立設された上面が小
径となるテーパー状のポール本体と、このポール
本体の外周部に回動可能でかつ上下移動可能に取
付けられた上・下リング体および該上・下リング
体に固定された連結杆とからなる旗を支持するこ
とのできる旗支持部材と、この旗支持部材を昇降
させるロープ部材を有する前記ポール本体に取付
けられた昇降装置とから構成されていた。

このため、昇降装置で旗支持部材をポール本体
の上部に位置させた場合、旗支持部材の上・下リ
ング体とポール本体との隙間が大きくなり、風等
で旗が揺れた場合に、上・下リングが揺れてポー
ル本体にぶつかり、騒音が発生するという欠点が
あるとともに、ポール本体、旗支持部材の上・下
リングおよびロープ部材が損傷しやすく、これら
が損傷すると旗支持部材の昇降をスムーズに行な
えないという欠点があつた。

「本考案の目的」 本考案は以上のような従来の欠点に鑑み、旗を
掲揚した時に、旗が揺れても旗支持部材がガタ付
いて騒音が発生するのを確実に防止することがで
きるとともに、長期間、旗支持部材をスムーズに
昇降させて使用することのできる旗ポールを得る
にある。

「本考案の目的を達成するための手段」 本考案は地面等に立設されるポール本体と、こ
のポール本体の外周部に回動可能でかつ上下移動
可能に取付けられた上・下リング体および該上・
下リング体に固定されたパイプ状の連結杆とから
なる旗を支持することのできる旗支持部材と、こ
の旗支持部材の下リング体に取付けられた前記ポ
ール本体の外周部と当接する複数個の支持ローラ
と、前記ポール本体の上端部に回動可能に取付け
られた回転体と、前記ポール本体に備えられた前
記回転体を介して前記旗支持部材に取付けられる
ロープ部材を有する旗支持部材を昇降させる昇降
装置と、この昇降装置で旗支持部材を上下移動さ
せる場合には該旗支持部材をスムーズに上下移動
させることができ、旗支持部材が最上部に位置し
た場合には旗支持部材のガタ付きを防止できるよ
うに前記ポール本体を押付ける押しローラを有す
る保持機構とからなることを特徴としている。

「本考案の実施例」 以下、図面に示す実施例により、本考案を詳細
に説明する。

第１図ないし第１０図の実施例において、１は
ポール本体で、このポール本体１は地面２に設置
された基礎３に下端部が埋設されたアルミ材、ア
ルミ合金材等の金属材製の筒状の下部ポール４
と、この下部ポール４に下端部が挿入固定された
アルミ材、アルミ合金材等の金属材製の上・下が
同径筒状の上部ポール５とから構成されている。

６は前記ポール本体１の上部ポール５の上端部
に回動可能に取付けられた回転体で、この回転体
６は前記上部ポール５の上端部にベアリング７を
介して回動可能に取付けられた回転板８と、この
回転板８の前記上部ポール５の内側と連通する部
位および該上部ポール５の外側と連通する部位に
形成されたロープ挿入孔９，１０と、前記回転板
８上に軸受け１１を介して取付けられた前記ロー
プ挿入孔９，１０へロープを案内することのでき
るガイドローラ１２と、前記回転板８に形成され
た円錐台形状のガイド凹部１３と、前記ガイドロ
ーラ１２を覆うように前記回転板８の上部を覆う
カバー１４とから構成されている。

１５は旗１６を支持して前記ポール本体１を上
下移動する旗支持部材で、この旗支持部材１５は
前記上部ポール５の外周部に回動可能でかつ上下
移動可能に取付けられた上・下リング体１７，１
８と、この上・下リング体１７，１８を所定間隔
離した状態で固定する筒状の連結杆１９と、前記
上・下リング体１７，１８にそれぞれ形成された
貫通孔２０，２０を有する旗取付け部２１，２１
と、前記上・下リング体１７，１８に第８図ない
し第１０図に示すようにそれぞれ取付けられた該
上・下リング体１７，１８内に突出する複数個の
回動可能に取付けられたローラホルダー２２Ａ，
２２Ａに支持された、支持ローラ２２，２２とか
ら構成されている。

なお、このローラホルダー２２Ａは下リング体
１８内にだけ設けてもよい。

２３は前記旗支持部材１５を昇降させる昇降装
置で、この昇降装置２３は前記ポール本体１の下
部ポール４に該下部ポール４内に巻き取りドラム
２４の一部が位置するように取付けられた手動ハ
ンドル２５を有するウインチ２６と、このウイン
チ２６の巻き取りドラム２４に一端が巻き取ら
れ、他端が回転体６のロープ挿入孔９、ガイドロ
ーラ１２、ロープ挿入孔１０を介して前記旗支持
部材１５の上リング体１７に形成された貫通孔２
７を有するロープ取付け片２８に固定されたロー
プ２９とから構成されている。

３０は前記旗支持部材１５を最上部に位置させ
た場合に該旗支持部材１５のガタ付きを防止する
保持機構で、この保持機構３０は第４図に示すよ
うに、前記連結杆１９の下部に固定された枢支ピ
ン３１に枢支された回動部材３２と、この回動部
材３２の遊端部に回動可能に取付けられたローラ
ホルダー３３と、このローラホルダー３３に取付
けられた前記連結杆１９に形成された貫通孔３４
より出没して前記ポール本体１を押し圧する押し
ローラ３５と、前記回動部材３２の上部位置の前
記連結杆１９に固定された貫通孔３６を有する軸
受３７と、この軸受３７に上下移動可能に取付け
られた、上端部にフランジ部３８を有する上下移
動軸３９、この上下移動軸３９の下端部に上端部
が枢支ピン４０によつて枢支され、下端部が枢支
ピン４１によつて前記回動部材３２に枢支された
アーム４２とからなる第１の作動杆４３と、前記
上下移動軸３９を常時上方へ付勢して前記押しロ
ーラ３５を収納方向に位置させる付勢スプリング
４４と、前記上下移動軸３９の上部に設けられた
ゴム材等のクツシヨン部材４５と、このクツシヨ
ン部材４５の上部に設けられた前記連結杆１９の
上部より上端部が突出して前記回転体６のガイド
凹部１３内へ入り込むノツク棒４６、このノツク
棒４６の下端部に固定された筒部材４７、この筒
部材４７内に上下移動可能に取付けられた前記ク
ツシヨン部材４５と当接するフランジ部４８を有
する押し上げ軸４９と、この押し上げ軸４９のフ
ランジ部４８と前記筒部材４７のフランジ部５０
との間に介装された、前記ノツク棒４６を上方に
押し上げる付勢スプリング５１とからなる第２の
作動杆５２とから構成されている。

「本考案の実施例の作用」 上記構成の旗ポール５３は、下部に位置させた
状態で旗支持部材１５の上・下リング体１７，１
８の旗取付け部２１，２１に旗１６に固定された
取付け紐５４で縛り付けて固定する。

しかる後、昇降装置２３のウインチ２６の手動
ハンドル２５を操作してロープ２９を巻き取りド
ラム２４に巻き付けて旗支持部材１５を上方へ移
動させる。

この時、保持機構３０の第１の作動杆４３を付
勢する付勢スプリング４４によつて回動部材３２
が押しローラ３５を収納方向に付勢しているた
め、上・下リング体１７，１８に取付けられた支
持ローラ２２だけがポール本体１と接触し、スム
ーズに上昇する。

また旗支持部材１５が最上部に位置すると、保
持機構３０のノツク棒４６の上端部が回転体６の
ガイド凹部１３内に入り込んで下方へ押し下げら
れるとともに、上リング体１７を回転体６に位置
固定される。

ノツク棒４６が押し下げられると、押し上げ軸
４９が下方に押し下げられ、クツシヨン材４５を
介して第１の作動杆４３の上下移動軸３９が押し
下げられる。

このため、回動部材３２が回動して、押しロー
ラ３５を突出させ、ポール本体１を押し付けた状
態となる。

この状態で、旗１６に風が当ると旗支持部材１
５をポル本体１の外周に沿つて、押しローラ３
５、ベアリング７によつて自由に回動する。

「本考案の異なる実施例」 次に第１１図ないし第２１図に示す本考案の異
なる実施例につき説明する。なお、これらの実施
例の説明に当つて、前記本考案の実施例と同一構
成部分には同一符号を付して重複する説明を省略
する。

第１１図および第１２図の実施例において、前
記本考案の実施例と主に異なる点はポール本体１
Ａで、このポール本体１Ａは下部ポール４に上端
部が小径に形成された上部ポール５Ａを固定した
点と、旗支持部材１５の連結杆１９Ａを第１の作
動杆４３が収納された下部連結杆１９ａと、この
下部連結杆１９ａと接続固定される第２の作動杆
５２が収納された上部連結杆１９ｂとで構成した
点で、このように構成した旗ポール５３Ａにして
も同様な作用効果が得られる。

第１３図ないし第１５図の実施例において、前
記本考案の実施例と主に異なる点は、下リング体
１８に両端部に支持ローラ２２，２２が支持され
たローラホルダー２２Ｂを回動可能となるように
中央部で枢支ピン５５で枢支した点で、このよう
に構成した旗ポール５３Ｂにしても同様な作用効
果が得られる。

第１６図ないし第１８図の実施例において、前
記本考案の実施例と主に異なる点はポール本体１
Ａを用いた場合の保持機構３０Ａで、この保持機
構３０Ａは回動部材３２に回動可能に押しローラ
３５を支持したローラホルダー３３Ａを備えると
ともに、付勢スプリング４４を除去し、かつ第２
の作動杆５２で常時前記ローラ３５を突出するよ
うに付勢スプリング５１で付勢できるようにした
点で、このように構成してもガタ付きなく旗支持
部材１５を保持することができる旗ポール５３Ｃ
にできる。

第１９図ないし第２１図の実施例において、前
記本考案の実施例と主に異なる点は、ポール本体
１を用いた場合の保持機構３０Ｂで、この保持機
構３０Ｂは回動部材３２に回動可能に押しローラ
３５を支持したローラホルダー３３Ａを備えると
ともに、回動部材３２を常時ローラ３５が突出す
る方向に付勢する付勢スプリング５６を備えた点
で、このように構成された保持機構３０Ｂを用い
ても同様な作用効果が得られる。

「本考案の効果」 以上の説明から明らかなように、本考案にあつ
ては次に列挙する効果がある。

(1) 地面等に立設されるポール本体と、このポー
ル本体の外周部に回動可能でかつ上下移動可能
に取付けられた上・下リング体および該上・下
リング体に固定されたパイプ状の連結杆とから
なる旗を支持することのできる旗支持部材と、
この旗支持部材の下リング体に取付けられた前
記ポール本体の外周部と当接する複数個の支持
ローラと、前記ポール本体の上端部に回動可能
に取付けられた回転体と、前記ポール本体に備
えられた前記回転体を介して前記旗支持部材に
取付けられるロープ部材を有する該旗支持部材
を昇降させる昇降装置と、この昇降装置で旗支
持部材を上下移動させる場合には該旗支持部材
をスムーズに上下移動させることができ、旗支
持部材が最上部に位置した場合には旗支持部材
のガタ付きを防止できるように前記ポール本体
を押付ける押しローラを有する保持機構とで構
成されているので、旗支持部材の昇降時にはポ
ール本体の外周部に支持ローラが当接してスム
ーズに昇降するとともに、最上部に旗支持部材
が位置した場合には、支持ローラと保持機構の
押しローラとで、ガタ付きなくポール本体の外
周部を回動することができる。したがつて、旗
の昇降作業をスムーズに行なうことができると
ともに、旗の掲揚時にはガタ付きによる騒音の
発生を確実に防止することができる。

(2) 前記(1)によつて、旗支持部材の昇降時には自
動的に保持機構の押しローラがポール本体と当
接するのを解除されるので、さらにスムーズに
旗の昇降作業を行なうことができる。

(3) 前記(1)によつて、旗の掲揚時に旗支持部材が
ガタ付きしないので、ポール本体や上・下リン
グ体にキズ等の損傷が発生しずらく、長期間の
使用に絶えるとともに、発錆等によつて見苦し
くなるのを長期間防止できる。

(4) 請求項２，３も前記(1)〜(3)と同様な作用効果
が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本考案の一実施例を示す
説明図、第３図は旗支持部材を下部に位置させた
状態の要部拡大説明図、第４図は保持機構の説明
図、第５図は第３図の５−５線に沿う断面図、第
６図は第３図の６−６線に沿う断面図、第７図は
旗支持部材を上部に位置させた状態の要部拡大説
明図、第８図ないし第１０図は支持ローラの説明
図、第１１図および第１２図、第１３図ないし第
１５図、第１６図ないし第１８図、第１９図ない
し第２１図はそれぞれ本考案の異なる実施例を示
す説明図である。 １，１Ａ……ポール本体、２……地面、３……
基礎、４……下部ポール、５……上部ポール、６
……回転体、７……ベアリング、８……回転板、
９……ロープ挿入孔、１０……ロープ挿入孔、１
１……軸受、１２……ガイドローラ、１３……ガ
イド凹部、１４……カバー、１５……旗支持部
材、１６……旗、１７……上リング体、１８……
下リング体、１９……連結杆、２０……貫通孔、
２１……旗取付け部、２２……支持ローラ、２２
Ａ……ローラホルダー、２３……昇降装置、２４
……巻き取りドラム、２５……手動ハンドル、２
６……ウインチ、２７……貫通孔、２８……ロー
プ取付け片、２９……ロープ、３０，３０Ａ，３
０Ｂ……保持機構、３１……枢支ピン、３２……
回動部材、３３，３３Ａ……ローラホルダー、３
４……貫通孔、３５……押しローラ、３６……貫
通孔、３７……軸受、３８……フランジ部、３９
……上下移動軸、４０……枢支ピン、４１……枢
支ピン、４２……アーム、４３……第１の作動
杆、４４……付勢スプリング、４５……クツシヨ
ク材、４６……ノツク棒、４７……筒部材、４８
……フランジ部、４９……押し上げ軸、５０……
フランジ部、５１……付勢スプリング、５２……
第２の作動杆、５３，５３Ａ，５３Ｂ，５３Ｃ…
…旗ポール、５４……取付け紐、５５……枢支ピ
ン、５６……付勢スプリング。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 地面等に立設されるポール本体と、このポー
   ル本体の外周部に回動可能でかつ上下移動可能
   に取付けられた上・下リング体および該上・下
   リング体に固定されたパイプ状の連結杆とから
   なる旗を支持することのできる旗支持部材と、
   この旗支持部材の下リング体に取付けられた前
   記ポール本体の外周部と当接する複数個の支持
   ローラと、前記ポール本体の上端部に回動可能
   に取付けられた回転体と、前記ポール本体に備
   えられた前記回転体を介して前記旗支持部材に
   取付けられるロープ部材を有する該旗支持部材
   を昇降させる昇降装置と、この昇降装置で旗支
   持部材を上下移動させる場合には該旗支持部材
   をスムーズに上下移動させることができ、旗支
   持部材が最上部に位置した場合には旗支持部材
   のガタ付きを防止できるように前記ポール本体
   を押付ける押しローラを有する保持機構とから
   なることを特徴とする旗ポール。 ２ 回転体はポール本体の上端部にベアリングを
   介して取付けられた回転板と、この回転板に形
   成された２個のロープ挿入孔と、前記回転板上
   に取付けられた前記２個のロープ挿入孔を通過
   したロープをガイドするガイドローラと、前記
   回転板の上部を覆うカバーと、前記回転板に形
   成された円錐あるいは円錐台形状のガイド凹部
   とからなることを特徴とする実用新案登録請求
   の範囲第１項記載の旗ポール。 ３ 保持機構は連結杆の下部内側に回動可能に取
   付けられた回動部材と、前記連結杆より出没可
   能でポール本体を押付けることができる押しロ
   ーラを備える前記回動部材に取付けられたロー
   ラホルダーと、前記回動部材を回動可能に作動
   させる前記連結杆内に備えられた第１の作動杆
   と、前記押しローラを常時収納する方向に前記
   第１の作動杆を付勢する付勢スプリングと、前
   記第１の作動杆の上部に弾性材を介して取付け
   られた上部が連結杆の上部より突出し、回転体
   に当接可能な第２の作動杆とからなることを特
   徴とする実用新案登録請求の範囲第１項または
   第２項記載の旗ポール。 ４ 保持機構は連結杆の下部内側に回動可能に取
   付けられた回動部材と、前記連結杆より出没可
   能でポール本体を押付けることができる押しロ
   ーラを備える前記回動部材に回動可能に取付け
   られたローラホルダーと、前記回動部材を常時
   前記押しローラでポール本体を押付けれるよう
   に付勢する付勢スプリングとからなることを特
   徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   旗ポール。